運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1949-10-22 第5回国会 参議院 議院運営委員会 閉会後第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十月二十二日(土曜日)    午前十時三十二分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○第六回國会提出予定法律案に関する  件 ○國会予備金支出の件 ○召集日議事に関する件 ○國会法の一部改正に関する件 ○事務総長選挙の件 ○特別委員会設置に関する件 ○参議院規則の一部改正に関する件 ○継続審査議案の取扱に関する件 ○参観人及び面会人に関する件   —————————————
  2. 高田寛

    理事高田寛君) それではこれより議院運営委員会開会いたします。最初に官房長官の方から発言を求められておりますから……
  3. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 皆さん承知通り、去る十日に臨時國会召集するような告示をいたした次第であります。從いまして來る二十五日には臨時國会召集されるわけであります。そこで会期等國会において自主的に御決定遊ばすことでありまするから、政府としては別段希望等意思表示は積極的に申出ずることは差控えている状況であります。それから提出すべき議案法案等につきましては、法律案等はこの前お配りいたしましたが、この召集日におよそ二十件くらいを同時提出ができやしないか、こういうふうに政府考えております。他の案件につきましては折角関係方面折衝中でございます。約四十三、四件ございます。但し税制改正案その他提出さるべき法案がまだ三つ四つあるかも知れません。今のところ四十三件ということに相成つております。それから予算案でございますが、これも渉外局発表で御存じの通り、來る三十日にミスター・ドツジが來訪されまして、その後における均衝総合予算の実施の状況等を見て頂いたり、明年度予算或いは補正予算或いは税制改正の点についても見て頂くはずでございます。政府といたしましては、できればこの二十五日の召集日に引続いて総理施政方針演説をして、それから皆樣から施政に関する一般質問を受けたい。そうしてこれに対する質問應答の本会議をも持ちたい。こういうふうに考えておつた次第でございますがドツジさんの來訪等がございまして、その間若干御意向等も聽くという関係もございますから、施政方針演説は若干延びる、こう思つております。それから議案の中最も重要な議案であるところの予算案につきましては、これも相当延びると思つております。但しそう長く延ばしたくない。できるだけ審議期間は多く持つて頂きたいというのが我々の考えであります。そこで予算案向う樣との折衝が済み、提出をするというめどがおよそつきますれば、実際におきまして予算案提出がなくても、その前に施政方針演説総理にやつて貰うつもりでございます。期日等につきましては私の方ではちよつとめどはつきかねる状況でありますが、できるだけ早くミスター・ドツジにいろいろな関係を見て頂きたい。こういうふうに思つております。御承知のごとく、來年度一般予算及び本年度補正予算は九月三十日に全部作成を了しまして、閣議決定をも了しまして、関係方面に送付中でございまして、関係方面におきましても、九月三十日から折角見て頂く、こういうような状況でありますから、相当な期間もあつたことでございまするし、早く御承認を得たい、こういうふうに考えておる次第でございます。
  4. 高田寛

    理事高田寛君) 何か御質問はありませんか。
  5. 中村正雄

    中村正雄君 今度の國会定例國会でなくて臨時國会になつておる筈ですが、どういう意味でこの國会召集したかということの政府考え方を説明なさる必要があると思うのですが、それはいつなさる……、恐らく召集日、若しくはその直後になされるのが本当だと思うのですが、その点についてはどう考えますか。
  6. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 中村さんにお答えいたします。臨時國会を当初開きたいということを声明したのは、去る四月五日の施政方針演説において、國民の代表たる國会において公式に声明をした次第でございます。これはシャウプさんからして税制についての法的改革をした貰える筈だつた。そうすれば、税負担軽減等もでき得るであろうし、税制改革案なり、或いは補正予算なりを提出して、皆さんに御審議を請うために、臨時國会召集するつもりであるということを、通常國会冒頭において、はつきりと総理は宣言いたしておる次第でございます。その後御承知のごとく、衆参両院におきまして、憲法五十三條の規定に則つて臨時國会開会を要求され、これには法案等が出ております。この法案を議議するために開く、こういうようなことと、それから勿論補正予算のことについても、それから失業対策その他のこと、災害復旧というようなことも謳つてつたというように思います。そういうような意味合もありかたがた御承知のごとく、九月の十五日には、詳細なる印刷によるシャウプさんの報告書も出ました。大綱は八月二十六日に出たわけでございますが、これに則りまして八月一杯一生懸命に勉強いたしまして補正予算を組みまして、そうして九月三十日に提出した次第であります。十月二十五日に臨時國会を開く理由というのは、私の考えでは以上の通りであります。
  7. 中村正雄

    中村正雄君 從つて私のお聞きするのは、臨時國会を何故開くかという理由の闡明を國会を通じて國民の前にする必要があると思うわけですが、それは冒頭におやりになるかどうか。総理大臣施設方針演説につきましては、今の内閣ができたときに、一應お聞きいたしておるわけですが、その後方針変つておればお聞きしてもいいですが、変らなければ何も聞く必要はないので、勝手におやりになれば聞くわけでありますが、何も施設方針演説をこちらではいつやつて呉れということは、方針変つておるのであれば別だけれども、変つてなければ聞く必要はないわけですが、併し定例國会違つて、何故こういう臨時國会を開いたかということの趣旨だけは、少くも内閣が責任において召集なさつた臨時國会であれば、私は召集冒頭に、その趣旨総理が説明するのが妥当ではないか、本当ではないかと思うわけですが、その点についてお尋ねしておるわけなんです。なさる意思があるのかないのか、又する必要があるかないか、その点について政府のお考えを聞きたいと思います。
  8. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) この臨時國会召集ということにつきましては、文書を以て総理から議長宛に通知を申上げております。その中に臨時國会を開くに至つてゆえんのものを謳つてありまして、皆さんの御要望臨時國会は開かれるということでなしに、四月五日の施政方針演説において、これこれの理由臨時國会に開くのだということを闡明した約束もあつた次第でございまするし、臨時國会冒頭において臨時國会を開くゆえんはこうであるというようなことを更に総理から闡明するということは、只今のところでは、御意見御尤もの趣旨もございまするが、只今のところでは考えておりません。
  9. 高田寛

