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1949-05-11 第5回国会 衆議院 逓信委員会 第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年五月十一日(水曜日)     午後二時二十一分開議  出席委員    委員長 辻  寛一君    理事 飯塚 定輔君 理事 加藤隆太郎君    理事 松井 政吉君 理事 田島 ひで君       宇野秀次郎君    大和田義榮君       風間 啓吉君    高塩 三郎君       坪内 八郎君   橋本登美三郎君       降旗 徳弥君    松本 善壽君       椎熊 三郎君    井之口政雄君       山手 滿男君    浦口 鉄男君  出席政府委員         逓信政務次官  武藤 嘉一君         逓信事務官         (労務局長)  浦島喜久衞君         逓信事務官         (郵務局長)  小笠原光壽君         逓信事務官         (貯金局長)  村上  好君  委員外出席者         議     員 前田 種男君         議     員 神山 茂夫君         議     員 三池  信君         專  門  員 吉田 弘苗君         專  門  員 稻田  穰君 五月九日  委員岡田春夫辞任につきその補欠として石野  久男君が議長指名委員に選任された。 五月十日  委員石野久男辞任につき、その補欠として岡  田春夫君が議長指名委員に選任された。     ――――――――――――― 五月十日  簡易生命保險及び郵便年金融資再開に関する  陳情書外一件  (第三八三号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  簡易生命保險及び郵便年金積立金運用に関す  る件   請願  一 朝鮮引揚者郵便貯金拂戻制限撤廃に関す    る請願原健三郎紹介)(第二八五号)  二 簡易生命保險及び郵便年金融資再開に関    する請願堀川恭平紹介)(第二八六    号)  三 此花郵便局復興請願前田種男紹介)    (第三一二号)  四 通信教育用郵便料金軽減請願飯塚定輔    君紹介)(第三二八号)  五 簡易生命保險及び郵便年金融資再開に関    する請願大和田義榮紹介)(第三八二    号)  六 荻窪郵便局舎新築請願山本猛夫君外一    名紹介)(第三八四号)  七 簡易生命保險及び郵便年金融資再開に関    する請願原健三郎紹介)(第四一三    号)  八 同外一件(河原伊三郎紹介)(第四一九    号)  九 海老名大塚郵便局設置請願岩本信    行君紹介)(第四四七号) 一〇 通信教育用郵便料金軽減請願武藤嘉一    君紹介)(第四四九号) 一一 檜原字畑ケ峯郵便局設置請願(大和    田義榮紹介)(第五二九号) 一二 船越郵便局集配事務開始請願内海安    吉君紹介)(第五六〇号) 一三 西山郵便局集配事務開始請願田中角    榮君紹介)(第五六一号) 一四 群岡村字徳澤特定郵便局設置請願(大    和田義榮君外十名紹介)(第六一五号) 一五 簡易生命保險及び郵便年金融資再開に関    する請願淺香忠雄紹介)(第六一六    号) 一六 中津町の電話交換方式改善に関する請願(    武藤嘉一紹介)(第七五四号) 一七 名古屋、妻木間直通電話架設請願武藤    嘉一紹介)(第七五五号) 一八 通送業務一元化に関する請願神山茂夫君    外一名紹介)(第七九一号) 一九 諸吉木村触字八幡に無集配郵便局設置の請    願(西村久之紹介)(第八五三号) 二〇 中川村に郵便局設置請願森曉紹介)    (第九〇四号) 二一 簡易生命保險及び郵便年金融資再開に関    する請願松永佛骨紹介)(第九四七    号) 二二 仙臺簡易保險支局廰舎新築請願飯塚定    輔君紹介)(第九八四号) 二三 佐賀電話局電話交換方式改善並びに局舎    新築請願三池信君外四名紹介)(第九    九七号) 二四 辨天村に郵便局設置請願飯塚定輔君紹    介)(第一〇〇五号) 二五 散該郵便局集配事務開始請願(稻田直    道君紹介)(第一〇五七号) 二六 電話新設簡易化並びに既設電話維持費軽    減の請願武藤嘉一紹介)(第一一一一    号) 二七 原木駅前に無集配特定郵便局設置請願(    小松勇次紹介)(第一一一二号) 二八 復員者の引揚船よりの電報料金免除請願    (足立篤郎紹介)(第一一八三号) 二九 通信産業復興に関する公聴会開催請願(    岡田春夫紹介)(第一二一六号) 三〇 滝根町大字菅谷地内に無集配郵便局設置の    請願大内一郎紹介)(第一二一七号) 三一 種子島、鹿児島市間直通電話架設請願(    岩川與助紹介)(第一二八九号) 三二 練馬郵便局舎新築並びに電話交換方式改善    の請願加藤隆太郎紹介)(第一二九〇    号) 三三 田原村に郵便局設置請願小澤佐重喜君    紹介)(第一三一二号) 三四 軍事郵便貯金拂戻に関する請願春日正一    君紹介)(第一三四五号) 三五 簡易生命保險及び郵便年金融資再開に関    する請願前田正男紹介)(第一三四六    号) 三六 石神井郵便局区内電話東京局に編入の請    願(加藤隆太郎紹介)(第一三四七号) 三七 板橋区の電話加入区域変更に関する請願(    加藤隆太郎紹介)(第一三四八号) 三八 南波多郵便局集配事務開始請願(保利    茂君紹介)(第一四〇八号) 三九 湯澤長に無集配郵便局設置請願飯塚定    輔君紹介)(第一四〇九号) 四〇 柏原町に電信電話管理所設置請願(佐々    木盛雄紹介)(第一四一〇号) 四一 形上郵便局集配事務開始請願坪内八    郎君紹介)(第一四一六号) 四二 葦穂村に電話線架設請願鈴木明良君紹    介)(第一四四二号)
  2. 辻寛一

    辻委員長 会議を開きます。  この際お諮りいたしますが、前会におきまして、御懇談願いました結果、合位の御賛成を得ました簡易生命保險及び郵便年金積立金運用に関する件につきまして、これより決議案文を決定いたしたいと思います。決議案文を読み上げます。    簡易生命保險及び郵便年金積立金運用に関する決議案   簡易生命保險及び郵便年金積立金運用は、元来事業経営不可分一体をなし、事業者自らこれに当ることを本則とする。且運用にあたつては、公共の利益を旨とし、資金地方還元加入者福利増進を目途とすべきことは両事業公共性よりする当然の帰結である。   然るに現在、本積立金は大部分大蔵省預金部資金に編入運用されているために、両事業経営自主性を害し、独立採算の基礎を危くしているのみならず、地方公共團体等にあつては、低利資金の融通を受けるに多大の不便を感じ、各種公共事業の遂行に障碍を與えている状況であつて地方融資再開要望は全國に亘りる熾烈である。   よつて政府は速かに適当の措置を講じ、本積立金運用管理を常態に復すべきである。   右決議する。  決議案文はこれでよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 辻寛一

    辻委員長 御異議なしと認めまして、さよう決定いたします。  なおこの決議案は本委員会決議とせず、衆議院決議といたしたいと思いますが、その手続等につきましては、委員長理事に御一任願いたいと思います。御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 辻寛一

    辻委員長 御異議なしと認めまして、さよう決定いたします。
  5. 辻寛一

    辻委員長 これより去る四月十三日より五月七日までに本委員会に付託されました請願四十二件を議題として審査いたします。日程第二、第五、第七、第八、第一五、第二一及び第三五の簡易生命保險及び郵便年金融資再開に関する請願は、本委員会において審査いたしましたものとまつたく同一趣旨でございますから、これらは省略いたします。  日程第三、此花郵便局復興請願文書表番号第三一二号、紹介議員前田種男君の御説明を求めます。
  6. 前田種男

    前田種男君 私は今請願しておりますところの大阪此花郵便局復興に関する件を簡単に御説明申し上げて、皆さん方の御審議を煩わしたいと思います。大阪此花区は御承知のように西大阪で、大阪における一番大きい工場地区でございます。まつたくこの地区は、戰災にやられましたが、大工場扶桑金属製鋼所の焼けた以外は、全部残つておるわけでございます。すべての工場は今日賠償工場から解除されまして、業務復旧を急いで相当成績を上げ、生産をあげておるわけであります。その地区で戰災以前にありました二等郵便局が焼けまして、そのままになつておりますので、非常に不便を感じておるわけでございます。もちろん戰災後今日までの間には、人口も非常に増加いたしましたし、晝間においては十万を数える人々がこの地区に働いておる現状で、今日電報一本打つにも遠い隣りの福島郵便局まで行かなければならぬというので、昨年も請願を申し上げて、二十四年度には何とかしてこれを実現してもらうように、政府当局の御配慮を煩わしたのでございます。それが今日までに延び延びになつておりますが、ぜひともこの請願を御採択くださいまして、その実現方をお願いしたいと考えます。なお土地等につきましても、今日適当な場所がございまして、そして許す範囲内において、地元におきまして通信当局に協力いたしまして、ぜひ実現したいと考えておるわけでございます。大工場がたくさん並んでおりますこの地区でありますので、ぜひ皆さん方の御配慮を煩わしまして、この請願が採択されますように、また政府がすみやかにこの請願趣旨実現していただきますように御配慮を願いまして、簡單ではございますが、説明にかえる次第でございます。
  7. 辻寛一

    辻委員長 政府所見を求めます。
  8. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 ただいまの請願はまことにごもつともだと思います。またこの地帯には、急激に大阪市の復興が行われると思いますので、ぜひ御要望に沿いたいと思いますが、何分にもただいま行政整理を実行しなければならない途上におきまして、この御請願を実行いたしますと、大阪福島局から八十九名という人を引抜きまして此花局をつくることになりまして、勢いここにどうしても百十五名という必要なる定員を設けなければなりません。従つて差引二十六名という國員を来しますので、現在の情勢においては、早急には実現困難であるのであります。しかしながら行政整理が済んでしまいましたあとにおいては、十分請願の御趣旨を体しまして、將來の計画の上に考慮したいと思います。なお申し添えておきますが、この請願衆議院において採択されたと思いますので、御趣旨は十分に尊重いたします。
  9. 辻寛一

    辻委員長 日程第一、朝鮮引揚者郵便貯金拂戻制限撤廃に関する請願文書表第二八五号、紹介議員原健三郎——紹介議員が不在でございますから、飯塚君、かわつて説明願います。
  10. 飯塚定輔

    飯塚委員 本請願要旨は、終戰後朝鮮よりの引揚者は手荷物一個、現金一千円以上の携行を許されず、超過所持金政府の方針に従い、全額郵便貯金として預け入れ帰國した。帰國後は一箇月一口五百円づつの拂もどしを受けていたが、その後政令により第一、第二と分割封鎖され、財産税を課せられた上、昭和二十三年七月には第二封鎖の三割を切り捨てられたため、引揚者は窮乏の生活に苦しんでいる。ついてはすみやかに朝鮮引揚者郵便貯金の拂もどし制限を撤廃して、自由拂もどしのできるようにされたいというのであります。
  11. 辻寛一

    辻委員長 政府所見を求めます。
  12. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 お答えいたします。旧外地郵便貯金の拂もどしにつきましては、外國為替管理法施行規則及び昭和二十年大蔵省令第八十八号の規定による大蔵省告示第三百四十三号によりまして、一箇月五百円の限度で、郵便貯金のみが昭和二十年九月三十日までの預入金額の拂もどしを認められておりますが、旧外地郵便貯金終戰後急激に國加いたしまして、終戦後の預け入れによる資金回納になつていないのでありますために、現行の制限拂いによつても、いずれ資金の不足を生じ、國庫から資金の補填を必要とする時期が来ると思いますが、今この際この制限を撤廃いたしますと、急激にその時期を早めることになるので、慎重に考慮を要すると思います。通信省としては、請願趣旨に沿うよう、せつかく努力中であるとお答え申し上げます。    —————————————
  13. 辻寛一

