運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1949-05-16 第5回国会 衆議院 法務委員会 第21号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年五月十六日(月曜日)     午後二時五十五分開議  出席委員    委員長 花村 四郎君    理事 北川 定務君 理事 金原 舜二君    理事 小玉 治行君 理事 高木 松吉君    理事 田嶋 好文君 理事 石川金次郎君    理事 梨木作次郎君 理事 三木 武夫君       押谷 富三君    佐瀬 昌三君       松木  弘君    眞鍋  勝君       猪俣 浩三君    田万 廣文君       上村  進君    大西 正男君       世耕 弘一君  出席政府委員         法務政務次官  山口 好一君         法務廳事務官         (人権擁護局         長)      大室 亮一君  委員外出席者         議     員 松田 鐵藏君         裁判所事務官  内藤 頼博君         專  門  員 村  教三君         專  門  員 小木 貞一君     ――――――――――――― 五月十六日  田嶋好文君及び三木武夫君が理事に追加当選し  た。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事の互選  証人出頭要求に関する件  委員派遣承認申請に関する件  被拘留者選挙権に関する件   請願  一 福岡地方裁判所小倉支部並びに福岡地方檢    察廳小倉支部昇格請願平井義一君紹    介)(第五二号)  二 借地法並びに借家法改正に関する請願(林    百郎君外三名紹介)(第六七号)  三 戸籍事務費全額國庫負担に関する請願(河    口陽一紹介)(第一六一号)  四 戸籍事務費全額國庫負担に関する請願外一    件(武藤嘉一紹介)(第一九九号)  五 北見市に地方裁判所設置請願松田鐵藏    君紹介)(第二〇二号)  六 羽幌簡易裁判所及び檢察廳廳舎建設促進    の請願玉置信一君外三名紹介)(第二〇    四号)  七 戸籍事務関係運営法制定に関する請願(林    百郎君紹介)(第二二一号)  八 戸籍事務費全額國庫負担に関する請願(平    井義一紹介)(第二二二号)  九 岐阜地方裁判所大垣支部昇格請願(加藤    鐐造君紹介)(第三一〇号) 一〇 戸籍事務費全額國庫負担に関する請願(松    永佛骨紹介)(第七〇五号) 一一 失火の責任に関する法律廃止請願佐瀬    昌三紹介)(第七三九号) 一二 丸山隧道内火藥爆発被害者救済に関する    請願江田斗米吉紹介)(第七五三号) 一三 戸籍事務費全額國庫補助等に関する請願(    田中堯平君紹介)(第七八七号) 一四 主食欠配損害補償に関する請願神山茂夫    君紹介)(第八九七号) 一五 認知訴提起に関する特例法設定請願(    古島義英紹介)(第一四四三号) 一六 小山町に簡易裁判所並びに檢察廳設置の請    願(小平久雄君外四名紹介)(第一四四四    号) 一七 司法檢察官不当取扱に対する眞相究明の    請願上村進紹介)(第一五五八号) 一八 戸籍事務費全額國庫負担に関する請願(小    川平二君紹介)(第一六六四号)   陳情書  一 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外四件    (    第九七号)  二 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外六十五    件    (第一三六号)  三 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外六百十    一件    (第一九一号)  四 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外百十三    件    (第二一六号)  五 労働者債権に関する陳情書    (第二二九号)  六 兒島市簡易裁判所設置陳情書    (第二八二号)  七 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外三十九    件    (第二九二号)  八 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外二十七    件    (第三二〇号)  九 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外二十六    件    (第三三七号) 一〇 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外二件    (    第三四一号) 一一 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外九件    (第三五五号) 一二 戸籍事務費全額國庫負担陳情書    (第三八四号) 一三 同外十一件    (第三九二号) 一四 同外十四件    (第三九六号) 一五 同外三十七件    (第四四一号) 一六 戸籍事務費全額國庫負担陳情書外十件    (    第四八六号)     ―――――――――――――     〔筆記〕
  2. 花村四郎

    花村委員長 これより会議を開きます。  まず本日の日程に入ります前に、先日の議院運営委員会におきまして理事を二名追加することに決定いたしましたので、この際理事追加選任を行いたいと存じますが、その選任選挙の手続を省略して、委員長において御指名いたしたいと存じますが、いかがでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 花村四郎

