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1949-11-07 第6回国会 衆議院 議院運営委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十一月七日(月曜日)     午後二時十六分開議  出席委員    委員長 大村 清一君    理事 佐々木秀世君 理事 福永 健司君    理事 土井 直作君 理事 椎熊 三郎君    理事 神山 茂夫君 理事 坪田 信三君    理事 河口 陽一君       大石 武一君    大橋 武夫君       倉石 忠雄君    田渕 光一君       福永 一臣君    松井 政吉君       園田  直君    土橋 一吉君       寺本  齋君    竹山祐太郎君       中野 四郎君  出席国務大臣         国 務 大 臣 増田甲子七君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         議     員 松野 頼三君         議     員 三宅 正一君         議     員 中原 健次君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 本日の開議に付した事件  施政方針及び財政方針演説に関する件  政府提出予定法案に関する件  国政調査承認要求に関する件  常任委員会專門員退職手当に関する件     —————————————
  2. 大村清一

    大村委員長 これより開会いたします。  前会の運営委員会で本日は本会議を開かず、明八日の定例日から本会議を開きまして、総理大臣施政方針演説を聞くことに予定いたしたのであります。ところが本日午前十一時十五分に、内閣から、総理大臣施政方針演説は、明日の本会議でやりたいとの正式の通告が参つたのであります。つきましては明日の議事その他につきまして御協議を願いたいと思いますが、官房長官に対し出席要求がありましたので、ここに官房長官が御出席になつたのであります。時間の御都合があるそうでありますから、この際官房長官に対して質問がありますれば、それをまずもつてお願いいたしたいと思うのであります。
  3. 土橋一吉

    土橋委員 ちよつと官房長官にお尋ねいたします。この前政府予定されました法律の件数に四十二件ということで、この四十二件のうちで、今までに上程されましたのが、二十二件ほどあるようですが、そのほかにこの会期中にさらに政府法律案をお出しになる予定であるかどうか、その点を伺いたい。第二点に、税制改革に関する諸法案が二十数件あるように聞いておりますが、そういう法案はいつごろまであなたの方でお出しになる見込みであるか、その点をお聞きしたい。第三番目は、会期がきわめて迫つておりまするので、でき得るならば会期終了の二、三日前、一週間くらい前までに、政府予定されておる全部の法案出していただきたいと思うが、そういうことについてどういう御意見を持つておるか、この三点をお答えいただきたい。
  4. 増田甲子七

    増田國務大臣 土橋さんにお答えいたします。この前ここで本臨時国会提出すべき法案は四十三件であるということを申し上げましたが、その後臨時国会提出する見込みのもとに閣議決定を了したものが四十七件ございます。そのちでオーケーが来たもの二十六件であります。オーケー未済のものが二十一件、それからオーケーが来てすでに提出いたしたものが二十三件あります。オーケーが来ていまだ提出しないものは今明日中に提出するつもりであります。他の二十一件でございますが、これは近日中オーケー見込みのあるものが数件ございますし、よくわからないものもございます、これは第三の御質問に関連して申し上げますが、お説のごとく会期は二十三日まででございまして、会期が終る間近に提出するということはあまりおもしろくございませんから、一週間前ということは約束しておりますけれども会期がもう二、三日というようなときに提出するということは、なるべくいたしたくないと思つております。それから税関係法律のことを申し上げますが、税に関する法律は、シャウプ勧告書の全部を税の面において法制化しますと、二十数件ございまするが、さしあたり政府に本年度の補正予算として減税をやる、あるいは税の廃止をやる部分についての法律案提出するつもりでございます。その提出時期は予算案提出と同一の時期であるというふうに御了承願いたいと存じます。
  5. 神山茂夫

    神山委員 今の官房長官お話で、税制改革に関する法案補正予算一緒に出て来るということがわかつたのですが、補正予算はいつごろ出て来るか、この点官房長官見通しを聞いておきたい。
  6. 増田甲子七

    増田國務大臣 予算につきましては、新聞等でも御承知と思いますが、池田君がドツジさんと折衝しておりまして、その進行はきわめて円滑に行つております。そこでわれわれとしてはできるだけ早く出したい。この前十日ということを申しあげたのでありますが、今のところ十日はやや困難のようでございまして、十二日ごろにぜひとも、たとえガリ版にして、大綱でもよろしいから出してくれ、その運びで勉強してくれということを、池田君にも強く申しておるわけであります。
  7. 土橋一吉

