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1949-11-08 第6回国会 衆議院 電気通信委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年十月二十八日
飯塚定輔
君、
高塩三郎
君、
中村純一
君、
橋本登
美三郎
君、
松本善壽
君、
受田新吉
君、
椎熊三郎
君、
江崎一治
君、
中村又一
君、
河口陽一
君が理 事に当選した。
—————————————
昭和
二十四年十一月八日(火曜日) 午前十時五十二分
開議
出席委員
委員長
辻 寛一君
理事
中村
純一
君
理事
橋本登美三郎
君
理事
松本
善壽
君 受田 新吉君
理事
江崎
一治
君
理事
河口
陽一
君
庄司
一郎
君 中馬 辰猪君 降旗 徳弥君
田島
ひで君 今井 耕君
出席国務大臣
電気通信大臣
小澤佐重喜
君
出席政府委員
電気通信政務次
官
尾形六郎兵衞
君
電波管理長官
綱島 毅君
委員外
の
出席者
電気通信事務次
官 鈴木 恭一君
電気通信事務次
官 杉山 榮藏君
電気通信事務次
官 籾 勉君
電気通信事務次
官 林
一郎
君
電気通信事務次
官
肥爪
龜三君 専 門 員
吉田
弘苗
君
—————————————
本日の会議に付した事件
電気通信行政
に関する件
—————————————
辻寛一
1
○
辻委員長
これより
電気通信委員会
を開きます。 議事に入る前に立ちまして御
報告
申し上げます。去る十月二十八
日本委員会
より提出いたしました
国政調査承認要求書
に対し、十月三十一日議長にこれを
承認
されましたからご
報告
申し上げます。 本日は公報を持
つて
お知らせしました
通り
、
電気通信行政
について当局より
説明
を聽取し、
質疑
を行いたいと存じます。
電気通信大臣
。
小澤佐重喜
2
○
小澤国務大臣
通信委員会時代
の
委員
の方もいらつしやいましけれ
ども
、新たに構成されました
委員会
でありまするから、一応本
年度
当初からの
通信事業
のおも立
つた
二、三について、御
報告
を申したいと存じます。 まず本
年度
当初におきまして一番問題に
なつ
た点は、従来
通信事業特別会計
は、いずれも
一般予算
からの
繰入金
においてようやく
採算
をまかな
つて参つたの
であります。ところが
皆さん
も御
承知
の
通り
のような
事情
で、いわゆる
ドツジ・ライン
、あるいは経済九原則の線に沿いまして、この
電気通信事業
におきましても、
独立採算制
の樹立ということが、最も強く要望されて参
つたの
であります。しかもこの
独立採算制
は、あの
設置法
の成立によりまして、当然
電気通信省
と
郵政省
が二分することが明瞭になりましたので、この
独立採算制
も二
省分割
後の立場をも
考え
まして、すなわち
郵政特別会計
、
電気通信特別会計
という
二つ
の
構想
のもとに、
独立採算制
を施行したのであります。ところがいよいよ二分ということに
考え
てみると、あらゆる
歳出面
の節約をはかり、あらゆる
増收
をはかりましても、結局におきましては約四十九億の
不足
が生じたのであります。この四十九億の
不足
は、主として
郵政事業関係
の
不足
でありましたので、将来二分することを考慮いたしまして、第五
国会
において
皆さん
御
承知
の
通り
、
郵便料金
の一部値上げによ
つて
、この四十九億をまかなう態勢を立てて、ここに第五
国会
において本
年度
の
予算
の
語審議
を願
つた
ような次第でございます。以上のような次第で、その後極力この
予算
の線に
沿つて経理
を進めて参りましたが、幸いに
電気通信事業関係
におきましては、
予算面
上より大体
黒字
になる傾向を示しておることは、まことに
けつ
こうなことだと
考え
ておるような次第であります。しかしながらこの二十四年にの
予算
におきましては、
減価償却等
の
比率
は非常に少いものでありまして、こういう点から申しますと、必ずしも健全な
黒字財政
ということはできないのでありまして、むしろ今後二十五年の
予算
、あるいは二十六
年度
の
予算編成
にあたりましては、この
減価償却
