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1949-08-06 第5回国会 参議院 選挙法改正に関する特別委員会 閉会後第14号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年八月六日(土曜日)    午前十時三十六分開会   —————————————   本日に会議に付した事件 ○選挙法改正に関する調査の件 ○小委員会設置の件 ○選挙法改正立案に資するための議  員派遣要求の件   —————————————
  2. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 只今から委員会を開きます。かねてお手許に差上げてあります参議院議員選挙法改正要綱仮案の第一部に移ります。
  3. 藤井新一

    藤井新一君 この仮案については逐條審議を廃して、総体的に質疑のある方だけが質問討論してはどうかと思いますが、如何ですか。
  4. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) そういう方針でおりますが、皆さん異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 藤井新一

    藤井新一君 ついては一つお尋ねいたします。  第一に、全國選出議員選挙管理委員会廃めるということは誠に結構だが、これは現在の全國選挙管理委員会とどういう関連性を持つて來たかという過去の過程をちよつとお話して頂きたいのですが、吉岡局長一つお聞きしたと思つております。
  6. 吉岡惠一

    説明員吉岡惠一君) あれは全國選挙管理委員会より先にできまして、つまりあれは内務省のある当時であつたかと思いますが、できまして、全國選挙管理委員会ができましても、やはり続いて存置されることになつたのです。全國選挙管理委員会が、つまり内務省の代りになつた。まあこういうような恰好になつており、あれは最初は参議院議員で構成したのではなかつたかと思いますが、実際は開く回数も極めて少く、從つて委員なつておられる方も参議院議員選挙についてのみならず、選挙についていろいろ知識を得られ、或いは連絡をされる機会が極めて少く、全國選出議員管理委員なつておられる方も非常に仕事をおやりになるについてもやりにくいのじやないかという点があります。そうしてやはり同じ委員会構成でありますので似たところがありまして、片方が何か執行機関でありますが、内務省というような恰好であれば、又違つた点もありますが、全國選挙管理委員会指揮監督をする建前になつておりますが、これが実際上なかなか同じ選挙管理委員会が別にあるような感じがするような現在は運用の状況になつております。
  7. 藤井新一

    藤井新一君 現在両者間において月に一回か二回ぐらい会合を催しておるというような状態ですか。
  8. 吉岡惠一

    説明員吉岡惠一君) 近頃そういうことは殆んどありません。選挙のとき、数回会合を催す程度で、常時は全國選挙管理委員会の方は集つておりますけれども、参議院選挙管理委員会の方は殆んどやられておりません。
  9. 小川友三

    小川友三君 この第十のところで意見がありますわけですが、この五千円を三万円に改めるという條項でございますが、選挙法改正に当りまして、先ず第一番に恒久性を持たせるというように重点的なところから批判をいたしまして、今爲替レートが三百六十円が一ドルになつておる。それから計算した場合、そういう経済自体の場合は三万円は賛成ですが、これから紙幣発行高減つて來る。國力が増して來るというような場合に、この爲替レートも或いは三百円、或いは二百五十円、しまいには昔と同じように一ドルが二円五十銭ぐらいまで行ける時代が將來は來るであろうと思いますので、これはこの三万円に改めるということは、今の爲替レートの場合が三万円であつて將來これが一ドルが百円とか、五十円になつた場合は、これを変えなくてはならないように思いますので、これを現在の一ドルが三百六十円で行けば三万円だが、ドルを基準として下げて行き、上げて行くといつたようにした方がいいと思いますが、この点につきまして一つお伺い申します。
  10. 小串清一

    小串清一君 今のお話は一部の方をやつているのだから、それはそのときにお話したらどうですか。
  11. 小川友三

    小川友三君 一部にあるのです。
  12. 小串清一

    小串清一君 だけれども、今初めてやつているのです。私はこの第一はこの通り、つまり全國選出議員選挙管理委員会というものは、屋上屋ですから、この件につきまして、この議案の通り一つ廃止して、一つだけをやるということに賛成です。
  13. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 それは決めた方がいいな。
  14. 小串清一

