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1949-09-02 第5回国会 参議院 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 閉会後第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年九月二日(金曜日)    午前十一時十七分開会   —————————————   本日の会議に付した事件朝鮮台湾関東地区恩給扶助  料に関する件 ○國民金融公庫財源補填及び割当に  関する件   —————————————
  2. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) これから委員会を開会いたします。今朝は大変俄かの豪雨で、まだ人員も揃つておらないようですけれども、時間が経過しておりますので、これから始めます。  今日の議案でございますが、お手許に差上げてございます通り定着援護機構拡充に関する件、國民金融公庫財源補填及び割当に関する件、それから更生資金及び住宅対策に関する新、信洋丸明優丸事件に関する件、小林菊三郎人民裁判に関する証人換問の件、朝鮮台湾関東地区恩給扶助料に関する件、これだけでございますが、順序を変更いたしまして、政府側からの御出席都合もありますので、一番しまいの、六、朝鮮台湾関東地区恩給扶助料に関する件から始めさして頂こうと思います。
  3. 岡元義人

    岡元義人君 一應政府側出席の何を委員長から一つお知らせ願います。
  4. 紅露みつ

  5. 岡元義人

    岡元義人君 國民金融公庫大藏省関係がまだ出ておられんから至急出て頂くように、それから厚生省関係もまだ出ておられんようですから、委員長から至急一つ出席して頂くように請求して頂きたいと思います。
  6. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) 承知いたしました。それじや厚生省関係大藏省関係は今交渉しているそうですから……
  7. 岡元義人

    岡元義人君 只今朝鮮台湾関東地区恩給扶助料に関する件の質疑は矢野委員から提出されたものと思いますが、内容は分つておりますから一應御質問させて頂きたいのですが、一番要望されているのは、この恩給の再発行、いわゆるその事務的処理が非常に遅れておりますので、いろいろ私も外務省にもお伺いしたのですが、人手が足りないというようなことを盛んに聞かされてはいるのですが、実際には書類の不備な点につきましていろいろな書類をば提出させておきながら、又二ヶ月くらい経ちましたならば解決が付くだろう、こういう通信をしておきながら二ヶ月程経ちますと又同じ書類要求する、こういうことをしばしば繰返している。これは現情を見して頂きましたけれども、それが一件二件に止まらず相当数にそういうようなダブつた事務処理をやつておられるのですが、この点についてどういうふうに大藏省外務省当局が考えられておるのか、又恩給局の方の事務処理はどういう工合になつているのか、一應この委員会説明して頂きたいと思います。
  8. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) それでは恩給局のどなたか御説明願います。
  9. 岡元義人

    岡元義人君 先ず恩給局から一つ……
  10. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) 恩給局の方は今ちよつと遅れていますので、外務省人事課長都村氏から御説明を願います。
  11. 都村新次郎

    説明員(都村新次郎君) 私外務省の都村でございます。一應それでは外務省といたしまして処理しております状況を先ず御説明申上げたいと思います。  終戰後朝鮮台湾、樺太、関東州、南洋群島、こういいました外地に関しまする残務整理事務外務省の官制、それから先般の外務省設備法によりまして外務省主管官廳なつてこ事務を行なつておるわけであります。恩給事務につきましては、それで外務省の中にございます各外地残務整理事務所と、それから外務省人事課恩給係とがこの事務を伺つておるわけでございまして、特に人事課恩給係におきましてはこれを統一的に調整しますし、恩給局への申達事務を行なつております。それで外地関係の職員の恩給事務を大別いたしますと、新規恩給とそれから会計恩給との二つの事務に大別されます。この新規恩給と申しますのは外地官廳終戰によりまして廃止されました結果、自然退官になつた者、或いは現地で死亡した者、こういつた方々新規請求に係る恩給事務でありまして、これが総計約六万五千件に及んでおります。そうして現在まで処理が済んでおります件数が三万一千件に達しております。  それから会計恩給と申しますのは、すでに朝鮮台湾等外地の長官が発行いたしました恩給証書を書替えまして、そうしてこれを恩給局申達する事務でございます。これが件数といたしましては約三万七千件でございまして、現在までの処理件数は一万七千件でございます。  以上申上げました事務が、新規恩給に関しましては昭和二十一年の六月以降、それから会計恩給に関しましては翌年の二十二年の六月以降から具体的に開始されたのでございまして、これに関します事務を司るために今年の初めまでは人事課恩給係に三十四名、それから各外地残務整理事務所恩給事務担当者として三十三名、合計六十七名の者がこの事務に当つてつたわけでございます。たまたま今度の行政整理の結果によりましてこの数は五十七名に減じております。それでこの五十七名の者が鋭意新規並びに会計恩給事務に当つておるわけでございます。併しながら一方終戰前状況ちよつと申上げますと、旧外地終戰前恩給事務に從事しておつた者が大体六十四名と推定されております。そうして当時は平時大体年に五千件、五千人の自然退官者があつたというふうに推定されておりまして、それに関します事務を大体六十四名の者が当つてつたわけでございます。從いまして今度の終戰に伴いました一挙に約十万二千件の事務処理を要する案件が出ましたわけでございまして、終戰前状況と比較して考えますと、いわば一度に二十年合の仕事が生じた。こういう状況でございまして、各恩給受給資格を有する方々にはそれぞれ緊急を要する個人的な事情が実にあるのでございますけれども、只今事務状況では、これが今の進行状況が精一杯だというような状況でございます。それに加えまして終戰に伴いまして引揚げて帰還される場合に必要な書類の携行といいますものが非常に限定されております。それでこの事務処理する上におきまして、書類整理するという関係では非常に困難を事務当局といたしまして感じておるわけでございまして、そういつた点で恩給受給資格者にいろいろと困難を感じておられる面もあると思うのであります。併しながら私共の関係事務当局といたしましてはできるだけ誠意を盡しまして、そうして多少でも有利に恩給を受領し得るように、そのためにはいろいろとこちらからこういつた資料、ああいつた資料というようなことをお話しまして、そうして成るべく整備した書類を作成しました上で恩給局申達する、こういうようにいたしております。まあ以上が大体私共の外務省といたしまして扱つております状況でございます。
  12. 岡元義人

