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1949-05-17 第5回国会 参議院 建設委員会 第16号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年五月十七日(火曜日)    午前十一時十一分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○水防法案内閣提出衆議院送付)   —————————————
  2. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 只今より建設委員会を開会いたします。本委員会に付託になつております水防法案議題に供します。質疑は盡きたものと認めて御異存ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 御異存ないと認めます。それでは質疑は盡きたものといたしまして、直ちに討論に付します。
  4. 島津忠彦

    島津忠彦君 本法案に関しまして、私は修正意見を提出いたしたいと思います。それは第七條の後段におきまして、「建設大臣及び國家消防廳長官承認を受けなければならない」という事項がありまするが、これは恰かも命令系統、或いは監督権等が二本建になるような恰好になります。又新憲法下民主化の点から考えましても、行政簡素化の方面から申しましても、至当でないと思いまするので、この点を修正いたしまして、次のようにいたしたいと思います。「建設大臣承認を受け、且つ承認を受けた水防計画國家消防廳長官に報告しなければならない」というように修正いたしたいと思います。どうぞ御賛成を願いたいと思います。    「「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 島津君の修正案議題に供しますが、島津君の修正案に御異存ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 満場御賛成のものと認めて、第七條修正島津君の修正案通りに決定いたします。次に七條以外の他の個條については……。
  7. 原口忠次郎

    原口忠次郎君 私はこの本法実施につきまして、賛成する者であります。賛成に当りまして、特に私が強調して置きたいことは、本法実施と共に河川法で決められている河川管理者の権限及び責任ということとよく調整して貰いたい。そして又この水防の万全を期して貰いたいということ。それから災害救助法との関係もございますので、これも円満に行くように留意して貰いたい。  それから水防團の設置について、既設の水防團との関係をよく考慮して、徒らに消防團の上に水防團を作らせるのだという組織の機構の重複を來して、そうして地方自治團体の経費の負担を大きくするようなことは、十分愼しんで貰いたい。それから地方財政が非常に逼迫している今日ですから、國庫費用をできるだけ大幅に今後補助するように留意してできるならば、そういう規定を入れることを今後留意して貰いたい。本当は私はこの國費を入れることを修正意見として出したいくらいの意見を持つておりますけれども、國費も非常に少い折柄ですが、地方自活團体費用をこの水防法実施のために負担を加重するようなことを成るべく避けて貰いたい。そういう私は條件を附けて本案に賛成いたします。
  8. 北條秀一

    北條秀一君 私はこの水防法案につきまして次の二点について修正意見を持つ者であります。即ち第三條の第三項の中で「水防が十分に行われるように確保すべき」とありますのを、その「確保」という字を削除すべきであるというのが私の考えであります。この原文を見ますと、これは私の常識を以てすれば日本語ではありません。勿論日本は新憲法を中心としまして、新らしい日本語を作ろうとする今日でありまして、こういうふうな國民にはよく分らんような字体を作り出すことは政府國会の役割かも知れませんけれども、凡そ私は自主性失つた文章だと考えますので、こういうものは國会として、又政府としてもやるべきじやないというふうに考えるのであります。從つて極めて簡單なことでありますが、この簡單なことを見逃さないで修正すべきであるというのが第一点。  それから第二点は、第八條第四項中委員の内容でありますが、委員関係機関の職員その他学識経驗者云々とありますが、この水防協議会委員には現在の地方自活團体の実情から言いまして、どうしても都道縣議会議員を参加せしめる。正式に参加せしめるということが必要であるというふうに私は考えます。考えようによつてはこの学識経驗者の中から委員に参加させる。その学識経驗者の中に議員を入れたらいいじやないかということでありますけれども、それは全く個人の資格においての学識経驗者でありまして、私の狙うところは各都道府縣の議会が責任を以てこの水防協議会関係をするという建前を取ろうとする考えでありますが、そういう要求に基きまして今申しました修正は私は提案したいのであります。以上二つの点であります。併し今日すでに実際國会の会期は差迫つておりまして、諸般の状勢或いはこの修正が許されないかとも考えられますので、一應ここで各委員にお諮り願いまして、皆さんの御賛成がありますならば、この修正を私は飽くまでやるべきだと考えますが、皆さんの御意見が先ずこの程度ということでありますならば、私は自分の意見を改めて考え直そうという考えを持つておるのであります。この際委員長二つ修正案を申上げますから委員会にお諮り願いたいと思います。
  9. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 只今お聞きの通り北條君の修正は、第三條第三項中の「水防が十分に行われるように確保すべき」というのを「水防が十分に行われるようにすべき」ということに直るんです。それから第八條の第四項中「委員は、」の次に「都道縣議会議員」というのを入れることになるのです。この修正についてお諮りいたします。別に御賛成がないようでありますが、この修正は……。
  10. 北條秀一

