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1949-08-13 第5回国会 参議院 水産委員会 閉会後第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年八月十三日(土曜日)    午前十時四十五分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○漁業法案漁業法施行法案水産物統制機構改善に関する件   —————————————
  2. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 只今から委員会開会いたします。  漁業法案並びに同法の施行法案につきましては、各委員の地方における懇談会公聽会の開催による改正意見、並びに各縣から出て参りました陳情請願事項を取まとめて各條ごと修正意見を聽きまして、そうして議員の手許に配つてありますから十分それを御檢討下さいまして、かねて打合した通り、第六國会開会前一週間或いは十日間の範囲内において継続委員会を開きまして、そうして委員会としての修正事項を決定して、開会劈頭公聽会を開いて賛否を求めたいと、かように存じております。そのおつもりでお願いいたしたいと思います。漁業法案は以上の報告に止めます。
  3. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 次に水産物統制機構改善の問題であります。これはこの前の委員会におきまして、下関方面からの價格統制撤廃陳情が來まして、各委員質疑應答の結果、大体において各位意見は、現在は統制撤廃の好機じやないかということに意見がまとまつたように存じます。それで委員会としては更に各方面意向十分聽き合わして、その陳情趣旨に沿うようにこれから行動しようということを申合せまして、安本並び農林当局に対してはこの委員会意向を尊重して善処して貰いたいということを申込んだのであります。ところが七日の日だつたと思いますが、生活物資局長の方から参議院並びに衆議院の委員会を開いて貰いまして、それに自分の方から報告事項があるから是非そういう手続をして貰いたいという申込があつたのであります。それで本日この委員会を招集した次第であります。第一國会以來参議院におきましては水産物統制機構改革については、非常に各位の最も熱心に研究いたしました結果、第二國会の本会議におきまして水産物統制要望に対する意見は発表いたしたのであります。ところがその後政府において院議を無視して突如として新たな機構を発表されたので、委員会におきましても非常に遺憾に思いまして政府責任を問うたのであります。その際片山首相並びに農林大臣から今後の機構改革については將來委員会意向を尊重するということを特に申されまして、今までの処置に対しては了承して貰いたいという釈明があつたのであります。その結果でありましよう、今回政府においては水産物統制機構改革を企画されて目下その方面折衝中のようであります。まだ正式に私共は何にも聞いておりませんが、今日そのお話があるだろうとかように期待いたしております。矢野君どうですか、その前に何か発言ありますか。
  4. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 この前の委員会において、関係当局といわゆるその関係する行政官廳が頻りと折衝してこの問題を檢討中であつたが一應それは直ちに交渉を中絶して置いて欲しいということを申入れておりましたが、その点についての釈明があつて、然る後にこの問題に入るのが当然の径路だと思いますから一應御質問を申上げて置きます。
  5. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) それでは物資局長からの説明を求めます。
  6. 東畑四郎

    説明員東畑四郎君) 先般の懇談会統制撤廃してはどうかと……ところが政府といたしましては、四月一日野菜の統制撤廃をいたしました際に、水産物につきましてはまだまだ統制撤廃する段階じやないという司令部側の強い申入れを受けまして、統制撤廃をする議会の御空氣と調整をいたしまして、統制機構撤廃というわけには参りませんが、そういう方向に向つて一歩前進するように案で折衝した方がよりいいじやないかという意向を以ちまして、実は先般國会開会中でありますが、折衝をずつと継続しておつたのであります。関係方面におきましてもいろいろ御異論があつて折衝をいたしましたけれどもなかなかはかどらなかつたのであります。先般懇談会がございまして参議院の御空氣も分りまして、私その翌日は向うへ参りまして参議院の御空氣等をお傳えしたわけであります。当時向うではこの前申上げましたようにC・P・Sの分析をずつとやつておりましたが、どうしても魚の種類によつては、例えば「かつを」であるとか、「まぐろ」であるとかいう大衆魚はどうしてもマル公消費者が実際買つておる実効價格と非常に差がある。從つて統制撤廃はできないというような御意見もありましたが、我々としては議会空氣等がありまして、その点でもう少し考えさして呉れという申入れをしたのであります。ところがその後実は内々の話でありますが、やはり統制撤廃はできないので、要するに政府の考えておるような一部統制撤廃するという方向行つてはどうかと言つて、この前の懇談会がありまして四五日経つてから向うから実は内々の話がございましたので、我々としましては先般の懇談会における申入れ等ありまして、これは至急参議院の方に実情を申上げてこういうお話があるということを申上げて御懇談の会をして頂いた方がいいと考えまして、実はその後の情勢が変つたものですから委員長さんにお願いをいたしたような次第でございます。簡單でございますけれども一應経過をお話いたします。
  7. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 了承しました。
  8. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) それでは只今G・H・Qと折衝をせられておるところの統制機構変革案を一應御説明を願います。
  9. 山本豐

    説明員山本豐君) 実は今日は重大な問題をお打合せする機会長官が北海道の方に出張しておりまして留守をいたしておりまして誠に申訳ないと思うのでございますが、長官の用向きは例の以東の底曳入会整理の問題等重要な問題もありますので出掛けて参つたのでありますが、急遽お帰りを願うべく電報を打つたのでありまするが、本日に間に合いませんので月曜日にはお帰りになると思うのであります。その点一言お詫びを申上げたいと思います。  今度の機構並びに統制魚類種類の緩和の問題でありますが、お手許までお配りしてあります資料につきまして、後程当該課長から詳しく御説明申上げたいと思うのでありますが、先般來衆議院でもお打合せをして頂いたのでありますが、最近非常な急な社会情勢の変化に伴いまして、いろいろな物が統制撤廃しつつあるという方向に向いつつあることは、私共も十分了承しておるのでありますが、何樣この水産統制の問題はなかなか複雜でございまして、実は今日御相談いたしますものも、すでに二月以上かかりまして、進駐軍当局との折衝もいろいろ紆余曲折を経まして、もつと早く御相談すべきが本当でありますけれども、実は進駐軍あたりとの折衝が始終変るものでございまして、余り固まらないのに先走つていろいろ御相談するのも却つて煩瑣に堪えないというような事情もあつたのでありますが、極く最近大体この線ならという返事が一両日のうちにでも参りそうな情勢になりましたので、本日急でございますがお打合せをいたしたいと、かように考えて参つた次第であります。全体的に統制撤廃するということはいろいろな事情からいたしまして、それにはそれだけの相当準備をして掛らんと、一遍に撤廃するということは、いろいろ混乱を來すのじやないかというふうにも考えられまして、今度のこの案が必ずしも完璧だとは思わんのでありますが、要するに次善の策といたしましてこれを実施しておる間、並行いたしまして完全撤廃のいろいろと準備研究を重ねまして、その方向にできるだけ早い機会に行きたいと、かように考えておるのであります。そういう趣旨でこれから担当課長から御説明申上げますが、どうか一つ十分御檢討頂きまして、又御要望その他御意見を承わりまして、円満に実施して参りたいと、かように考えるのであります。簡單でございますが……。
  10. 奧田孝