    辻委員長 日程第四及び第一〇は、すでに法案通過によつて請願目的を達しておりますので、省略いたします。    —————————————
  14. 辻寛一

  15. 大和田義榮

    大和田委員 本請願は実はこの前にも出したことがあるのでありますが、当時はまだそれほど、地方民要望が熱烈なものではなかつたと承つておるのであります。実はこの地帯は御承知おき通り会津の磐梯山の裏の地帯でございまして、いわば國立公園候補地でございますので、外國人のホテルもすでにできておりますから、非常に出入りが多い地帯でございます。従つてこの地に郵便局をつくりたいという要望が、地方民に非常に熱烈になりましたので、請願が出たような次第でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
  16. 辻寛一

    辻委員長 政府意見を伺います。
  17. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 劍ケ峰に無集配局を置きますと、最も近い局との距離は一一・三キロになります。地元民の不便は察せられるのでありますが、利用の戸数の標準から申しますと、達しておらないのであります。しかしながら夏期に観光客が相当多くあるようでありまして、從つて標準に達しますので、将来予算及びその他のつり合いを考えまして、窓口機関、いわゆる無集配の局を設置いたしたいと考えております。     —————————————
  18. 辻寛一

    辻委員長 日程第一八、運送業務一元化に関する請願文章表第七九一号、神山茂夫君他一名紹介紹介者説明を求めます。
  19. 神山茂夫

    神山茂夫君 簡單要旨だけを申し述べます。と申しますのは、ただいま考査委員会が始まつておりまして、ぜひ行かなければなりませんので、ちよつと一口だけ申し上げたいと思います。  これは簡單に申し上げますと、今度各省設置法ができまして、これに関連して郵政省の機構が改まるのは当然でありますが、この中で一つ問題になるのは、通送業務に関するものなのであります。現在の通送業務機構は、形式的には非常に完備しているように見えるかもしれませんが、内容そのものはまつたく非能率的にできている。從つて今私が請願書としてそちらに出しておるように改められるならば、能率が非常に上るばかりでなく——これは官僚機構上層部の一部の人の中に、反対意見の方がおられるように伺つておりますが、実際の局に当つておられる前田通送課長などを初め、現業に当つておる人たちは、ここで紹介しております請願書内容の方が能率的でもあり、また從業員の厚生福祉の面からいつても適当だということを、実際上認められているわけですから、この点政務次官もあまりあわてないで、そこにどういう回答書が書いてあるかとは別に、一應本委員会で各委員諸君の十分な御研究を願つて、満場一致採用されるように、お願いしたいのであります。必要ならば、この文書の写しを今からでもすぐ提出してもよろしいのでありますから、委員長の方でもこまかく読んでいただいて、おとりはからいを願います。
  20. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 ただいま神山茂夫通信委員から、通送業務一元化に関する請願が出ました。お説の問題は、從来から郵便事業を正常に運用したい、また通送の施設その他の設備を整備したい、そうして能率的運営をいたしたいということは、通信省として当然努力を続けて来ておるわけであります。また通送業務能率的運営ばかりでなく、郵便ポストから郵便物あて名先まで、それぞれ取扱い過程を合せて、総合的一貫作業を合理的、能率的に、かつ有機的に動かすくふうをすることによつて、初めて正確、迅速、安全という目的を達することができることは、申すまでもありません。かような見地から考えてみますと、お説の点は私どもも一部はうなずけるのでありますが、ただこれは私として申し上げたいのは、神山議員請願の御趣旨をもつて参りますと、少くとも地方通信局、今後は名前がかわりますが、地方通信局の存在が全然無視される、あるいは必要がないというような点が起こつて来る。從つて從来の行きがかり上、そこに御趣旨通り実行するときに、不要な摩擦が生ずるのではないか。また御趣旨の目標としておるところは、鉄道による郵便の通送をねらつておるようでありますが、鉄道によるばかりが郵便事務のすべてではないのでありますし、これらの点から考えまして、相当考慮を要する問題であろうと思うのであります。なおこの点につきましては、御希望によつては、政府の具体的な事務当局の方から説明を聴取せられることが、けつこうだと思いますので、私はこの程度にとどめておきたいと思います。
  21. 神山茂夫

    神山茂夫君 今の武藤君の説明には納得しない点がありますし、私の方で反対意見を述べる点がたくさんありますが、すでに形式そのもの請願という形になつておりますし、紹介議員があまりここでのさばつてもどうかと思うので、一言だけ言つておきたいのであります。その答弁書起草者が、だれであるかは知りませんが、大体小笠原君あたりが、いつもそういうことを言つて、この一元化を妨げているという事実を、私たちよく知つておるわけであります。今の政務次官弁明そのものの中に、すぐ指摘できますことは、たとえば地方における通送事業をどうするかというような問題でありますが、この図表を見ますと、明らかに全國鉄道郵便の十四の支局があるという事実から見ましても、名前だけ見れば、鉄道郵便だからほかは困るじやないかというような反駁もできましようが、私たちがここで提案しているのは、ごく簡素化したのを提案しただけでありまして、決して他の業務を無視しておるのではなくて、すでに私が通信委員の場合に再々これは皆さんの前に述べたことであります。通信業務機械化能率化ということは、あくまで重要なことでありますから、決してこれを無視しているわけではないのであります。むしろ今の各省設置法に基いて考えると、このことの方がかえつて中間にいろいろな段階があつて、その間に円滑な、しかも能率的な通運事務を遅らしておるということも、私たち数字をあげて申すこともできます。しかし私と次官が今ここで禪問答をやつてつてもしかたがないので、これは政府側も大体趣旨においては了解している点でありますから、機構のこまかな点につきましては、あとで実際の現業を担当しておる諸君との間で、もつと適切な案を練るというようなことで、この案の精神そのもの次官も了解し、かつ賛成しておられると私解釈しますので、本委員会においては、この請願趣旨をぜひ満場一致採択せられるように、心からお願いしたいと思うのであります。あとの実務上の問題は、論議するばかりでなしに、処理するように願いたい。政務次官もこの点でさつぱりと答弁書をひつ込めて、仲よく願いたいと思うのであります。
  22. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 御趣旨まことにごもつともでございまして、達成のための目的においては、紹介議員神山君の御趣旨はまことに私どもも共鳴するところでありますので、十分研究させていただきまして、実施の日の早いことを期待いたしたいと思います。     —————————————
  23. 辻寛一

    辻委員長 日程第六、荻窪郵便局舎新築請願文書表第三八四号、紹介議員山本猛夫君にかわつて飯塚君より御説明願います。
  24. 飯塚定輔

    飯塚委員 本請願要旨は、荻窪郵便局昭和十一年に旧井荻町役場を改造し、設置されたもので、本局、郵便分室及び保險分室の三個所に分離し、しかも狭小かつ腐朽しているので、事務能率を欠くばかりでなく、関係区民の不利不便ははなはだしい。ついては現局舎東隣の敷地に昭和二十四年度中に総合局舎を建設されたいというのであります。
  25. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 ただいまちよつと言い落しましたから申し上げますが、神山議員御退席のあとで恐縮でありますが、先ほどの問題は、実施すると私は申し上げたのではないのでありまして、その意見を十分取入れまして、適否について十分研究させていただきました上で実行に移ることにいたしますので、條件付にお願いしたいと思います。  なおただいまの御請願荻窪郵便局舎建築の問題につきましては、同局を新たに営繕いたすことはついては、本年度予算には計上されないのでありますために、本年度は困難でありますが、次年度以降において考慮いたしたいと存じます。     —————————————
  26. 辻寛一

    辻委員長 日程第一二、船越郵便局集配事務開始請願文書表第五六〇号、紹介議員内海安吉君にかわつて飯塚君御説明願います。
  27. 飯塚定輔

    飯塚委員 本請願要旨は、宮城縣桃生群雄勝町は三万山に囲まれ、陸上交通機関がほとんどなく、受持集配局との距離が六キロないし十キロ余もあつて、徒歩で一日を要する距離にあるため、水産物の商取引上、住民は多大な不利不便を忍びつつあるから、船越郵便局集配事務を開始されたいと云うのであります。
  28. 辻寛一

    辻委員長 政府所見を求めます。
  29. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 船越局集配事務を開始することは、現在の受持局からの距離及び道路状況からかんがみまして、集配の困難なのを救済する効果はあると思いますが、船越局へは雄勝局を経由して同局管理によつて運ぶほかないので、御希望通りといたしましても、わずかに一部の郵便物が多少早くなる程度で、大牛は現在とかわりなく、施設をいたしても、効果は著しくないと思うのであります。ことに雄勝町を二分いたして受持区域を構成することになりますので、船越局及び雄勝局二つの局ができ上るわけであります。從つて増員も二名ありますので、さしむき実現は困難と思います。しかしながら計画上十分参考にいたしたいと存じます。     —————————————
  30. 辻寛一

    辻委員長 日程第一三、西山郵便局集配事務開始請願文書表第五六一号、紹介議員田中角榮君にかわつて飯塚君より説明願います。
  31. 飯塚定輔

    飯塚委員 本請願要旨は、新潟縣刈羽二田村は、地域的に発展的立地條作に恵まれているにもかかわらず、二田西山局が無集配局であるため、西山発着並び二田発送到着各種郵便物はことごとく一度遠く高浜局に逆送され、その後集配される実情であり、同村民並びに公私設機関の不利不便はきわめて大きい。ついては、このような実情考慮して西山郵便局集配事務を開始されたいというのであります。
  32. 辻寛一

    辻委員長 日程第九、海老名大塚郵便局設置請願文書表第四四七号、紹介議員にかわつて飯塚君より説明願います。
  33. 飯塚定輔

    飯塚委員 本請願要旨は、神奈川縣高座海老名大塚地区は、最近人口増加し、急激に発展しつつあるが、いまだに郵便局設置なく、郵便物は厚木、長後、座間三局から配達されている実情で、附近郵便局までは四キロ以上もあるため、地元住民の不利不便はきわめて大きい。ついては、すみやかに同町大塚地区郵便局設置されたいというのであります。
  34. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 日程第一三の方を先にお答え申し上げます。西山郵便局集配事務を開始してほしいという御請願でございますが、西山郵便局集配事務を開始いたしますれば、局の所在地付近に発着する郵便物については、確かに速達効果がありますが、右以外の多数の郵便物については速達上の効果が乏しいゆえに、もし御希望通りいたしますと、集配受持区域として二田村一箇村とするほかないのでありまして、從つて現在の受持集配局であります高浜局及び西山局のこの二つ郵便局ができますと、著しく範囲が狭小となり、かつ二つ郵便局ができますれば、既設集配局との距離は三・五キロになつて、やや近きに失し、小局分立するという結果になるので、実現は困難と存じます。しかしながら御希望通り、通送関係その他の事情もあるために、高浜局にそのまま集配事務を現状通りすえ置くか、あるいは高浜局をやめて西山局の方へ集配事務を持つて行くかについては、研究の余地があることと思いますので、こちらといたしましては、十分調査をいたすつもりであります。  なお次の第九、海老名大塚郵便局設置請願についてお答え申し上げます。この地帯は御承知のように最近人口が非常に増加して、また大塚という地域には駅ができておるそうであります。また局とも距離が相当あります。從つて郵便物を利用する戸数も標準以上——標準と申しますのは四百戸でありますが、四百戸以上の標準に達しておりますから、施設の必要が認められます。近く窓口機関設置をいたしたいと考えております。     —————————————
  35. 辻寛一

    辻委員長 日程第一四、群岡村字徳沢に特定郵便局設置請願大和田義榮君ほか十名紹介文書表第六一五号。大和田義榮君。
  36. 大和田義榮

    大和田委員 当徳沢は群岡局から約七キロ余、福島縣と新潟縣の縣境の地点にあるのでございます。かような地帯でありまするけれども、非常に物資の集散地であり、一部工業地帯であるのでございます。しかし遺憾ながら今日まで郵便局がなかつたために、その不利不便は実に大なるものがある次第でございます。かような次第でありますがために、今川村長ばかりでなく、群岡村会決議をまち、なおそのすぐ近くの奥川の村会の決議並びにこの地帯郵便物を出しておる新潟の局等、約千名からの陳情連名をもつて出しておるようなわけであります。この地帯はおそらく独立採算制をとれる場所である、かように考えられる節が多いのであります。どうぞいろいろの事情もあろうかと思いまするが、政府委員並びに通信委員会の方々にも十分御研究ねがいまして、一日も早く同局設置せられるように、特段の御配慮を願いたいと思います。
  37. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 群岡村の集配局設置予定地を、もしも徳澤の駅の附近にいたしますと、最も手近い局との距離が相当あります。また利用戸数も標準に達しておりますから、当方といたしましては、郵便局設置の必要が認められます。將來は窓口機関設置方を考慮したいと思います。     —————————————
  38. 辻寛一