    理事高田寛君) 外に別段御質問ございませんか。
  10. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 ちよつと官房長官にお尋ねしますが、その九月三十日に決めておられる予算内容について、災害対策というものは、十分に織り込まれておりますか。
  11. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 兼岩さんにお答え申上げます。災害が御承知通り思いの外非常に多うでございまして、これに対してはでき得る限り、財政の許す限り、本年度及び明年度において災害復旧費、それから積極的の災害対策治山治水費等を組んだつもりでございます。
  12. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 後片附け、壊れたものは直すということと、根本的にそういうものはなくするという……
  13. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 両方です。
  14. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 両方について十分自信のあるものを作つておられるでしようか。
  15. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 兼岩にお答え申上げますが、先ず今の財政の許す限度において、十二分とは言えませんが、我々といたしましては、これだけの額が関係方面に御承認を得れば、千億以上の額になりまするし、本年度においても九十億というような額を、非常に財政の苦しい、而も今年度それぞれの歳出は使つてしまつておるようなときに、又組んでおるような次第でございまして、先ず先ずというところではないかと、こう考えております。
  16. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 應急対策の外に、根本対策も十分するという決意で進んでおられるというわけですね。
  17. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 只今のところ治山治水河川改修農業等を含めまして、應急対策関係が、來年度予算で申しますと、本年度はそう沢山見ておりませんが九十億、來年度におきましては三百億、それから根本対策においては三百四十億というような額になつております。又予備費も百億近く組んでおります。
  18. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それから簡單で結構ですが、予算のあの減税は、シャウプ勧告通りかそれ以上にされるかということと、それから二、三質問を連続して申上げますが、補給金を廃止すると物價値上りをどう見ておられるかということと、賃金ベースは六千三百七円で組んでおられるのか、賃金ベースはどういうふうにして組んでおられるのか、貨物運賃値上げをされるのかされないのか、米價はどういうふうに組んでおられるかというような点、ちよつとお答え願いたいと思います。
  19. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 兼岩さんの御質問は、價格補給調整金のことと賃金のことと運賃のことと米價のことと、もう一つ何ですか。
  20. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 電力の値上げ等々をされるかされないか、されればやはり響いて來るし、されないような方針で組んでおられるか。予算総合調整をやつておられますね。これらの点をどういうふうに織込んで決定しておられるかということです。
  21. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 予算の編成の仕方につきましては、米價は若干消費者價格は明年は多少上るであろうということは考慮に入れてあります。というのは、生産者價格も、農民の熾烈な要望もございますし、パリティー計算も多少上昇しておりまするから……その生産者價格上つた比率だけは消費者價格は上げたくない。これは一般消費者生活を保障する上からも上げたくないのでありますが、そういうようなことも考慮に入れております。  それから運賃のことにつきましては、これもすべて今折衝中でございまして、政府意向くらいにお聽きを願いたいと思いますが、運賃貨物を大体において八割くらい上げる、それから旅客運賃の方は調整を図りたい、こう思つております。それもどうなるか、この前もそういうことを考えましたが、それが逆の方になりまして、旅客の方は幾ら上つて生産費関係はないからといつたような御意見もありまして、我々の意見ちよつと食違いまして、我々は旅客を上げるということによつてC・P・Sが上り、これは困るといつたような考え方を持つておりますので、これは折角そういつたふうに折衝中であります。  それから賃金関係は、米價等も含めての賃金関係でありますが、一般産業労働賃金は御承知のごとく今やレベルが多少低下をしておるということであります。その低下の点につきましては、政府労働行政といたしましては、最低賃金委員会等労働基準法の命ずるところに從つて設けまして、そうして労働者生活を保障いたしたいということで、來年の四月から実行いたしたいと、それに対する予算額等提出いたしたいと考えております。  それから公務員関係につきましては、これはなかなかややつこしいことでありまして、今すぐは言明いたしかねますが、公務員諸君一般産業労働者諸君レベルが差異があるということは、はつきりと政府においても認めておる次第であります。但し、行政整理の済んだばかりであるし、この際レベルを又上げるというようなことであると、國策に殉じて行政整理の結果退任されて行つたことでもあるし、折角浮んだ数字が又消えて行つてしまうということもありますので、すぐ賃金レベルのことは考えない。  もう一つ生産者價格につきましては、一般産業賃金にも響きますし、消費者價格、コストにも響いて参りますから、公務員の全体を上げなければなりませんから、これはなかなか研究を要すると思つております。確か本日あたり國鉄関係は、調停には応じにくいというような回答をしやせんかと、國鉄総裁調停委員会に対してそういう回答をするだろうと考えております。併し、とにかく公務員労働者諸君労働賃金ベースが非常に低いということは我々も認めておりますので、何とかいたしたいと、殊に一生懸命勉強したり能率を上げたりいたしました者については、年末等において何とかいたしたいということを、政府総理初め熱心に考えております。  それから價格調整金の撤廃或いは大巾減額ということは、御承知通りでありまするが、これはドツジさんの御示唆等に基きまして、段々竹馬経済を自分の足で立つ経済にいたしたい。いつまでも大資本家政府補助金に頼つておるというようなことではよろしくないから、それぞれの産業資本家産業合理化なり何なりをして、そうして補給金を撤廃いたしても立つて行けるようにいたしたいと、こう考えております。もとより撤廃しただけすぐ生産者價格が上るとは思つておりませんが、物價も上つて参りますし、又製品にも響いて來る。生産者價格にも響いて來る、ということは生産資材調整金を外しますと、どうしても影響は免れないのでありますが、これも各種の企業合理化については政府は折角進めている、奬励をしている次第でありまして、すぐ消費者價格に比例的に響くというようなことはない積りでありますが、それでも響いて参ります。そこで消費者價格の若干の上昇は免れないと考えております。後からタックスの方で相当配慮いたします。來年は大巾に配慮いたしまして……
  22. 高田寛