    説明員奧田孝君) 水産廳統制課長の奥田でございます。お配りいたしました資料に基きまして、水産物統制改善策につきまして御説明を申上げたいと思います。実は只今我々の方で関係方面折衝しております水産物統制改善要綱案は、このお配りしました資料にありますものよりももつと詳しいものでございますけれども、印刷の間に合わなかつた関係からいたしまして、重要な点だけを書き拔きまして、これを要点としてお配り申上げたわけでございます。それで今度の統制改善案の眼目といたしておりますところい、現在やつております統制を簡素化いたしまして、その代りに残存いたします統制につきましては強力にやつて行こう、こういうことを考えておるわけであります。  そこで今度の改善案に含まれます主な点といたしましては、先ず一番大きな問題といたしまして統制品目整理の問題がございます。その外現行統制方式に若干の改善を加えておるわけでございます。その主な点は生鮮水産物加工水産物とを総合的に配給統制をする仕組を考えておる。このことがその第一点であります。第二点といたしましては、現在主として消費地におきまして小賣業者拒否の問題が非常に重大な問題になつておりますので、この拒否の問題につきましての改善案を織込んであります。これが第二の点であります。第三点といたしましては、現在末端配給におきまして購入通帳制を採つておりますが、そういう点につきましても改善を加えて行く、こういうことが織込まれておるわけであります。その他多少の改善した点はございますが、主な要目は大体そういう点に盡きておると言えると思うのであります。  それでは以上資料に基きまして御説明を申上げたいと思います。印刷が不鮮明で甚だ申訳ございませんが、一應各項目を読上げまして簡單な御説明を加えて行きたいと思います。  一、生産地指定   指定陸揚地生鮮水産物)及び指定生産地加工水産物)の区別を廃して鮮魚及び加工物水産物を総合的に勘案し、甲級乙級生産地指定する。   右に伴い公認出荷機関及び荷受機関生鮮加工区別を廃し一本とする。現在は生鮮水産物につきましては指定陸揚地という生産地指定の仕方をしております。それから加工水産物につきましては指定生産地ということを生産地指定をいたしておりますが、生鮮水産物加工水産物との総合的な配給統制を実行いたします上におきまして、この生産地が二本建になつておる点を改めまして、これを一本の生産地指定に改めようというわけであります。この甲級乙級区別につきましては現行通り存続して参りたいと思つております。甲級というのは、御承知と思いますが、農林大臣指定する生産地でございます。乙級につきましては都道縣知事指定する生産地、こういうことになつております。生産地指定が一本になりますので、公認出荷受機関につきましても、これも一本にいたしまして、出荷機関並びに荷受機関鮮魚加工水産物も両方扱えるということにいたしたいと思つております。  二、公認出荷機関及び荷受機関   公認出荷機関登録については出荷に必要な施設を有するものは登録を受け得ることとし、六ヶ月ごとにその出荷実績を調査し、その実績一定比率に達しないものはその登録を取消す。荷受機関についても右に準ずる。公認出荷機関と……
  11. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 ちよつと、今説明を伺つておる最中でありますが、誠に簡單説明をされておるのは結構ですが、更にでき得ますれば、今の甲級乙級という面でも一方は農林大臣、一方は都道縣知事というようなふうに、この指定のありました場合はこうなんだ、こういう場合はこうなんだという一つ例を引いて具体的に述べい頂いたらいいんじやないかと思います。ちよつと御参考までに申上げます。
  12. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 詳しく一つ……
  13. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 詳しくでなくても抽象的な説明でなくて実例を挙げて言つて下さるとその方がぴんと分ります。
  14. 奧田孝

    説明員奧田孝君) それではそういう工合に御説明いたします。  登録につきましては、現行方式と大体同じでありまして、出荷機関登録につきましてむずかしい制度、例えば出荷機関の持つております施設が何坪以上でなければならないとか、或いは資金の関係はどうかとか、そういうむずかしいことは言わずに、大体出荷に必要な施設申請者が持つております場合には、これは誰でも登録を受けられるという工合にいたします。その代りに、六ヶ月ごとにその出荷機関出荷実績が何万貫扱かつたかというように、その出荷実績を調査いたします。そうしてその実績一定比率に達しないものはその登録を取消す。こういう工合に考えておるのでありまして、これを具体的に申しますれば、例えば三崎なら三崎というものは甲級生産地指定されております。その場合におきまして、三崎甲級でありますから、農林大臣がその三崎出荷機関につきましては一定比率を予め定めて置くわけであります。例えばこれはほんの例でありますが、一〇%なら一〇%、こういう工合に決めて置くわけであります。そうしまして、その三崎出荷機関が幾つかできまして、出荷業務を営んでおります。それで六ヶ月経ちまして、各出荷機関ごとに、幾ら扱かつたか、何万貫扱かつたかということを実査いたします。それで六ヶ月間の三崎における総出荷高が仮に百万貫といたしますと、それの一〇%というものは合格点になりますので、百万貫の一〇%即ち十万貫扱かえなかつたものは登録を取消す。こういうふうにいたしたいと思つております。現在も大体そういうやり方でありますけれども、現在は最低責任数量というようにいたしまして、その登録する際に、お前は十万貫なら十万貫扱かえという最低責任数量を決めておるわけであります。その数量が実行できなかつたときに取消すという工合になつておりますのを改めまして、今申しました一〇%とか五%という比率によりましてやつて行きたい。かように考えておるわけであります。  荷受機関につきましても同じでありまして、例えば東京なら東京荷受機関最低線が一〇%とか五%とかというように決めまして、各荷受機関実績がその比率に達しないときは取消す。こういう工合にやつて行きたいと考えておるわけであります。  三、配給機構   1、指定消費地域においては、水産物統制外水産物を含む)の小賣について許可制を採る(公認小賣業者)。  消費地域につきましては、現行規則におきましては、農林大臣指定する消費地域とそれから知事指定する消費地域とがございますが、その点はそのまま踏襲して参ります。それで農林大臣指定する消費地といたしましては東京、大阪、名古屋、横浜というような大体八大都市と海なし縣を考えております。その他の地域知事指定するということに大体考えておりますが、その指定消費地域におきましては水産物統制されるということになるわけであります。それでその指定消費地域におきましては先ず水産物の小賣については許可制を採りまして、凡そ魚屋さんは全部知事許可を必要とするという工合にいたしまして、その許可を受けました魚屋さんを公認小賣業者と呼ぶわけでございます。ここにありますように指定消費地域におきましては、統制外水産物を賣ります場合にも許可が要るということにしておるのであります。例えば現在「たひ」なんかは外されておりますし、それから今度の改善案によりまして相当統制から外される魚がございますが、そういう魚を賣る場合でもやはり許可が要るという工合を考えております。但しこの許可というと物々しくなりますが、これは或る一定設備さえ持ておりますればどんどん許可する方針でありまして、決してこれはむずかしい制限ではありません。むしろ漁屋さんの実態をよく知事の方で分つておるようにしたいため、並びに統制水産物の取締の便宜上こういう措置を取つてわけでありまして、漁屋の、水産物販賣の小賣業を制限するという趣旨ではないのでございます。尚ここに統制外水産物とありますが、これは海産水産物だけでありまして、川魚、「うなぎ」とか「ます」というような海産以外の水産物については許可は要らないのであります。
  15. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 そうすると昔あつた魚の小賣屋ですが、そういうような式のものだつたら大体設備を持つているとみなされるのですか。
  16. 奧田孝

