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1949-10-27 第6回国会 衆議院 議院運営委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    委員会昭和二十四年十月二十六日(水曜日) 議長の氏名で次の通り選任された。       石田 博英君    今村 忠助君       江崎 真澄君    大石 武一君       大橋 武夫君    大村 清一君       岡延右エ門君    岡西 明貞君       倉石 忠雄君    佐々木秀世君       田中  元君    田渕 光一君       塚原 俊郎君    福永 一臣君       福永 健司君    山本 猛夫君       淺沼稻次郎君    土井 直作君       松井 政吉君    椎熊 三郎君       園田  直君    長谷川百郎君       神山 茂夫君    土橋 一吉君       坪川 信三君    寺本  齋君       河口 陽一君    竹山祐太郎君       玉井 祐吉君    中野 四郎君 同日  大村清一君が議長の指名で委員長選任された。     ————————————— 会議 昭和二十四年十月二十七日(木曜日)     午前十一時四十六分開議  出席委員    委員長 大村清一君       石田 博英君    今村 忠助君       江崎 真澄君    岡延右エ門君       岡西 明貞君    倉石 忠雄君       佐々木秀世君    田中  元君       田渕 光一君    福永 健司君       山本 猛夫君    土井 直作君       松井 政吉君    椎熊 三郎君       園田  直君    長谷川百郎君       土橋 一吉君    坪川 信三君       寺本  齋君    玉井 祐吉君       中野 四郎君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         議     長 林  百郎君         議     員 金子與重郎君         議     員 山手 滿男君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 本日の会議に付した事件  理事互選  議院運営小委員選任  副利小委員選任  緊急質問取扱いに関する件  国政調査承認要求要求に関する件  開会式次第に関する件  特別委員長の閉会中審査事件に関する報告の件     —————————————
  2. 大村清一

    大村委員長 これより開会を開きます。  この際ちよつとごあいさつ申し上げげます。私今般再び運営委員会選任されましてまことに光栄の至りであります。不憫でありまするが、各位の御鞭撻と御支援によりまして職責に邁進したいと考えております。つきましては万事よろしくお引きまわしのほど切にお願い申し上げます。(拍手)     —————————————
  3. 大村清一

    大村委員長 これより理事互選を行います。理事はその員数を従来通り十名といたし、委員長において指名することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 大村清一

    大村委員長  御異議なしと認めます。    石田 博英君  今村 忠助君    佐々木秀世君  福永 健司君    山本 猛夫君  土井 直作君    椎熊 三郎君  神山 茂夫君    坪川 信三君  河口 陽一君 を理事に指名いたします。  次に議院運営賞委員選任を行いたいと存じます。小委員は前にその員数を十人とし、割当のない会派にも一人ずつ追加することに決定しておりまして、合計十三人でありますが、これも委員長において指名することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 大村清一

    大村委員長 御異議がなければ    石田 博英君  今村 忠助君    江崎 真澄君  佐々木秀世君    福永 健司君  山本 猛夫君    土井 直作君  園田  直君    神山 茂夫君  坪川 信三君    河口 陽一君  玉井 祐吉君    中野 百郎君 を小委員に指名いたします。  次に福利小委員会委員選任を行いたいと思います。これは各派よりおのおの一人ということにきまつておりますが、これまた委員長において指名することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 大村清一

    大村委員長 御異議がなければ、    今村 忠助君  松井 政吉君    長谷川百郎君  土橋 一吉君    寺本  齋君  竹山祐太郎君    玉井 祐吉君  中野 百郎君 を副利小委員に指名いたします。なお従来通り委員長もこれに加わることを御了承願います     —————————————    玉井 祐吉君  中野 百郎君 を副利小委員に指名いたします。なお従来通り委員長もこれに加わることを御了承願います
  7. 大村清一

    大村委員長 次は開会式の次第に関する件を議題といたします。
  8. 大池眞

    大池事務総長 開会式の次第は前回通りということでお願いをいたした方がよいかと思つております。いかでございませう。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 大池眞

    大池事務総長 それでは印刷物、差上げますから、あとでごらん願います。     —————————————
  10. 大村清一

    大村委員長 次に緊急質問取扱いの件を議題といたします。
  11. 大池眞

    大池事務総長 緊急質問は昨日日程のときに御報告申し上げましたほかに、社会党米窪滿亮さんから海運復興に関する緊急質問が出ておりますから御追加を願いたいと思います。それから本日出て参りましたのは今野武雄さんの教育思想弾圧に関する緊急質問、それから春日正一さんの失業問題に関する緊急質問、竹村奈良一さんの米価に関する緊急質問土橋一吉さんの賃金の遅欠配並びに給與ベース改訂に関する緊急質問、その四件が追加されましたから御了承願います。
  12. 大村清一

    大村委員長 ただいまのところ以上六件が提出されておるようでありますが、全般的のお話合いがありますれば、この際御発言願いたい。
  13. 椎熊三郎

    椎熊委員 きよう新たに出て来たものはほとんど全部前に出ておつたものと内容が同じようでありまして、人がかわつてだるだけでありますから、私どもはきのうまでの分について考慮することにして、きようのものには、全部反対いたします。
  14. 林百郎

    ○林百郎君 神山君にかわつて出てきたのですが、今椎熊君のお言葉では、きのうまでのと違うものがある。たとえば米価の問題、これは確かに今までないと思う。それと賃金給與の遅欠配の問題、これもないと思う。もちろんダブつてやる必要はないのですが、これらの問題ないのですから入れていただきたい。
  15. 椎熊三郎

