○
伊藤(憲)
委員 それでは清瀬の問題についてお向いしたいのだが、
大塚事務官は
湊病院で特高警察官ですらやりかねないようなことをや
つて来たのだ。清瀬
病院にも
大塚事務官が、われわれの知る限りにおいて三回
出張している。それは同様の目的をも
つて、すなわち警察官を清瀬
病院の中に入れて、その警察官の力をも
つて患者を
強制退院せしめるとか、あるいは
首切り指令を
厚生省が出して、本
人たちは
受取つていないのだが、俗に言う十一名の首を切られた
人たちを出すようなことをやらないかと言
つたことに対して、今のところそういうことはないと
言つておる。ところが実際には九月の十五日に法務府の特審局第四課の鈴木隆行という課員が来まして、清風会、すなわち清瀬
病院の
患者自治会であります清風会を解散する目的をも
つて、これはもつと明確に言うと、つぶす目的をも
つて調べに来た、こう
言つておるのだ。この男と同行して
大塚事務官が、中村事務官も入
つていると思うが、他の
厚生事務官を二名帯同して、四名で田無の警察に鈴木特審課員と行
つて、そこから電話をかけて、清瀬の自動車を呼ばして清瀬に入
つた事実があるわけです。こういうことを一方にしておいて、この
患者の
首切りに対しては、たしか九月た
つたと思
つたのですが、島村喜久治という清瀬
病院長が、この
首切りは不当であるということを声明したのに対して、隠然または公然たる圧迫を加えて、最近に至
つてこのことに対して取消しをして、むしろ院長の名前で、退職指令を出した十一名は院内から立ちのいてもらいたいというような告示を出しております。しかし同時に今月の末か今月の初めに、院長の名義で田無警察署に対して、この十一名が不法侵入であるという告発を行
つておるのですが、この告発は実は一昨十四日に、清瀬の
組合の
代表とそれから首を切られた人々の
代表が参りまして、これは実は島村院長がや
つたのでなしに、島村院長のいる前で、太田庶務課長に書かせて島村院長に印を押させてこの告発状を出した。従
つて厚生委員の
皆さんに対しても、ここにおられる
堤委員に対してもまた先だ
つてまで労農党の松谷天光光君が
厚生委員でありましたから、松谷天光光君のところに参りまして、
実情は、
医務局の、殊に
久下次長が参謀格、主謀格にな
つてこのことをやらしておるのだから、
厚生委員会の方からこれを取消す
措置をや
つてもらえば、院長は取消す腹があるから、そういうことをや
つてもらいたいということを
言つて来ておる。この際、私は
久下次長にお願
いもし、かつ要請もしたいのでありますけれ
ども、この十一名は現在働いている。この十一名がいなくては困ると
言つて同僚から引きとめられて働いている人々であ
つて、何ら暴力的な行為は行
つていないのは
現場に行
つて見ればわかるのである。しかしながら七十八條の三項か四項で首を切
つたというだけでは
理由が成り立たない。だから具体的な
理由を提示してもら
つたならば、あるいは立ちのくかもわかりません。しかしたた公務員として不適格であるという
たけでは
理由にならない。ちようどお前はどろ棒をしたから縛るのだと
言つて縛られたのでは困ると同じように、どろ棒をしたと言うなら、どこそこの何という家で何を盗んだという具体的な事実の裏づけがなければならないと同じように、私たちが公務員として不適格であると言うならば、こういう事実があ
つたから公務員として不適格だということを
言つてもらわなければ、これからの就職にもさしつかえるから、
理由を
言つてもらいたいと言
つたのに対して
理由を言わない。それで
久下次長は、人事院に提訴してもらいたいということを
言つておるのですが、もちろん人事院に提訴しています。従
つて人事院に提訴が取上げられて、本
人たちが納得するような
理由が明らかにならないうちに、こういうような告訴は取下げてもらいたいと思う。おそらく
久下次長は、ここに私
どもに
関係がありませんというようなことをおつしやるかもしれませんけれ
ども、これは
久下次長の管轄でもありますから、島村院長に対してこういういたずらなる事件をひき起すことのないように、こういう告訴は取下げてもらいたいと思うのですが、そういうことをやる意思があるかどうか、お伺いしたいと思います。