○藥師神委員 大体政治問題化しているわけで、あまり
事務当局をどうしようという考えは持
つておりませんが、ただ
事務当局の
責任の所在だけは、この際明らかにしておく必要があると思います。ここに過去十年にわた
つてや
つている
特別会計の表が出ているけれども、私たちの知れる範囲においては、これは机上でこしらえたものであ
つて、一回のたな卸しも行われていないと思う。もしそれが行われているならば、
特別会計はすでに破綻に瀕しておると思う。第五
國会の初期に、農協
関係と議会側と林野局の方の
関係で懇談会を開いたとき、
林野局長官はどういうことを言
つているかというと、
ガスまきは買わない。縣外移出のものだけは買う。縣内消費の部分だけは地方
統制にでも委すという意見であ
つた。しかし
林野局長官がこの
数字がわか
つていたならば、その運営はその当時にできないことにな
つていなければならない。われわれからみると、
内容がわか
つてお
つてこれを伏せていたのか、あるいはわからなか
つたのか非常に疑問に思うわけでありますが、
日銀の
薪炭手形、この
特別会計の金運轉資金は五十五億円、現在すでに三十三、四億円の
赤字を出して、なおかつこの
あとの
整理に二十億円の缺損を見ている。してみると、この
日銀の出しておるところの
薪炭手形の運轉資金、いわゆる
特別会計の運轉資金全額というものをなくしてしまうわけであります。その当時の弁明は、五十五億円では仕事ができない、すでに農林中央金庫かどこかから金を出して、約五十億くらいの金を運轉しているという話であ
つた。われわれとしては、この五十五億にそういうような大きな穴があいているとは考えていなか
つたものですから、これらの受け渡しが駅渡しになれば、三十日くらいでは
回收ができる。それで一箇年に十二回くらい回轉するならば五十五億円であ
つても十二分にやり得るのではないか、こういうことをわれわれは主張したわけであります。ところが五十五億円のほとんど六〇%に匹敵する穴がすでにあいている。一方は卸賣
段階にさえも二十億円からのこげつきがある。こういうようなことでは一日も運営できないことは
数字の明らかに示すところでありまして、私はこれは
事務当局の重大な
責任ではないかと思うのであります。なぜこれがこういうことにな
つているかと申しますれば――もう少し早く
整理の
段階に入らなければならなか
つたはずであります。今日までそれを放任して、そうしてどうにもならなくな
つて手をあげたようなかつこうであるのであります。私はこれは
事務当局の大きな
責任だと思うのであります。この表は、実際においてたな卸しが一回も行われていないと思いますが、一体どういうところからこういう表ができ
上つたか、何を
資料にしてこういう表ができたか、私はそれについて御答弁ができればしてもらいたいと思うのであります。それから
長官がおられないので、あなた方を責めたところでいかぬと思いますが、第五
國会の初頭における、縣外移出の分だけはやはり
政府買上げにするという
長官の意思というものはどこから出ているのか、こういう
状態にな
つてそういうものが出て來ることはないと私は思うのであります。すでにその当時
内容がわか
つているものならば、手をあげなければならないはずだと思うのであります。この点について、あなた方に御答弁ができるものならば、私はその間の経緯を御
説明願いたいと思うわけであります。しかし今日、この
木炭の
買上げを停止する、あるいは一面において
統制を撤廃するということが問題にな
つております。すでに本日の閣議でもどうこう言うておりますが、
事務当局の方においては、まだ
統制は撤廃しない。こういう
方法でや
つて行かなければならぬということを、あなたたちほおつしや
つているのでありますが、しかし
政府のやる
方法がどういう
方法に落着いて行ぐかはわかりませんけれども、そこに緊密なる、むしろ不可分的な立場において、この問題というものは講じられなければならぬ。
事務当局は
事務当局で右に行くし、
政府は左に行くというような
方法では、私は解決つかないと思います。私は
統制を解くということと、これの
跡始末をするということとは、おのずから別個の問題だと思います。現在
生産者に対して不安拂にな
つておるものが数億円あるでしよう。こういう問題は何をおいても早急に解決されなければならぬものであります。これもおそらく現在の
事務当局では、私はどうにもならないで手をあげた形にな
つておると思うのでありますが、とにかく一言にして言えば、当局に誠意がない。今日までこれを伏せておく。伏せておるということは私はどうしても了解に苦しむものであります。私は
長官がおいでになれば、第五
國会の当初におけるところの
長官の意見を、ここにそれを引き出して、私はほんとうに意見をただしてみたいと思う。もしあなた方がわかる範囲の御答弁が願えれば承りたいと思います。この問題に触れなければなんぼ論議してみたところでだめだ。しかも伏せておいたということは、
事務当局にも大きな
責任があると思います。