    土橋委員 先ほどお願いしたのですが、この予告以外の法案をお出しになるかどうか、先日どの御答弁でに明確でなかつたのですが……
  8. 増田甲子七

    増田國務大臣 土橋君にお答え申し上げます。前に申し上げたのはたしか四十三件であります。その後三、四件ふえております。たとえば輸出貿易臨時措置法といつたようなものが、十二月一日から輸出貿易が自由になる関係上必要な法案で、ふえております。これ以外は出る見込みがございません。あと税制関係の二、三のものであります。
  9. 神山茂夫

    神山委員 補正予算が十二日に出るというお話ですが、私どもの消息では十四日くらいじやないかという者がある。十二日けつこうであります。十日を目途として再々言明せられたけれども、これは相手のあることでありますから言てもしようがないことですが、ひとつ大蔵大臣を督促して、相手との交渉を早めて、できるだけ十二日ぐらいに上げるようにお願いしたい。法案の方も、先ほどの御説明では閉会の二、三日前には出さないようにすると言われておるが、これはもちろんのことで、少くとも一週間ぐらいの余裕を置くように勉強してもらいたい。われわれとしては協力して、できるだけ必要な法案については審議を促進して行くことにしたいと思いますから、特に官房長官の奮闘をお願いしたいのであります。
  10. 増田甲子七

    増田國務大臣 承知いたしました。
  11. 椎熊三郎

    椎熊委員 官房長官にお尋ねしたいが、あすの総理施政方針の中には補正予算に関する問題は、触れないわけですか。
  12. 増田甲子七

    増田國務大臣 大綱については触れたいと思います。
  13. 椎熊三郎

    椎熊委員 税制改革については……
  14. 増田甲子七

    増田國務大臣 抽象的ではございますけれど減税は断行いたしたい方針だというような程度は、明言いたしたいと思います。
  15. 椎熊三郎

    椎熊委員 どのくらいの時間ですか。
  16. 増田甲子七

    増田國務大臣 約二十分くらいです。ゆつくりやると二十七、八分かかります。
  17. 椎熊三郎

    椎熊委員 どうも吉田さんに議会軽視だな。
  18. 竹山祐太郎

    竹山委員 財政演説予算が出たときにおやりになるのか。
  19. 増田甲子七

    増田國務大臣 大蔵大臣財政演説は、予算提出と同時にいたしたいと思います。
  20. 椎熊三郎

    椎熊委員 そのことについて総理大臣発言いたされませんか。
  21. 増田甲子七

    増田國務大臣 施政方針で大体のことは触れたいと思つております。さらに財政について総理質問があつたときに、総理は御答弁いたすはずであります。  なお私ども予定といたしましては、八日が施政方針、そのあと施政方針に対する各党代表一般的質問、これは国会で自主的に御決定になることでございますが、まあ九日は施政方針演説について検討されるということもありましようから、その日は休んで、十日から十二日ころの三日間を質問日に当てたいと思います。十二日に予算の概略でもよろしいからぜひとも出すように神山君から言われた通り池田君を大いに督促いたしたいと思います。万一十二日に出なかつた場合に、十三日に日曜でございますから、十四日になるやもしれません。それから法案土橋君御指摘の通り、二十三日という日限もあることですから、遅くとも二十日くらいで原則として打ちどめにいたしたいと思います。     —————————————
  22. 大村清一

    大村委員長 この際国政調査承認要求の件につきまして議長から諮問がありますので、それを便宜お諮りをいたします。事務総長から御説明を願います。
  23. 大池眞

    大池事務総長 国政調査承認要求に、郵政委員会法務委員会から参つております。郵政委員会の方は、郵政行政に関する事項調査本会期中にいたしたいということであります。これは全然問題ないことであります。法務委員会の方は法制に開する事項、訟務に関する事項検察行政に関する事項及び裁判所の司法行政に関する事項調査をいたしたい。こういう二委員会要求がございます。これを二件とも御承認お願いいたします。
  24. 大村清一

    大村委員長 御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 大村清一

    大村委員長 それではただいまの国政調査承認要求の件につきましては、いずれも議長においてこれを承認すべきものと答申するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 大村清一

