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1949-04-04 第5回国会 参議院 人事委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年四月四日(月曜日) 午後一時五十一分開会
—————————————
委員
の異動 三月三十日(水曜日)
委員北村一男
君
辞任
につき、その
補欠
として
山田佐一
君を
議長
において選定した。 三月三十一日(木曜日)
委員山田佐一
君
辞任
につき、その
補欠
として
池田宇
右衞門
君を
議長
において選定した。
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
行政整理
に関する件
—————————————
中井光次
1
○
委員長
(
中井光次
君)
只今
から
人事委員会
を開会いたします。
日本
は
行政整理
に関する問題を
中心
といたしまして、
本多國務大臣
、
人事院総裁
、
官房長官等
もおつつけ見えるのでありますが、時間の
関係
上先ず
最初
に
行政管理應次長
から今日までの
政府
のや
つて
おりますること、決まつたこと、今日の
状態
、將來に対する
見通し等
につきましての一應の
お話
を伺いたいと思います。
大野木克彦
2
○
政府委員
(
大野木克彦
君)
行政管理廳
の
次長
でございます。私から
簡單
に今までの
行政整理
につきましての
経過
を申上げたいと存じます。
行政整理
につきましては、すでに昨年から問題にな
つて
おりまして、昨年にも
行政機構
の
刷新審議会
が設けられまして、一應の
答申
を得たのでございますが、その後
人員
につきましては御
承知
のように、昨年度におきまして一割五分の
整理
が行われたのでございます。これは大体欠員の
整理
が主であつたものでございますから、実際にいわゆる出血はしていなかつたのでございます。
定員
としてはそれだけの
減少
をしておる次第でございます。その後
内閣
が送りましたりなどいたしまして、昨年の暮に御
承知
のように
岩本國務大臣
が
行政整理
に関する試案を出されておるのでございますが、今年に入りましてからいよいよこれを本格的に取上げることになりまして、一月に
行政機構刷新委員会
というものが設けられまして、主として
民間
の方々を呼びましてこの
委員会
が設けられたのでございますが、その
委員会
が数回に亘りまして、
機構
が主でございましたけれども、
人員関係
につきましても
檢討
を加えまして、二月に一應の結論を得られまして
答申
を得たのでございます。その
答申
の
内容
は大体御存じと思いますが、
方針
といたしましては、
経済
九
原則
を強力に遂行し、
國家財政
の
收支
の
均衡
を回復し、
國民
に対する
財政的重圧
を軽減して
健全財政
を確立するためには、その重要なる一環として
行政機構
及び
事務
の
徹底的簡素化
と、それに伴う
人員整理
を断行することが必要である。こういう銀本
方針
によりまして、第一には、
各省機構
の
簡素化
ということで、戰前に比べて、今日
機構
においても約倍加しておる
状態
であるが、これは
経済統制
の強化とか大多数の邦人の
引揚げ
とかその他
渉外関係
の
事務
というような特別なものが極めて増加しておるのであります。併し今の我が國の実力としては余りに厖大であるということから、先ず
各省廳
を通じてその
規模
を三割
程度
縮減
し、
人員
もこれに應じて三割以上の
整理
をすることが適当である。尤もその
規模
及び
人員
の
整理
は
各省廳
の
事務
の実体を勘案して
決定
すべきであるが、その場合、左の諸点を特に考慮することが肝要であるということで、
各省廳
の
所掌事務
の
内容
を
檢討
して
廃止
又は
整理
をし得る
事務
、特にその
必要性
の
減少
した
統制関係
の
事務
並びに
補助監督的行政事務
をできるだけ
縮減
する。それから
内閣総理大臣
に直結する簡素強力な総合的な
企画機関
を設けると共に、
実施部面
に挙げてこれを
各省廳
の
権限
に属せしめる。それから
各省
の外局は
事務
の性質、分量を精査して、
権限
の行使及び
職員人事
の
独立性
を付與するものを適当とするものに限
つて
存置し、その他は成るべく本省の
内部部局
に統合する。それから
行政委員会制度
を再
檢討
すること。それから
公團
を再
檢討
すること。そして成るべくこれを
廃止
又は統合する。それから
各省廳
における
審議会
、
調査会等
の
機関
は必要欠くべからざるもの以外は、成るべくこれを
廃止
する。第二に、國と
地方公共團体
の
権限
、分配の調整及びこれに伴う
地方出先機関
を
整理
いたしまして、
府縣又
はそれ以下を
管轄区域
とする
地方出先機関
は
原則
としてこれを
廃止
して、その
事務
を
都道
府縣に委讓するというようなこと。更に第三点といたしましては、
行政運営
の
能率化
ということで、人による從來の
行政
を
廃止
して、組織による
行政
の態勢を確立すること、このために例えばいろいろ科学的な
事務処理
の
方法
を採用すること。それから許可、認可の事項を成るべく
整理
すること。それから
國民
に対する窓口を一本にすること等、
行政運営
の
能率化
についての
項目
が挙げられております。更に第四といたしまして、
失業対策
として以上の各項によ
つて相当
多数の
人員
の
整理
を行うことを避け難いから、これに対する
失業対策
については
最善
の
努力
を拂うべきである。それで
退職者
に対する
退職金
の
給與
は
民間
における場合と
均衡
を保つように適切な
処置
をすること。
退職者
に対し
建設的労働
への意欲を振起されると共に、
公共的建設事業
にこれを吸收するように
処置
すること。その他
数項目
の
退職者
に対する
処置
が挙げられております。最後に、
内閣
はこれらの事柄を実施するにつきまして、
各省
各廳を強力に統制してその
方針
の徹底に