    理事高田寛君) 速記を止めて。    〔速記中止
  23. 高田寛

    理事高田寛君) それでは速記を始めて。   —————————————
  24. 近藤英明

    参事近藤英明君) 二十四年度予備金支出の件につきましてお諮り申上げます。これは予備金に関する法律の第二條に基きまして事後の御承認をお求めしたいのでございます。これは去る二十四年九月二日に議員東浦庄治君死亡せられましたにつきまして、法律に從いまして歳費一ケ年分相当額三十四万五千六百円支出いたしましたので、これは右の法律に從いまして議院運営委員会事後の御承認をお求めする次第であります。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 高田寛

    理事高田寛君) それでは御異議ないと認めます。承認することに決定いたしました。   —————————————
  26. 高田寛

    理事高田寛君) 次は召集日議事順序に関する件。事務次長から……
  27. 近藤英明

    参事近藤英明君) 尚この方に問題があります点はあとでやつて頂くことにして簡單に申上げますと、召集日の当日には、まず議長から閉会中の報告とそれから開会の宣告を議長が続いてせられ、議席の指定、これは皆樣方に御異議がございませんでしたら、現在の議席を変更の御希望のないならば、現在の議席のままを仮議席として御着席を願つておいて、仮議席議席と指定するというようにしたらと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)  次は新議員になられた民自党の横尾さんの紹介がございます。それから常任委員補欠選任、これは閉会中の継続審査のありました委員会だけしか補欠いたしておりません。継続審査のなかつた委員会補欠はこれは更に別な方面で御相談しなければなりませんが、今回もその補欠をしなければならないのが数件ございます。特別委員会設定なさるとしますと、改めて第六國会として特別委員会設定をしなければなりません。それから請暇に入りまして、日程入りまして、日程会期決定ということを一應日程に載せなければならんと思います。  第一といたしましては、会期決定ということを日程に載せます。  それから第二といたしましては、現在事務総長が欠員中でございますので、事務総長選挙。  この二つ日程になるわけであります。かような順序になるのであります。
  28. 高田寛

    理事高田寛君) 召集日議事順序の件は事務次長の説明の通りで別に御異議がなければさように決定いたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)   —————————————
  29. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 兼岩さんにお答えいたします。
  30. 高田寛

    理事高田寛君) 速記を止めて。    〔速記中止
  31. 高田寛

    理事高田寛君) 速記を始めて……
  32. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 結局賃金は六千三百七円で組んでおられますかということと、それから一つ落したのですが、予算を組むにしろ、いろいろ減税の問題にしろ、貿易見通しが相当な役割を果すと思いますから、簡單でいいのですが、貿易が非常に困難な状態に感ぜられるからそれを簡單に……、どんな見通しですか。その二つをお聞きいたします。
  33. 増田甲子七

    國務大臣増田甲子七君) 吉田総理大臣がくればいい答弁を申上げられると思いますが、今までの関係で心配して停頓しておるような状態にございましたが、今順次商談を開始しておるという状況でございまするし、我々は大樂観という程度じやありませんが、明るい見通しを持つております。  それから予算の場合は、公務員賃金ベースは六千三百七円であります。   —————————————
  34. 高田寛

    理事高田寛君) 他に御質問ございませんか。  それでは次に今日の予定案件の第一の國会の一部改正に関する件、これを一つ議題に供します。
  35. 中村正雄

    中村正雄君 先に召集日議事順序に関することが問題になつて應決まつたわけでありますが、決定すべき内容があるのですがこれをどうしますか。これを順序從つてつて置かなければ、会期にしましても、会期設定をどうするか。これは二十四日にするのであれば二十四日にするとか、こういうふうに結末をつけなければならないと思います。
  36. 高田寛

    理事高田寛君) それでは今中村君の御発言に基いて召集日議事内容一つ御相談願います。  第一に会期の問題、会期の問題はこれは如何いたしましようか。
  37. 小林勝馬

    小林勝馬君 大体会期の問題は衆議院の方との打合わせ、並びに衆議院の方から申入れがありますか。
  38. 近藤英明

    参事近藤英明君) 事務的には、現在衆議院の方とは協議する態勢になつていないという状況であります。これはできれば明後日でも御相談頂く方がよかろうと考えております。
  39. 高田寛

    理事高田寛君) これは明後日の方が適当かと思いますからさようにいたしたいと思います。
  40. 小林勝馬

    小林勝馬君 その会期の問題を明後日なら明後日にするということを一つつて頂いて、そういうように決めたらどうですか。
  41. 高田寛

    理事高田寛君) 会期の問題は、衆議院の方の情勢も勘案の上、明後日こちらに改めてお諮りするということで御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  42. 高田寛

    理事高田寛君) さように決定いたします。
  43. 小林勝馬

    小林勝馬君 次は事務総長の問題じやないかと思いますが、このことを一つお諮り願つたらどうですか。
  44. 高田寛

    理事高田寛君) それでは事務総長選挙を二十五日の召集日にやるかどうか、小林君の御質問はそういう意味だと思いますが……
  45. 中村正雄

    中村正雄君 私は事務総長選挙は、やはり國会の構成に関する問題でございますので、召集日日程として事務総長選挙をやつて貰いたいと思うわけですが、これは各会派におきまして、それぞれ候補者を選定なさることと思いますから、一應社会党としまして昨日決まつた点を申上げて、できれば各会派同調を得たいと思つているわけです。それは第一國会のときに事務総長選挙をやつたようでありますが、各会派が一應同調できるならば選挙ということを省略して、議長指名でやつて貰いたい。社会党としましては一應人選として事務次長近藤君を事務総長にするということを決定いたしたわけで、一應各会派ともそれぞれ決定なさつているところもありましようし、ないところもありましようが、一應社会党としてはそういうふうに決定しまして、各会派同調を得れば召集当日、議長指名選挙を省略したいということを決めておりますので、一つ同調を願いたいということを申上げるわけです。
  46. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 人間の具体的の名前の推薦まで出たのですが、今の御意見通りに、何れにしても各会派に持ち帰つて、そうして話合いをした上で、成るべくならば二十五日に選挙形式を取らずして議長指名決定するという、その意向緑風会は賛同したいと思つております。
  47. 高田寛

