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淵上委員 民主自由党を代表いたしまして、私は本
法案に
賛成の意を表するものであります。
本法が
国際親善、並びに
外貨獲得を
目的といたすことは、わが
日本再建の途上、まことに必要なる
重要性を物語るものであると思うのであります。先ほど
日本が自立するまで、また
国際観光事業はや
つてはいけない、
外客を呼んではいけないという
意見もありましたが、私は
反対の
立場を持
つておるのであります。なるほど
国内には
産業、社会、
教育各般にわたりまして、重大なる問題が山積しておるのは事実でありますけれ
ども、この
外客を誘致して、
ほんとうに
平和日本として立ち、
文化日本として立つというために、諸外国の
人たちに真の
日本の実情に理解を持たせて、
日本の
再建に協力してもらうという上から言いまして、この際
国際観光事業はますます充実拡大すべきものであると思うのであります。まして
外貨の
獲得という問題につきましても、すでに聞くところによりますれば、一月から九月までに二十数億の
外貨が入
つて来ておる。
日本再建の経済の
立場から言いましても、まことに適当なことであると思うのであります。
地方財政を圧迫するという点につきましても先ほど来御
意見が出ておりましたが、これはむしろわれわれは根本的に別個の
反対の観測をいたしておるのであります。この
法律によるところの税の
減額あるいは
資金のあつ
せん等によ
つてこそ、初めて
観光ホテルの建設ができるのでありまして、ここに各
地方におきましては、新しい
課税物件がだんだんこの
法律によ
つてふえて来るということになれば、
地方財政はますます堅実にな
つて来ると思うのであります。
地方財政法第二条をお引きになりましたが、
地方財政法第二条にいう「
地方財政の自主的な且つ健全な
運営を助長する」という
趣旨から行きましても、私はこの
法律によ
つてこそ、初めて
関係地方団体におきましては、
財政の
強化をはかり得ることになる、かように思うのであります。私は
本法の
規定するところの税の
減額並びに
資金のあつ
せんという程度でなくして、さらに充実したる、しつかりした
国家の助成を将来
考慮する必要がある、かように考えるのであります。将来はさらに
国際観光事業の
拡大強化をはかる、そういう意味におきまして、この
法律を将来適当な機会に改正すべきときがすみやかに来らんことを、むしろ切望しておるのでありまして、私は
本法にかような意味合いにおきまして、根本的に
賛成の意を表するものであります。
ただ、ただいまも他の
委員の
諸君から御
意見がありましたこの
運営に当りましては、ごらんのように、各省たくさんの
関係官庁があります現在としましては、よほど注意して、細心の
考慮を
払つて、堅実なる
運営をはかることによ
つて、本
事業の堅実なる進展をはからなければならぬと思うのでありますから、当
委員会は今後ともこの
運営につきましては、十分な監視、督励を加えるという心構えを持
つて行かなければならぬということを申し添えまして、本
委員会において各位の慎重なる御
考慮をお願いしたいということを、希望するもりであります。以上をもちまして
賛成の意を表します。