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1949-10-29 第6回国会 衆議院 大蔵委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年十月二十九日(土曜日) 午前十時二十九分
開議
出席委員
委員長
川野
芳滿
君
理事
大上 司君
理事
北澤 直吉君
理事
小峯
柳多君
理事
島村
一郎
君
理事
前尾繁三郎
君
理事
荒木萬壽夫
君
理事
林 百郎君
江田斗米吉
君 岡野
清豪
君 佐久間 徹君 高間 松吉君
塚田十一郎
君
苫米地英俊
君 西村 直己君 三宅
則義
君 田中織之進君 河田 賢治君
深澤
義守
君 中野 四郎君
出席政府委員
(
主計局法規課
長)
大蔵事務官
佐藤
一郎
君
委員外
の
出席者
大蔵事務官
伊藤
八郎君 專 門 員 黒田 久太君 專 門 員 椎木 文也君 十月二十九日
委員森幸太郎
君辞任につき、その補欠として江
田斗米吉
君が議長の指名で
委員
に選任された。
—————————————
十月二十八日 旧
軍関係債権
の処理に関する
法律案
(
内閣提出
第一七号) の審査を本
委員会
に付託された。
—————————————
本日の
会議
に付した事件
食糧
の
輸入税
を
免除
する
法律
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
第六号)(
参議院送付
)
—————————————
川野芳滿
1
○
川野委員長
これより
会議
を開きます。
食糧
の
輸入税
を
免除
する
法律
の一部を
改正
する
法律案
を議題として質疑に入ります。
小峯柳
多君。
小峯柳多
2
○
小峯委員
総
司令部
の
渉外局
の発表で、十二月一日から
輸出
を、一月一日から
輸入
を
民間
に移管するというようなことを
承知
しておるのでありますが、
従つて貿易
の手続の態様も画期的にわか
つて
来るだろうと思います。こういう
情勢
にな
つて
おります。
食糧
の
輸入税免除
の問題でありますが、この
機会
に
関税
のことを少し伺
つて
おきたいのであります。
参考書類
でいただいております二十三年中の
食糧免税額
でございますが、二十三年中に、
免税額
でなく、
現実
に徴收した
関税
の
数字
をお示し願いたいと思います。
伊藤八郎
3
○
伊藤説明員
ただいまの
お尋ね
にお答えいたします。二十三
年度
中の
免税額
は、六億六千六百万円でございます。
小峯柳多
4
○
小峯委員
私は
免税
でなく、
現実
に徴收した額を伺いたいのであります。
伊藤八郎
5
○
伊藤説明員
徴收しました額は、一億五千万円強でございます。
小峯柳多
6
○
小峯委員
二十四
年度
の現在まで判明した
数字
について、今の
関係
をお聞かせいただきたい。
伊藤八郎
7
○
伊藤説明員
ただいままで詳しく集計いたしましたのは、
上半期
の分とな
つて
おりますが、
関税收入
は二億七千万円強にな
つて
おりまして、
免税額
は、お
手元
に差上げたかと思いますが、一億二千万円弱にな
つて
おります。
小峯柳多
8
○
小峯委員
今の
数字
で伺いましても、二十三年中はほとんど
免税
の方が圧倒的に多いのであります。二十四
年度
でよほど改善されておりますが、以上の
数字
から判断いたしましても、まだ
日本
の
関税
というものが、非常にちんばを引いておるということは明らかであろうと思います。そこで最初に申し上げましたように、
貿易
のやり方がかわり、
民間貿易
というものが近く再開されるといたしますと、それに応じて
関税
に対する心構えというか、
計画
などがあるだろうと思います。と申しますのは、今までの
関税
が、
一つ
には
戰時経済
というものを背景にした
関税
というものが、だんだんかわ
つて
来ておると思いますし、また他の面では物価が非常に高くな
つて
おりますから、今までの
従量税
というものがほとんど
意味
を失
つて
おるだろうと思います。そこで
民間貿易再開
に備えて、
当局
の
関税改正
に関する方針、構想があ
つた
ら伺いたいと思います。
伊藤八郎
9
○
伊藤説明員
まことにごもつともな
お尋ね
であります。少々技術的にわたりますけれども、詳しく申し上げます。ただいま御
