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1949-03-29 第5回国会 衆議院 内閣委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年三月二十八日  苫米地義三君が理事に当選した。     ――――――――――――― 昭和二十四年三月二十九日(火曜日)     午前十一時一分開議  出席委員    委員長 齋藤 隆夫君    理事 小川原政信君 理事 根本龍太郎君    理事 牧野 寛索君 理事 吉田吉太郎君    理事 木村  榮君       青木  正君    池田正之輔君       尾関 義一君    佐藤 榮作君       田中 萬逸君    丹羽 彪吉君       小林 信一君  出席政府委員         総理廳事務官         行政管理廳次長 大野木克彦君         逓信政務次官  武藤 嘉一君         逓信事務官         法令審議会主査 鳥居  博君  委員外出席者         逓 信 次 官 鈴木 恭一君         專  門  員 龜卦川 浩君     ――――――――――――― 三月二十八日  資材調整事務所存置陳情書外六十八件  (第一六号)  中央出先機関廃止陳情書  (第三一  号)  商工局出張所存置陳情書外三十三件  (第三  四号)  中央出先機関廃止陳情書  (第四七号)  宗教官廳存置陳情書外一件  (第五〇号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  國家行政組織法の一部を改正する法律案内閣  提出第三号)  郵政省設置法の一部を改正する法律案内閣提  出第四号)  電氣通信省設置法の一部を改正する法律案(内  閣提出第五号)     ―――――――――――――
  2. 齋藤隆夫

    齋藤委員長 これから会議を開きます。  本日は昨日に引続きまして、國家行政組織法の一部を改正する法律案郵政省設置法の一部を改正する法律案電氣通信省設置法の一部を改正する法律案、これを一括して議題として質疑を行うことにいたします。
  3. 木村榮

    木村(榮)委員 一点だけ逓信省の方にお尋ねしたいのですが、この間本多國務大臣に私が質問いたした場合に、はつきりしない点があつたのです。今度の予算折衝にあたつて各省から出されます予算要求書でありますが、それをおやりになる場合に、逓信省特別会計になつていますけれども、大体この二つに分離されますことを元としたものができているのですか。それとも現在の逓信省機構そのままのものを元としたのか。この点に対して本多國務大臣お話では、その点がまだ政府の方では、ごたごたしているのではつきりしていないので、それは先になつて補正予算というかつこうで解決づける方法があるということだつたのです。それはどちらでもいいでしようが、今のところ今度の二十四年度予算を考えられる場合に、どつちをおもに元にしてあるかということだけをお尋ねしておきたい。
  4. 鈴木恭一

    鈴木(恭)説明員 お答えいたします。來年度予算につきましては、今日まだ二つ組織にかわつておりませんので、通信事業特別会計一本の形で予算が組まれております。しかしその内容につきましては、郵政仕事電氣通信仕事と、分離するような内容はつきりさせまして、予算が組まれておるのであります。
  5. 木村榮

    木村(榮)委員 そういたしますと、この間本多國務大臣が言われましたように、大体そのときに定員法ができて、いよいよ六月なら六月になつた場合には、ある場合においては補正しなければならないこともあるということは認めていいわけでしようか。
  6. 鈴木恭一

    鈴木(恭)説明員 両省がかりに分離いたすといたしますると、逓信事業特別会計は、郵政事業特別会計と、電氣通信事業特別会計二つにわけることが便宜と考えて、いろいろ準備はいたしております。その際に、予算的に補正予算というふうな形に相なりますかどうかにつきましては、私予算の技術的な面ははつきりいたしておりませんので、その点はお答えしにくいと思いまするが、実際の面におきまして、かりに通信事業特別会計でありましても、二つの省として分割することは、予算といたしましては可能ではないかと思つております。從いまして二つ特別会計ができましても、——会計法規をよく存じませんが、補正予算予算内容の変化があります場合には考えられるのでありまするが、二つにわかれることにつきましては、別にそういうことも必要ではないのではないか、かように考えております。
  7. 木村榮