ということを百パーセントいたしまして、この
会計
の健全なるあり方をはかることが、われわれの任務であると
考え
ておるような次第であります。 その次に問題になりましたのは、いわゆる
行政整理
でございます。
行政整理
は
定員法
ですでに御
承知
のように、四十数万の三月一日現在における
予算定員
から、四万八千人を
整理
するということが、
定員法
の規定でございます。もちろんこれに対する細目は、
郵政
の方が二十六万、
電気通信
の方が十三万というような
定員法
にな
つて
おりまして、大体この四万八千人の
比率
は同じような姿でございますが、便宜上両方あわせて申し上げますと、この四万八千人の
厖大整理
をどうしても敢行しようかということが、私
ども
の最も大きな悩みであ
つたの
であります。從いまして私は当初就任当時から、早晩こうした
中央
が現るることを予測いたしまして、二月末よりいわゆる
欠員
不補充ということを嚴格に実行して参
つたの
であります。すなわち
新規採用
ということは、特殊の
事情
がなければ認めない。しかもこれを秘める場合においては、本省の具体的な許可を要することの通達を
全国地方局
に出しまして、
地方局
の
諸君
も各
現場
にその
趣旨
を徹底せしめ、しかも
職員諸君
は、よくお互いの中の
犠牲者
を少くするという
趣旨
から、少々
欠員
がございましても、非常に熱心に業務のために、
欠員
のあるさ中に
協力
を願いました結果、この予想が非常に順調に進みまして、四万八千人の
整理人員
でございましたが、結局
希望退職者等
を合せますと、八月十二日の
整理
当時におきまして、わずか一万一千五百人を
本人
の
意思
に反して
整理
をしただけで、その効果を収めましたことは、不幸中の幸いであ
つた
と
考え
ておるような次第であります。その後
行政整理
も
職員
の理解ある
協力
を仰ぎまして、一応順調に進みまして、今日新しい
定員
で
電気通信事業
を敢行いたしておるような次第でございます。もちろんごく
末端
の
現場
に行きますと、いわゆる
電気通信省全般
におきましては、
定員
だけがそろ
つて
おりましても、ある
第一線
に参りますと、ある
部局
は
定員
以上のところもあり、またある
部局
は
定員
以下で悩んでいるところもございます。これはなぜかというと、
行政整理
をでさるだけ少くしたいという
趣旨
から、
従つて第一線
の
定員
を
基礎
として
整理
をしたのではなくて、総合計で
定員
を見まして、後日
従業員諸君
の
了解
のもとに
配置転換
を施行することによ
つて
、一人でも
本人
の
意思
に反する
行政整理
を少なからしめるという方途に出た
結架
でありますが、これはすみやかに
配置転換
を行うことによ
つて
、ただいま申し上げました一部の欠陥というものを漸次補正しつつございまするが、幾分まだその
整理
がつかないところもございます。しかしこれはすみやかにこうしたでこぼこを調整いたしまして、本来の姿に返るように全力を上げておるような次第でありますから、御了承願いたいと思うのであります。 もう
一つ
の問題は二
省分割
の問題でございますが
皆さん
も御
承知
の
通り
昨年の七月、
マツカーサー元帥
からの書簡に基きまして、第三
国会
だと思いましたが、まず
電気通信省設置法並び
に
郵政省設置法
が
国会
に提案されまして、これが
審議
を経まして、その
試行期日
は一応本年の四月一日であ
つたの
であります。しかして四月一日以前に第二次
吉田内閣
は、
行政
の
簡素化
ということを考慮いたしました結果、一応当時の
逓信省
に関する限りは、さきに決定されました
電気通信省設置法並び
に
郵政省設置法
が現在施行されておるものという建前で、その中から
簡素化
をはかりまして、大分大きな
簡素化
をはか
つた
ような次第でございます。その後六月一日になりまして二
省分割
が実施されましたが、何分にも数十年間の古い歴史と伝統と、密接な
関係
を持つ
両省関係
でございますから、なかなか一朝一夕にこの二
省分割
の
具体的実施
が決定いたさなか
つたの
でありますが、最近ようやくその二
省分割
のあらゆる
手続
もやや完了をいたしましたので、今後はこの