    説明員奧田孝君) それは普通魚屋さんの設備があればどんどん許可を出しております。
  17. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 そうするとその数には無制限だとおつしやつたが、制限がないわけですね。
  18. 奧田孝

    説明員奧田孝君) ございません。
  19. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 昔のような大体形に返るわけですね。
  20. 奧田孝

    説明員奧田孝君) はあ。次に参ります。「右の外消費者による小賣業者登録制を実施(登録小賣業者登録小賣業者でないし(後述)割当配給品割当を受けられないものとする。」とにかく魚屋さんは全部許可を必要といたしまして、公認小賣業者となるわけであります。その公認小賣業者の中に又登録小売業者というものが出て來るわけであります。この登録小賣業者というものは、現在魚屋さんの登録をやつておりますが、あれと同じでありまして、消費者自分の買いたいと思う魚屋さんに購入登録をいたしまして、それが或る一定数以上の購入登録を集めました魚屋さんが登録小賣業者というものになるわけであります。登録小賣業者になるための必要登録人口数につきましては、これはできるだけ低く定めまして登録小賣業者というものが非常に特権化するというような点を排除して行きたい、かように考えております。それで公認小賣業者登録小賣業者ではどういう点が違うかと申しますと、あとで述べまするいわゆる家庭向き割当配給品というものが出て参りますが、この割当配給品登録小賣業者でないと扱えないということになります。その点が登録小賣業者でない公認小賣業者登録小賣業者との違いになるわけであります。
  21. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 公認を受けない場合の罰則はどうしますか。それは考えておりませんか。実際は川魚以外の物をじやんじやんやつておる。
  22. 奧田孝

    説明員奧田孝君) それは今度規則がそう決まりますれば、無許可で魚を販賣いたしますと、規則違反として罰則の適用を受ける。それは許可さえ受けて貰えばいいわけです。
  23. 尾形六郎兵衞

    尾形六郎兵衞君 誰が許可する……
  24. 奧田孝

    説明員奧田孝君) 知事がいたします。次へ参ります。  四、指図分荷  1、知事は毎日入荷した統制水産物中品種、鮮度、品質を勘案し、これを割当配給品一般配給品に分ち且つその用途に應じ家庭向け大口消費者向け等に分つ。これがいわゆる市場における分荷の規定でありまして、例で申します、例えば築地市場毎日魚が入つて來るわけであります。その際都の役人が朝早くから築地市場へ参りまして、入荷しました魚を見まして、その鮮度のよい物をこれを割当配給品といたしまして、それ以外の物を一般配給品に分つわけであります。それで家庭におきまして配給されましても、非常に喜ばれるようなびちびちしたよう魚割当配給品といたすわけであります。その他の物は一般配給品という工合に、これは都道府県の吏員がその分荷の仕事に当るということになります。
  25. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 そうすると登録小賣というものは方は非常に鮮度が新らしい物である。それから公認小賣の方はつまり鮮度がそれよりか落ちるということに了解してよろしうございますか。
  26. 奧田孝

    説明員奧田孝君) それはあとで又出て参りますが、大体鮮度のよい物を一つ家庭配給品として廻そうという趣旨で今度のことが考えられておりますので、大体まあそういうことになるわけであります。尚その登録小賣業者あとに出て参りますが、その割当配給品の外に一般配給品も扱いますし、勿論統制外の魚も扱える。こういうことになりますが、その最も家庭で喜ばれるような鮮度のよい魚は、これは登録小賣業者でないと扱えない。そのために多少面倒でも登録手続を取る。こういうことになるわけであります。それから尚そこにありますように、都道府縣長は、割当配給品一般配給品に分つと共に、更に用途に應じまして、これは家庭向け、これは大口消費者向け、これは加工向けという工合に分荷もいたすわけであります。割当配給品につきましては、これはもう殆んど大部分を、これは家庭向けに廻しまして、家庭向け配給の確保を図つて参りたい考えております。  2、割当配給品家庭向けに廻すものは登録小賣業者に対し登録人口数に比例して割当てる。登録小賣業者は右の割当を受けたときは正当の事由なくして拒否ができない。  この割当配給品中、今申上げましたように、家庭向けに廻すものにつきましては、登録小賣業者だけが扱えるわけであります。而もその登録小賣業者割当てます基準には、登録人口数を用いまして、百世帶の登録を受けております小賣業者は、五十世帶の登録を獲得しております小賣業者の倍の割当を受けるという工合にいたしたいと思つております。それで、登録小賣業者は、その割当配給品割当を受けましたときは、正当の事由がないと拒否ができないという工合にいたしまして、現在問題になつております拒否の問題についての解決をこういうふうにして図りたいと思つておるのであります。それでこの割当配給品というものは、さつきから何遍も申上げましたように、家庭で喜ばれるような魚でありますので、恐らくこれを登録小賣業者拒否することは恐らくないと思いますが、それをその理由なくして拒否するということは、規則で禁じて行きたいと思つております。それで若し一月に三回以上正当の事由なくして拒否いたしました登録小賣業者登録は、これは取消すという工合にいたしまして、小賣がいろいろな商略拒否をいたしまして、値を叩くというようなことがないようにいたしたいと考えておるのであります。それから若しも登録小賣業者が、割当を受けました割当配給品拒否いたした割合はどうするかと申しますと、その拒否品は一應他の登録業者追加割当として割当をいたします。そうやつて結局登録小賣業者が誰もそれを取らないという場合におきましては、その魚は一般配給品に廻すことは絶対にいたしません。どうするかと申しますと、それは大口消費向けに廻しましたり、或いは加工向けに廻しましたり、或いは荷受機関の直賣に廻すという工合にいたしたいと思うのであります。現在小賣が拒否というものを商略的に用いておりますのは、例えば割当配給品としては拒否いたしますが、一般配給品としては受取つて自由に賣ろうというような商略法を用いる者もないではありませんが、そういう点をこれで排して行きたいと考えておるわけであります。  3、一般配給品については登録小賣業者以外の公認小賣業者も買受けることができる。  それで、以上申上げましたのは割当配給品でありますが、あとに残りました一般配給品についてはこれは登録小賣業者も、又登録小賣業者でない公認小賣業者も、自由に欲しだけ買つて行くという工合にいたします。  五、末端配給   割当配給品については、登録小賣業者は、当該小賣業者登録をした者以外には販賣することができず、且つ販賣台帳を備え、販賣の都度購入した登録消費者住所氏名及び数量金額を記入しなければならない。  割当配給品割当を受けました登録小賣業者は、自分登録をして呉れた人以外には賣つてはならないのであります。又販賣台帳を備えて置きまして、その購入した消費者住所氏名、それから数量、例えば「いわし」なら「いわし」百匁誰それに賣つた金額は十三円というふうに(笑声)記入して置かねばならない。これにつきましては甚だ皆さんもお笑いになりましたように非常識ではないかというような御意見もあるかと思いますが、配給品としてやつて行きます以上は、最小限この程度のことはやつて置きませんと、一体どこへどう流れたか分らないということになりますので、魚屋さんには甚だお氣の毒でありますが、この程度のことは一つつて頂きたい、かように考えているのであります。  2、割当配給品については知事は一人一日当り購入数量制限する。  割当配給品については、知事はやはり一人一日当り三十匁とか、五十匁とかいう工合に、一人が買い得る最高の限度を押えて置くわけであります。一人で無制限に沢山買えないようにする趣旨であります。  3、一般配給品販賣については統制價格以外制限なし。  小賣が一般配給品販賣します場合には、これは誰に賣つてよろしいわけでありますし、数量についても制限はございません。ただマル公を守つてさえ貰えばいいわけであります。  六、統制品目整理   統制を簡素強力にするため水産物中一般家庭用としては不向きのもの、嗜好品的色彩が極めて顯著なもの等の價格及び出荷配給の統制撤廃する。  これが今度の改正要綱の大きな眼目でありまして、ここに書きましたような一般家庭向きとしては不向きなものとか、或いは嗜好品的な色彩が強いものとか、そういうものを思い切つて統制を外すということにいたしたいと思つております。  七、取締等  1、登録小賣業者は毎日割当配給品一般配給品別に品種数量を店頭に明示すると共に販賣品に正札を附けなければならない。  これはこの通りでありまして、一体今日の割当配給品は、品種は何であつて数量は幾らであるかということをお客さんに分り易い所にはつきり示しますと共に、販賣一つ一つに正札を附けなければならないというわけであります。それから  2、登録小賣業者の店舗では、割当配給品一般配給品及び非統制魚の販賣場所を明瞭に区別しなければならない。  登録小賣業者はさつき申しましたように割当配給品と、その外一般配給品、それから非統制魚の三種類の物を販賣できることになりますので、その販賣場所をはつきり区別して賣つて貰いたいという趣旨でありまして、これらの物をごちやごちやに並べて賣ることはいけないという趣旨であります。  3、公認小賣業者についても右に準ずる。  公認小賣業者につきましては、割当配給品を扱うことはございませんが、一般配給品と非統制魚を賣り得るわけでありまして、その際には一般配給品と非統制魚の販賣場所をはつきり区別して賣りますと共に、やはり正札も附けて、お客さんに値段がはつきり分るようにやつて貰いたい、かような趣旨でございます。甚だ簡單でありますが、以上で一應御説明を終りたいと思います。
  27. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 只今説明に対して質問がありましたら……
  28. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 逆にお尋ねして行きたいと思いますが、第六の原則に從つてともかく魚の種別はすでにもうそちらの統制官廳としては内定しておりますか。
  29. 奧田孝

