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1949-10-24 第5回国会 参議院 懲罰委員会 閉会後第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十月二十四日(月曜日)   —————————————   本日の会議に付した事件 ○議員金子洋文君、中西功君、板野勝  次君、カニエ邦彦懲罰事犯の件   —————————————    午後二時三分開会
  2. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) これから懲罰委員会を開きます。本日は先ず北村議員証言をお願いしたいと思うのですが、先ず北村議員宣誓をお願いします。宣誓に関する法律第四條によりまして、民事訴訟法第二百八十條及び第二百八十一條規定に該当する場合に限り、証言を拒むことができることになつていますから、念のために申添えて置きます。
  3. 北村一男

    證人北村一男君) その法文はどういうことを書いてありますか。委員長読上げて頂きます。
  4. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それでは証人宣誓に関する法律の第四條に載つております民事訴訟法第二百八十條及び第二百八十一條規定を念のため申上げます。  「第二百八十條 証言カ証人ハ左ニ掲クル者ノ刑事上ノ訴追又ハ処罰招ク虞アル事項ニ関スルトキハ証人ハ証言拒ムコトヲ得証言カ此等ノ者ノ恥辱ニ帰スヘキ事項ニ関スルトキ又同シ  一 証人配偶者、四親等内ノ血族若ハ三親等内ノ姻族又ハ証人ト此等親族関係アリタル者  二 証人ノ後見人又ハ証人ノ後見ヲ受クル者  第二百八十一條 左ノ場合ニ於テハ証人ハ証言拒ムコトヲ得  一 第二百七十二條乃至第二百七十四條ノ場合  一は適用ないそうです。  二 医師歯科医師、藥剤師、藥種商、産婆、弁護士、弁理士弁護人公証人、宗教又ハ祷祀ノ職ニル者ハ此等職ニリタル者カ職務知リタル事実ニシテ默祕スヘキモノニ付訊問受クルトキ
  5. 北村一男

    證人北村一男君) 分りました。    〔総員起立証人は次のように宣誓を行なつた〕     宣誓書   良心に從つて眞実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います。          証人 北村一男
  6. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 北村さんにお尋ねしたい第一点は、北村さんがこの事犯の起りました当日の議場で、混乱の際副議長後ろに立つておられたということでありますので、副議長のその日の行動について詳しくご存知であると思うので、その点をお伺いしたいのと、もう一つそれに関連しまして、議長から副議長書類渡つたときに、これは青木警務部長証言によりますと、議長と副議長の間が相当離れておつて行けなかつたので、議長から青木警務部長書類受取つて、そうして青木警務部長受取つた書類を、どうもはつきり分らないが、とにかく大きな議員の方がおられたので、その人に渡したと証言しておりますが、それが北村議員でなかつたかと思われますので、若しその書類青木警務部長から受取られたのが北村議員でありましたら、青木部長から書類を受取り、それを副議長に傳達された模様を詳しくお話願いたいと思います。私の方からただその二つを御証言願います。
  7. 北村一男

    證人北村一男君) 只今委員長からお尋ねの第一点は、当日の副議長行動はどうであつたかということであります。何分とも日数が経過いたしておりまして、分り易く皆様の御納得の行くように話をするには多少事実でないことも交ぜて話をしないというと、又これが事実であるという確信のないことをお話しないというとお分りにならんと思いますので、私はそういうことは証言に悖ると思いますから申上げませんで、ただそういたしますると、断片的になるわけでございます。よろしくその点は御了承をお願いしたいと思うのであります。  当時御承知のように議長が登壇不可能になつておりましたので、副議長階段の下まで行つておられました。そうして躊躇しておりますので、どうして議長席著かんのかということを聞きましたら、議長席へ著いても議事日程覚書というような、正確のことを言つたか、メモと言いましたかそれは分りません。ともかくもそういういつも議長が参考に持つてつて読上げられるあの書類がないというと議長席へ著いても議事の進行ができない、それで登ることを躊躇しておるのである、こういう話でございましたから、それならば私はそのことを議長に傳達して、若しでき得れば、こういう言葉を使いましたかどうか知りませんが、咄嗟の間ですから、書類議長が寄越されれば貰つて來てあなたに上げます、こう言つて私は階段登つて、それから議長に近付いたところが、只今委員長お話のように、青木参事がこれを副議長渡して下さい、こう言つて書類を渡されました。その書類は私はもう咄嗟の間ですから読む暇もありませんで、直ぐ副議長の所に行つて、多分副議長が要求しておる議事日程覚書であろうというように想像しまして、そうして副議長に渡そうとしましたけれども、副議長は私の方を向きません。何か身体が傾いて、私が丁度議長右側に行きましたので、左側の方に身体が傾いておつたために、私の方を向くことができんかつたと思います。それで私は尚副議長ちよつと引張つて注意して、ここに書類を置く、議長から預つて來書類を置くと言つて確かに硯箱を上に載せて、そうして直ぐ自分の席へ帰つて來ました。副議長行動については私はその階段の下に止まつておるときと、それから議長席に著いておつたの書類を渡すとき注意をした、この両回、あと言葉を交しませんでしたが、両回副議長に接触した、その範囲にしか副議長行動分りません。それから書類の……青木参事の話によれば議長からだろうと思います。その議長からという書類を副議長に傳達した経過はその程度であります。二点のお尋ねに対して以上申上げます。
  8. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それからもう一点お伺いしたいんですが、これは板野議員が副議長が席へ著かれた後に、副議長の席にあるマイクを取つてガチヤガチヤいわして副議長迫つたというようなことを証言した人があるのですが、そういうふうなことを北村議員御覧になつたでしようか、なつていないでしようか。
  9. 北村一男

    證人北村一男君) お答えいたします。何しろ咄嗟の間でありますから、私はただ副議長議事日程覚書を必要としておられるということだけ頭ヘ残つておりまして、そうしてその書類を一刻も早く副議長渡したいという一念だけでありましたから、板野君がどうされたかというようなことは記憶に残つておりません。
  10. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 外の委員の方から御質問がありますか。
  11. 岡田宗司

    岡田宗司君 北村さんが副議長覚書を渡された。ところがその覚書が副議長の手許へ入る前に誰かによつて奪い去られようとした、これは中西議員と言う人もありますし、又金子議員と言う人もあるのであります。その点判然としておらんのでありますが、北村さんが副議長にお渡しになつたときに、その書類が途中で誰かによつて手を著けられたか、或いはそれをひつたくられた、そういうことはございませんでしたか、その点についてお伺いしたいと思います。
  12. 北村一男

    證人北村一男君) お答えいたします。私は青木参事から副議長に渡す間は何人にも会いません。それから又会つたとしても、仮に中西君とか金子君にお会いしたとしても、書類に手をかけるというようなことはしませんし、又私もその書類を渡すことが使命で行つたのですから、そういうことはさせません、又そういう事実はありません。
  13. 松井道夫

    松井道夫君 今の議事日程の紙を副議長の机の上へ置かれて、その上に硯箱を置かれた、こういうことなんですが、その後その議事日程の紙がどうなつたか、岡田さんからも今お尋ねがあつたようですが、それが誰かによつて手にかけられたといつたような御記憶はございませんでしようか。
  14. 北村一男

    證人北村一男君) 只今岡田さんのお尋ねは、副議長に渡す前というお尋ねでなかつたかと思いますが……。
  15. 岡田宗司

    岡田宗司君 置かれてから後……。
  16. 北村一男

    證人北村一男君) それは私最前も申しましたように、私はもう副議長に渡せば使命足れりと考えましたから、急いで自分の席に帰りましたから、その後のことは見ておりませんし、記憶もいたしておりません。
  17. 遠山丙市