協力
させること。
人員
の
整理
においては、
國家公務員法
に基いて
人事院
が樹立すべき民主的で能率的な
人事行政体系
との
関連
を
考え
、
整理対象
の
決定
の
基準等
について、
内閣
は
人事院
と密接な
連絡
を図ること。尚特にこの問題については、
連合國最高司令部
の理解と
協力
を得ることを絶対の要件とするので、この点については、特に
内閣総理大臣
の
最善
の
努力
を期待する。こういうような大体の御
趣旨
でございますが、
答申
がなされまして、尚それに参考として
各省機構
につきましても表が提出されたのでございます。それで
政府
におきましては、これを
答申
の
趣旨
に基きまして、二月二十五日に
行政機構刷新
及び
人員整理
に関する件についての
閣議決定
をいたしまして、先ず
行政機構
の
簡素化
につきましては、
各省
各廳は別途
閣議
において
決定
する
要領
により
部局
の
整理廃合
を行い、その
規模
を三割
程度
縮減
するものとするということと、並びに都
府縣又
はそれ以下を
管轄区域
とする
地方出先機関
は
原則
としてこれを
廃止
して、その
所掌事務
は
都道
府縣に委讓するというような点と、次に
人員整理
につきましては
事務
の
整理
、四十八時間制の励行上
能率的事務運営等
によ
つて人員
の減員を図ることとして、
原則
として
昭和
二十四年三月一日現在の
定員
の三割、
企業特別会計
においては二割を
目途
として
人員
の
整理
を行うものとする。尚これに
関連
しまして、
日本國有鉄道
及び
日本專賣公社
に移管せられる
職員
についても、これに準ずる
整理
を行う。それから一の
措置
は、
警察職員
、
檢察職員
、
刑務職員
及び
学校教員
にはこれを適用しない。それから
公團
及び
國庫
において
人件費
を支弁している
政府代行機関
についても、一に準じて二割を
目途
として
人員
の
整理
を行う。右の
趣旨
によ
つて各省
各廳の
定員法
を設定するというような点を
閣議決定
いたしまして、この
閣議決定
に基きまして
各省
各廳の
設置法
並びに
定員法
を目下立案しておる次第でございますが、
只今
までの実際的な
進行
の状況は、この
閣議決定
の
方針
によりまして、
機構
につきましては、大体
各省
の局を
対象
といたしまして、三割
程度
の
縮小
をすることといたしまして、一
應行政管理廳
におきまして、その
要領
を作りまして、
閣議
の了承を得まして、これに基いて
各省
でそれぞれその枠で以て
各省
の
実情
によ
つて各省
の
機構整理案
を出して頂くことにいたしまして、その案によりまして更に
主管大臣
並びに
内閣
において各
大臣
と折衝をされまして、大体本日の
閣議
でほぼ成案が得られたようでございます。それでそれに基きまして、早速
設置法
の作業にかかるわけでございますが、尚
司令部
の方の御了解を頂かなければならないと存じます。 それかに
人員
につきましては、やはり
閣議決定
の二割、三割というのが
目途
でございますが、
閣議決定
にも
警察
その他の例外の
項目
があり、又更にそれ以外にも
各省
の仕事をや
つて
行きます上に
実情
止むを得ないような点もございますので、或いは若干率を落すとか、或いは又除外をしなければならんというような点につきましては、
目下愼重
に
檢討
をいたしておる次第でございます。でそれらを勘案いたしまして、專門的に数字を求めまして、
閣議
の
決定
を得てそれに基いて
定員法
を作りまして提案をいたす予定で目下
進行
いたしておるような次第でございます。尚これに基きまする
退職金
の点、それから
失業対策等
につきましては、それぞれ
給與局
或いは
労働省
におきまして案を立てておるような次第でございます。大体
簡單
でございますが現在までの
経過
は以上の通りであります。
木下源吾
3
○
木下源吾
君
失業対策
ですが、今
公共事業
その他
数項目
と言いましたが、それを一つどういうことか分
つて
おるだけ具体的に……
大野木克彦
4
○
政府委員
(
大野木克彦
君) まだ
予算
の
関係
もありまして、具体的に決ま
つて
いる点も少いようでございますが、大体の
目途
といたしましては、現在の
職業安定所等
を極力利用いたしまして、
民間企業
の方に吸收をして貰う。大体この頃
求職者
の約四〇%ぐらいがはけて行きますそうで、極力その方面に向けるということ、それから後は
失業者
の出て來たときを見て
公共企業
その他適当な
措置
をするということでございます。その他
失業保險法
の改正をするとか、或いは又成るべき
退職手当
を多くしまして、
待機期間
における生活の保障をしたい、こういうようなことを
考え
ております。
木下源吾
5
○
木下源吾
君 そうすると
予算関係
で具体的なことが決ま
つて
おらないということになれば……併し
予算
が伴わなくてもこの
整理
はやるということになるのでございますが、どういうことになりますか。
つまり失業者対策
の
予算
が決まらなくてもこの
人員整理
はやる、こういうことにはな
つて
いるのでございますか。
大野木克彦
6
○
政府委員
(
大野木克彦
君) これは
政策
に関した問題で、私から申上げるのはどうかと思いますけれども、とにかく
整理
の方は進めて行く、それに
從つて失業
の
対策
として
考え
る、こういうような
やり方
をいたしておりますので、
整理
が進みますにつれて、
失業
の
対策
も更に
研究
されることと思います。大体において
失業対策
は
労働省
の方で所管いたしておりますので、詳しくは存じて、おりませんが、大体のことはそういう
目途
にな
つて
おります。
木下源吾
7
○
木下源吾
君
各省設置法
、或いは
定員法
などの完成する
見通し
はいつ頃ですか。
大野木克彦
8
○
政府委員
(
大野木克彦
君)
只今
、この中旬頃までにはできるようなことを
目途
といたしまして、
努力
いたしておりますような次第でございます。
木下源吾
9
○
木下源吾
君 そうしてこの
