○村上義一君 別に私遅刻して來て、その後御
意見を拜廳いたしてお
つたのでありまして、いろいろお尋ねもしたいと思
つておりましたのですが、と角今
審議中
審議中という
お話しでありまして、どう御
審議なさるかということを実は伺いたいと思
つたのですが、これは
お話しにならんようであります。ただ
運輸省からお
出しに
なつた
海運関係が四局、
観光局、陸運
関係二局、
鉄道関係一局、こういう御
説明があつたということを、今
伺つたのですが、
海運関係、陸運
関係につきましては、
一般の
行政機構の
簡素化を図るという現段階に対應して眞に止むを得ないものと
考えておりますが、
鉄道関係が一局であるということは、これはどうしても理解できないのであります。
小野委員からもいろいろ
お話しがありました
通り私鉄の
監督というものと、これから発足する
日本國有鉄道の
監督というものは、およそ質において異なるべき筈だと
考えるのであります。
監督行政の面においても、幅さは勿論非常に異な
つております。又質において地方
鉄道及び軌道に対する
監督行政、
國有鉄道に対する
監督行政とは、およそかけ離けたものであると思うのであります。
監督行政においてもそうでありまするが、助長行政に至
つては格段なる相違がなければならんと思うのです。資金の面に見ましても、又
小野委員の御発言がありました如く、
資材の面におきましても、独自の見地で審査配分等をなすべきであります。それが今日できておらんと私は断言するに憚からないのであります。それは出來ておる筈だ、その枠はそれぞれ安本において分けられておるというお説が出るだろうと思いますが、実際においては、非常に理解できない実情におかれてあるのであります。それは詳しく申上げませんが、そういう観点から見まして、
一つの
監督局で処理するということは、非常な惡弊を残すと思うのであります。是非共地方
鉄道及び軌道に対する
監督機関、
日本國有鉄道に対する
監督機関は別の局であらねばならんと固く信じておるのであります。
尚第二にいろいろ問題が出ました道監の問題であります。これはもう中央廳に合併するということはどの見地から見ても宜しくないと私は思うのでありまして、できることならこの際地方の
出先機関でその性質上可能なものは、できる限り地方廳に移讓するということはこれは至当だと思うのであります。
この道路運送監理
事務所につきましては、先に道路運送法を
審議する際においても、十分本院においても
檢討せられたことでありまして、質が違うものであり、又一面專門的な、技術的なエキスパートを養成していかんければ、この行政上の完璧は得られない、円満なる道路運送の発達を処理し得ないという現段階におきまして、特に又今道路運送に多大の期待を國家としては掛けておるのであります、五ケ年計画に鑑みてみましても、亦
日本國有鉄道又地方
鉄道等の現情勢に鑑みてみましても、道路運送の発達に俟たんければならんという分野は頗る廣いのであります。その際にこれが円満なる行政ができないということは、我が國の再建にも重大な影響を來たすと信ずるのであります。特に府縣へ移讓するという場合には非常な弊害が起
つて來る虞れがあると
考えられるのであります。地方の個人的政治力に移されると、経費が増大することも簡單に実は起ると想像せられるのであります。今日業界が挙
つて猛裂な反対をしておるのもその所以はここにあると思うのであります。又一方今日東京都を始めとして、まだ数縣に留まりますが、みずから道路運送
事業を
経営しておるのであります。このみずから
経営しておる都道府縣、又今後そういう傾向が濃厚にあるところに、一面道路行政をやり、又全面的な行政をやるということは、これは將來障害が起る可能性があるということはまさしく観察し得るのであります。而も都道府縣が直接にその
経営を回避する、みずから
経営を回避するという傾向は各
方面で濃厚に今日兆しておるのであります。今回の國鉄のごとく
運営と行政とを截然区別するということが必要なりとして、パブリツク
コーポレーシヨンをつくるということにな
つたのは御
承知の
通りでありますが、こういう際に又道路運送
事業は、國鉄の今までの弊を負担するようなことは、どうしても自分としては賛成できかねるのであります。ただ、それらの点を、自分の
考えだけを率直に申上げた次第でありますが、ただこの
委員会としまして、今日
審議中である
政府当局に対して、相当
意見を申達して考慮を促すという
措置を取ることが、必要じやないかと思うのであります。どうせ
政府当局で立案せられたものは、本院にも配布せられて、正式に審査をせにやならんというようになると思うのです。今私は私個人の
意見を
結論だけを申上げたのでありますが、
政府の
審議の際にできるなら、当
委員会の
意見を
政府に示すと、そうして成るべく摩擦のないよう、円満に進捗を図るようにしたら如何なものだろうか、こういうこと望んでおります。