    岡元義人君 今の御説明で大体一通り呑込んだのですが、もう一、二点聽いて置きたいのは朝鮮台湾の各残務整理というものと、今外務省内にあるところの恩給局申達書類整理をやるという段階は、これはやはり一括してあなたの方で処理されて、その人員が六十七名で、今の十名減つて五十七名になつておる。こういうことですか、総括して残務整理所を入れて……
  13. 都村新次郎

    説明員(都村新次郎君) 全部を入れまして現在五十七名、こういうことでございます。
  14. 岡元義人

    岡元義人君 今課長の御説明を聽いておりますと、この問題は非常に先程言いましたように我々は何回も何回もこの委員会関係からも足を運んでおりまするし、いろいろ調査もしておるのですが、今御説明にありました通り資料が揃つていない、その資料要求をする。この資料要求が要するに事務的に非常に堆積しておるから、一日延ばしに何でもかんでも資料要求を出す。それによつてずつと後へ繰延べて行くというような僕なんかには空氣見える。その証拠に今言つたように同じことを三回も通知を出しておる。それは葉書もここへ資料要求を出されて二ヶ月ぐらいしたらあなたの問題は解決つくでしよう、こういう責任判を捺した葉書をば出しておきながら、又二ヶ月ぐらい経ちますと今度は改めて資料要求を再び出す、こういうことを繰返しておる。これは事実あなたの方のあすこにも私参りました。この間管理局長にも御案内して頂いてそうして徹底的に調べて來てある。だからそういうことが非常に皆が不信の念を……外務省信用するに足らず、そうしてこちらに來る、そういうことが起ると、だから徹底的にそういう氣持で以て書類事務をやらないように、人が足らないなら何とかするなりして、こんな厖大なものを積重ねておいて、而も恩給受給証書引揚者にはこれは惠みの神みたいなものだ、それをまだ今の説明によりますと何万件という未整理が残つておる。最も困つておるのは今なので、先へ行つては余り必要はない。だから外務省としてこの際考えてやらなければならんと思う。幸い政務次官見えておりますから外務省でどうしても整理できないというのなら人を殖やす意向はあきりませんか。一つ是非政務次官誠意を以てこの際整理して頂きたい引揚者の何万件というのが恩給増額になつて増額になれば今までは定額のときには余り関心を持つていなかつたけれども、増額になればそれだけ関心が高まつて來るわけであります。併し証書は再交付にならないから貰おうにも貰えない、こういう状況でございます。
  15. 川村松助

    説明員川村松助君) 只今岡元さんからの御意見極めて同感であります。早速具体的に取計らうように研究いたしまして御期待に副うようにいたしたいと存じます。
  16. 矢野酉雄

    説明員矢野酉雄君) 厚生省としましては、今岡委員の御趣旨に実は十分副うために、しばしば政務次官としては事務当局の現場に行つてお願をし、又この問題に常に関心を持つて好意的な意度を示して下さつております川村政務次官にも懇請して、川村政務次官もその行政の実際の担当課長並びに事務官に対しても成るべく早く、一分間でも早く扶助料や或いは恩給が、最も困窮しておられる方々に手交せられる措置を取るように要請して頂いたことも、事実あるような次第でありますので、一層厚生当局は、御趣旨を体して外務当局と有機的な連関を取りながら、一段の成績が挙げられるように処置をしたいと思つておりますから、念のためお答えして置く次第であります。
  17. 岡元義人

    岡元義人君 この恩給関係でもう一、二点伺つて置きたい点があるのですが、恩給局長見えになりましたか……まだ見えていない、國民金融公庫総裁見えておりますから、関連してお尋ねして置きたいと思います。それは今処理しておりますのは、こういうふうに堆積しておりますのですから無理な話かも分りませんけれども、恩給金庫担保に入れた恩給がある。それがあと一回、或いは二回かければ終るやつがそのままになつてしまつて、今のところ凍結の中に入つてしまつている。これに対しての見通し、それと恩給金庫から通知を出されましたいわゆるこちらにお預りしておるという通知の中に、完全に拂込みを終つておるが、その事務的手続があの終戰のどさくさまぎれに分らなくなつた、こういうものがあるのですが、そういうものについて國民金融公庫は知つておられるかどうか、この点を一つ回答して頂きたい。
  18. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) お答えします。住所のはつきりしておりますのには、適当な措置を取つて急速に片付くように、ただ住所が分らん方はこれはどうもそのままになつております。
  19. 岡元義人

    岡元義人君 今副総裁の御回答は、あなたの方から出ておる通知には、一括凍結資金の中に入つておるから、解除になりましたら関係地区一括回答を與える、今私が質問いたしましたような部分に対する細かな回答を出されたことがありますか。
  20. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) それは朝鮮及び台湾に対する範囲のものでございますか。
  21. 岡元義人