各省
の
機構
の
刷新
が
設置法
によ
つて
決まり、
定員法
も決まるとすれば、実際に
整理
される人はいつ頃
始まり
、いつ頃までに終了するか。
大野木克彦
10
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 始める時期につきましては、いつということは
ちよ
つと
只今
申上げかねますけれども、大体の
目途
といたしましては、九月一杯くらいには終りたいと、そのくらいの
期間
で
整理
をしたい、こういうことを
考え
ております。
木下源吾
11
○
木下源吾
君
始まり
は…………
大野木克彦
12
○
政府委員
(
大野木克彦
君)
始まり
は、実は
定員法
の書き方の問題になるのでございますけれども、十月以降の
定員
、それが固まつた
定員
になると思います。それで四月以降十月までの
定員
と、大体二段にしてや
つて
行きたいと思
つて
おります。
木下源吾
13
○
木下源吾
君
整理
をする
内容
ですが、つまり年寄だとか若い者だとか、或いは家族の多い者だとか
少い者
だとか、そういうような具体的なことは
閣議
では
決定
にな
つて
おりませんか。
大野木克彦
14
○
政府委員
(
大野木克彦
君) その点はまだ具体的には決ま
つて
おりません。
木下源吾
15
○
木下源吾
君 それはどこで決めますか。
大野木克彦
16
○
政府委員
(
大野木克彦
君) これは実は今
研究
をいたしておるのでございますけれども、
人事院
の方の御
方針
を伺い、結局は
閣議
で決めるということになるのではないかと存じております。
木下源吾
17
○
木下源吾
君 それでは
人事院
の方に
ちよ
つとお尋ねいたしますが、
人員
の
整理
は
人事院
と密接な
関連
でやれというような
答申
にな
つて
おるというのですが、この点について今までどういうような
政府
の方から
人事院
の方との交渉がございましたか。その
経過
並びに現在の
進行状態
を伺いたい。
淺井清
18
○
政府委員
(淺井清君)
只今
の点でございますけれども、
只今大野木
さんの御
答弁
中に、緊密なる
連絡
の下にと、このように決ま
つて
おると承
つて
おりまするけれども、私の
承知
いたしておる限りにおきましては、このような緊密な
連絡
はまだ少しも受けておりません。それから又、この
主務大臣
であられる
本多
さんから私へもまだ一度も
お話
を承
つて
おらないのでございまして、どのようなことが
内閣
で決ま
つて
おりまするか、私はまだ詳しく存じていないのでございます。ただ
大野木次長
からしばしば、
人事院
もこの
行政整理
に
協力
すべき旨の
お話
がございましたが、
人事院
といたしましては、
只今
の
段階
では御
関係
することはできないと、このように御
答弁
を申上げて置きたいのでございます。
木下源吾
19
○
木下源吾
君 それでは
次長
さんにお伺いするのだが、今までの
経過
においてならば、
人事院
と何らの
連絡
も、法的にも何も必要はないと
考え
ておられるのか、どういうような御
見解
を持
つて
おるか。
大野木克彦
20
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 私共といたしましては、いろいろ
人事
に
関係
する問題でございますから、
人事院
の御
協力
を願わなければならんと
考え
ておる次第でございます。
木下源吾
21
○
木下源吾
君 御
協力
を願わなければならんということは、
最初
から謳
つて
おるのですが、今までの
段階
においては、
人事院
とは何も緊密な
連絡
をとる必要はないということにな
つて
おるのか。一体どの
段階
に行けば
人事院
と緊密な
連絡
をとるのか、どういうことを
連絡
してどういうことをやろうとしておるのか、このことを一つ伺いたい。
大野木克彦
22
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 実はこの度の
行政整理
につきましては、根本的に
人事院
におかれては、これが
政府
の
政策
による
整理
なのであ
つて
、まだ
職階制
が確立していない今日、
人事院
としては科学的な線による
整理
ということを
考え
る
段階
に至
つて
いないというお
考え
でありまして、この度の
整理
に
人事院
として関與することは困難だというような
見解
でありますので、我々としては全体の行き方は、どうであ
つて
も部分的には関與して頂くべくいろいろ御
協力
して頂きたいと、こういう氣持で今まで
人事院
の方に御折衝しておる次第であります。
木下源吾
23
○
木下源吾
君
大野木次長
として、あなたの方ではそういうことを申上げておるかも分らんのですが、今のあなたのおつしやる中に
人事院
が
科学的基礎
の上に立
つて
、この
整理
に
人事院
としては携わらないんだというたことが、
人事院
の
状態
であるということですが、一体これはどういう
連絡
でお分りに
なつ
たのか、この点を一つ伺いたい。
大野木克彦
24
○
政府委員
(
大野木克彦
君) それは
人事院
としてしばしばお目にかか
つてお話
をしているうちに、大体そういうような御意向が分つた次第です。
木下源吾
25
○
木下源吾
君
人事院
とは
食違い
があるようですが……
中井光次
26
○
委員長
(
中井光次
君)
木下
さん、もう少ししたら
本多國務大臣
が來るだろうと思います。
木下源吾
27
○
木下源吾
君 そうですか。そこでこの内輪の話ですが、この
整理
の
内容
はどういうものであるか未だ決ま
つて
おらなくて、やがて
閣議
で
決定
される。であるが、今の
お話
では
人事院
ではやはり科学的な
基礎
の上に立
つて
、そうしてその
整理
すべき人の
基準
が生れて來るというように
考え
られるのですが、そういうような
科学的基礎
の上に立つたものでなくて、一体どういうようにして……これは氣に喰わんから首切るんだと、早い話がこういう
工合