    遠山丙市君 それではお尋ねいたします。証人がその書いたものを副議長さんにお渡しになられたその模様は分つたのでありますが、これは今まで出ました証人証言でもはつきりしており、写眞でも可なり明らかになつておることでありますが、この副議長後ろに、向つて後ろ右側に副議長に接触して中西君が立つておる、左側金子君が立つておる、写眞でもいろいろ見たのでありますが、私の眼にも見たのでありますが、体に触つておるというふうなのは幾らも出ておる、又腰掛けておられる副議長さんの椅子が今にもひつくり返るようにようになつてつたというような証言もあつたのでありますけれども、そういうような模様等について知つておられましたら、詳しく承わりたいと思います。
  18. 北村一男

    證人北村一男君) 先刻述べましたように、私が副議長の所へ書類を持つて行きましたとき、副議長に声を掛けて呼んだけれども、副議長身体が左の方へ傾いておりましてなかなか私が注意してもこつちへ向かない、これは確かに私は見ました。それで副議長身体ちよつと触つてここへ置くという注意をして、まあ全面的の注意をそこへ振り向けんけれども、ともかくも半分くらいの注意をその書類の方へ注いだと思つて私は置いたので、だから私が副議長に近付いて言葉を掛けたときは副議長身体は左に傾いておつた、こういうことだけは覚えております。
  19. 遠山丙市

    遠山丙市君 その左の方へ副議長身体が傾いておつたという証言せられるのでありますが、何のためにそう傾いておつたと思われるか。御覧になつた実情を……ただひとりでに傾いたか、若しくは何かの事情で傾いたと思いまするが、そこはただ傾いておつたという実情御覧になつたというだけですが、それとも傾くに至つたのは何かの原因があつて傾いたとこういうように見ておられますか、承わりたいと思います。
  20. 北村一男

    證人北村一男君) それは特にそのときどういう原因でなどということを考えなかつたのでありますから、今想像すると、それはもう今日からの想像話になるから私は証言にならんと思うのでありますが、ただそのときの状態は尋常の傾き方ではない、こういうことで御了承願いたいと思います。
  21. 遠山丙市

    遠山丙市君 じやその点はそれでよろしうございます。それから他の一点でありますが、そのあなたが青木参事から書類を受取られたと、こう言うのでありますが、それはどういう場所で受取られましたか、如何なる場所で……。
  22. 北村一男

    證人北村一男君) それは青木参事は下から出して私に渡したし、私は議長席から二つ三つ階段を下りて平らの所へ出られるのですが、その一階段くらい下つた所で漸く手を伸ばして受取つたのであります。
  23. 遠山丙市

    遠山丙市君 それからそれを受取られるとき、議長さんがみずから議長席へ著くことのできないような状況であつたればこそあなたが受取つて渡されたと思うのでありますが、議長の周辺を沢山の人が取巻いて歩行が自由になかつたような状態でありましたが、そういうことを目撃せられたかどうか、目撃したとしますと、一体、御記憶では誰と誰とどういうような議員がそこに立つてつて、それがために議長さんは議長席に著く能わざる状況であつたかどうか、御承知であればお聞かせ願いたいと思います。
  24. 北村一男

    證人北村一男君) それは議長が登壇が不可能であつたような状態にあつたかどうかということは私はあつたと考えております。それから何人がそういうふうにしておつたかということは何しろ今になつて物語にすれば長々と書けますし話ができるが、瞬間的な出來事でありまして、誰がどういう行動をしたかというようなことはむしろ写眞を見てあとから分るというような状態でありまして、はつきりした記憶は残つておりません。ただあとカニエ君というようなことが分りましたが、カニエ君でなかつたかと思うのでありますけれども、この方が渦巻の中に倒れられたということだけは私はちよつと眼の前に見たのです。これもカニエ君であつたかどうか、皆がカニエ君であるというような話をされたからその倒れられた人がカニエ君ではなかつたかというようなくらいで、あとは誰がいたとか何かという注意は特にいたしませんでした。
  25. 遠山丙市

    遠山丙市君 それではまあお分りにならんところはよろしいのでありますが、カニエ議員の話が出たのでありますが、カニエ議員がこれは今まで多数の証人の中で倒れました状況はいろいろまちまちであるのですが、その倒れられた模様はどうなんですか。誰かによつて突飛ばされて倒れたように御覧になつたか、それとも飛込んで行くような状況議長のまたぐらの方へ飛込んで行くような状況であつたかどうか、これは証人がいろいろ言つておりますが、あなたの御覧になつた模様を率直にお述べ願いたいと思います。
  26. 北村一男

    證人北村一男君) 何しろ上から見たのであつて、平面的に見たのではなく、立体的に見たのであるからどうもその点はつきりしません。倒れた人があつたということだけは分るけれども、果して今遠山委員お尋ねの飛込むようにしたのか、突飛ばすようなことはないと思いますが、止むを得ずこらえたけれども、倒れたのかその点は今あの情景はつきりいたしません。
  27. 遠山丙市

    遠山丙市君 それじや最後の一点だけ……お尋ねが前後して恐縮ですが、あなたが先程の中味は読まれないけれども紙をお渡しになつたという副議長お話ですけれども、それからあなたは直ぐ降りられたようでありますが、その降りられて副議長の机の上あたりで相当暴れておつた人間がおつたでありましようか、それとも誠に平穩無事のような状態であつたのでありましようか。相当そこで混乱を來しておるとして見るとその混乱状況等でまああなたの見聞せられた事実を率直に述べて貰いたいのでありますが、御承知置きのことがありますればお聽かせを願いたいと思います。
  28. 北村一男

    證人北村一男君) 今お尋ねの平穩無事というわけには私は行かんだろうと思うけれども、特に私は降りてそれから壇を見ましたときに、特に好んで騒擾を捲起しておる情景でもなかつたように記憶します。何しろこれは遠山委員も当時おいでになつて承知のようになかなかその人々の位置によつてよく見えるところと見えないところがありまして、ただ成る程あと写眞を見て金子中西両君議長左側ですか、左側におられたことはあとから分りましたけれども、どんなことをしておられたかというようなことはもう私が席へ戻つて見たときにはただ両君とかその外七八名くらいの人と覚えますが、そういう人が壇上で頻りに副議長に向つて大きな声を挙げて何か喋つておられたということだけしか記憶いたしておりません。
  29. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 その当夜の写眞がここにあるのですが、先程北村さんがお話しになつたのは、議事日程を副議長の机の上に置いたというようなお話ですが、これで見ると副議長はその議事日程らしいものを持つてつてまだあなたはこの壇上におられていろいろ先方側に向つて金子さんとか或いは中西さんが掛合つているように見えるのですが、これを御覧になつてその点をはつきりもう一度お話を願いたい。
  30. 遠山丙市

    遠山丙市君 これに関連した問題で北村証人ですね、これは今までに沢山出ました証人の中で北村議員言つた人もあるし、身体の大きな議員とこう言つた人もおりますが、何しろ大きな者が立つて、いつまでも立つてつてよく見通しが付かなかつたという人がよくあつたんですが、相当長い間その辺に何かうろうろしておられたように思われるのですが、あなたは直ぐ降りられてしまつてあとは知らんと言われるが、まあ想像では困るのですが、古いことですが、記憶を喚び起して貰つて一つよく知れる限りは率直に証言して頂きたいと思うのであります。
  31. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 只今そういう御注文がありましたので一つ写眞をよく見て記憶を喚び戻して頂きたいと思います。
  32. 北村一男

    證人北村一男君) 今から申上げると創作に類しまして、甚だ証言として申上げるのは如何がと思うのでありますが、これも殆ど私が副議長注意を喚起しまして、そして副議長がそれを取られて私が降壇するときの瞬間的の写眞じやないかと思います。私がこのとき掛合つているようにも見えますが、どうも記憶がもう薄れてしまつてはつきりしません。何を持つているかな。どうもこのときの動作の説明を今から何をしておつたかという説明はつきかねます。
  33. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 それでは書類を副議長の手に渡して、その書類が行つたり來たりというようなことは、あなたが壇上におられたときはまだ起らなかつたと見て差支ないですね。
  34. 北村一男

