○
飯田精太郎君
請願及び
陳情に関する小
委員会における審査の結果を御
報告申上げます。
請願第百六十四号郡山市に
測候所設置に関する
請願の要旨は、郡山市に測候所を新設し、地方の産業、防災等に役立たせたいということであります。
政府当局の
答弁によりますと、氣象台
予算は今般大幅の縮減を受けたため、盛山市に測候所又は観測所を新設することは本年度は困難あるが、
將來適当な時期に設置したい趣であります。審議の結果、願意は妥当であるから財政の許す限り施設すべきであるとし、
内閣に送付するを要するものと全会一致議決いたしました。
次に
請願第八百十八号及び第八百七十三号
山形測候所存置に関する
請願、
陳情第二百五十一号及び第二百八十五号
敦賀測候所存置に関する
陳情は、いずれも当該測候所を氣象台の行政整理の対象から除外し、從來
通りに存置せられたいとの
趣旨であります。
政府当局の説明によりますと、本年度氣象台
予算の削減に伴い、或る程度の行政整理を余儀なくされるが、山形測候所は縣廳所在地に位置する重要な測候所であり、
請願のごとき心配はないと思われる。又氣象観測は一定の地点でデータを長期間に亘
つてとることを必要とするので、敦賀測候所は本年度
予算削減のため観測所に格下げせざるを得なくなるかも知れんが、
陳情の
趣旨に副うべく
努力したいとのことでありました、審議の結果、いずれも願意妥当と認め、
内閣に送付するを要するものと全会一致議決いたしました。
次に
請願第百七十六号塩釜港
修築に関する
請願、同第二百二十九号羽幌港船入ま
修築等に関する
請願、同第二百五十九号伊万里港
修築に関する
請願、同第六百四十号函館港
ふ頭修築工事促進に関する
請願、
陳情第三百十六号八幡浜港
修築工事継続施行に関する
陳情、同第三百四十六号
小松島湾接続地帶の
補強工事等促進に関する
陳情は、いずれも港湾
修築に関する
請願又は
陳情であります。
政府当局の説明の大要を申上げますと、本年度
予算は
相当額削減せられた結果、本年度
修築計画は昨年度よりも下廻り、当初計画の三分の一程度に圧縮するの余儀なきに至りましたので、
修築工事について右
請願又は
陳情は要望
通り実施することは困難であるが、塩釜港については、本年度においては、泊地の浚渫、盛土、エプロンの鋪裝を
実施する計画であり、羽幌港については、先ず小型船の出入に便なるよう防波胞蒿上及び浚渫埋立を
実施する計画であり、伊万里港については、一部の浚渫を
実施し、函館港については、北防波堤を整備し、八幡浜港については、浚渫埋立を
実施し、小松島湾については地盤沈下の復旧工事を急ぐと共に、防波堤工事を行う計画である趣であります。審議の結果、いずれも願意妥当と認め、
内閣に送付するを要するものと全会一致議決いたしました。
次に
請願第二百八号
汽船龍頭山丸移動促進に関する
請願の要旨は、龍頭山丸の移動については、すでに第三回
國会において採択されたものであるから、至急実行に移されたいというのであります。
政府当局の
答弁によりますと、
関係方面の移動許可があ
つたので、
船主に対し早急に移動するよう勧告を行
なつた趣であります、審議の結果願意を妥当と認め、
内閣に送付するを要するものを全会一致議決いたしました。
次に
請願第二百十号
機帆船用玄海航路標識拡充に関する
請願、同第二百九十七号、台ケ鼻
燈台設置に関する
請願、同第七百六十一号
長崎縣壱岐郡田河町滝ノ上に
燈台設置の
請願は、いずれも航路標識設置に関する
請願でありますが、
政府当局の説明を総括いたしますと、本年度
予算は極度に切りつめられました結果、いずれも本年度においては
実施不可能であるが、來年度においては実現できるよう十分考慮したいとのことでありました。審議の結果いずれも願意妥当と認め、