にする。一律に背の高いやつから首を切らなければならんというようなことになるのではないか。そういう点になるというと、まだ決ま
つて
おらんと、こうおつしやつたと思いますけれども、その点を一つ伺いたい。どういうように首切るか、
答申
しただけではなかろうと思うのですが一方では、そして又あなた方の方でもそれが一番重大な問題だと思う。首切るというやつは並べておいてばつとやるのと違いまして、一人一人が戰々兢々としておるわけです。これが非常に大切なんであるから、それに対する何らかの話があつたに違いないと思うのです。
答申
した側でもそれは何もないんですか。
大野木克彦
28
○
政府委員
(
大野木克彦
君) この
審議
の
答申
につきましては、そこまでは
考え
られておりません。
木下源吾
29
○
木下源吾
君 今まだ全然
考え
ておらんのですか、
政府
は。
大野木克彦
30
○
政府委員
(
大野木克彦
君) いろいろ
研究
はいたしておりますけれども、まだ申上げる程の
段階
に至
つて
いないのでございます。尚これらにつきましては、
人事院
の方ともよく御
意見
を伺いたいと思
つて
おります。
木下源吾
31
○
木下源吾
君 そこでやはり
人事院
が大切なんですが、
科学的基礎
が、まだ
職階制
もできておらん。そこで
人事院
はこれに携わることの
基礎
はないのだとこう言われれば、
從つて
こういう計画が嚴密な
意味
において実際に行われないのじやないか、こういうふうに
考え
られる。若しこれを強行するということになれば、極めて不安定な、そうして首切られる側も不安であるし、そうして又
やり方
によ
つて
は
公務員
全体に心理的に非常な惡い影響を與えるのじやないか、こう
考え
ているのですが、そういう点では
政策
だからあなた方には
関係
ないとおつしやるのですか。
大野木克彦
32
○
政府委員
(
大野木克彦
君)
人事院
の言われております科学的の
基礎云々
ということは、私共は今やろうとしている二割とか、三割とかいうような行き方の、
整理
の仕方という
意味
でありまして、その
内容
については、
只今お話
になりましたような
整理
の
基準
につきましては、今の
職階制
ができていないということは別じやないかと
考え
ております。
木下源吾
33
○
木下源吾
君 まあ
大臣
が來るまでこの
程度
で……
赤松常子
34
○
赤松常子
君 今おつしやいましたその
行政機構刷新委員会
というものは、その
権限
なり、機能なりというものはいろいろと
答申
をなさるために作られて、そうして今はどうな
つて
いるのでございますか。
大野木克彦
35
○
政府委員
(
大野木克彦
君) これは今年
行政整理
をやりますにつきまして、一種の諮問的な
機関
といたしまして、
内閣
に臨時に置かれましたので、別に政令とか何とかいうものじやない。ただ
閣議決定
によ
つて
置かれました
委員会
でありまして、この
答申
が終ると同時に解散して現在はもうありません。
赤松常子
36
○
赤松常子
君 先程あなたがおつしやいましたようにまだいろいろ
答申
に基いて御協議なす
つて
いらつしやいますが、いろいろとまだ
解決点
に達していない
諮問題
があるとおつしやるのですが、それはどこで今
審議
するのですか。
大野木克彦
37
○
政府委員
(
大野木克彦
君)
答申
の中の
中心
になる部分につきましては、結局
整理
の問題でございますけれども、それにつきましては、
答申
の線によ
つて閣議決定
がされて、それによ
つて
…
赤松常子
38
○
赤松常子
君 どこが今や
つて
おりますか。
大野木克彦
39
○
政府委員
(
大野木克彦
君)
整理
の
事務
でございますが。これは各
一般機構
の問題について
中心
になりますのは、
行政管理廳
でございます。それからその外例えば
主計局
でありますとか、
給與局
でありますとか、或いは又
労働省
とか、
各省局
に
関係
いたしますので、それらが
行政整理本部
というものを
内閣
に設けまして、そこへ寄りまして
審議
をいたしておる次第であります。
赤松常子
40
○
赤松常子
君
行政整理
の
本部
は今
内閣
の中にあるわけですね。
大野木克彦
41
○
政府委員
(
大野木克彦
君) そうでございます。
赤松常子
42
○
赤松常子
君 それは
関係各省
の人がお寄りにな
つて
構成されておるのですか。
大野木克彦
43
○
政府委員
(
大野木克彦
君) さようでございます。
本多國務大臣
が
本部長
でありまして、
内閣官房長官
と
行政管理廳次長
の私が副
本部長
でありまして、そうして
関係各省
の局長その他が集まりまして、この問題を協議したり
連絡
したりしておる次第でございます。ただこれも
法律等
によるものじやなくて、
閣議決定
によ
つて
構成されております臨時的な
機関
であります。
羽仁五郎
44
○
羽仁五郎
君
大野木政府委員
の
只今
の御説明に対して二、三伺
つて
置きたいのですが、この
行政整理
の
目的
は何にあるとお
考え
にな
つて
おられますか。
大野木克彦
45
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 要するに、
終戰後
、
機構
におきましても、
人員
におきましても相当な増大を來しておりますので、今日の
國民
の負担を軽減し、且つ
行政
の
機構
を
簡素化
して能率的な
行政
を行うというために、
機構
の
縮減
、
人員
の
減少
を図ろうとするものであります。
羽仁五郎
46
○
羽仁五郎
君 そうすると善意を以て解釈すれば、
財政
上の必要と、それから
行政機構
の
ストリーム
・
ライン
その
二つ
、それ以外には何の
目的
もないと明言されますか。
大野木克彦
47
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 大体そういうふうな
工合
であります。
羽仁五郎
48
○
羽仁五郎
君 それから
関連
して伺いたいと思いますが、
行政整理
を今当局がお
考え