    説明員奧田孝君) お答え申上げます。品目につきましては大体関係方面との折衝で大体の輪郭は決まつて参りましたが、尚今後折衝の余地はあるという工合に考えております。
  30. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 それは委員長どうですか。大体委員会において現在の交渉中にある品目……公表のできる面とできない面とあると思いますが、できるならばそれを一應お聞きして置きたいと思いますが……
  31. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) できないことはないでしよう。大体原案の、目下交渉中の品目を明示して貰いたい。
  32. 奧田孝

    説明員奧田孝君) 実はこの統制品目につきましては外部にもまだ出しておりませんので、速記を止めて頂きます。
  33. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記を止めて下さい。    〔速記中止〕
  34. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記を始めて。
  35. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 今その品目について、大体まだ決定を見ない交渉中の趣でありますが、これを見るというと、我々毎日々々の生活においては、羊頭を掲げて狗肉を賣るというような、結局結果になると思いますので、幸に今日は政務次官もおられますから是非統制の全面的撤廃を、國を挙げて要望しておるのが、これは実態でございまするので、その趣旨を十分に御賢察を願つて、そうしてこの制限品目の数を極度に一つ圧縮して頂けるように、行政当局は万全の交渉を進めて頂きたい。並びに委員長はよく参議院水産委員の議を一つ今申上げました研究をして頂いて、衆議院の水産常任委員会と十分の有機的連絡をとつて、今申上げました私の要望が実現するように格段の御奮闘を私はお願いする次第であります。それから次にお尋ねをしたいと思いますが、統制課長並びにその協議に與つておられる各省の各位は、殆んど大学等においても優秀の人材ばかりであらせられまして、その優秀な頭脳からこの文章に額を集めて御協議になつた全文は、いわゆるギヤップがないように計画を進めておられることは、要綱の全般を通じて拜察することができるのであります。併しながらややもするというと、デスク・プランに陷つて実行のできないことになり、芦田内閣当時に作りました私達も数において結局破れたような結果になつて、取引高税というものを結局法律として作つたわけでございますが、これのごときは、現に到るところで悪税の悪税たる評を買つておるような次第でありまして、実際に商取引をやつておるところのあの小賣商人の人々の、その毎日々々の苦汁というものは言葉に絶するものがある。わざわざ人を一人雇入れなければできんというような煩瑣な点等もあるやに私は各方面から陳情を受けておる。この第五項の末端配給の場合における魚屋さん方が、販賣台帳を備え、販賣の都度、販賣の都度ですから、矢野が百匁買つた場合も、淺岡先生が十五匁買つた場合も、その都度これを登録して、住所氏名、その数量並びに三十六銭ということも記入して行かなければならん。果してこれが実際行われるかどうか。立法者というものは、いわゆる取締るという立場からむしろ考えるのでなくて、その法の適用を受ける者の立場に立つて立案するということが、最も民主的な私は制度の決め方であると思いますが故に、この問題について果して当局は、これが実行せられ得るか、万人が万人佛樣となり、万人が万人イエスとなるような人で、そういう人であるならば、この要望の通りできるかも知れないが、法の煩瑣なために罪人を作る。いわゆるみすみす良心的には作らなければならんと知りながらも煩瑣のために、又この税金等の問題もいろいろありまする関係上、結局販賣人をして犯罪人たらしめるというような環境に追込むということが、私はむしろ実際にそぐわんようなことになりはしないかと思う。この点についてこの方程式を何らか改善する意ありや否や、その前にこれが実行が良心的にできるという見通しの下に立つておられるや否やということについてのお答えと、更に今申上げたような実行がなかなか困難だから御説尤もだから、もつとこの点は改善したい、而して交渉を続けて行きたいというふうにお考え下さるか、この点お尋ねをいたします。
  36. 坂本實

