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1949-11-21 第6回国会 衆議院 厚生委員会 第6号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十四年十一月二十一日(月曜日) 午前十時四十一分
開議
出席委員
委員長代理
理事
松永
佛骨
君
理事
青柳
一郎
君
理事
大石
武一
君
理事
中川
俊思君
理事
岡 良一君
理事
苅田アサノ
君
理事
金子與重郎
君 高橋 等君
丸山
直友君 亘 四郎君 川崎 秀二君
伊藤
憲一
君
出席政府委員
(
社会局長
)
厚生事務官
木村忠二郎
君 (
官房会計課
長)
厚生事務官
高田
正巳君
委員外
の
出席者
厚生事務官
慶松
一郎
君
厚生事務官
小島 徳雄君
厚生事務官
田邊 繁雄君 厚 生 技 官 東 龍太郎君 專 門 員 川井
章知
君 專 門 員
引地亮太郎
君 ――
―――――――――――
十一月十九日 沼部村
授産場
の
施設拡充
に関する
請願
(
庄司一
郎君
紹介
)(第九一六号)
社会事業振興
に関する
請願
(
大石武一
君外一名
紹介
)(第九一七号)
国民健康保險制度改善
に関する
請願
(
岡崎勝男
君
紹介
)(第九五六号) 土浦市所在の
引揚者住宅改善
に関する
請願
(金
塚孝
君
紹介
)(第九七五号)
国立療養所菊地恵楓園
の
施設拡充
及び
改善
に関 する
請願
(
岡西明貞
君
紹介
)(第九八三号)
医学実地修練費予算増額
の
請願
(
丸山直友
君紹 介)(第九八五号)
引揚医師国家試験施行回数増加
の
請願外
一件(
大野伴睦
君
紹介
)(第九八七号)
国立看護教員養成所設置
の
設置
(
吉田省三
君紹 介)(第九九四号)
助産婦等
の再
教育費国庫負担
の
請願
(
吉田省三
君
紹介
)(第九九六号)
り病看護婦
の
国立休養所設置
に関する
請願
(吉
田省三
君
紹介
)(第九九七号)
保険婦助産婦看護婦法
の一部改正に関する
請願
(
吉田省三
君
紹介
)(第九九八号) 添田町
二又爆発り災者
の救済に関する
請願
(江
田斗米吉
君外七名
紹介
)(第一〇〇六号) 湘南、三浦一帶を
国立公園
に指定の
請願
(永井 要造君
紹介
)(第一〇三六号)
国立療養所清瀬病院
の
かく首者
に関する
請願外
一件(
岡田春夫
君外二名
紹介
)(第一〇四五 号)
授産事業法制定
の
請願
(
青柳一郎
君
紹介
)(第 一〇五六号)
社会保障制度確立
に関する
請願
(
伊藤憲一
君外 一名
紹介
)(第一一六四号)
引揚援護庁関係機構縮小
に関する
請願
(
伊藤憲
一君外一名
紹介
)(第一一六七号)
厚生省職員
の
不当免職
に関する
請願
(
中原健次
君外二名
紹介
)(第一九一号)
遺族
の
授護対策確立
に関する
請願
(逢澤寛君紹 介)(第一二一二号) の審査を本
委員会
に付託された。 同日
国民健康保險
に対する
国庫補助増額
の
陳情書
(第二三二号)
予防接種事故者
に対する
国家補償制度確立
の陳
情書
(第二三六号)
遺族援護強化
に関する
陳情書外
八件 (第二四三号)
国民健康保險
の
運営強化
に関する
陳情書外
五件 (第二六二号) を本
委員会
に送付された。 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した
事件
厚生行政一般
に関する件 ――
―――――――――――
松永佛骨
1
○
松永委員長代理
これより
会議
を開きます。 本日はまず
厚生行政
に関する件を議題とし、主として
厚生省
の
予算面
について
審議
いたしたいと存じます。まず
厚生省
の
高田政府委員
より
説明
を聽取いたしたいと存じます。
高田正巳
2
○
高田政府委員
それでは私から
厚生省
の二十四
年度
の
補正予算
と、二十五
年度
の当初
予算
について
概略
の
説明
をさしていただきます。ただいま御
審議
を願
つて
いる
補正予算
でございますが、
厚生省所管
におきましては、
一般会計
で七億余万円
増額
をお願いしてあります。反面十億
余り
の
不要額
を立てておりますので、差引三億の
減額
ということに相なるわけでございます。
内容
について簡単にそれぞれの
項目
を御
説明
申し上げたいと思います。第一番は、
伝染病予防
及び
結核予防
に必要な
経費
といたしまして、一億八千九十九万円ほど
増額
をお願いしてございます。これは
法定伝染病
、
結核
、癩、寄生虫、トラホーム、それぞれの
予防法
に伴う
経費
の
不足
を補うためでございます。第二番目は、
予防接種法施行
に必要な
経費
といたしまして、千三百四十五万三千円ほどお願いを申し上げております。これは二十三
年度
、すなわち前
年度
におきまして十五都府県が実施いたしました
発疹チブス等
の臨時摂種に使いました
費用
に対する
国庫負担額
の
清算
と、それから本
年度
に入りましてPHWの
メモランダム
によりまして、全
国民
に種痘をやることに相
なつ
ておりますので、これに要する
経費
の
国庫負担額
でございます。それから第三番目は、
国立病院特別会計
繰入れに必要な
経費
五千四百十六万三千円、これは
国立病院特別会計
の
人件費
の
不足額
を補いまするためと、それから二十五
年度
の一月から
主食
が一一%
値上げ
になるということでございますので、これに伴う
賄費
の
増加
、以上
二つ
の
費用
に対しまする
一般会計
から二五%繰入れまする
費用
でございます。今申し上げました
人件費
の
不足額
と、それから
主食
の
値上り
によりまする
賄費
の
不足額
が二億一千四百八十九万六千円ほどになります。それと例のきま
つて
おります繰入れ率が二五%でございますので、それの二五%、五千四百十六万三千円ということでございます。
特別会計
の方の
補正予算
で二億一千万円が出ております。 それからその次は、
災害救助法
に伴いまする
応急救助
に必要な
経費
三千百十一万円でございます。この
経費
をお願いいたしました
内容
といたしましては、第一は、
過年度災害
でありますが、二十三
年度
に発生いたしました
災害
の
応急救助費
の
清算額
と、それから本年八月十五日の御
承知
の
ジュデス台風
による佐賀県の
災害応急救助費
に対する
国庫負担額
、この
二つ