    花村委員長 御異議なしと認め、委員長において田嶋好之君及び三木武夫君を理事に御指名いたします。     —————————————
  4. 花村四郎

    花村委員長 次に農林委員会に付託せられております農業資産相続特例法案について農林委員会より法務委員会意見があれば十八日までに申入れるようにとの通知がありましたので、委員において御意見があれば、十八日までに委員長に申出願いたいと存じます。     —————————————
  5. 花村四郎

    花村委員長 これより本日の日程中、請願及び陳情書審査を行います。  請願審査紹介議員説明を聽き、政府説明を求めた後、委員会態度を決定いたしたいと存じます。  本日の日程中第三、第四、第八、第十、第十三及び第十八は同一趣旨でありますから、一括して議題といたします。紹介議員が見えておられませんので、調査員文書表朗読をいたさせます。
  6. 櫻井芳一

    櫻井調査員 戸籍事務費全額國庫負担に関する請願請願文書表一六号、請願者旭川市長前野與三吉外一名、紹介議員河口陽一君、本請願要旨は、新憲法施行以來戸籍事務繁雜をきわめ、これに伴う諸経費も著しく増加している状態にかんがみ、政府戸籍事務職員増加等に要する経費として、地方分與税の形式で市町村一般財源に繰入れたが、市町村に対する割当額が明確を欠くため、ほとんどこれを戸籍事務整備に充当することができない状態である。ついては戸籍事務費として別個に全額國庫負担されたいというのである。  以下第一九九号、第二二一号第二二二号、第七〇五号、第七八七号及び第一六六四号も同一内容請願であります。
  7. 花村四郎

    花村委員長 この際政府所見を求めます。
  8. 山口好一

    山口(好)政府委員 お答えいたします。戸籍國民各自の身分に関する重要な事務でありますが、これが市町村に委任せられております現今の事務増大のために、現在の制度のままでは事務の遅滯が多いのであります。元來戸籍事務國家事務でありますので、戸籍に関する事務國庫負担といたしたいと思いまして、地方財政委員会その他と折衝をいたし、大藏省と打合せをしたのでありますが、本年度は実現を見なかつたのですが、今後も鋭意その方向に努力したいと存じます。     —————————————
  9. 花村四郎

    花村委員長 それでは日程第六に移ります。羽幌簡易裁判所及び檢察廳廳舎建設促進請願請願文書表第二〇四号を議題といたします。紹介議員玉置信一君の御説明を求めます。
  10. 玉置信一

    玉置信一君 羽幌町におきましては、簡易裁判所及び檢察廳同一の仮廳舎において事務をとつているのであつて簡易裁判所傍聽人数人を入れうるにとどまり、檢察廳取調室がないので、祕密にわたる調査に事を欠く始末であるので、裁判所の方は建坪七十坪、檢察廳六十坪の建設をお願いいたしたいのであります。なおこの敷地は公有地を利用するので、この点御含みくださつて何とぞこれが完成に御賛成をお願いいたします。
  11. 花村四郎

    花村委員長 この際政府に御意見があれば承ります。
  12. 山口好一

    山口(好)政府委員 法務廳といたしましては、できるだけ請願趣旨に沿いたいと存じておりますが、予算の関係上二十五年度において計上する事になつておりますので、二十五年度においては、これが完成をなしたいと考えております。なお本年度においてもできる限り努力したいと存じております。     —————————————
  13. 花村四郎

    花村委員長 日程第一福岡地方裁判所小倉支部並福岡地方檢察廳小倉支部昇格請願請願文書表第五二号を議題といたします。紹介議員が見えておりませんので、調査員をして文書表朗読いたさせます。
  14. 櫻井芳一

    櫻井調査員 福岡地方裁判所小倉支部並びに福岡地方檢察廳小倉支部昇格請願請願文書表第五二号、請願者小倉市長濱田良秋外十三名、紹介議員平井義一君、本請願要旨は、福岡地方裁判所小倉支部並びに福岡地方檢察廳小倉支部管轄区域は、門司、小倉、若松、八幡、戸畑の各都市を含む北九州一帶の地域で、最近多数の大小工場建設復興大小鉱業の開発に伴い、人口著しく増加し、司法事務もまた激増し、現在の一支部をもつてしてはとうてい満足なる司法事務の実績をあげることができない。ついては福岡地方裁判所小倉支部並びに福岡地方檢察廳小倉支部をそれぞれ地方裁判所地方檢察廳に昇格されたいというのである。
  15. 花村四郎