    小串清一君 そういうことは端から決めて置こうではありませんか。
  15. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) ここで決定をして行くというわけですが……
  16. 小串清一

    小串清一君 意見が分れておれば別だが。
  17. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 意見が別れていないから……
  18. 小川友三

  19. 藤井新一

    藤井新一君 一、二、三、四、五もそうだろう。
  20. 岡本愛祐

    岡本愛祐君 六は問題だ。
  21. 藤井新一

    藤井新一君 六まではこのまま原案賛成ですが。
  22. 岡本愛祐

    岡本愛祐君 六、ちよつと待つて下さい。これで六はいいか。
  23. 小串清一

    小串清一君 六は私は反対です。私はこの衆議院議員と兼ねることのできない職にある者は、参議院議員とも兼ねることができないという……
  24. 藤井新一

    藤井新一君 賛成しなければいかんのだろう。
  25. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) では七。
  26. 岡本愛祐

    岡本愛祐君 ちよつと菊井君、第六條の意味説明して貰いたい。
  27. 菊井三郎

    法制局参事菊井三郎君) 第六の兼職禁止に関する問題でありますが、これは衆議院議員と兼ねることができない職にある者は参議院議員とも兼ねることができないというように八條規定があるのでありますが、投票時の規定衆議院議員選挙法の第十條にもあるのでありますが、國会法第三十九條に、國会議員なつた場合の兼職禁止規定を置きましたが、衆議院の第十條は削除するというような関係にあるのでありまして、参議院議員選挙法の第八條も、國会法三十九條がある限りこれは削除してよろしいのではないか、かように考えられるわけであります。而もこの第八條に関する規定國会議員に関する問題でありまして、選挙法に元來入るということがどうかと考慮される筋合のものでありますので、國会法にすでに規定がある以上、選挙法に入れることはおかしいのではないか、又実際問題としてすでに解決済みでもありますので、残して置く必要はないのじやないか、かように考えたわけであります。
  28. 岡本愛祐

    岡本愛祐君 分りました。
  29. 小串清一

    小串清一君 ついでに、これは例のやはり國会法でしたか、縣会議員國会議員を兼ねられないという規定がありますが、私はあれを更に拡充して、六大都市のようなところは市会議員縣会議員も兼ねられないように、これは直接関係はないが、法律としてはやりたいと思つております。趣旨が同じで、六大都市市会議員というものは、殆んどこの頃毎日続いて、縣会と両方兼ねれば、どつちか出ていないから実際は両方兼ねられないわけであります。東京など都会議員國会議員と兼ねておりますが、これはやはりそういうふうにした方がいいと思います。
  30. 岡本愛祐

    岡本愛祐君 今の小串君の御意見ですね。これは制度に関する問題のときに私の意見を述べたいと思います。手続の問題でない制度のときに申上げます。それでいいわけですね。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  31. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) それでは第七に進みます。
  32. 藤井新一

    藤井新一君 これは異議ないな。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  33. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) それから八。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  34. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 御異議ないと認めまして、九、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  35. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) それじや十。
  36. 佐々木鹿藏

    佐々木鹿藏君 菊井君にお尋ねいたしますが、衆議院の方はどうなつておりますか。供託金は……
  37. 菊井三郎

    法制局参事菊井三郎君) 衆議院議員選挙の場合は三万円になつております。これは衆議院議員選挙法参議院議員選挙法も、この供託金につきましては当初五千円になつておつたのでありますが、その後の情勢の変更によりまして、衆議院議員選挙法ではこれを改正いたしまして三万円に上げたわけであります。併し参議院議員選挙法だけはそのまま残つております関係上、現在五千円ということになつているわけであります。(「原案賛成だ」と呼ぶ者あり)
  38. 小川友三