    大村委員長 御異議がなければさように決します。     —————————————
  27. 大池眞

    大池事務総長 もう一つ御了解を得たいと思いますのは、御承知通り委員会專門員退職手当に関する件について、昭和二十三年当委員会で御決定願つたのがあります。それは專門員退職されましても、当時は一年間は就職禁止なり兼職禁止規定もありまして、種々の観点から一般公務員と同じようなな退職手当を差上げておつては気の毒であるということで、最小限度三箇月を差上げる、退職事由いかんによつては、五箇月分まで増額支給することができるという点を御決定額つたのであります。その後退職手当支給に関しましては、御承知通り余勅令が出まして、ストップされておつたのであります。その後になつて政令を出されまして、その政令一般公務員退職手当支給の例によつて支給すべしということで、一般公務員として全部これに縛られおるわけであります。その政令の中で特に余分に出しますのは、九月一ぱいにやりましたところの行政整理に関連したものだけは余分に出せましたが、それ以外には出せないことになりまして、現在は一般公務員の例によつて出すという以外に道はないのであります。従つてこの委員会決定を願いました三箇月ないし五箇月の退職手当に関する件というものに、現実には支給できないことになり、一般公務員と同じことに相なつております。今回の議会国会法を改正いたしまして、一般公務員に編入いたしました関係から、就職禁止規定も削除いたしました。また兼職禁止規定も削除いたしまして、全然一般公務員と同じ状態に相なりましたので、施行のできない退職手当規定をこしらえておくのもおかしうございますから、退職手当に関するものに一応廃止を願いたいと考えておるわけでございます。御了承願います。
  28. 大村清一

    大村委員長 発言ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 大村清一

    大村委員長 それではそのように決します。     —————————————
  30. 大池眞

    大池事務総長 あと御協力願いたいと思いますのは、明日の総理施政方針演説後の取扱いでございますが、それはあとにまわしまして、この際何か共産党の方で講和会議の問題で後発言があるそうですが……
  31. 神山茂夫

    神山委員 いまさら説明する必要もないと思いますが、最近外国電報の伝えるところによりますと、日本に対する講和問題が非常に具体的な姿で現われて来ていると思います。これに関してすでにいろいろの意見を発表されておる方もありますけれど、その意見内容がどうかということを、私たちは今ここで申し上げるのでにありません。問題の重要性にかんがみまして、この問題についての特別の調査なり研究の委員会を院内に設けて、これに国民意思を反映ざせる必要があるのでにないかということを考慮して出したわけであります。こまかな点を申し上げますと、かえつて問題の本質がそれますので申し上げませんが、各党の中でいろいろ御意見があると思います。けれども国民が関心を持つおる問題でありますから、これはぜひ超党派的な観点から、この問題について御賛成願いたいと思うのです。それについても一つ申し添えますが、私たちはこれを出す前から各党をまわつて歩きまして、私たち意思が決して共産党の一方的宣伝というものにあるのではなくして、問題の重要性から出ておるということについて、十分ご考慮を願うように努力したつもりであります。先ほどは廣川君にもお目にかかりまして、わが党としては、もし他の党でこういう問題を取上げて、超党派的の問題として解決するように協力したいという御意見があれば、率直に申し上げますが、わが党としてはある場合、この決議案処置については十分考慮してもよろしいということを申し上げておるわけでありますから、どうかこの点で問題そのもの重要性をお考えの上で、超党派的な観点に立つて、この問題を円満に措置されるようにお願いをしたいと思います。
  32. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 先ほど神山君からこの問題についてちよつとお話があり、幹事長の方に申し入れられたそうですけれども、問題は非常に重大でありますから、きようここでいろいろこれに対して、必要であるかないかということは言わずに、十分研究しなければならぬものであると思います。もう少し時間を置いていただいて、いつかの機会をこしらえて、これを論議することにしたらどうかと思います。
  33. 椎熊三郎

    椎熊委員 神山君の説明だと超党派的にやりたいということであるが、そういう文書をお出しになることにちよつと問題がありますから、もつ各党相談の上でやりたい。こういうものを一方的にこちらから出しておいて、それから相談ということでは円滑にいかぬと思います。ですからほんとうにやるのだつたら、一ぺん撤回してそれからやつてもらいたい。
  34. 神山茂夫