をお願いいたしておるわけでございます。 その次は、
厚生資金貸付金
に必要な
経費
二億円の
増額
をお願いいたしております。これは御
承知
の
引揚
の
方々
を主といたしまする
厚生資金
の
貸付金
が
不足
をいたしておりまするので、この
不足
を補うためでございます。 その次は、
児童福祉事業
に必要な
経費
といたしまして、一億一千三百八十七万八千円の
増額
をお願いいたしております。その
理由
は、
児童福祉施設
の
收容人員
が
増加
いたしましたためと、それから二十四年四月の一三・五%ばかりの
米価
の
値上げ
と、さらに来年一月に予定されておりまする一一%の
米価
の
値上げ
によりまする
賄費
の
増加
によ
つて
、
既定経費
に
不足
を生じたためでございます。 その次は、
国立
の
予防衛生研究所
におきまする血清、その他
検定
に必要な
経費
といたしまして二千八十六万八千円の
増額
をお願いいたしております。これは御
承知
の
通り
昨年の京都その他におきまする
ジフテリア事件
に端を発しまして、
検定規定
を従来より厳重に改正いたしました。その
検定
を
予防衛生研究所
でや
つて
おりまするので、これに要する
経費
に
不足
を生じたためでございます。 その次は
国立病院
及び
療養所経営
に必要な
経費
一億一千十八万五千円の
増額
をお願いいたしております。これは先ほど申し上げました二、三の
項目
と同様に、二十五年一月の
主食
の
値上り
、それから本
年度
輸入されることが確実になりましたストレプトマイシンの
購入
に要するためと
二つ
の
理由
でございます。 以上がそれぞれ
増額
をお願いいたしておる
費目
でございますが、これに反しまして、
引揚計画変更
に伴いまする
引揚援護庁
の
経費
の減少を十億二千四百六十四万七千円ほどお願い申し上げております。これは御
承知
の
通り
、当初
本年度予算
を御
審議
願いましたときには、約四十七万人の
対象
を考えてお
つたの
でございまするが、それが
引揚げ
の御
承知
の
通り
の状況によりまして、それだけの
人たち
を扱う必要がないという見通しがはつきりとつきましたので、ここでこれだけの
経費
の
減額
をお願いいたしたわけであります。 以上が
厚生省所管
の
一般関係
の
補正予算
の
概略
でございます。 次に二十五年
予算
の
概略
を御
説明
申し上げます。お
手元
に
資料
を差上げてあると存じまするが、実はこの
資料
をつくりました後におきまして、
関係方面
におけるいろいろな
審議
によりまして、若干これより
増額
に
なつ
ておりまするので、その
数字
はいずれあとで申し上げたいと存じまするが、
厚生省所管合計
という欄をごらんいただきますると、三百二十九億九千六百万円というのがございますが、これにさらに
増額
いたされましたのが三億九千万円ばかりでございますので、その
数字
が三百三十三億八千七百九万円ということに
数字
の
訂正
がございます。それで次の欄の二百七十四億六千八百万円とございますのが本
年度
の
予算額
でございますので、これと比較いたしますと約五十七、八億の
増額
ということに相なる次第でございます。 それからさらにお繰りをいただきまして、十三ページの
国立病院
の
特別会計
の計のところの三十四億五千七十五万五百九十円という
数字
でございますが、これも若干の
訂正
がございまして三十四億五千九百七万三千円ということになるのであります。 それから
最後
の方に
厚生省所管公共事業費概算要求
に対する
査定額調べ
というのがございますが、これの一番
最後
のページに
公共事業費
の
合計
十八億六十九万三千円というのが出ております。これが
訂正
に相なりまして、二十億四千三百七十九万三千円ということになります。 以上
数字
が
訂正
になりましたのは、
閣議
で
政府
の案として御
決定
になりましたのを
関係方面
へ送り込みまして、御
承知
のようにその後
向う
でいろいろな折衝もございまして、まず
米価
の値上の
関係
が一一%ということにきまりましたので、その
関係
で各
方面
に
賄費
その他で
訂正
がございましたのと、実質的に
厚生省関係費
が
増額
に
なつ
ておるわけであります。その中身といたしましては
国立結核療養所
の
増床関係
におきまして、お
手元
に差上げました
資料
によりましては、
新規
四千五百床の
増床
でございましたが、それがさらにもう四千床
増加
されまして、五千五百床となりました。それが
経常費
にも影響いたしますし、
公共事業費
の方にも影響いたしております。それから
癩療養所
の
増床関係
におきまして、
経常費
におきましては一千床
プラス
と相
なつ
ております。
公共事業費
に方におきましても当初の案より一千床だけ
プラス
に
なつ
ております。なお
国立結核療養所
の
増床
につきましては、
経常費
の方におきましては当初から五千床の
予算
を計上いたしておりました。ところがそれが
プラス
一千床されまして一万床ということに相
なつ
たわけであります。ただ
公共事業費
の方におきましては非常に詰めて收容いたしておりますので、
経常費
の九千床になりますために、
設備
の方としてはもう一千床くらいは増さなければ、ほんとうに十分な所遇ができないというわけで、一千床の
増加
をすでに前の案におきまして計上されてお
つた
わけであります、それで
経常費
と
設備
の方とがちようど合うということに
なつ
てお
つた
わけであります。今度さらに新たに
経常費
の方にも一千床、
公共事業費
の方には前の一千床計上してお
つたの
をさらに一千床計上したということになるわけでございます。さような
関係
におきまして
数字
が
訂正
に
なつ
ております。 さらに重要な問題で
保健所
の
関係
におきまして若干の
数字
の
訂正
がございます。当初の案にございませんでした
保健所
を十五箇所新設するというのと、それから
A級
の
保険所
をさらに三十一箇所
プラス
いたしまして、百五十個所になるというふうなことに
訂正
に相なりましたので、その
関係
の
経常費
並びに
公共事業費
が
増額
に相
なつ
ております。大体さようなことで、ただいま申し上げました
数字
の
訂正
が行われたわけでございます。
引上げ
が三十一個所で
従つて
二十四
年度
において
A級
は四十六箇所でございましたが、それを当初の案に