    岡元義人君 そうです。
  22. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) それは凍結しておるのでございます。それは一括の答弁しかできないと思います。  たださつき申上げたのは内地の分つておる部分凍結してない部分です。
  23. 岡元義人

    岡元義人君 いや私がお聽きしておるのは、証券はこちらの方に來ておる、何はあるが、併しそれは一括凍結されておるという回答をあなた方出されております、引揚者からの問合せに対して。
  24. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 出しております。
  25. 岡元義人

    岡元義人君 その出しておられる中に、私が今質問申上げましたように、すでに拂込みを完了しておるのだ、全部完済してある、それがあなたの方に保管されておる、そういうものに対する処置はどういう工合にしておりますか。
  26. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) これは今担保の必要がないですから、住所の分つたのは一々渡しております。
  27. 岡元義人

    岡元義人君 私が質問しておるのが副総裁に呑み込んで預けないのですが、あなたの今御回答なすつたように、それは担保の必要はない。ところがあなたのところにある完済したという証明が、あなたのほうの当時の恩給金庫事務的なあの終戰のどさくさに分らなくなつた、実際はもう全部完済してあるのだ、終戰の直前に完済してあるのだ。それが外の一般の今外務省取扱つて再発行しておるその分に対して恩給金庫の中にあるという、こういう問合せが沢山來ておる……
  28. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) それはおそらく燒けた所か何かで、事務的に証拠書類がない所じやないかと思います。証拠書類がある所は一應順次片付きつつあると思います。
  29. 岡元義人

    岡元義人君 若しそういうような問合せがあるものに対しては、私のほうにあるものを今日でもお預けしますが、そういうものはあなたのほうで確実に調査して、拂込んでおるということが分かりましたならばそのような処置をすぐとつていただけるわけですね。
  30. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 無論いたします。
  31. 岡元義人

    岡元義人君 もう一点の質問に対しては恩給局から回答していただきますか、今後の見通しにつきまして、外務省でも結構です。
  32. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) 外務省人事課長からでも見通し一つ……見通しはつき兼ねるそうです。
  33. 岡元義人

    岡元義人君 政務次官見えておられますから特にお願いして置きたい。外務省は一般引揚者に対して、今までいつも私外務省にはお叱言を委員会で言つておるのですが、割合冷淡なんです。実際外務省は親身になつて帰つて來てからすつかり内地に引継ぐまでの責任外務省が負うべきたというのが私のいつも言う主張なんです。凍結しておる、ただこう申しましても、担保に入りましたものを逐次返済して参りまして、後一回四、五百円返せば済んだんだというような恩給が沢山あるのです。後四、五百円返せば全部完済しておつたのだ、全然恩給担保に入れなかつたものは今外務省取扱つておられる通り再発行しておる、僅か五百円残つたものは全部凍結されておる、そこに非常な差等がつくわけです。恩給受給者立場から申しますと、あの時もう五百円返して置けば全部一般と同じように貰えたものを、恩給金庫からそれを担保に借りたばかりに、而も後最後の一回返せば終つたものが一樣に凍結されるということは堪えられない。そこでこれをどういうふうな氣持で交渉しておられるのか、これは外務省で交渉しておられるのか、それとも大藏省ですか、どこが交渉しておるのですか。
  34. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) 只今お話の件、私はつきり分りませんのでちよつと申上げるに躊躇しておつたのでございますが、私共のほうの関係恩給担保在外價権、それについては最近解除通知が來たように聞いております。それですから今岡委員の御心配の点は最近急速に処理がつくと思うのでございます。これは非常に努力いたしまして、大藏省の方もそれから恩給局の方も非常に御盡力されて解決したと私聞いております。
  35. 岡元義人

    岡元義人君 有難うございました。外務省は知らんというのはおかしいな。
  36. 都村新次郎

    説明員(都村新次郎君) 先礼いたしました。この件につきましては主として人事課長以外の所で主管しておりますのでありますが、この点につきましては最近総司令部から解除許可済通知が参つております。それでこれは大藏省の所管といたしまして近く官報に告示の手続をとられる筈だと存じております。
  37. 岡元義人

    岡元義人君 ついでに聽いて置きますが、それは國民金融公庫のほうで解除になりますと今度事務的にはどういうような方法で支拂出しがされるようになりますか、その点この機会に我々委員に教えて置いていただきたい。
  38. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) その点は今日又御質問があるかと思いますが、外の問題とも関連するのでございまして、私共人手が非常に不足しておりますので、実は恩給関係のものが五、六十人いるのでございますが、それを全部貸付の方へ廻しまして、貸付事務に從事させますと、今の当面の問題が遅れて、どちらを主にしたものが非常に迷つておるのでありますが、何としましても、現在のところ普通の生業資金申込処理が非常に急なものでございますから、実は恩給の方の処理を今年一ぱいくらいで片付けようかと思つてつたのでありますが、その方の人員を多少こちらの方へ廻しますので、恩給の方の事務処理がもう少し遅れる見込であります。大体本年度一ぱいくらいになるのじやないかと思います。
  39. 岡元義人

    岡元義人君 担保に入つておるものは千差万別だと思うのです。そこでそれの決裁方法ですね。決裁が済んでからこちらの、今の再発行しております外務省人事課取扱つておる事務的処理が完了せられる前に、増額全部前に遡及したものだけ一應差引いたものから今度支拂が開始する、こういうことになるのですか。
  40. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) 詳細の点は心得ておりませんけれども、それでは早速調べまして御返事することにいたします。
  41. 岡元義人