    理事高田寛君) 外に御意見ございませんか。……それではこの件は今中村君の御提案のような趣旨に取運ぶことに決定いたします。
  48. 小林勝馬

    小林勝馬君 今の取計らうというのは議長指名ということになるのですか。大体二十五日までに決めるのですね。
  49. 高田寛

    理事高田寛君) 二十五日に議長指名という方法選挙をやるわけです。
  50. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 選挙じやない。同調して貰うふうに各会派に持ち帰つて話合いをした上で決定するというのです。    〔「了解」と呼ぶ者あり〕
  51. 中村正雄

    中村正雄君 そうすると二十四日に具体的に決めるというわけなんですね。二十四日に決めて置かぬと二十五日にはできません。二十四日の運営委員会で、今言つた方針從つて議長指名の方に各会派同調できるかどうか疑問なわけですが、具体的に人選の面においても違う意見があるかも知れないから、一應二十四日の運営委員会で決めて、今言つた方針從つて二十四日に選挙若しくは指名をするという方針決定して貰えばいいのです。
  52. 高田寛

    理事高田寛君) 念のために一應はつきりして置きたいと思いますから……今中村君の御発言趣旨を今日は了承いたしまして、二十四日の議院運営委員会今一應お諮りするのでありますが、それは二十五日に事務総長選挙をやるということと、今一つはその方法議長一任という方法でやるように、各会派でできるだけ御盡力願いたいということ、中村君の御希望了承して今日は二十五日に選挙をやるということを明後日の議院運営委員会はつきりと決定するように取計う、こういう意味で……
  53. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 緑風会は現在のままで二十四日に会務委員会をやる、総会の形式を実はいつ採るかについての決定をしておりませんので、或いは二十四日の議院運営委員会には緑風会総意をお傳えすることのできないような場合があり得るように考えますので、若しそういうふうな事情にあるときにおいては、二十五日の本会議の前、即ち事務総長選任の問題をやる事前に、議院運営委員会を開いて頂いて、そうして緑風会総意を持ち込むというふうな、或いは御相談を申上げなければならんかとも思いますので、この点は予め各会派の方々に御了承つて置きます。    〔「了承」と呼ぶ者あり〕
  54. 千葉信

    千葉信君 無所属懇談会の方も実は選任方法等については大体異議ないと思いますが、大体私らは二十五日まで皆集りませんので二十四日に翌日の本会議のこのことを決定するというようなことを大体承認するということは、無所属懇談会としては少し無理があると思います。できれば今矢野さんのお話のように二十五日の開会当日になつてから意思決定するようなことになるかも知れませんから、その点御了承願いたいと思います。    〔「了承」と呼ぶ者あり〕
  55. 高田寛

    理事高田寛君) それではさよう御了承願います。次に移ります。
  56. 小林勝馬

    小林勝馬君 ついでにお伺いして置きますが、只今社会党から近藤氏を事務総長というような御意向もあるようでございますが、事務総長近藤氏がなられる場合に、事務次長の問題がすぐにかかつて來るので、そういう場合に事務次長もその日に決定しなければならんことになるのでありまして、これは二十五日にお諮りになつて間に合うのでございますか。
  57. 中村正雄

    中村正雄君 社会党としましては、事務総長國会選任するのだが、事務次長以下は事務総長議長の承諾を得て任命するわけで、國会としては関係しないのであります。この点は新らしい事務総長選任せらるべきだ。その点については社会党も何ら態度を決定しておらん。これは國会として関與すべきものではないわけですから、内部事項ですから事務総長がやるわけで、新らしい事務総長が一應選考したものを以て運営委員会にお諮りになり、そのときそれを決定するべきで、それは考えるべきではない。
  58. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 今のはそれで結構だと思いますが、特別委員会の問題を議に付して頂きたいと思います。   —————————————
  59. 高田寛

    理事高田寛君) 小林君よろしうございますか。それでは次に特別委員会の問題をお諮りいたします。
  60. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 在外同胞引揚に関する特別委員会只今継続審査中でありますので、現在その機能を持つておりますが、数回会合いたしまして、是非次期國会におきましても、特別委員会設定して頂きたいと全員希望しておりますので、議運におきましても御賛同願いたいと思います。
  61. 中村正雄

    中村正雄君 社会党としましても昨日話があつたわけですが、今引揚と選挙両方あるわけですが、これはまだ正式に決まつておりませんし、又現在の委員長その他から正式の要求もないわけなんですから二十四日の運営委員会に廻したら如何ですか。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  62. 高田寛

    理事高田寛君) それでは二十四日の委員会に廻すことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  63. 高田寛

    理事高田寛君) それではさように取計らいます。そうしますと、召集日に関する内容の御協議は一應これで済んだと思いますが、外にございませんければ次に移ります。   —————————————
  64. 高田寛