    椎熊委員 米価の問題は農地委員会でさんざんもんでおる問題だから、あらためて緊急質問をやる必要はない。
  16. 林百郎

    ○林百郎君 重要な時期じやないか。
  17. 倉石忠雄

    倉石委員 前国会の本委員会で、緊急質問というものについて大体の話合いができておるはずである。緊急性のある問題に限つてここで相談をしてやろうじやないかというふうになつておるわけでありまして、その話合いの前にもどつた感じを受ける。そこで緊急性という点について、一つずつ御協賛を願う方がよいのではありませんか。
  18. 大池眞

    大池事務総長 この前の運営委員会できまつておりましたことを御参考までに申し上げますと、緊急質問取扱いに関する申合せ事項というのが、昭和二十二年四月十二日に決定しております。緊急質問は緊急やむを得ざるものに限ること、これが原則です。そこで緊急やむを得ざるものの定義をしておるわけですが、緊急やむを得ざるものとは、天災地変騒擾等に関するもの、ここまでほすぐ具体的にわかりますが、その他議院運営委員会において緊急やむを得ざるものと認めたものを言うということになつておりますから、ここでお認めを願わぬと困るわけです。それで実はこの運営委員会にいつも緊急質問がかかるわけですが……
  19. 山本猛夫

    山本(猛)委員 今事務総長から御説明のあつた国会における申合せ事項を中心に考えますと、ただいま提出をぜられております緊急質問等に、どうもそれに当てはまらないように考えられます。それにこれらの緊急質問の中に織り込まれておる内容が、政府の施策としてやつていかれるようにも考えられる事項ばかりでありまして、これは全面的に御遠慮を願つたらどうかと思います。
  20. 椎熊三郎

    椎熊委員 政府が考えておるのならなおさらじやないか、とぼけたことを言うな。
  21. 山本猛夫

    山本(猛)委員 委員事務総長から御説明になつた線にはどれも当てはまらないように考えます。
  22. 土井直作

    土井委員 わが党からかなり多く出ております。また共産党の方からの提出もありますが、いずれを見ましても今日の時局の上から見て、きわめて緊急な問題だと思う。これらの事柄については御承知通り、二十九日、三十一日と二日間の時間関係がありますので、これをできるだけフルに活用いたしまして、国民の知らんと浴する点と十分にただして行くことが必要じやないかと思います。従つてこの出されました緊急質問に対しては、一つ一つ論議していただきまして、でき得るならばこれらのすベてをこの際許すという態度をとつていただきたいということを特に希望申し上げます。
  23. 林百郎

    ○林百郎君 先ほどの山本委員発言ごもつともだと思いますが、実はまだ首相の施政演説も何もなく、われわれとしてはやはり政府の意図が那辺にあるやということをあらかじめ国民に知らせる必要があると思う。実はわれわれの方にはたくさんあつたのですが、これを整理して来ておる。しかし何もよその党とダブつてやる必要もないので、その点は協力しますから、二十九日、三十一日の本会議において適当に許されるようにお願いしたい。
  24. 大村清一

    大村委員長 全般的のお話がだんだんありましたが、具体的に各案件について御相談を進めたらいかがでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
  25. 大村清一

    大村委員長 それでは森戸辰男提出緊急質問を御相談願います。
  26. 土井直作

    土井委員 これは御承知通り、最近赤の教授追放というような形によりまして、学園に相当追放の嵐が吹きまくつておるわけであります。東大総長南原さん等も、これらについてはいわゆる思想研究の自由ということを声明しておるのであります。従つて将来の教育または思想上、あるいは学者その他の研究の対象になりまする事項について、大学教授等研究を積むことに支障を来すような傾向なしとしない。こういうような建前からぜひこの問題を取上げて、政府意向那辺にあるかということをわれわれはぜひ知らなければならねと思うのであります。従つてこれはこの機会において一番適切な質問だと思いますので、これを許していただくように御配慮願います。
  27. 椎熊三郎

    椎熊委員 この問題に関して政府のとつておる態度はすでに明らかだし、教授思想問題に対する政府の行動も明確になつております。これは特に取上げて緊急質問をすべき問題でなくして、重大問題であることは認めますが、これは自由討論会等の際に堂々たる質問をされたらよい問題だろうと思う。その時分にわれわれは傍聴することにいたしますが、緊急質問にする問題ではない。政府態度もこれには明確です。声明も出ておる。質問職でやる問題でない。
  28. 土橋一吉

    土橋委員 この思想弾圧に関する緊急質問は、まつたく度委員が言われるように、最近のの新聞等をみても、学生ですらこういう問題については非常に関心を持つておるのであつて学生あるいは先生、その他教授諸君も、この問題ついてはどういうような帰趨になるかということを、目下だれもが聞きたい考えをもつておる。殊にこの問人事院規則が出ましたが、規則内容を見てもなお不明なものがたくさんある。従つて政府がどういう所見をもつて、どういう分針をもつて文教に対する問題を考えておるかということについて、われわれも政府方針を聞いて、国民の前に明らかにすることが必要でありますので、われわれも社会党と同じように、せひやらしていただくことを希望いたします。
  29. 石田博英

    石田(博)委員 この問題はさつき椎熊君からも言われておる通り、すでにいろいろな議論が各方面から出ておつて政府としてもその所信をすでに明瞭にしておる問題であります。従つて問題が出盡くしておるのに、もう一ぺんこれを取上げるというのは、世上に論議されたことを本会議で復習するにとどまるのであつて、貴重なる会議の時間を使うほどの問題ではない。おやりになるならば自由討議その他の時間でゆつくりひとつ御討議願いたい。私どもはこう思います。次に移られんことを望みます。
  30. 林百郎