    岡元義人君 そうするとこの委員会にありがたいニュースを聞いたのですが、これは全國の引揚者が一番喜ぶのです。これはだから一つ具体的な何を分りましたら委員部委員長から要求して頂きたい。
  42. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) どのくらいでお調べが付きますか。
  43. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) 私共の方で今日帰りまして、あと二、三あればお返事できると思います。
  44. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) それでは成るべく早くお調べ頂きます。そうするとこの問題は如何ですか。
  45. 岡元義人

    岡元義人君 恩給局長見えたらあとで……
  46. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) それでは都村人事課長から補足したいとおつしやいます。
  47. 都村新次郎

    説明員(都村新次郎君) ちよつと先程の説明につきまして補足させて頂きたいと思います。外地関係恩給事務件数の内訳でございますが、これが大体の総計新規の分が六万五千件、それから改訂の分が三万七千件と申上げました。それから処理済新規が三万一千件、改訂が一万七千件、それで只今までまだ請求のないものが新規の方に二万九千件それから改訂の方に一万四千件ございまして、只今処理として残つておりますのが、新規で四千百件それから改訂で五千五百件こういうふうになつております。
  48. 岡元義人

    岡元義人君 まだ心配の点が一つあるのですが、これは川村政務次官に……、いま申しましたように今までの整理さえも外務省がこういう工合に手こずつているくらいです。今言つたようにOKが出たとすると、この方の整理はもつと複雜です。あなたの方の事務処理されない限りは、いわゆる恩給受給者に実際の恩給が手渡らない、これは何とかこの機会一つ……
  49. 川村松助

    説明員川村松助君) 段々研究してみますとなかなか複雜した事情があるようでありますから、実施面において相当手数を省略してお渡しするようにいたしたいと思います。
  50. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) 外務省の方はお帰り頂いてよろしいでしようか。
  51. 岡元義人

    岡元義人君 折角外務省から政務次官見えておられるのですから、お忙しくなければ今日の後の課題の定着援護等外務省立場から一應聽いて頂きたい、若しお忙しかつたら我々無理は言わんつもりですが。
  52. 川村松助

    説明員川村松助君) 成るべく私も拜聽したい。今日來る前に予定しておつたことがあつたのですが、役所の方に電話をかけて都合つけばもう一回來ましよう。
  53. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) 是非御都合がついたらお出でになつて頂きたいと思います。  それでは只今恩給の問題は恩給局長がお見えになりますまで保留いたします。    —————・—————
  54. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) 次の二の國民金融公庫財源補填及び割当に関する件について御審議を願います。金融公庫から始めて頂きます。
  55. 岡元義人

    岡元義人君 取敢ず委員長は副総裁見えておりますから、副総裁或いは最上理事、どなたからでも結構ですが、前の委員会後の配分について一應御説明を願いたいと思います。
  56. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) それでは副総裁もお見えになつていらつしやいますし、最上理事からでもどちらでも結構ですが、一應その後の御説明を願います。
  57. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) それでは問題をざつと一應御説明申上げます。  この前申上げたのは確か直接私共の本支所扱います資金八千万円の配分のことまでだつと思います。その後尚代理所、即ち本支所のない小都市におきまする代理所扱いとして三千百二十万円を配分いたしました。これが大体六月及び七月分という目安で配分したのでございますが、尚八、九月分につきまして最近配分をいたしたのであります。これはこの前の委員会におかれましても早急に資金の出し得る限り配分をするようにというお話がありましたので、その御趣旨を体しましてしたのでありますが、全体で一億九千二百八十万、今までの前に配分したのと合せますと三億四百万となるわけであります。この一億六千万、それから代理所扱いが三千二百八十万としたわけであります。これを配分いたしますについて我々が考えました点を一應申上げておきたいと思います。  これは第一のときにも大体似寄つた考え方をしたのでありますが、なんと申しましても資金が非常に少い。私共の見積りでは大体年間四十億くらいの資金がありませんとどうしてもやつて行けない。それでも勿論十分とは申せませんが、どうにかこうにか中小商工業者の立直りにお手傳いをするということが、どうしても四十億なければできないだろうという見積りでございますが、ところが私共に許された資金を本年中最後まで見積つても四億くらいしかない。現在のところでは三億程度しか都合がつかないのであります。これはどういたしましても私共の直接の本支所のあります所で、先ずこれを使つて後止むを得ないところを若干代理所の方へ廻すより仕方がないということで、只今申上げました通り、直接貸付配分を一億六千万としたのであります。これを又各店に即ち各地方にどういうふうに分けますかということにつきまして、大体申込の額、それぞれの店で受付けました申込の額を一つ標準にいたし、それからもう一つはその店のあります都市近傍人口により、もう一つはその店のこれを処理いたしますために配置し得る人員支所人員、この三つを考合せていたしたのであります。これにつきましてはいろいろ私共の内部においても議論がありまして、申込額だけによればという議論も若干ありましたが、併しこの申込額というものは非常に浮動性がありまして、例えばその店で非常に締めてかかつて宣傳も成るべく手控え、とても資金がないので、又人手がないので消化し切れないという見通しの下に、なかなかこの貸付がむずかしい、余程いい仕事でないと資金が廻りませんということが申しておりますと、これが非常に少く、これに反しまして簡單に借りられるというような、これは私共の方から申す考えはないのでありますが、いろいろ報道機関の方からそういうふうな報道がなされますと、その地方には非常に申込が多くなりますので、必ずしもその申込額というものが本当の需要に應じた配分をなすべき基準にならないということから、むしろその都市人口乃至はその都市における商工業者の数というようなものを標準にした方がいいのではないか、こういう議論が随分ありますので、申込額だけによらず都市人口それからもう一つは幾らそこの都市人口申込が多くても私共の方として今急速に人員を配置して処理し得るような体制を整え得ない、これは早急の、昨今の問題といたしましてそういう手配ができない状況にあります。そこで支所の現員、人員というものを入れまして、これを今回は申込額五〇%、それから都市人口三〇%、支所人員二〇%と、こういうような重味を與えまして、そうして全体を平均した割当額というものを算出したのであります。尚この割当額をラウンド・ナンバーに直しまして、又若干各所の事情を織込みまして少しずつ訂正して支所割当額といたしたわけであります。これを本日お手許へ配布するような手配がつけばよかつたのでありますが、そこまで至りませんでしたので、後程御覽に入れたいと思つております。
  58. 岡元義人

