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政府委員(
山添利作君) 一月、三月分の六千三百円と、五千二百円との
ベースの差額、これは当然
政府の助成の
対象にすべきではないか、私共もこれにつきましては、
相当交渉をいたしたのでありまするけれども、何分
追加予算が出るのか出ないのか、なかなか分らなか
つた、それら
財源の問題等、遂に二十三
年度におきましてその
処置がつかなか
つたのでありまして、それではいわば借金にな
つておるのであるから、今後何らかこれに対して補助金を出す途があるかどうかということにつきましては、これはすでに過ぎ去
つた問題でございまするので、非常に問題の解決が困難であります。併し何らか將來機会がございますれば、絶えずこういう
事柄については念頭に置いておるわけでありまするので、努力はいたしたいと
考えております。それから市町村の
共済團体に対します助成が、三分の二にな
つておるのを全額助成するように、これは設置しまする職員と若干の事務費でありまして、これに対して三分の二助成するということは、全部の経費に対して、凡そ二分の一を助成するということに当たろうと
考えております。これは是非全額補助にいたしたいということで、從來から要求はいたしております。未だ二十四
年度予算にはその主張を貫徹しておりません。今後に継続してこれは実現するようにや
つて行きたいと
考えております。併しこれも非常に
大藏省から申しますると、むずかしいのでありまして、あらゆる社会的な
保險を通じて、
農業保險が実は
國家負担というような部面が一番手厚いというような、バランスから見ていけないのだ、
財源の問題と同時にそういう均衡論もございますので、簡單に実現するとは存じませんけれども、飽くまでも私共はその
方向に努力を継続して行くつもりであります。それから
共済の
対象を地方的な特殊農作物、
農業家屋、及び
農業用動産に拡張する意思なきやということにつきましては、その必要を認めておりますので、なし得れば次の
臨時國会には、そういう
改正案を作成して御
審議を煩わしたいと
考えております。それから虫害を入れる問題、具体的に申しますと、浮廛子でありますが、これは是非
共済事故の中に入れたいと
考えております。この
共済事故を拡張すること及び
共済物の
対象を拡張いたしますことにつきましても、いずれもこれは
予算を伴う問題でありまして、もとよりこれは
一般会計に
負担をかけるという
考え方ではございませんけれども、併しとにかく形式上
追加予算が先ず出せるという
状況でないといかんのでありまして、そういう
追加予算を出してよろしいということになりますれば、次の
臨時國会に解決いたしたいと
考えております。それから防疫の問題でありまするが、これは
法律の
お話がございましたが、成る程今までの病害虫予防駆除並びに輸出入植物檢疫法を合せました新らしい法案の
研究をいたしております。これも併し
予算を伴いますので、速急にこの法案を
國会に提出するという運びにはならないと思いまするが、併しそれはそれといたしまして、近年病害虫が多くな
つて参りまして、それに対して積極的に防除手段を取りますことは、極めて必要であります。昨年主要
食糧一割
増産運動をいたしました。その主なる
内容にも病害虫の防除というところに実行の主力が注がれたような次第でありまして、これにつきましては、協同組合なり、
農業保險組合法で、それぞれ適切な共同防除の
施設を講ぜられるように奨励をいたしておるわけであります。これは法制でありまするとか、助成
予算というようなものはございませんけれども、極力自主的な
方法で防疫が徹底いたしまするように、努めておるわけであります。その次に金融に関する問題があるのでありまして、御
質問の趣旨は極めて御尤もなことでありまして、私共もかねがね
お話になりましたような件の解決いたしますことの緊急性を感じておるのでありまして、この
事柄は
政府の
特別会計を運用して行きます上についても必要でございまするし、又府縣の
保險組合が、
災害が沢山起きました場合のファイナンスについても必要でございまして、これにつきましては農村金融協会等の團体並びに農林省におきまして
研究を重ねました結果、一案を得ております。その骨子は、大体
政府の
特別会計におきましては、
一般会計から大体六十数億くらいの金を数年間に亘
つて募金として出して貰うということ、それから
保險團体の金融といたしましては、手持の余裕金、積立金等を農林中金に対して、みんなが預ける。その勘定の中で相互融通して行く、その勘定で足りない部分は、
政府の
特別会計における先程申しました資金を融通して行くというようなことで、
特別会計並びに
保險団体の資金問題を通じて、何らか
事業運営上支障を來さないような制度を確立いたしたい、こういう希望を持
つているのであります。併しこれにつきまして、なかなか問題が問題でございまするので、今後
相当の紆余曲折を経なければならんと
考えているのであります。とにかく私共といたしましては、そういう案を中心といたしまして、できるだけ早い機会にこの問題を解決いたしますように、努力をいたしたいと
考えておる次第でございます。