○森山
委員 私先ほどうば捨山と言つたのは、適当でないかとも思うのでありますが、
安本の各局の
次長さんは優秀な方々がおそろいだと思うわけでありますが、そもそもこういうような形において
次長を設けなければならないというところに、
日本の官僚制度はよほど反省しなければならない点があると思うのであります。
局長として
民間人を採用するというならば、その下に
各省の出先みたいなかつこうでも
つて次長というような
ものを置かなければ成
つて行かないというところに、
各省ブロツクというような
ものの惡質な面があるというふうに
考えるのであります。
民間人であろうと、官界人であろうと、適当な者を
局長として置く、その下に局務をやればよいのだというのが私の
考え方であります。現在のような
局長の
考え方は、
從來のようなビユーロークラシーの惡い面を端的に露呈しておる、かように
考えざるを得ないのであります。また
各省との
連絡につきましても、
次長だつたら
連絡をうまくやるけれ
ども、平の部員だつたらやらぬという観念なら、これは首にしてもよいと思う。取扱う品目にいたしましても同樣に、
次長だつたらやるのだが、普通の平の者だつたら、あるいは課長だつたらやらぬ、そういうばかなことがあるべきはずがない。從いまして、このような
次長制は、
日本の
從來の官僚組織の惡い面の現われであると私は
考えざるを得ないのでありまして、この
意味において、政党出身、あるいは
民間出身の
長官、副
長官におかれましては、十分御反省を願いたいと私は
考えざるを得ないわけであります。
次に私がお伺いしたいのは、さきにわが党の有田
委員からもお話がありましたが、地方
経済安定局の問題であります。
行政整理を断行して國費の節減をはかる、また
事務の効率をあげるということを本旨とされておる現状におきまして、何ゆえに地方
経済安定局をこの新しい法案に盛る必要があるかということであります。もし中央の諸君におかれましても、また地方のあらゆる各層の
人たち、地方
経済安定局の職員を除く一切の
人たちの
立場から見ますならば、地方
経済安定局は有名無実の存在でございます。これがあることによ
つて一体どれだけの
仕事をしておるか。要するにこれこそまさしく高級あるいは中級、下級官僚の、あるいはそれによ
つて飯を食
つておる
人たちのうば捨山であるということは事実であります。從いまして、私といたしましては地方
経済安定局をこの法案から削除されることを希望いたします。
さらにつけ加えて申しますが、私先般大阪、福岡、及び名古屋の各地区をまわりまして、その地方
経済安定局に対する各界の
意見を聽取したわけでありますが、その機能として果しておる役割は、中央からの
経済安定に関するいろいろな
政策の浸透その他をやるということがその
一つであると思うのであります。これにつきましては
企画官廳といたしまして、中央においてはそのレーゾン・デートルがあるわけでありますが、地方においてはすべてその
実施はそれぞれの
機関がありますので、その必要がないわけであります。また地方において各出先
機関その他の調整をやるといいましても、これはわずか
人員が二十名ないし三十名の、
予算もない、人も少いというところでは、実際上
仕事ができない。いかに趣旨がよくても実行性がないということが
実情であります。ことにこの地方
経済安定局がやり玉にあげられない
理由は、大なる権限を持
つておらぬということと、地方
機構との接触がきわめて少いということで、やり玉にあが
つていないわけであります。もちろんわれわれといたしましては、少しでも
國民の租税の負担を少くして、國家財政の安泰をはかるためには、このような部面においても地方
経済安定局はなくす必要があるのではないか、かく
考えるのでありまして、これにつきましての御
意見を
安本長官に重ねてお尋ねしたいと思います。