    花村委員長 この際政府所見を求めます。
  16. 山口好一

    山口(好)政府委員 請願の御趣旨は尤もと思いますが、他とのつり合上、早急にはむつかしかろうと存じますので、將來の研究材料といたしたいと思います。     —————————————
  17. 花村四郎

    花村委員長 次に日程第二借地法並びに借家法改正に関する請願請願文書表第六七号を議題といたします。調査員をして朗読いたさせます。
  18. 櫻井芳一

    櫻井調査員 借地法並びに借家法改正に関する請願請願文書表第六七号、請願者宮城縣借地借家組合連合会木村太郎外三千五百名、紹介議員林百郎君、春日正一君、上村進君、梨木作次郎君、本請願要旨は、新憲法によつて國民はすべての基本的人権の享有を保障され、また健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を認められているにもかかわらず、現行借地法並びに借家法はこれと矛盾することが多く、借地借家人は絶えず、居住の不安に脅かされている。ついては現行借地法並びに借家法改正して居住権を確立されたいというのである。
  19. 花村四郎

    花村委員長 この際政府所見を求めます。
  20. 山口好一

    山口(好)政府委員 借地借家人保護につきましては法的に考慮されておるのでありますが、なお万全を期するために他に考慮中でありまして、法務廳といたしましても、請願の御趣旨に沿うよう努力いたしたいと存じております。
  21. 上村進

    上村委員 衣食住というものは基本的人権の最たるものであるから、法律において居住権より所有権に重きを置いていることは、よく考えて見なければならないと思います。新しい法律のもとにおきましては、所有権より居住権を主として考えるように、あわせて政府に希望いたしておきます。
  22. 花村四郎

    花村委員長 それでは暫時休憩いたします。     午後三時四十六分休憩      ————◇—————     午後四時開議
  23. 花村四郎

    花村委員長 休憩前に引続き会議を開きます。日程第五、北見市に地方裁判所設置請願請願文書表第二〇二号を議題といたします。紹介議員が出席しておりませんので、調査員より文書表朗読願います。
  24. 櫻井芳一

    櫻井調査員 本請願要旨は、北海道北見市は近年飛躍的発展を遂げつつあつて、市内には各種公共施設があるが、司法関係官署がなく、現在該市所属地方裁判所所在地である釧路市までは三日ないし五日の日数を要するため、市民は多大の不便を感じている。ついては速やかに該市地方裁判所を設置されたいというのである。
  25. 花村四郎

    花村委員長 この際政府所見を求めます。
  26. 山口好一

    山口(好)政府委員 なるべく御趣旨に沿うように今後努力いたしたいと存じます。     —————————————
  27. 花村四郎

    花村委員長 次に日程第七、戸籍事務関係運営法制定に関する請願請願文書表第二二一号を議題といたします。紹介議員が出席せられておりませんので、調査員より文書表朗読を願います。
  28. 櫻井芳一

    櫻井調査員 本請願要旨は、戸籍事務個人身分に関する公証録で、かつ國家委任事務であるが、これが事務取扱いの全國不統一と職員身分及び地位の低下等のため、個人身分に重大な支障を來す事例が多い。ついてはこれらを改善し、円滑確実なる運営をはかり、國民負担を軽減するため、戸籍事務関係運営法を制定されたいというのである。
  29. 花村四郎

    花村委員長 この際政府所見を承りたいと存じます。
  30. 山口好一

    山口(好)政府委員 戸籍事務関係運営法を新に設ける事は考えておりませんし、当分の間はむずかしかろうと存じます。     —————————————
  31. 花村四郎

    花村委員長 次に日程第九、岐阜地方裁判所大垣支部昇格請願文書表第三一〇号を議題といたします。紹介議員がおりませんので、調査員より文書表朗読を願います。
  32. 櫻井芳一

    櫻井調査員 本請願要旨は、岐阜地方裁判所大垣支部は、格式が乙号支部であるため、上訴事件取扱いができないので、簡易裁判所で取扱う第一審事件上訴はすべて岐阜地方裁判所が管轄し、しかも大垣支部受理件数名古屋高等裁判所管内において首位を占め、書類の移送や被告人移監等に無益な手数と日時を要し、審理は遅延して人権保護に欠くところが少くない、ついては速やかに大垣支部甲号支部に昇格されたいというのである。
  33. 花村四郎