    ○林百郎君  これはそう簡單に行かん。これは椎熊委員も問題にすること自体には反対していないと思う。その扱い方ですが、われわれはものの実体が、自由討議で問題にした場合と重みというか、反響というものがおのずから違うと思う。やはり思想弾圧の問題は非常に重要で、かつて東條時代によ同じ問題ができて、このために日本の国連が左右された前ぶれがあつたのであつて、これは緊急質問をやる人も前文部大臣森戸辰男さんであり、国会の権威のために、せめてこのくらいは許してさしつかえないと思う。
  31. 椎熊三郎

    椎熊委員 これは非常に異なことを聞く。私が森戸さんがこの重大な質問自由討議の形にした方がよいというのは、自由討議を尊重する意味から言つておるので、あなた方は自由討議を軽蔑しておる。そのために前国会自由討議についてはどのくらい効果があつたか、観光委員会、あるいは渡米議員の問題は軌道に乘つた実績をあげておるではないか、自由討議をそんなに軽々しく取扱わないでほしい。承るところによりますと、アメリかの国会等においては、ほんとうの意見というものは自由討議の際にのみ出る。そういうふうにやつて行わなければ、議員が自由な発言をする機会がなくなる。自由討議機会をうんと尊重するという意味からいつて、こうした大演説自由討議にしてもらいたい。
  32. 林百郎

    ○林百郎君 保留の形にしてほしい。
  33. 石田博英

    石田(博)委員 それは反対だ。
  34. 土井直作

    土井委員 私たちとしてはせひやらせていただきたいと思いますが、その他の関係もありますので、各党の御意見等も取捨あんばいするつもりでおります。一ぺんにきめないで、次に移つていただきたいと思います。
  35. 大村清一

    大村委員長 大分議論も多うございますので、ひとつこの程度でこの問題はは預けておきまして、次に簡單にきまるものもありましようから、そのきまつたものともにらみ合せて、もう一度あとでむし返すということで御処理を願います。  次に井上良治提出緊急質問に移ります。
  36. 椎熊三郎

    椎熊委員 これはぜひやつていただきたい。重要な内容を持つており、緊急性ある。
  37. 石田博英

    石田(博)委員 この問題はどういう形でお取上げになるか存じませんが、これはずいぶん久しい間にわたつて出ておる問題で、井上君の政務次官当時の責任もあり、自分の罪滅ぼし的の質問でもあると思うから、そういろ意味合いにかんがみて、私たちもさして異存はございません。
  38. 大村清一

    大村委員長 これは質問させることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  39. 大村清一

    大村委員長 それではそのようにいたします。  次に岡良一提出現行社会保險制度危機突破に関する緊急質問
  40. 土井直作

    土井委員 これは実は岡君が提出しておりますが、各党共通の問題で、現行社会制度の中の健康保險制度等が、事実上末端に行きますと予算関係等でその機能はまつたく失われておる現状であつて、これを充実してもらいたいという希望が国民的の大きな要望だと思う。国民の約七割が利用しておるという角度から見て、きわめて重要な関係があるから、これはぜひひとつやらしていただきたい。
  41. 田中元

    田中(元)委員 これは早すぎると思う。今まで社会保障審議会を開いてこういう問題の検討中でございますし、緊急性ありとは思わない。それに最近保險料金の拂い方もよくなつておる。
  42. 土井直作

    土井委員 予算がないから、末端においてはその機能が失われておるところが見られる。社会保障制度の問題が論議されておるときだから、こういうようなことによつて多く刺戟を與える必要がこの際あると思う。
  43. 石田博英

    石田(博)委員 この問題の取扱いについても私どもの方は議論があります。影響する範囲が非常に広大であり、かつ健康保險運営についていろいろの問題があろうと思います。おやりになることにはまあまあがまんをしてもよかろうと思います。
  44. 大村清一

    大村委員長 本件は上程することに御異議ありませんか。     〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  45. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。  次に受田新吉提出緊急質問に移ります。
  46. 椎熊三郎

    椎熊委員 これは海外胞引揚の問題が緊急性がないということでやらせないということになれば、影響するところが非常に多い。緊急性は大いにあると思いますが、特にこの問題のために特別委員会ができておる。その特別委員会でもつと掘り下げて、十分に力を入れて研究してもらわなければならぬ。交渉するところにも交渉してもらわなければならねので、一片の質問等で解決する問題でない。緊急質問としても不適当である。緊急性は十分認めます。緊急性なしとして上程を拒絶したということになりますと社会的影響が悪いいから、これほ認める……。
  47. 林百郎

    ○林百郎君 椎熊委員はなかなか頭がよくて、内容説明を聞かないのに賛否を主張されておるが、質問提出者社会党だから、どういう内容か、それをまず聞かしていただいて意思表示をしたい。
  48. 土井直作

    土井委員 これは特別に内容というのは読んで字のごときものである。最近の引揚げの状況その他の関係から考えて、起つておる現象等については、新聞を見て言うのですが、ただ單に引揚げだけを考えるということだけではないと思います。しかしこれはただいま椎熊委員からも言われましたように、海外胞引揚促進委員会という特別の委員会が設けられておるのでありますから、わが党といたしましても受田君によく相談しまして、各党がそういう意向であれば、ことに緊急性は認めるけれども特別委員会があるから、それで十分だというようなことであれば、一応これは私の方で譲歩いたしてもさしつかえない。
  49. 大村清一

    大村委員長 それでは本件椎熊君御提議のように決することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 大村清一

    大村委員長 それではそのように決します。  次は松澤兼人提出緊急質問に移ります。
  51. 土井直作

    土井委員 この寒冷地手当に関しましては、実は第五国会で決議になり、裏付されて行かなければならぬ事項になつておりますにかかわらず、これがいまだに実施されておらないという現状であります。冬場に向いますので政府としても腹をきめてもらい、またこれが実施できるように運んで行かなければならぬ。東北並び北海道方面冷寒地帯においては、この問題が解決しないということは実に差迫つた問題でありまして、これは十二月過ぎになつてからやつたのでは手遅れで、今のうちに薪炭を買い込んで行かなければならぬ。その手当を今のうちに出してもらう方法を講じてやらなければならねという、きわめて時期的には緊急な問題でありますので、ぜひひとつやらしていただくように御配慮願います。
  52. 石田博英

