○
神山委員 今
国会が始ま
つたその冒頭から、いろいろな問題に関連しまして、われわれや
社会党ばかりでなく、これは後には
椎熊君も同調された場合もありますけれ
ども、
野党各派が
総理の
出席を求めたことは、一再にとどまらないことであります。ことに問題なのは、第六
国会における
審議が遅れた
原因は、
野党各派が意識的に
議事を妨害したのだという
ような印象を與える
発言を、しばしばなさ
つておることもありますので、特にその点について明らかにする必要があるというので、
総理の
出席を求めたこともあります。また講和の問題に関連しまして、非常に重要なる
発言をされたばかりでなくして、これは数回にわた
つてというのが言い過ぎであれば、三回ないし四回失言をされたり、あるいはそれを訂正されたこともあ
つた。これは
官房長官も御
承知であろうと思う。こういう問題に関連しまして、私
たちは
総理の
出席を求めてやまなか
つたのであります。にもかかわらず出て来られなか
つた。この場合私が終始申し上げておることは、
総理が
国会を軽視しておるという点が、一番問題の
中心点でありまして、事故的な
理由や、あるいは政治的な
理由で出られないということを、私
たちは理解しない、あるいは承認しないという建前をと
つたことがないのであります。そうでなくて、
審議の遅れた
責任が、主として
政府側にある、ことに
財政演説に対する
質問が起
つた場合に、くどい
ようでありまするが、
総理は何回も外人と
総理官邸で
会つてお
つたというために、二日も遅れておる。こういうことも言わざるを得ないのであるが、こういうことが積み重な
つて、今日の
事態が起
つたのであります。
従つて私
たちは、本日出された
声明の
責任はだれにあるのか、
吉田総理か、
総裁としての彼にあるのかという問題、あるいは
内容についての
論議、あるいは細かいことについての
批判等は、これはあえて今すぐここで、
はつきりし
ようという
ようには
考えま
せん。これは
あとで
緊急質問、その他の場合に明らかにすることは当然あなた方にしても賛成される点であると思う。その点をあえて言うのではありま
せんが、とに
かくき
ようこの重大なる
声明をしておいて、過去四回ないし五回にわた
つて、私
たちの求めた
出席要求に対しても応じられず、
自分の言いたいことだけ言
つて逃げてしま
つた。こういうことについては、実際に
病気であ
つても、これは
病気という
ようには受取れないというのが、ぼくらの気持です。
増田君を信用しないわけではありま
せんけれ
ども、
廣川君その他が全力をあげておることは
承知しております。
承知しておりますが、事ここに
至つた最大の
原因は、
吉田君の日ごろからの
国会軽視の
態度がこも
つてここに集ま
つておるということを言わざるを得ない。
従つてこの点は、私
たちとしてぜひ、き
ようのうちにも
はつきりと問題にしたいと思うのであります。しかも二、三日出て来ないとすれば、第七
国会は明日召集されるのでありまして、すぐ
自然休会に入るということは、大体
各党の間でも了解されておることである。してみますると十六、七日でなければ開かれないことになるわけであります。
従つて私
たちは、
増田君に
事情を聞くことは聞きますけれ
ども、
吉田君のき
ようの
声明の問題に対しては、本日
最終日にあた
つて、これを
緊急質問その他の形で所信を明かにし、さらにこれに対する
弁明がかりにどなたからかあるとすれば、これを聞いておきたいと思うのであります。特に私
たちが強調したいのは、
吉田君の
国会軽視の傾向が、こういうことにな
つておるのだということを強調しておきたい。しかも言うことだけ言
つて逃げてしまうということは、下世話にいうところの卑怯未練な
態度であると思うのであります。そういう点まことに遺憾である。