指摘
になりましたように、
従量税
は円の
価格
の
下落
によりまして、非常に円の
価値
がうすくな
つて
おることは御
承知
の
通り
であります。大体
日本
の
関税
は大きくわけまして、
大正
十五年に
一般改正
をいたしておりますが、御
承知
のように、
贅沢品等
の
輸入税
に関する
法律
というものがその前に
大正
十三年に設定されておりまして、従いましてこれに
関係
する
品目
だけは、
大正
十五年の
改正
には触れられなか
つた
わけであります。そのまま安い
税率
を眠らしておいて、
従価十割
をかけておるというのが
現状
であります。その他の
品目
は
大正
十五年に
改正
いたしまして、それぞれ
従価
、従量に配分いたしております。しかし
昭和
七年に
金輸出
再禁止に伴いまして、わが方の
為替
が
下落
いたしましたのに伴いまして、そのときは大
体外割
三割五分で
為替
が
下落
したと算定いたしまして、従景税は三割五分だけを賦課いたしまして、元の
従価
率に合うように
改正
いたしたのであります。
従価税
の方はそのままにいたしてあるのであります。最近の
情勢
は、御
承知
のように一ドル三百六十円に相なりましたので、とても三割五分くらいを賦課したのでは
意味
のないほど、
従量税
を
従価
に換算しますと低くな
つて
おるのであります。一方諸
外国
におきまする
関税
の
傾向
としましては、できる限り
関税
を低下いたしまして、
国際
間の
通商
を円滑にしようという
傾向
にな
つて
おることは、
皆さん
御
承知
の
通り
でありまして、よく簡單に
ガット
と言
つて
おりますが、
関税協定
をいたしておる国で、その
ガット
に入
つて
おる国が三十三箇国にな
つて
おります。その三十三箇国というのは、
世界
のおもなる大
商業国
でありまして、
世界通商貿易額
の大体七割以上をそれらの国の間の
貿易
で占めておるのであります。その
通商協定
によりまして
関税
を引下げておる
品物
は、その中の大体七割ないし八割を引下げておりますので、結局全
世界商品
の
貿易額
の半分は
お互い
に引下げられておるという
数字
に相な
つて
おります。その間
わが国
といたしましても、
貿易
を振興するためには、わが方においてもぜひそれに入れていただきたいのであります。しかしながら
先ほど
申し上げましたような
わが国
の
関税率
の形態から見ますと、一方において
従価十割
という非常に飛び抜けて高い
税率
と、
従量税率
という
為替下落
に基いて非常に低くな
つた税率
とありまして、ただいま
小峯委員
から御
指摘
の
通り
に非常に
跛行状態
を呈しておるのであります。諸
外国
に與えます
感触
といたしましては、
従価十割
は非常に悪い
感触
を與えておるのであります。でありますから、この間において
わが国
におきましても、諸
外国
の
通商
の
関税
に対する
態度等
を
十分参考
にいたしまして、わが方もなるべくすみやかに合理的な
水準
までにこれを訂正いたしまして、その
合理的水準
のもとにおいて
国際関税協定
に
参加
を許されることを期待いたしまして、われわれといたしましては実は長い間、それについて
各省
の
関係官
と協議いたしておる次第でありまして、なるべくすみやかに
成案
を得まして
皆様方
に御
審議
をお願いいたしたいと、ただいま鋭意研究中でございます。
小峯柳多
10
○
小峯委員
ただいま
関税改正
の
方向
だけは
伺つたの
でありますが、今のお話をせんじ詰めますと、
ぜいたく品
の
関税
はこれを改めてみたい、それから
従量税
が
貨幣価値
の
関係
で非常に不合理にな
つて
おるから、これを改めたいという二つの
方向
だと
承知
してよいのでございますか。
伊藤八郎
11
○
伊藤説明員
おつしやる
通り
でございます。
小峯柳多
12
○
小峯委員
今の
方向
で御
準備
なさ
つて
おると
承知
しますが、どういう機関で、あるいはどういう省でどういう
方法
でも
つて
その
準備
をなさ
つて
おるか。その
準備
の進みぐあい、それが
成案
を得る見込みの時期を伺
つて
おきたいと思います。
伊藤八郎
13
○
伊藤説明員
御
承知
のように、これは元の
憲法下
におきましては、