    石田(博)委員 これは政府としても所要の手続をし、処置を進めておる問題であります。また年々の問題でありますので、本年時に緊急質問として取扱うということになると私どもの方にも議論はございますが、これから冬を迎えますことでもありますし、この際政府意思表示をいたしておく方が適当と思いますので、私の方としてもさして異存にございません。
  53. 大村清一

    大村委員長 本件はこれを上程するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。  次に赤松勇君拠出の緊急質問に移ります。
  55. 土井直作

    土井委員 これはさきに新聞等で発表されておりまする政府職員政治活動制限という、いわゆる国民の大きな基本的権利を停止せしめるようなことが行われておるわけであります。従つてこの問題は全管公職員の上には非常に大きな影響力を持つので、この機会を通じて政府所信をただしたいということなのであります。  それから賃金ベースの問題は、御承知通り六千三百七円りベースにくぎづけになつておりまする現在の実情から行きまして、東京都等の物価指数調査によりますと、どうして、これらの賃金は当然引上げなければならない状態なのであります。これに対してまず鉄道の組合の方で賃金ベース引上げの問題を出しておりまして、計画的な案も出しておるのでありますが、総理大臣初め関係閣僚等賃金ベース改訂を行わないというような声明をしております。それはただちに全官公職員諸君に非常な影響を持つので、こういういう点をこの機会を通じて明らかにしておく必要がおるのでないかというのが提案の大体の趣旨だと思うのであります。従つてこれも時局柄非常に重要な関係がありますので、ぜひひとつ質問を許していただくようにお諮りを願いたいと思うのであります。
  56. 椎熊三郎

    椎熊委員 私はこの趣旨において、今の社会党諸君のような考え方と一致しておるのですが、賃金ベース改訂に関しては、労働者側の利益のためにこの際緊急質問をしない方がよいと思う。それは政府は別な機会で、新聞記者会見その他で総理大臣が、意見を述べておるが、国会において賃金ベースを動かさないということは今まで聞いたことはない。聞いては相ならぬのだ。これは質問をすれば総理大臣はかえないつもりだということを言わぬとも限らぬ。それでは労働者にとつて非常に不幸なことですから、そんなことを言わせないように、政治的に労働者が潤沢になるような方向にし向けて行くことが、国会として労働者側に親切なやり方ですから、緊急質問で刺載じない方がよい。その意味でとりやめた方がいいと思う
  57. 石田博英

    石田(博)委員 私どもといたしましても、前段の問題は思想弾圧についての際にも申し述べたように、政府人事院規則その他についての所信を披露いたしておることでありますし、また問題も出盡しておるのであります。  後段は椎熊委員の言われるように、今後の予算折衝その他を通じて柔軟性を持たせるという意味かと思うから、  この際延期せらんことを望みます。
  58. 林百郎

    ○林百郎君 政府職員政治活動の問題は、これは各委員でも質問しておるが、どうも統一した政府意思表示が出て来ないのです。この問題は先ほどの森戸君の質問も出て来ます。またわれわれの出しておる教育思想弾圧に関する質問も出て来るわけであります。政府の統一した意思をこの際表明する必要がある。それに南原総長声明等も出ておる際ですから、これはやはり政府責任上なすべきことだと思う。先ほど椎熊君が貸金ベース改訂のことは言わせるなとにこだわつて、かえないということになると困ると言われたが、そんな無責任なことを言うなら、その政治的責任を追求するのがわれわれ野党の政治的任務だと思う。
  59. 椎熊三郎

    椎熊委員 終局において労働者の幸福になる方がよいと思うから、そう言つておる。
  60. 倉石忠雄

    倉石委員 この問題の前段の方は、今人事院委員会等でも非常に研究しようしておることでありまして、ただ一ぺんの質問だけはわれわれの期待する十分な政府意思表示も承ることはむずかしいと思う。これはやはり椎熊君の言われるようにせられるがよいと思う。賃金ベースに関しても御承知のように、今いろいろの意味政府が考えておる最中でありますから、これも近く開かれる人事委員会において十分審議をやつてもらわなければならぬ。こういう所で片言をとらえて、どうこうされることは、われわれの期待する政府の回答は得られないと思う。私は椎熊君の趣旨賛成を表し、これはやめていただく方に賛成をいたします。
  61. 土井直作

    土井委員 倉石君の意見も、私よくその気持だけはわかるのですが、これはやはり林君なり、社会党諸君が考えておるように、特に公務員法の基本的な建前は、公務員福利なり、給與なり、労働条件をよくすることにあるのであるが、その政治活動についても、組合活動についても制限をしなければならねという観点で、国家公務員法が改正せられたのである。そうして実際の給與福利、そういう方面が顧みられないで、基本的な政治活動制限とか、組合活動制限というものが行われておるわけである。従つてどうしてもこういうものに対して政府の基本的な考え方を聞くような機会をぜひもらわなければならね。それには人事院政府方針違つた建前においてやるべきにあるにかかわらず、人事院そのものが大体政府と同じような方向にやつておるわけである。こういうように、公務員諸君の非常に不審とする点がたくさんあるし、特に最近人事院公務員諸君意見を十分聞入れていない。従つてこういう点についても政府所信を聞く必要が十分ある。賃金ベース改訂は、あなた方の意見では幅を持たして、今報告させることはかえつて労働者の不利になるという意見であるが、政府が年末なり、あるいは年始にかけてどういう考えを持つておるかということを聞いて、それに対して政府が考慮中であるならば考慮中でよろしい。賃金ベースを上げないというならば、上げないということがはつきりすれば、また公務員諸君人事院等に運動をして行く過程においても、どういうように進めて行くかがはつきりする。従つて給與べースの改訂も、政治活動制限も、ぜひ政府所信を明確にただす機会を與える必要があると思う。そういうような意味において赤松君の質問にわれわれも賛成だ。ぜひこれをやらしてもらうことが必要だ。なぜかというと公団関係諸君とか、あるいは国家公務員諸君と同じような職務をやつておる人がたくさんある。その諸君に及ぼす影響も大きいし、一般労働者階級に及ぼす影響も甚大であると思う。ぜひこれはやらすべきだ戸思う。
  62. 倉石忠雄