    花村委員長 最高裁判所より所見を承りたいと存じます。
  34. 内藤頼博

    内藤説明員 ちよつとむずかしいからうと存じますが、よく調査の上、善処いたしたいと存じます。     —————————————
  35. 花村四郎

    花村委員長 次に日程第一二、丸山隊道内火藥爆発被害者救済に関する請願文書表第七五三号を議題といたします。調査員より文書表朗読願います。
  36. 櫻井芳一

    櫻井調査員 本請願要旨は、昭和二十年十一月十二日、福岡縣田川郡添田町大字落合字二又地内丸山隊道内に保管中の元軍用火藥当局立会の上燒却処分した際、大爆発を起し、死傷者二百六十二名、埋沒倒壞等被害家屋百三十二戸、田畑山林被害約百四十七反に及び大損害をこうむるに至つた、ついては速やかに実情調査の上、被害者に対し緊急救済対策を講ぜられたいというのである。
  37. 花村四郎

    花村委員長 政府所見を求めます。
  38. 山口好一

    山口(好)政府委員 実情調査いたしました上、関係方面に対して適当な処置をとりたいと考えております。     —————————————
  39. 花村四郎

    花村委員長 次に日程第一五、認知訴提起に関する特例法設定請願文書表一四四三号を議題といたします。調査員より文書表朗読を願います。
  40. 櫻井芳一

    櫻井調査員 本請願要旨は、民法第七百八十七條により強制認知訴提起期間起算月に関する同條但書規定は、戰爭により死亡した者に対する場合、死亡者の子、その直系卑属、これらの法定代理人死亡の事実を知るについて障害が発生した場合、期間を経過して認知訴提起ができない事例が多いから、これら遺族の基本的人権擁護のため、これが特例を設ける法律を制定されたいというのである。
  41. 花村四郎

    花村委員長 この際政府の御答弁を承ります。
  42. 山口好一

    山口(好)政府委員 本件に関しましては、さきに法案として提出されておりますものと同一趣旨でありますので、政府意見を省略いたしたいと存じます。
  43. 花村四郎

    花村委員長 次に日程第十六、小山町に簡易裁判所並びに檢察廳設置請願文書表第一四四四号を議題といたします。調査員より文書表朗読願います。
  44. 櫻井芳一

    櫻井調査員 本請願要旨は、栃木縣小山町を中心とする下都賀郡東部三町九箇村は人口二十一万一千余を有するが、昭和二十三年中における犯罪発生状況司法経済事犯数三千百六十八件に上り、これら事件処理のためばかりで、郡下の住民は時間的、経済的に多大の損失をこうむつている。ついては小山町に簡單裁判所並びに檢察廳を設置されたいというのである。
  45. 花村四郎

    花村委員長 この際政府において御意見があれば承ります。
  46. 山口好一

    山口(好)政府委員 本請願につきましては、その必要なことを十分に承知いたしておりますので、今後諸般事情を考えた上善処いたしたいと存じております。
  47. 花村四郎

    花村委員長 本日審査いたしました各請願について、何か御質疑はありませんか。——御質疑がなければこれにて全請願審査は終了いたしました。  これより委員会における請願取扱いを決定いたしたいと存じます。
  48. 田嶋好文

    田嶋(好)委員 本日の請願日程中、第一一、第一四及び第一七を除いた他の各請願は採択いたし、なお本会議において採択の上は内閣に送付するを適当と認めたいと存じます。
  49. 花村四郎

    花村委員長 ただいまの田嶋君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 花村四郎

    花村委員長 御異議なしと認めて、さように決定いたしました。  なお本件に関する委員会報告書委員長に御一任を願います。     —————————————
  51. 花村四郎

    花村委員長 それでは次に陳情書審査に入ります。陳情書審査請願審査に準じて進めて行きたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 花村四郎

    花村委員長 御異議なしと認めます。それでは日程第一、第二、第三、第四及び第七より第十六までは同一趣旨でありますから、一括して議題といたします。調査員より文書表朗読を願います。
  53. 櫻井芳一

