○
中西功君
日本共産党はこの
法案に反対いたします。第一、これは全体を通じまして
余りにも甚だしいごまかしであるということが言えると思います。今税制或いは税金を根本的に直さなければならん、又直して貰いたいという空氣はもう彌漫しておると思うのです。これは先だ
つての選挙においてもこういう問題は大きな問題にな
つたわけだと思います。併しそういうことが現在の吉田内閣においてはできずに、何かごまかしたようなものがここに出されておるというふうな点が、何よりも私はよろしくないと思います。勿論次の臨時
國会においてなされると言いますけれども、なされるならばそれは勿論いいことでありますけれども、例えば先程も
指摘されたごとく、取引高税をやめることができないために、証紙を單にやめたということだけでは、これは決して必らずしもいいことではない。却
つてこれによ
つて惡くなると言う人さえあると思うのです。そういう点は單に取引高税或いは証紙の問題に止まらず、根本的に税制を改革しなければ駄目なんだというところに今來ておるということをよく示しておると思う。我々はそういう
意味で、第一にこのような些少の問題において何ができるというふうなことで、國民に勿論憤慨させることは大いに間違いだと思います。
第二番目には砂糖の消費税でありますが、この撤廃に関しましては、これは食糧の輸入の税金の撤廃、それと関連いたしまして、非常に大きな問題でありまして、我々は砂糖消費税の撤廃には、今のところこれを特別にこれだけ減免されることに対しては、非常な不満を示して反対の意を持
つております。
物品税の問題については、例えば、緑茶或いは「のり」というような問題があります。緑茶は一應緑茶の物品税を惡税と認めて改革はしておりますけれども、一律に從量税でかけます結果、いい茶も惡い茶も同じように取られまして、折角の改正が、何ら本当にこのために困
つておる人々には何にもならないというふうな
状態だと思うのです。こういう点にも非常に我々としては不満がある。その他酒の問題にいたしましたも同じであります。これはすでに述べられておりますので繰返しません。以上のような理由によりまして、我々は今や根本的な税制の改革をしなければ何にもならんというところに來ておるだけに、このような多少いじ
つたような問題に対しては、絶対反対することが正しいのだ、こう思
つておるわけであります。