    倉石委員 ただいま御承知のように、国鉄の組合ベース問題で調停委員会が開かれておるが、折り合わないで仲裁に持つて行くという、きわめてデリケートな関係にあるときでありまして、この国鉄の労働組合の調停いかんによつては、ただちにこれは他の公務員の方にも非常な影響を持つて来ると思います。そこで私どもにできる限りこの調停の円満な妥結をしてもらいたいために、実は陰ながら努力をしておる最中で、非常に微妙な時期であります。ご趣旨は非常に大事なことであつて緊急性も認めるのでありますが、そういう時期でありますから、もうしばらくその問題は保留していただくことが、椎熊君が言われるように、労働者側にも利益であろうと思いますので、しばらく保留しておいた方がよいと思います。
  63. 林百郎

    ○林百郎君 倉石君の言うこともわかるのですが、政治活動の問題、これはあなたの言うように委員会で慎重に政府側の意思表示を聞かなければならぬと思うが、すでに具体的に適用はされておるのです。たとえばバッジをつけてはいかぬとか、機関紙を配つたことによつ行政整理を受けたり、場合によつては三年以下の懲役、十万円以下の罰金で司法的処分も発動し得る可能性がある。そこで私どもも法務委員会で、司法的の処分をする法務府の見解と、人事院の見解を聞いたところ、食い違つておる。それが一致するまで待てと言つても、現に発動しておる場合は一体どれが違法な処分か、どれが適当な処分かという、統一した政府意思表示を聞く必要がある。倉石君の言うように慎重にしなければならぬが、現に発動して具体的な処分がされておる以上は、ここに政府の統一した解釈なり、その意思表示をしてもらわなければ、公務員は自分らの進む道がわからいわけです。ですからこれは必要だと思う。
  64. 大村清一

    大村委員長 だんだん御議論もありますが意見が一致いたしませんからあとまわしにいたします。  次に前田種男君提出緊急質問に移ります。
  65. 土井直作

    土井委員 これは御承知通り経済界のいろいろな事情、あるいはまだ政府職員に対する行政整理等がありまして、実質的に失業問題が非常に大きくなつてつておる傾向があります。今度御承知通り——共産党はどうか知りませんが、野党連合の名前で臨時国会開会の要求をいたしました。その理由の一つといたしまして失業対策の問題があるわけであります。これは今議会における主要な問題の一つではないかと思うのであります。従つてわれわれはこの失業対策に対して、政府が一体どういう対策を持つておるかということを国民の前に明らかにすることが、政府のためにもこの際必要ではないかと思うのであります。従つてこの問題につきましては、ぜひ許していただくようにお願いいたしたいと思うのであります。
  66. 椎熊三郎

    椎熊委員 野党としては賛成いたします。
  67. 石田博英

    石田(博)委員 この問題は政府がいずれ施政方針演説をやることにもなつておりますし、その際もとより目下重大問題でありますので、政府は十分処置いたすべきものであります。これは野党各派の諸君が臨時国会を要求せられた大きなお題目の一つであつて、そのほかにいろいろな法律案の御準備もおありの際でありますが、御準備の方もなかなかご都合が、悪いようでありますし、せつかく臨時国会召集のお題目にされたもので、野党の御免目というような点もあろうかとも存じますから、私の方もおやり願うことに別に異存はございません。
  68. 大村清一

    大村委員長 本件については上程に御異存がないようでありますから、さよう決します。
  69. 林百郎

    ○林百郎君  ぼくの方で言いたいのは、実は同じ問題が共産党からも出ておるのです。そこで大分社会党とダブつておるところもありますから、社会党が許されたものは共産党が譲り、共産党が許されたものは社会党が譲るというように、適当に委員会で調整していただきたい。これは同じ性格のものだから同じ性質のものも出て来るわけです。
  70. 土井直作

    土井委員 今林君が言つて同じ性格というのは、はつきり取消していただきたい。(笑声)
  71. 林百郎

    ○林百郎君 それじや性格云々は取消します。同じような質問が出ておるわけですから、これにお互いに良識に訴えて調整していただきたい。その希望を述べたわけです。
  72. 大村清一

    大村委員長 御注意は伺つておきまして、これは上程するに決しまして御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  73. 大村清一

    大村委員長 それではそのように決します。  次に足鹿寛君提出緊急質問に移ります。
  74. 松井政吉

    松井(政)委員 この農地改革の打切りにんする問題については、いろいろ政府の方の考え方、農林大臣等の考え方等が新聞に出たりしまして、農地改革を打切るのじやないかというような事柄が盛んに喧伝されておるのです。さらに農地改革打切りに伴う行政関係、農地部関係の再編も行われるであろうというようなことが盛んに喧伝されておるのであります。農地改革は御承知通り、極東委員会及びマツカーサー元帥の書面にもございまするので、農村を民主化するためには農地改革を続けなければならないことに相なつておるわけであります。そこでこの際農地改革の問題につきまして政府の考えておることをお話願うことは、実際上非常に重大だと考えますので、この問題につきましては、ぜひともやらしていただくように御配慮をいただきたいと思うのであります。
  75. 石田博英