    辻委員長 日程第一六、中津町の電話交換方式改善に関する請願文書表第七五四号。日程第一七、名古屋、妻木間直通電話架設請願文書表第七五五号。紹介者にかわつて飯塚君に御説明願います。
  39. 飯塚定輔

    飯塚委員 中津町の電話に関しましては、久しき以前から低音にしてかつ雑音が多く、きわめて不明瞭なるため、これが改善を要望する声が高いのでありますが、近来電話從業員各位の御努力にもかかわらず、ますますこの傾向がはなはだしくなり、すなわち通話は一層低音化して聴取困難となり、また中断することも往々にして、ことに岐阜市を初め、恵那郡南北部間の市外通話においては、中継時間の長いこととともに、通話不能なる場合が多いため、電話としての利便は、内外を通じてほとんど半減、ときに無益にひとしく、今や急用と重要な用務を達するには、市内は自転車走らせ、市外はバス、汽車を利用せざるを得ない状態であります。かくのごとく中津町においては、電話の機能低下のため支障を来すことが多く、官民ともに苦情を訴えているのでありますが、中津町は恵那郡下第一の戸口を有し、また政治、産業、経済、教育、文化の中心地として、逐年発達膨張し、現在官公署、学校、病院、重要会社工場、文化施設等が所在し、電話の必要度は日々高まりつつあるのであります。すみやかにこの目的の達成せられんことを当局に切望いたします。  さらに終戦後三年有半、産業の振興もその緒につき、本町における陶磁器工場は、別表のごとく急速に復興を見、貿易の再開により、中小企業者の盛んなる復興を遂げつつあるとき、名古屋との直通電話線がないため、産業と福祉に壊滅的打撃をこうむり、貿易への計画頓挫等、及ぼす影響は想像以上のものがあります。何とぞこの点御考慮の上、すみやかにこの目的の達成せられんことを、当局に切望する次第であります。
  40. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 請願の御趣旨は十分に了承いたしまするが、予算が極度に今のところ圧縮されておりまするので、早急に中津町の電話交換方式を改善するのは困難と思います。市外通話においては、中津、岐阜間の通話は、現在名古屋中継で取扱つております関係回線の一日平均通話時数は、中津、名古屋間は三回線で二百四十八通話時、名古屋、岐阜間中継用回線八回線で、五百四十二通話時の程度でありますので、現在の通話状況から見て、予算、資材の制約がありまするので、御希望の中津、岐阜間に直接電話設置の件は困難でございます。ただ中津から恵那郡南北方面に対しまする通話の輻湊を改善するためには、当局においても、早くから考究中でありまするが、中津、岩村間の回線を新設いたしますよう、本年度において計画し、早急に実現方努力いたしておりまするから、これでしばらくごかんべしんをお願いしたいと思います。  なお次の日程、名古屋、妻木間に直通電話架設の請願であります。これも現在多治見中継で通じておるのでありまするが、妻木と多治見間の電信電話線の通話は、一日平均九十九通話時、多治見、名古屋電話の回線は、中継用四回線で、通話は一日平均四十一通話時の程度でありまして、現在の通話状況から見ましては、そんなにたくさんの通話数でもないのでありまするから、予算、資材の制約もありまするのでただちに請願趣旨には應せられないのでありますが、今後通話時数がさらに増加したときには、十分考慮したいと考えておる次第であります。     —————————————
  41. 辻寛一

    辻委員長 次に日程第一九、諸吉本村触字八幡に無集配郵便局設置請願文書表第八五三号、西村久之紹介。並びに日程第二〇、中田村に郵便局設置請願文書表第九〇四号、森曉紹介坪内君かわつて説明願います。
  42. 坪内八郎

    坪内委員 諸吉本村の請願紹介議員西村久之でありますが、同君は水産委員会でただいま重要な審議をしておりますので、私からかわつて請願の理由を簡單に御説明申し上げます。  本町は諸吉、深江の二大字からなり、壱岐郡の東北端に位し、東北は玄海洋に面し南は内海十有余町を隔てて石田村に境し、西北は那賀村に、北方の一部は海を隔てて箱崎村に接す。その廣東西二里、南北三里あり、しかして漁業場の根拠地である。八幡浦は東端一里以上海岸に突出し、一孤島の観ある地にして、戸数百余戸、人口五百有余の漁民部落にて、加之町内本村、南の両触百五十余戸、石田村山崎及び筒城の百五十余戸の隣接地にて、常に他管漁船の出入また頻繁をきわめ、漁獲物取引上の中心地点である。しかるに芦邉郵便局とは一里余の距離にあり、中途棚江原はおおむね砂漠地帯にして、玄海洋の風濤を受け、往復最も困難をきわめ、偽替預金その他郵便事務の手続き上非常なる不便の地域にあり、最も電信の発受多数にして、ほとんど國分局の十数倍の件数に達すべく、將來は請願電信局設置希望もあり、この際同時に無集配郵便局設置の御採択の上は、前記四百戸の幸福これに過ぐるものなく、御詮議を懇請してやまぬ次第である。  かよなものが請願趣旨でありますが、各委員承知通り、長崎縣といたしましては、離島行政で一番苦しんでおるところであります。この壱岐もやはり非常に離島であるがために、文化の恩恵に恵まれることを非常に少く、最近では壱岐、対馬の両島が文化の恩恵に浴してないという一つの理由のもとに、他縣に轉縣運動をまき起しておるというような実情にあるわけであります。私は昨年八月この轉縣運動を調査して参つたのでありますが、これも一つの原因になつておるのでございます。慎重御調査の上に、この請願が採択され、趣旨に沿うように御努力あらんことを切にお願い申し上げまして、簡單でございますが、理由を説明申し上げる次第であります。
  43. 辻寛一

    辻委員長 飯塚君かわつて説明願います。
  44. 飯塚定輔

    飯塚委員 本村は千葉縣夷隅郡のほぼ中央に位し、その名に負うごとく、夷隅川が横断しているゆえをもつて中川村と名づけたという、人口三千七百八十一人、戸数、六百六十二戸、地勢比較的ゆるやかで、寒暑の差はげしからず、從つて土地きわめて肥沃、一キロ平方から年産米八千石、麦八百石、大豆百石、ばれいしよ、一万八千貫、雜穀三十石、かます十四万枚、なわ八万五千貫、俵一万一千枚、木材八千五百石、木炭三千百八十俵、まき四百九十石、竹細工、林野産物、野菜、鶏卵、家畜等、郡内最優位の主産地にして、遠く上澤村、千町村よりの道路完備しおるため、本村へ向つて撮出せられ、いずれも別添図面の通り、中心地である大字行川に集散されつつある次第です。右場所は府縣道大多喜、大原線、及び木原線鉄道に沿い、人口稠密にして道路四通八達、附近には中川村役場、中川小学校、中川中学校、定時制高等学校、中川村巡査駐在所、中川村役馬作業所、製材所、中川村農業協同組合、中川駅、丸通運送店、鮮魚配給所、食糧公園等、各種の官公署櫛比、一キロ離れては相生工場あり、行政的にも、経済文化的にも、最大の要衝であるが、いまだ郵便局の一局だになきをはなはだ遺憾とすることろである。しかして郡内くまなく設置されたるも、本村のみ未設置なるため、いかにその間において不利不便であるかは枚挙にいとまあらず、周囲をながめるとき、官公署向きの用務はほとんど大多喜方面なるにかかわらず、実際は大原、勝浦等をはるかに迂回して通話されるにつき、緊急な用件も数時間を経てようやく一通話できる状態、一般郵便物集配についても、苅谷局配達となつている今日、まさに数時間の延着は免かれぬ現状である。ことに最近通信省普及事業にかかわる郵便貯金、同年金、簡易生命保險等々、未設置村なるがため、村民に順調にこれが浸透されず、郵便局利用の度いまだしの感あり、一旦これが設置されたあかつきは、いかに利便をもたらすかは明白の理にして、われら村民多年要望し來りたるも、いまだ実現に至らず、將來の発展を希求するとき、一日の愉安を許さず、ここに急連設置請願する次第であります。
  45. 辻寛一

    辻委員長 政府所見を求めます。
  46. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 先ほど坪内委員から、西村久之君にかわつて請願説明されてりますが、長崎縣田河町諸吉に郵便局設置する御請願を承りますると、十分に御同情申し上げ、また実現を期したいと思つておるのでありますけれども、ただいまのところ、こちらの調査によりますると、局と局の間の距離は四・五キロありますので、標準は二キロぐらいですから、標準に達しておるのでありますが、遺憾ながら郵便による利盆を受ける戸数を標準というものは、四百戸を普通といたしまして、最低三百六十戸を標準としております。御意見の長崎縣田河町諸吉は、利益を受ける戸数がわずか百九十六戸にとどまつておる次第でありますので、まことに御同情は申しまするが、利用戸数が少い点において、ただいま標準に達しておらないのであります。早急実現は困難と思います。しかしながらこの点は、計画上十分將來参考にいたしたいと考えております。  次に森曉君提出の請願、千葉縣夷隅郡中川村に郵便局設置計画は、これは集配局としてでございますれば、もしも予定地を現在の中川駅附近といたしまするならば、相当数あつて、大体戸数で六百六十二戸あるのでありますから、窓口機関としての郵便局でありますならば、將來予算などのつり合いを見て、実現いたしたいと考えておるのであります。     —————————————
  47. 辻寛一

  48. 三池信

    三池信君 佐賀電話局の電話交換機は最も旧式の磁石式で、架設後すでに二十六箇年の星霜をけみし。交換機は磨損して通話中ときどき断線多く、局舎は交換機の増設、人員の増加等によりはなはだしく狭となり、これら種種の事情によつて、電話本來の機能を十分に発揮していないのであります。通信当局におかれては、つとに十分その事実を御確認ありまして、これが改善に要する局舎建築の議を決せられて、過ぐる二十一年度に敷地の買収を終え、昨二十三年度には局舎建築の予定と承り、地方縣市民あげてその実現を期待していましたが、遂にその実施を見るに至らず、非常に遺憾に存じて居ります。あらためて申すまでもなく電話は社会活動の神経であります。平和日本再建途上、その必要はいよいよ大となつて参りまして、目下当市におきましても、電話架設を希望する者は、相当多数に上るものと推定されますが、電話交換機の收容余力がないため、数年前から一般の申込受理は中止されており、緊急重要な電話さえも容易に架設されず、あまつさえ局舎に至つて事務室もなく、交換室の一隅や交換従事者の休憩室をこれに充てている窮状で、局舎新築しない限り、交換機一台の増設も許されない現状であります。かくて電話の恩恵に十分に浴し得ない地方民の日常生活はもちろん、公務措弁も、企業の経営も、金融の運営も、いかばかり阻まれているか、はかり知られぬものがあります。政府におかれては財政多難の折柄、種々御都合もあられるかとは拜察いたしますが、地方一般の苦痛緩和と、経済再建促進助成のおぼしめしをもつて、一日もすみやかに自働式電話交換に変更方、特別の御詮議願いたく、ここに請願する次第であります。
  49. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 佐賀電話局の交換方式が旧式であり、局舎建設が非常に差迫つておるということにつきましては、最近佐賀市から大挙して来られまして、市会議員、その他市長から本局へ請願があつたのでございます。ただいまのところ通信省といたしましては、電話のサービスも悪い、十分に機能を発揮しておらない点につきまして、まことに相済まない次第であると考えております。しかしながらこの交換方式を変更いたしますには、機械設備のみでなく、局舎新築も必要でありますので、目下のところ予算その他の関係上すぐとは申せませんが、少くとも来年度においては、これは計画のうちに入つているのでありますし、またできうべくんげ今年度内に予算を繰延べても実現するよう、準備に着手いたしまして、十分に御請願趣旨を体して、実現方努力中であることをお答え申し上げます。
  50. 三池信