    岡元義人君 今の最上理事の何で行きますと、三億四百万円ですね。
  59. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) そうでございます。
  60. 岡元義人

    岡元義人君 この間の大藏大臣と一緒に……、七月十六日の会議録にもあり通り、大体二・四半期に割当の金額を放出する。三・四半期目は法案の改正その他によつて一般会計から流用することと、法案の改正によつて預金部の金等をば流用するというような見通しを考えておるという、こういう回答が出ておるのですが、そうしますと三億四百万円という金はこの線に沿つて全部出した、こういうことでありますか。
  61. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) 大体今御質問通りの現在現実の資金として出し得るものを殆んど出した状態であります。
  62. 岡元義人

    岡元義人君 四億三千万円という目標額はまだそれだけの回收はないというのでありますか。
  63. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) そうであります。
  64. 岡元義人

    岡元義人君 もう一、二点伺つておきたいのですが、大体今金庫の方から指令が出ております。市だけを対象にして貸出しをする。郡部に対しては貸出しをしてはいけないというのですが、これは絶対的な指令でありますか。
  65. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 絶対的なものではありません。大体金庫は御承知のように先の金庫と違いまして今度の貸出しはソーシァル・ベースでなくてビジネス・ベースということが原則であります。その点も考慮して行く。余り遠距離の都市へは採算上引合わない。それあたりを勘案いたしまして大した損でない、引合う所であれば一應やりますが、遠隔の地方ではどうかと思いますのでその点は……
  66. 岡元義人

    岡元義人君 今の副総裁回答ですと、この委員会で非常に力を入れて國民金融公庫関心を持つていたそういう精神から行くと非常に外れておると思う。要するに市民大衆が要求する、要するにあの法案の中にはつきり謳つてあるように、一般銀行から融資を受けられない者、そういう者程これは市中ではなくて郡部におる。市中におる者は一般銀行でも周りにおるのだから、相当これはその財政状態その他についても常に各銀行は把握しておる。又市中におる者こそ銀行取引の技術を知つております。郡部におる者こそそういう手続が面倒であつたり、そうして又市内まで出て行くというようなことが、非常に経費も掛り、それも数回もお百度を踏むというような、一般銀行のいわゆる借入が困難であるという対象者は、それはむしろ僕は逆だと思う。それをあなたの方の独自の立場で、そういうようないわゆる方針で今後進むとするならば、あの法案の法の精神が踏みにじられてしまう。又市だけを限つた対象であれば、これは余りでかでかと庶民を対象としたところの國民金庫だというような大きなことを言わん方がいい。まだ少し僕は納得行きません。
  67. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 岡元さんのはそれを極端にお考えになつているようですが、決して我々は一切郡部の方へ手を触れないというわけではないのであります。無論國民大衆の要望に應ずる積りでおりますけれども、余り遠隔の地方は法律の第十八條にもありますが、救済資金の供給を意味するものではないということも言われておりますし、又自己採算制で補助金なしに利益の收入で一應賄わなければならんようになつておりますから、まあ余り極端な遠隔な地方には差向けてない、それ以外のところは大体郡部でありましても、我々の方では置いております。
  68. 岡元義人

    岡元義人君 現に実際にあなた方のところの出先は、市以外に出していますか、事実出していないでしよう。
  69. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) いや出しております。
  70. 岡元義人

    岡元義人君 今出しておりますか、どこへ出しておりますか。
  71. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 一々例を申上げるここに実例は持つておりませんけれども、市以外でも申込を受付け調査にも参つております。
  72. 岡元義人

    岡元義人君 九州各縣全部今上京して参つておりますが、どこだつて九州では、よその地区は私調べていませんが、九州地区にあつたは市以外の所で貸出しをしておる所はありません、絶対にありません。それが市だけを対象とする金庫ならば、むしろ庶民金庫としてやらなくても市中銀行の方が対象としているということが言える。それは非常に極端も極端、あなたのおつしやることは極端過ぎる。勿論もつとあなたの方で苦しい弁明であつても、金がないからこうしているんだというようなお話なら分る。それでなくてあくまでも郡部の救済資金という副総裁回答は腑に落ちない。郡部に出すのは救済資金じやないでしよう。
  73. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 救済資金とは申上げませんが、一應自己採算制の関係上、余り遠隔の地方のお申込みだけは断わつておる、こういう意味です。
  74. 岡元義人