    神山委員 椎熊君の意見もつともと思います。私たちとしては抜けがけの功名云々ということではなくして、さつき申し上げたように問題そのものが重要でもあると思いますから、実は先ほど野抜君とまわつたのであります。もし椎熊君が言われたように、ほんとうにそうなら今引込めてもいいという点では、私はすぐ引込めてもいいというお約束にできないと思います。しかし私たちが申し入れた意味を十分に、たとえば椎熊君の方でも、あるいは社会党でも、民自党でもけつこうですが、この私たちの問題について十分やりたいという御意志がはつきりしましたならば、私たちの方でも喜んでこの問題を撤回していいと思います。ただ本日この場で、すぐ椎熊君の御意見のようにするということはできませんが、その点は十分御考慮願つておきたい。私たちとしては決して横やりやむりは申しません。日ごろのように正直にやりますからよろしく願います。
  35. 三宅正一

    三宅正一君 社会党もその遂行い賛成でありますが、超党派的にやります場合、椎熊君の言われました通り、一党から出されますことに性質上まずいと思う。神山君から、ざつくばらんな御意見があつたわけで、この問題も近寄つて来たと思います。今の外務委員会だけではとても足らないこともわかつておりますから、そのお含みで一応御撤回願つて各党で協同で出すという建前が一番よいのでないかと私たち思います。趣旨には賛成であります。
  36. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 もう少し研究してもらうということに、ひとつおきめを願いたい。
  37. 神山茂夫

    神山委員 きようのところに一応各党で持ち帰つて研究していただき、その後の各党態度によつては、私たち喜んで共産党の提案としては撤回いたします。
  38. 大村清一

    大村委員長 本件は本日にこの程度にしてまた相談の上まとめることにいたします。
  39. 幣原喜重郎

    ○幣原議長 この際ひとつ皆さんお願い申し上げたいことがあります。すでにお聞き及びの方もあると思いますが、ある一議員給仕をなぐつたというじけんがあります。私は今日その議員名前はあまり申し上げたくないし、またどういう事情でなぐつたかということを、私は何も裁判を開いて調べたわけでありませんから、一方だけの話で私は判断して皆さんに申し上げるわけではありません。とにかくいたずらに人を挑発せしめるような言動が、給仕の方にあつたといたしましても、それかといつて力をもつてなぐつたということは、どうもはなはだおもしろくないと思います。これはどうか各党と党へお持ち帰りにあつて自粛自戒を皆で一緒にしていただくように、これは懲罰委員でとか何とかいうようなむずかしいことにしないで、お互い自戒自粛して、党にお持ち帰りになつて、こういうことにしないようにしようじやないかというようなお申合せを願いたいと思います。そうしないと、こういうことがだんだん漏れて来ると、議会の信用にもかかわつて来ますから、どうかその点を党へお持ち帰りになつてお話を願いたい。
  40. 椎熊三郎

    椎熊委員 ただいまの議長の御発言はしごくごもつともだと思います。そういうことはあつてはならないことですから、もちろん今後と自戒自粛することは当然です。ただ今朝来印刷物などにこの問題が明らかに出ておつて国会内の職員組合などがたいへん騒いでおるようですが、ただいま議長発言せられたような程度で問題が治まれば、非常に私どもは仕合せだと思う。議長におきましては、そういうことの確信があつてただいまの発言があつたものと私は想像するのですが、それで大体組合方等も治まるでしようか。その見通しを承りたい。
  41. 田渕光一

    田渕委員 ただいま議長から非常に御丁重なお話を承つたのですが、少くとも国会議員たるものが、議場でお互い同志、やり合つて懲罰になるのに、至つて地位の弱いものとして扱わなければならぬような人に暴行を加えたというようなことは、一応懲罰にかける必要があると思う。
  42. 中野四郎

    中野(四)委員 それは懲罰にならぬ。懲罰事犯は三日以内だ。
  43. 田渕光一

    田渕委員 これはいつごろ起こつたのですか。
  44. 幣原喜重郎

    ○幣原議長 一七日です。
  45. 椎熊三郎

    椎熊委員 いろいろ御意見もありましたが、議長が先ほど懇切丁寧に言われましたことについては、議長においては解決の見通しがあられてのお話だろうと思います。これはあまりみつともよい話ではないから、一切をあげて議長を信頼して、なるべく穏便に解決していただきたいと思います。
  46. 幣原喜重郎