関税率調査委員会
というものが各
階層
の方から結成されてお
つたの
であります。最近におきまして
関税率審議委員会
というふうになりまして、各
階層
の方を
委員
にお願いするように、ただいま
人事院等
に
要請
いたしておるわけであります。その下に
幹事会
というものが従来はございましたけれども、
幹事会
はその官制の
関係
上なくな
つたの
でありますが、実際には
各省
の
関係官
に大蔵省に参集願いまして、具体的に一々検討いたしておる次第であります。目標といたしましては、なるべくみやかなる
機会
をねら
つて
おるのであります。
従つて
はつきりしたことはまだ申し上げる時期ではありませんが、できるだけすみやかな
機会
にということにな
つて
おるのであります。
小峯柳多
14
○
小峯委員
準備
の進め方も大体見当がつきましたが、
ガット
の
加入
の問題であります。
国際協定
の
加入
の問題は、
講和会議
とも
関係
があると思いますが、あるいは技術的に
講和会議
の前でも
ガット
の
加入
ができると
考え
ますか。その点の御意見を伺いたい。
川野芳滿
15
○
川野委員長
ちよ
つと
速記
をやめてください。 〔
速記中止
〕
川野芳滿
16
○
川野委員長
速記
を始め事てください。
小峯柳多
17
○
小峯委員
関税
の問題は、御
承知
のような
日本
の
経済
の今までの
状態
で、非常に端へ
寄つて
お
つた
と思いますが、今度はこれがまた脚光を浴びるようになるのであります。しばらくこの問題が端へ
寄つて
おりましただけに、いろいろの点で
国際
的に一応立ち遅れだ
つた
り、観測の違
つて
いる点もあろうかと思いますので、どうかこの
機会
に
国際
的の動き、ことに
日本
のこれからの
経済政策
ともにらみ合せて、遺漏のない
関税計画
を立てておかれますように強く要望いたしまして、私の質問を終ります。
川野芳滿
18
○
川野委員長
次は
深澤義守
君。
深澤義守
19
○
深澤委員
食糧関係
の問題は留保いたしまして、
関税関係
に限りまして御質問申し上げます。今まで
免除
されておりますところのこの
各種品目
に対する
関税
の
税率
でございますが、その点まだわれわれは十分
承知
していないのでありますが、これはいかようにな
つて
おりますか。お伺いします。
伊藤八郎
20
○
伊藤説明員
お
手元
に御
参考
に差上げました
免税食糧品
のリストとその
輸入額
、
免税額
とを差上げてあると思いますが、米、麦、
大麦
、
小麦
、粟、
高梁
、
とうもろこし
、
豆類
というようなものは、
先ほど
私が申し上げましたように非常に安い
従量税率
に相な
つて
おります。それからものによりましては
従価税
に相な
つて
いるものもありますが、それらを一括しまして本
法案
によ
つて免税
の
取扱い
をいたしている次第であります。従いまして
免税額
は去年一箇年において六億六千六百万円と申し上げ、ことしは多少
減つて
一億七千万円くらいかと申し上げましたが、安い
従量税率
でもそのくらいの金額に
上つた
ということは、相当数量が多いということを現わしている次第であります。本
年度
は
上半期
だけで一億二、三千万円かと思います。
深澤義守
21
○
深澤委員
非常に種類が多岐にわた
つて
おりますので、
一つ一つ
は非常に複雑であろうと思うのでありますが、この
主要食糧
に対しても
従量税
で行
つて
おられると思うのですが、これに対する
税率
は幾らにな
つて
おりますか。
伊藤八郎
22
○
伊藤説明員
米は百斤について一円の
関税率
に、
先ほど
申し上げましたように三割五分の
附加税
がついて、一円三十五銭ということに相な
つて
おります。それから
大麦
は百斤について八十一銭、
小麦
は百万について二円五十銭、粟は百斤について六十七銭、
高梁
は百斤について一円、
とうもろこし
は百斤について一円七十銭、それからそばは百斤について六十七銭、
豆類
は大豆が百行九十四銭、あすきが百斤七十四銭、かように大体な
つて
おるわけであります。
深澤義守
23
○
深澤委員
それからこの
法案
の
改正
の中に、茶並びに重炭酸ソーダに関しましては、
輸入税
をとるということにな
つて
おりますが、これはどういう
理由
でこういうことをされるのか。ほかの