内閣に送付するを要するものと議決いたしました。
次に
請願第七百三十八号
機帆船海運政策に関する
請願の要旨は、國鉄及び汽船の政策運賃と、自主運営による機帆船の採算運賃の不公正な競爭を排除し、又重要物資輸送に必要な燃料の確保等について万全の
措置を講ぜられたいというのであります。
政府当局の説明によりますと、現行物價体系維持のため、汽船運賃も亦國鉄貨物運賃も据置かれたが、
事情の許す限り速かに機帆船運賃との調整を図り、又機帆船燃料油の確保は極めて困難な情況にあるが、
請願の
趣旨に副うよう
努力するとのことであります。審議の結果願意は適当と認め、
内閣に送付するを要するものと全会一致議決いたしました。
次に
請願第七百六十号
長崎縣壱岐郡田河町名嶋に避難港設置の
請願は、名嶋周辺には魚族、海「も」が豊富であるため、雑船の去來頻繁であるが、同島が玄海のただ中にあるため漁民漁船の遭難が多いから、避難港を築設せられたいというのであります。審議の結果、願意は妥当と認め、
内閣に送付するを要するものと全会一致議決いたしました。
次に
請願第七百六十四号、
高知縣の
海上輸送に
燃料増配の
請願でありまして、その願意は
高知縣は地勢上交通運輸に惠まれず、陸上運輸は貨車廻り不足のため滯貨多く、
海上輸送も燃料割当の削減により出帆回数
減少し、産業発展に支障を來しているから、毎日出帆可能の所要燃料油を増配せられたいということであります。
政府当局の説明によりますと、交通船は民年安定上重要な輸送機関であるから、所要燃料の確保については十分
努力したいとのことであります。審議の結果、願意は妥当と認め、
内閣に送付するを要するものと全会一致議決いたしました。
次に
請願六百五十七号運輸省の
枕木購入方法に関する
請願、
請願の要旨は、現在北海道には
政府の生産計画に基いて、
業者が多大の犠牲を拂
つて確保した九十六万本の枕木(内二十五万本は引渡済)が保管されており、これに投資された金額も二億一千万円に達しているから、速かに適切な
措置をと
つて欲しいというのであります。本件につきましては、
政府当局におきましても、その善後策に腐心し、
業者の損害を最小限度に止めるよう
努力している点が十分認められましたし、小
委員会におきましても願意は妥当と認めました。
請願九百八号二俣・佐久間両駅間に
鉄道敷設促進の
請願、
請願の要旨は、本区間は
昭和十九年度に着工して同二十三年度に完成の計画であつたが、未だに着工されないから、速かに敷設して欲しいというのであります。小
委員会におきましては沿線の森林、鉱山資源の開発と水力電源の開発を促進する
意味で願意を妥当と認めました。
請願九百九号掛川町、御前崎間に
國営自動車運輸開始促進の
請願。
請願の要旨は、御前崎港の改
修築港工事が施行せられるので、掛川御前崎間に國営自動車の運輸を開始して欲しいというのでありまして、小
委員会におきましては願意を妥当と認めました。
國営自動車の拂下げ反対に関する
請願及び
陳情が第四百二十四号國営バス南子線拂下げ反対に関する
請願外二十五件
提出されておりますが、いずれも
政府が先般財政調整のため國営自動車の拂下げをする用意がある旨発表した後の
請願、
陳情であります。然るに
政府の國営自動車拂下げに関する
方針は、未だその時期、
方法等につき必ずしも明確でないのであります。
政府においても今度かかる民衆に反響の多い
方針を発表する場合は愼重な態度をと
つて欲しいのであります。
尚小
委員会におきましては本件外二十五件の
請願及び
陳情は
政府の
方針が明確となるまで審査を留保することといたしました。以上
請願十七件、
陳情四件は審議の結果、願意は妥当と認め、全会一致速かにこれを
内閣に送付を要するもの議決いたしました。御
報告申上げます。