    ○幣原議長 ちよつとつけ加えて申し上げますが、職員組合からはどうしろという具体的な注文はついていないのです。ただ自分らがこれから仕事をして行く上において、安心して仕事ができるようにしてもらいたい。あたりまえのことをしてなぐられたりなんかしたら仕事はできぬというのです。それは実にもつともなことだと思います。これから後、仕事ができるようにということは、これは今言つた通り議員諸君全体の自戒自粛よりほかにしかたがない。手を縛つてしまう、というわけには行きません。だからそういうふうにして自戒自粛願つて、これからそういう事件が起つて来なければ、おそらくは職員組合人たらも喜んでくれるだろうと私は考えます。
  47. 土橋一吉

    土橋委員 今議長からいろいろお話になつておる点は、私よくわかりますが、ただ私は働いておる人たち立場を考えた場合、議員であるから自粛自戒してくれというような御意見は、まことにごもつともです。しかしながらこれはやはり基本的な人権を尊重するこかどうかという立場が、やはり問題の中心になるように私は思います。單にそういう職員諸君を使う立場において自粛自戒するというようなことでなしに、議員諸君が自主的に、やはり働いておる人の立場というものを了解して、基本的な人権を尊重するという態度で、私は議長のお言葉につけ加えてそういうふうに決定していただきたい。議員が当然そういう権利があつて、当然そういうことをやり得るものだといようなことでの自粛自戒ではなくして、やはり働く者のお互い立場というものを尊重するということで、決定していただきたいと思います。
  48. 中野四郎

    中野(四)委員 この問題は二年ばかり前に起つた守衞殴打事件、河村君の殴打事件とは、根本的に趣が違うのです。あれは院外から入つた人記章がないので守衞記章要求したらなぐられた。今度の場合は給仕さんだが、これは具体的に言えば給仕さんも近ごろあまりよくないのも——院内でもなかなか言うことを聞かぬのも、相当あるように見受けられますが、今度小林代議士給仕をなぐつたというやり方は、国権の最高機関である国会内において起つた暴力事件としては、そう簡單には見のがしてはならぬと思う。懲罰事犯としては閉会中の問題ですし、しかも三日以内にそういうことが取上げられなかつたのですから、問題にはなりますまいけれども、これは各議員に対して自粛はもとより求めるのでありますが、嚴重な戒告か警告を発する必要がある。そうでないと将来問題がいろいろ起つて来ると思う。議長に一任しろ穏便にという椎熊君のお話でございますけれども、これは取上げてはつきりしておいた方がよいと思います。
  49. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 ただいま中野委員から、けしなくも小林代議士という名前が出たので申し上げたいのですが、これは小林進君のことでございますね。
  50. 中野四郎

    中野(四)委員 その通り
  51. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 この問題は国会事務局職員組合の力で、すでに印刷物にまでなつておるものであつて、ここで名前が出る出ないにかかわらず発表されておるのです。こういうように国会議員が、給仕さんという、まだものの判断のよくつかない人たちを殴打し、しかもそれを踏んだりけ飛ばしたりしたというようなことを、そのままにしておくのでは、将来職員が安心して仕事ができないというようなことになります。また小林君は懲罰委員でありまして、かつて小西代議士暴行事件のときには、委員会の席上におきまして、これは本会議と言わず、廊下と言わず、いやしくも国会において暴力のあることにおいては、断固としてこれを処分すべしということを、小林君自体が懲罰委員会において発言されたそういう人がこういうことをやるということ、もつてのほかであつて、われわれにこれを十分検討して善処するというような方法を講じなければならぬ、私はこう考えております。
  52. 倉石忠雄

    倉石委員 小林君の事件につきましては、私ども今初めて承るのです。少し仄聞してはおりましたが、具体的な話は今初めて承るのです。そのことについて私は議院運営立場におる関係上、少し関係者から聞いてみますと、そこに印刷物に書いてある程度の、ただ簡単なことではなくして、小林君御本人には、やはり言い分もあつたようであります。まさか気違いじやないのでありますから、そうやたらに打つたりけつたりするとも思われませんし、ことにまた佐々木君のお話によりますと、廊下暴行しても嚴重処置をなすべしということも主張されたほどの人でありますから、何かあつたのだと思うのでありますけれども、われわれも今事情をよく知りませんので、これは中野君の言うように、非常に重大に取扱うべきで、さらにもう少し事情を聞いてみて、でき得るならば円満に議長さんに御一任したいと思いますが、事情をよく存じませんので、もうしばらくこれを保留しいただいて研究してみたいと思いますから、そういうふうにお願いいたします。
  53. 竹山祐太郎