    櫻井調査員 戸籍法改正による戸籍事務は、ますます激増しているが、地方財政の窮乏のため、これら職員の待遇は惡く、かつ人件費に多大の負担を加えているから、この重要なる公証事務遂行の円滑敏速なる整備をはかるため、戸籍事務費全額國庫負担されたい。  以下各陳情書同一内容であります。
  54. 花村四郎

    花村委員長 この際ただいまの陳情書に対して、政府の御意見があれば承ります。
  55. 山口好一

    山口(好)政府委員 先ほどの請願にありましたものと同趣旨と思いますので、意見を申述べることを省略いたします。     —————————————
  56. 花村四郎

    花村委員長 次に日程第五、労働者債権に関する陳情書議題といたします。
  57. 櫻井芳一

    櫻井調査員 民法第三百六條第三号によつて雇人給料先取特権を有する債権になつているが、今後企業整備により退職者の続出する際、この規定退職金にまで及ばないのは妥当を欠くものであるから、賃金またはその性質賃金に準ずるものにまで及ぼして、退職金一般賃金給料とひとしく先取特権の対象とするため、前記規定を「雇人賃金ハソノ性質賃金ニ準ズルモノ」と改め、また民法第三百九條但書貨幣價値現状から見てまつたく妥当を欠くから、同但書を削除するとともに、民事訴訟法第六百十八條第二項中「一ケ年間ニ三百円ヲ超過スルトキ」とあるを、現状に適合するよう相当の金額に引上げられたい。
  58. 花村四郎

    花村委員長 この際政府意見を求めます。
  59. 山口好一

    山口(好)政府委員 実情調査の上、善処いたしたいと存じます。     —————————————
  60. 花村四郎

    花村委員長 次に日程第六、兒島市簡易裁判所設置陳情議題といたします。
  61. 櫻井芳一

    櫻井調査員 岡山縣兒島市は縣南部の産業地帶で、交通及び文化の中心地であり、また観光地として旅行者の出入も多く、各種犯罪増加の傾向にある。しかるに本地方事件は、玉野市簡易裁判所において取扱うため、軽徴な事件でも数日を要し、無用な経費を費している。ついては地方民の利便のため、本市に簡易裁判所を設置されたい。
  62. 花村四郎

    花村委員長 この際政府所見を求めます。
  63. 山口好一

    山口(好)政府委員 実情調査の上、諸般事情を勘案して、適当な処置をとりたいと存じております。
  64. 花村四郎

    花村委員長 これにて全陳情書審査は終了いたしました。この際委員各位において御意見があれば承ります。
  65. 田嶋好文

    田嶋(好)委員 本日議題となりました各陳情書は、いずれもその趣旨適切なるものと認め、委員会において了承せられんことを望みます。
  66. 花村四郎

    花村委員長 ただいま田嶋委員動議のごとく、本日の全陳情書委員会において了承するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  67. 花村四郎

    花村委員長 それではさよう決定いたします。  それではこれにて請願及び陳情書審査は終りました。     —————————————
  68. 花村四郎

    花村委員長 なおこの際お諮りいたしますが、横浜地檢問題に関する証人喚問は十九日午前十時より開会いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 花村四郎

    花村委員長 異議なしと認め、さよう決定いたします。  暫時休憩いたします。     午後四時二十分休憩      ————◇—————     〔以下速記〕     午後五時四十分開議
  70. 花村四郎

    花村委員長 これより会議を開きます。  梨木作次郎君より質問の通告があります。これを許します。梨木作次郎君。
  71. 梨木作次郎

    梨木委員 明十七日埼玉縣におきまして知事補欠選挙が行われることになつておるのであります。ところが今埼玉縣下におきましては非常に過重な供出を割当てられたために、これを完納することができないで、食糧管理法違反に問われている多数の農民が勾留されておるのであります。この人たちは熱心に明日の知事選挙に自分の持つている選挙権行使したいと希望しておるのであります。從來勾留中の被疑者につきまして、われわれが扱つた事件についても、一時執行を停止いたしまして、選挙権行使させておる事例がたくさんあるのでありまして、選挙権行使させることは新憲法下において最も尊重せられなければならないことだと思いますので、これら有権者の希望を達成させるために当局と交渉しておるのでありますが、今日までわれわれの得た情報では、選挙権行使させないようなことを言つておるそうであります。そこで今度人権擁護委員法も通りまして、法務廳人権擁護局ではこの種の人権擁護のため一はだ脱いでやつていただきたいと思うのでありますが、こういうような事態に際しまして、人権擁護局としては、これらの人たちに対する選挙権行使についてどういうふうにお考えですか、この際見解を伺つておきたいと思います。
  72. 大室亮一