    理事高田寛君) それでは國会法の一部改正に関する件をお諮りいたします。この内容について事務次長から一つ御説明を願います。
  65. 近藤英明

    参事近藤英明君) 國会法改正は、御承知通り國会の終りからの宿題のようなことになつておる問題でございます。それから新しく入りました問題もございますが、この三十九條というところはこれはこの前のときからの継続の、各省次官を政務次官に改めるという問題であります。  それから尚申し落しましたが、このお配りいたしました國会法の一部を改正する法律案、十月二十二日と書いてありますのは、これは衆議院におきまして議院運営委員会の御希望によつて、事務当局でこの案を研究された案であります。そして私たちで、参議院事務当局の研究によりまして、こちらの意見を別に決めてあります。その点は今あとで申上げますが、一應衆議院で持つてきました案を申上げますと、第三十九條は政務次官に改正、四十二條の一項の改正案これは先般の行政組織の改正に伴いまして、それに合せるように委員会の組織が行政各省別の建前をとつておりますのに忠実にしたいという建前で参りまして、商工委員会を通商産業委員会に改めるということ、それから逓信委員会を郵政と電氣通信委員会二つに分ける、それから順序といたしまして経済安定委員会を今まで四位にありましたのが後にずれて來ております。  それから四十三條の問題に移りまして、四十三條の第二項を改めて、第三項を削るこういうことであります。これは四十三條は專門員に関する規定でございます。このうち第二項に專門員は相当の額の報酬を受け、ということに続いて更に兼職の禁止規定がございました。それから第三項は退職後の就職制限の規定でございます。これを削つて「相当額の報酬を受ける」という箇條を残そう、かような趣意でございます。それでこの二項、三項をかように改めるという趣意は、公務員法が制定せられ、こちらも、國会の職員が全面的に一般職になりました今日の状況の下におきまして、この二項三項の規定は必要はなかろう、かような趣意からの改正でございます。但し相当額の報酬を受けるということは、公務員ならば相当の報酬を受けない公務員は一人もないわけでありますから、必要はないかという疑問がありますが、專門員の相当額の報酬を受けるという趣意の成り立ちから申しますと、必しも、單に適当なる報酬を受ければいいのじやなしに、相当高い報酬という氣持があつたものですからその点からこの「相当額の報酬を受ける」を残して置く、かような趣意であります。  それから七十八條の一項と申しますのは、自由討議に関する規定でございます。自由討議は御承知通り、三週間に一回は開かなければならんことになつておりますが、実際上の状況を見ますと、かなりそのために議事の運営上相当窮屈になつて來るという面が大きい、これに縛られて來るということから、これを議院運営委員会決定があつた場合はこの限りにあらず、三週間に一遍でなくてもよいという、少し樂にしようとかような趣意でございます。  それからこの附則の点は衆議院の側と参議院の事務局との間に多少意見を異にしています最も大きな点でございます。それは「この法律施行の際現に各議院の常任委員である者は、第四十一條第一項の規定にかかわらず、この法律施行の日において解任されたものとする」かような附則が入つておりますが、これは衆議院側の氣持を聞いて見ますと、仮りに委員会一つ殖えると、どうせ委員数の異動が來ます。この逓信委員会二つに分けただけでは困るから、どこかの委員を持つて來なければ委員会を殖やすことができない、そういう点からいたしまして、委員の異動の便利のためには、この法律の施行の日に全部委員が一應解任にする扱いをした方がいいのではないかという衆議院側のお考えでございます。私共参議院側で研究いたしましたところといたしましては、衆議院はこの春すでに選挙で改選が済んでおりますが、参議院は來年改選になりますことはすでに明きらかな事実でございます。來年は否應なしに委員というものは大改正が行われなければならんのでございます。委員の選任換えが行われます。昨年あの大改正を行つた途中で継ぎ代えてしまつておりますのが、常任委員会制度というものが、度々全部の委員を変えるということは必しも妥当でないが、必要止むを得なければ、その委員の改正だけでいいのであつて、必要のないところを全面的に、何も関係のない水産委員会、運輸委員会、建設委員会というように皆変える必要はない、新たに設置されたら設置されたところを動かせばいいのではないか。その方が参議院としては便利ではなかろうか、この点につきまして、変えることと変えないことについての利害の点につきましては、いろいろな面から檢討を加えて参つたのでございますが、主な私共の変えたくないという、変えない方がいいのではないかという考え方をした一つ理由は、行政機構の改正のために、全部の委員というものが異動を生ずるという建前を取ると、常任委員会制度の本質に合致しかねる、それからこういうふうに変える建前を取りますと、全部の委員の改選をしなければならんという不便があるから、殊に短期の臨時國会においてこういう手間がかかることが適当であろうかということ。それから先刻申しました通常選挙來年に控えておりますこと、更に又委員の継続性が全然なくなつたという解釈を若しした場合、委員の継続性がないということにいたしますと專門員の身分の異動というような問題、或いは又委員会の経費、こういうことも全面的に切り換えなければならん。かような問題があります。又継続審査をいたしております、議案が継続になつておる、その議案の措置をどうするかというような問題に影響して参りますので、参議院事務局といたしましては、この際かような全面的な委員の解任という建前を止めまして、附則の方の、別の小さな紙を御覧頂きますと、國会法の一部を改正する法律案に対する修正案、修正案というと少しなんでございますが、こういう名前がついておりますが、これを御覧願います。「この法律は、公布の日から施行する。」といたしまして「第四十二條の改正規定中通商産業委員会は名称の変更にかかわらず、從前の商工委員会と同一のものとする。」かような断り書を入れまして、これで名前の変つた通商産業委員会でさえも、元の商工委員会そのままでございますぞと一つ抑えたのでございます。ここでは逓信者が電氣と郵政に変つただけで、その他の委員会は元通りでございます。そのままで参ります。必要なだけの委員の單なる異動で済む、こういうことがいいのではないか、こういう趣意でこういう改正をしたいということを考えて御参考にお渡しした次第であります。  それから尚衆議院の方によりますと、必しも……読み方でございますが、委員会が全部これで継続性がなくなるか、なくなるという読み方をしなければならないかというと、必しもそうでないという読み方ができるかも知れませんが、こちらのようにいたしますと最もいいのではないか、仮りに、衆議院通りにしたとすれば、衆議院の方は大体この見方で変るという考えをしておりますから、私共としては変らない方がいいのではないが、これは皆様の方でお考えを決めなければならん問題でございますが、一應御参考までに……。事務当局の考え方としてはさような考え方をしております。尚ここにもう一つ別の紙がございますが、これは同じく國会法の問題で、專門員の名称に関する件というのがございます。これは國会法第四十三條を変えます際に、四十三條の一項に「專門の知識を有する職員(これを專門員という)」、この專門員という名称を……、これは御承知通り第一國会のときにできましたのは、專門調査員という名称を使つておりました。ところが衆議院の図書館に專門調査員というものが設置せられましたので、これとの混同を避けるために專門員という名称に國会の両院のは変えたのでございます。ところがどうも專門員という名称は十五級職という高い職員には余りふさわしくないという考え方がございますし、先般俸給の改正の問題につきまして人事院と話合つた際にも、人事院総裁も十五級職にしちやえらいお粗末な名前だという話が出た次第でございます。もつと良い名前はないかということで、專門員の側から專門委員として貰えないかという希望がございましたが、私共事務局の方といたしましては、この名前はどうでなくちやならんという道理はありませんし、專門員の御希望があれば全く結構なことだから、この点は別に反対もしない。がこれは国会の方でお決めになることだから御希望を申上げて置くということで、ここに出しました次第でございます。國会法につきましては一應以上でございます。
  66. 大隈信幸

