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深澤委員 今の御
答弁でありますが、どうもわれわれにはそういうぐあいに受取れない。何となれば先ほども
政務次官が御
答弁になりましたように、
バツトの
値段はそのまますえ置くが、ほかの高額のものは十円ずつぐらい引こうという
お話でありますが、ここにやはり問題がある。
バツトの方は一個にいたしましても十円くらいの
利益金しかないのであります。ところが
ピース等におきましては、五十円余の
利益收入がある。しかもこの
ピースが
世界的水準を行く品物であるというぐあいに宣伝されておりますが、具体的にわれわれが使用いたしますと、とてもそれは
世界的水準どころではない。問題にならないほどのまずい
タバコが、高く売りつけられておるというのが今日の
現状であります。真に
国民の
利益に奉仕するところの
專売公社であるならば、
バツトという価格の低いものを多量に
生産いたしまして、しかもこれを
品質をよくして供給するということでなければならないのにかかわらず、依然として
ピースとかあるいは光という方面に
重点が置かれている。それは結局
国家の
収入を多くいたしまして、つまり
專売益金を確保しなければならぬというところに
重点があるということが、われわれに想像がつくのであります。そういう
意味において、今の御
答弁ではわれわれはまことに
不満でありますが、さらにもう
一つお伺いしたいことは、
政務次官は
タバコの
民営問題についてはまだ
はつきりきま
つていないということを言われておる。しかし
協議会をつくられたこと自体に、もう
民営へ持
つて行く
意図が現われておる。さらに
政府の
責任者である
吉田総理は、
はつきりとそれを言明されておる。しかもなおわれわれが見のがすことのできない事実は、この
タバコの
民営によ
つて外資を導入するということを
はつきり言われておる、
日英タバコ・トラストの
外資が入
つて来るということを計画されておる。こういうことをわれわれは
新聞等において見ているのであります。
従つてタバコを
民営に持
つて行き、
外資を導入するというこの
意図はもう
はつきり現われておる。そのために
全国五十万の
耕作農民からは、非常にこの
民営問題について
反対の
意見が出ておる。あるいは
專売公社の
従業員諸君も、街頭に出て
反対の宣伝をいたしております。さらに
全国の
販売業者といたしましても、その
地位の不安のために非常な大きな動きがあると思うのであります。
政府はこの
民営にするというところの
方針をまた
はつきりしないとか、そういう
意味において隠蔽されているが、事実としてはそういうことが現われて来ておる。この点についてもう一ぺん
政府の御
意見を承りたいと同時に、この
民営に関しまして
外資を導入するという
吉田総理のあの声明を、
政府はどの
程度に
考えておられるのか。その点をもう一ぺんお伺いしたいと思います。