にな
つて
いるのは、
予算定員
なんですが、実
人員
についてですか。
大野木克彦
49
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 二割、三割と言
つて
おりますのは、
予算定員
に対する二割、三割であります。
羽仁五郎
50
○
羽仁五郎
君 その
行政整理
の場合には、今おつしやるような
ストリーム
・
ライン
という点から言えば、いわゆる
事務量
との
関係
が非常に重要にな
つて
來るわけですが、それは今主としてどういう
方法
で御
研究
にな
つて
いますか。
大野木克彦
51
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 実は
行政整理
をやります場合は
事務量
を詳しく調べて、それによ
つて
整理
するのが科学的であろうと存じますけれども、今それを詳細にや
つて
いる時間的な余裕がありませんので、
差当り
いわゆる
天引主義
によ
つて機構
並びに
人員
の
縮減
を図るということでありますが、併しそれにつきましても
天引主義
をとりながらも、成るべく実際の事情に適合したものにして行きたいということで、例えば
機構
につきましても、それぞれ
各省
の
意見
を聞いて、できるだけの
実情
に合うように
縮小
をして貰うのです。
人員
につきましても同樣なことを
考え
ている次第であります。
羽仁五郎
52
○
羽仁五郎
君 我々が
普通新聞
などで見ておりますところによると、いわゆる
岩本案
というものと
大藏省案
というものと
二つ
出ているようですが、現在
政府
では、その
二つ
の代表される
考えのど
つ
ちの方向
に進んでおられるかお答え頂けますか。
大野木克彦
53
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 大体の
方針
は先程申上げましたような
閣議決定
の
方針
によ
つて
、二割、三割というふうな
方向
で進んでおります。
羽仁五郎
54
○
羽仁五郎
君
普通一般
に非常に不安を喚び起しているわけですが、
岩本
さんの案というのは五十七万、それから
大藏省
の四十万というのと大体どつ
ちの線
を行こうとしているのかということを、若しお答え頂ければ大変よいのじやないかと思います。
大野木克彦
55
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 今先程から申上げておりますように、大体の狙いは
一般会計
で二割、三割、それから
企業特別会計
では二割というのですけれども、
只今
申上げましたように、これを成るべく実際に無理の生じないようこということで、
各省
から止むを得ない、どうしても
天引
では、そのままでは困るというような職種を出して
貰つて檢討
をしておりますので、
岩本案
の五十七万というのは、そういう点はまだ考慮されていない。太い線の切り方ですね。それよりは多少内廻りになるのではないかというふうに思
つて
おります。
羽仁五郎
56
○
羽仁五郎
君 非常に、よく御
承知
のように、
一般
に、殊に
公務員諸君
の間に深い不安を喚び起しているのですから、できるだけ早く具体的に
政府
はどういうことをお
考え
にな
つて
いるかということを詳細に発表して頂くということを、特にあなたにお願いしたいと思うのであります。そういう
意味
で、期限ということもないでしようけれども、どの
程度
進んでいるかということを、いつ頃に
なつ
たらもう少し詳しく御発表になれますか。
大野木克彦
57
○
政府委員
(
大野木克彦
君)
人員
の点ですか。
羽仁五郎
58
○
羽仁五郎
君
人員
に限らず、今の
木下委員
や何かからの御質問に対する答えも可なり曖昧だと思うのでありますが、もう少し具体的なはつきりした点ですね、
方針
にしても……
大野木克彦
59
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 結局数は
定員法
で出て來ると思いますので、これはできるだけ早く……
羽仁五郎
60
○
羽仁五郎
君
定員法
を決めるのに
人事院
とも十分御相談にならなければならないでしようし、そういうことをまだなさ
つて
いないのですが、結局
各省
の
大臣
に委せて二割乃至三割
首切れ
ということだけはお決まりにな
つて
いるので、あとは何も御
研究
にもな
つて
いなければ、お決めにもな
つて
いない、あつさり言えば……
大野木克彦
61
○
政府委員
(
大野木克彦
君) まだそういうのではなくて、先程申上げましたように
整理本部等
でいろいろ
研究
は進めておりますので、それがただまだ十分固ま
つて
いないということなんで、それが固まり次第、その
方針
或いはその
基準
によ
つて
、
各省
で具体的な数を出して貰うようにして行きたいと思います。
羽仁五郎
62
○
羽仁五郎
君 特に
人事院
の事見をお聞きになるということは、予定されているのですか、予定されていないのですか。
大野木克彦
63
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 私の方では御
意見
を伺いたいと思
つて
おります。
羽仁五郎
64
○
羽仁五郎
君 思
つて
おりますというのじや困る。予定はあるのですか、ないのですか。
大野木克彦
65
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 予定というとどういう……
羽仁五郎
66
○
羽仁五郎
君 いつ頃までに
人事院
の御
意見
を伺うか、今まではまだ伺
つて
おられないでしよう。
大野木克彦
67
○
政府委員
(
大野木克彦
君) それはまだ
人事院
の方でそれを言われる
段階
にな
つて
いないということなんで、
人事院
の御都合によることじやないかと思います。
羽仁五郎
68
○
羽仁五郎
君 そんなことじや、と
つて
も納得しないですよ、
國民
なり
公務員
なりが、もう少しはつきりした根拠がないと……