    ○大隈信幸君 只今衆議院提出の案について、関係方面の御了解を得られたかどうかという問題と、今近藤次長が参議院の事務局として御意見を述べられたことに対しまして、衆議院の方でどういうふうに考えておるか、その点を御説明願いたいと思います。
  67. 近藤英明

    参事近藤英明君) 衆議院の方でこれを立案せられたにつきましては、まだ司令部の方に了解がついていないようでございます。從いまして私共の方の修正案につきましても司令部とは話合いをいたしておりません。衆議院議院運営委員会において研究中の議案を、こちらへ参考までに廻して了解を得たいという次第でございます。……尚ちよつと申上げますが、昨日の衆議院議院運営委員会では、一應この衆議院の案でよかろうということですが、まだ司令部の方へは、これから折衡するということのようです。
  68. 大隈信幸

    ○大隈信幸君 尚参議院の事務局でこのような修正案と申しますか、お考えになつたことに対しまして、衆議院の方からどなたか見えておると思いますが、御意見を伺えたらいいと思います。
  69. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 大隈さんの御質問御尤もだけれども、こちらが何か交渉したかね、衆議院はこれに同調したかどうか。そのことを一應説明して貰つたらいいでしよう。
  70. 河野義克

    参事(河野義克君) この国会法の改正につきましては、ずつと衆議院とは密接な連絡を取つてつたわけでありまして、この衆議院案として出ておりますこの國会法改正につきましても、参議院はずつと相談して、大体事務局は両方了承しておるわけであります。ただ違つたところだけを修正案というような恰好でここに出しました。その他については大体意見が一致しておると御了承願います。この衆議院案として出しておる点について参議院の事務局はとや角言うのじやないけれども、各政党の御意向を伺うと、やはりこの際全面的な改正をして頂いた方が、委員の選任や何かが便利だからということなので、政党の御意向從つて、事務局自体としてはどちらがいいということはない、こういうことであります。
  71. 小林勝馬

    小林勝馬君 そうすると只今の御説明は專門委員の問題もまだ向うとの折衡が済んでいないのですか。
  72. 近藤英明

    参事近藤英明君) 済んでいません。
  73. 小林勝馬

    小林勝馬君 それから衆議院側ともまだ済んでいないのですか。
  74. 近藤英明

    参事近藤英明君) 專門委員の問題は名称だけの問題でございますので、これは一應傳えてありますだけで、こちらの方でここの運営委員会の御意向を体して更に向うと今後話さなければならん、かように考えております。それで一應事務的に私の方では別にこれに不賛成でない、結構だという程度でやつております。今後事務局の案につきまして、皆様の御審議の結果、こちらとしても一應御意見がございますれば、それに基いて今度は單なる事務局の意見でなしに、運営委員会の御意向を体して更に衆議院と事務的に話しますし、更に運営委員会として向うの委員会ともお話になる。こういうことになると思います。
  75. 高田寛

    理事高田寛君) 如何でございましよう。これは御質問がなければ、これを一つ御檢討願つて明後日の議院運営委員会に改めてかけることにいたしたいと思います。
  76. 中村正雄

    中村正雄君 衆議院と事務局の方で合議して大体できたものを修正その他についてもまだ合議する余地が残つておりますか、期日の関係その他で……、これはどういうお見通しですか。從つてできたものを……今案に出ております修正案、これは全面的改正か部分的改正かということは向うで話をしておるわけですが、それ以外の点についてまだこういう点を追加したいとかいう点について……衆議院の方とも、これは提出時期の問題に関係があるわけですが、合議する余裕があるかないか、お見通しについて事務局の方ではどういうふうにお考えですか。
  77. 河野義克

    参事(河野義克君) この点につきましては、先程次長が御説明申上げましたように渉外関係がありますから、この議院運営委員会としては決定しないけれども一應この案についてはこれでいいだろうということを多数決で決められた。その際に他の政党方面から社会党等から修正案は出ておつたようでありますが、時期的な関係もあるので正式に國会召集せられてから國会法の一部改正案として発議された際に修正案として更に出すという態度をとつておられるようでして、この案自体は衆議院としては、こういう案が関係方面了承があれば出て來るのだろうと思います。ところで参議院の方でこれと異つた意思表示をする場合には向うには当然通しますし、それから議院運営委員会の御意向があれば、向うの運営委員会にも通じますが、恐らくこれは推測でありますが先方の運営委員会で修正案が出たときには又正式に発議されたときの修正案として貰いたいというような恰好でございましたから、それが相当大きいものでありますれば、参議院に送付されたときの議題として貰いたいということになりやしないかと思つております。それから又時期的のあれでありますが、この委員会を全面的に改正するか、局部的に改正するかによつて、例えば全面的に改正する場合に、各政党会派の御準備が調わないで、委員の準備等が相当遅れる場合に、これを直ちに召集当日にやるかどうかということについては、衆議院においても相当困難があるということは言つておりました。だから召集当日にやるというような、閉会考えておつたことが、現在それが実行できるかどうかについては多少困難があるということは、衆議院事務局でも申しておりました。
  78. 中村正雄

    中村正雄君 これは一つ追加をお願いしたいと思うのですが、これはここで決めるわけではないので、研究を願いたいと思うのですが、議論はいろいろあると思いますが、一應衆議院の方は恐らく議論はないと思うのですが、四十七條の二項に但し書を追加して貰いたい。継続審査の問題です。「四十七條の二項に次の但書を加える」としまして、「但し懲罰事案についてはこの限りでない」、これは承御知の、前國会で問題になつたわけですが、この後冷靜になりまして、衆議院側はこれと同じ解釈を終始とつておるわけですが、参議院の方はこれと違つた解釈をとるのが多数の意見であつた。その後いろいろの情勢から考えて、あの当時の具体的な問題に起因して考え考え方と、國会の運営、裁議院の運営、或いは会期の問題等から考える場合も相当変つて來ていると思いますので、疑義をなくするために、やはり衆議院と同じように、懲罰事案については継続審査ができないということを、國会法の上にはつきり謳つて、この疑義を解消したいと思いますので、この但書を入れることを、各会派において御研究願いたいということを提案したいと思います。
  79. 高田寛

    理事高田寛君) それでは國会法改正案は、尚お持ち帰りの上御研究願つて、次の議院運営委員会に又改めて付議することにいたします。   —————————————
  80. 高田寛

