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委員長(
岡本愛祐君) それからこの際御
報告申上げます。昨日
衆議院と参
議院の大藏
委員長、それから
地方行政委員長、それに理事の方一、二名、シヤウプ博士から招かれまして、
司令部の方に参りました。その顛末を一應御
報告申上げておきます。実は二時に伺
つたのですが、二時から三時十五分までは大藏
関係でありました。三時十五分から四時十五分頃まで
地方行政関係でした。
地方行政関係のことについて申上げますと、
衆議院の中島
地方行政委員長から
地方行政財政制度に関する自分の
意見というものを開陳したしました。次いで私の方からも
意見を開陳いたしました。その
要旨は常にここで皆さんからいろいろ承
つておりますことを極く要約いたしまして十五分ほど説明をいたしたのであります。それは
地方財政の確立こそ
地方自治の基礎を確立するものであり、從
つてそれが
日本の民主主義の徹底に最も必要なものである。ところがまだこの
地方財政の基礎というものはちつとも確立をしていない。昨年三つの大きな基本的の
地方財政に関する
法律が制定されたけれども、それがややもすれば破られる状況であるのである。それでまあこれを何とかして確立するように努力しなければならないが、今それを阻んでおるのは、
一つには地方税が総額において足りない、國からいろいろの國の事務を地方に移されまして、いわゆる
地方自治の確立をしようというので段々に移されたけれども財源がそれに伴わない。六・三制の問題、それから地方の自治体
警察の問題、消防の問題、これなんか皆そうである。それで地方では非常に苦しんでいる。何とか國が國家事務を移すに当
つて十分な財源というものをこれから移して行かなければ、これは地方の発展に困る。それが
一つと、それから次にどうしても國家は未だに中央集権主義であ
つて、國の
財政を強化するために
地方財政を犠牲に供しておる傾きが大いにある。これはどうしてもそういうことでなくしなければいけないということが第二。第三点といたしまして、國の税というものは所得税、消費税というものが大きな財源にな
つておる。地方の税はそういうような確乎たる財源が欠けておる。それで所得税、消費税について附加税
制度を取るべきじやないかと思
つて研究を続けておる。シヤウプ博士においても、
地方財政を強固にする國家の犠牲にならないような、税制の
制度を
考えて貰らわなければ
いかんということを
お話しました。そうしたらシヤウプ博士からこの地租、家屋税というものは地方財源に取
つてどういうふうな位置を占めるとあなたは
考えておるかという
質問がありました。私はそれは地租、家屋税というものも有力な地方税の財源である。併し現在のごとく賃貸價格の百分の五百も税を取るということは、これは非常な過酷な税であると思う。だからこれはもつと緩和しなければいけないと自分は
考えておるという話をいたしました。一々非常に細かくノートをしておりました。次いで
島村君が一緒に行
つて下さ
つたので、
島村君からも
意見が出ました。それから次いで
衆議院の社会党とか共産党とかいうような方々も行
つておられました。そういう人から簡單な
意見がありました。又こういう機会を作るからそのときに又いろいろ話を聽きたい。又書面でいろいろな
意見を出して頂いてもよいということでありましたから、私共の方では継続
審査を行いまして、皆さんの
意見を聞きまして、この
委員会としての
地方税制に関する
意見を取まとめまして、
提出をいたしたいと
考えております。以上御
報告を申上げます。それではこれで散会いたします。
午後五時二十一分散会
出席者は左の
通り。
委員長 岡本 愛祐君
理事
吉川末次郎君
鈴木 順一君
委員
三木 治朗君
寺尾 豊君
藤井 新一君
林屋亀次郎君
柏木 庫治君
西郷吉之助君
島村 軍次君
小川 久義君
國務大臣
國 務 大 臣 樋貝 詮三君
政府委員
総理廳事務官
(
官房自治課長
兼全國選挙管理
委員会事務局
長)
鈴木 俊一君
総理廳事務官
(
地方財政委員
会事務局次長) 山村 章君
國家地方
警察本
部部長
(刑事部長) 武藤 文雄君
國家地方
警察本
部部長
(國家地方
警察
本部警備部長) 樺山 俊夫君
國家地方
警察警
視
(國家地方
警察
本部警備部
交通
課長) 中野 正幸君
常任
委員会專門
員 上原 六郎君