商品
と区別して
輸入税
をとるという根拠をひとつ……。
伊藤八郎
24
○
伊藤説明員
ちよ
つと
速記
を……。
川野芳滿
25
○
川野委員長
速記
をやめてください。 〔
速記中止
〕
川野芳滿
26
○
川野委員長
速記
を始めてください。
深澤義守
27
○
深澤委員
この
輸入税免除
という問題につきましても、これはやはり
互惠的
な
立場
において行わるべきことが必要であるとわれわれ
考え
ものであります。ところが最近における
アメリカ貿易
の
事情
を調べますと、わが
日本
から
アメリカ
に
輸出
いたしますところの
陶磁器
とか
ガラス
とか、あるいは綿花による
製品
とか
雑貨等
につきましては、かえ
つて
最近
関税
の率が上昇しておるということが発表されておるわけであります。こういうことは非常に
国際貿易
における
関係
が
互惠的
でない。一方的であるというぐあいにわれわれは解釈するのであります。こういう点について
政府当局
はどういう
ぐあいにお考え
にな
つて
おられますか。
伊藤八郎
28
○
伊藤説明員
ただいま
お尋ね
の点は非常に重要な点でございまして、
先ほど
私が
小峯先生
の
お尋ね
に対してお答え申し上げました
通り
に、まだ
日本
は
国際関税協定
に
参加
を許されておりませんために、最
惠国待遇
を受けておりません。従いまして
アメリカ
の
関税率
は、ただいまご
指摘
の
陶磁器等
は六割ないし七割、最高七割でございます。
互惠協定
に
参加
の国、
従つて英国
産の
ボーン・チャイナ等
の高級の
陶磁器
は三割の
適用
を受けておるかと思います。従いましてその間
日本産品
が不利であることはまさしくその
通り
であります。しかしこれはいかんせん
関税協定
に
参加
しておらない
関係
上、
アメリカ
の
互惠通商協定法
の
適用
を受けられない
関係
にあるのであります。
アメリカ等
においてはまだ
日本
に
相当好意
を持
つて
、税関における
取扱い
はやや緩和されておるということも承
つて
おるのでありますが、
ポンド地域
におきましてはきわめて嚴格にその
関税協定
の
適用
を受けず、なおかつ
英国
間の
特惠関係
の設定がございますので、
日本産品
は相当苦労があるかと思います。従いまして
輸出振興
の一面の
対策
といたしまして、本邦においてもできるだけすみやかに
関税率
の合理的な
水準
を設定いたしまして、その設定された
水準
のもとに、
関税協商
に臨んで、そうして一日も早く最
惠国待遇
を受けるということが、やはり
輸出振興対策
の一環であるかと
考え
ておるのであります。なおただいま
免税
しておる
品物
については
期限
を付しておるのでありますが、やはりわれわれとしましては今後も一箇年という
期限
をつけておきまして、最も適当なる
機会
には
期限満了
とともに—もしもこの間に
関税率
を
改正
いたしまして、今
免税
いたしている眠
つて
いる低い
関税率
に、適当なる
関税率
をあてはめて眠らしておいて、このスリーピングがさめたときには自動的にかわるという
方法
でもとらなければ、前に申し上げたような点がございまして、
一つ
二つ回復するのに二週間もかかるようでは非常に困るかと思
つて
いるのであります。その間いろいろくふうを要する点があろうかと
考え
ております。
深澤義守
29
○
深澤委員
陶磁器
あるいは
ガラス等
の
関税
問題は、結局
国際関税協定
に
加入
しなければ問題が解決しないというように、悠長に
考え
ている時期ではないと
考え
ます。われわれは
国会閉会
中に愛知あるいは
岐阜等
の
陶磁器関係
の
生産地
をよくまわ
つたの
であります。ま
つた
く今日
製品
のストックに悲鳴をあげているというのが今日の
実情
であります。そういうような
立場
から、
政府
は
国際関税協定
に入る前に、
向う
に対して強力にこういう問題の解決をはかるべきではないかと、われわれは
考え
るわけであります。なお
国際小麦協定
問題のいろいろな
食糧
上の
関係
につきましては、
農林当局
がおいでになりましたときにお伺いいたしたいと思いますが、今度
日本
が
国際小麦協定
に
参加
することによりまして、今後四箇年の間、
一定
の量を
一定
の
価格
において義務的に