    竹山委員 私の方の小林君の名前が出ましたが、実は私は詳しいことは存じませんから、今いろいろな御意見に対して私から申し上げる内容を持つておりません。しかしこの問題は、私も直接間接に若干聞いておるところによれば、やはり小林君にはいろいろ言い分もあろうかと思います。事柄のよしあしは別問題として、一応ここでもし取上げて御決定になるということであれば、お互いに、仲間議員のことでもあるし、よくお調べを願つた上で願いたいというのが私の希望であります。もしできるならば、中野君の御意見もありますけれども議長が穏やかに治められるということであるならば、そういうことでひとつ治めていただくことを、われわれ仲間の者として、私はきようはあまり発言する立場ではないのですけれどもお願いをいたしたいと思います。
  54. 中野四郎

    中野(四)委員 私はこの印刷物によつてお話しておるのじやない。当の小林さんはよく存じあげないけれども、この方が山田という給仕にふるまつた行動は、端的に腹立ちまぎれになさつたと思えぬ節がある。たとえば山田君の兄がそこにおつたのを、お前がさつき言つたのはと詰問した。それは違いますと言つたのだが、山田君が念のために民十の部屋に電話をかけに行つておるところへ飛んで行つて二つ三つなぐつて、しかもあやまつておるのを足げにして、背中までくつでけ飛ばしておるということは、はなはだ国会における暴力としては、むしろさたの限りだと思う。この機会に先の倉石君の御意見も尊重しまして、十分調べてからでないとなたどと言つておると、私は国会の中において暴力行為が平然として行われるというこのこと自体を看過することになると思う。この点に対して議長は十分なる警告を発し、あるいは戒告をするような立場に出てもらいたい。決して小林君の個人の問題を言うのじやない。国会内で暴力が平然として行われる。給仕だからよいということを認める事は出来ない。こういう意思表示をしておきます。
  55. 神山茂夫

    神山委員 中野さんの言うこともよくわかりますが、これは各党で大体のことは知つておると思う。それは聞いておりますけれど、事情を一応調べて本人の小林君の釈明もやはり十分聞く機会を與える。問題は一見ささいなようですが、同時に大事な問題でありますから、先ほど倉石君が申されましたように、この問題は各党で一応よく話し合つて、その上で納得できるような方法で行きたいと思います。
  56. 中野四郎

    中野(四)委員 調べるならば、どういう形の上にこれを取上げるかということを、この機会にきめておいてもらいたい。
  57. 椎熊三郎

    椎熊委員 調べると言つたつて、この委員会へ引用して何か実地調査をするというようなことも、運営委員会としてに越権だろうと思いますし、せつかく議長があれだけ愼重な態度発言されておるのですから、議長には相当確信があつて、問題を治めることができるという見通しのもとに発言されておると思う。われわれとしも小林君が何かやつたことで議長からしかられて、自粛しますと言つて帰るのもはなはだ迷惑なことです。そういうきわだつたことではなしに、今議長の言われた通り、これは困つた問題で、将来こんなことをしないようにしようという申合せ程度にして、あとの始末は議長に一任して、議長が小休君を連れて行つてあやまらせるという方法もあるかもしれないし、組合の了解を求める手数をやつてくれるかもしれないから、議長にまかしてはどうですか。中野さんの言うことはもつともだけれども、突き詰めて行くと自然処罰しなければならぬ。われわれの中で一人でもそういうことで処罰される者が出るということは、好ましい状況じやない。どうか穏便に済ませてもらいたい。
  58. 倉石忠雄

    倉石委員 私はやはりただいま申しましたように、事情はわれわれの方がよくわかつておらないのですから、私どもの方でここでおきかせすると言うてしまつてよいかどうか、ちよつと困るのであります、やはり党でもう少し相談をいたしまして、できるならば円満におまかせをするように運びたいと思うのでありますが、今日それをおさめ願うことは、ちよつと保留していただきたいと思います。
  59. 河口陽一

    ○河口委員 ただいままことに適切な御意見でありましたが、ただ小林君のお話ちよつと聞いたのですが、国会給仕を全部とりかえてくれという強い意見を冒頭に言つて、非常に興奮しておつたのです。これは最近私は聞いたのですが、そういうようなことが、この給仕その他の職員においてもまま見受けられる。これは余談ですが、先日の雨の降つた日でありました。わが党の年長者である木下榮氏が帰ろうとしたが、雨具は持つていないし、自動車に乗ろうとしたけれども、全部職員諸君が乗つて全然乗れなかつた。雨の中をしよぼしよぼ帰られるのを見て非常に私は遺憾に思つたのです。こういう欠陥が最近非常に多いと思うのです。そういうところから、こうした問題も派生的に起きたように考えられるのです。こういう現状なり、その他の問題もあると思いますから、全部十分調査して善処方をお願いしたいと思います。
  60. 椎熊三郎