中井光次
69
○
委員長
(
中井光次
君)
大臣
に出て貰いましようか。
赤松常子
70
○
赤松常子
君
ちよ
つと伺いますが、
行政整理
が
ちよ
つと噂に上りますと、早速婦人少年局とそれから兒童局の
廃止
が噂に上りましたですね。あれは噂にしては非常に根強いものがその底にあるようでございまして、私共早速それぞれ調べて見たのでございますけれども、厚生省に行けば、いや私の方ではそういう
意見
を持
つて
いないと否定されますし、
労働省
に行
つて
も否定されるのですが、こういう噂の根拠というものは、
行政整理本部
あたりから出たものなんですか。噂でございますから知りませんとおつしやればそれきりですけれども、可なり根拠のある噂が流れましたことについて、
ちよ
つとお答えできる範囲でお答え願いたいと思
つて
おります。
大野木克彦
71
○
政府委員
(
大野木克彦
君) それはいろいろ折衝しておりますので、その間にそういうことが問題に
なつ
たこともありますので、そういう噂も出たのだろうと思います。
赤松常子
72
○
赤松常子
君 その省自体もそういう
意見
があつたというのですか。省側にそういう
意見
があつたからとおつしやるのですか。
大野木克彦
73
○
政府委員
(
大野木克彦
君) 必ずしもそうではございません。
中井光次
74
○
委員長
(
中井光次
君)
大臣
が見えましたから一つ……
木下源吾
75
○
木下源吾
君
只今
までいろいろ
次長
さんからお聞きしたのですが、今
大臣
にお伺いしたいのです。この
行政整理
の
対象
を、つまり首切られる、その
内容
ですね。どういうような
内容
のものを
整理
の
対象
にしておるかということを……
本多市郎
76
○國務
大臣
(
本多
市郎君) これは私としても、どういうものという
基準
をここでまだはつきり
お話
しするだけの準備ができておりませんが、
人事院
とも十分
連絡
を取り、更に
関係
方面とも折衝いたしまして、そういうものが決まるのじやないかと思
つて
おります。今のところ、例えば年齢によるとか、就職年限によるとかというような、
基準
というようなものについても、今のところ私の方としては、一定したものを持
つて
いるわけじやありません。
木下源吾
77
○
木下源吾
君 だが併し、これは実際はそうな
つて
おるかどうか分らんが、実際には
各省廳
の方ですでにもう
整理
の着手をしておる。例えば氣象
関係
あたり、この前もすでに三割くらい
整理
しておるという、それに又今度
整理
の
対象
になる、三割とか、二割とか、そういうふうに実際に進んでおるように聞き及んでおりますし、或いは六月一日からやるということになれば、又そうならなければならんと思うのですが、こういう方面の
各省廳
に対して、
政府
からはやはり
整理
の今のような
内容
というのは、何らかの
方法
で示されておるのじやないかというふうに
考え
られるのですが、そういう点はどうですか。
本多市郎
78
○國務
大臣
(
本多
市郎君) 大量に
整理
を行う場合には、そういう
基準
を明らかにした方が円滑に実施ができるのじやないかという
考え
方は、私も大体そう思
つて
おります。思
つて
おりますが、どういう
基準
にするかということについては、
只今
申上げました通りに、まだ一定したものが備わ
つて
おりません。現に
整理
が行われつつあるという
お話
でありますが、そうしたものに対しては、恐らく
各省
においても、
人事院
から示されました、
一般
の退職を求めるというような規則に
從つて
や
つて
おるのじやなかろうかと思います。
木下源吾
79
○
木下源吾
君 そこで、その点は何も
政府
からは行
つて
ないけれども、
各省廳
の方では、
人事院
の規則によ
つて
、これを
基準
にしておるのだろうとおつしやられるのですが、実際そういうふうに進んでおるものがそういう
状態
でや
つて
おるということに対しては、やはり
政府
の方で、これは早く
基準
を決めて示すことが私は正しいと思うのですが、まだその手順はできておらんとこういう話ですが、そこでなぜ一体そのことが、
人事院
との緊密な
連絡
が、先の調査
委員会
から
答申
にな
つて
おる、それに基いて行われないのか、その点がどうもはつきりしないと思うのです。それはどういうような
関係
ですか。
本多市郎
80
○國務
大臣
(
本多
市郎君) この
行政整理
の場合の
基準
については、大体において
人事院
の方で
考え
て頂いて、そうしてその
方針
を尊重して法律化するならするという行き方に行くべきものではないかという
考え
を持
つて
おりました。これと又
関係
方面なんかの意向も十分考慮しなければならないという点から、成案を得るにはまだ至
つて
おりませんけれども、これを急がなければならないということを私共感じているところでございますから、極力これは
努力
いたしまして、そういう
基準
をこの際法律で制定するならするとすれば、どういう
内容
のものかということについて
研究
いたしたいと思
つて
おります。そういうものがはつきり法律化したものが要るのか要らないのかということについては、
人事院
とも相談し、
関係
方面とも打合せて見たいと思
つて
おります。
木下源吾
81
○
木下源吾
君
只今
ここに淺井さんも見えておられるのですが、今その点を
ちよ
つとお聞きしたわけです。段々
お話
しするとそこまで行きますので……ところがまで
政府
から何の、一口にいえば正式な御相談もないということを承わるのですが、だがもうすでに
行政整理
という声が挙
つて
以來今日まで、そうして又
各省
各廰においても、もう首切られる側の人は皆首を並べて待
つて
おるというわけなんで、然るにその
基準
が定まらない。これからどうするかもまだはつきりしないというのでは、これは私共非常に現在の
事務
能率、そういうことにも影響すると思うのですが、どういうような順序を経て
人事院
と
連絡
を取られて、今の
整理
の
基準等
をも定めるというようにお
考え
にな
つて