プラス
七十三いたし、四十六
プラス
七十三というのが、
資料
を差上げましたときの
A級
の数でございます。それにさらに三十一を
増加
いたしまして、三者の計が百五十になる、そういう
修正
がございましたのと、さらに全然新しく十五箇所の
C級
の
保険所
を新設いたしたいと存ずるわけでございます。 それから
数字
の方はただいま申し上げましたようなわけでございますが、ただここでぜひ触れて申し上げておかなければなりませんことは、先ほど御
修正
を願いました
資料
の十一ページのところで、
厚生省所管
の
合計
三百三十三億という
数字
は、
平衡交付金
に参るものも全部
一緒
にした
数字
でございます。前年の二百七十四億と対照をしていただくために
一緒
にした
数字
を申し上げてあるのでございます。それでここで二十五
年度
の
予算
の非常に大きな変革といたしまして、例の
平衡交付金
の問題がございまするので、この
平衡交付金
の方にこれらのうちでどのくらい行くかということに相なりますると、ただいままだ
結論
を得ておらないわけでございまするが、大体
平衡交付金
が千二百十七億ということに確定をいたしました場合には、そのうちで
厚生省
の
関係
の
経費
が、それに約二百億ほど含まれることに相なるわけであります。言葉をかえて申し上げますと、この三百三十三億の
予算
の中から約百八十八億六千五百万円、約百九十億でございますが、この約百九十億というものが
平衡交付金
の中に入
つて
しまうかもしれないということに相なるのでございます。この問題につきましては
厚生行政
といたしましては非常に重大なる問題でございますので、今日までどれとどの
項目
を
平衡交付金
に入れるかということにつきましては。
政府
内におきましても、
厚生省
は今日まで
決定
を留保いたして参
つて
おるのでございます。
関係方面
におきましても、この問題については非常なる熱意を示されまして、
目下関係方面
の
内部
におきまして、
向う
の
内部
の
セクシヨン
と
セクシヨン
との均衡も行われておるわけであります。おそらくここ数日中に
結論
が出まして、十二月になりましたならば、国会の方の
護審議
をいただくという段取りに相なろうかと思います。
青柳一郎
3
○
青柳委員
大体大まかでけつこうですから、
項目
を
言つて
おただきたいのですが……。
高田正巳
4
○
高田政府委員
向う
に行くことになりそうな
項目
を申し上げて見たいと思いますが、大きい問題だけを申し上げて見たいと思います。大体こういうふうにお考えいただいたらいいと思います。まず
概略
申しますと、
厚生省関係
の
補助金
はほとんど全部
平衡交付金
に入
つて
しまう——特殊なものを除きましてはほとんど全部
平衡交付金
に入
つて
しまいそうであるということに
なつ
ておる。
大蔵省方面
の意見というものはそういうことに
なつ
ておるのでございます。それに対しまして
厚生省
といたしましては、それでは
厚生行政
の円滑なる運用を期しがたい、こういうことで今日まで主張いたしまして
最後
的な
結論
に到達しておらない、かような
関係
に相
なつ
ておるのでございます。
費目
の大きなものを
金額
について申し上げて見ますと、まず
保健所
の
関係
、それから
結核予防
の
関係
、
精神病院費補助
の
関係
、
伝染病
の
関係
、
性病予防
の
関係
、
予防接種法
の
関係
、
鼠族昆虫駆除
の
関係
、
保険婦
、
授産婦
、
看護婦等
の
関係
、それから
民生委員
並びに
児童委員
の
関係
、それから
生活保護法
の
関係
、
身体障害者
の
保護更正
の
関係
、
児童福祉
の
関係
、これは一括して全部でございます。それから
国民健康保險関係
の
相当
大きな部分約八億四千万円、まあさようなわけでほとんど
厚生省関係
の
補助金
は全部そちらに行くのが
趣旨
である。こう主張されているわけであります。いずれ近く
結論
を出さなければばらぬということに相
なつ
ておりますが、この
関係
は私どもの大臣におかれましても、
最後
に二十五
年度
の
予算
の
概略
を
閣議決定
をいたされるときに、
閣議
で特にこの点は留保いたされておられますので、
金額
についてはあれをいたすけれどもこの
平衡交付金
を持
つて
行くか、あるいは
補助金
として残しておくかということについて留保の発言をいたしておる。さような
関係
もありますので、当
委員会
におかれましても
政府
の案を提出いたされましたならば、十分御
審議
をお願いいたしたい、かように考えます。 大体さようなわけで二十五
年度
の各
項目
につきましては、
資料
もお
手元
に差上げてございますので、私から特に一
項目ごと
についての
説明
は省略さしていただきます。
松永佛骨
5
○
松永委員長代理
何か御質疑はございませんか。
青柳一郎
6
○
青柳委員
この際
関係局長
さんが来ておられますから、
局長
さんから
概略
の
予算
に関する御
説明
を願
つた
らどうかと思います。よろしくおとりはからいを願います。
松永佛骨
7
○
松永委員長代理
ただいま
青柳委員
から、きようは
関係
各庁の
局長
がお見えに
なつ
ておられるので、各
所管事項
の
予算
について
概略
の
説明
を願
つた
らどうかということでございますが、どうでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松永佛骨
8
○
松永委員長代理
それでは速記の
関係
上、正午までに打切らなければなりませんので、できるだけ簡單に、率直に
所管事項
の御
説明
を願うことにいたしたいと思います。
高田正巳
9
○
高田政府委員
官房
においてかわりましたおもな
項目
につきましては、五番の
厚生行政施策
の
普及徹底
に要する
経費
、これは
厚生行政一般
の
趣旨
を了解していただくための
事項
に関する
経費
でありますが、この
数字
が千二百三十八万九千円と相
なつ
ておりましたのが、もう三百万円ふえて千五百三十八万九千円ということになるのであります。これはこの中に特に人の増員の
経費
も、ほんの五名ばかりで少数ではありますが、人を増員して
経費
も若干
増額
をいたして大いにやりたいと思
つて
おります。 それから六番の
社会保障制度企画調査
に要する
経費
、これは
社会保障制度
を打立てますのに、基本的な
調査
を前
年度
