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大屋国務大臣 鉄道経営をや
つて行く上におきまして、いわゆる
能率を上げて経費を少くし、サービスをよくして、いい経営をして行くということの概念の中にはま
つておるのでありますが、それが
独立採算制の
趣旨でありまして、いたずらに
赤字が出たから一般
会計から補填を仰ぐというようなことをしないで、いわゆる
民間企業と同じような気持で、そのものをや
つて行くということであります。現在の
日本国有鉄道の
運営の
状態、あるいは
路線の敷設の
状態等を観察してみますときには、ただいまの
お話のように必ずしも有望でないところに力こぶを入れて、
採算の有望なところには手薄であるというような点が多々あることは事実なのでありまして、それは日々の
国鉄の
事業経営の上に、さような点のないように努力をさせ、
能率を上げて行くということにな
つておりますので、これを抜本塞源的に、在来の方針を飛躍的にかようかように改めるという、まだまとまつた案というようなものは実はできておりませんし、また
新規に
路線はどこのものを撤廃して、どこに新設をするというような、いわゆる具体的の案はまだできておりません。まだ
コーポレーションになりまして時間も少うございますから、そういう余裕がないのですが、これからはさような手近なこと、あるいは将来の
公共の鉄道経営の根本的方針というものも、もちろん立てなければならないと
考えておる次第であります。