おるのか、この点を一つ差支なければお聞きしたいと思います。
本多市郎
82
○國務
大臣
(
本多
市郎君) これは
人事院
に対して
連絡
が十分でなかつたために遅れているように
お話
がありましたが、私の方としても
事務
的にはいろいろ
人事院
の御意向もお伺いはさしておるのでありますけれども、そのために遅れておるとすれば、誠に私の方で済まんことだと思います。併しこれは大体私の
考え
では、
人事院
の方でむしろ私の方へ勧告して頂く性質の事柄じやないかというふうにも
考え
ております。その必要があるとすれば………それでこれは打明けた話ですが、退職する人たちに何か特に惡い印象のある法律を作
つて
退職をさせるというようなことは望ましくないことでもありまするし、
人事
の性質上、やはりそういう
基準
を定めるとすれば、年齢とか年限とかいうような平凡なものになるのではなかろうかというように私は
考え
ております。これは一つ
行政整理
の実施は六月一日かと、こう
考え
て進んでおりますので、これに間に合うように一つそういう法律を作るなら作るというふうに
努力
いたしたいと思
つて
おります。
木下源吾
83
○
木下源吾
君 それではお伺いしますが、とにかくこの
整理
の
目的
というものがはつきりしておるのですが、そこでこれは、併しながら総括的には政治的な問題にな
つて
來るというように大体今お聞きしたのですが、一体この政治的な問題としてその題目は取上げられてお
つて
も、実際の
内容
に入れば遠
つて
來ると思うのです。今お伺いするところによれば、
人事院
の方に御相談してや
つて
貰うとすれば、
人事院
としては科学的ないろいろな
基礎
の上に立
つて
、そうしてこの
目的
に副うような線に沿うて、そうして人を首切られる。こういうことになる。ところが
人事院
ではまだ
職階制
もすつかり確立しておらない。でありますからして、そういうことが
基準
といいますか、科学的な
基礎
、
基準
というそういう点ではなかなかできないというように今までのお聞きしたところでははつきりするわけなんですが、そうなるとこれから
人事院
に御相談なさ
つて
も、結局科学的な、
基礎
の上に立
つて
これを
整理
するという
基準
が立たないと私は
考え
るのでありますが、そうすると残るところは政治的なことになるので、これはまあ政治的に首切るということは、さつきも言うたのですが、これは氣に喰わん、俺の政党に必要はないからというような
方向
にもならんことでもないのです。そういう点で突詰めて行きますと、今度の
行政整理
というものは、非常に首切られる側に取
つて
は今も不安であるし、そうしてこれは
人事院
と御
連絡
を取
つて
おやりにな
つて
も、結局結論が出て來ないで、非常に合理的な首切りというものが不可能ではないかと、こう
考え
るのでありますが、その点はどういうようにお
考え
にな
つて
おられるのでありますか。
本多市郎
84
○國務
大臣
(
本多
市郎君) これはまだそういう
基準
を法律化する必要があるかどうかということについても十分協議いたしておりませんし、決ま
つて
おりませんので、
人事院
からこの間示された
整理
の場合の規則を以てしても行い得ないことはないと
考え
てもおりますので、この点を更に一つ
人事院
の方の御
意見
もお伺いして協議して行きたいと思
つて
おります。
木下源吾
85
○
木下源吾
君 そこでまあ当然
各省
の事情によ
つて人員
が決まるのでしようけれども、とにかくにも人の面から、組織の面で
事務
簡素化
を科学的に能率的にやるということですから、余ることは結局余るわけなんです。それが結局首切るということになるのですが、これが結局首切られることになると、その
対策
ですね。その
対策
は
公共事業
、又は一方においては職業安定所を利用して
民間企業
の方に振り向ける。それで、それはもう安定所を通じて四〇%ぐらいは消化されておるというのですが、そういたしますと今まだその
整理
が行われておらないから、私は今後
整理
されるものがそう吸收されようとは
考え
られないと思うのです。同時に九
原則
から企業の薄弱なものの
整理
が行われて行けば、この吸收の能力というものがないと、こう
考え
るよりしようがない。そういう面で一体これが
失業
の
対策
というものが相当面倒だと思うのです。この
失業対策
というものができたときにそうやるのだ、こういうような
お話
でありますが、できたときにやるのだが、予め……五十何万ができるのです。その人たちが働ける人たちばかりとは限らんと思うのです。或いは年齢の、殊に非常に年寄の人だとか、こういうような、つまり予定されておる人々がすでに明確にな
つて
おるのであ
つて
、これが同時に、吸收と言いますか、就業に対する準備というものがやはり今のうちからもう予定されていなければならんと思うのですが、できてからそれを
考え
るではどうもロジツクが合わない。そこでどういうふうな、表面的に今現われなくても、一体どうするかということの
お話
を承わることは、私共の納得する上の資料ばかりでなく、これは今
整理
されるもの、そういう人々の関心が非常に高ま
つて
おる問題ですから、その点若し差支なければ
失業者
に対する
対策
というものを一つ承わりたいと思います。
本多市郎
86
○國務
大臣
(
本多
市郎君) 今回の
行政整理
は是非國力に組應するような
行政機構
、
人員
に一つ建直したいという
考え
から出ておりますために、そのあとの
失業対策
のことまで私の所管としてはその考慮をしないで、
失業対策
については、主として必要なる
整理
を私の方でや
つて
、
労働省
がそれに対する
対策
を立てるという進み方で行
つて
おりますので、私自身
失業対策
について決らん、それで決らん間は
行政整理
をやらないで置きたいのだ、こういう進み方は今しておりません。
從つて
必要なる
失業対策
は、実施するまでには必ず
政府
は完備して行かなければならん、こういう建前で両々相俟
つて
今
研究
中であります。その
失業対策
に如何なるものを選ぶかということについて、これは
失業者