から引続きやるわけでございますが、
審議会
の方でいろいろ
基礎資料
を、こういうふうな
調査
をしたらよかろう、ああいう
調査
をしたらよかろうというような御指摘もございますので、それらの
調査
をや
つて
行きますための
経費
を千七百万円ほど
増額
をいたしておるわけでございます。 その次は二ページの
公衆衛生局
に入
つて
いただきまして、十番の
保険所
の
関係
の
経費
でございますが、そこの二番目の欄に一億九千百万円という
数字
がございますが、これは先ほど申し上げましたように、
訂正
に相なりなすので、二億千二百七十九万五千円ということに相なります。
保険所
の
拡充強化
ということは、すべての
衛生行政
の根幹に相なりますので、
厚生省
といたしましても、前
年度
来最も力を入れております
一つ
でございますが、これが先ほど申しましたように、二十四年末の
保健所
の姿は四十六の
Aクラス
、それから三百三十の
Cクラス
、三百十三の
Cクラス
以下の、
格外
と称しておりますが、本年末はこういう姿であるわけであります。それを来
年度
におきましては、
Aクラス
を百五十にいたしまして、それから三百十三の
格外
の
保健所
を全部
Cクラス
に追い込む、全部
Cクラス
まで
引上げ
る、さらに新たに十五個所の
Cクラス
の
保健所
を設ける、かような姿に相なるわけであります。 それから十二番の
結核予防対策強化
に要する
経費
も千百万円ほどふえておりますが、この
結核関係
の
施策
も
保険所
と相並びまして最も力をいれているものの
一つ
でございますが、この
関係
は
経費
が
方々
にばらまかれております。ここでは何と申しますか、
結核予防
のフイールド・リークに要するような
費用
が主として計上してあるわけであります。ここで約千万以上の
新規
の
事業
を行いたい、かような
経費
が上
つて
おります。
公衆衛生局
におきましては、おもなる
費目
は大体そんなところでございます。 それから
医務局
に入りまして、十八番、
国立病院
の
指導監督
に要する
経費
がここに三億数千万円の
増額
をいたしておりますが、この
費目
の中に
国立病院特別会計
に関する繰入れの
費用
を計上しております。
特別会計
の
経費自体
がふくれ上りますので、繰入れの
費用
の方もふくれ上
つて
おるのでございますが、その繰入れのパーセンテージは、その後
数字
が動きましたので、今正確なことを申し上げることはできませんが、おそらく二六%がらみになるじやないだろうか、かように考えております。 それから二十二番、
特殊薬品購入
に要する
経費
九千万円ほど計上いたしております。これは御
承知
の
癩療養所
で使います
プロミン
を
購入
するに要する
経費
でございます。 それから五ページでございます。
国立病院
及び
療養所
というかつこのところに入りまして、三十六番に
国立結核療養所
の
経営
に要する
経費
、二番目の欄が三十六億六千九百万円とございますが、これが先ほど申し上げましたような
理由
で若干
訂正
に相なりまして、三十八億六千九百五十三万円ということに相なります。それからその下の三十七番の
癩療養所
の五億五千七百万円と相
なつ
ておりますのが、五億八千七百九十九万九千円ということに相なります。それから三十八番の
精神頭部療養所
の七千七百十六万円が七千七百八十二万三千円ということに相なります。それから同じような
理由
によりまして、四十番の
数字
一千一百万円が一千三百八十八万三千円と
訂正
に相なります。それから三十六番の
結核関係
でございますが、先ほど申し上げましたように、二十五
年度
におきまして現在の
療養所
に手を加えまして、八千五百床ほどを
増加
いたします。それからさらに
病院
の方から五百床を
結核療養所
の方に転換いたしまして、計九千床が
結核療養所
の
病床増加
と相なる次第であります。
医務局
の
関係
といたしましては、さようなものがおもなものでございます。 それから
薬務局
の方に入りまして、十一番
特殊医薬品供給確保
に要する
経費
六億九千九百万円というのがございます。この中の約六億ほどは
ストマイ関係
の
経費
でございます。前
年度
におきましては
国内
の
生産
はございませんで、
輸入品
だけにつきまして、その半分くらいを大体
政府関係機関
、すなわち
国立療養所
並びに
病院
が買い上げてお
つた
わけでございます。それで、本
年度
その
経費
に
不足
を来しましたので、
補正予算
で
増額
をお願いいたしたのであります。来
年度
は全然健全を改めまして、それぞれの
国立結核診療所
の
経費
あるいは
国立病院
の方の
経費
に
ストマイ関係
を計上することをやめまして、
薬務局
の方の十一番に一本で計上いたしたわけでございます。そうして、さらにこの
輸入品
を前
年度
と同じように買い上げますと同時に、
国内
の
生産
を奨励いたしまして、
国内
の
生産品
もここで買い上げる。そうして
プール計算
をいたしまして片一方で売
つて
行く、こういうことをやりたいというのでございます。約
務局
といたしましては、その辺が大きなところでございます。 それから次に八ページに入
つて
いただきまして、社会党の九番
生活保護法執行
に要する
経費
、これの
数字
は先ほど申し上げました
賄費等
の
関係
が、米一億五千万円というのが、百五十二億五千三百七十万三千円ということに相なります。これは前年と比べますると三十五、六億の
増加
ということに相なるわけでございます。但し先ほど申し上げましたように、これがもし
平衡交付金
に入ることになりますれば、
厚生省
の子算から落ちるわけでございます。 それから新たなものといたしましては、十二番
身体障害者更生
に要する
経費
、これが六千三百万円ほど計上いたしてございます。これは御
承知
の
身体障害者関係
に新たなる措置を講じたい、その法案もいずれ御提出があると聞いておりまするが、さような
関係
の
経費
でございます。もつとも
身体障害者
に関しまする
経費
は、
公共事業費
の方にも別途形状いたしております。 それから
児童局
に入りまして、先ほど申し上げました
賄費
の
関係
で、若干の
増額
がございまするが、繁雑でございますので省略をいたします。全体の
経費
といたしまして前年と比べますると八億
余り
の
増額
に相
なつ
ております。これは主として
対象児童
の
増加
