○江花
委員 この際
本多国務大臣に対しまして、一言申し上げたいと思います。昔のような官僚主義の時代ならばともかくとしまして、こういういろいろ労働
関係その他がやかましいときにおきまして、責任
大臣とされまして、これだけの
整理を断行されたことに対しましては、深く敬意と感謝の念を持
つておるものであります。一言この際私の希望を申しますが、主管
大臣の御
意見も拝聽できるならば、拝聽してみたいと思うのであります。将来なるべく画一的な、一般的な現業二割、非現業三割というような
整理はやめていただきたい。そうして今後実際に統制が撤廃されたならば、
統制事務に
関係しておつた
職員を全部
整理するなり、あるいはまた事情によ
つてはそのうちの相当部分を
整理するというような考えで進めていただいたらどうか。こういうふうに考えております。なぜかと申しますと、各
役所によ
つて一般的に二割、三割という大がけをかけるようなやり方では、
事務の繁簡を来すということになりますので、これはぜひ
整理していいところを
整理し、
整理しなくた
つていいところは、
整理しないということを御
考慮願いたい。たとえばわが民自党の政策もそうでありますが、また政策でなくても同じ
一つのことをやるのに世話人ばかり多くて、むしろせわされる人がせわする人よりも少いというあり方、これは決していい政治ではありません。その見地から
行政事務に携わる
職員は、なるべく必要にして十分な限度にする。剰員というものは全然置かないという
方針で
行つてもらいたいのであります。ただ各
行政事務の系統がわかれておりますために、いろいろ技術の困難もあ
つて二割、三割ということで
整理をされると思いますが、そうしますと、今申しました
通り、
事務上どうしてもある程度
職員が必要なところもむりに切らなければならぬ。そうかと思うと極端な場合、全然
廃止していいようなところも二割でとめる。こんなふうなきらいがあります。将来は統制の撤廃とか、あるいは状況の推移によりまして、
事務の繁簡を勘案し、積極的どんどんや
つていただきたい。こういう考え方であります。
第二は
地方庁の問題でありますが、
地方庁に対しましてやたらと立法して、
地方庁を拘束することはなるべく避けた方がよいというふうに私
どもは考えておりますが、
法律であるなしにかかわらず、やはり国の政策でありますから、
地方庁もなるべくそれに即応してや
つていただくように御指導を願いたい、こういう考えを持
つております。ただ元来日本の今までの
行政機構というものが、どちらかといいますと、頭でつかちで福助のようなかつこうにな
つている
機構ができておりましたので、町村の役場なんかへ参ります。と、一人の人がほとんどたいへんな
事務を、また
性質の全然違うような
事務までも一人の人で負担するために、統計
調査とか—統計のごときは特にそうでありますが、非常にずさんなものができる。そのずさんなものを基礎にして国の政治を行うということになりますから、国の政治も非常に実情にそぐわないようなことをやつたことは、米の実收高その他ついても、いろいろな供出者の悪意というようなこともありましようけれ
ども、私はそういう点も従来はあつたと思います。それでありますからして、
地方庁の、ことに
市町村のごときは、
整理を二割、三割という率で勧奨するということは、どうかという考えを持
つているわけであります。県の県史については第一級の
地方庁については、私はまだ相当に
整理の余地があるのではないかと思
つておりますが、
市町村におきましては、むしろ
整理の余地がなくて、
増員とまで行かなくても、減らすというようなことは考えられないのじやないかという感じを持
つております。
統制事務の撤廃とか、
職員の能率の向上とか、そういうものによりまして、
整理は大いに断行して、そうしてまた失業救済その他のことはその方でしつかり考える。こういうことでや
つていただくことはもちろん当然でありますが、私の希望といいますか、そういう考えを持
つております。もし御
意見をお聞きできるならば、主務
大臣のお考えをお漏らしいただきたいと思います。