    小川友三君 これは先程ちよつと申上げましたのですが、経済情勢の変化によりまして、五千円から三万円に上つたという衆議院議員の方の供託金の現状から見まして、上つたものが又下る虞れがある。今デイス・インフレになつております。紙幣発行高は去年は三千五百億、今年は三千億台割れになりまして、紙幣発行高が減りまして経済情勢が変化したことになりますので、そのときは変えるという性格を持つているという場合がありますが、恒久性を基本的に選挙法でやつて行くという点から見まして、相当意見があると思いますが、この点につきまして、委員長さん、事務局の人に、見通しから判断して貰いたいと思います。
  39. 小串清一

    小串清一君 実際は何でしよう。三万円でも今の物價の関係から行けば少い。だから三万円として置いて、又これは五万円でもいいのじやないかと思うのだが……
  40. 藤井新一

    藤井新一君 原案賛成。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  41. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) それじや第十一。
  42. 小串清一

  43. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 御異議ないと認めまして、第十二。
  44. 小川友三

    小川友三君 異議なし。
  45. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 第十三。
  46. 小川友三

    小川友三君 これも異議なし。
  47. 藤井新一

    藤井新一君 ちよつと待つて呉れ。
  48. 岡本愛祐

    岡本愛祐君 十三、賛成
  49. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 十四。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  50. 小串清一

    小串清一君 これも実際問題として原案賛成です。
  51. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 第十五。    〔「賛成」。「これも異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 十六。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  53. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 第十七。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  54. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 十八。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  55. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 十九。
  56. 小串清一

    小串清一君 この第十九の方は、衆議院議員選挙法にもあるのですが、これをちよつと説明して貰いたいのですが。
  57. 菊井三郎

    法制局参事菊井三郎君) この選挙に関する政令云々の問題でありますが、衆議院議員選挙法の百四十八條に、選挙に関する政令は、全國選挙管理委員会立案するところによりこれを定むべきものとするというように、衆議院議員選挙法にすでに規定があるわけでありまして、これと歩調を合せたわけであります。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  58. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 第二十。
  59. 藤井新一

    藤井新一君 説明を求めます。
  60. 菊井三郎

    法制局参事菊井三郎君) 第二十の「特別投票に関する罰則適用について、衆議院議員選挙法第百四十七條と同一の規定を設けること。」、こういう問題につきまして、現在衆議院議員選挙法の第百四十七條には、特別投票による場合におきまして、「其ノ投票管理スヘキ者ハヲ投票局理者、其ノ投票記載スヘキ場所ハヲ投票所、其ノ投票ニ立會フヘキ者ハ之ヲ投票立會人ト看做シ第十二章ノ規定適用ス」と、こういうようにすでに規定があるのでございまして、この特別投票に関する規定につきましては、罰則適用につきまして特別投票管理者とか、その投票所というようなものにつきまして、用語の関係からこれを擬制いたしまして、罰則適用を明確にしておるという関係でありますので、参議院議員選挙法の場合におきましても、これを同樣趣旨の規定が必要と実は考えたわけであります。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  61. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 御異議ないと認めます。   —————————————
  62. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) それではお諮りいたします。参議院議員選挙法改正要綱立案の小委員会を作りまして、そうして要綱案の起草に当りたいと思うのでございますが、小委員会を作ることに御賛成の……
  63. 小串清一

    小串清一君 昨日第二部の方の第十九、二十二、二十一については、尚考究するということになつておりますが、委員会に前にこれをやらないで、全部これを考究するままで委員会に持つて行くということを一應お諮りになつて、皆樣がそれでいいということであれば……さもなければ、その問題は今日まだ少し時間もありますので、皆樣の御意見を伺つて置く必要はありませんか。二十一はまあ大したことはありませんが、二十二、十九は乘車券の問題、公営で負担させるということは、まだ昨日も大分議論なつたままでありますが、これを委員会でやるということに皆さんが御異議なければ私も異議ありません。    〔「小委員会でやりましよう」「賛成」と呼ぶ者あり〕
  64. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) それでは小委員会で檢討することにいたします。
  65. 岡本愛祐