ということに帰着いたすかと存じます。 なお
児童局
の
関係
で一言触れておきたいと思いますが、
公共事業費
の方で
児童局関係
、立として
母子寮
、
保育所
の増設の
関係
、これは
相当
な
経費
を計上いたしております。
伊藤憲一
10
○
伊藤
(憲)
委員
その
公共事業費
の
母子寮
、
保育所
の
相当
などはどのくらいですか。
高田正巳
11
○
高田政府委員
児童局
の
公共事業費
り総額が三億四千二百万円ほどでございまして、その中の
保育所母子寮
が二億五千七百万円ほどに相
なつ
ております。 それからもとの
資料
にかえ
つて
いただきまして、十ページの保險局の
関係
でございまするが、ここにおきましては、
事項
が
方々
にわかれておりまするが、特に御
説明
を申し上げておきたい事柄は、御
承知
の社会保險の中の
国民健康保險
と健康保險でございまするが、その
関係
が事務費の繰入れ並びに補助がそれぞれ三割、五割が五割、七割と二割ずつ
増加
をいたしております。その
関係
で
経費
が
相当
加わ
つて
おります。 それから十一ページに参りまして
引揚援護庁
の
関係
でございまするが、これは
予算
の建前といたしましては、今日におきましては先ほど申し上げました二十四
年度
の当初の、四十数万という
方々
がまだ海外に残
つて
おられるという計算から、本
年度
に帰
つて
見えまする
方々
の数を差引きまして、その残り三十数万だ
つた
と思いますが、それを基礎にこの
予算
を組んでございます。
青柳一郎
12
○
青柳委員
更生資金法施行に要する
経費
と言いますが、更生資金法を通常国会に出す予定ですか。
高田正巳
13
○
高田政府委員
これは要求のときにさような言葉を使いましたので、そのままその言葉が残
つて
おるのでありますが、それは提出いたすつもりはございません。従来の
厚生資金
をや
つて
おりましたのと同じような方式でやるつもりです。 大体以上で大ざつぱな御
説明
でございますが、主なるものをかけ足で御
説明
申し上げたわけであります。
苅田アサノ
14
○苅田
委員
二十五
年度
予算
につきましては、また日をあらためて質問の時期をと
つて
いただきたいと思います。二十四
年度
の
補正予算
についてちよつと伺いしたいのですが、
児童局
の
予算
の
修正
追加になりました
理由
といたしまして、児童保護施設に対する食費り
値上り
分を二十四年の四月以来の
値上り
に対する見込みというようなことが入
つて
いるわけなのですが、そうしますと、施設に対しましては五月にさかのぼ
つて
支給されるわけなのですか、ここをちよつとお伺いしたいのです。
小島徳雄
15
○小島
説明
員 今回の
補正予算
の分は
合計
課長が御
説明
申し上げたように、人数の問題、単価の問題、これらと二十四
年度
の当初
予算
に組んでありますものと合せまして、事務費の問題それから
賄費
の問題の改訂をやろうということで、今計画いたしております。近い機会にこれをいたしたいと思
つて
おります。ただいまお話のように、それを五月にさかのぼ
つて
やるかというお話につきましては、五月にさかのぼらないということでやりたいと思います。
苅田アサノ
16
○苅田
委員
これは
青柳委員
もよく御
承知
だと思うのですけれども、この夏の児童施設の参観がありましたときに、今の
米価
がすでに
値上り
に
なつ
ておるのに食費が
増額
されて来ないので非常に困
つて
おるというお話があ
つたの
で、これは
厚生省
の方からすれば、すでに食べているのだからこの分はこれでかんべんしてもらおうというお気持かもしれないのですが、食べ盛りの子供たちをそういうものであまり倹約さしたくないと思うのです。これはやはり五月にさかのぼ
つて
正当なる支給をしてもらいたいと考えるのですが、それについてもう一ぺん考慮してもらいたいと思うのです。施設でもずいぶんむりをして出しておると思うのです。 さらに
厚生資金
の交付が二億円
増額
に
なつ
ておるのですが、これは御
説明
のときは
引揚
者に対する貸付というような妙な言葉がありましたが、これは
引揚
者というわくがきま
つて
いるのですか。それとも一般の未亡人とか生活困窮者をも含めて、二億円の
増額
は融通していただけるものですかどうですが、これをお伺いいたしたいと思います。
高田正巳
17
○
高田政府委員
所管
局長
の方からまた御
説明
があると思いますが、私が申し上げたのは、主として
引揚
者が借りておられる厚更生資金、かように申し上げたのでありまして、現在でも一般の生活困窮者の方にも、未亡人の方にもお貸ししておりますので、そのパーセンテージを申し上げますと、
引揚
者の方が多くを占める、かような意味であります。
苅田アサノ
18
○苅田
委員
先般全国の遺家族の代表の方が国会に陳情に見えました際に、やはりこの更生資金の貸つけが問題にな
つたの
ですが、府県によりましては、
引揚
者に対するわくがあ
つて
、そのために
遺族
に対する貸出しが非常に狭められてできないという返答をなされるところが非常に多く、この点から
遺族
の中でも未亡人とか、年と
つた
身寄りのない方が中心に
なつ
ておられる家庭の方も、
引揚
者同様に非常に困
つて
おられるわけです。何かそういうわくというものはないように聞いてお
つたの
ですが、現在どのいうふうに
なつ
ておりますか。
田邊繁雄
19
○田邊
説明
員 生業資金は今年から更生資金というふうに名前をかえたのでありますが、現在
引揚援護庁
で所管いたしておりますこの資金制度がつくられた経過から見ましても、やはり
引揚
者を重点といたしております。ただ実際に貸出しをいたします際に、
引揚
者だけに限定するということは適当でありませんので、他の部面にも及ぼしております。しかしそういう精神でございますので、どうしても結果においては
引揚
者が主と
なつ
ております。実績を申しますと、
引揚
者、復員者等が八五%を占めているという状況でございます。
青柳一郎
20
○
青柳委員
ただいまのお話は、
引揚援護庁
に更生資金があるから、重点を
引揚
者に置かれるという御意思であるのかどうか。
引揚
者ばかりではなく、
引揚
者同様に、あるいはもつと困
つて
いる遺家族があります。ことにそういう遺家族の
引揚
者に比べて、声をあげる、権利を要求する点においては非常に弱いものがあるのでありますから、そういう行政をつかさどられる面におかれましては、そういう実情を十分御存じいただきまして、重点の