電気通信省設置法
の大きな精神にのつと
つて
、従来ややもすれば
企業面
におきましては、きわめて非企業的であ
つた
問題を企業的に改善し、またややもすれば官僚
行政
的なものを民主的に行うというように、またきわめて非能率的であ
つた
ものを能率的な運営に改革すべく、極力その方拘に進んで出るような次第でございます。しかしながら先ほ
ども
申し上げました
通り
、なかなかこの問題は
簡單
に終了はいたさないのでありますが、今後もその不徹底の部分は、極力すみやかに徹底せしめるように、
施策
を進めておるような次第でございます。 それから
政府
はすでに
昭和
二十五
年度
の
予算
につきましていろいろ
審議
を了し、大体内定をいたしておるのでありますが、その
構想
は
電気通信省
に関する限り、大体二十四
年度
の
予算
と大差はございません。ただ一番注目を引かれる二十五
年度
の
建設資金
の問題でありますが、この
建設資金
につきましては、二十四
年度
に百二十億を
見返り資金勘定
を
基礎
として公債を発行し、これに四十五億の
減価償却
による
繰入金
、それから
終戰処理費
からの二十五億、約百九十何億、二百億に近いものが二十四
年度
の
建設資金
にな
つて
、現在工事を進行中でございますが、二十五
年度
におきましては、とうていこの
程度
の
建設資金
では、
利用者諸君
の
希望
にこたえることが困難であるということを
考え
まして、二百億の
建設資金
を、
見返り資金
を
基礎
にして一応
政府
で内定いたしましたが、しかしこの問題に今
関係方面
、ことにド
ツジ博士
が来朝されまして目下
折衝
中でありますから、はたしてこの
金額
が維持できるかどうかということは、今ここで確信をも
つて
申し上げることができないことを遺憾とするような次第であります。しかしながらこの
見返り資金勘定
以外の、いわゆる
減価償却
の点につきましては、本
年度
の
予算
よりは非常に健全なとり方をいたしまして、七十三億というものを、
減価償却
によ
つて
この
建設資金
にまわすことにな
つて
おります。この七十三億というものは、一応資産を約千五百億
程度
に再評価をいたしまして、これの四分四厘に該当するものが七十三億にな
つて
おります。以上のような次第で、いろいろな不満足な点もございますが、とにかく先ほど申し上げました
通り
、二十四
年度
の
予算
よりは、なお健全な
予算
に進みつつあるということを、御
報告
申し上げる次第でございます。 以上が大体当面の
電気通信省所管
の
事情
でございまして、ごくあらましでございますけれ
ども
、なお
皆さん
の御
質疑等
によりましてお答えすることとして、一応私の
報告
を終わることにいたします。
尾形六郎兵衞
3
○
尾形政府委員
この機会に
ちよ
つと私から御あいさつ申し上げます。私は六月に政務次官に任命を受けました
尾形六郎兵衞
でございます。
電気通信
の
仕事
につきましては、
まつたく
のしろうとでございますが、
ちようど
私が就任しまして今月で五箇月目にあたりますが、その間、
行政整理等
、あるいは来
年度
の
建設予算
につきましても相当勉強いたしましたし、今後におきましても各位の御指導と御鞭撻によりまして、この重責を果して行きたい。ことに
電気通信
の
仕事
の
復旧
並びに
建設
につきましては、十分御
協力
を願
つて
行きたい。こう思
つて
おりますから、よろしく御
協力
をお願いいたします。
簡單
でありますが、一言ごあいさつといたします。
辻寛一
4
○
辻委員長
何か御
質疑
なり御
意見
はございませんか。
中村純一
5
○
中村
(純)
委員
見返り勘定
の
利用
につきまして、今日の
新聞
にも
ちよ
つと出ておりますが、どういうふうにな
つて
おりますか。その間のことをお伺いしたいと思います。
小澤佐重喜
6
○
小澤国務大臣
二十四
年度
の問題は先ほど申し上げました
通り
、一応百二十億というものが決定されまして、その後
失業対策
ということを重点にして、さらに十五億を大体東京、
大阪等
の
大都市
の
復興
に資しようというので、一応
日本政府
では決定して、
関係方面
の
了解
を得つつありますが、まだこれは決定いたして降りません。さらに本日
