○
國務大臣(
青木孝義君) お答え申上げます。先ず最初に
政府の支拂いを抑制して計画的にそういうことをや
つている、
インフレになることを恐れて計画的に支拂を阻止している。そういうようなことをしはしないかという御
質問であ
つたと思いますが、これはさようなことは毛頭ございません。むしろ
内閣といたしましても、各省にそれぞれそういうことのないようにということを特に通告をいたしておる次第でございます。それからいろいろ御
質問がございましたが、輸入の補助金を支給する、それから輸出には援助しない、そういうことでございますが、これは御
承知の
通り、輸入品につきましては、國内の物價への
影響ということを勘案いたしまして、全部ではありませんけれども、輸入補助金を支給いたします。それから輸出につきまして、これはまあこれまでの
経過から
考えますると、誠に輸出するということに力を入れるというのならば、そういう補助もということも
考えられるのでありますけれども、この際我が国の輸出産業というものをできるだけ合理化して、そうしてどうしても世界の市場における商品價格というものに鞘寄せをして、少なくとも世界の市場で
日本の商品が競爭して行くということのためには、やはりそこに輸出産業そのものの強い合理化が要求せられるということにもなりまするし、輸出に対しては補助をしないということに相成
つておる次第であります。
それからこの價格調整費の支給と言いますか、それを廃止しておるということは、これは御
承知の
通り、基礎資材につきましてはこれは上げないということであり、一部分中には上げなければならんものもあると存じますけれども、併し物價を上げない、物價体系を崩さないようにと、こういう配慮から、ともかくも引上げなければならんようなものも、先ず上げないという
方針をと
つておるのであります。一部分何か個々には或いは引上げるというようなものもできるかとも存じますけれども、今申上げましたように、物價体系を崩さない、物價を上げない、こういう
方針で、さように
考えておる次第でございます。それから勿論物價が上ります場合に、この物價が上るということを抑制するということにつきましては、先ず第二次、第三次製品に吸收するというような
考え方で進んでおりまするので、この
程度の物價を維持して行くという
方針で参るつもりでございます。
それから今申し落しましたが、輸入補助金を支給せられない
物資等は値下げをいたします。その点は、御
承知の
通りに、鉛とか、亞鉛とか、そういうふうなものが上げられておる次第でございます。それから後の製品につきましては、値下げをしなければならんようなものも、いわゆる價格の改定をしなければならんようなものも、
相当にある状況にある次第でございます。
右申上げましたような次第で、この物價の問題は、御
承知の
通り、我々は從來消費
物資等について、
相当に出廻
つておるものについては、成るべく統制を外して行きたいというような
方針を継続いたしておりまするし、又闇物價が公定物價よりも下
つておるというようなものについては、むしろ公定物價を下げる、こういう
意味で値上げの改定もすべきものが
相当あるというふうに
考えておる次第でございます。その結果、おしやつるようにディス・
インフレ或いは
デフレという問題でありまするが、先程から申上げましたように、我々としてはディス・
インフレということを
目標として、
デフレーションになるというようなことをどうしても避けて参りたい、こういう
考えであります。