    三池信君 ちよつと今の請願の根本趣旨を敷衍いたしまして一、二御説明を申し上げたいと思います。官廰あるいは金融機関、一般市民の利用者が困つているのは申すまでもありませんが、特に報道機関がこのために非常に支障を来しております。この問題のために妙な話でありますけれども、一般市民と電話交換に從事している人の間に、妙な感情の阻隔がしばしばありまして、紛争の種をまいております。一般の人は交換機が故障をして、そのために通話ができないというふうには考えないで、交換の人がサボつているだというふうに考えております。それは故障の実態が、通話中に断線をするというばかりでなくて、通話が終りましてもなかなか切れないのであります。レシーバーをハンガーにかけて、プラツグを動かしても、相かわらず前の通話者に通じている。これは交換手の方が、おそらくジヤツクを引かなかつたためだろうと誤解をいたしまして、しばしばそれが紛争の種になつております。私も実は今度選挙でしばらくぶりに國へ帰つたのでありますが、選挙期間中なかなか通話ができない。そういうことに遭遇しまして、電産の性格上、私が民主自由党であるために、これは一種の妨害ではないかと誤解したような次第であります。ところが事実はどうかと申しますと、先ほど申し上げました通り局舎が非常に狭洪のために、休憩室までも機械の増設に向けるというような状態で、所定の休憩室もない、交換に從事せられる方々は、実に狭い所で十分な休憩もとれないという状態であるのであります。この点は、民間における交換室に対しては非常にやかましい規則がありまして、所定の休憩室を要求するにもかかわらず、官廰においてまず違法の見本を示しているような状態でありますその筋の電話機が増設されたような事情もそこにあります。とにかく非常に狭洪で、そのための支障は大きなものがあるんじやないかと考えております。それからもう一つ、敷地がすでに二十一年度に買収になつている。この敷地は市の中央に近い非常に便利な所にあります。ところがそれが現在農耕地になつております関係上、農地法の関係で問題が起きはしないかという心配を、市当局では非常にいたしておられる。一日も早く基礎工事くらいやつていただかないと、そういう問題が起りはしないか、しかも今買収になつている所を失いますと、ほかには適当な敷地がないのであります。この電話交換方式の変更と、局舎新築というものを、いかに市民が熱望しているかということは、この請願書に署名しております。数千の人々が、わずか三日間でこの署名を終り、期日がないために締め切つたあとも、聞き傳えて陸続として署名希望者が執拗に押し掛けて来たという状態なのであります。資金、資材にまことにきゆうくつな折柄でありまして、先ほど次官からもご好意あるお話を承りましたが、何とぞ一日も早くこれを実現していただくように、重ねてお願いしておく次第であります。
  51. 辻寛一

    辻委員長 ちよつと速記をやめて下さい。     〔速記中止〕     —————————————
  52. 辻寛一

    辻委員長 次は日程第二二、仙台簡易保險支局廰舎新築請願文書表第九八四号、並びに日程第二四、弁天村に郵便局設置請願文書表第一〇〇五号、紹介者飯塚定輔君。
  53. 飯塚定輔

    飯塚委員 仙台の簡易保險支局の廰舎は御承知通り終戦後接收されて以来五箇年間、戦時中に工場として建てられた仮小屋に仮住居している状態であります。御承知のことと思いますが、仙台は秋から春までの半年間は、すきま風が針のように肌を刺し、雨の日は雨漏りのため机を移動させ、雪の日は吹き込む雪が机上に積る。こんな廰舎に現在までがまんして参りましたが、別表統計の示すごとく、病人は増加するばかりで、男子に比し女子の病人が多い。ことに冬季は非常に冷えがひどく、若干のストーブは使用しておりますが、長さ百四十メートル、幅二十二メートルの大きな、そして天井も張つてない廰舎では、暖をとることも困難な状態で、またストーブも完備していないために、煙が部屋中にこもり、目をあけていることもできないような状態が毎年続きましたために、眼病患者は一年に九千余名、一月平均七百余名に上り、旧廰舎にいたころの三倍以上を示し、また内科疾患も四千余名で、二倍の数を示しております。このままの状態が続けば、能率の増進などはもとより、事業の発展にも大きな影響を來すものであります。通信局も貯金局も新築廰舎ができましたから、どうか保險局支局もすみやかに新築され、國家の復興再建に、より以上の貢献のできますように切望しておる次第であります。
  54. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 仙台地方簡易保險局廰舎新築請願は、ただいま飯塚定輔君の御紹介によりまする事情を拜承いたしまして、まことに同情にたえないわけでありますし、またまことに相済まぬ次第であります。従つて仙台地方簡易保險局廰舎の新築につきましては、本年度予算に計上いたしましたので、経済安定本部の認証を待つて、早急に施工のことといたしたいと思いますから、御了承願います。
  55. 飯塚定輔

    飯塚委員 次に秋田縣の弁天村の郵便局を建てていただきたいという請願であります。本村は標準戸数四百戸をはるかに突破し、戸数五百八戸、人口三千三百人の農村でありますが、縣道湯澤、沼館線の中間に位し、農業において郡下二十五箇町村中、最上位の主要な地位を占めながら、郵政局の設置実現していない状態であります。近くには湯沢とか、岩崎とかの町がありますので、非常に不利な立場に置かれておりまして、今日まで郵便局設置せられないのであります。この湯沢町と岩崎町の両郵便局、これは本村役場及び学校からの距離は、湯沢に対しては一里半、岩崎に対しては一里でありまして、村としての一番遠いところから考えますと、二里半あるいはそれ以上にも達するのであります。どうぞこの点をご考慮せられまして、可及的早いときにおいて、この郵便局を建てていただきたいと思います。
  56. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 秋田縣雄勝郡弁天村に郵便局設置請願は、大字森の村役場付近に、もしも無集配の特定局を設置いたすといたしますれば、局設置標準にも達しております。從つて将來予算及び他のつり合いを考慮いたしまして、窓口機関郵便局でよろしければ、早急に設置方を考慮いたしたいと存じます。
  57. 飯塚定輔

    飯塚委員 ぜひその方針で、できるだけ早くお願いしたいと思います。     —————————————
  58. 辻寛一

    辻委員長 日程第二五、散岐郵便局集配事務開始請願文書表第一〇〇五七号、稻田直道君紹介飯塚君御説明を願います。
  59. 飯塚定輔

    飯塚委員 本請願要旨は鳥取縣八頭郡散岐、國英、八上の三箇村は八頭郡西北に位する近隣村で、面積約二・五五万里、戸数約七百八十戸、人口四千五百名を有し、住民は概して農業を営むも、輓近い交通機関の完備と相まつて、各種の産業発達し、商工業も比年相次いで抬頭し、豊富な農産物(米等)の外部に搬出される額は多量に上り、柿(花御所、富有、)梨(二十世紀)等は本縣にても有名なる多産地であり、年とともにますます激増し、京阪神、京浜地方その他の地方への販路廣く、また木材、まき、木炭の生産も年次増加しつつあります。酒類及び製材業等の発達とともに、経済状態ゆたかであり、また当郵便局より各村への道路完備し、自動車等の利用に便利で、近く國英駅の利用により、ますます持つておりますので、何とぞ集配事務の開始をお願いしたいというにありますから、特にこの目的を達しまするよう、当局にお願いする次第であります。
  60. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 散岐局に集配事務を開始してほしいという御請願でございますが、なるほど局所在地付近に発着する一部の郵便物については、速達上、効果がございますが、右以外の多数の郵便物については、速達上の効果が乏しいと思います。のみならず将來受待区域としては、やはり散岐村を一箇村とするほかはないと考えております。現在は河原局が受持集配局でありますが、もしここに散岐局という局を一つ集配局にいたしますれば、その受持区域は著しく狭少となつて参るのであります。のみならず定員二名の増員を必要といたしまするので、ただいまのこの状況においては、はなはだ実現困難ではないかと考えるのでありますが、よく研究させていただくことといたします。     —————————————
  61. 辻寛一

    辻委員長 次は日程第二六、電話新設簡易化並びに既設電話維持費経減の請願文書表第一一一一号、武藤嘉一紹介飯塚君かわつて説明を願います。
  62. 飯塚定輔

    飯塚委員 本請願要旨は、地方電話新設を簡易にし、加入者の増加を容易ならしめ、あわせて既設電話の維持費の軽減をはかられたいというのでありまして、電話加入者の数が多ければ多いほど、利用價値は増大し、経費も各個当り逓減するものと考えます。よつて新規加入を簡易化し、既設電話に対する経費負担を、現在の半額くらいに軽減をはかられたいというのであります。以上はひとり請願者の考えるところであるのみならず、あまねく一般の同調しておるところでありますから、この際特に一段の御考察あつて、その実現をはかられたいと考えるのであります。
  63. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 この請願は、私の選挙区から出た請願でありますので、はなはだ答弁に苦しみますが、電話の新規加入の増加普及をはかつて、電話の料金を引下げるというとは、これはまことに経営の基本的要請であり、通信省としてもけつこうな御趣旨であると考えます。ただ國家財政の現状が、この請願に十分應ずることができないのはまことに遺憾であります。また現行の電話料金というものが、はたして厳格なる科学的の原價計算を行つている上に立つているかどうか、再検討を要する余地があるかとも考えまするけれども、何分にも独立採算制を強く要請されております。現在の日本の官営電話事業におきまして、ただちに料金を半分に減らすというようなことは事業収支の面から均衡を失いまするので、これは実行は困難であると考えます。しかしながらこの請願趣旨加入者の数が多ければ多いほど、利用価値は増大する。從つて單位あたりの電話の料金というものも低くなるというこの考え方は、まことに、電話をもしも一つの企業として考えたときには、正しい考え方ではないかと思いますので、十分研究をさせていただきたいと考えております。     —————————————
  64. 辻寛一

    辻委員長 次に日程第二七、原木駅前に無集配特定郵便局設置請願文書表第一一一二号、小松勇次紹介飯塚君御説明を願います
  65. 飯塚定輔

    飯塚委員 厚木駅前に無集配特定郵便局設置請願でありますが、ここはこの地方の産業経済の集散地で、学校工場事業場の数も年々増加して來たのにもかかわらず、銀行、郵便局等がなく、金融に、郵送に、保險に、不便を感じている者、三箇村のうち約千四百戸、人口約八千人の多きに達しております。何とそこの実情をお考えくださいまして、すみやかに郵便局設置をお願いする次第であります。
  66. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 お答えいたします。もし局設置予定地を韮山村大字原木字走落付近といたしますならば、その隣接の局との距離は一・七キロであり、また利益を受ける人口は四千七百人に達しておりますので、標準には達していないのでありますが、しかしながら軽便鉄道ではありますが、原木駅の乗降客が著しく最近はふえて参りましたから、将來予算及び他のつり合いを見て、窓口機関郵便局設置方を考慮いたしているわけでございます。     —————————————
  67. 辻寛一

    辻委員長 次に日程第二八、復員者の引揚船よりの電報料金免除請願文書表第一一八三号、足立篤郎紹介飯塚君かわつて説明願います。
  68. 飯塚定輔

    飯塚委員 從來船舶内では個人の電報は一般に一般に取扱つておらなかつたが、近くこれが解除され、再び無制限に利用し得る運びとなり、復員者も上陸地港を待つことなく、引揚船内から家郷に通報し得ることとなり、多大の便宜を與えられるが、負担力の乏しい復員者にとつては、せつかくの施設も利用し得ない状態にあるので、上陸後の有線電報のごとく、船内発信の無電に対しても、國庫負担として発信できるよう、今般船舶通信士協会より、各要路に対し要請の次第もあり、本会としてもぜひこの要請実現希望してやまぬ次第でありますから、ここに請願申し上げる次第であります。
  69. 辻寛一