    證人北村一男君) 私が行つたときは行つたり來たりということはなかつたのです。
  35. 大野幸一

    大野幸一君 カニエ君の倒れたのをあなたは見られたとおつしやいますが、そのときのあなたの位置はどこにあつたのですか。
  36. 北村一男

    證人北村一男君) それは私がこの青木参事から取るときですね。私はその人垣を分けて行こうとしましたのですよ。ところがなかなか行けないのです。ちよつとそこに一分でもおりませんでしようね。三十秒ぐらい立止まつていたでしよう。そのときです。
  37. 大野幸一

    大野幸一君 そうすると演壇の上ですね。
  38. 北村一男

    證人北村一男君) 演壇の上です。
  39. 大野幸一

    大野幸一君 山田事務局員ですか、守衛ですか、カニエ君が飛込んだということを山田事務局員から聞いたことがありますか。
  40. 北村一男

    證人北村一男君) それはどなたでしたか、聞きましたですね。その人の名前はよく記憶いたしておりません。
  41. 大野幸一

    大野幸一君 それで自由党の報告するときに、あなたが主としてカニエ君の報告を自由党の総会か何かで報告されたのですか。
  42. 北村一男

    證人北村一男君) いや、私は報告しないのです。私はただ事情を聞いただけであります。
  43. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 外にどなたか御質問ありませんか。鈴木さん如何ですか。
  44. 鈴木直人

    鈴木直人君 ありません。
  45. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) じやもうよろしうございますか、御苦労様でした。
  46. 北村一男

    證人北村一男君) よろしうございますか。
  47. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それではお諮りいたしますが、これで前に予定しました証人調べは一應終つたことになりますが、この程度証拠調べ全部を打切つてよろしうございますか。    〔「異議なし」呼ぶ者あり〕
  48. 遠山丙市

    遠山丙市君 ちよつと待つて下さい。証人の点は前に申合もありまして、これで済んだと思いますが、証拠申請となると証人とかいろいろありますが、これまではまだ打切りにはして貰いたくない点もあると思います。証拠申請全部をこれで打切られるという動議のようでありますが……。
  49. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 証人調べの方だけです。
  50. 遠山丙市

    遠山丙市君 証人調べのことならよろしうございます。
  51. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 新らしい訴訟によつて更にその提出によつて証人調べねばならん場合もあるし、そういう場合には証拠申請を又する場合もある。新らしい証拠によつて更に新らしい証人を喚問する必要がある場合はそういう方も……。
  52. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 承知いたしました。それからもう一つ諮りいたしますが、この前委員会のときに、本人一身上弁明はすでに本会議本人からそれぞれ弁明があつたから、当委員会としては別段その必要はあるまいというような御意向でありましたが、本日金子中西板野議員から、特に本委員会において一身上弁明をさして貰いたいという要求がありましたので、これを許すことに御異議がございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  53. 遠山丙市

    遠山丙市君 異議はないのでありますが、ちよつと附加えて置きたいと思うことがあるのですが、本会議等において、三君が非常に詳細に弁明をしておられるのであります。それは速記録はつきり載つてつて、私は何回も読まして貰つておりますから、弁明をされるということでありますれば、成るべくそういうことは重複を避けまして、一つお願いをいたして置きたいと思います。
  54. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 時間の制限はせんでもよろしいか、本人にそのつもりでやつて頂けば……。
  55. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 制限不要と思います。
  56. 遠山丙市

    遠山丙市君 まあ、自分で御弁明になつたことでありますから、本会議でどういうことを喋られたか、そういうことは本人でお分りのことと思いますから、それを重ねないで、そうしてこういう点はどうしても申し落しておるというようなことがありますれば、特に承わることはいいと思います。
  57. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それでは金子さん、只今お聽きのように、遠山委員からの御希望がありましたように、本会議でされました弁明と成るべく重複しないように、特に本会議弁明されたこと以外でこの委員会弁明するというような点をお含みの上で簡単に……。
  58. 金子洋文

    委員外議員金子洋文君) いろいろ皆さんに御迷惑やら御心配をかけまして誠に恐縮であります。懲罰委員会会議録を一通り拜見いたしまして、それで二、三申上げて御理解を願いたい、こういう考えで二、三申上げたいと思います。でありますから、本会議で申上げたこととは重複いたしません。  第一は、証人の方々の調べにおいて、私が壇上で何を言つたか、松嶋議長に何を言つたか、どなたも分つていないようであります。これはあの騒ぎでありますから、御本人松嶋議長さえ分らないのでありますから、外の方が分らないのはこれは当然だと思います。私が何を申したかというと、大体議長がいるのに、副議長議長席に著くのは違法ではないか、職権濫用ではないか。であるから降壇しなさい。降りなさい。こういうことをまあ何遍も繰返して申したのであります。で、まあ新聞などでは、初めから松嶋議長を引きずり降ろす意図で登壇したように書かれてあつたようでありますし、その新聞を基礎として証人の方で一、二申上げている方もありますが、私は副議長を説得しようとしたことについては、これは團伊能君や池田恒雄君や、それから早川愼一君参事の下倉辰男君や高良とみ君が、それぞれ説得している感情を表現しているのであります。池田さんは、金子さんは副議長の所へ接近して、何かかんかんかんかんとやつてつたですね、こう言つております。高良さんは、それは金子さんが何か言いながら説得しつつ引き降ろそうとしておつたことは事実です。早川さんは、そのときはむしろ金子氏の方は覆いかぶさつて何か談判しているように見られた。こういうふうに申しておるのでありますが、私の意図は、副議長を引きずり降ろそうという意図ではない。間違いであるから降りなさいという意図であつたということを先ず一つ御理解願いたい、これは一点であります。  第二点は、覚書ですね。議事日程書類を取つたか取らないかのその問題ですが、これは草葉議員証言では、公文書を片手に握つて振り廻し引き破らんとするのは中西君だと、こういうふうに思う。それから團伊能君は、金子君ではない、中西君のような氣がします。高良君は、私がつかんだと言つている。松嶋議長は、誰かよく分らんが書類が左の方に姿を消した、こう言つておる。小串清一君は、中西君が紙を引張つた小林英三君は、中西君は書類をつかもうとした。矢野酉雄君、これは大変不思議なんですが、金子君が鷲づかみにして、どういうはずみか知らないが、テーブルの隅の方ヘそつと置いた。それから参事青木茂君は、書類議長から渡されるときくしくしやになつている、もうすでに前にくしくしやになつてつた。それからこれは松井さんが申していることですが、中西君が本会議弁明で、書類を取上げて、見たと言つているそうだが、これらの点ですが、私はこの書類は取ろうとしなかつたということは、すでに弁明しておりますが、左の方に一遍行つたというのが若しもですね、松井議員の言うように、中西君が本会議で一遍取つて見たというのであればですね、それを取つて私が置いたのではないかという記憶を漠然と持つている。これははつきり申上げません。私が中西君から取つて置いたのではないかということは、岡田宗司君が見ておつたということを、この問題が初めて起つたときに、私に知らして呉れたのでありますが、それを言うと、或いは中西君に御迷惑が掛かるのではないかと思いましたので、私本会議では触れませんでした。これで見ると、この会議録で見ますと、松井委員お話だと、中西君が一遍見たと言つておりますので、中西君が私の左手におりましたから、それを私が取つて置いたんじやないかと、こういうぼんやりした記憶、これはぼんやりした記憶です。併し自分では取ろうとは絶対しなかつた。ということはですね。さつき北村君は、直ぐお帰りになつたように言いましたけれども、私の記憶では、相当時間、あの紛糾が終るまでおつたというように思います。一、二分ですから、そうしてやはり書類をじつと見守つておりました。私の横から手が出て、とんとん叩くので、書類があぶなくなるので、その度ごとに北村委員は押えておつたようであります。  大体以上が、本会議に申述べない点で、御理解願いたいと思います。
  59. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 今の金子君に対して、ちよつとお聽きいたしてよろしうございますか。
  60. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) どうぞ。
  61. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 ちよつとお聽きしますが、議長があの混乱の際に、演壇に上れなかつたのは、我々が見ていても致し方がなかつたように見えました。そのため副議長が代りに上つて來たということは、金子君の説によれば違法ではないかという話なんですが、何か拠りどころがございますか。
  62. 金子洋文