    説明員(坂本實君) お答えをいたしまする前にお許しを願いまして一言御挨拶を申上げたいと存じます。  過般國家行政組織法が改正されまして、政務官の異動がございましたが、不肖坂本図らずも農林政務次官に就任をいたしまして、今後いろいろ皆樣方にお世話になると存じますが、よろしく御指導御鞭撻をお願いを申上げる次第であります。特に本日は本委員会におきまして水産物統制機構改善につきまして、種々御協議願いますることは誠に感謝に堪えないのでありまして、先程來事務当局から種々今回の統制改善の要点につきまして御説明を申上げたのでありますが、かねてから國会におきまして鮮魚統制撤廃すべきだという御意見がありますことにつきましては、私も亦十分承知いたしておるのでありまして、從いまして相成るべく國会の御意思を尊重いたしまして、一日も早くその線に沿つて行きたい、かように考えまして、省内の問題は勿論、司令部にも当つたのでありまするが、その結果大体只今のところ先程から申上げまする点に落ち着いたのでありまして、只今一つ予め皆樣方にその案をお示しいたしまして御審議を願うのであります。申すまでもなくできるだけ統制は簡素にいたしたい。でき得れば完全に統制撤廃いたしたいということは御指摘までもなく私も亦さような理想を持つておるのでありまして、今回におきましては統制は外して行くと、併しながら止むを得ないものは一部残すということなのでありますが、併し統制を存続いたしますものにつきましても、守れる統制でなければならない、実行できる統制でなければならないということは矢野委員の御指摘の通りであります。從いまして例えば統制を存続いたしまする品目等につきましても、その量におきまして、或いは又使い途におきまして、需要度が比較的軽いものにつきましては、これを一つ止めるように更に今後とも努力をいたして見たいと存じます。尚又もつと配給の面におきまして種々煩瑣な手数を要することに相成つておりまするが、これらの点も今少しく考え方があつたのではないかというような考えもいたしまするので、いろいろ御指摘になりました諸般の点につきましては、今後一つ十分に御趣旨に副いまするように一段の助力をいたしたいと考えておるような次第であります。  尚事務的な問題につきましては、それぞれ事務当局からお答えをいたすと存じますが、私といたしましては、全く國会の御意見と同一でございます。一日も早く一つ統制撤廃する方向に最善の努力をいたしたいと考えておるのでありまして、この点御了承を願いますと同時に、今後の御協力御指導をお願いを申上げる次第でございます。
  37. 奧田孝

    説明員奧田孝君) 末端配給の記帳制の問題につきまして御意見を伺いましたが、誠に御尤もでございまして、私共も日常生活におきまして、実際魚屋さんがこういうことをやることは非常に困難だということはよく分つておりますが、ただ先程申上げましたように、苟くも配給制度ということで魚を安く、且つ廣い範囲に公平に配分いたしますことをやつて行きますためには、最小限この程度のことはどうしても必要じやないかという工合にまあ考えるわけでございます。それで、このやり方でございますが、登録小賣業者は、自分のところに登録して呉れた人の住所氏名は、これは予め分つておるわけでございますからして、それは初めから書いて置くわけであります。それでまあ販賣の都度これはその種類数量金額を書くわけで、そこがまあ非務に煩瑣でございますけれども、從來魚屋さんが掛賣りをいたしましたときには、誰それ樣幾ら何を賣つたというようなことを書いておつたわけでありますが、それを思い出して一つ無理でもやつて頂かなければならんのじやないかという工合に考えておるわけでございまして、この点は御指摘頂きますと我々としても誠に辛いわけでございますが、これはいろいろな関係で万止むを得ずこういうことになりましたので、一つ御了承をお願いしたいと思います。尚参議院のそういう御意見につきましては、関係方面にもよくお傳えしたいという工合に考えております。
  38. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 政務次官の非常な良心的な御答弁に対しては心から滿足するものであります。是非ともその実現のできるように進めて頂きたいと思います。今の統制課長の御意見もいろいろと御折衝の実情から出て、なかなか御苦労なすつての現段階においての結論だと存じますが、私は一つの建設的の意見としてならば、例えば野菜の統制撤廃をやつたが値が下らない、これは日本の婦人達の民主的訓練ができていないためである。できないからと言つてその時期を待つて、或る一つの常に條件附の制限ばかりを加えて行つて、みずから民主的に自立するような機会を與えないということじやいかんと思うのです。こういう問題も結局は登録小賣店が與えられるところの鮮度の高い魚を、例えばその一日に今挙げられた「いわし」なら「いわし」が五十貫配給されたときに、五十貫を闇に流さないで、全部いわゆる登録されておる消費者達にこれが割当のできる、配給のできるようなふうにその実績さえ挙げればいいわけでありますから、むしろ罰則等というようなことを考えないで、水産当局はその一つの小賣店を中心とした婦人達の会合を求めて、そうしてその消費者達が、その小賣店が良心的にその與えられたる、割当てた魚が配給されるかどうか、それを監視する。そうしてもう絶対に「いわし」一匹と雖も割当てられたものが横流しをしないというようなふうに婦人達の力でそうした一つの環境を作り上げて行くというのが、私は実質的の民主國会の進むべき私は傾向だとこう考えておりますが故に、政務次官のお話もありますから、随分と事務当局では御苦労なさつたとは存じますけれども、参議院意向も傳えるという統制課長の思召しでございますので、もう一度一つ最後の決定、動かし得ざるものであるというようなお氣持ではなくて、憲法さえも我々は改正し得るところの権能を與えられておりますから、一つ格段の御努力をこの機会に私は要望して止まないのであります。  それから小さい問題でありますが、第四の第二の正当の事由というのは、これは何か事前にその事由を規定して置きますか。或いは適当にその都度都度判定して行くのですか。どういうおつもりでございますか。
  39. 奧田孝

    説明員奧田孝君) 只今の初めの方の御意見消費者、特に家庭の主婦の協力を得なければ実効が挙らないという御意見は誠に御尤もでございまして、我々といたしましては、今回のこの統制改善は官廳で作りましたこういう規則一本で決して実効は挙らないのでありまして、これには当業者の協力は勿論でございますが、一般消費者、特に家庭の主婦方の積極的な御協力を得なければ実効が挙りませんので、そういう点につきましても、この規則の実施の際には、十分御協力を求めるような方法を講じたいという工合に考えております。  それから正当の事由でございますが、これは予め明示せずに、その都度の判断で行つた方がよいのではないかという工合に考えております。
  40. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 それから続きますが、もう一つ農林大臣のいわゆる大臣指定地区八大都市と知事指定、これは本質的にはどういうような結果において相違がありますか。結局農林大臣指定地区の八大都市は優先的に数量を多く割当てられるというふうに解しておりますが、それでよろしうございますか。
  41. 奧田孝

    説明員奧田孝君) 農林大臣指定消費地につきましては、農林大臣出荷計画に織込みますので、やはり水産物の確保という上から行きますと、優先的に扱われることになると思います。
  42. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 農林政務次官にお尋ねいたしますと共に、是非一つ御高配願いたい問題でございます。具体的問題でありますが、福岡縣の久留米市とそれから大牟田市の隣接の市制を布いておる二つの市であります。久留米の方も相当労働都市でありますが、大牟田は更に労働都市であります。而して大牟田のマル炭配給を受けるその人口を差引きました大牟田市の市民数と久留米の全体の市民の数を比ベましても、尚大牟田の人口が多いのにも拘わらず久留米のみを指定地区にいたしまして、あの石炭生産、その他あらゆる化学製品を生産しておりまする大牟田を大臣指定地区にいたしません。これは前の次長であつた藤田君時代の頭脳的或いは遍見と申しますか、そういうようなところから來ておると私は実は考えているような次第でございますが、幸いに最も公正なる判断をして頂きまする尊敬する方が農林政務次官の重責に就いて頂きましたので、是非これを機会にこの指定地区を存続せられますならば、平等の原則から申上げましても久留米よりも早く大牟田は大臣指定地区になすべき実績、実力を私は持つている都市と思いまするので、一段の御高配を切にお願いして置く次第でございます。
  43. 坂本實