    石田(博)委員 このマッカーサー元帥の声明に対しましては、政府所信を明らかにいたしております。問題が今まで進行しておりますし、さらにまたその趣旨の徹底に努力をすることは申すまでもないのであります。そういう事情にありますし、政府としても必要とあれば農林委員会その他で御質問に対してその点を明らかにする機会もあろうと思いますので、この際これは保留いたしたいと思います。
  76. 松井政吉

    松井(政)委員 これの緊急性希薄ということについてちよつと私は疑義があります。というのは、この問題につきましてはもう一箇月前から各農業団体の関係、農村におけるあらゆる団体が集まりまして農地改革は続けなければならない。それから農地委員会の構成、運営等の問題については、さらに充実さして行かなければならないという大きな声もあるし、これが書簡における農村民主化の根拠にならなければならないということで、すでに昨日も農業団体——單に一つの団体ではございません。農村に関するあらゆる団体が、農地改革の問題について陳情にも参つております。そういうわけで緊急性がないということについては異論がある。要するに緊急性ありと認めてやつていただきたいと思います。
  77. 大村清一

    大村委員長 これには御議論もあるようでありますからあとまわしにいたしまして、次に山手滿男君拠出の緊急質問に移ります。
  78. 山手滿男

    ○山手滿男君 この問題はいろいろあると思いますが、この数日来新聞にも突如として出ておるのですけれども、日本の貿易の状態はほとんど麻痺状態になつております。ことに最近日英通商協定とか、あるいは日独通商協定の問題等、全然われわれにわからない状態においていろいろなことが行われておるのであります。ことに昨日のフロア・プライスの打切りの問題、それに続く貿易手続の改善、あるいは自由港地帯の設定というような問題等、非常にいろいろな問題を提供しておるのでありますが、この緊急質問を見ますと、国内問題、労働問題関係のような問題に大しては、政府所信を早めに明らかにしてもらう必要がありますので、この緊急質問はぜひさせていただきたいと思います。
  79. 石田博英

    石田(博)委員 どうも緊急質問に出来る問題をずつとながめますと、何か新聞に出たのを思いついてやられるような傾向があるように思われます。この問題については、貿易進行に関する議員連盟というものが国会内にできておりまして、鋭意対策等も練つておる問題であります。非常に継続的な問題でありまして、末日ただちにこれを取上げるというようなことになると、政府全般のいろいろな問題について出て来ると思いますので、私どもとしてはこの際これ早急に取上げることに対しては同意いたしかねます。
  80. 林百郎

    ○林百郎君 石田君の言うことはもつともではあるが、今具体的にフロア・プライスが廃止されるとか、あるいはポンド切下げの問題が休会中にあつた。それに円の問題、貿易の問題、いろいろ出ておる。とりあえず業者の問題を頭に置いて、そういう重大な問題が山積しておる段階ですから、業者としてもやはり政府所信を聞きたいのだと思う。
  81. 石田博英

    石田(博)委員 この問題については、もとより非公式に各方面から意見が出ておることは承知しておりますし、また現在フロア・プライスの取扱いについての問題のあることも知つておりますけれども、この際健在われわれが当面しておる諸問題、しかも継続して取扱つて処置していかなければならない問題について、一々これを取上げるよりも、他に専門のそれぞれの委員会もありますし、それからまたほかに予算案の審議その他を通じての関連もありますので、こういうものを一々取上げますと、全部のものを取上げなければならない。問題の重要性は私どもよく了承知しておりますけれども、この際特にこれを取上げるのはどうかと思います。
  82. 椎熊三郎

    椎熊委員 これはひとつ特にやつてもらいたいと思うのだ。
  83. 石田博英

    石田(博)委員 私の方としては反対です。これは考えさしてもらつて、次に移りましよう。
  84. 椎熊三郎

    椎熊委員 これはひとつ採決してももらいましようか。
  85. 石田博英

    石田(博)委員 きようきめずに延ばすということならば、賛成してもよい。
  86. 大村清一

    大村委員長 それではこれに本日きないで、さらに後日相談することにいたします。  次にいも類統制撤廃に関する緊急質問。これは御異存もないようでありますから、上程することに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 石田博英

    石田(博)委員 私どももこれは異議ありません。
  88. 大村清一

    大村委員長 御異議ないものとして上程することに決します。  次に岡田勢一君提出緊急質問に移ります。
  89. 椎熊三郎

    椎熊委員 海運に関する問題は社会党の米窪さんからも出ておる。大体同一趣旨だと想像するのですが、岡田さんも米窪さんも、ともに海運界においての権威者です。これは二人ともやつでもらうとなおよいのですが、時間もないし、二人の御意見を一本建てにするという意味において、最初に出た岡田さんにお願いして、米窪さんにしりぞいてもらつてはどう。
  90. 土井直作

    土井委員 海運に関する緊急質問と言うが、私どもの方に海運復興に関するものだ。
  91. 椎熊三郎

    椎熊委員 米窪さんの意思のあるところを、岡田さんに盛り込んでもらえにいいじやないか。
  92. 金子與重郎

    金子與重郎君 先ほどお話にありました通り、これは同じものが出ておるのならば、協議の結果やらしていただくということで、ここでおきめ願えればよいと思います。
  93. 椎熊三郎

    椎熊委員 それでは岡田さんとか米窪さんとかきめずに、岡田さんと米窪さんと協定してもらつてどつちかにすればよい。
  94. 山本猛夫

    山本(猛)委員 緊急質問の御趣旨が、片方に海運に関する緊急質問、片方は海運復興に関する緊急質問で、緊急性のあるなしということはわかりませんから、これは保留していただくということに願いたいと思います。
  95. 大村清一