    北條秀一君 別にと申しますれば……。他の委員の方から積極的な御賛成がないようでありますが、一人固執するのも私の好まざるところであります。從つて將來の問題を残しまして、この際は修正意見を強く主張いたしませんので、委員長において然るべく御処置願いたいと思います。
  11. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) それでは委員長において、本修正案原案趣旨に織込んであるものと認めまして、これは採決に付さないことにして処置したいと思いますが、よろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) それでは政府においてこの趣旨を相当に善処せられるように希望します。
  13. 赤木正雄

    政府委員赤木正雄君) 先程原口委員からの御希望と申しますか、これは至極御尤もと思いまして、例えて申しますならば、國庫補助がない限り十分な水防上の活動もできません。從つて今直ぐは御承知の財政でありますから國の補助は困難と思いますが、適宜の時期が來たならば、申すまでもなく原口委員の御趣旨に副いたいと思います。尚地方自治財政も非常に窮屈な今日でありますからして、これがために特に地方自治に対して沢山の金を取るというふうなことはしない方針であります。これを明らかにいたして置きます。
  14. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) それでは只今修正になつた七條以外の各條について採決をいたします。
  15. 岩崎正三郎

    岩崎正三郎君 採決の前にちよつと申上げたいのですが、今原口委員から述べられて、赤木政務次官からお答えがあつた節ですね、とにかく折角或る程度水防に役立つだろうと思う法案ができても、地方自治体がさように困つておるときなんだから、やはり國庫補助がこの法案を施行するについて必要であるという希望條項希望意見を本委員会決議として、希望條項として取上げて貰いたいと思います。  それからもう一つは消防團ですか……との何係ですね。それを水防團との関係を……勿論この法律ができた以上、関係官廳がこれを施行するためには相当関心を持つているだろうと思うのであるけれども、更にこの本委員会でその点を強く、今後市町村において実施する場合、消防團との相対立するような傾向のないようにやつて貰いたい。二つ希望條項が、できれば委員会満場一致決議ですね、そういうふうにして頂けば結構だと私は思うのです。そしてこの法案を通したい。皆さんが御賛成になれば結構なんですがね。
  16. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 承知しました。只今の河崎君の御提案は、先程の原口君の御提案と一致するものと認めます。よつてこの本提案につきましては、満場の御意見と認めて報告に織込むことにいたします。それで如何ですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 政府はそれについて善処するように委員からも特に要請して置きます。  ついてはこの各個條についての原案に御賛成の方の挙手を願います。    〔総員挙手
  18. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 満場一致と認めます。それでは第七條以外の各条は政府原案通り賛成のものと決定いたします。賛成の諸君の御署名を願います。   多数意見者署名     堀  末治  北條 秀一     仲子  隆  島津 忠彦     安部  定  赤木 正雄     原口忠次郎  岩崎正三郎
  19. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 御署名漏れはございませんか……。御署名漏れないものと認めます。では速記を中止して頂きます。    午前十一時二十五分速記中止    ——————————    午後零時十二分速記開始
  20. 石坂豊一

    委員長石坂豊一君) 速記を始めて。本日はこれにて散会いたします。    午後零時十三分散会  出席者は左の通り。    委員長     石坂 豊一君    理事            原口忠次郎君            仲子  隆君            島津 忠彦君    委員            岩崎正三郎君            堀  末治君            水久保甚作君            安部  定君            久松 定武君            北條 秀一君   政府委員    國家消防廳管理    局長      瀧野 好曉君    建設政務次官  赤木 正雄君    建 設 技 官    (河川局長)  目黒 清雄君