    理事高田寛君) 次に参議院規則改正案を議題に供します。
  81. 近藤英明

    参事近藤英明君) 参議院規則改正案について申上げます。これは先刻のような國会法常任委員会の改正があつた場合を予想いたしまして、あつたとすれば参議院規則は如何にいたすべきかという点が改正案の眼目でございます。それから一應これを御覽頂きますと十五條の削除、それから三十條、三十一條、これと七十九條の削除、これだけは委員会の設置に関係のない別な問題であります。これは先刻日程のところでちよつと申上げました通り常任委員閉会中の改選の問題でございます。これが御承知通り現在の参議院規則と、衆議院規則とをつき合わして見ますと、参議院規則衆議院規則に多少の書き方の違いがございます。閉会中には参議院では常任委員の辞任は許可はできるが選任はすることが……して宜しいという解釈をすることに多少無理があるのではないか。衆議院の規則によりますと、直ちに委員の補欠をして宜しい、かようになりますので、この参議院規則もこの際実際上の必要からいたしまして、この閉会中の実際の状況から見まして、継続審査のある委員会等は眞に止むを得ないものと認めてその補欠をいたして参つたのでございます。從いましてこの規則の解釈からいたしますと継続審査でない、必要のない委員会はできるだけ補欠はせずに行こうということで参つておりましたが、その必要が果してあるかどうかという点でございます。そうしますともうこの規則の方は改めまして、閉会中にも委員の入替の必要があれば、入替は議長権限でできるようにした方がよかろうという建前から、ここに十五條、三十條、三十一條並びに七十九條のような改正案を出した次第でございます。それから國会法に合せて改正をいたしました委員会の組織の問題、これは人員の方は現在数は書いてあるそうですが、これは現在数を御参考になつてこの新らしく設置せられる電氣通信委員会を何名になされるかという問題、それからここに何名かになされるためにはどこから持つて來られるかという問題であります。仮にこの逓信委員会を、十五名しかない委員会二つに分けるといたしましたのでは、数としてはちよつと委員会が無理じやないかと考えるのであります。十名として一つを五名としても、どこから五を持つて來なければならないかという問題であります。どこから持つて來るという問題は一應御檢討を願つて決めなければならないのであります。  それから所管事項の問題でありますが、これは内閣委員会その他の委員会を見ましても、何々省の名前が書いてありますが、内閣は今度総理府という名称になつて、どうも総理委員会というのも妙な名前で、結局内閣委員会という名称で國会法の方も行こうということで、この方法は我々もよかろうと考えておりますので、委員会はそう決まるわけであるますが、内閣委員会の所管に属する事項は、他の常任委員会の所管に属しない総理府所管の問題は全部この内閣にと申しますのは、総理府の所管事項には、いろいろの総理府の内局になつておるもの、或いは外局になつておるもの等がございますので、総理府の附属機関につきましては、その全部が内閣委員会の所属とすることは適当でございませんので、從來も総理府の外局のうちに他の委員会の所管事項としておるものがありますのと同じような趣旨で、ここでも最も関係深い他の常任委員会の所管に当てることが適当と考えましたのでさように扱つておるのであります。  それからもう一遍お断りいたさなければならないのは、從來文部委員会の所管のうちに、新聞用紙割当委員会がございますが、今度これは行政機構の改革に伴いまして新聞用紙の割当に関する事務が総理府の内局になりました。從來は外局であつたのが総理府の内局の仕事になりましたので、内局の仕事はすべて総理府の方に一括するという建前から、ここに文部委員会のところに用紙割当委員会の所管に関する事項ということを書かなくなつて、ここの所管ではないということになります。  それからもう一点は、決算委員会の最後の書き方が、國有財産の増減現在総額計算書並びに無償貸付状況総計算書、これは書き方がこの方が財政法その他の関係からこの書き方の方が正しいというので、この機会に訂正するということであります。規則につきまして大体申上げますことは以上であります。
  82. 高田寛

    理事高田寛君) 何か御質問ございますか。
  83. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 ちよつとお尋ねいたします。事務当局で結構ですが、一つの委員が、いわゆる常任委員はただ一つであつて絶対に二つは兼ねることができないという意味に解釈するのですか。どうですか。絶対的なものであるか、或る程度相対的な……解釈ができるかどうか。委員会二つにしてもそれによつて今度できる郵政委員会、電氣通信委員会の委員の配分等も考えがいろいろ違つて來るのです。
  84. 近藤英明

    参事近藤英明君) これは國会法の第四十一條の関係から行きますと、「議員は、少くとも一箇の常任委員となる。但し、同時に二箇を超える常任委員となることができない。二箇の常任委員となる場合には、その一箇は、予算委員、決算委員、議院運営委員、懲罰委員又は図書館運営委員に限る」というさような嚴重な書き方をいたしております点から言いますと、列挙されておる委員を兼めること以外には他の常任委員を兼ねることができない。さように解釈するのが正当であろうと考えております。
  85. 河野義克

    参事(河野義克君) 今矢野さんのお考えになつておられるようなことに参少関係があるのじやないかと思いますから、この際念のために申上げます。衆議院案のように全面的改正をする場合においてはこれは一應全部やり直すわけでありますからそれでいいわけでありますが、参議院の事務局の方で考えておりますような局部的な改正ということになりますと、具体的に逓信委員会の現在の定数である十五名で新らしくできる参議院通信委員会と郵政委員会両方とを併せた数それが二十名になるか、何名になるか。仮に二十名としまして、その中の五名だけは何処からか持つて來なければならんわけでありまするが、それは現在の國会法参議院規則においてはどの委員会から持つて來るということは、改めて決めても、特別にどの人は辞めて頂くということは強制することができないということで、一應の問題になると思いますが、仮に参議院が今回の改正を局部的に改正するに止めるという運営委員会決定である場合には各派の機関において辞めて頂くという了承ができれば、実際に運営できると考えておりますから、そうお願いいたしたいと思います。
  86. 大隈信幸