    委員外議員金子洋文君) それはですね。本会議で申上げましたようにですね。北村君が抱くように議長席へ坐らされましたので、私、ポーズに対して私は敏感ですからね、これは策謀であると瞬間に思つた
  63. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 その点でなく、何か規則上のね。
  64. 金子洋文

    委員外議員金子洋文君) 規則上は……覚書を持つて來る前なんですからそういうことは全然分りません、私の議席から……。でありますから普通だと議長に事故があつた場合に意思の傳達を受けて副議長議長席に著くということになつてつた。私から見ると意思の傳達なんかなかつた、こういうふうに瞬間とつたのです。
  65. 大野幸一

    大野幸一君 金子さんに伺いますが、副議長議長席に著いたときには、まだ書類議長から傳達される前から、あなたはそれを副議長に違法でないかということを説得していたと、こうおつしやるのですね。
  66. 金子洋文

    委員外議員金子洋文君) 私の氣持では初めて私が松嶋議長にさつき申上げたことを勧告したときは、まだ席に著かないときでありまするから、その書類は來ていなかつたと思います。
  67. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 では書類が副議長のところに行つてからはもう当然副議長はあそこの席におつてもいいとお認めになつたのですね。
  68. 金子洋文

    委員外議員金子洋文君) そのときは全然分りません、そのときの感じは……。どういうふうに書類がそこへ來たものか分りませんし、あとからはそういう順序で來たということは分つたのですが、そのときは全然分りません。
  69. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 外に金子さんに対する御質問ありませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  70. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 板野君。
  71. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) こちらの方は一身上弁明ですね。委員の人の質問に答えるというわけじやないのですね。
  72. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) そうじやありません。
  73. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) それじや、当時のことについて速記録等について見ましても大体私何もやつていないし、それから第一、懲罰委員会に付託されるということ自体が自分にも不思議に思えるわけです。速記録を読んで見ましても、草葉隆圓君が言つているような、スクラムを組んで先頭に立つて議長登壇を阻止したというようなことは、証人によつても言われていない。これは全く迷惑な話で、それから一方において私が議長席の前にあるマイクをガタガタいわしたというように阿竹、高良議員がそういう証言をしているのですけれども、私は事務総長の前を一歩も動かなかつたので、前のマイクを若しガタガタいわせたのならば、当時写眞に出て來ている多くの人のうちの誰かがやつている筈であつて自分が事務総長席のところにいるのにあの議長席の前にあるマイクを掴むことさえも……それ程手が長くない。そういう点から見て全く懲罰委員会に付託される理由は毫もないと思います。大体それだけなんですよ。外に何も……どうも言うことはないので……。
  74. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それでは委員の方から板野君に特に御質問がありましたら……。
  75. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 板野さんにちよつとお伺いしたいのですが、中西君が何か議場係ですが、中の議場交渉係ですかの補佐員になつて登つているのは当然だといつたようなことを、本会議あたりでもお話しになつたようです。そうするとあなたが又お登りになつて、ダブツてやしないかと思いますが、あれはどちらか一方だけでよかつたのじやないですか。
  76. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) その点は私が入る前に、何か上で他の小委員の人が上つて行つたので、私の姿が見付からないものだから、中西君が上つてつたわけでしよう。ところが何か交渉されると思つたので、そういう連絡を持つているわけじやないのだから、自分の方でも何か交渉があるのだと思つてつてつたわけであります。そういう関係になつているのです。中西君がつまり予備員になつているので、予備員として、私がいないものだから、自分が自発的に上つてつた。僕の方では、あとから入つて來たものだから、交渉が行われているから急いで上つた、こういう関係になつております。
  77. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 そうしますと、お二人でなく一人でよかつたわけですね。あなたも中西君が上つているのを認められているなら、まあ中西君に譲るなら譲るなり、あなたが上つているなら中西君がやめるなり、そういうことは何も考えなかつたのですか。
  78. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) そのときに中西君が上つてつたかどうかというのでなくて、上の方には沢山人がいるのだから、そういう申し継ぎとか何とかいうことでなくて、そういう前後の関係というものは考えていなかつた
  79. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 それから、議長に対して途中で小委員会を開催すべきだということをあなたもお話しになられたのですか。
  80. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 私は話さない。ただ誰かが小委員会を開けということを事務総長席の所で聞いたわけであります。自分で開けと言つたわけじやないのです。
  81. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 ではそのことについて小委員会が開かれないのは違法だというようなことを、何か大声でお話しにならなかつたのですか。
  82. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) その時の記憶はないのですが、或いは人が言つたから、自分もとにかく、小委員会を開かれないということは違法だから、そういう考えはあつたけれども、そのときにそういうことを言つたか言わないかということは覚えないのです。或いは小委員会を開かないのは不都合だという話があつたから、そういうことを、委員会を開くべきだということを言つたかも知れないし、言わなかつたかも知れない。
  83. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 小委員会をあの際開くのが慣例だとはあなたもおつしやつておられたようでありますが、そうしますと、議院運営委員会において、あのときに何か運営委員長がいろいろなさつたことについて、これは規則にも何もないのだということで、あなた大変興奮されたようでしたが、あれも一つのやはりずつと慣例になつているのじやないかと私は拝見していたのですが、その点は運営委員会においては慣例認められておらないで、小委員会を開かないという点だけを今度は慣例に從うべきだというのは、大変矛盾されたことじやなかつたかと思いますが、その点どうでしようか。
  84. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) もう一遍言つて下さい。
  85. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 要するに議院運営委員会委員長が、委員会でなく懇談会に移した際、その際に、懇談会なんというものは規則にないのだというようなことを盛んにあなた主張されたようでした。ところがそういう慣例が今までもずつとあつたようですね。委員長が、懇談会に移つてもやはり議場の整理と言いますか、委員会の整理をする中心になつてつた。ところがそれをあなたは非常に非難されておつて、いわゆる慣例というものを無視されたようでしたが、本会議の小委員会を開催するということは一つの慣例である。その慣例を破つたのがよろしくないのだと主張されておつたのですが、そうするとその間に矛盾があつたのじやないでしようか。
  86. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) それは議院運営委員会当日でなくて、その後の議院運営委員会をどういうふうにして……議院運営委員会がその後のあの混乱した事態の収拾をどうするかという場合に懇談会が開かれた。ところが松嶋議長になつて懇談会の結論を直ちに採決しようとしたから、そのような懇談会というものが非公式に招集されて、そうしてその非公式の…つまり議長が問題を決定してしまうということは不都合だ、議院運営委員会という正当な会議によつて事態の収拾を図るということの採決はいいけれども、懇談会というよううな形で、各党代表の懇談会の形で副議長である松嶋議員が直ちに採決するということは不都合だ、こう言つたわけです。だからその問題と、当日における議院運営委員会の散会後小委員会を開かれるということはこれは当然やられるべきことがやられなかつたということの間には毫も矛盾してないと思うのです。
  87. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 ちよつと私の質問が或いはよくお分りにならないかと思うのですが、議院運営委員会、つまり二十三日のあの混乱した本会議のまだ始まる前、あなたは野党派の中心として大いに活躍されたのですが、そのとき議院運営委員会がしばしば停頓して懇談会にたびたび移つた。これは御存じだと思います。これは当時の速記録等によつて今でなくても又御意見を承わりたいと思います。その懇談会に移つたときの、懇談会のいわゆる中心が委員長、梅原委員長が中心になつて、そうして懇談会を整理されたのです。それに対して、そんなことはどの規則を見ても当嵌まらない、こんな懇談会なんというものは法規上何ら規定されていないのだ、併しそういうことをあなたはおつしやつたが、慣例は今までどの委員会でも大体懇談会は移つた場合も委員長がその懇談会の整理をして行くということになつておるのです。その点と、いわゆる一方において慣例を無視されておつて、片方において慣例を強調されたという点がちよつと矛盾ではないかと思うのです。
  88. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) その点はあなたが言つておられるのは、私が運営委員会に出て行く前に懇談会が開かれておつたかどうかということは知らないですけれども、私ガあのときに出て行つて後に休憩を繰返したということはありますけれども、何か懇談をしたようなことはないのです。あなたが指摘される懇談会というのは、あの混乱した事件のあつた翌日かその次の日くらいに事態を収拾しなければならないというので各党代表の懇談会があつた。そこでその懇談会でものを決定するということは間違いで、こういう主張を私はしたのですが、その前には私はそういうことを言つたことはないのです。何かあなたの記憶違いではないかと思います。
  89. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 あとで議院運営委員会速記録によつて尚その当時出ていた議員説明とか話とかをよく総合しまして、改めて板野さんの御心境を伺いたいと思います。
  90. 大野幸一