    岡本愛祐君 小串さんから御注意があつたと同じく、選挙制度に関する事項、これは非常に重要な事項、それから選挙手続に関する事項も、今やつたの異議のないところだけ拔萃されて、これは簡單なことで異議がなかつたが、その外重要なことは、まだ第二次のこの委員会では檢討されていないのです。そういうものも全部小委員に任せることを皆さんにお諮りを願つて置きたい。
  66. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 今岡本さんの仰せられたことについて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  67. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) さよういたします。速記を止めて下さい。    〔速記中止
  68. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 速記を始めます。
  69. 岡本愛祐

    岡本愛祐君 小委員会の各派から出す委員の数ですが、それについて動議を出したいと思います。緑風会委員長を入れて四人、それから民自党、民主党社会党、これはおのおの三人、それから無所属懇談会新政クラブ共産党、その他純無所属、これは併せて三人、これだけの小委員を出すことの動議を提出いたします。
  70. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 今の動議賛成いたします。
  71. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) ではそういうことに決定いたします。
  72. 藤井新一

    藤井新一君 人選は委員長に一任いたします。(「それはいけない」と呼ぶ者あり)
  73. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) それじや速記を止めて下さい。    〔速記中止
  74. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 速記を始めて下さい。参議院議員選挙法改正要綱立案に関する小委員会委員の指名を委員長に一任願いたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  75. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) それでは緑風会北條秀一君、佐々木直人君、岡本愛祐君、柏木庫治民主党木内四郎君、伊東隆治君、佐々木鹿藏君、民主自由党小串清一君、藤井新一君、城義臣君、社会党吉川末次郎君、大畠農夫雄君、大野幸一君、新政クラブ小川久義君、無所属懇談会羽仁五郎君、共産党の兼岩傳一君。  それから議員派遣の件はその処置を委員長に一任願いたいと思います。
  76. 大野幸一

    大野幸一君 いろいろ國会予算節約意味で、議員派遣自粛の話があるように承わつているのですけれども、選挙法は重大なる國民の関心を以て國民を動員しなければならんことであります。從つてまだ派遣されて行かない地方もありますので、その方の意見を聞かないでやるということは、その地方意見をないがしろにしたような嫌いの誤解、不平を招くことがあるかも分りませんから、委員長運営委員会においても希望を示されて、一つ派遣を実現するように御努力願いたいと思うのであります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  77. 小串清一

    小串清一君 私は余りそういう必要がないのじやないかと思うのですが、行かれる方も迷惑だし、行つてからと言つてそう新らしい発見をすることはないので、そう言つては何ですが、無益な努力ということになるのじやないかと思うのですがね。
  78. 藤井新一

    藤井新一君 只今大野委員から発言がございましたが、委員長におかれては議院運営委員会にかけて努力して貰いたい。それでいけなかつたら止むを得ないが、努力するということにおいて委員長に一任いたしたいと思います。
  79. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) 委員長において適当に考慮、処置いたしたいと思います。
  80. 小串清一

    小串清一君 それから例の臨時特例法や今までのものを一見して分るような調査がなされているそうですが、それは至急拵え上げて、これは全委員に御配付願うように改めてお願いいたして置きます。
  81. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) お諮りいたします。これを以て委員会を閉じたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 柏木庫治

    委員長柏木庫治君) では委員会を閉じます。    午前十一時二十五分散会  出席者は左の通り。    委員長     柏木 庫治君    理事            大野 幸一君            小串 清一君            太田 敏兄君    委員            大畠農夫雄君            城  義臣君            藤井 新一君            鬼丸 義齊君            佐々木鹿藏君            飯田精太郎君            岡本 愛祐君            西郷吉之助君            兼岩 傳一君            羽仁 五郎君            小川 友三君   法制局側    参     事    (第二部第一課    長)      菊井 三郎君    参     事    (第二部第二課    長)      杉山惠一郎君   説明員    全國選挙管理委    員会事務局長  吉岡 惠一君    総理府事務官    (全國選挙管理    委員会事務局選    挙課長)    金丸 三郎