○藥師神
委員 これ
はつまり
特別会計を廃して、
整理の段階に入るとすれば、この
整理が徹底的に行われるというと、私はこう問題は喪失するのではないかと思うのです。違法な問題が喪失すると思うのです。そこには私は
事務当局としても十分な
責任の所在というものを
はつきりしなくてはならぬと思います。これはすべての問題を担当しておる者の
責任とは申しません。各種の客観情勢を取上げなければならぬことはわかるのでありますけれ
ども、少くとも私は、今
質問はいたしましたけれ
ども、この年次表によるところの亡失のパーセンテージというものは私はわか
つておるのであります。先ほ
ども座談のうちにあなたが申されていたように、逆算して行
つて、この根源をつかなければならないということをおつしや
つていたわけで、
特別会計として年々決算というものがもちろんできているはずでありましようけれ
ども、その決算たるや、單に机上のものであ
つて、実際にたな卸しというものはされていないわけだから、これもあとからつく
つた数にすぎないのだから、私はこの数に重きを置いているわけじやない。ただこういうものができたということをふしぎに思うからただしてみたにすぎぬのです。
昭和十九年までは〇・二三%、その翌年になると八六%、次になると二・〇八%、まるで五倍、八倍もの損耗の比率が出ておる。これを一面から言うと、終戰後弛緩した
職員たちがいいかげんな仕事をしたということも、これが正確な数字ならばそういうことが言えるけれ
ども、あとからつく
つた数字だと思うから、私はあまり重きをおいていないけれ
ども、ただ問題としては、私は今日の
処理上としては、
特別会計を廃止するということになれば、これもすべての情勢から、
考えてみてやむを得ないと思
つておるが、私は
長官にも一應申し上げておかなければならぬことは、一昨日
質問をしましたけれ
ども、あなたの帰られたあとで、課長さんでは
答弁ができなか
つただけだが、去る三月の十五日に、参議院の控室でこの問題に対して懇話会を開いたときに、あなたも來られたし、農協の方もあるいは安本も、議院側からも出て行
つて懇談をした場合において、あなたはこういうことを言われた。ガス
まきは買い入れない、それで
木炭の方は縣外移出の分だけは買い入れる、縣内の消費の分だけはどうするか、
政府は買うことをやめて地方の
統制に任すかどうするか、こういう問題を中心として論議されたはずであります。私はそのときにどういうことを言
つたかというと、つまり
山元渡しのものが四十五日かかる、それを駅渡しにすれば三十日くらいで十分回轉するじやないか、五十五億円あれば十分操作できるじやないか、今までは五十五億プラス二十億円くらい農林中金から出ておる。七十億円くらい要されたのでありますが、この受渡しの
関係が駅渡しになれば、十分これはやれるという問題であります。もう
一つは、
奧地を開発するならば、戰時中はとも
かくとして、今日にな
つて來れば、もう少し優秀な
木炭を燒かしてもいいじやないか。製炭費も同じ、包装費も同じ、運送費も同じであ
つて、しかも價値から言えば二倍も三倍もいい炭が燒けるのである。今公共事業費がこういうふうに圧縮されておる場合には思うように行かぬから、
奧地を開発するならば、
木炭の規格をもつと
根本的に改めなければ、今のように黒くなりさえすればいいというような
考えでは間違
つているということを、私は指摘せざるを得ない。ところが今から
考えてみると、あなたのおつしや
つた縣外移出の分は
政府が買い入れるということも、すでにその当時においてはもう実質においてできなか
つた。繰り返して言うと、日銀の
薪炭手形の五十五億円というものが、方においては未收入金として二十億くらいこげついてしまう、すでに
欠損してマイナスにな
つておるものが三十四億円以上ある。してみるともう操作も何もできないですね。縣外移出の分も、買うも買わないもすでに両手をあげなくてはならない段階に立
つている。それを
長官が、わか
つていてそういうことを言われたとすれば、はなはだ誠意のないことである。もしそのときに、
内容がわからないであなたがおつしや
つたとするならば恕すべき点もある。これは三月のことです。そういうような今日主義で
責任者がや
つたのでは、われわれは安心してこういう仕事をまかすことはできないわけである。今度
特別会計が廃止せられるとすれば、まず方においてはこれを徹底的に
整理して、そうしてこの財源を一面においては確保し、これを
回收するということも大きな問題でありましよう。できるだけ國家の損を少くするということも大きな問題ではありましようけれ
ども、これは消極的な仕事である。われわれが今一番大問題として
考えているのは、
政府の名において買い入れたものが、いまだに三十四億円も拂われないという今日の現状をもつと重視するのである。いかにこの
生産者が困
つておるか、この三十四億円の拂われないためにどういう問題を引起しておるかということを、十二分に
考えてもらわなければならぬわけである。それと同時に、これから
統制をはずした一面において、將來においておそらく製炭費と俵装費、運送費に、大体において
奧地なら九〇%以上かかる。これを
生産をさすについては、どうしても
はつきりした資金の裏づけがなくては、大混乱に陷ることは火を見るよりも明らかなことであります。私はこの二つの問題をあくまでも
考えなければならない。もうこの
特別会計が行詰ま
つたのなら、やむを得なければ
統制をはずしても仕方がない。しかし
債権の
回收も必要であるけれ
ども、さしあたり借入れている代金を支拂わなければならないということに努力が集中されなければならない。それと
統制をはずすと同時に、
生産の面において大きな手が打たれなければならない。
事務当局のあなたにこういうことを言うのは間違
つているかもしれないけれ
ども、少くとも
大臣なり次官なりがこれを決裁する場合に、その資料はあなた方から提出されることはわか
つているわけであります。
事務当局のそれらに対するお
考えをひ
とつ承
つておく必要があると思う。