    大村委員長 これも御意見のある方もあるようでありますから、あとまわしにいたします。
  96. 石田博英

    石田(博)委員 きのうまでに手続を終わつた緊急質問についていろいろ議論がありましたが、まず時間を浪費しない意味におきまして、各派とも異論のないものについてこれを許し、明後日の本会議に上程していただくことにしまして、残余の問題についての議論は次回の本委員会に上程せられんことを望みます。  もう一つ、私どもが同意した緊急質問取扱い異議はございませんが、ほかに閉会中の委員会の審査の委員長報告が二件ばかりありますので、それが終つてからやつていただきたいと思います。
  97. 大村清一

    大村委員長 緊急質問はなおほかにも御提出になつておりますが、明後日の日程におきまして、ただいまお話のように委員長の報告が二件ばかりありまして、相当その方に時間も要することと思われますので、本日は各派の御異議のない五件を決定しておきまして、次回におきましてさらに御協議の上、緊急質問の問題を決したいと思います。それで御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  98. 大村清一

    大村委員長 御異議ないものと決します。     —————————————
  99. 大村清一

    大村委員長 次に特別委員会の報告に関する件を議題といたします。
  100. 大池眞

    大池事務総長 閉会中審査の特別委員会の報告をいたしたいという要求があります。  まず選挙法改正の委員会、これは閉会中の審議を次の国会で報告するということに決議の方でなつておりますので選挙法の委員長の方からぜひでさせてくれという要求があります。  それから考査委員会、これも毎月一回議長まで報告書は出ておりますが、閉会中のものを一括して報告したいということであります。これは先例ですべて御要求に応じて報告いたしております。それ以外にも常任委員長からいろいろ御要求もありましようけれども本日のところは考査委員会と選挙法の委員会の二つを明後日に報告いたしたい。こういう申出がございます。
  101. 土井直作

    土井委員 食糧法は出て来ないのですか。
  102. 大池眞

    大池事務総長 まだ審議未了になつております。
  103. 林百郎

    ○林百郎君 共産党の緊急質問は、強引に全部切られたわけですか。
  104. 石田博英

    石田(博)委員 まだ議論していません。
  105. 林百郎

    ○林百郎君 次に緊急質問の問題を討議するのはいつになりますか。
  106. 大村清一

    大村委員長 次会にいたします。なお申し上げますが、三十一日に本会議を開くようなお話合いつておりますから、その前の適当な時期に御相談願います。
  107. 林百郎

    ○林百郎君 運営委員会を開いてですか。
  108. 大村清一

    大村委員長 さようでございます。     —————————————
  109. 大村清一

    大村委員長  なおこの際申上げておきます。建設委員会及び水産委員会からの国政調査証要求の件について議長から諮問があります。事務総長から御説明願います。
  110. 大池眞

    大池事務総長 ただいま委員長から御宣言のように、建設委員会と水産委員会から国政調査承認の要求が参つております。大体当該委員会の権限内のことでありまして、建設委員会の方は国土計画、地方計画、都市計画、住宅復興、治山治水事業、災害復旧、道路等に関する事項が入つておるわけであります。調査の目的の中にもただいま申し上げました国土計画、地方計画、都市計画及び住宅復興対策の検討、治山治水事業、道路改修及び修繕、それに加えて災害復旧対策の検討ということになつておりますが、災害に関する特別委員会を設けました際も、仕事をダブつてしやしないかという御注意がありまして、それを調整するように今後運営委員会で検討しようというような話もありましたので、災害復旧、道路というのと、災害復旧対策の検討というのに、表面から調査を進めてしまいますと、その仕事が向うとダブりますから、この際これだけを削つていただいて、ただいま申し上げましたような国政調査に必要な面で災害復旧のことも御検討になる。これは一応表面からとつていただいた方がよいのじやないかと考えます。  それから水産委員会の法は、水産の生産増強に関する事項、漁港及び漁船に関する事項でありますが、これは当然のことで適当だと思います。そういうことで、一応建設委員会の法は災害復旧の問題を表面からとつていただく。事実上関連して建設委員の必要上聞かれたり、調査されることはもちろんあると思いますが、それをお許しになると災害対策の委員会の方はやることがなくなつてしまいます。災害復旧の方に何らか議案があれば、これに問題にいたしません。あれはまつたく議案のない国政調査特別委員会になつておりまして、四十五名の特別委員会を昨日設けた意味からもどうかと思いますので、特別委員会で国政調査の必要な面はやつてもらうことにしたいと思います。
  111. 大村清一

    大村委員長 ただいまの事務総長発言に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  112. 大村清一

    大村委員長 それではただいまの国政調査承認要求の件は、議長においてこれを承認すべきものと答申するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  113. 大村清一

    大村委員長 御異議なければさように決します。
  114. 大池眞

    大池事務総長 ちよつと伺いたいのですが、二十九日に本会議を開きまして今の報告書並びに緊急質問に入るのでありますけれども、順序はこの順でやることにしてよろしゆうございますか。
  115. 石田博英

    石田(博)委員 それは小委員会でやつてもらいたいと思います。ただちよつと御了解を得たいので私的にお話申し上げますが、総理は二十九日ちよつと都合があるのだそうで、総理の答弁は、二十九日に質問されても、三十一日に一括して御答弁することに取扱いを願いたい。これを質問者の方に御了解を願いたいと思います。     —————————————
  116. 大池眞

    大池事務総長 次に十一月一日に開会式をあげることになりますと、両院を代表して議長が式辞を述べるわけであります。一応議長さんの方にも御相談をして式辞の容易はありますが、まだ皆様にお目にかけるまでにはなつておりません。従つて二十九日の委員会なり、小委員会で御了承を願いたいと思います。
  117. 大村清一