    椎熊委員 そういうことを言い出すとたいへんな問題になる。国会給仕一人なぐられたこの問題によつて給仕全体をとりかえるということに、どうも問題にならないのじやないか。興奮して発言しておるということになると、円満にはきまるものが、きまらないことになります。そういうことはおつしやらない方がよい。職員が業務に不熱心であつたとか、態度が悪かつたならば別の機会に改めてもらうことにした方がよい。今それにからんでこのことを言い出したらたいへんです。ことに本人がそういうような興奮状態で、給仕全体をとりかえろというようなことは、とんでもない話です。
  61. 寺本齋

    ○寺本委員 第十控室と言えば私の方の控室だと思いますが、私に寡聞にして今までそういうことを聞かずに、これが初耳です。これは給仕もわが党にいる給仕もじやないかと思いますから倉石君のおつしやるように、議長におまかせしてほしい。議長の言われる通り後刻よろしくとりはからうことにして、一応態度は保留させていただきたいと思います。
  62. 中野四郎

    中野(四)委員 私は、椎熊君の言われるように、議長に一任することは異存はない。しかしながらここで議長にすつかり責任が転嫁される傾向も考えなければならぬ、各党でそれぞれこの問題は十分調査されて、次の委員会なり、あるいはその次でもけつこうですが、ただ漠然と、ここでこの次にしてこうという程度では困る。この次の機会には必ずこの問題を取上げて、どうするのだということを、各党相談して来るのはよいのですが、漠然と聞き流すということでに承知できません。
  63. 神山茂夫

    神山委員 民自党にしても、私たちにしても、党に持ち帰つて一応相談して、その上で態度をきめるというのですから、椎熊君の発言もありましたが、一応各党に持ち帰つて、そこで最終的の態度をきめるということにしてはどうかと思います。
  64. 大村清一

    大村委員長 いかがでしよう。
  65. 田渕光一

    田渕委員 後日というようなことを言わずに、この次ならこの次とはつきりしないといかぬ。議員同士ならそんな悠長なことは言いますまい。たとえ給仕であろうとだれであろうと、少くとも短所があつたらそれを導いてやるのが議員だと思う。それに暴力を加えて踏んだりけつたりする。そこなんだ。
  66. 大村清一

    大村委員長 今御発言もございましたが、なお党によつてよく調べた上で意見を述べたいとの方もございますから、本日はこの程度にいたしまして、次回の委員会で継続して御審議を願います。御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  67. 大村清一

    大村委員長 それではそのように取扱います。     —————————————
  68. 大村清一

    大村委員長 明日の本会議の日程についてご協議願います。
  69. 中野四郎

    中野(四)委員 本会議の日程運営については、先日淺沼君から御意見があつたように、あくまでも小委員会を重点的に運営して行くことがよいと思う。この委員会で明日の議事日程運営の問題を議題にすると、どうもぎこちない問題が出て来ると思うから、小委員会にお譲り願いたい。
  70. 大村清一

    大村委員長 中町君の御意見通り、これを小委員会で御審議願うことに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  71. 大村清一

    大村委員長 それでは小委員会で御協議を願うことにして、本委員会は休憩をすることにしていかがですか。
  72. 椎熊三郎

    椎熊委員 それでよいでしよ。
  73. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 それでは日程全体を通じて小委員会で御審議願うということでよろしゆうぞざいますか。
  74. 土橋一吉

    土橋委員 あしただけの日程でしよう。
  75. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 あしただけならそれでもけつこうですが、おそらく総理大臣に対する各党質問受持時間ということも、当然審議せられなければならぬ。また大蔵大臣財政演説に対してどういう質問をするかもきめなくちやならぬから、それを一切含めて小委員会でおきめ願つたらどうか、それを私は言つておる。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 大村清一

    大村委員長 それでは運営委員会は休憩いたします。ただちに小委員会を開きます。     午後三時三分休憩      ————◇—————     午後四時二十分開会
  77. 大村清一

    大村委員長 引続き運営委員会を開きます。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時二十一分散会