    大野幸一君 板野議員壇上に上つて幾分騒がれたことはあるでしようが、それがこの懲罰事犯になつておるようだが、若しそうだとすると、あなた以外の與党の人も野党の人も相当あなた以上に興奮して、壇上で騒いでいた人が懲罰に付せられなかつたということに対して、あなた自身の良心に鑑みても不公平だとお思いでしようね。
  91. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 私は人がどうであつたかということは、公平か不公平かということよりも、第一そういう懲罰の問題に加えられるということ自体が不満なんです。他の人がどうであつたかこうであつたか、そういうことの措置がどうであつたというのじやなくて、自分自身が参議院規則に照らして見て何ら不法な行動をとつていないから……、他の人は別段思つておりません。
  92. 大野幸一

    大野幸一君 これは開会宣言前でありましたからね。参議院規則に当嵌まるかどうかは分りませんが、参議院規則によると議長の許可なくして議席を離れても違反になるわけですね。そういう意味から言えば開会前であるから別としても、少なくとも議長の許可を得ずして壇上に上られたこと自身も規則違反である。規則違反も大勢いたのであるが、ただ自分だけやられたのはどうも腑に落ちないという考えがあなたにあつたのかなかつたのか、こう聞いたわけで、お答え願う必要もないわけですが、あなたはそういう規則を知らなかつたわけですか。
  93. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) それは議席を濫りに離れてはならないという問題は勿論開会が宣告されてからだと思います。それからいま一つは議院運営小委員は、いつの場合でも事務総長若しくは議事部長のところに行つて、いろいろな議事の運営上について絶えず打合せておるのですから、あそこに離れて行くことが何も違反だとは思つていないです。但しあの演壇議員が上つて行く。あそこに入つて行くことは違法であるということはよく承知しておつたので、その演壇の中には私は一歩も足を踏み入れていないわけです。それから今大野委員の言われる不公平だという点では、もつと自分で見て何か暴力的な行為をしておつて、共産党からも懲罰の動議を出した二、三の人達、こういう人達が懲罰の委員会に付託されなかつたという点では私は非常に不満です。何もやつていない者を懲罰委員会に付託して、そうして暴力を振つた而も共産党から提訴しておる議員懲罰委員会に付託されなかつたという点では非常に不満です。不満というよりもこれは無茶苦茶でと、こう思つておるわけです。
  94. 松井道夫

    松井道夫君 ちよつと板野議員お尋ねしたいのですが、事務総長の席の所におられたと、こう言われたですね。
  95. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) そうです。
  96. 松井道夫

    松井道夫君 事務総長席の前の、何ですか横の意味ですか。
  97. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 前なんですね、多少……横……眞ん前よりが少しこちら……左寄りですね。向つて左寄りですね。
  98. 松井道夫

    松井道夫君 ちよつとこの写眞にあなたおられたかどうか見て下さい。……ここへ行かれる……まあ時間的に言うてですよ。今の、この写眞にある位置に行く前に、議長議長席に著くために通る通路ですね、政府委員席と後ろ参事席ですか、あちらの方面へ行かれたことは間違いないですね。
  99. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 行きました。向うへ行つたところが衞視などが沢山おつて行けないものだから、それで直ぐ事務総長席に今写眞に載つているそこへ行つて、小委員会を開くようにしなくちやいかんじやないかということを言つておるわけです。そこへた……。
  100. 松井道夫

    松井道夫君 事務総長にそう言うんですか、或いは副議長に言うたんですか、今の違法じやないかというのは。議長に言われたんですか、副議長に言われたのですか、事務総長に言われたんですか、どつちなんですか。
  101. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) それは事務総長席の所で言つたから、副議長が上つて來たときにそう言つたかも知れないし、事務総長に言つたかも知れない。相当期間が経つているのでどうであつたか、こうであつたか詳しく覚えていないですけれども……。
  102. 松井道夫

    松井道夫君 事務総長席のこの写眞の位置ですね、事務総長席の角の辺におられる。この写眞の位置に來られたのはどういう目的で來られたんですか。
  103. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 勿論あのときは小委員会も開かれず、勝手に一方的に本会議の再開のベルが鳴つたんで、その問題について違法であるということを抗議するために上つてつたわけです。
  104. 松井道夫

    松井道夫君 いや、まあ上つて行つたのはそうですがね、今の議長の通路の方からこの写眞にあの位置に移つたときにはどういう目的であつたか。
  105. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 一歩か二歩ぐらいでそう大して歩いているわけではない。上つて行つているんですが、そんな沢山いるものだから、我々の慣例からして見れば、議場内では議事部長若しくは事務総長に交渉する。だから事務総長若しくは議長部長の所へ交渉に行くつもりで上つてつたけれどもですね、近寄れないから事務総長席の前へ來た。
  106. 松井道夫

    松井道夫君 副議長議長席に著いたのは認識されたわけですか。
  107. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 議長席に著いたときをですか。その著くときの状態は知らないけれども、著いておることは知つております。どういう動作でどうなつたかということは知らないですけれども、副議長議長席に著いたということは知つております。
  108. 松井道夫

    松井道夫君 副議長が席に著いたのは議長がいるのに違法だというので、それを質すためにこつちの方へ行つたというようなことはないんですか。
  109. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) そうじやないんです。それは副議長著かん以前にそこへ行つたと思うんです。
  110. 鈴木直人