引揚
者に置くということでなく、あらゆる生活困難者にこれを均衡させるのだという御
趣旨
にかえていただきたいと存じます。
松永佛骨
21
○
松永委員長代理
ちよつと速記をやめてください。 〔速記中止〕
松永佛骨
22
○
松永委員長代理
速記を始めてください。
中川俊思
23
○中川
委員
補正予算
の
項目
で、
国立病院
並びに
療養所
のところでございますが、さつきちよつと会計課長から御
説明
があ
つた
一億一千万円の
増額
は、
主食
の
値上り
並びにマイシンの駒入費ということでありますが、このうちマイシンはどのくらいの額に達しておりますか。
東龍太郎
24
○東
説明
員 ストレプトマイシンが三千八百人分ということに
なつ
ております。
金額
にして五千三百二十万円でございます。一人当り四十グラムという計算で、三千八百人分が五千三百二十万円でございます。
中川俊思
25
○中川
委員
二十五
年度
の
薬務局
の
予算
では、大蔵省の査定額が約六億二千九百万円に
なつ
ているようでありますが、このうち約六億がマイシンに要する
費用
というようにただいま拜聽したのであります。しかしてその六億の内訳は、
国内
の
生産品
を買い上げることと、いま
一つ
はアメリカから買上げでことというふうに伺
つたの
でありますが、来
年度
におけるアメリカから買上げるマイシンの額、並びに
国内
生産品
を買上げる額は大体どのくらいの
金額
に
なつ
ておりますか。
慶松一郎
26
○慶松
説明
員 実は私、申し上げるべき正確な
数字
を今持
つて
おりませんが、大体の記憶では、国産品が五百キロ、
輸入品
が四百キロ、
合計
九百キロでございます。
中川俊思
27
○中川
委員
国産品を五百キロ買上げるということですが、だんだんと五百キロが千キロになり——
国内
で
生産
できることはけつこうなのでありますが、その
国内
における
生産
に対してはどういうお見通しを持
つて
おられますか。
慶松一郎
28
○慶松
説明
員 これは先般
閣議決定
を見ましたように、大体
国内
におきましてあまりたくさんでない会社数社に
生産
をしてもらいまして、それの
生産
に要します資金等については優先的にあつせんをいたし、それによ
つて
生産
の始まりますのは大体来年の九月以降になると存じます。従いまして五百キロが出ますのは九月から三月の間にそれくらいのものが出るだろうという見通しでございます。
中川俊思
29
○中川
委員
厚生省
がそういうふうにしてやられますことは非常にけつこうだと思うのでありますが、その会社の名前並びに資金はどこからどのくらいあつせんをなさるか、そのことについてお尋ねいたします。
慶松一郎
30
○慶松
説明
員 会社につきましては、大体従来ぺニシリンをや
つて
おりました会社に全部集ま
つて
もらいまして、私どもの方からストレプトマイシンを国産にする重要性につきましてるる申し上げれして、その中から目下やりたいという会社がいろいろ
資料
を整えて申し込んで来ておるのであります。これらにつきましてそのいずれをとるかについては、これは金融機関と会社との話合いによりまして、金融機関がその会社が確かであると認めた際に、そこで結びつきができるわけであります。従いまして今日のところではいまだどの会社にいたすかということはきま
つて
おらないのでございます。なおこれはすでに御存じの
通り
、タンクで培養するわけでありますが、その培養についてはいわゆる試験的製造をすでにや
つて
おるところが、理化学研究所あるいは明治製菓等二、三ございまして、その製品に来月あたりから、まあ一キロとか二キロの程度でございますが、出るようになると私は見ております。なおこの金融につきましては、日本銀行その他等と
厚生省
あるいは大蔵省等が折衝いたしまして、たとえば生命保険協会あたり等の国債を日銀に買い上げることによりまして、いわゆるマーケツトオペレーシヨンの
対象
にするということの了解はできておる次第でございます。
中川俊思
31
○中川
委員
会社の名前はまたはつきりわか
つて
いないようでありますが、大体これは
閣議
で二、三きま
つて
おるのではないのでありますか。それからさらにその貸金の面でありますが、金融機関に対しまして大体の今日までの折衝の御経過を、もしおさしつかえなか
つた
ならば一応お伺いいたしたい。
慶松一郎
32
○慶松
説明
員 会社につきましては、目下申込んで参
つて
おりますのは、明治製菓あるいは協和醗酵、大日本麦酒等四、五社ございます。なお金融につきましては、私どもの方といたしましては生命保險団に対して金融方を依頼いたしておるのでありますが、目下なお折衝中のところでございまして、確定はいたしておりません。但しこれはすべて
生産
会社の信用の程度その他によ
つて
、金融する側との折衝によ
つて
最後
の点はきまるわけでございます。
中川俊思
33
○中川
委員
この金融は私はなかなかむずかしいのではないかと思いますけれども、
薬務局
長の方においては御確信があるのですか、どうですか。
慶松一郎
34
○慶松
説明
員 これにつきましては厚生大臣も非常に熱意を持
つて
、各
関係方面
とも折衝しておりますし、また日銀あるいはその他の金融機関等も、十分な了解をしてくれておる次第であります。
中川俊思
35
○中川
委員
もう一点、近来製薬会社が——單に製薬会社だけではありませんが、非常な金融難に陷
つて
おりまして、たまたま
厚生省
でこういうストレプトマイシンの
国内
生産
ということに考えをいたされました結果、ちようど金融難というようなことから、これに乗じて——乗じてという言葉ははなはだ悪いかもしれませんが、これを利用して、自己の会社の常業
方面
に流用するというようなことに陷りはしないかという懸念も、必ずしもなきにしもあらずと私は思うのであります、そこでただいま大臣初め金融機関と御折衝中のように伺
つて
おりますが、どのくらいの
金額
を御予定に
なつ
ておるのか存じませんが、おそらく私は三億、五億という金であろうと思うので、あります。してみるとマイシンをつくります上において、
設備
に要します
費用
はなかなかそう簡單には行かないのではないか。ことに保険会社にいたしましても、その他一般日銀
方面
等と御交渉に
なつ
てお使いになる金にいたしましても、これはそれぞれ
国民
が苦しい中から納めた税金であるとか、あるいは貴重な金を預か