    説明員(坂本實君) お答え申上げます。只今矢野委がから御指摘になりました久留米市或いは大牟田市、かような方面につきましては十分調査をいたしまして、誤りがありまするならば訂正するに吝さかなるものではございません。十分実情を調査いたしまして適当に処理いたしたいと考えています。
  44. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 統制課長にお尋ねしますが、この第五の今の小賣業者が台帳を備えて、そうして住所とかいうことは分つておりますが、せめて金額だけを書く。統制課長の先程の説明では昔小賣業者が掛賣りをした当時において品目を書く。確かにそうです。けれどもこれは一般の現金買いとそれから掛賣りにおいては非常に價格が違つておる。だから小賣業者は儲けるという上においてそういう手数をしても決して損をしない。だからそういうことをやり得た。けれども今のあなたの説明では、昔そういうこともやつたから、こうした一つ統制したものに対してもやる、こう言いますけれども、実際これに対して手数料は決まつておる。決まつておるものに而も大勢のものを扱う登録店が果してこれをやる得るかどうかということに対しては、私はやり得ないという結論を下し得られます。けれども当局が一應こういうふうにやれという、又関係方面もそういうふうにあるべきだというのでは、なかなかこれだけでは私は承服できない。だからこれに対しては一段と一つお考えを頂くと共に、又当委員会においてもこの点につきまして少くともこういう方面のエキスパートの意見を調査する必要があるのではなかろうか、こういうふうに私は思う。  それからもう一つの問題は、四の指図分荷の問題は知事の命を受けた者が毎日入荷した水産物東京なら東京築地行つてそうしてやる。扱う人達がやつて、事後承諾の形になると思う。実際にその体制がはつきり入つて來たものを割当てるように陣頭指揮をしておるかどうか、或いはされ得るかどうかということについて、一應私は自信ありや否やを伺つて見たいと思います。
  45. 奧田孝

    説明員奧田孝君) お答え申上げます。只今私が昔掛賣りをしたときにはそういう記帳をしたのだからというようなことを申上げましたが、勿論掛賣りの場合と今度の記帳の場合とでは全然事情が違うのでございまして、その点は御指摘の通りでございまするし、買つた人の名前とか、数量金額を從來記入したというようなこともあつたのであるから一つそういうことも思い出して記帳制を守つて貰いたいということでありまして、これの困難性につきましては我々も重々感じておるわけであります。それで参議院のそういう御意見に基きまして、関係方面にももう一度折衝をいたしたいと思いますが、從來の経緯からいたしましてこれを改めることは非常にむずかしいのではないかという工合に思いますが、我々といたしましては最善の努力を盡したいと思つております。それから市場における分荷でございますが、これはちよつと速記を止めて頂きます。
  46. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  47. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記を始めて。
  48. 尾形六郎兵衞

    尾形六郎兵衞君 坂本政務次官と東畑生活物資局長要望して置きたいと思いますが、矢野並びに淺岡両委員の質問で大体要は盡しておりまするが、私共水産物統制改善案が出ると言いますので、実はもつと非常に期待しておつたわけであります。ところが從來のものよりは相当に進歩はしておりまするが、最も重要なる統制品目整理という段になりまして、只今読上げたところを見ますと、統制品目整理となつておりまするが、左程に整理されたようには承知できないのであります。殊に或る程度水産のことを知つておる私共が一々書留めなければならない程の新たなる種類がありますることは、決して整理されたものとは思えません。何とか我々が記録しなくとも指で数えるくらいの種類に止められるように今後格段の一つ御努力をお願いしたい、こう思うのであります。尚先程の、小賣業者が小賣した者の住所氏名、値段等を書留めるということは非常に煩雜だ、並びにこれによつて犯罪を構成したりすることはますます面白くないという矢野委員お話でありましたが、これも非常に私同感でありまして、この魚の統制のために、我々の仲間、我々の同僚、我々の部下も多数水産物の價格並びに統制違反のために刑事問題になる。私共のやつております山形縣水産協会におきましても僅かのことで統制違反に引つ掛りまして今訴訟になつておる。私はお魚を扱う者は非常に元氣であつて勇敢であつて無邪氣でございますので、成るべく早くこういう面倒な統制規則等を離れまして、愉快に漁業ができ、且つ愉快に取引できる世の中を一日も早く実現したい。これが本当の國民の要望であつて國会の又要望であると思いますので、何とか早くこの水産物統制改善案が、もつと一層進んだ改善案になるように御努力をお願いしたい。尚この改善案は、然らばいつ頃から実現されるお見込でありまするか、この点につきまして一應お尋ねして置きたいと思います。
  49. 坂本實

    説明員(坂本實君) 尾形委員にお答えを申上げます。いろいろ御意見を承つたのでありまするが、私共といたしましても経済の原則は飽くまでも自由である、かように考えるのでありまして、戰時中から終戰後の今日まで、いろいろ生鮮食料品を手を替え品を替えまして統制をいたして参つたのでありまするが、なかなかその実効の挙らないことはすでに國民齋しくこれを認めるところでございます。從いまして、経済の原則に基きまして殊にこの技術的に見ましても非常に困難な鮮魚統制撤廃するということにつきましては、我々も異論はないのでございます。先程もお答えいたしましたように、一日も早くこれが完全に統制撤廃できるように一つ最善の努力をいたしたいと考えるのでありまして、この点につきましては事務当局といたしましてもいろいろ実は資料をまとめ、又司令部にも折衝をいたしております。経過につきましては十分御了承頂けることだと思つております。で今回のこの改善案につきましていろいろ御意見を承つたのでありまして、一つ我々もこの國会の御意思につきましては十分尊重をいたしたいと存じまするが、今お話がありました統制品目整理につきましては私も先程発表いたしました原案を見まして余り事細かに出ているのでありまして、むしろこれはつまり一般の商取引に行われまするように、もつと何か表現の仕方を簡素にする秘要があるのではないか、又それで事足りるのではないかというような実は感じもいたすのでありまして、これらの点につきましてはもつと研究をいたし、又私みずからも一つ関係方面にも出向きまして十分一つ今日の皆樣方の御意見も附加えまして一つ説明をいたして行きたいと考えているような次第でございます。いろいろ御意見もおありかと存じまするが、ともかく我々はどこまでも統制撤廃するという最終の理想に向つて一つ努力をいたしたいと思うのでありまして、この段階におきまして必ずしも満足すべきものでもございませんし、我々は十分まだ改める点もあると思いまするが、一つこの段階におきましては一應この程度で御了承願わなければならんのではないかとも考えているのであります。更に御承知のように漁網綱その他補給金の問題がいろいろ取上げられているのでありまして、閣議等におきましてもいろいろ議論になつているのでありまするが、これらの問題もいろいろ魚價の問題その他にも影響するところがございまするので、農林省といたしましては一つこれに対しましてもいろいろな角度から一つ檢討して貰いたい、かように実は申入れもいたしているのでありまして、いろいろな段階もあろうかと存じまするので、今後におきまする努力は十分いたすつもりでございます。この点御了承置きを願いたいと存ずるのであります。尚実施の期日につきましては、只今のところ十月一日から実施いたしたい所存でございます。
  50. 西山龜七