    鈴木直人君 私は質問をしようとは思つておらなかつたんですが、ちよつと疑問を生じましたのでお聞きして見たいと思います。この写眞によつての御説明によると、副議長に対して、或いは事務総長に対してここの場所で、なぜ小委員会を開かなかつたかということを交渉しておるのだということですが、それは小委員会である立場においてやつておられるということである。そうしてここに行つて交渉したのは、自分が別の所で交渉しようと思つたところが守衞その他が沢山いるためにそこへ行けないので、今の所に行つて交渉したというお話に私は疑問を生じたんです。それはなぜかと申しますと、小委員会として特に活躍され、そうして小委員会を開かないでベルが鳴つてそうして議長がこの議場にお入りになられるということも、特に責任感の深い板野議員は御存じの筈である。又非常に俊敏な方の板野君は御存じの筈である。從つて議長が議場に入られる瞬間にもうすでに小委員会を開かないでそのベルが鳴つたために議長議長席に著こうとしてこの議場に入つて來られるということを知られない筈がないと思う。從つてその責任感から見れば、もつと早く守衞などが來ない前に、議事部長とか、或いはそういう方の所に行かれて、そうして交渉される筈だと、こう私は考える。而も外の証人の方々の証言によりまするというと、板野君の責任感にふさわしくもつと早く、もう議長が議場に入られんとするその当時にもうすでに中西議員等々とそこの所へ行かれておられる姿を見ておられるのが相当おられるのです。從つて私はそうであろうと今までは考えていた。ところが今の御説明によりますというと非常に遅い。もうすでに議長の所においては守衞が沢山おつて、そうしてもうすでに外の方々がなぜ開くのかというようなことを交渉されたり、いろいろ揉み合つておるという、相当過ぎてから止むを得ず副議長が登壇をしたというのは相当後のことである。その登壇をした副議長の所へ行つて、なぜ小委員会を開かないで議事を開くのかということを交渉されるということは時間的に非常に遅いような感じがするのですが、その点について疑問を生じたものですから、もつと早くこの松平議長が入られんとされる当時にもうすでに行かれて交渉されんとしておつたのではないかということについてもう一度お聽して見たい。
  111. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) それは大分あなたの方の誤解もあると思いますが、議院運営委員会は立錐の余地のない中に開かれておつた。そのうちに再開のベルが鳴つたので、あの人混みを掻き分けて出て行くのには相当な時間を要した。從つて議場に入るのが遅れて來た。併しただ遅れ方がそれ程、副議長議長席に著く非常に何分かの後であるということを私が言つておるのではないので、つまり入つて來たら上つておる。その後から駈け上つてつた。こういう時間的に多少のズレがあるというだけなんです。從つて私が從來議場内で交渉するのは事務総長か若しくは議事部長です。だから議事部長のところへ交渉に行くのに入れないから直ぐ事務総長のところへ行つた。併しそれが何秒の差であつたということの記憶はないが、非常に長い期間を置いてそこへ上つたということを先程弁明したわけではない。ただ私の上り方が非常に遅れたおつた議長が入つて來て皆が取巻いておる。その間の何秒かの差というものはあつたでしようが、非常に遅れてはいなかつたのです。
  112. 松井道夫

    松井道夫君 議長証人になつて、出て來られて自分の前に数名の議員が交渉にこられたようだ、その中には板野議員は確かにおつた、こう述べておられるのですがね。あなたの先程の陳述によると、もう守衞やなんかで、そういうふうに聞えたのですが、一杯になつているので、目的地の所まで行けなかつたというように聞えるのですが、そこの違いはどうですか。
  113. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 私は議長がどう言われたか分らないですけれども、併し議長が衞視の人達に取巻かれて入つて來ておるということは議場に入つて行くこのときに見ておる。併し壇の上に上つてつたときには衞視の人達が向うへ向いておつて入れない、こういう状態であつた。そこの時間的な差というものはどうであつたかということは記憶しないが、私と議長とが相対して、その間に衞視が入つて來たという事実はない。だから議長が私の顔をどこかで見たというのは間違つてないかも知れんですが、議長が私と相対したという事実はない、その間に衞視がおつたわけです。時間的な多少の相違は知りませんが、私は議長のところへ面と向つてつた事実はないのですから……。
  114. 松井道夫

    松井道夫君 数名の議員と共にでも、あなたは発言するしないに拘わらず、或いは数名の一番先の議員あとにおられたに拘らす、そういつた事実があつたかどうか知りませんが、数名の議員と共に議長ととにかく相対すと言いますか、そういつた形になつたことはありませんか。
  115. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 私の記憶では外の委員行つて、私の來ようが、その今のずつと遅れたわけじやなくて、時間的にズレておつたので、中西功君が行つたわけです。私はそのあとから行つているので、そういう時間的なあれから見れば、そういうことにはならないと思います。それらの人達と一緒に行つたわけじやないのだから、そのときに中西功君が上つてつたから。だからそのあとを追つてつた、こういう関係です、時間的に……。そのときにはすでに議長は衞視に囲まれて入つて來ておるから、そのあとつた、その何秒かあとつた
  116. 松井道夫

    松井道夫君 衞視に囲まれて入つて來ておつた、こう言われるけれども、衞視囲まれて入つて來たことはないのですがね、それは議長の前に衞視長が歩いて行つたかも知れんけれども、或いは議長の後辺りに一、二の衞視がおつたかも知れませんが、騒ぎが起きてそれつといつて駈付けて取纏めた形があつたのですが、どうですかその当時のお記憶は。要するにあなたがたが行つたとき、他の数名の議員と一緒になられたような記憶があるかどうかということなんです。あなたより先に上つてつた数名の議員と一緒になつた記憶があるかどうか、勿論衞視に妨げられない程度で、衞視が取巻く前にそういつた事実があつたかどうかお尋ねするわけです。
  117. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 私はその他の数名かの人と一緒に行つたことは絶対に行つていません。
  118. 松井道夫

    松井道夫君 一緒に行つたのじやなくて、数名の議員と一緒になつた。あなたはあとから上つた……。
  119. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 一緒にならない。それで從つて衞視に取巻かれて入つておるというふうに見えたのは、議長を衞視というものの波を見ておつたから、向うから一緒に入つて來たのだ、こういうふうに私は思つているわけです。
  120. 松井道夫

    松井道夫君 分りました。
  121. 鈴木直人

    鈴木直人君 矢野証人の話ですが、矢野証人壇上にはもう七、八人議事長の席の前におつた。それから議長が入つて來られたのですね。そこでいろいろ話があつて、そのときその数人部議員議長と何ですか向合つて交渉のようなことをしていたということだが、どういう人であるか、こういう工合に我々社会党では中村君とか原君、それから共産党の細川君、板野君、中野君、岩間君、こういうふうに言われておるのです。そのために全然進めなかつたのか、議長がそれでそういう状態になつた、それで矢野証人は先程の名前を挙げて、そうして公務執行妨害を注意したのだ。その名前を挙げたのは誰かと言いますと、中西君、細川君、板野君、岩間君ははつきり分らなかつたということで、すでに板野君の名前を挙げて、矢野証人は、そこでそういうふうなことをしておるのは公務執行妨害であるということを注意し務ということを証言しておるわけです。それで先程のお話によりますと、そこにはもう守衞が上りかけておつた頃でしようから、その前に行つて、すでに、まあ同時に行つたかどうか分らないけれども、数人の中に板野君がおられたように実は証言しておる。外の人達も実は証言しておられるので、私は今までそういうふうな方々の中の一人として板野君がおられたのだというふうに実は考えておつたのです。ところが今のお話ではそうじやなくて、そこには入つておらない、相当守衞が沢山集まつて來られてからに駈け上つてつた。そうしてちよつといたが、又副議長のところに行つてそうして交渉したということになりまするというと、議長議長席に著こうとするところの前にあなたがおられなかつたということになりまして、又問題がちよつと違つて來るように思われるのですが、もう一度その点をお話して頂きたいと思います。
  122. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 私は同じことなのですが、矢野委員がどう言つたかということはこれは私の知る限りではない。自分の動作については、つまり瞭間的な相違であるけれども、皆と一緒の行動をとつてあそこに上つたのではなく、從つて自分の方の会派でも中西功君が上つてつたということを知つてつたが、岩間君や或いは細川君がそこに上つてつたかどうかということさえ自分では知らなかつた。だから衞視の後ろにいて、そこに誰々がどうしておつたかということは知らない。從つて向うへ行けないから直ぐ事務総長席の所に行つた。こういう関係で外の人がどう言われたかということは別にしまして、私時間の行動は決して今でもはつきり記憶しておりますが、もう前言つたことと同様だ、こういうふうにお答えするより外仕方がないと思います。又自分記憶では議長と衞視というものが一体的に入つて來たものと、こういうふうに今でも思つておるわけです。
  123. 松井道夫