安本
におきまして五億と十億とを、あの五十数億の
見返り資金
による運用をゆるされれば、
日本政府
としては
建設資金
として本
年度
に割当てようという
考え
でございますが、しかしながらこれはまだほんとうに
閣議
でも決定いたしておりませんし、
安本
でわれわれの
希望
をいれて、そういう案をつく
つた
という
程度
であります。
従つて政府全般
の
意見
として申し上げることにできませんが、ただ経過だけを申し上げておきます。
中村純一
7
○
中村
(純)
委員
今日の
新聞
で見ますと、十五億予定されておりました
大都市
の
電話復旧
に関するものが十億に減らされて、かつまたそれが
大都市
に使うということでなく、
電話通信一般
というふうに今日の
新聞
で見たのですが、いかがなものでございましようか。
小澤佐重喜
8
○
小澤国務大臣
今日の
新聞
のとは少し違いまして、十五億円の一応
大都市
に使う分は、
政府
できま
つて
おります。この五億という問題は、五十何億のいわゆる
見返り資金勘定
の当初の計算より
余裕
ができたわけで、その
余裕
に食い込もうというのが、今日の
新聞
に出たのでありまして、私が申し上げた十五億の
大都市
の問題というのは、きよう
新聞
とは
関係
ない別個の問題であります。
従つて
それは一応
政府
として内定して
向う
へ行
つて
おりますが、その問題問題をさらに
安本
でいろいろ
考え
てお
つた
ということがきようの
新聞
に出たのであ
つて
、今の問題とは別個に進んでおります。
受田新吉
9
○
受田委員
電気大臣
の御
説明
の事項に関連してお伺いしたいのですが、この
臨時国会
の間において、
電通省関係
で
国会提出
の
法案
として、
放送法案
その他一、二件
考え
られておるようですが、これに対する見通しはいかがですか。
小澤佐重喜
10
○
小澤国務大臣
本
委員会
の
関係
、すなわち
電気通信省
の
法案関係
におきましては、大体
四つ
の
法案
の御
審議
を願いたいと
政府
は
考え
ております。そのいたいと
政府
は
考え
ております。そのうちの
警察電話譲渡
の問題、この
法律
は近くOKが来ると思いますが、これが
一つ
と、
電波関係
の
法律
で
電波管理委員会設置法案
が
1つ
、それから
電波法案
が
1つ
、それから
放送法案
が
一つ
、以上
四つ
の
法案
のようにな
つて
おりますが、このうちの三つの
法案
はまだ正式に
向う
の
承認
は来ませんけれ
ども
、内意は大体いいと思います。そのうちの
電波管理委員会設置法
だけは、まだ
向う
といろいろな
折衝
をいたしておりまするので、ただちに本
国会
に出せるかどうかも今のところは言明できませんが、私
ども
といたしましてはここ四、五日中に
折衝
を継続いたしまして、この
四つ
の
法案
全部を少くともここ五、六日のうちに提案したいと思
つて
おります。
江崎一治
11
○
江崎
(一)
委員
石炭手当
に関しまして、
政府
はできるだけ早く善処すると言
つて
おられるけれ
ども
、実際は
共済組合
の
資金
を流用するというような方法で、逃げておられるようであります。一方またあの
配炭公団
では、四百万トン以上の
石炭
がデッド・ストックにな
つて
おる。これを適当に現物給與するということを、
大臣
に特に強く要望したいと思います。
小澤佐重喜
12
○
小澤国務大臣
石炭手当
並びに
寒冷地手当
の問題については、すでに第五
国会
においてこれに関する
法律
が
皆さん
の千で施行されまして、しかも
政府
はこの
法律
に満腔の賛意を表して、この
法律施行
に伴う政令の制定、これに対する
予算化等
一切終了して、内定しておるのであります。ところが
関係方面
におきしては、やはり
ドツジ・ライン
の
予算
の線を堅持するという
趣旨
から、いろいろ
調査
があ
つたの
でありまするが、その結果
運輸省
にだけはそれに対する
予算
がないというので、そこで
運輸省
の分に関しては、少くとも
予算
が補正されて来ない限り、困難なような模様であ
つたの
であります。しかし同じ
政府
といたしまして、
運輸省
だけは全然うつちや
つて
おいて、他の
