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鬼丸義齊君 ちよつと
政府委員に伺いますが、
少年院の
設備が不完全であるとか、或いはその組織が不十分であるとかいう
ようなことのために
再々事故が起りますることは、この
設備の不完全なことが
却つて少年の不良性を彌が上にも倍加することになりはしないかと思います。
從つてただ徒らに数を殖やすのみで、不完全なことにな
つて大事な
少年期における
少年が、そうした
逃走とか或いはそれ以上の大罪を犯して、それがために遂に一生を罪の子として、罪の人として暮さしめる
ようなことになりますれば、むしろ
設置自身が
少年を不良に導くことになる。そこで私は今日の
行刑の実際から見ましても、
余りにも不完全であり、恐らくは
行刑の
実情というものはもう完全に今は破壞されてしま
つておる
ような氣がしてならない。又
行刑の
目的が、從來
考えておりましたいわゆる
行刑の
目的というものは、殆んど実行されていないで、
設備の不完全なために、刑期の三分の一ですか、
期限が來ることを持
つて、本人の改悛という
ような点については、更生という
ような点についてはもう聊かも考慮を拂うことなく、そのまま出しておるという
ような
現状等に絡みまして、何とか
行刑上については一段の
一つ御
研究と
設置の完全を期して貰うべく努力をして貰いたいということを希望いたして置きます。