    松井道夫君 矢野議員から何か大声で言われたような御記憶がございますか。
  124. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 何もそういう矢野議員をその方向に私は見なかつたですし、それから矢野議員が何をしたかということは当然知らないのです。
  125. 松井道夫

    松井道夫君 あなたに誰か注意したことが……。
  126. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 何も私に注意した人は誰もいなかつた
  127. 遠山丙市

    遠山丙市君 そうすると今弁明された全趣旨を総合して承わりますと、自分としては大体提訴されたということは不思議に思うくらいだ、であるから、全然処罰されるというようなことはちつとも考えないというふうに承つていいのですか。
  128. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) そうです。
  129. 遠山丙市

    遠山丙市君 そうすると、そこにお上りになつたということは悪かつたという氣持はちつともないわけでございますね、あなたのお考えですと。
  130. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) そうです。勿論今まで小委員だし、演壇に上ることはいけないけれども、併し事務総長席若しくは議事の進行の問題について、あすこで交渉することは慣例上許されておることであるから毫も違法行為はやつていない、こう確信しておるのです。
  131. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 ちよつと板野さんに伺います。あなたが演壇の方に立つて、傍聴席の方を向いて大きな声で何か言つておられたように私は見受けておりましたが、あれは入場されてから直ぐでありましたか、混乱中でありますか。
  132. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) それは多分速記が……速記者に速記がとれているか、いないかということを聽いたわけです。
  133. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 傍聴席の方を向いてやつておられたように記憶しておりますが、そうではありませんか。
  134. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 傍聴席でなく速記者席です。速記者の席に向いて、今のようなやかましい中に何もとれないだろう……。
  135. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 非常に大きな声で言つてつた、威勢がいいなという感じがしたのですが、速記者は直ぐ傍におりましたから、あれ程大きな声は……。
  136. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) あのとき非常にやかましいので何も聞えていない、だから速記がとれておるかどうかということを何回も繰返した……。
  137. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 私は非常にその時期が早かつた記憶しておるのです。
  138. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) それは会期延長の問題が諮られたときに、速記者の席に方に向いて、速記がとれているかいないかということを大きな声で言わなければ、もう非常にやかましくなつて一つ聽き取れないような状態でしたから……。
  139. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 質問の形で言われましたか。演説調で言われたような氣持がするのですが……。
  140. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) 演説も何もしない。第一あの写眞を見て貰つても大体事務総長席の方を……。
  141. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 私はこういうふうに手を振つておられたように思う。
  142. 板野勝次

    委員外議員板野勝次君) それは聞えないから、事務総長席の所でこうやつてつた。(卓を叩く動作をなす)
  143. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それでは中西さん、あなたは遅く見えたのですが、実は前にいろいろな方から本会議弁明を聽いておりますから委員会としては必要がない。若し本人から本委員会に特に弁明したいことがあればお聽きするということになつておりますから、若し特に弁明することがありますれば、本会議のときの弁明と重複しないように簡単に願いたい、こういうことであります。
  144. 中西功

    委員外議員中西功君) それでは簡単に私の意見を申さして頂きます。詳細は本会議一身上弁明で述べてありまして、その通りだと思います。細かい点について二、三申したいと思います。  第一は、いわゆる集團阻止と言われておりますところの問題でありますが、あれが計画的で、或いは集團的で、而も非常に計画的という点に重点が置かれて、更に議事を妨害したというふうになつておりますが、私といたしましてああいうふうな事態が起るということを考えて行動したのでは全然ないのであります。それは本会議における弁明の中にもありましたように、私としては本会議のベルが鳴ります直前から、すでに本会議が開かれるということは予知しておりました。議院運営委員会議事振りを見ておりましたし、又議長控室の中で與党側の人が議長に開会を迫つておる状態を見ておりまして、これは開かれると直感いたしまして、それならば我々としてはそういう越権的の行為があるならば、不信任案を出さなければいけないと思つて、それを書いておつたのでありまして、私は本会議が始まつたならばそういうものを出したいと、こう考えておつたことを見ましても、ああいう形における議事妨害というものを全然考えておらなかつたということは明瞭であると思うのであります。更に私が最初出て行きました、板野君じやなくて私が出て行きました。そうして私は議長に直接小委員会を要求いたしました。そうして暫くして私は列内から追出された形になつております。即ち非常に混乱して來たときにはむしろ私は追出されて外に立つてつた。それから副議長の方を見ますと、副議長が席に著こうとしておるので副議長の方に行つたわけであります。  更に副議長の問題について第二点でありますが、副議長が当時私の氣持としては副議長が勝手に席に著いておるということを考えておりました。こういう観点から副議長に対する行動をとつております。この点ははつきり皆さんに御了解を頂きたいと思うのであります。副議長身体に触つたり、足を引きずり降ろしたような証言があるようでありますが、それは私としては絶対にやらないし、全然記憶もありません。更に諸案文が來ました問題でありますが、これは本会議弁明でも私はそれは何が來たのだろうと思つて見ようととして手をかけた。こう言つております。これはあの当時もうすでにくしくしやになつた議案文が、議案文であることは私は知らなかつた、何か知らん机の上に置かれた、これは何だろうと思つて私が片手でそれに触つたことは事実であります。勿論それを奪い取つてくしくしやにしたとか、何とかという事実は全然ございません。又私のおりました位置から見てそんな器用なことは絶対にできない。ただ私はそれが何であるかということを確かめるために触りました。これは事実でありまして、私はそれが議案文であることを知り手を引きました。  尚マイクの問題でありますが、これは全然私には関係ないと思つております。大体事実から見ましてももつと細かいことがあることと思いますが、そのような事実でありまして私達の副議長に関していろいろ起りましたことは副議長が開会を宣告する前であります。そして宣告しましてから私は壇を降りまして、時間的にどこにおつたかということははつきり記憶いたしておりませんが、大体壇を降りて副議長の開会振りを見ておつた。勿論私はそのときいろいろ喋つておるだろうと思いますが、大体こういうふうな状態であつたと考えております。これは本会議における私の陳述を少し附加しただけでありますが、以上を以て私の陳述といたします。
  145. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 中西君に何か御質問ありませんか。
  146. 松井道夫

    松井道夫君 証人証言によりますと、副議長の椅子がぐつと左に傾いて、副議長が勿論上に乘つておるのでありますから、こう傾いた。そういう事実があるらしく思われるのですが、それについて何かお心当りありませんか。
  147. 中西功

    委員外議員中西功君) 咄嗟の間でありまして、私自身もよく記憶しておりませんのですが、こういう感じはいたしました。私が飛んで行きましたときに、北村議員だということはあとで分つたのでありますが、北村議員が非常にこうなんですね、副議長をかばうつもりだつたと思いますが、やつておるような恰好をしておりましたのは私は氣が付きましたが、具体的に椅子がどういうふうに揺れたということは氣が付きませんでした。
  148. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 外にありますか。
  149. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 中西さんが本会議の開会が宣せられないうちに、まあ相当の混乱状態になつて、その一つの主役をなさつたという点について、会議が開かれんのだからあのくらいのことはやつても別に何でもないじやないかと思つておられるのですか、それとも或いはしくじつた、或いはまあうつかりしたとかそういうような感じを持つておられますか。
  150. 中西功