    辻委員長 ちよつと速記をとめて。     〔速記中止〕     —————————————
  70. 辻寛一

    辻委員長 速記を始めて——次に日程第二九、通信産業復興に関する公聴会開催請願文書表第一二一六号、岡田春夫紹介飯塚君御説明を願います。
  71. 飯塚定輔

    飯塚委員 戦争により破壊された、わが國通信産業を復興させるため、われわれは幾多の悪条件を克服して、これが対して全力を盡して來たのであります。しかるに政府の從來よりとり來つた方策は、資金、資材を一部の企業に集中させ、中小通信企業を破壊して顧みず、さらに本年度予算によれば、通信産業はまつたく崩壊するに至つた。われわれはここに産業経済の神経たる通信産業をあくまでも守る立場から、國会通信委員会において、通信復興に関する公聴会の開催を請願する次第であります。     —————————————
  72. 辻寛一

    辻委員長 次は日程第三〇、滝根町大字菅谷地内に無集配郵便局設置請願文書表第一二一七号、大内一郎紹介
  73. 松本善壽

    ○松本(善)委員 これは福島縣田村郡の滝根町のことでありまして、私も縣を同じくするという建前から、これを申し上げます。  福島縣田村郡滝根町大字菅谷地内に無集配特設郵便局設置くだされますようお願い申し上げます。当町大字菅谷は多年國鉄停車場の設置要望いたし、陳情、請願中のところ、昨二十三年三月三十一日付をもつて当局より施工許可の指令に接し、五月着工、請願、駅として十月十日開業いたし、地方の交通利便は申すまでもなく、かつ御当局の予想以上の営業実績をあげ、地元民一同喜びにたえず有難く感謝いたしております。当地は無盡藏と称せらるる阿武隈山脈大滝根石灰山の所在地にして、産出されつつある石灰石は、科学工業の原料として欠くべからず重要なる資料にして、現に磐城セメント四倉工場のセメント原料石も、当地より供給されつつあります。新設駅の開業はなお日浅きにもかかわらず、石灰石工業を計画する事業家の来往著しく、まことに頻繁なるものであり、すでに東京都台東区上野櫻木町四十三番地所在、旭鉱末資料会社とは、地元関係者との間に協議相整い、目下工場設置の準備中であり、また目下開会中の福島縣会において別紙添付の通り議長提出、満場一致をもつて決議されました阿武隈山脈開発に関する決議案に示すごとく、國家的大事業たる、只見川水源電力開発と相まつて、その基礎資材であるセメント生産工場計画があり、東洋一の埋蔵量を有するこの原石地帯の開発は、單に地方的のみならず、戦後におけるわが國経済再建のかぎである生産復興と、國内資源の開発に寄與さるべきこと多大なるものがあります。さらに当地方は木材、薪炭、米、麦、タバコ、繭、及び牛、馬、羊を多量に産出し、近時農林産技術の改良進歩による増産業績は顕著なるものあり、運輸交通の発展とともに、前途に期してまつべきもの多々あると信じます。  当町においても菅谷停車場を中心とする地方振興の重要性にかんがみ諸施設計画準備中であり、実現の上は、商工業者の増加、戸口の激増を來すは必然にして、この際郵便通信の必要性を痛感いたしますので、とりあえず無集配郵便局設置くだされ、地方福利増進をおとりはからいくださいますようお願い申し上げる次第でございます。現時局下なかなか容易ではないと存じますが、産業発展、地方振興のために、特に御詮議の上、御採択くださいますよう関係地元民六千人を代表いたし、連署をもつてお願いたす次第であります。
  74. 大和田義榮

    大和田委員 この滝根町の菅谷に無集配局設置の件につきまして、これは私の生地でございますので、一言申し上げたいと思います。ただいまの請願内容通りでありまして、三十年かかりまして、ようやく停車場ができたような次第であります。從いましてこの郵便局設置につきましては、縣会の議決も経ているような次第でありますから、ぜひ実現方をお願いいたしたいと存じます。
  75. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 ただいま請願になつております件について、紹介議員大内一郎君にかわりまして、通信委員松本善壽君から、きわめて懇篤なる趣旨の開陳がございましたが、この局設置予定地をもし菅谷駅附近といたしまするならば、最も手近な局とは、距離が三・四キロもあります。利用戸数も、この地帯は四百戸の戸数よりも少し低めに見まして、仙台通信局地区でありますので、三百三十戸ぐらいあれば、標準に達するのでありますが、その利益を受ける戸数も三百五十三戸に達しているのであります。ただいま大和田委員からも特に重ねて御請願もありましたし、これは將來予算の許しまする限り、早急に福島縣滝根町大学菅谷に無集配郵便局、すなわち窓口機関郵便局設置方を考慮して、実現いたしたいと考えております。     —————————————
  76. 辻寛一

    辻委員長 次に日程第三一、種子島、鹿兒島市間直通電話架設請願文書表第一二八九号、岩川與助紹介
  77. 飯塚定輔

    飯塚委員 種子島はわが國の最南端に位し、鹿兒島市を隔たること海上五十里、交通不如意、しかも波風はげしく、ために遭難多く、非常なる危險を感じておりますので、鹿兒島市との直通電話を施行せらるるよう、特にお願いいたします。
  78. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 お答えいたします。種子島、鹿兒島市間は、現在海底電線と、無線電信の通信連絡をいたしておりますが、電話による連絡はないのでありまして、当局においても、早くから何らかの方法で電話連絡を開設するよう、いろいろ考慮いたしておりましたが、昭和二十四年度においては超短波の無線をこしらえまして、電話連絡を開設するよう、目下計画を進めております。しかしながらいろいろの事情、都合もあり本年度中に完成することは、あるいは困難かとも思いますが、なるべく実現するよう、努力いたしたいと考えております。     —————————————
  79. 辻寛一

  80. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)委員 請願の次第は練馬電話の交換方式変更に関することでありますが、この交換方式変更に関連いたしまして、現局舎の現状を拜見しまして、当然これは局舎の改築をお願いしなければ、電話の交換方式の変更も困難であるという理由から、あわせて新局舎新築の促進を請願いたしている次第であります。理由といたしましては練馬電話は御承知通り、東京都二十三区中にありますにもかかわらず、最旧式の磁石單式交換方式として、東京都内では、自働式より取残された最大の加入者を収容する手動局であつて、その上特定局時代からの局舎で、狭隘その極に達し、電話設備の照條件と相まつて、通話疏通の隘路は、練馬区の経済復興並びに文化生活上に甚大なる支障と不便を來している次第でありまして、このことについては、すでに当局に御陳情申し上げておるようでありますが、聞けば昭和二十四年度におきまして、新廰舎の新築計画もあるとのお話でありますが、それはこの練馬郵便局よりは條件も下位にある局舎が、新築に加えられているということでありまして、練馬郵便局はまたまた取残されているというようなことを漏れ承つているのでありますが、かようなところから、全加入者、全区民は——いわば練馬郵便局は練馬の中枢にありまして、しかもこの区域内は非常に廣汎にわたつて、將來大きな発展を遂げることは当然でありまするが、この練馬郵便局が、かような状態でありましたのでは、この区内におるところの加入者はもちろん、またこれを利用するところの区民も、いかばかり不便であるかということは、察することができるのであります。どうか新局舎新築の促進をこの際お願いするとともに、電話の交換方式の改善変更に関して、当局の御考慮を煩わしたいというのが、本請願の趣行であります。
  81. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 請願の御趣旨は十分に了承いたします。特に練馬局は東京の近郊局でありますので、その必要は十分に当方においても認めておるのであります。予算の関係上、今年度の実施計画としては入つてはおらなかつたので、本年やることは困難と思いますが、現在の廰舎はきわめて狭隘で、交換方式をかえますためには、局舎敷地などから措置をいたさなければならないのでありますけれども紹介議員加藤隆太郎君の御希望を達するように、善処することにいたします。     —————————————
  82. 辻寛一

    辻委員長 次は日程第三三、田原村に郵便局設置請願文書表第一三一二号、小澤左重喜君紹介
  83. 飯塚定輔

    飯塚委員 これは岩手縣の田原村に郵便局を設けていただきたいという請願であります。  田原村は江刺郡の南東に位し、東は東磐井郡猿澤、興田の両村に、山岳地帯をもつて境し、西に岩谷堂町、愛宕村、南に黒石村、西南に羽田村、北に藤里、伊手村等に隣接し、東西四里二十町、南北二里、廣三万方里を有し、縣道猿澤、岩谷堂線東西に縦貫し、これを幹線として、水深に通ずる一縣道及び村道が分岐しております。全村戸数七百戸、人口四千七百、小学校三、同分教場二、中学校二、農業協同組合一、同支所二、農業協同組合連合会所属の診療所一、等がありまして、他に比べて、相当好條件であるにもかかわらず、江刺郡においては、ひとりわが田原村のみが郵便局の設けがなく、貯金、簡易保險及び厚生年金の加入等に、また郵便電信の差出し並びに配達に不便一方ならず、貯金等においては死蔵する者が多いのであります。この点まことに遺憾とするところでありますので、御考慮の上、すみやかにこの局を設置させられんことをお願いする次第であります。
  84. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 岩手縣江刺郡田原村に郵便局設置請願につきましては、まことにごもつともと存じます。近い局との距離はこの地帯においては二・二キロ以上となつておりますが、それがすでに隣の局の羽田局との間は三・六キロあります。ことに利益を受けられる戸数も、標準は二百六十六戸でありますが、すでに五百十三戸という戸数がある状態であります。御説のように村内に非常に有力ないろいろの公共建物があるのに、その村に郵便局が一つもないというのは、まことに御同情申し上げるほかはありません。將來予算その他のつり合いを見て、窓口機関郵便局設置方を考慮いたすことにいたします。     —————————————
  85. 辻寛一

    辻委員長 次は日程第三四、軍事郵便貯金拂戻に関する請願文書表第一三四五号、春日正一紹介。田島君、御説明を願います。
  86. 田島ひで

    ○田島(ひで)委員 紹介議員が他の委員会に行つておりますので、かわつて説明申し上げます。  今時戦争中外地にあつた軍人、軍属は、それぞれ零細なる給料、俸給のうちから、月々軍事貯金に預け入れを行い、万一に備える準備としておりました。その数は貯金原簿の日数によつて調査しますと、二百三十万の多数に上つております。このうち四十六万は外地貯金の拂いもどし整理によつて、それぞれの預金者に拂いもどしされておりますが、残りの百八十四万は現在受拂いのない睡眠原簿として、預入者の権利放棄の形になつております。これは外地にあつて、終戦後の混乱のため通帳を紛失した者、接收された者で、記番号を忘れたため、再度通帳の発行請求のできぬ者や、戦死、行方不明等の原因による者であります。軍事貯金の預入者及びその遺族の方々がその権利を主張されても、貯金記番号の不明のため、その権利は擁護されてはおりません。今睡眠原簿として残つている百八十四万の原簿のうち、百円以上の現在高を持つもの約六十万ないし七十万に対して、記号別すなわち預入局別に氏名索引簿を作成するならば、預入者の申告に対して、その権利を擁護することができます。これらの預入者の権利は郵便貯金事業の性質と、終戦という條件を考えるならば、当然政府で万全の措置をとつて保障さるべきであり、このことは事業の信用を増し、ひいては日本経済復興の一環としての貯蓄奨励に、絶大なる貢献をなすわけであります。拂うべきものは拂い、そして貯蓄をしてもらうようにしなければ、事業の発展をそこなうに至ります。現在この軍事貯金の原簿は、熊本地方貯金局に保管されており、熊本地方貯金局では、現在外地貯金の利子迫拂い証書の発行事務を取扱つておりますが、この業務は二十四年七月中には終了する運びになつており、軍事貯金の整理には、ただちに着手することができます。復員廰からもさきに通信者に対して、この軍事貯金の拂いもどしについては、遺族の生活保護のために、何らかの措置をとるようにとの申入れもある実情であります。右の趣旨により、國会においても貯金事業の発展という見地、及び軍事貯金の権利擁護のため、さつそく政府をして軍事貯金拂いもどしの整理をなさしめるよう、御配慮くださることを請願いたします。
  87. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 郵便貯金の原簿はすべて記号番号によつて整理されております関係上、軍事郵便貯金通帳の亡失、または預金者の戰死等によつて、記号番号が明らかでない不明のものにつきましては、当該原簿を調査し、通帳を再発行することがきわめて困難であります。しかしながらこれら預金者の権利を保護するためには、目下番号によらないで、預金者の氏名のみによつて処理できるように、氏名別のインデックス——索引簿をつくるよう取運び中であります。もつとも記号番号の不明の貯金でも、最初預け入れた局の名前及び預け入れの年月日等の判明いたしておるものについては、従來とも極力その調査に努めているのであります。なおこの請願につきましてはまことにごもつともと存じまするので、政府の関係の貯金局長から一つ御説明を御聴取願いたいと思います。
  88. 村上好