    大村委員長 この際ちよつと御相談申し上げます。運営委員会は二十九日は休みといたしまして、小委員会だけ開いたらいかがでありますか。
  118. 林百郎

    ○林百郎君 緊急質問はそこでやるわけですね。
  119. 大村清一

    大村委員長 三十一日は運営委員会を開きます。
  120. 林百郎

    ○林百郎君 二十九日の緊急質問をきめておいていいじやないですか。
  121. 椎熊三郎

    椎熊委員 特にこの際政府に警告を発してもらいたいと思いますのは、総理大臣吉田さんは、われわれには議会を軽蔑しておるのじやないかというふうに思われる節が前国会等では間々見られた。今度も冒頭の本会議に都合で出られないなどということは、私ども実は納得が行かない。本会議を開いて、しかも緊急質問があるのに、総理大臣がやむを得ず来られないということは、たとえば関係方面からその時間に呼ばれておるというようなことであればしかたがないでしようが、しからざればこれは政府責任であり、総理大臣の職責なんですから、万離を排して出てもらわなければならね。そういう意味運営委員会意見として、特に官房長官あたりから二十九日には出て来るように言つてもらわなければいがぬと思う。ただ民主自由党の運営委員から、その日は出られないらしいというようなことではわれわれは納得が行かぬ。
  122. 大村清一

    大村委員長 ただいま椎熊君の御発言はごもつともであります。官房長官に申し出ることを努力いたします。     —————————————
  123. 大村清一

    大村委員長 それから今小指針会を活用しようという大体のお申合せになつておりますから、二十九日に小委員会をお聞き願いまして、当日議事日程及び三十一日の緊急質問について各派一致できまりましたならば、それでおきめ願う。もしきまらなければ、当日は運営委員が出ておりますから、ただちに運営委員会を開くということで解決して、小委員会を活用するという第一歩を踏み出してみたらどうかと思います。御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  124. 大村清一

    大村委員長 それではそのように御了承を願います。
  125. 林百郎

    ○林百郎君 これは事務総長にお聞きしたいのですが、委員長報告のとき、委員会委員長が許した少数意見は、少数意見者の方からできるわけですよね。
  126. 大池眞

    大池事務総長 少数意見というのは、議題なつ事件についてまず第一に委員長が報告をいたしまして、少数意見があれば少数意見者がその次にやることができるということが規則にあるわけです。その委員会には付託されたものを議題として対談をする場合には、そういうことになります。ところが考査委員会の場合は……
  127. 林百郎

    ○林百郎君 私のは考査の問題だけに限りません。一般的な場合です。
  128. 大池眞

    大池事務総長 私の申し上げるのは、考査特別委員会委員長報告と、他の特別委員会委員長報告とは性格が違うということです。ほかのものは、委員会に付託されたものを議題とする場合には、審議が終つたならば、委員長が結果を報告しなければならない義務を国会法上持つておる。従つて義務を果して、それの少数意見があれば、少数意見者が少数意見を述べることができるという取扱いになつておる。考査特別委員会は、委員長の報告を必要とせざる事柄です。それをあなた方の方で決議をされまして、委員長報告は議長に対して少くとも毎月一回報告書の形で出すということに相なつております。加藤委員長が隠退蔵物資をやりましたときにも同じ決議がついておりまして、議長には報告書が出たけれども、ほかに報告がないから、ここに集まつて一度新聞記者その他に報告したことがあります。しかし本議場に報告がなかつたので、本議場で一ぺん報告してもらおうということで、中間報告を求めて報告したことがある。それが先例になつて、それなら毎回やろうといことで、議会ごとにやつておるわけであります。従つて本議場で委員長報告を決議して行くべき性格のものじやありません。国政調査ですから国政調査の議決というものはあり得ない。従つて先例で、どういうことをやつておるか承つておこうということになつておるだけです。国会法に規定された委員長報告の義務によつてつておるものではありません。
  129. 林百郎

    ○林百郎君 委員長の報告に対して納得できないことがあれば質問できるわけですか。
  130. 大池眞

    大池事務総長 それは考査委員会委員の方で、報告が違うじやないかということがあればできます。
  131. 林百郎

    ○林百郎君 考査委員会に限らず一般の委員会でも……。
  132. 大池眞

    大池事務総長 それはわからぬことががあれば聞いてよいのです。
  133. 林百郎

    ○林百郎君 本会議でできないことはないでしよう。
  134. 大池眞

    大池事務総長 ただ許すか、許さねか、初めての先例になるからおきめ願う。こういう質問があるが許そうということになれば、それは新しい先例になつて許すことになります。
  135. 林百郎

    ○林百郎君 たしか考査委員会の決議には、月に一回中間報告をするということになつておる。
  136. 大池眞

    大池事務総長 少くとも月一回報告書を議長に出さなければならぬということです。そこで議長はいただきました報告書を印刷配付しております。
  137. 林百郎

    ○林百郎君 考査委員会の報告は、報告書を出すだけですか。本会議で報告しないのですか。
  138. 大池眞

    大池事務総長 報告書は相当甚大なものになりますから、前に委員長が要求をして、それを許すという先例で取扱つております。
  139. 林百郎

    ○林百郎君 それなら報告書で足りるというふうなことではなく、本会議で報告させるならば、少数意見の報告もさせた方がよい。委員長が許可したなば……。
  140. 石田博英

    石田(博)委員 委員長報告に入れればよい。
  141. 大池眞

    大池事務総長 少数意見は本会議でやつてもらう方がよいということが、委員会できまつたならばやる方がよい。議題と同じ取扱いをいたします。
  142. 大村清一

    大村委員長 それでは本日はこれで散会いたします。     午後一時二分散会