がどういう性格の人が多く出て來るかということを見て、その人たちが地域的に階層的に就職し易い、而も國家のためになる事業を見付けて
対策
を立てて行こうというのが
労働省
の
失業対策
の大体の
方針
であると
考え
ております。こういう進み方で、限られたる
予算
の範囲で一應の吸收策を立てては置きますけれども、
失業
問題の推移はなかなか予想した通りばかり行くとは限りませんから、その事態が更に深刻な
状態
に立ち至りました場合には、何事を措いてもこれは放
つて
置けないのでありますから、更にそのときにはそれに対應する
対策
を追加して立てて行こう、こういうふうな進み方になるのだと
考え
ております。
木下源吾
87
○
木下源吾
君
ちよ
つとこれは浅井さんの方との
関連
がありますから……四十八時間を決めたときに、この
行政整理
との
関連
がすでにお分りにな
つて
お
つて
四十八時間をお決めに
なつ
たのか。先程の
お話
では、四十八時間に対する、つまり労働能力、量について余るという計算が出るということでありますが、この点を詳細に一つ……
淺井清
88
○
政府委員
(淺井清君) これははつきりとその点について、一つの
考え
方を持
つて
四十八時間の規則を拵えたつもりでございます。それはこの四十八時間の規則には、特に前書が附けてあるわけでございます。即ちこの前書には、四十八時間制というものは、これは決して理想的な執務時間ではないのであ
つて
、連合軍最高司令官の書簡に基きます
経済
九
原則
実施のための緊急の
措置
である。その緊急の
措置
というのは永久の
措置
ではないということを明らかにしておるのでございまして、從いましてこの緊急の
措置
と申しますか、臨時的な
措置
である、執務時間によ
つて
人が余るとか足りなくなるとかいうことを御判断になることがいいかどうか、これは一つ
内閣
にお
考え
を願いたいと存じます。
木下源吾
89
○
木下源吾
君 その点はどうですか。今のお
考え
願いたいということに対して……
本多市郎
90
○國務
大臣
(
本多
市郎君) 今の
お話
は執務時間が四十八時間に
なつ
たから、それだけ余計働くから
人員
も
整理
の余裕があるのじやないかという
意味
ですか……それはそう
考え
ております。
赤松常子
91
○
赤松常子
君
大臣
がお急ぎでありますから
ちよ
つとお伺いいたしますが、婦人少年局及び兒童局
廃止
の噂が拡まりまして、婦人團体とか、兒童に
関係
のございます團体から、それぞれ反対の陳情があつたのでございます。
大臣
はよくその辺御
承知
だと存じますが、今日承わればこの
機構
の最後案が今日決まるそうでございますが、
大臣
御自身としてどういう御意思をそのものについてお持ちでございましようか。
本多市郎
92
○國務
大臣
(
本多
市郎君) 最前
お話
のありましたのを私もお伺いしておりましたのでありますが、実は
機構
を三割
程度
縮小
する、こういうことにな
つて
來たために、厚生省や
労働省
においては非常に局の数が少いものですから、三割を減らすことになれば、どれを減らすかということについて、兒童局や婦人少年局が話題に上つたわけでありますが、併しまだ最後
決定
に至
つて
おりませんので、いろいろ兒童局、婦人少年局等に対して是非存置しなければならんという
意見
も今ありますので、担当の省とも御協議いたしますが、十分尊重して
研究
をして見たいと思います。
赤松常子
93
○
赤松常子
君 その噂に上つたという理由は、どういう理由でございましようか。
本多市郎
94
○國務
大臣
(
本多
市郎君) 今申上げた通り、枠を嵌められれば、どの局か減らさなければならん。例えば
労働省
にしても五つしか局がないのだから……
赤松常子
95
○
赤松常子
君 なぜ婦人少年局や兒童局が上つたのでしよう。
本多市郎
96
○國務
大臣
(
本多
市郎君) 婦人少年局ばかりが話題に上つたわけでありません。外の局についても噂に上つたものはあります。
羽仁五郎
97
○
羽仁五郎
君
本多
國務相と
人事院総裁
の両方に聽いた置いて頂きたいのですが、
行政整理
の問題を合理的に解決されるには、やはり
人事院
の御
意見
は相当反映していなければ納得されないことは申すまでもないことで、今までのそのなされ方を見ると、
人事院
としてもお答えにくいのでないかと思う。科学的の調査というのは、結論を先に出して置いて、それを合理化する理窟をつけることは、如何なる
意味
でも科学的とは言えない。ところが、
閣議
において二割とか三割ということを御
決定
に
なつ
たが、今まで承つたところでは、この理論上の根拠がない。結論を先に出して置いて、それに合うような理論を
人事院
からお求めになることは無理である。それはできないことである。
行政整理
は如何なる
原則
に基いておやりになるのか。どういう理論を以ておやりになるのか、その理論を確立される必要がある。その理論を確立されるために、
人事院
の
意見
を徴される必要があるのでないか。
人事院
はそういうふうに
意見
を徴されれば、
行政整理
をやる必要があるかどうか。やるとすればどういうようにやるかという
意見
は、当然あるだろうと思う。その
程度
のことは理論にして
人事院
でおありにならないということはないと思うのですが、そういう
方向
を是非この次には我々の質問に答えて、
國民
の不案を一掃して頂きたいと思うのです。
人事院
にもそういうふうにお願いいたしたいと思います。
本多市郎
98
○國務
大臣
(
本多
市郎君) それはお伺いして置きます。
中井光次
99
○
委員長
(
中井光次
君) それでは本会議も
始まり
ますから、本日はこれにて散会いたします。次の何は公報によ
つて
御通知申上げます。 午後三時四分散会 出席者は左の通り。
委員長
中井 光次君 理事
木下
源吾君 宇都宮 登君
委員
赤松 常子君 羽仁 五郎君 佐々木鹿藏君 寺尾 博君 岩男 仁藏君 國 務 大 臣
本多
市郎君
政府委員
人事院総裁
淺井 清君 総理廳
事務
官 (
行政管理廳
次 長)
大野木克彦
君