○
参事(
河野義克君)
法務委員会から二件
議員派遣の
要求書が出ておりますから、
只今の御
意見の線で御
審議を願いたいのでありますが、一件は、
議員派遣要求書
一、
派遣の目的、
檢察及び裁判の
運営等に関する
調査
一、
派遣議員 岡部常、鈴木安孝
一、
派遣期間 昭和二十四年五月六日から同月八日まで三日間
一、
派遣地 千葉縣
一、費用 概算七、二〇〇円
内 訳
議員派遣旅費(一名一日一、二〇〇円二名三日分)
右
参議院規則第百八十條により
要求する。
昭和二十四年四月二十五日
法務
委員長 伊藤 修
参院
議長松平恒雄殿
これは新聞紙上等で御
承知の、千葉縣銚子市における高寅組の親分、高橋寅松に関する暴力團の
調査でございまして、この高橋寅松、俗称高寅というのが、本年三月七日逮捕せられたのでありまして、三月二十八日千葉
地方裁判所に殺人未遂、脅迫、傷害等の罪名によ
つて起訴せられ、千葉拘置所に勾留中にものでありますが、
調査の目的は、高寅と警察との
関係、檢察廳における高寅の
取扱方、それから高寅組の暴力團としての実態等を
調査するわけであります。事実その逮捕に当
つて、銚子市公安
委員に対して、國警千葉本部に援助要請をする
ように申入れたところが、公安
委員会の要請が遅れたために、逮捕が遅れたとか、市警察司法主任の轉任に当り高寅より多額の餞別を送
つたとか、その他いろいろの
事件があるわけであります。その
関係者といたしますのが、高寅の外その子分が大分ありますのと、銚子市の公安
委員長、銚子市警察署長、弁護士、東
日本新聞社長、元銚子署の司法主任、それから千葉の
地方檢察廳の三輪檢事こういうふうに
関係者が多い
関係から、この際現地に出張して
調査を了したいと、こういうことでございます。
それからもう一件は、これも同じ
法務委員会から出ておりますことでございまして、
檢察及び裁判の
運営等に関する
調査で、來馬琢道、星野芳樹を昭和二十四年五月一日から同月六日まで六日間、滋賀縣と京都府に
派遣いたしたい。費用は概算一万四千四百円であります。そうしてこの目的といたしますことは、大津の
地方裁判所の雇員の某という者が、司法
事件に関連して出頭して來た一婦人を一室に入れてそこでいたずらをしたという
ような
事件であ
つて、新聞記者がこれを探知しまして、その雇員の家に行
つたところが、その雇員並びにその父親のために殴打され、傷害を受けた、こういう
事件がありますが、これに対して檢察廳は、その父親のみは傷害罪で起訴をいたしておりますが、雇員は起訴しておらないのであります。それが裁判所の雇員である
関係上、部内の者ということで、その処分を見合しているのじやないか、その他この
事件の実相が、どういうことであるか、
檢察及び裁判の
運営上これを
調査したい。こういうことでございまして、來馬さんと星野さんの
派遣をしたい。こういうお申入れでございます。