官庁
へ出すというようなことは、どうしても片手落ちになるおそれがありましたので、何とか
運輸省
と歩調をともにしてやりたい。こう
考え
ておりましたが、
補正予算
まで待つことは、あまりにも
従業員諸君
が苦しいだろうというので、
共済組合
の
資金
を便宜流用いたしまして、その
手当
の六割
程度
までは一応貸付という
措置
をと
つたの
であります。今
江崎
君の
お話
のように、
共済組合
の
手当
を出すことにな
つたの
は、決して逃げたのでなくて、一歩進んで出すようにな
つたの
であります。その点は
十分誠意
のあるところを御
了解
願いたいと思います。いずれにいたしましても
現業官庁
の最も大きな省である
郵政
、あるいに
電気通信省
といたしましては、これに
従業員
の志気に及ぼす影響が非常に甚大であると
考え
ておりまするので、毎
閣議ごと
にこの問題を主張し、同時に
関係方面
とも
了解
を得て、何とかすみやかにこれをやりたいと
考え
ております。
田島ひで
13
○
田島
(ひ)
委員
大臣
の御
説明
で大体のことを伺いました。こまかいことに後日に譲りたいと思いますが、二、三御質問いたしたいと思います。第一の点は、一万一千五百名の
人員整理
に対しまして、その後——たしかこの前の
国会
のときの
委員会
で
大臣
は、
失業者
に対する
委員会
をつく
つて
善処したいというようなことを申されましたが、具体的にどういう
処置
を
とつ
でおられるか。もう
退職金
もなくな
つて
、
生活
に困
つて
おられる。これは
電通関係
の
責任
でないと言われれば、
責任
でないように思われ、あすが、それでは
切捨て御免
で、そのままでは生きて行けない。これに対して
政府
はどういう
処置
をと
つて
おられるか、これが
一つ
。 それから
厚生施設
の問題につきまして、これもこの前の
通信委員会
で
大臣
は、本
年度
の
予算
はないけれ
ども
、自分の腹でも
つて
何か
予算的措置
をするということを言明をしておられるのです。ところが最近私が
現場
の方から聞きあすと、現在まである
厚生施設
、たとえば食堂とか、それから
理髪店
なんというものは、
逓信関係
では相当職場の中でできておりまして、安くやるのです。これが
従業員
の
生活
に相当影響しております。ところがこれが
独立採算
のような形になりまして、
値段
が高くなり、実質的には
従業員
の
生活
が非常に苦しくな
つて
、
厚生施設
がむしろ悪くな
つて
いる。こういうことに対してはどういう
処置
をと
つて
おられるか、これが第二。 第三点といたしまして、これと関連いたしますが、その後のいろいろな物価の値上がり、たとえば運賃とか、いろいろな面から主食の
値上り等
に関連いたしまして、
従業員
の
生活
が相当苦しくな
つて
いる。こういう
従業員
の
生活
の
実態調査
というものができているか、これを伺いたい。
最後
に、第五
国会
で
通信復興
に対する
決議
を、私
ども
は満場一致いたしております。これに対する
答申案
が、たしか
衆議院
の方には出ているということを聞きました。
衆議院
にもこれを出されるものか出されないものか、これをお伺いしたい。 それから
資料
でいただきたいのがありますが、あとで申し上げます。以上であります。
小澤佐重喜
14
○
小澤国務大臣
田島
さんにお答えいたします。第一の
就職
のもんだいでありますが、
お話
のように
整理
を発表すると同時に、
中央
にあつせん
委員会
、各
地方
に
支部委員会
を設けまして、極力職を離れた
諸君
のために
就職
をあつせんして参りました。その結果、十月八日現在ですから、多少ふえておると思いますが、大体
郵政省
では千八百名、
電気通信省
では五百数十名の
就職
を見ておるような次第であります。さらに一方一千五百、と申しましても、中には相当の年齢で新しく
就職
を
希望
しない向き、あるいは御婦人の方は結婚するというので
就職
を
希望
しない人もおりますので、今私が申し上げた数の残りが、全部
就職
を
希望
しておるという
意味
ではありませんから、その点をお含み願いたいと思います。大体三〇%
程度