    岡元義人君 余り遠隔なというのはどのくらいの範囲ですか。
  75. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 大体距離にして、又時間にいたしまして一時間から二時間ぐらいの距離のところは市内以外でも受付けておりますし、人繰りの関係もありますし、資金関係もあります。片道一時間ぐらいのところは一應申込みを受けておりますし、調査にも参つております。
  76. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) 今副総裁から端的に申上げた結論の通りなんですが、これは根本の原因は岡元委員が御推測になるような資金の不足、又人手、設備の不足という点であります。もつと資金が沢山出まして、予算も取れて各地に私共の支所なり、本当に手足のごとく動き得る代理所なりが設けられて、そうして調査費なども十分に予算に計上して預ければ御心配のようなことはありませんで、どんなところでも受付けて行くことができる。併し何と言つても現状非常に哀れなものでありますから、人手とか旅費、旅費は非常に大変です、そのためにどの範囲のものまで受付けるかというようなことは、各支所によつて割当てられた予算の範囲内で支所長の裁量に委すということの大体の方針でおります。支所によつた多少の違いがあります。私共の聞いております範囲では、遠隔のものも必ずしも全部というわけではありませんけれども、本当にいい仕事だと認めますれば受付けて調べることもやつております。そのために或いは支所長が受付けるかどうかということを迷つて御迷惑をかけた例が岡元さんの御近所にあつたと思います。一旦お断わりしたが來られたので受け付て、又お断わりしたという例があります。甚だ申訳ないと思いますが、根本は人手の不足、経費の不足ということに縛られて、当分の間都市中心という状態であります。
  77. 岡元義人

    岡元義人君 到着援護の問題は後の課題になるんですが、今度舞鶴に参りまして、本年度は一体帰還者達に対して眞新らしいところの援護政策というものがどこに改善されておるかという質問関係方面の方からも聞いて帰つて來たんですが、我々委員会といたしましても、眞新しいものというものは國民金融公庫ができたことぐらいじやないかと思います。その肝腎の國民金融公庫が、今の公庫の理事の説明ですと、大体苦しい事情は我々はよく知つておるんですから、そういうようなところからこういうような方法が取られておるんだということならば一應納得しなければならんと思います。併しながら各支所に対して通牒を出されておるその通牒には市に限定するということをはつきりとあるが、いわゆる中央からの指令が出ておるんじやないんだ、こういう工合に解釈していいんですか。
  78. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) そうでございます。
  79. 岡元義人

    岡元義人君 そこで問題は先程副総裁から説明がありました失業救済ではない、我々はそれは十分百も二百も承知しております。併し金融というものは要するにそういう、例えばここに災害があつて、その災害に遭つたという者がその災害から起ち上るというときには、これがいわゆる今御心配されておるところの救済という意味で、実際に資金が必要な場合には、何かのいわゆる現象によつて資金が必要になつて來るという面が二通りあると思います。私の申しました後者の場合が、これは当然失業救済ではない、併しそういうような災害があつたところ等には当然資金は普通の場合よりも余計要るということはこれは考えていいんじやないか、併しそういうことが全然今度の國民金庫の方において考慮されたかどうかという点は私は疑わしくなつておるから、一應聞いて置きたい。
  80. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) その点は我々も重々氣をつけておるのでございまして、この割当の額も一應の割当でありまして、これが確定的なものではない。先程最上理事からも説明がありましたように、割当てましても適切な需要、又貸付け得るような対象がない場合には余る年が往々あるのであります。これはスライディングに、若し不時のできごとで且つ有効需要が起きますれば、できる限り後で訂正する心持を持つております。その点御心配ないと思います。
  81. 岡元義人

    岡元義人君 分りました。
  82. 伊東隆治

    ○伊東隆治君 私もちよつと腑に落ちない点がありますので御質問しますが、自立経済だから遠隔の地の被害者には、救済ができないというのですが、例えばどれだけの程度の費用が掛りますか。
  83. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) お答えいたします。我々の方では一應原價計算をやりつつありますが、正確な数字は今出ておりません。ただ興銀のお話を聞きましたら一件について一万二千円、我我の方としては幾らかそれよりか下廻つておると思います。
  84. 水久保甚作

    ○水久保甚作君 この國民金融公庫支所は、これは縣廳所在地に大概あるのでありますが、これがないところは代理所があつて、今非常に困るのでありますが、この点について縣廳所在地には全般的に支所を置くという考えはないのですかどうですか。
  85. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 本年度におきましては、大体今代理所、出張所を支所にいたそうかという考えを持つております。來年度におきまして予算が取れますれば、五ヶ所くらいやはり縣廳所在地を支所にする、漸次予算と経費の関係を見計らいまして、各縣に一ヶ所くらいは置きたいという計画であります。
  86. 水久保甚作

    ○水久保甚作君 宮崎縣のごときはその例でありますが、今までは鹿兒島支所に附随しておつた、今度は大分支所に附随せしめる、こういう関係から非常に不便を感じておるのであります。こういうことについて非常措置を取つてどうとかする方法はないんですか。そうして序でに申上げますが、どうも町へ二万円くらいの金を貸すというのに私の都城から汽車賃ばかりで百十円位かかりますが、それを何遍も通わなければならん。あなたの通牒を見てみますと、あんな通牒を出すことはこの法律の趣旨に反します。あなた方が余りあれについて憲法のような考えを持つておるのですが、この点について少しお考えにならんと國民は非常に心配します。この点についてあなた方は根本からこの方針を変えなければならんと思うが副総裁はそういうお考えがありますか。
  87. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 我々も大衆のためにこの金庫を有利に使つて、成るべくお出でになる度数を一回でもお減らしになるような有利な施設を作りたいと思いますが、漸次設けたいと思います。何分申上げたように経費の関係で直接取扱所の数を増すことはできません。  それからもう一つ代理所でありますが、この代理所にお願いしましても金庫の趣旨をよく体して行く代理所がありますれば結構ですが、金庫の趣旨を往々にして解しない代理所がありますので、選びますときも亦金庫の趣旨を徹底さす代理所を選ぶような方針でおります。水久保委員のおつしやるようにその趣旨を十分体しております。
  88. 岡元義人