    ○村上(好)政府委員長 私からただいまの答弁を補足いたしたいと思います。軍事郵便貯金は預け入れの口数におきまして三百十六万口数、金額にして四十五億四千九百万円、その後拂出し、全拂い等がございまして、現在に残つておりますものは、口数にいたしまして二百十七万六千口からあるのであります。金額は二十七億三千九百万円、その内訳は活動しているものは、口数にしまして四十五万二千件、金額は二十四億八千万円、睡眠は百七十二万四千口座であります。金額にして二億五千九百万円、これが問題になると思います。一件当りの金額は平均百五十円二十一銭になつております。ただいま政務次官の御説明のように、記番号順が原則でありますが、この分に限つて氏名別の索引簿をつくつて、これを処理することにいたしております。それでこの睡眠は氏名の申出がありますれば、ただちにその証明のできるものについては、再度通帳を発行するという方法で進めたいと、かように考えております。     —————————————
  89. 辻寛一

    辻委員長 次は日程第三六、石神井郵便局区内電話東京局に編入の請願文書表第一三四七号。並びに日程第三七、板橋区の電話加入区域変更に関する請願文書表第一三四八号紹介者加藤隆太郎君。
  90. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)委員 石神井郵便局の電話を即時方式に改めていただきたいという請願要旨でありますが、これは代表者がここに大分長く請願趣旨をつづつてありますけれども、私は要約して申し上げておきたいと思います。請願紹介議員と申すよりは、私自身が請願申し上げたいのでありまして、私は石神井郵便局管内に現に住居している者でありまして、その隘路をよく承知し、しこうしてその改善につきまして、当局の熱意ある御努力を煩わしたたいと、常に考えておるものであります。石神井郵便局の電話は、昭和十年に実は実施されましたが、越えて昭和二十二年の十一月にになつて、自動式准即時方式となつたにもかかわらず、現在に相なつております。このせつかく自動式准即時方式となつたにもかかわらず、先ほど御紹介申し上げた練馬電話と違いまして、自動式になつているにもかかわらず、それが准即時でありまして、従つて一々電話分局を経由し、あるいは地区によつては、もちろん市内の方へは中央電話局で中継するというようなことでありまして、その通話の間におけるところの隘路は、実際日々私どもが味わつているような次第であります。従つて今日通話の申込みに対しまして、時間があまりにもかかりますので、取消しなどがたくさん出て参りまして、本年の一月あたりの調べによりましても、七百八十七口に対して、取消しが一千七百四といつたような数字を示しているところを見ましても、いかにこの電話の利用に隘路があるかということを、指摘せざるを得ないような現状であります。御承知通り電話は実施された当時におきましては、ほんとうに地方への公用を便ずる程度にとどまつておりましたが、今日は経済的に、あるいはあらゆる方面に発展を遂げて参りましたので、現に石神井電話といたしましても、その通話申込の八〇%は東京市内でありまして、いわゆる市内通話という現情から見ましても、まことにどうも今日のこの准即時というようなことが——現に私、用がありまして、國会からお知らせを願うときにも、石神井郵便局の電話は通じないというので、間々手違いを生ずるようなことも聞いておりますような現状から見まして、どうかせつかく自動式になつているものですから、いま一歩進んでこれを即時通話に改善方を、特にお願い申し上げたいというのが、本請願要旨であります。  次は板橋区の電話加入区域の変更という請願であります。これは実は東京都板橋区の一部並びに練馬区の一部が、しかもその加入区域は埼玉縣の大和電話局の区域でありまして、現にこの大和電話の加入区域であるために、その方へ吸収さている、加入者が六十八口ありまして、この電話が、私どもはあまりよく存じませんが、中継その他の関係から見まして、その通話に時間を要することは、実にお話にならないのであります。きよう、朝申込んでも、おそらくその日のうちには通話でき得ないような現状でありまして、私は夜分あそくかけましても、どうしても待つておれぬようなことで、取消しをするような現状でありまして、その隘路はまつたく想像に余りあるものがあるのであります。東京都区内におる加入者たちが、この不便を取除いていただくために、先年当局に陳情すること再三に及んでおるのでありまして、私どももつぶさにその加入者各位の不便をお察し申し上げているのでありますが、私どもはこの自動式を、即時通話にというのではありません。今の埼玉縣の大和電話局の区域が、東京都の区内をも包容しているその矛盾を、この際取除いていただいて、六十八人の現在の加入者を、磁石式で、これも非常な旧式な局でありまするが、練馬北町郵便局の北町電話に、区域の変更をお願いしたいというのが、せめてものお願いであります。御承知通り、ここは板橋区内のいわゆる工業指定区域内にある地区でありますから、この辺には大分工業方面が発展しておりまして、工場がたくさんあります。從つてその生産面に対して、かように電話が旧式なために、しかも埼玉縣を迂回して行くようなことから、その日の用には立ちませんので、ほとんど電話は現在使つておらぬ。かような現状から見まして、私は当局に、この際この一部の人の不便、しかも今度のいわゆる生産方面に対するところの隘路を打開していただくことこそ、最も意義あり、また急速にこの請願を受入れていただくべき筋合いのものであるということを、切願している次第でありまして、この点の実情につきましては、実は私は事情をよく承知しておるのでありますが、ただの請願ではないのであります。心から当局の反省を促し、この改善方について、とくと御考慮を煩わしたいという氣持から、特にお願い申し上げまして、請願要旨説明といたす次第であります。
  91. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 日程三六、三七、この二つの石神井東京都下の直通電話架設の請願及び板橋区の電話加入区域を変更して、成増町その他六十八の加入者区域を、埼玉縣大和町局でない、東京都の練馬の北町局のうちへ編入がえをしてほしいという、この二つの御請願に対しまする加藤隆太郎委員の、熱誠あふるる御請願に対しましては、衷心よりよく承りました。まことに電話施設の利便の原則から申しまして、非常に御同情申し上げるととともに、衷心からこの際おわびを申し上げねばならぬのでございます。しかしながら、この第一の御請願の東京、石神井間は現在準即時通話方式でありますので、実際の取扱いは石神井の加入者が百十七番に申し込んでいただいて、取扱い者がダイヤルを動かしますれば、東京都所属の加入者を呼び出すことができますので、即時通話方式と取扱いはかわらないと思うのであります。即時通話方式を全面的に今採用するためには、相当大がかりに局内で工事をいたさなければなりませんので、早急実現は困難と思いますが、これは予算と資材の許す限り、努力いたしたい考えであります。  なお第二の御請願の板橋区の成増町、練馬、北町、上赤塚、下赤塚町の六十八の加入者が、埼玉縣大和局の電話加入局の加入区域に編入されているために、著しく電話の利用が阻害されておるという点については、ただいま申し上げたように、まことに当方としては、相済まぬと思つております。電話加入区域の組みかえは、予算その他の関係を伴いますので、ただちにということは困難と思われまするが、この問題については、すでに前に六十ハの加入者の代表者たちが、直接請願に参つておられまするし、どうも承つたところ、まことにほうつておけない事情であると思いますので、すでに東京通信局の方へは、実地調査をすみやかにして、何とか御希望に沿うようにと申し入れをいたしております。東京市内に近い所で、一日待つても電話がかからぬというふうな状態が、実際にありますといたしますれば、まとこに相済まぬ次第と思いますので、極力、当方においては、努力いたす次第であります。御了承を願います。     —————————————
  92. 辻寛一

    辻委員長 次に日程第三八、南波多郵便局集配事務開始請願文章表第一四〇八号、保利茂君紹介
  93. 飯塚定輔

    飯塚委員 佐賀縣の南波多村に集配局設置していただきたいという請願でありますが、これは年來同村民あげて要望し、その陳情も第一回は昭和八年七月、第二回は昭和九年五月、第三回は昭和十四年二月、第四回は昭和二十年六月、さらに昭和二十三年九月に第五回の請願をしておるのでありまして、当局もいかなる状態にあるかということは十分御詮議の上、すみやかにこの地方希望を達成せられるよう、特にお願いする次第であります。
  94. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 南波多局は、ただいまの御請願通り集配事務を開始いたしましても——現在伊萬里局を経由しております。しかし伊萬里局との間に通送便を設けるといたしましても、局所在地との発着便は早くなるのでありあますが、その他の郵便物はあまり現在と大差ない。ことにこれは二名の増員を必要とするので、今ただちに実現は困難と思います。しかしながらこんなにたびたび請願運動が起つておるといたしまするならば、十分研究し、計画上参考にいたしたい考えであります。     —————————————
  95. 辻寛一

    辻委員長 次に日程第三九、湯沢町に無集配郵便局設置請願文書表第一四〇九号、飯塚定輔紹介
  96. 飯塚定輔

    飯塚委員 これは私の郷里であります考ら、何だか自分であまり詳しく申し上げると、かえつて手前みそになるおそれがありますので、ごく簡単に実情だけを申し上げて、御考慮願いたいと思います。これは一昨年特に通信省仙台通信局の御配慮によつて、長年の間使い古した腐朽はなはだしい郵便局をとりかえて、新しい郵便局を建てていただきましたことは、われわれ湯沢を中心とする住民の常に感謝しておるところであります。ところが現在の郵便局は、古い郵便局のあつた所よりやや南部に移りました。さらに湯沢町の町勢といたしましては、秋田縣でも発展性のあることは有数の町でもあります。ことに木材関係におきましては縣内随一の生産地となり、まゆ、生糸の生産地、さらに酒の銘醸地として、あるいは爛漫等の酒が年年各地に出されております。こういう非常な工業地として、また発展性のある湯沢に、りつぱな郵便局が建てられて、地方民は感謝しておりますけれども、はなはだわがままなことかもしれませんが、地域が少し南の方に移りましたために、北部の住民が非常に不便な感ずるようになつたのであります。もしこのお願いが達成せられまして、新たに郵便事務を開始していただくことができるといたしますと、その受益地区だけでも戸数にして一千八百、人口においては9千四百人の便益がはかれるのであります。どうかこの点を十分御考慮くださいまして、特に御詮議の上、われわれの願いを達成できますように、御考慮をお願いするわけであります。
  97. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 秋田縣雄勝郡湯沢町の前森町に、無集配でよいから特定局をもう一つつくつてくれという御請願でありますが、実は通信省といたしましては、湯沢には湯沢局と湯沢川町という二つの局があるのでありまして、さらに御請願の前森に新しく別に特定局をつくることを考えてみますと、かなり実現困難ではないかと思うのであります。それは非常に距離が狭いのであります。從つてこの問題については、ただいま飯塚委員からまことに御懇切なる御要望がありましたが、当局としては、かなり御趣旨には沿いがたいと実は考えておるのであります。正直に申し上げるとそうでありますが、飯塚委員にお尋ねしたいのは、なぜこの湯沢局を新設されるときに、町のもつと中心部、あるいはもつと北部に設けないで、南に片寄り過ぎたところに湯沢局をつくられたか、なぜそうなすつたかというような点をひとつお聞かせ願いたいと思います。
  98. 飯塚定輔