のものにそういうような状態に置かれるのであります。 それから第二の
厚生施設
の問題でありますが、私がこの前
田島委員
に対して、
厚生施設
の問題は私の腹の中で
考え
るということを申し上げたことは事実でありまして、それは実行いたしております。その実行いたしておる面は、
住宅費
というものに
昭和
二十四
年度
の
予算
にになか
つたの
であります。これを現在の
従業員諸君
の
住宅難
に悩んでいる現状を見まして、
共済組合
の
基金等
による
住宅
も
建設
に着手しておりますし、さらにそのほかの
費日
につきましても、ここであまりはつきり申されませんけれ
ども
、
住宅
をふやすという工作をしております。今お示しの例で、
床屋
の
値段
が
上つた
とかいうことの
お話
でありまするが、これが上るとはいちずに
考え
られませんけれ
ども
、具体的にどこの
床屋
だかおつしや
つて
いただけますれば、よく
調査
して適当に
処置
をしたいと思います。 第四の
復興
審議
会対する
回答
の問題ですが、実は
参議院
の
決議
には、こうこういう
條項
の
決議
のほかに、
最後
にこれに対する
回答
を求むるという
條項
があ
つたの
であります。ところが
衆議院
の方の
逓信委員会
の方では、
衆議院
の総意として
決議
はしたけれ
ども
、こういうことをやれということの命令だけであ
つて
、それに対する
回答
はなか
つた
ものですから、そこで正式の
回答
は出しておりません。しかしながら
参議院
と
まつたく
同一の
趣旨
でございますから、その
回答
に出したものを印刷物に刷りまして配布するということは決して異存はありませんから、さつそくそういう
手続
にいたそうと思
つて
おるのであります。
従業員
の
生活
の
実態
というものを統計的に調べるのは、私り力では専門的なものはございませんけれ
ども
、これは全体の
公務員
として、
安本
その他で
調査
しておりますから、同時にやはり
電気通信省
でもその
資料
を
基礎
として、あらゆる
施策
を施すということが適当だと思
つて
おります。
従つて
もしそれに対する
資料
が御必要であれば、
委員長
の方から
安本
の方へそれを御
要求
になれば、御手元に配布されると思います。
庄司一郎
15
○
庄司委員
ただいま
大臣
は、あなたの
所管
されておる
電気通信省
、あるいは
郵政省関係
の
第一線
における
公務員諸君
の
住宅
の問題を、相当御心配くださるというような、たいへん
けつ
こうな
お話
でございます。それで私は今気がついたことですが、
昭和
二十四
年度
の
既決予算
の中に、
政府公務員
に特に
住宅
を與えるために十一億円あるはずであります。その十一億円の
既決予算
のうち、あなたが
所管
されておる
二つ
の省の
末端
に働いておる
従業員諸君
のために、どのくらいの
住宅
を獲得されて、
建設
される御
意思
があるか。あるいは
建設
を開始されておるか。それについて
一つ
具体的な実例を申し上げますが、
宮城
県の柴田郡大河原町というところに、新しくあなたの
所管
の
電気通信管理所
という
役所
ができました。
職員
が約八十何名おるということでありますが、その
職員
のために一戸の
住宅
も現実にないのです。そこでその町は
庶民住宅
として二十戸を
建設
省から確保して、今建てておりま。そのうち四戸ぐらいをさいてあげたいというのですが、あなたの
所管
の
電気通信管理所
は、
最小限度
二十戸をこしらえてくれという
要求
で、
今せつ
かく町長に対して
折衝
しておるようでありますが、新しくそういう
役所
ができて、八十何名の
職員
のうち、
独身者
もおろうし、あるいは他から通勤しておる者もありましようが、二十戸ぐらいのところは何とか、
既決
の十一億円の
住宅建設資金
を分割されて、そういう全然
住宅
のない新しい下部の
役所
ができたところに配給されるよう、
大臣
の
政治力
をも
つて
いかがなものでありましようか。これは
ひとり宮城
県だけではないのであります。
全国
にそういう例がたくさんあると思いますから、
全国
的にひ
とつ
大英断と、辣腕なる
大臣
の
政治力
によ
つて
、
住宅
を確保してほしい。こういう
希望