輸入
する結果になるわけであります。この場合におきまして、今度
貿易
が
民間貿易
というような
制度
になるのでありますが、この
国際小麦協定
によ
つて
輸入
される
一定
の
小麦
の
処置
を、
民間貿易
に
なつ
た場合においてはどういうぐあいに
処置
されて行くことになるか。その点をお伺いいたしたい。
伊藤八郎
30
○
伊藤説明員
これは私
ども仕事
の
関係
上、課長ないし私のひまのあるたびに
会議
に
参加
して聞いているのでありますが、
通産省
が中心にな
つて
、ただいま
貿易
の
輸入
の方をや
つて
いるのであります。本朝の新聞にも出ているところが大体さようかと思
つて
おりますが、私から申し上げて、もしもその間に多少の齟齬でもあるといけませんから、
通産省
の方から申し上げます。
深澤義守
31
○
深澤委員
もう
一つ
、本
年度
の
食糧
に関する
輸入補給金
の問題についてはいかがですか。
伊藤八郎
32
○
伊藤説明員
これは
主計局
もしくは安本の方から聞いていただきたいと思います。
林百郎
33
○林(百)
委員
輸入食糧
の
免税
の根本的な精神ですが、一体これは
輸入
を円滑にして
日本
の
食糧事情
を救うという
意味
なのか。あるいは
アメリカ
の方の
食糧
を
日本
に
輸入
したいから、
アメリカ
の方の
要請
で
自分
の方の
輸出物資
については
税金
をかけないようにしてくれというのか。どつ
ちの事情
が主にな
つて
おるか。もし
輸入
によ
つて日本
の
食糧
問題を、ある程度危機を切抜けるというなら、もう今の段階ではいもなんかも統制撤廃する、それから
米券制度
まで設けて、供出後の米を
自由販売
にするというところまで来ておるわけです。たしか
輸入食糧
の
免税
の点をこの前の
国会
できめたときには、二十三
年度
一
年度
限りということで、とりあえずこういう
応急措置
を講ずるというように、われわれは聞いてお
つたの
であります。これをまた継続される根本的な
理由
は一体どちらに重点があるのか。
アメリカ
の方でそういう
要請
があるのか。あるいは
日本
の
農林省関係
で、どうしても
日本
の農業の
現状
からい
つて
、
向う
から
食糧
を
輸入
する必要があるからこういう特別な
処置
をするのか。その
理由
はどちらにあるのか。
伊藤八郎
34
○
伊藤説明員
これはいわゆる
交渉
的な
意味
を持
つた
めに
免税
にしたのではないと私は
考え
ております。もともとこの
措置
は
法律
にするまでは、
食糧管理法
に基く
政令
をもちまして
免除
をいたしてお
つたの
でありますが、二十二年以降一箇年限り、同じ趣旨をもちまして
食糧管理法
に基く
政令
にかわる
法律
をも
つて
免除
をお願いいたしておるのでありまして、
アメリカ
との
交渉
でないことははつきりいたしております。
林百郎
35
○林(百)
委員
実は御存じの
通り日本
も
国際小麦協定
に参画しまして、これから大体三、四年先までの
輸入小麦
の量、
小麦
の
価格
まで決定されておるわけです。ところが実際の
実情
としては、
小麦協定
に参画している
アメリカ
にしても、あるいはアルゼンチンにしても、大体
小麦
などは非常に豊作にな
つて
、今実際の
価格
は
協定価格
より下
つて
来ておるわけなんです。実際下
つて
来ておる
価格
にもかかわらず、
協定
でも
つて
一定
の
値段
でてこをかけられておる。そういう
価格
で引続きこれを買わなければならないという
事情
にな
つて
おる。なお
小麦協定
に参画していることだけで、われわれとしは相当の
犠牲
を拂
つて
おると思うのです。その上さらに
免税
という
措置
を講ぜられる。それほどわれわれは気をつかわなければならないのかどうかという点です。その点はどうな
つて
おりますか。
伊藤八郎
36
○
伊藤説明員
これは
先ほど
も申し上げました
通り
に、
外国
に利権を與えるという
意味
において
免除
しておるのではないと私は思うのでありまして、
日本
国独自の、
自分
のために
自分
で
関税
をかけないという
措置
に出ておるものと
考え
ております。
林百郎
37
○林(百)
委員
その点が大切なのです。だから
日本
の国の
立場
から言えば
免税
