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門脇委員 ただいまの御
意見、大体綿製品、スフ製品の一部は、二重価格制でもそれは実行できますが、それ以外の絹、人絹、毛織関係に二重価格制をとるのは、こつけいだということに同感のようでありますから、私
どもも非常に力強く
考えます。われわれの方では、各段階のマージンを若干でも上げて、このマージンの引上げによ
つて大きな損失の埋合せの一端に資すること、これのみがあとに残された唯一の
救済方法ではないかと
考えておりますが、もしこれ以外に
救済方法がありましたら、お教えを請いたいのであります。この各段階のマージンを、
損害補償の
意味で優遇されるということになれば、いわゆる九牛の一毛であ
つても、
政府の誠意は大いに了解できることになるので、これはひとつ真剣にお
考え願いたいと思います。
それから、本日は大蔵省関係の方が見えておらないので、申し上げるのに非常に張合いを欠きますが、政務次官はか
つて大蔵
委員であ
つたので、大蔵行政については造詣が深いし、現在でも知己か多いと思いますから、公人としても個人としても、特に大蔵関係の方に御注意を願いたいのであります。
今回の
措置によ
つて繊維
業界がこうむる影響は相当甚大であると思う。ところが税務署は、繊維
業界というものは非常に恵まれているとい
つたような、ずつと前からの長い習性的な観念のもとに、年々歳々非常に高率な事業所得税の課税をしておる。私の直接関係しているのは小売段階でありますが、
地方のどの町に行きましても、その町で一番高い税金を拂
つているものは意外にもこの繊維業者であるというようなことで、私
どもも実相を聞いてびつくりするのであります。そういうふうに、繊維はもうかるものだという習性的観念から、今回の大きな変化によ
つて影響を受けておるにかかわらず、やはり税務署が引続き高率な課税をするということかあるのを非常におそれておる。これに対しましては、ないものはないのだから正々堂々と闘えばいいというのが、お互いの常識でありますけれ
ども、やはり末端に参りますと、税務署が業者に重圧を加えるために皆非常に困
つておる。これは通産省から大蔵当局の方に真劍に折衝していただいて、そういう従来の習性的観念をここで切りかえてもらわなければならぬ。これは政務次官か特に大蔵行政の方に精通しておられるということもありますので、公的な
立場においても私的な
立場においても、
責任を持
つてその点の御連絡を願いたい。
それから統制関係でありますが、こういうような大きな変動に直面して、いろいろなところから
政府のあらが見えるというか、矛盾が証明されるわけでありますが、現在絹関係のものは全部撤廃されておるにかかわらず、絹の代用的使命を帶びておる人絹であるとか、あるいは人絹織物等の統制が、価格の面においてまだとれておらない。物資の
立場からの統制が解除された今日、価格の面の統制だけを残されたのは、どうい
つたところに理由があるかということが第一、第二は、人絹と絹との交織品の統制はとられた。ところが絹の方は無統制であり、人絹の方は統制がある。統制のあるものとないものと組合せてつく
つた交織織物に、価格の統制があるということに非常に矛盾があるので、その辺に対する明確な御
見解を伺いたい。