    木村(榮)委員 いやその点が、本多國務大臣の言われたことと違う。政府委員はなかなか頭がいいので、うまいことを言われますが、問題はこうなんです。具体的に言いますと、大体二割の首切りをやることを前提條件としておる。しかしながら失業対策なんかの方は、労働省の方で扱うのだから関係がない。しかしまだその点具体的にどこをどれだけ——かりに一級官を何割切る、二級官を何割切るということは、きまつていないのですから、やはり二割切つた場合には、今のままの機構予算が組んであると、現実の問題として人件費が相当出て來ると思うのです。そうすると、その場合は簡單に言いますと余つてしまうことになる。そういつた場合の調整としては、本多國務大臣が言われました補正をするといつた意味合いで、二割切るか、三割切るか、そういうことが具体的にきまつているわけじやない。目標はそういうふうなことになつているけれども、まだ具体的にはきまつていないのであつて、この法案を延ばすのも、いわゆるそういつたことを調整して行くための期間がないから延ばすのであつて從つてそういう意味合いにおいては現在の予算というものは、首切りなんかをやつたそのままの姿の予算でないという話になつたのです。簡單に言いますと、二割切つてそれだけ人件費が浮いて來るのを、ちやんと計算して予算を組んであるのじやない。今のこの予算は大体昔の——昔というとおかしいけれども、現状のままのことを元として予算が組んであるようなお話だつた。本多國務大臣お話はそのように理解していいと思うのですが、その点をお聞きしておかないと、政府委員の言われましたことと、大臣の言われましたことと食い違つたのでは困る。
  8. 鈴木恭一

    鈴木(恭)説明員 ただいまのお話を伺いますと、これは郵政省電氣通信省にわかれるという問題ではなくて、現在私どもがいろいろ折衝しております來年度予算につきましては、人件費の節約その他全部盛り込んである。これは逓信省関係だけではございません。各省とも予算の面では、相当人件費の削減されたものが載つているわけでございます。それが今回の行政整理の問題に一致するかどうか、その点は私今ここで申し上げかねるのでございますが、そういう予算各省とも全部組んでおるはずでございます。從つて逓信省両省にわかれる場合におきまして、それがこの問題として起ることはないと考えております。
  9. 木村榮

    木村(榮)委員 そうしますと、二つにわかれると、本來の逓信省はなくなる。実際問題としてそうでしよう。それも残るのですか。逓信省残つて、その上また二つできるのではないでしよう。逓信省がなくなつて二つになるわけでしよう。そうでしよう。
  10. 鈴木恭一

    鈴木(恭)説明員 そうです。
  11. 木村榮

    木村(榮)委員 そういたしますと、結局二つになる。これは別個のものになるわけでありますから、今のような定員でやるとか、あるいは殖えるとか、殖えぬとかいう問題は、個々の二つの省によつて檢討しなければ、今のように一本で総括的にやつているわけにいかぬ。それぞれの所管においてやるわけになるから、殖えるのか減るのか、やつてみなければわからぬと思うのですが、今度はわけたことを前提として定員の問題をこれからおやりになるのでしよう。それがまだ準備ができていないから延ばす。こういうわけなのでしよう。
  12. 鈴木恭一

    鈴木(恭)説明員 それでは私がお答えするのは適当でないかと存じまするが、國家行政組織法関係では各省機構がある程度変改を免れないと存ずるのでございます。從つて國家行政組織法を根拠としております郵政省電氣通信省設置法もまたそれに從つて延期せざるを得ないというのが、この法案延期の趣旨でございます。
  13. 木村榮

    木村(榮)委員 それはそうなんですよ。ところが御説明なさる場合に、そういうことじやなくて、行政整理をやるために延ばさなければならぬという御説明が大体あつたわけなんです。そこで、その点はどうも私の誤解かもわからぬが、そういうことじやなくて、私の言うのは國家行政組織法を延ばすのだから、從つてこの行政組織法を延ばせば、当然各省設置法も延ばさなければならぬ。いわばこれは事務的なものですね。そういうわけで、今日の延期理由は了解しておいていいのじやないかと思う。そういう意味合いならばあえて不賛成する人はないだらう。賛成しておこうという私たちの腹なんです。そこでその点をはつきりしておかぬと、首切りをこの間において大いに研究をしておいて、うんと切つてやるというために、首切りを強化するために延ばすのだと理解すると困るわけなんです。それはさうじやないということを認めておいていただけばそれでいいわけなんですよ。
  14. 鈴木恭一