しなくてもいいんじやないかと思われるのです。今
言つた小麦協定
に入
つて
おるだけで大きな
犠牲
を拂
つて
いるし、相当実際の
価格
は下
つて
おるにもかかわらず、
小麦協定
で
値段
をてこ入れされた形で
輸入
しておるわけですから、それになお
免税
というような
措置
をなぜ講じなければならぬか。
日本
の国の
立場
から
言つた
ならば、むしろ
免税
しなくてもいいじやないかというようにわれわれは
考え
るのです。言いにくいならば言いにくいでもけつこうです。むりにあなたを苦しめるために聞いておるんじやないのですから……。
伊藤八郎
38
○
伊藤説明員
これはいずれ
食糧管理局
の方の
小麦価格操作
に関連のある問題だろうと思いますから、さように御了承願います。
林百郎
39
○林(百)
委員
そこで私がなぜそういう結論を出して来ますかというと、
日本
と
アメリカ
との間の
関税関係
ですが、たとえば
日本
から出す
陶磁器関係
では一九四〇年から一九四六年にわた
つて
二六%から三九%に上
つて
おる。それからタバコのごときは二七%から六〇%に上げられておる。
生糸
も四八%から五二%に上げられておるということで、一九四〇年から一九四六年にわた
つて
は四割、五割、はなはだしいのは十割もの
関税
がどんどん上げられておるのです。こちらから
向う
様に売るものはどんどん
関税
が上げられて壁にぶつつか
つて
おる。
向う
からこつちに売るものは何らの壁もなくして、自由に流れるようにするということですね。これはやはり
敗戰国
だと言えば
敗戰国
でやむを得ないかしれませんが、こういう
国際
的な
関係
を
考え
てみれば、
日本
の国の
立場
から言えば、
食糧
の
税金
を
免除
する必要も何もないんじやないか。ことに
アメリカ
の方でこちらから
輸入
するものについてどんどん四割、五割の
税金
をかけておる点については、
日本
は将来
皆さん
の方も何とかこの点を
お互い
に
交渉
し、
互惠的
な
立場
にするように
交渉
する意思があるのかどうか。その辺もお聞きしたいと思います。実は
陶磁器
にしても
生糸
にしても向
うに買
つて
もらえないために余
つて
おる。私長野県出身でよくわかるのですが、せめてこの
関税
くらいでも下げてもらえば、もう少し
向う
に流れて行くと思いますが、その点どういうふうにお
考え
になりますか。
伊藤八郎
40
○
伊藤説明員
先ほど
も申し上げましたように、わが方においても一応
関税率
を合理的に整備いたしまして、そのもとにおいて
向う
さんとも話合いして、こちらも引く余地があるならば引いて、
向う
さんも引いていただく。
国際関税協定
に入りますと、
アメリカ
は大体半減いたしておりますから、
陶磁器等
も現在の
税率
の半減になるかと思います。御
指摘
の三割の
陶磁器
は、
食卓用
の安いものが三割でございまして、
ボーン・チャイナ式
になりますと六割とな
つて
おるのでありまして、それをおのおの
高級品
は三割、
下級品
は二割ないし一割五分に下ると思いますので、これは一日もすみやかにわが方も態勢を整えて、
交渉
に入
つて
その実効を上げたい、かように思
つて
おるのであります。今度は
ロー
・
シルク
は
アメリカ
では
無税
であります。
ロー
・
シルク
は
輸出
が困難なのか、また別の
條件
からかと
考え
ます。
林百郎
41
○林(百)
委員
今の点ですが、
生糸
と
絹製品
については一九四〇年から一九四六年で四八%から五二%の
関税
がかけられておる。これは
財政経済
の六月号にちやんとあるのですが、事実はどうなんですか。
伊藤八郎
42
○
伊藤説明員
絹織物は
関税
がかか
つて
おりますが、原料の
シルク
は
無税
と私
承知
いたしております。
川野芳滿
43
○
川野委員長
食糧関係
の
政府委員
がお
見え
になりませんから、
食糧
の
輸入税
を
免除
する
法律
の一部を
改正
する
法律案
の
審議
は本日はこの程度にいたします。 なお昨日二
法案
が本
委員会
に付託になりましたが、大臣並びに
政務官
がお
見え
になりませんので、
説明
は
次会
に聞くことにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時十分散会