    飯塚委員 武藤次官の御質問ごもつとものことと思います。実はただいまお願いした中にもありますように、湯沢町は工業地帯といいますか、非常に伸びて行く可能性の強い町でありますために、中心部というのが、ほとんどあるいは工場となり、あるいは商業地帯となつて空地もないので、敷地の点においても非常に困難を感じた次第であります。北部といいましても、今の前森町は湯沢町としては北部になつておりますが、その北部に一昨年局をつくるときに、その土地に持つて行きましたならば、中央部がほとんどその受益地帯から離れてしまうというおそれがあつたのであります。現在の湯沢としては、南部としても、ごくはずれの方でなければ空地もなし、ただ北部地域が比較的昔の地主とか、そういう大きな家がまだ残つておりますために、その地域ならば、あるいは新しい厩舎を建てると仮定いたしましても、そういう関係からすれば可能性があります。現在の新しい局は、土地といい、建物といい、これは非常にかつこうな建物があつたために、特にお願いをいたしまして、非常にわがままなお願いではありましたけれども、特にお許しを得てそれを買つた次第であります。それは元は木骨コンクリートでありましたけれども、現在ならば、何百万円かけても建てることができないようなりつぱな建物であつて、第四十八銀行の建物をそのまま買い受けて、少し工事をしてつくつたのでありますから、それは通信省といたしますれば、一昨年買い受けたときと現在と比べたならば、そういう点では何十倍かの利益を得ておることと思いますが、その土地といい、家といい、非常にかつこうなものであつたために、今の郵便局を買つていただいたのであります。その点私としては、先ほど來わがままなお願いかもしれませんが、という前提のもとに、今の前森局を陳情しておる次第でありますから、この点御承をお願いして、將來のために御考慮願いたいと思います。
  99. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 その点私もよく考慮をいたしたいと思います。     —————————————
  100. 辻寛一

    辻委員長 次は日程第四〇、柏原町に電信電話管理所設置請願文章表第一四一〇号、佐々木盛雄紹介
  101. 飯塚定輔

    飯塚委員 本請願要旨は、兵庫縣氷上郡柏原町は郡下行政の中心地で、交通も至便の地である。現在該町の電話加入者数は二百十を数え、今後ますます増加の傾向にあり、近く氷上郡の電話集中局として市外回線現在十二回線が二十五回線に増設され、地方通信系統の中枢地としての機能を発揮しつつある。ついてはその立地條件を備える該町に多紀、氷上両郡を管轄地域とする電信電話管理所を設置されたいというのであります。すみやかに本請願趣旨を達成することができますように、お願いする次第であります。
  102. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 お答えいたします。地方に電信電話管理所を設置するにつきましては、管轄区域内の地理的、経済的條件を考慮いたしますほか、通信の交流状況、電信、電話の回線網等、統制の状況施設補修上の見地から勘案して、電信電話管理所は決定するのでありますが、この点から柏原町に今ただちに電信電話管理所を設置することは適当ではないと認められますので、將來地方の発展等を考慮いたしまして、さらに検討することにいたしたいと存じます。     —————————————
  103. 辻寛一

    辻委員長 次は日程第四一、形上郵便局集配事務開始請願文書表第一四一六号、紹介議員坪井ハ郎君。
  104. 松井政吉

    ○松井委員 この請願の理由を御説明申し上げます。この形上郵便局集配事務開始の件につきましては、打明けますと、先般熊本通信局に調査方を依頼いたしましたところ、簡単に集配事務が開始されるだろうという、非常に條件に恵まれた局であつたために、別に請願もせずにおつたのでありますが、その後熊本通信局の情報によりますと、はなはだ悲観すべき情報がもたらされて参つたのであります。地元民の希望といささかその点事情が違う点もありますので、地元民の熱意は、さらにここに請願として出て参つた次第であります。かようなことを前置きとして申し上げまして、次に請願の理由を申し上げます。この形上というのは以下申し上げます長浦村にある一つの字なのであります。長浦郵便局は村の南端に偏在するため、村民の要望にこたえ、当村の事実上の中心たる形上郷に形上郵便局が開始せられ、郵便の引受け、為替、貯金の取扱い等、経済的に、時間的に多大の恩恵に浴することを、利用者として心から感謝の念を持つて、その発展を希望しておるものであります。郵便は長浦局から配達せられる。しかしその配達状況は一日ないし二日も遅延し、速達便がまつたく利用されず、急用な郵便物も、その用をなさぬ場合が往々生ずるのであります。いろいろと理由はありますけれども、大体以上のような請願理由でございます。大体この長浦村の形上というのは私の選挙地盤でございまして、日本でも一番運輸行政に恵まれていない、非常に交通不便の地でありまして、電車もなく、汽車もないという、共産党の徳田君ではございませんが、実に驚くべき交通不便の土地なんであります。そこで建設省でもこれではどうにもならないというので、建設省の開発十八箇所の一つにこの半島が入れられたという、非常に交通不便のところであります。海岸線がたくさんあるために、海岸線を利用して、何とか交通をしておるような実情でございますが、たまたましけのときは、まつたく船も通わないという所であります。こういう文化に恵まれていない所にこそ、私は通信行政を特にやつてもらわなければならないという考えを持つておるのであります。先般熊本通信局で調査をして、どうも條件に合致しないというような、まことに悲観すべき情報があつたのでございますけれども地元の事情とたいへん違うようでありますので、ぜひとも形上局に集配事務を開始していただきたいという請願であります。よろしくお願いいたします。
  105. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 坪内ハ郎君紹介の長崎縣形上郷に集配局開始の御請願につましては、確かに形上局附近の郵便物は、集配事務を取扱いますれば、それだけすみやかに配達されるのでありますが、長浦と形上の二つの局ができまして、しかも現在長浦の方に役場及び官公署がある。從つて形上局は集配まではやらなくてもよかろうという熊本通信局の返事が参つております。しかしながらその点につきましては、ただいま坪内ハ郎委員からきわめて熱心なる御請願もありまして、郵便物が二日も三日もかかつて到着するということでありましては、まことに御趣旨通り、文化にも遠いと申さなければなりませんので、十分私どもとしては再度調査をいたしてもらうつもりであります。ただ熊本通信局からは、定員一名の増員になることは、現在のような情勢において困難である。こう申して來ておるのであります。しかしながら御趣旨を体しまして、よくその点は計画上の参考にいたしたいと考えておるのであります。
  106. 坪内八郎

    坪内委員 この際ちよつと要望したしたいと思います。先ほどの請願趣旨の中には書いてありませんが、最近私のところへ手紙が参りまして、長浦村の長浦郵便局には役場が近くにあるけれども、今後形上郷の近くに新制中学が新築されることになつて、いよいよこの形上郵便局集配事務開始要望が強くなつて行くのではないか。またそういう必要が痛感されるという手紙が来ておるのであります。そういう事情も十分御参酌の上、よろしく御善処方をお願いいたします。     —————————————
  107. 辻寛一

    辻委員長 次に日程四二、葦穂村に電話線架設請願文書表第一四四二号、鈴木明良紹介
  108. 飯塚定輔

    飯塚委員 これは茨城縣の葦穂村に電話線の架設をお願いするのでありますが、終戦後非常な不安状態な世相となつております今日、この葦穂村は隣接町村までの距離は、ごく近いところで約四キロ、遠いところは六キロの峠道を越さなければならぬというありさまであります。また警察署も石岡署まで約十二キロ、隣町の眞壁署は路程約六キロでありますけれども、筑波山脈の流れを引く上曽峠を控えたまつたくの山間僻地でありまして、現在のごとき物情騒然たる世相下、まことに不安な毎日を送つております。なお一言つけ加えて申せば、戦時中は石岡から当村を経由して眞壁町に電話線の架設がありましたが、終戦後の無警察状態につけ込んで遂に破壊されて、現在では土浦を経由する状態になつております。どうかこの点十分御調査の上、すみやかに本請願趣旨をおくみとりくださいまして、実現いたしますように特にお願いする次第であります。
  109. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 茨城縣葦穂村に電話線架設請願は、同村所在の郵便局に電話通話事務を開設することといたしまして、これに必要な市外電話回線を、石岡から柿岡を経て葦穂村まで施設するよう計画中のところ、近くこれは工事にとりかかる予定であります。なお葦穂村から眞壁に対しましては、この措置をすることによつて、石岡及び土浦中継で通話が可能になるので、御希望に沿い得ると思うのであります。
  110. 辻寛一

    辻委員長 これにて請願の審査は終りました。なお本日審査いたしました請願の採択、不採択の決定につきましては、後日に譲りたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  111. 辻寛一

    辻委員長 御異議なしと認めまして、さよう決定いたします。
  112. 辻寛一

    辻委員長 この際松本善壽君から緊急質問の通告がありますので、これを許します。松本君。
  113. 松本善壽

    ○松本(善)委員 私は去る五月一日、東京通信局の女子寮である千代田寮が全焼いたした事件に関して、これがどういう原因によつて出火し、それからそれに対する善後処置はどういうふうに行われつつあるか。また通信局あるいはその他官廰の建物がしばしば不注意の原因から焼失するのでありますがこれについて、各省においてどうかこの機会に巌達をもちまして火に対するところの忠告を発せられんことを望みます。この三点について政府委員松本委員の方から御答弁を願いたいと思います。
  114. 武藤嘉一

    武藤(嘉)政府委員 委員からお話の件につきましては、労務局長が見えておりますからよく事情を御聴取願いたいと思います。
  115. 浦島喜久衞

    ○浦島政府委員 ただいま御質問の千代田寮の火災の件につきまして、私からお答え申し上げたいと思います。御質問の第一点の火災の原因でございますが、御承知のように五月一日の午後四時ごろ発火いたしたのであります。ただいままで私の方で取調べておるところによりますと、発火の原因は、寮の管理人が電氣ごたつに洗濯物をほしておりまして、管理人はちようどそのとき、庭で畑仕事をしておつたそうであります。そうして畑仕事をして帰つたときは、もうすでに火が大きくまわつていたという状況であります。  御質問の第二の点の善後処置でございますが、この寮に収容されておりましたのはほとんど都内の現業の女子の方約九十五名でございますが、当日はちようどメーデーでありまして、ほとんど大部分の方が外出中で、ちようど火災が起きましたときは、寮におられましたのは約二十名程度であつたそうでありまして、從つて人数が少数でありましたために、出火を防止することがなかなか困難であつた。從つて寮全体が全焼いたしまいたために、入つておられました方の家財、寝具、その他一切が焼失しました。中の三名の方は難をのがれましたが、負傷せられ、目下治療をしておるわけであります。かように寮に入つておる方々が、この火災によりまして自分の持物を全部焼失され、また負傷されましたことは、まことにお氣の毒な次第であります。省としましては、できるだけこの方々の救済には全力を盡さなければならなぬのでありますが、とりあえず火災直後におきまして、管轄の東京通信局におきまして、たき出しをやりました。また、食糧、毛布等については、区役所に交渉いたしまして、当座をしのいでもらうように手配いたしました。また焼け出された方の収容につきましては、ただちに手配をいたしまして、都内にあります他の合宿所にそれぞれ不自由ながらも現在分散、収容していただいておる次第であります。なおかような場合には、共済組合から平均一人約三千円程度の見舞金を出すことになつておりますが、これは即日支拂い済みであります。今日までとつて参りました善後処置は以上の通りであります。  なお第三のかように官〇の建物が焼失することは、まことに遺憾な次第でありまして、先般高松の電信局が焼失した際も、通信省としましては火の取締りにつきましては、嚴重に注意するように嚴達しております。しかしその嚴達後に、今回のような災害が起こりましたことは、まことに遺憾でありまして、今後は十分注意いたしまして、かような不祥事が起こらないように、努力して行きたいと思つております。
  116. 松本善壽

    ○松本(善)委員 ただいまの御答弁で大体了承いたしましたが、もう一点お尋ねしたいと思います。この火災ははからずもメーデーの日に起つたのでありますが、どうも最近こういう不注意のための出火が、大分あるように考えられますので、今後とも寮の管理あるいは運営についても、よく労務局長あたりが、業務に対する訓育ばかりでなく、そうした財産管理に点からも、今後とも、とくと注意せられるように望んでやまないものでございます。
  117. 田島ひで