    ○西山龜七君 登録に小賣店が、自分の店に登録をしておる消費者家庭に應じまして割当を受けましたものをその消費者家庭が、要らないと辞退した者の処分方法はどういうふうにするか。その点を一つ承わりたい。
  51. 奧田孝

    説明員奧田孝君) お答え申上げます。大体割当配給品につきましては、消費者が飛びつくようなよいもののみを割当配給品にいたしまするし、又例えば百世帶なら百世帶受持つておる小賣業者に対して、毎日百世帶分割当配給品があるというわけではございませんで、恐らくその三分の一か四分の一、或いは五分の一くらいの登録人口に対して、そのくらいの割合のものしか割当配給品の数がないと思いますので、大体賣れ残ることはないという工合に考えておりますけれども、併しその賣れ残つた場合はどうするかという御心配は誠に御尤もでありまして、我我といたしましては、その際或る條件を設けまして、その際にはそういう登録した人でなくても賣り得るという途を開きたいという工合に考えております。この点につきましては関係方面と今折衝中でございまして、我々としましては、是非そういう途を開きたいと願いまして、最善の努力をしたい。かように考えております。
  52. 西山龜七

    ○西山龜七君 今の問題でありますが、それは消費者が事実において辞退しないものも……実際に辞退した消費者があつた場合は、これを他に流しても賣つてもよいらしい、こういうことになりますと、どうもそれが一つの口実になつて、これが無意味になる。かように思いますので、その点を特に御考慮願いまして適当に案をお考え願いたいと思います。
  53. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) それでは最後に私お伺いいたしますが、幸い物價廳からもおいでになつておりますが、今補給金撤廃の問題が非常に論議されておる。或いは撤廃は本年もないかも知れませんけれども、若しあつた時分において、一体魚價の公定價格を上げるのか、或いは統制撤廃するのか、その見通しについて物資局長並びに物價廳の方からお答え願いたい。
  54. 東畑四郎

    説明員東畑四郎君) 補給金問題は、政府といたしましては決定いたしておりません。仮に補給金がなんなります場合に、この漁網綱にいたしましても、漁網綱がどういう業界、又それに関連してどういう影響をするかという問題がなかなかむずかしい問題であります。又そろばん上マル公を上げましても、実際としてそういうもので賣れないとなりますと、その魚を統制する必要がなくなる事態が來ると思います。そこで我々としましてはこの案では補給金が存続するという前提で勿論考えております。補給金がなくなりました場合におきましては全然新らしいことになります。そういうことになりますれば更にもう一遍根本的に考えなければいかん、こういうふうに考えております。どういう價格になりますかは、これは物價廳の問題でありますが、條件が全然変つて來るということで統制問題にも絡んでもう一遍根本的に檢討する必要があるのじやないかというふうに考えております。
  55. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 新たな観点から檢討し直すというわけですね。
  56. 東畑四郎

    説明員東畑四郎君) そのときに果して統制問題まで触れるか、或いは價格だけの問題で收まるかという問題はまだ檢討しておりませんので、全然その立場からもう一遍檢討し直さなければならないと、こういうように考えております。
  57. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 簡單に結論だけを……今日の水産物統制改善要点に対しては結論を申上げ、更に当局に強く要望して置きたいと思います。一言にして申上げますならば水産物統制改善要点と書いてありますが、私はこれは改善要点とは思いません、むしろ改悪要点だと、こういうふうに私は解釈しております。それで先程坂本政務次官はこうした問題に対しては、國会或いは委員会の要請に從つて、そうしてみずからも善処すると、こういうことを言われました。誠に結構なお答えでありまするが、要はこうした問題が今日のこの一つ一つの問題を研究し、或いは深く入つて行けば行く程困難になつて行くように私は思うのであります。それで今の実際業者がこういうふうなものでなし得られるかどうかということに対しては、更に疑問を持たざるを得ない。これはむしろ今度は水産物統制改善要点だと、よくしたのだというようなことになつて行きますと、少くとも今の内閣というものは、今の政府を構成しているものは、これは民自党の單独内閣、或いは民自党の政策そのものを施行して行くというように一應一般國民は承知いたしております。ところが実際に水産物統制に対してよくとてやつたのだ、或いはよくしたのだというようなことでこれが発表されたとしても、これはまだ結論には到達してはおらんかも知れませんが、決してよくないと思います。それですでにもう魚も事変前の八〇%に近い或いはそれ以上のものが獲れ出したということは一般の國民はもう知つておるのです。そういう観点から考えますならば、今日のこの改善要点というものは靴の底の裏から、裏も而も踵の方から掻くようなもので、ちつとも響いて來ません。だからこうした点につきましてどうか農業当局は一段の、こういうものじや國民は決して満足しないということを根本に置かれまして、強くもう少し外の施策の下に関係方面とも強く折衝して頂きたいということを一應要請いたしますと同時に、当委員会といたしましてはすでに前國会以來この問題に対しては議に議を重ねておるのでありますから、そうした点について國会或いは委員会自体も関係方面にこういうような改善要点じや駄目だということで強い折衝をして頂きたいということを要請いたしまして私の質問は終りたいと思います。
  58. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 私の質問はこの問題に関する限りは本日は打切りたいと思いますが、実は冒頭にお願いを申上げたい。殊に政務次官がおいでになつておりますので、併く関係者として、私は田中資材課長の出席を要望して置きましたが、関係方面に出向いておられるそうでありますから、主として政務次官並びに特に初めてお目見えする次長に私は御要望申上げます。それはもうすでに六百三十万人の引揚者を迎えたわけであります。これに関係する家族等を加えますというと、常に私が申上げますように三千万に垂んとする國民の実に驚くような数を示しておるのであります。この人々を本当に自力更生させる。その環境を整えて行くことが生きた行政であり、生きた政治であると、こう信じております。刻々に引揚の諸君も帰つて参りますが、いろいろな私達の想像のできないような行動を取つておられますけれども、若しこれらの人々が職を得、業を安んじ、又居を與えられ、必要なる資材資金等のその整備ができたならば、私は決して今までのような引揚者の諸君が動靜を示したからといつて何ら同じ日本人としては心配はいたしません。この水産問題に限定いたしまして考えて見ましても、私は水産当局が引揚者の中に命を賭けて水産業のために奮鬪をしたその諸君に、或る程度の、國家の現状に即した或る程度の資材等或いは金融の便等を開いて呉れることによつて、私は所を得て欣然として日本の民主的建設のために協力して呉れると思うのであります。然るに水産業に携わらんとする引揚者等に、何らかのそこに金融或いは資材の特殊的手当をすることを、何か一般の國民の水準よりも以上高く引上げるかのごとき錯覚に陷つて、そうして何ら資材も與えない、或いは金融の便も開いてやらないというような、むしろ平等の原則に反した数々の事態を私は憂うるものであります。ここに淺岡委員も、ついこの前の参議院における在外同胞引揚問題に関する特別委員会において、満場一致を以て引揚者の水産資材について、特別の行政的処置をして呉れるように、具体的に言うならば、漁網その他の資材を引揚者の枠として考えて呉れるように当局に要望するということの結論に達したのであります。幸い水産委員長と同行しましたので、水産当局の意向をやや探つて見ると、我々の要望と非常な違つた考えを持つておる向きもあるやに私は推測いたしました。今までの中に二回に亘つて引揚者の枠を特別に作つて、そうして各縣に割当てたのでございます。その中に一二の不心得者があつて、その漁網等を横流しをした者があることを私は知つておる。併しそれは既存業者の諸君がやつておるのに比べれば、むしろ非常な僅少であつて、信用を失い、家を失い、地所を失い、何らの起つべきその根拠を失つておるところの諸君が、而も資材を頂戴したが、折角開いて頂いておつた復金の特別融資も杜絶し、その他の金融の途も、農林中央金庫等から借受けようとしても、実に荏苒日を空しうして、四ケ月も六ケ月もかかる。十日に一割の利子を拂つて借りるというようなその窮状にある者が、実にもう止むを得ずしてその資材を流さざるを得ないというような場合、或いは百人に一人か二人の程度であつたから、それを理由として、私は平等の原則に副うための引揚者の資材の枠を設けるというような、この温かい方法をこれも放棄するということは、私はこれらをして恐るべき政治的の革命手段に訴えるような、これらの人々を押込んで行くことになると私は思いますので、是非政務次官は水産当局を鞭撻して頂きまして、次の四半期における漁業資材等の或る程度の枠を設けて、引揚者の諸君がその当局の親心に感激して、その業に親しむことができるような措置をして頂きたいことを、心からお願いする次第であります。殊に引揚者の中でも、さて舞鶴に帰つたが沖繩の諸君はどこに行つていいか分らない。日本の國に籍がない。敗戰になつた。そうして欣然として戰地に赴いた沖繩の諸君が帰つて見れば、國がどこに行つたか分らない、舞鶴には誰一人も沖繩の諸君を迎えるための特殊的の取扱いをして呉れるものがない、これらの諸君はどういう憤激を感ずるかは想像に余りあるものがあると思いますので、私は厚生政務次官としての特別の措置をするように、その管轄の者に指示をいたしておるような次第でございますが、沖繩の諸君に対しても同樣に一つお考えを願つて、各縣の割当の中に沖繩の諸君も含まれておるということを示して頂きたい。殊に次の実際問題は、長崎縣の五島の小値賀漁業会の問題でありますが、そこに沖繩漁業團の東江清次君と五十名の方が陸地から十海里の沖で漁業をやつておる。然るに契約保証金として二十五万円取られ、而も水揚総額の三割を漁業会が收得して、その三割の收得した上に余りの当然の支拂うべきところの金は漁期の終了まで全部漁業会がこれを押えて、漁期が済んでから金を支拂う。過般四月一日でありましたか、別に船を雇つてそうして後、漁場に乘込んだところが、その漁業会の船でなければ、他のチャージした船では使用を禁止するというために、同君は二十五万円以上の損害をしておる。日本が敗戰のために沖繩自体がどうなるか分らないという運命に押込まれ、命からがら逃げて來たこれらの諸君が、やつと而も許可を受けないでいい公海において漁業をしておるのに、二十五万円の契約金を取られ、水揚額の三割を取られる、而もその金を漁期の終りまでに拂われないという不平等の不当な、こうした境遇に追込まれておるときに、これらの諸君が國家革命に走らないのが不思議であると思うのでありますので、水産当局は直ちに実情を調査されまして、いわゆる良民が泣かない、良民が一人でも餓えないというような適切公正な処置をして頂きまするように、私は心をこめてお願いするような次第でございます。以上二点について政務次官並びに次長の格段の御覚悟を切にお願いする次第でございます。
  59. 坂本實