を述べておきますが、御感想を伺
つて
おきます。
小澤佐重喜
16
○
小澤国務大臣
この
住宅
の問題については、単に
電気通信省内
ばかりでなく、
政府全般
として考慮しなければならぬ、大きな政治問題であると思うのであります。従いまして
政府
は二十五
年度
の
予算
におきましては、
住宅
に関する相当の
金額
を予定しておると同時に、さらに五十億というものを
住宅金融
という
意味
で、
金融面
でに助成して行こうという
施策
を立てております。しかしこれに
一般住宅関係
でありまして、今ここで問題にな
つて
おるのは、
公務員
に対する特殊な生宅問題でありますが、
お話
の十一億というのは、
委員会
ができて、そして
審議
をしておりますが、私の
考え
では、
公務員
の
住宅
であるから、当然
電気通信省
も
運輸省
も
郵政省
もこの十一億の中へ均等する資格があるというので、極力主張しておりますけれ
ども
、何せ財源が一般
会計
から出た十一億でありますから、特別
会計
の方にはやらない。特別
会計
の方は特別
会計
で別途に
考え
ることが至当だというような事務当局の
意見
が、現在でもあるようであります。しかし私は当初この十一倍が
住宅
に使用される場合、
公務員
という
意味
でや
つたの
であるから、どこまでも分割すべきが至当だという議論を、いまなお続けているような次第であります。さらに内部におきましても、
住宅
に関する正式の
予算
は、本
年度
世の特別
会計
の
予算
にはなか
つたの
であります。前
年度
は少しございましたが、本
年度
はないので、今
田島
さんにお答えしたように、何とか適当な
措置
を講じて、
予算
にはないけれ
ども
、現実に
住宅
問題が幾分なりと緩和されるようにしようというのがわれわれの
考え
でありまして、現に一億五千万円
程度
の
金額
を、諸方面を節約いたしまして、
住宅
建設
のために使用する予定で、今
折衝
いたしておりまするが、まだ先方からこれに対する
了解
がつかないことを、非常に遺憾といたしております。しかし先ほ
ども
申し上げました
通り
、このほかに
共済組合
の金融を受けて、
共済組合
の金によ
つて
幾分なりとも緩和したいと、今
住宅
建築に着手いたしておりますので、その問題は漸次実現に移されると思
つて
おります。
お話
の
宮城
県の管理所の問題でありますが、御
承知
のようにこれに新たにできた制度でありまして、大河原だけではなく、おそらく
宮城
県にも
四つ
ぐらいの管理所が親切され、各県に
四つ
ないし五つ、
大都市
は十一くらいの管理所ができましたので、今ただちにこれを
予算
化し、その全部に
住宅
を割当てるということは、現実に見て困難とぞんじますが、この問題も全部ひつくるめて考慮いたしまして、たとえば他の管理所よりも大河原の管理所が、特に
住宅
問題について考慮すべきだというような観点に立ちました場合には、二十戸と限らず、三十戸でも四十戸でもやりたいと
考え
ております。お示しの点は実際問題として
調査
した上で、善処したいと
考え
ております。
辻寛一
17
○
辻委員長
ほかに御
質疑
はございませんか。
田島ひで
18
○
田島
(ひ)
委員
石炭手当
と
寒冷地手当
の問題は、これは再三
大臣
が他の
委員会
や
参議院
あたりでもお答えにな
つて
おりますので、私はあえて質問いたしませんが、超過勤務の問題と、それから年末に際しての年末
資金
の問題も、
従業員
は相当
生活
に困
つて
要求
しておりますが、この点で私も職場をまわりましたときに、ことに警察電話移管で相当無理をそて超過勤務をしております。ところが当局の方でに拂
つて
いると言われますけれ
ども
、事実
現場
では受取
つて
おらない。その後こういう超過勤務の
手当
は、実際渡
つて
いるものか渡
つて
いないものか。その点
ちよ
つとお伺いいたします。
小澤佐重喜
19
○
小澤国務大臣
超過勤務の
手当
は、一定の
予算
の制約は受けておりますけれ
ども
、超過勤務を命じた者に対しては、超過勤務
手当
を拂
つて
おります。もしそういう適法な超過勤務をして拂
つて
いないという事実がありますれば、具体的な
お話
をくだされば、
調査