    岡元義人君 今水久保委員の発言がございましたが、國民金庫は御存じと思いますが、矢野政務次官も知つておられますが、これは昨年陳情、請願が出まして大藏委員会國民金融公庫ができますならば、早速作るということに宮崎縣はなつてつたのですが、その点は御承知じやないんですか。
  89. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) そういうふうな御決議になりましたことは私共も伺つておりましたが、何分その最初は三十三億出資のときの話であると思います。それが僅かに十三億になりまして最初予定しました支所設置も頓挫いたしまして、この点は私共始め樂観し過ぎまして方々に作りますことを申上げただろうと思いますが、これは全く今となりますとお恥かしい次第ですが周囲の事情止むを得ません。もうしばらお我慢して頂きたいと思つております。
  90. 水久保甚作

    ○水久保甚作君 その支所でありますが、この第一回の配付のときに支所のあるところには皆配付をしておる。そして代理所のところには配付をしていないということはどういうわけですか、その点について。これも私の考えは支所に配付したならば代理所にも配付してそうして公平な見地からこの法律の趣旨を徹底せしめたい、こういうことにあろうと思いますが、どうもそこに取扱い重軽にがある、この点についてもう少し、私の考えとどうも合わないところがありますが、この点一つはつきりして頂きたいと思います。
  91. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) 只今の御質問御尤もでございます。私共その点は悩んでおるのであります。先程來申上げたように資金も非常に少いのでありまして、これを各府縣に分けますと非常に少くなりまして、各支所人員を用意して貸付ができるようになつておりますが、そこで手を挙げてしまわなければならん。と申しまして、各支所にそういう人を配付しても貸付けのできるような態勢はすぐできない。代理所といたしましてもなかなかこういう仕事を快く引受けるというところは少いのでございます。私共の方から見て安心して委し得るというところでとかく躊躇されるところがありまして、どうしても現在人員の整つておる所に金を廻して、それ以上に資金が参りましたときに、外の方面に手を拡げる等、今の状態ではそういうような漸進的な方法で行くより仕方がありませんので、先程からいろいろお叱がございましたが、國民金融公庫という大きな看板を掲げながら、実情がそれに副わないことは私共も甚だ情ないことだと思つております。
  92. 水久保甚作

    ○水久保甚作君 宮崎縣に対して請願が通つております関係もあるのでありますが、臨時國会でも予算を要求されて、直ちにそれを設置して下さるお考えはございませんのですか。その点をはつきりお伺いします。
  93. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 大体そういう趣旨で進めております。先ず一時的には今出張員がおります宮崎、靜岡あたりの所、長野縣あたりも非常な要望がありまして、そういう所を先ず本年度五ヶ所至急設置いたしたいと思います。
  94. 草葉隆圓

    ○草葉隆圓君 先程岡元委員の話のありました点について、國民金融公庫が市街地を中心にそういう通牒をやつておる。実際はそうでないけれどもというけれども、これは大変な問題であると思います。実際のお取扱いがそうであるならば、打合せ等で主としてこうして呉れということなら分るが、國民金融公庫という立場において、地域的に一つの差還を以て取扱いをするということは、これは大変な問題であると思います。寧ろそういう通牒はお取消になつて、そうして内部的の指示ならばこれは分る次第でございましよう。
  95. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 通牒は出しておりませんのです。内部的の取扱いで、余り遠方の所は人手もないし費用もかかるから、遠慮して頂いたらどうかという内部的に申すことで、通牒を出すということはありません。我我も遠い所へ出したいのです、だから我々の仕事は國民が一人でも助かることを欲しておるのですが、遠方の所もそれに副うためにやるので、経費のために規制されておるということを申上げて、趣旨としても皆樣と同じ考えを持つておりますので、どうぞ御心配なく。
  96. 草葉隆圓

    ○草葉隆圓君 先程九州は市街地以外には絶対にないというので、これは余り極端過ぎると思います。
  97. 水久保甚作

    ○水久保甚作君 宮崎の方は勤務の者が不馴れでそうしてどうも幼稚であります。ああいうような所には一流の人物を置かなければならん。支所の所にはそういう一流の人物を置きますが、そういう所には判断のではないような人がいる。何遍でも書類を持つて來い、まだこの書類を持つて來ないかということを何遍も言つて、百五十円もかかる所を何遍も往復させておる。これは証拠を挙げてあなたに申上げたいと思いますけれども、今日は持つておりませんが、そういう所には第一流の、そういう方面に堪能な有能な人を配付して頂くように特に私は御了承を得たいと思います。
  98. 岡元義人