    委員外議員中西功君) 本会議の私の一身上弁明を見て下さつても分ると思いますが、我々の根本的な方向について我々は決して誤まつたとは思いませんが、併し個々の問題については行き過ぎがあつた面もあると自分は思うということを私たしか言つておると思います。それで当時我々として小委員会を開いて呉れなかつたり、又副議長が、我々の主観によれば專断を以て上つてつたりしたその様を見ておりまして、これは非常によろしくないということははつきり考えておりましたが、又そのためにもああいう行動もとりましたが、併しただ非常に喧噪に亘ることや、そういうことはこれは今振返つて見まして必ずしも上出來ではないとこうは思つております。
  151. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 それから本会議が開かれる前に、議院運営委員会にあなたは入つておられましたね。そこであのときときどき委員会混乱のため中絶してですね、或いはいろいろ懇談会でやろうじやないかというようなことで懇談会が再々開かれましたですね、そのときに懇談会の中心となつて、やはり懇談会のいろいろ話合を進めて行つた人は梅原委員長がやりましたですな。
  152. 中西功

    委員外議員中西功君) それは開会直前ですか。
  153. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 直前のです。
  154. 中西功

    委員外議員中西功君) 私は開会直前の委員会に出たり入つたりしておりましたけれども、一貫していなかつたのです。
  155. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 じや梅原委員長が懇談会に移つたとき、やはりその議事の整理をしておつたということはお氣付にならなかつたのですか。
  156. 中西功

    委員外議員中西功君) それは恐らく直前の、直前と言いますか……あれは最後の議院運営委員会は十時頃から……十時半ですか……。
  157. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 ええ、まあその頃が……。
  158. 中西功

    委員外議員中西功君) あれはたしか私が余り出席してないのです。混乱状態に、いわゆるカニエ君の問題が起りましたときにはおりました。併しそれから私は直ぐ隣の議長應接室に入つて、それから直ぐ議事部長室に行きましたのですが、余り運営委員会のあれはよく私知らないのです。
  159. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 ただあのときですね。板野君が、まああなたの最も親しい板野君が懇談会を開いている最中相当に大声を立てて卓を叩いてたりなんかして懇談会というのは、これは議事規則にもないのだ、だから何をやつても構わないのだというようなことを大声で言われたわけなんです。そうすればそれに対してまあ議事規則も何もないのだから、誰もそれに対しての反駁とかなんということはできませんですね。そういうことがあつたんですけれども、併し私らから見ると、そういうときには常に慣例というものを重んぜられておるものだと思つてつたのです。ところが一方においてそういうふうな慣例を無視しておきながら、あなたは本会議では頻りと小委員会を開催するということは慣例になつておる、これは議事規則にないのですね。だから慣例になつておるそれを破るということは怪しからんのじやないかとなじつておられる。その間に大変行き違いがあつたということを我々は見ておるのですが、この点についてはあなたはどうお考えになつておりますか。やはり慣例は飽くまでも重んじるとすれば、懇談会においてもやはり慣例というものを尊重してもよかつたのじやないかと、こう私らは思いますが、この点はどうでしよう。
  160. 中西功

    委員外議員中西功君) 一般的にはいろいろ慣例は重んじた方がいいと思いますが、ただ板野君がその懇談会において、どういう行動をとりましたかは私は全然知りませんし、又そういうことも実際あとから板野君から聞いたこともありません、それからそれが実際懇談会になつてつたことを板野氏が知つてつたかどうかも私はよく知らないのですが、併しまあいわゆる特に小委員会というふうなものが議長の補佐役である、そうしてそれに一應議長が今まで語つて來た、こういう慣例を議会としては成るたけ和氣靄々とやろうというような、慣例とは、多少その慣例の中にも差があると思うのですが、ただ私としては一般的に申せば慣例は尊重したいと思つておりますが、併しその板野氏の懇談会の行動については全然知りませんからその点は分りません。
  161. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 今日は三人のお方は一身上のことについてお話しにお出になつておりますので、他の人のことまでお尋ねするのはちよつと御無理じやないかと思いますが、どうでしよう。そういうことの應答は控えましたら……。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  162. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それでは油井さんの御質問はこれでよろしうございますか。………それでは御苦労様でした。本日の懲罰委員会はこの程度で一應打切りまして、あと議事の打合せをしたらどうかと思いますが……。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  163. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 ちよつとその前にこの前の会議の最後の委員会ですね。今日会議を開くとか、それから招集の翌日に討論決議するというようなところまで委員長から発議された直後に、松井さんから発言があつて、それがはつきりしていなかつたような速記録になつておる人ですね。それでつまり明後日それをおやりになるかどうかということは一壓懇談会に入つて御協議を頂いて正式にお決め願つてもいいわけですが、その点をはつきり決めて頂きたい。
  164. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 私はこの前の委員会のときに、臨時國会の召集の前日に一回開いて、それで大体の取調を終り、それから臨時國会の召集の翌日に更に開いて委員会の討論採決を行う、こういうふうに大体申合せがさように決めておりますが……。
  165. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 読上げて見ますと、どうもはつきりしていないのです。「委員長 それでは松井さんの御意見では招集前日に取調の方は済まして、討論採決は招集の翌日やる……。」とそのように切れておるんです。
  166. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) そうですか。
  167. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 「松井道夫君 「松井道夫君 速記を止めて。    〔速記中止〕 委員長 それでは速記を始めて下さい。それでは次の委員会はほぼ予定されておりまする第六回臨時國会の召集の前日に開会するということに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 委員長 それではさように決定いたします。では今日はこれにて散会いたします。」ということであります。今日の会議のところだけははつきり決まつておりますけれども、明後日ということはあとから出ただけで尻切れになつております。そこをはつきり……。大体懇談会に入り、済んだあとででも結構でございます。
  168. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 打合せは成立したと思いまして、取敢えず次の期日だけをここで言つたと思いますので、その問題は更に又その後のいろいろ……。
  169. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 氣持は分つているつもりです。
  170. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 情勢もあると思いますから、明日の懇談会で次の期日とその議事の進行の方法を協議いたしたいと思います。
  171. 鈴木直人

    鈴木直人君 私一言お聞きして置きたいことがあります。実は二、三日前の新聞であつたと思いまするが、参議院社会党の方々が総会を開いて決めたというような内容ですが、それはカニエ議員金子議員との懲罰問題は時効になつているということを総会で決めたというような趣旨の新聞を見たと記憶するのですが、そういう事実がありましたか。それが若しあつたとすればどういうふうな理由で時効にかかるようになつたのですか。それを一つ社会党の方に参考のために伺いたい。
  172. 大野幸一

    大野幸一君 社会党参議院團ではこの懲罰問題について協議はいたしました。併しその席上でも鈴木議員の言われるような、時効によつて消滅云々ということは言葉にも出なかつたのでありまして、新聞の傳えるところは、誰かもう大分高くなつているから、そこに各党においても斟酌さそるところもあるだろうということを個人的に話した人があつて、そこで時効によつて消滅というようなことになりましたね、というような新聞記者の話でもあつて、それでああいう新聞が出たと思いますが、それもただ推測だけですが、翌日私は社会党の控室であの新聞記事を語り合いましたが、皆も笑い合つていた程度で、時効消滅というようなことを党議で決めたというような事実はありません。それだけを釈明いたします。
  173. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 懇談会にしたらどうですか。
  174. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それではこれで委員会は散会いたします。    午後三時五十三分散会  出席者は左の通り。    委員長     太田 敏兄君    理事      遠山 丙市君            松井 道夫君    委員      大野 幸一君            岡田 宗司君            中山 壽彦君            油井賢太郎君            竹下 豐次君            鈴木 直人君   委員外議員    図書館運営委員    長       金子 洋文君            中西  功君            板野 勝次君   証人    参議院議員   北村 一男君