して適当な
処置
を講じます。
受田新吉
20
○
受田委員
最後
に、特にこの電通
委員会
は最初の
審議
でありますので、この
委員会
の気勢を上げる
意味
からも、でき得べくんば專任
大臣
を得て、そうして熱心に
審議
を進めて行くようにありたいと念願刷るのででありますけれ
ども
、
大臣
は先ほど御
説明
の中に、電通省並びに
郵政
両省の調整は非常によくできて、運営に事を欠いていないように話しておられましたが、現状のままでしばらくの間調整をはかりつつや
つて
行く御自信を持
つて
おられるか。早晩専任
大臣
として、自信を持
つた
施策
をなさろうとするか。これは総理にお聞きしたいことでもあるのでありますが、特に
行政整理
とか、もしくはいろいろな点で一般の緊縮がなされつつあるときに、省が
二つ
にわかれた。この
趣旨
は
行政
簡素化
と同時に、能率化ということを
考え
た点と思うのでありますが、われわれとして、その気構えが地が今するので、掛持ちの
大臣
としてなし得る範囲が、いつまでも続くものとは思われません。この点
大臣
の確信念をお伺いしたいと思います。
小澤佐重喜
21
○
小澤国務大臣
むずかしい質問を受けましたが、私自身はもちろん現在まで兼務をしておりまして、兼務したことによ
つて
能率が落ちているとは少しも
考え
ておりません。むしろ兼務したことによ
つて
、非常な高能率にな
つて
おると
考え
ておりまするが、兼務にするかしあるいは專任にするかということは、これは内閣総理
大臣
の権能せありまして、私がどう
考え
ても、総理
大臣
が兼務を解けと言えばそれまででありまして、私の答える範囲ではないのでありまするが、私に問われまするならば、ただいま申しました
通り
、この
郵政
事業と
電気通信事業
とは、数十年間にわた
つて
店綱
関係
があります。現に受田君は御
承知
かどうかわかりませんが、特定局に関する電信、電話は、一切
郵政省
で受け持
つて
や
つて
おります。特定局一万数千というものは、みんな
郵政省
へ
仕事
を
仕事
を頼んで電報を打ち、また電話を交換しておるのであります。こういうような密接な
関係
にあるものは、むしろ
二つ
にわかれては、——けんかする場合にはいいかもしれませんけれ
ども
、円満に治める場合には、むしろマイナスが来るのではないかと私は
考え
ております。
田島ひで
22
○
田島
(ひ)
委員
二十五
年度
に対しまする原案というものの、もつと具体的なものができておると思いますが、それはいただけますか。厚生省あたりではもう出て、詳しいものをもら
つて
おりますが、それをいただきたい。
小澤佐重喜
23
○
小澤国務大臣
先ほど申し上げました
通り
、二十三
年度
の
予算
は大体終了いたしております。しかしこれはどこまでも内定でございまして、
最後
の決定ではありません。
従つて
関係方面
と
折衝
した結果、いろいろな変更があると思うのであろます。
従つて
その変更のあることを予測して、現在の草案でもいいから配布しろというのでありますれば、配布いたします。ただこう
政府
がきめたのに、こうかわ
つた
じやないかということで、おしかりを受けると困ります。どこまでも内輪という
意味
であろますならば差し上げます。
田島ひで
24
○
田島
(ひ)
委員
それで
けつ
こうですから、それをいただきたいと思います。 それからこれにいただいたのがあるかも知れませんけれ
ども
、
電気通信
年鑑、
電気通信
経営月報、
電気通信
施設現有価
調査
、それから施設局から出ておる施設、電信電話、それから
電気通信
統計速報というようなものが出ておりますが、ほかの
委員
の方もおもらいになりたいと思いますから、いただきたいと思います。
小澤佐重喜
25
○
小澤国務大臣
その
資料
については
お話
の
通り
出ております。
従つて
従来そういう例はございませんけれ
ども
、今後発行ごとに、また古いのは固めてありました場合に、残
つて
おるものは全部
委員
の人に配布することにいたします。
辻寛一
26
○
辻委員長
ほかに御
質疑
はありませんか。 なければ本日はこれにて散会いたします。次会は公報をも
つて
お知らせいたします。 午前十一時三十五分散会