    説明員(坂本實君) 先刻淺岡委員から、本日御審議を願いました水産物統制改善要点につきまして、結論的な御意見を伺つたのでありまして、而も非常にこの改善要点については御不満の趣きを承つたのであります。この点につきましては、できるだけ一つ意見に副いまして、今後と雖も努力を傾注いたしたいと考えておるのでありまして、尚この上とも一ついろいろなお氣付きにつきましては、十分一つ我々を御鞭撻を願いたいと考えるのであります。  更に又矢野委員からソ連引揚同胞に対しまして、誠に御理解のある而も御熱意のありまする御意見を拜聽いたしたのでありまして、我々といたしましても、引揚者の方々のお立場につきましては、十分御同情を申上げるのであります。殊に我が國が四面環海でありまして、今後におきまする水産業の発達振興ということにつきましては、我我といたしましても、最も意を用いなければならないと思うのでありまして、これらの引揚げた方々にはいろいろ貴重な経驗を持つておられる方も多いと思うのでありますが、これらの方方が更生の途を水産業界に求められまする場合におきましては、我々といたしましても適切な指導をいたし、又資材、金融等につきましても、十分一つ御斡旋を申上げることにいたしたいと考えておるのであります。只今具体的な方策につきましては、まだ結論を見出しておらないのでありますが、御指摘になりました事柄につきましては、十分一つ関係者とも協議をいたしまして、速かに一つこれの対策を考究いたしたいと考えておるのであります。全く御意見につきましては十分傾聽すべきものがあると存ずるのであります。今後も更に又十分努力をいたしたいと考えております。
  60. 山本豐

    説明員山本豐君) 只今引揚者につきましての金融或いは資材の特別の枠につきまして、誠に御尤もな御要求であると思うのでありまして、先般も淺岡さんから、極く最近の引揚者についての強い御要望がありまして、私も重重お話を承つておるのでありまして、昨年でありましたか、一回か二回とにかく数量は僅かでありますけれども、特契いたしましてやつた実例があるのであります。そういう前例がありますので、私まだこの間始めて係から聽いたのでありますが、何とかそういうふうなことができないだろうかというので、資材課の連中ともいろいろ相談しておるのであります。ただ先般の場合にも、これは申しかねることでありますけれども、いろいろ資材の割当につきましては、進駐軍当局の御援助を受けておるのでありまして、そういうわけで、進駐軍当局ともいろいろ連絡を取りつつやつておるわけでありまして、そういうふうな部面においてやはり十分了解を得ないと困難なような事情もあるかと思うのであります。我々もこれでもうあきらめておるわけではないのでありまして、今後もできるだけ一つ努力をいたしまして、御趣旨に副うようにいたしたい。又全國的に仮にそういうものが急速に出せない場合には、何とか今御指摘がありましたようなそういう局部的ないろいろな問題につきましては、一つ当該縣とも十分連絡を取りまして、折角御趣旨に副うように努力いたしたいと考えております。
  61. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 大分時間も参りましたので、このくらいで散会いたしたいと思いますが、この統制問題についての委員会意向は、この前の懇談会において大体方針が決まりましてからして、その方針で行きたいと思います。  それから今のこの案の條文については、各委員からいろいろ具体的な要望がありましたので、要望政府当局も十分御尊重下さいまして、要望達成に今度とも御努力下さるようにお願いいたします。  今日の委員会はこれを以て散会いたします。    午後零時三十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     木下 辰雄君    理事           尾形六郎兵衞君    委員            淺岡 信夫君            西山 龜七君            矢野 酉雄君   政府委員    総理廳事務官    (経済安定本部   生活物資局長)  東畑 四郎君    農林政務次官  坂本  實君    農林事務官    (水産廳次長) 山本  豐君    農林事務官    (水産廳生産部    統制課長)   奧田  孝君