つて
おるものを
厚生省
があつせんなさるのでありますから、製薬
方面
に携わらせる会社に対しましても、十分にひとつ監督になり、その他いろいろな点についても御注意をなさ
つて
おやりになることを一応私は希望いたしておきます。
松永佛骨
36
○
松永委員長代理
伊藤
委員
、御発言がありますか。
伊藤憲一
37
○
伊藤
(憲)
委員
それに関連して東
局長
に伺います。さつき私は遅れて参りましたが、三千何人分かが三千何百万円の
予算
ということですが、これはストレプトマイシン一グラム当りの單価はどういうことに
なつ
ておりますか。
東龍太郎
38
○東
説明
員 一グラム三百五十円と記憶いたしております。
伊藤憲一
39
○
伊藤
(憲)
委員
現在四百十円か四百五十円と
つて
おるのですが、これはこれから下るのですか。現にそういうようにと
つて
いて、そこのところはどうなるのですか。現実に患者は四百十円か四百五十円拂
つて
おると思います。
東龍太郎
40
○東
説明
員 三百五十円は薬剤の原価でありまして、それにいわゆる薬剤としての処置料と申しますか、注射するのも含めてすベてで現在の値になるのでありました、それを下げるのではありません、今まで
購入
しておりますのも、原価は大体三百五十円あるいは三百七十円という程度のものであります。
伊藤憲一
41
○
伊藤
(憲)
委員
厚生省
のおそらく
医務局
だろうと思いますが、一千円程度に上げてもうけるという話がもつぱらでありますが、そういうことはありませんか。
東龍太郎
42
○東
説明
員 私の方では別にもうけるというふうなことは考えておりません。御
承知
の
通り
一般会計
でありますから、幸いに幾らもうかりましても、私の方には少しも均霑しないのでありまして、私どもとしてはわれ関せず焉であります。
伊藤憲一
43
○
伊藤
(憲)
委員
もう
一つ
、
資料
を要求したいのです。大塚事務官が静岡県湊
病院
に十七日間出張しているのですが、どうも何をや
つて
いるかわからないので、その出張報告を
資料
として出していただきたい。
松永佛骨
44
○
松永委員長代理
ただいま
伊藤
委員
から御申出のありました
資料
要求の件につきましては、これを厚生
委員会
からの
資料
要求といたすことに御
審議
ありませんか。
苅田アサノ
45
○苅田
委員
つまり湊
病院
に対しまして、七月中だ
つた
と思うのですけれども、人員の整理等の機会に、
厚生省
から大塚事
務局
並びに佐藤技官だ
つた
と思うのですが、二人の人を派遣いたしまして、十七日間滯在していろいろなことを御
調査
に
なつ
たと思うのです。これについては私どもの方からも、湊
病院
に対する
厚生省
の大塚事務官等の行動について、非常に困
つた
問題があるということの報告がありましたものですから、靜岡県選出の砂間という代議士が参りまして、そして大体
調査
いたしたのでありますけれども、やはり非常に不当な点が多か
つたの
で、あらためて私が厚生
委員会
でも
つて
大塚事務官にその順末を聞きたいと思
つて
御出席を願
つたの
であります。ところが時間の都合がないので、個人的に聞いていただきたいという
委員
長の御注意がありましたので、私も厚生
委員会
で当然聞くわけであ
つたの
でありますけれども、そういう点を考慮いたしまして、
委員会
のあと二時間にわた
つて
どういうことがあ
つたの
かということをお聞きしたのです。ところが私二時間もお聞きしたのですけれども、大したことはなか
つた
というような答えだけで、十七日間も、しかも乏しい
厚生省
の
費用
の中から
相当
なものを使
つて
や
つた
に違いないと思うのですが、明瞭な御報告を得られなか
つた
わけであります。それで私どもがわざわざ今度は
医務局
の方に参りまして、それでほどうもわからないから報告書を出してもらいたいし申しますと、
医務局
の次長の言われるのには、十七日間行
つて
滯在するだけのことがあ
つた
というように言われるのです。けれども
内容
がわからないから、どういうような必要のために十七日間も行
つて
おられて、国費を使
つて
何かして来たというならば、
相当
なことがあ
つた
だろうから、それを報告してもらいたいと申しましたところが、それに対しまして、正式の
委員会
としての要求ならばやむを得ないけれども、そうでなければ報告はしないという御返答だ
つたの
です。それで私どもは、ともかく厚生
委員
といたしまして、国の
厚生行政
に対する監督とかあるいは審査をいたします必要上、そういう一事務官の行動でありましても、
相当
な
経費
を使
つて
や
つた
ことに対しましては、やはり
国民
に対する責任といたしまして、明瞭にいたしておく必要があると思うのであります。そこでそういうふうに
委員会
としての要求がだければ出されないというようなことは、私は少くとも厚生
委員
に対する、單に一苅田というようなものに対するのではなくて、
委員会
に対する非常な問題になる発言だと思いますけれども、しかしそういうような御要求があるのでありましたならば、あらためて
委員会
としてその行動についての明確な御報告を願いたい。こういうふうに私は
委員会
からの要求書を出していただきたいと思うのです。決して單に一
委員
に対する
関係
というようにお考えにならないで、やはり当然
国民
の代表として、
厚生行政
に対して責任を持
つて
いる
委員会
といたしまして、私はぜひ他の同僚諸君が御同調に
なつ
て、その報告書の提出に対して御承諾いただきたい。かようにお願いいたしたい。
松永佛骨
46
○
松永委員長代理
ただいま苅田
委員
から御
説明
がございましたが、これについての御意見が他にございますか。
中川俊思
47
○中川
委員
どうですか、一応
委員
長において、ただいま苅田
委員
からお述べの要旨を十分御檢討に
なつ
て、
委員会
としてこれを取上げて報告を求めるべきがどうかについて慎重にお考え願
つて
、そうして
委員会
として報告を求めるべき性質のものであるならば、してもらおうじやありませんか。一方的なことだけ聞いても私どもさつぱりわからないのですが……。
伊藤憲一
48
○
伊藤
(憲)
委員
審議
とか何とかでないと思う。これは
厚生省
の役人が、三年もかけないとつくれないものでない。久下次長は口頭でその出張の報告を受けているのです。それを文書で出してほしい。たとえば患者の御飯だか看護婦の御飯だか知らないが、出したら、おれは厚生大臣のかわりに来たんだからこんなものは食えないなんて