    ○大隈信幸君 一應郵政委員会と電氣通信委員会の定員を何名にするかということを御相談になつたらどうですか。
  87. 中村正雄

    中村正雄君 一應今日は決まらんと思いますが、電氣と郵政を各々十人ずつにして後の五名を何処から持つて來るかということはこの次の委員会決定するというようにしたらよかろうと思います。
  88. 高田寛

    理事高田寛君) 如何でしようか、今日決めることは部分的にも決めて置くという意味で、新しく分れる郵政委員会と電氣通信委員会の委員は、一番少ない数にならつて十人ずつにするということだけ今日決めて置こうかという御提案ですが、如何でしよう。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  89. 高田寛

    理事高田寛君) 御異議がなければこの点は決定して置きます。
  90. 千葉信

    千葉信君 その問題に関連して、從來の逓信委員会の問題なんですが、今ある逓信委員は十五名の定員に対して十三名です。しかもその定員の中には議長、副議長が委員になつておられる。政務次官がいるならなんですが、これは政務次官の場合には兼任は差支えないと思いますが、議長、副議長ということになりますと、どちらが兼任になつているか分らないことになります。そこで逓信委員会の出席というものは非常に不可能らしいのです。そういう点も一つ今度の議員選任する場合に御考慮願いたいと思います。だから今度の委員の選任の場合には、單に五名だけを決定するということだけでは不可能でございます。
  91. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 一應議長、副議長も委員をしなければならぬ権利と義務があるから……剥奪するわけには行かんからな。(笑声)それだから、何処かに入れて貰うようにせねばならんと思います。一人ずつ分けたらいい、そうすると犠牲が少ないわけだ。委員会に到底出席しないだろうから……
  92. 高田寛

    理事高田寛君) それではこの規則の改正案も尚お持ち帰りの上研究願つて、次の議院運営委員会に改めて附議することにいたします。   —————————————
  93. 高田寛

    理事高田寛君) その次は継続審査議案の取扱いに関する件。
  94. 近藤英明

    参事近藤英明君) 継続審査議案の問題と申しますのは、御承知通り國会におきまして政府提出案で参議院が議決して衆議院に送りました食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案、俗に食確法と申します法律案でございます。これに関連して、参議院の楠見義男君外十八名発議に係わる食糧確保に関する基本法案、以上の二件が参議院で可決になつて衆議院に送付せられて、衆議院で前國会においては審議未了となつて継続審査になつてつたのであります。処がこれが継続審査になつて、次の第六國会において衆議院が可決をして後、如何なる処置をすべきかという問題なんです。つまり憲法の五十九條の規定によりますと、「法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる」とあつて、前回に参議院は済んでいるから、衆議院が今度可決したらそれで法律になるかという問題であります。これは非常な無理な前であります。これはやはり会期不継続の原則というものが非常に強く働いている。そうなれば会期不継続の原則からして、参議院の前回の議決でよろしいというわけには参らない。それでは衆議院で今度議決なさつた場合にどうするかということになりますと、衆議院でこれを可決せられた場合には、参議院にこれを送つて來る。参議院はこれを受けてもう一遍議決すると、こういう措置より外なかろうということが、参議院並びに衆議院関係事務当局が得ました結論でございます。そうなつた衆議院からはどういう方法で送るかということなんですけれども、そういう場合の送る方法というようなことは法律には何も規定はございません。この送る方法は、衆議院先議の法案を議決して、参議院に送る場合と同樣な方法でこちらに送るということが妥当であろうということも、衆議院事務局との間に話合いがついておりますが、その点を申上げて置きます。
  95. 高田寛

    理事高田寛君) 質問ございませんか、それでは只今事務次長からの御説明の通り方法で処置するということで、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  96. 高田寛

    理事高田寛君) ではさように決定いたします。  本日はこちらに用意しておる議案は一應終りましたが、外に何か御発言ございませんか。   —————————————
  97. 小林勝馬

    小林勝馬君 先般参観人の問題を事務当局にお願いして置きましたが、丁度昨年度参観人数及び件数と本年九月迄のが約倍数になつております。この問題につきまして、事務当局において何かいい名案を研究願いたいということをお願いして置きましたが、できましたら一つ……
  98. 近藤英明

    参事近藤英明君) 小林さんから、大変参観が多いので事務局の者が随分困つておるだろう、何かいい考えがないか考えてくれというお話がございまして、警務部その他でいろいろ研究いたしましたが、つまり観覽料を國会議事堂で取るわけには参りませんので、観覽料というわけに行きませんが、実際問題として履物を借りる者が多いのでございますが、こちらに設備はございません。上草履でございますが、上草履は共済組合が準備ができますから、共済組合で上草履でも貸してその貸賃を取るということはできるのでないかと考えますが、その外に役所としては方法はございません。共済組合の方法としてはそういうことは考えられると思います。もう少し研究さして頂きたいと思います。
  99. 矢野酉雄

    矢野酉雄君 そんなことは絶対反対だ。僕は曾て衆議院に行つて金を取られた。鞄の預り賃など……。だから、その惡法を撤廃せしむべく働いたのだから、下足賃でもなんでも取つていかん。國会國会國会だから……
  100. 小林勝馬

    小林勝馬君 それでは警務の方が非常な労働負担をしておりますから、それに対して事務当局の方から適当な優遇の方法をお考え願いたい。
  101. 中村正雄

    中村正雄君 そういう点は一つ庶務小委員会でやるようにしては如何ですか。    〔「その通り」と呼ぶ者あり〕
  102. 高田寛

    理事高田寛君) それではこの問題は庶務小委員会で御研究願うことにします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十五分散会  出席者は左の通り。    理事            川村 松助君            大隈 信幸君            高田  寛君            矢野 酉雄君    委員            下條 恭兵君            中村 正雄君            山田 佐一君            小林 勝馬君            宇都宮 登君            奥 むめお君            藤井 丙午君            兼岩 傳一君            千葉  信君            小川 久義君   —————————————    議長      松平 恒雄君   —————————————   國務大臣    國 務 大 臣 増田甲子七君   事務局側    参     事    (事務次長)  近藤 英明君    参     事    (総務部長)  芥川  治君    参     事    (記録部長)  小野寺五一君    参     事    (委員部長)  河野 義克君   法制局側    法 制 局 長 奧野 健一君    参     事    (第二部長)  寺光  忠君