    岡元義人君 もう一回、二つだけ御回答を願つておきたいと思いますが、この間國民金融公庫法が上程されましたときに、委員会として、これは最上理事はお聽きになつておると思いますが、今後の運営については、当然そういう経費が問題になつて來る。そこで長崎縣のごときはああいうような実例があるから、民間團体を利用するということをお考えになつたらどうかということを僕は一番最初に発言しておるのですが、檢討されたのですか。  それが一つと、それからこの間七月十六日ですか、大藏大臣と副総裁最上理事との交渉経過のその後の線において、とにかく三億四百万円、ここで一億円ぐらいの開きが出ておるのですが、これをいつ頃補填されるのか、九月中に後が出る見込があるのか、或いは十月になるのか。それから臨時國会に対するところの準備がどのくらい着いたか。大分できたと思いますが、どのくらいの見通しがついてか。一つ委員会にお知らせを願いたい。
  99. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) その点は一應回收に努力しておりますけれども、何分九月の臨時國会が延期されまして十月になりまして、それから見通しが或いは誤つておるかも分りませんが、補正予算がなくて税制一本でやるならば尚遅れます。その点あたりを見合せまして、至急そこに回收の方法を急ぎそれから増資の方も今関係筋の方に手を打つております。成るたけできるだけ多量に早くこれを出したいと思つております。
  100. 岡元義人

    岡元義人君 そうすると大藏大臣が我々にこの間御説明になつて一般会計の流用というようなことはこれはまだ白紙ですか。ちやんとここに会議録がありますが……
  101. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 一般会計の流用の方は私存じ上げておりません。
  102. 岡元義人

    岡元義人君 最上理事は御存じだと思いますが……
  103. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) その方の問題に余り進んでいないじやないかと思います。というのは今二十億の増資の方ですね。新らしく今度臨時國会に増資の案を出そうというので私共の方からも資料は全部関係御当局に差上げておりますのでその方の実現を先ず待つてやろうというのではないかと思います。
  104. 岡元義人

    岡元義人君 先程もちよつと副総裁回答ではまだ合点が行かないのは、民間團体をば現在の更生資金と同じような方法で以て利用するという考えは全然國民金融公庫はないのかあるのか。それが一つと、それから九月、十月の例えば臨時國会を待たない前に或る程度まで流す余裕があるのかないのか、この点一つはつきりしておきたいと思います。
  105. 井關孝雄

    説明員井關孝雄君) 後者の点から御答えしますが、これは貸出の割合伸びが悪いのですが、若し貸出が急速に需要が殖えて行けば回收の方も氣を付けてできるだけ流したいというもののようでありますが、これは資金の回收面もときどきやつておりますのでそれと睨み合せて幾らでも流したいこう思つておるわけです。  それから前者の方はこれは我々の考え過ぎかも知れませんが、一つの技術が要ります。民間團体でも相当やはり鑑定や貸出、それから回收に技術を持つた人がお出にならなければ非常にむずかしいのではないか。こういうふうに考えておりますので、一應その点の受人態勢が十分なところであれば或いは考えてもよいのじやないか、こういうふうに考えておるわけであります。
  106. 草葉隆圓

    ○草葉隆圓君 最後に今の國民金融公庫の庶民金融機関としてのさつきからのお話は、私共委員としては随分問題の点があろうと思います。こういうあらゆる点から考えてそれでこれはもつと研究して今の事務費、予算においてでももつとやり得る方法がありはしないか、そういうことを研究すべきものであり、我々としても先程來のお話だけではちよつと納得行かないと思います。大変な問題を起すと思いますから、これは今日で打切らずに続いて我我委員間でもう少し具体的な点を進めて行くように御努力を願いたいと思います。
  107. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) 草葉委員の今の御提案御異議ありませんね。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  108. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) 続いてもう少し審議したいと思います……、時間も大分たつておりますので、この辺で散会したいと思いますが……
  109. 岡元義人

    岡元義人君 ついでですから御質問申上げたいのですが、最上理事にお伺いしますが、これは更生資金の方です。岡田課長見えておりますけれども、これは現実にある問題ですが、とにかくお断わりの手紙が出されているとしか見られない、これは福岡の出來事です。お断わりのお手紙は結構なんですが、理由は申されませんと、こう書いてあるのです、葉書にプリントで……。そういうような回答の仕方は僕は以ての外だと思うのです。理由は申されない、殆んどそれを濫発しているのだ。そういう行き方について直ぐ最上理事は福岡支店を調べて貰いたい、これは今相当攻撃が出ている。余りにも馬鹿にしているというのが言い分なんです。理由は申されないとはつきり葉書に書いている、これは怪しからんと思う。これは岡田課長も聞いている。
  110. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) それが事実とすれば、私共も腑に落ちないことでありまして、早速調べまして、若しそういうようなことがありますれば、直ぐ訂正いたします。
  111. 岡元義人

    岡元義人君 例はいくらでもありますよ。
  112. 最上孝敬

    説明員最上孝敬君) 理由は申されませんという言葉を使つておりますか。
  113. 岡元義人

    岡元義人君 はつきり書いてある。
  114. 紅露みつ

    委員長紅露みつ君) それじや時間がたつておりますから散会いたします。    午後零時二十五分散会  出席者は左の通り。    委員長     紅露 みつ君    理事            草葉 隆圓君            岡元 義人君            星野 芳樹君            鈴木 憲一君    委員            水久保甚作君            伊東 隆治君            小畑 哲夫君            木内キヤウ君            矢野 酉雄君   説明員    外務政務次官  川村 松助君    外務事務官    (大臣官房人事    課長)     都村新次郎君    厚生政務次官  矢野 酉雄君    國民金融公庫副    総裁      井關 孝雄君    國民金融公庫理    事       最上 孝敬君