言つて
、特別のものを出さしたとか、そういうことをや
つて
お
つて
、一方聞くと、何もございませんということを
言つて
いるわけです。国費を使
つて
そういうように十七日間も二人で行
つて
とまるようなことをや
つた
ことに対して、一体どういうことをや
つた
かということの
資料
を要求しているわけです。
中川俊思
49
○中川
委員
これは出張でありますから、必ず帰
つて
来て報告を役所になられていると思いますから、一応その報告を私ども聽取して、その結果にしたらどうですか。
松永佛骨
50
○
松永委員長代理
伊藤
委員
、苅田
委員
の御要求は、個人では出さないから、
委員会
として要求して、その
資料
を取寄せようというような御発言なんですね。
亘四郎
51
○亘
委員
この問題については各
委員
個人々々の考えもあると思うのでありますが、私は厚生
委員会
としてこの報告を求めるのが、はたして適当かどうかという観点に立ちますときに、行
政府
の行うことについて、すべて国会が優位である、あるいは監督しなければならねという立場も考えられるのでありますけれども、一人々々の出張、そうしたこまかい問題にまで立ち入
つて
調査
するという場合には、この
委員会
の権限の行過ぎである、こう考えても私はいいと思うのであります、官庁の方で必要があ
つて
出張を命じた場合におきまして、その人が隣村へ行
つて
来た、たとえ一日の仕事であ
つて
も、これを
委員会
の意思として報告を求めることができるということであるならば、これは非常に煩雑なものであります。
従つて
そういう一人々々のことについて
調査
することは、各個人の資格において、何らか別個の形でやるのは自由でありますけれども、
委員会
としてこうした問題を取上げるということはどうであろうか。特に何か各人が重要だと考えて、総意が一致すれば別でありますけれども、問題の性質に触れてみるときに、私は開いておりまするに、苅田
委員
あるいは
伊藤
委員
から前後の事情を聞きまするに、これは私ども厚生
委員会
全体として何ら取上げるべき大きな問題ではないと思うのであります。反対であります。
中川俊思
52
○中川
委員
私は先ほど言
つた
ように、一応
委員
長において調べてもら
つて
、そうして大きな問題であるならば、それは今苅田
委員
、
伊藤
委員
からの御発言のように取上げることはけつこうだと思うのですけれども、一応その辺
委員
長においてお調べに
なつ
れみたらどうですか。
松永佛骨
53
○
松永委員長代理
今亘
委員
、中川
委員
等の御発議もあり、自重論と両方ありようですが、私としてはこの程度のことは厚生
委員会
がや
つて
もいいのだと思うのでありますが、たまたま堀川
委員
長も御帰省中でありまして、一両日中にお帰りになりますから堀川
委員
長にも報告いたしまして、そしてこの問題は次回の厚生
委員会
において取上げることにしていただきたいと思います。
伊藤憲一
54
○
伊藤
(憲)
委員
問題は、亘君は政務次官なんかや
つた
から官僚かぶれしているのだが、厚生
委員
が
医務局
長に対して、事務官が報告したものを出せというのに、なぜ厚生
委員
に出せないのか。出せないということはおかしいじやないか。そういうことは国会を軽視する先例をつくることだ。これは共産党が言うから何でも反対していればいいということで反対したら、問題は君たちにも及んで来ると思う。ほんとうのことを言えば、ぼくは厚生
委員
としてそんなものをと
つて
もとらなくてもいいのだ。しかし出せというのに出さないなら正式にや
つて
やろう。ここで断れば質問趣意書をとればいいのだ。問題はぼくらに対してでなく、厚生
委員
全体に対してそういう態度をとるのが問題なんだから、質問書をとろう。
松永佛骨
55
○
松永委員長代理
ではこの問題は次会までに、
理事
会等の御意見も承
つて
、そして諮ることにしたいと思います。
川崎秀二
56
○川崎
委員
私は途中からでよくわかりませんけれども、しかしながら一
病院
の
調査
のために、十七日間も
厚生省
の役人が行
つて
いるということは重大なことだと思う。共産党から提議されたものであるからとい
つて
、われわれに何も反対をすることはないのであ
つて
、実際の問題を私は糾明する必要があると思う。そこで今こちらから御発議があ
つた
けれども、官紀粛清という’ことは吉田内閣も施政方針の演説の中でうた
つて
おるのであるからして、
従つて
そのことを最も嚴にやらなければならぬ吉田内閣のもとにおいて、そういうことが行われておるとすれば、これは非常に重大かなことだと私は思うのであります。
従つて
厚生
委員長代理
だそうでありますが、あなたにおかれましても、ひとつ
委員会
の要求ということの前に、
委員
長みずからの手によ
つて
十分に事態を糾明してもらいたいと思う。その間においてもしもこれを取上げるような大問題であるならば、そういうような事実があるならば、厚生
委員会
として今度は正式に取上げる、そういう順序によ
つて
や
つて
いただきたいと思います。
松永佛骨
57
○
松永委員長代理
私個人といたしましては、さように思
つて
おります。なおこれはちよつと聞くと簡單な問題のようでありますが、最近あなたのおつしやるように、官紀粛正のやかましいときに、こういうささいなような
事項
でもあるということは、これは
一つ
の問題として取上げて、他にそうい
つた
ような累を及ぼさないようにする必要もあると思いますので、その点は善処いたすことにいたします。 なおこの際皆さんと一応御協議いたしたいことがあります。それは本日午後一時から観光、地方行政、大蔵、厚生、運輸、の五つの
委員会
で連合審査会をいたすのでありますが、それに本
委員会
の意見として、お
手元
に配付いたしました印刷物のような批判を一応まとめましたので、この方向で本
委員会
の意向を伝えたいと存ずるのであります。また五つの連合審査会は、
委員
数が
合計
して百四十名にもなりますので、本
委員会
からは五名の代表者すなわち
青柳一郎
君、
大石武一
君、高橋等君、堤ツルヨ君、
苅田アサノ
君が出席されることに相
なつ
ておりますから、以上御了承願いたいのであります。 何か御意見はございませんか——御意見がなければさよう
決定
いたします。 本日はこれをも
つて
散会いたします。 午後零時二十七分散会