    鈴木(恭)説明員 特に首切りを強化するために延ばすのでは決してございません。
  15. 齋藤隆夫

    齋藤委員長 他に質疑はありませんか。
  16. 齋藤隆夫

    齋藤委員長 質疑がありませんければ、これで質疑は終了したものとみなしまして、これから討論に入ります。小川原政信君。
  17. 小川原政信

    小川原委員 民自党を代表して一言申し上げたいと思います。政府提案にかかりました國家行政組織法並び郵政省設置法及び電氣通信省設置法の一部を改正する法律案に対しまして、愼重審議の結果、適法なりと信じましたために、政府提案原案に賛成いたす次第であります。
  18. 齋藤隆夫

    齋藤委員長 次は木村榮君。
  19. 木村榮

    木村(榮)委員 討論というほどじやございませんが、ただ前提といたしまして共産党としてはこれに賛成いたします。しかしながら特に私のお願いしたいのは、委員長報告の中に報告していただきたいと思います。と申しますのは、さつき申し上げました理由がきわめてづさんな、労働階級の犠牲におけるような、一方的な首切りのみを強行するための目的で延期するのではない。これはさつき御確認になつたからそのことを入れてもらう。いま一つは特に電氣通信省といたしましても、この前にも大きく問題になつたわけでありますが、日本の現在の状況から申しますと、不合理な点がある。特に逓信省が今までどうにか、こうにか赤字だ、黒字だとやつて來ましたのは、私の調査いたしました電氣通信の範囲内では、比較的黒字になる計算になる。郵政関係はほとんど赤字発祥地になつているわけです。これが分離いたしますと、今度は郵政省の方はほとんど赤字のみである。電氣通信の方はどうなるかわからぬが、今までの経驗から言うと比較的黒字になる。そういつたことになつて來ると、國民にとつて一番大きな問題になる。これは両方とも非常に重大な関係にある省でございますから、郵政省の方は赤字ばかりで、ここでまたどんどんはがきの値上だとか、手紙の値上だとかいつたふうなことにかえられて行きます危險が、非常に多いわけでありますから、そういつたことを勘案いたしまして、特に延期いたします延期期間内において、從來の不備な点をひとつ徹底的にお互いに調査いたしまして、ただ單なる機械的な延期じやなくて、惡い点は改めるということを條件としたい。そのことは國家行政組織法にいたしましてもたくさんございまして、特に國家行政組織法の中の地方自治関係の問題は非常に問題があるわけでありまして、これはこの國家行政組織法をこしらえるときにもこの点で相当もめまして、この点では当時の野党であつた民主自由党委員方々も私たちと一緒の意見であつて、相当ここで改正を主張したわけなんであります。最初の原案よりもある点は改正になつております。しかしその点は不十分であつて、当時の民主自由党方々や、私たち当時の野党側が連合して出しました修正案は、全面的には認められておりません。  そこで今度は民主自由党政府ができたわけでございますから、その当時の私たちが出しました修正案もまだあるはずなんです。そういつたこともひとつ御勘案くださつて、そういうふうに惡い点は修正するということを、この延期期間お互いに研究いたしまして、そういうふうに持つて行きたいということを條件として賛成いたしたい。このことを特に委員長さんの報告のときに、私の言つたこと全部でなくてもむろんよいのですが、そういつた意味のことをひとつ簡單に御報告願いたいと思います。以上簡單に申し上げた次第であります。
  20. 齋藤隆夫

    齋藤委員長 次は小林君。
  21. 小林信一

    小林(信)委員 延期することを至当と考えまして賛成いたします。
  22. 齋藤隆夫

    齋藤委員長 ほかの党の委員の方はおられぬようですから、討論はこれで終結したことにいたします。  採決に入ります。國家行政組織法の一部を改正する法律案郵政省設置法の一部を改正する法律案電氣通信省設置法の一部を改正する法律案、この三案を一括して議題に供します。右各案に御賛成の方の御起立を願います。
  23. 齋藤隆夫

    齋藤委員長 起立総員であります。原案通りに決定いたしました。  なお右三案に対する議長に提出いたします委員会報告書の作成につきましては、委員長にお任せを願います。  本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。     午前十一時十八分散会