    大室政府委員 この事件につきましは、私は知らないのでありますが、なるべく選挙権を持つている者の全部が投票することを希望いたしますから、これは法令と時間の許します範囲内において、努力をいたしてみたいと考えております。
  73. 梨木作次郎

    梨木委員 私が伺いたいのは、もちろん現在勾留されている人たちは、裁判所の令状によつて勾留されておるのでありましようから、法務廳が直接これをどう指揮し監督するということはできないかもしれませんが、この際人権擁護事務を特別に取扱つておられる擁護局といたしましては、こういう際にはすべからく同日有権者を一時釈放いたしまして、選挙権行使せしめることこそが新憲法下におけるところの人権を尊重し、選挙権行使を尊重するゆえんであるという、擁護局としての態度を私は伺いたいのであります。
  74. 關之

    關説明員 この問題はこの席で初めてお伺いする次第であります。そういう問題に対する局の立場は、ただいま局長から申し上げた通り、できるだけ多数の者が、そういう状態にある人でも選挙権行使するようにすることが正しいことである。それがその人の持つておる基本的な人権を擁護することであると考えております。  第一にただいま事前にその問題の大体の大綱を伺いましたから、局員をいたしまして、いかなる方法があるか、いかなる場合にどういう交渉をしたらよろしいかということをただちに研究しておるのであります。大体のところは行刑当局と縣の選挙を管理する方々によくお話をいたしまして、できるだけ多くの者が選挙権行使するような方法を、今明日にわたりまして努力いたしたいと思つておるわけであります。そういたしまして、なお梨木委員お話では、食糧管理法違反の者が被疑者ということになつておりますが、実は多分浦和の刑務所にも、埼玉縣の者でいろいろの罪名で勾留されている者があるのでなかろうかと思うのであります。それでそのすべてにわたつて、たとえば逃走の危險がある者についてどういうふうな処置をするか、またはたしてそういう者に行刑当局あるいは裁判所側においていかなる判断を下すか、これらは私どものいかんともなすべからざるところでありますが、できるだけただいまの食糧管理法の問題で何ら逃走その他のおそれのない者につきましては、ただちに選挙権行使するようにいたしたい。なおこの問題は一般的な問題でありますから、人権擁護局といたしましては、そういうような場合にはできるだけ選挙権行使させるようにすべく、勧告を全國的にいたしてみたらどうかというような案を今考えております。     —————————————
  75. 花村四郎

    花村委員長 ほかに御質問はありませんか——この際お諮りいたしたいことがあります。横浜地檢問題について阿部正榮君、本間貞雄君、小澤道美君、木船敏沖君、鈴木卓郎君、一瀬惣一君、住谷政勝君を証人として喚問いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 花村四郎

    花村委員長 御異議なしと認め、さようにとりはからいます。     —————————————
  77. 花村四郎

    花村委員長 なおこの際お諮りいたします。猪俣並びに鹿野両委員の提案にかかる徳島縣國家地方警察の人権蹂躙問題及び徳島縣國府町警察署における公安委員の職権濫用罪の不当処置に関する問題を本委員会が取上げることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  78. 花村四郎

    花村委員長 御異議なしと認め、本委員会において右問題を取上げることにいたします。     —————————————
  79. 花村四郎

    花村委員長 なお右の問題に関し、調査のため委員を派遣いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  80. 花村四郎

    花村委員長 異議なしと認め、さようにとりはからうことにいたします。委員の数並びに日時はどうしましようか。     〔「委員長一任」と呼ぶ者あり〕
  81. 花村四郎

    花村委員長 それでは委員長において決定いたすことにします。     —————————————
  82. 花村四郎

    花村委員長 なお農林委員会の申入れにかかる農業資産相続特例法案につき、十八日午後一時より本委員会を開催し、農林政府委員に対し質疑を行いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 花村四郎

    花村委員長 御異議なければさように決定いたします。  本日はこの程度で散会いたします。     午後五時五十四分散会