    ○田島(ひ)委員 ただいまの問題について、ちよつと発言させていただきたいのであります。この火災はたまたまメーデーに日に起こつたのでありますが、一日は日曜日でございまして、メーデーでなくとも日曜ですから、若い方々が家を留守にされたということは、やむを得ないことではないかと思うのであります。しかも非常に強風の中で、あつという間に焼けてしまつた。しかもその事情を聞いてみますと、三人の方がけがをなさつております。ここで私が問題にしたいのは、この火事で被害を受けられた方が女性である。私が特に婦人ということを強調いたしますことは恐縮に存じますが、同性の立場から、おまけに二十代の非常に若い方がたいへんに困られまして、労務局長は毛布を出した、あるいは合宿所の手配をしたと言われておりますが、いつ毛布を出しておられるか、その晩に貸し與えられたかどうか存じませんが、現在では毛布はもらつていない。ふとんはもらつておりますけれども、わずかに一枚ぐらいで、寄宿舎にしても、ある方は机の上に寝ておられる。衣類にしても着のみ着のままで、若い方々は非常に困つておる。私たち年寄りは古い物を持つてつて、これをつぎはぎしますから、何とか買わなくても済みますが、若い方は服をどうしておられるか。焼け出されたのですから、どんなに私は困つておられるだろうかと思います。そうして焼け出された後に、各方面といろいろ折衝されましたけれども、どうも予算の面は、自分の方でやる立場でないという、責任回避をなされておるような状態でありまして、最後の頼みの綱として、私は通信委員会においでになつたのじやないかと思います。一昨日二十名ほどの方々がおいでになりまして、椎熊さん、浦口さん、松本さん、その他全部おいでになつた方々から事情を聞きまして、最小限度の、現在生きて行くに必要なものだけは何とかしてほしいという要求に対して、皆さんも一致して賛成なすつたと思うのであります。どうかこの点をおくみとりくださいまして、いろいろ予算の点もありましよう。あるいは責任上おれの方がやるべきではないということもありましよう。しかし最小限度私ども通信委員として、何とかしてあげられないことはないと思います。私は通信委員会の委員の方はどなたも人情味の非常にゆたかな方だと常々尊敬を拂つておるのでありますが、通信委員会としては、厚生福利小委員会もできておるのでありますから、どうかさしあたり必要な物だけは、何とかしていただきたいということをお願いいたします。
  118. 浦島喜久衞

    ○浦島政府委員 ちよつと私の先ほどのお答え申し上げました点に誤解があつたと思いますが、当日はちようどメーデーであつたために、この災害を防止することができなかつたというように言つたつもりではないのでありまして、たまたまメーデーで外出された方が非常に多かつたから、在室中の方が非常に少かつた、そのために火を消す人手が足りなかつたと申したのであります。当日はただいま申しましたように日曜でありまして、日曜にメーデーに参加されることは御自由でありまして、別にとめることはできないわけであります。しかし勤務時間中の問題につきましては、お説の通りに十分に注意をいたして行きたい、かように考えております。当日メーデーのために全焼したというのではございません。どうかあしからず御了承を願います。  それから田島委員のおつしやいました毛布、寝具は、とりあえず通信局といたしまして区役所に話をしまして、区役所から全部には行き渡らなかつたかもしれませんが、出していただくだけは出していただいたわけであります。そのほかに寝具を貸與しております。この寝具は業務用の宿直用のものでありまして、これは個人に與えるものではありません。しかし非常にお困りのようでありますので、個人の生活にお使いを願うように貸與をいたしておる次第であります。いろいろ最低の要求の点はよく私どもはわかるのでありますが、しかし官といたしまして、かのような個人の私生活上のものまで全部官費でもつて支弁していいかどうかということは、給與法その他の関係によつて、なかなかむずかしいことでありますので、私ども直接の当事者として、できるだけやつてあげたいと思つておりますけれども、そういう点で制約をされて十分なことをしかねるのであります。その点あしからず御了承願います。
  119. 坪内八郎

    坪内委員 ただいまこの問題につきまして、共産党の田島さんから、まことに傍聴人でも涙の出るような御要求がありましたが、もつともと存じます。しかしながら私どもはこの委員会として、二つの点を十分考えておかなくちやならぬと思います。この救済につきましては、ただいま田島委員のおつしやつた通り、善処法を私ども要望するにやぶさかではございません。しかしこのたびの火災の問題にいたしましても、先般高松の電信局が火災にあつたときも、厳重な通達をしておつたにかかわらず、かかる火災を招いたという事実、あるいはまた先般東京駅の八重洲口の火災、その他各所で最近火災が起る。もつと日本の建物が御承知通り防火設備のない点もありましようけれども、いやしくも國有財産を一銭でも処分するには、國会に上程してわれわれが慎重審議すべきである。從つてかかる國有財産の焼失につきましても、焼失された関係各廰は、遅滞なくその状況をわれわれに報告するのが建前であるのに、ややそういう点が遅れておる感もあるわけであります。そこでわれわれは、羅災者の救済は何とかしてやらなければならぬと思いますけれども、十分その原因を調査して、そうしてこの際ただ一片の通牒とか文書でなくして、ほんとうに將來二度と再び火災を起さないような厳重な実施をしてもらいたい。このことを十分お願いしたい。  それから羅災者の救済の方法は、別個に慎重に考えるべきであると思いますので、先ほど松本委員から御要望のありました通り、この問題は慎重に取扱つていただきたいということを要望いたします。
  120. 松井政吉

    ○松井(政)委員 各委員からこの問題について関心が持たれ、質問があつたのであります。私はこういう点を質問とともに意見として提議したいと思いやす。その意見皆さんの御了承を願えれば、さらに私の申し上げんとする意見に基いて、福利委員会をきわめて近いうちに開いていただきまして、そこへ政府の方々もおいで願つて、善後処置についての協議をいたしたいと考えております。その内容につきましては、ただいま労務局長がおつしやいましたが、いろいろ法規その他の関係がありまして、個人的な持物までも官としては手が届かないので、御了承願いたいということであります。ところが御了承を願いたいという意味は、現在やつてくださつておること以外には全然方法がない、自信がない、こういう事柄であるのか、それともまた調査をし、研究をし、さらにいろいろ考えを及ぼした場合におきましては、羅災者の方々の要求程度を満たされる方法がさらにあるという考えであるのか、この点をお伺いしておきたいと思います。もし方法がおありになるとすれば、われわれの所轄いたします当委員会に関係のある通信從業員でありますので、当委員会の福利委員会におきまして、きわめて近いうちに具体的なことを政府とともに相談して善処したい。かように考えております。從つて災害規定の有無に縛られてやれぬというのか、それともそれ以外の方法がまだあるというお考えなのであるか、それをはつきりお聞かせ願いたいと思います。
  121. 浦島喜久衞

    ○浦島政府委員 先ほど私が、私生活の日用品まで官としては、給與法その他予算上どうにでもできないと申しましたのは、官負担の軽費において支給することができないということを申し上げたのでありまして、もちろん不自由なことはよくわかつておりますので、厚生福利の施設として、そのようなものをできるだけ皆さんが手に入れられるように、あつせんすることはできると思うのであります。かような場合だけでなくして、一般的に從業員の方々の日常の生活必需品につきましては、極力あつせんをいたしましてできるだけ廉價で手に入れられるように努力はいたしております。從つてできるだけ官としては、そういうようなものを手に入れられるように、あつせんをして行きたいと思います。ただ官の負担においてはかような品物を出すことは、給與法の建前からいろいろな規定がありますので、むずかしいということを申し上げた次第であります。
  122. 松井政吉

    ○松井(政)委員 これらの羅災者を現在建築中のものとか、あるいはかなりでき上つておるものとか、そういう場所が通信省関係においておありになりましたら、一箇所に収容することが可能であるかどうか、承つておきたい。
  123. 浦島喜久衞

    ○浦島政府委員 もちろん現在建築中のものもございますが、現在住宅難で非常に困つておる人が多いのであります。けれどもかような不時の災害でありますので、災害を受けられた方を、優先にすることはもちろんであります。しかしこれについては今ただちにお答えしがたいのでありますが、もし可能ならば通信局と相談して収容したいと考えております。
  124. 井之口政雄

    ○井之口委員 今政府委員のお話を聞いておると、今までもやつた、將來もやる、これに盡きるわけであります。実際ここへ見えておられる方々の窮状をお察しいたしますと、それじや解決はつかぬと思うのであります。実際羅災せられた方々——今までここに見えておられたが、帰られたようでありますけれども、まず第一に千代田寮の羅災者全員を収容してください、これならばできそうであります。これが実際できないのであるか、できないとすれば何がゆえにできないのか、それから寝具ですが、寝具は毛布はやつたとおつしやるのですが、どうしても寝るものがない。ふとん二枚なければ、やつて行けないと言つておるのであります。その與える毛布があるのかないのか、絶対にやれないのか。それがなければ、布地でもいいという要求が出ておるのであります。布地があつたら、わらでも入れて寝具をつくろう、こういうきわめて人間的な生活にも達しないような要求なんであります。そういう要求さえも満たしてやれないのかどうか。次に炊事用具でありますが、なべ、かまは何とかできないのか、そういうことを具体的にお聞きしておるので、その具体的御返事が願いたい。それからくつ、かさにしろ、はだしで銀座通りを歩くことも、はだして役所に通うこともできない。それでやむなくこれらのものを何とかしていただきたいと言つておる。そのときに將來は家にも入れてやろう。毛布もやつたのだというような御返事では、どうもこれの直接の御返事にならぬと考えます。そこで毛布にいたしましても、寝具にいたしましても、通信省にはいろいろな放出物資がたくさんあつたはずである。去年あたり大阪通信局では地下たびがたくさん残つておつたこともある。それからなお被服の点でも終戦後たくさんあつたはずであります。そういうようなものも、救恤用として無料で配給する方法もある。そういうようなものは通信省にないか。もしないとすれば何らかの救済方法がほかに見出し得ないのか、それをひとつ具体的に言つていただいて、こうすればできる。しかしできないものならできないと、明瞭な御返事をお願いしたいと思います。
  125. 浦島喜久衞

    ○浦島政府委員 ただいまの用具使用の点でございますが、ちようど羅災されたときに竹橋寮というのがございまして、これの模様がえをいたしておつたのであります。幸い模様がえの結果、相当の余席ができましたので、即時十五名の方はそこへ入つていただき、その他の方は他の合宿寮が都内にございますので、その方は不自由でありますが、できるだけお互い譲り合つていただきまして、そこに入つていただいておるのであります。大体私の方では竹橋寮その他の合宿所に、一應落ちついていただいておると存じておるのであります。もちろん現実に焼け出されて困つておられるとは存じますが、羅災されて家のないのはこの方々ばかりでなく、とにかく空襲によつて焼け出されてまだ自分の家がない、また合宿にも、寮にも入れないで、そのまま局の中におる人もたくさんあります。從つてそういう人との権衡上、こういう方をどうするかという問題があるので、全体的に見まして、なかなか今回の方々だけを優先的に、新しくできた所に入れることはむずかしいのであります。しかし一應各所に分散していただいても、どうしてもそこにおられない方々につきましては、よく通信局と相談いたしまして、できるだけ新築された方に収容して行こう。全部一括して新築箇所に入れるということは、はつきりお約束ができませんので、御了承を願いたいと思うのであります。  それから生活必需品の問題でありますが、まことにおつしやる通りでございます。これも先ほど申しましたように、官の経費においてこれを差し上げることは、なかなかむずかしい問題であります。結局私どもとしましては、かような品物をごあつせんし、できるだけ手に入るようにして行くほかに方法はないのであります。しかし先ほど申しましたようにかような災害の場合には非常にお困りで、結局何か当座買われる品物があるわけであります。そういうもの、あるいは精神的なお見舞という意味で、官としてはできませんが、共済組合としてそういうことをやる建前になつておりまして、共済組合から三千円を見舞金として出しております。この三千円で一應の炊飯道具その他簡單なものをお買い願いまして、そうして当座をしのいで行つていただきたい。もちろん寝具とか、布地は相当高くかかりますので、見舞金ではむずかしいと思いますが、先ほど申し上げましたように、寝具、毛布につきましては、業務用のものをできるだけ便宜お貸しをして行こうというつもりでおりますので、どうかあしからず御了承を願います。
  126. 辻寛一

    辻委員長 いかがでしよう。さつきどなたからか御提案がありましたが、厚生福利小委員会で愼重審議して可能な範囲において善処することにしては……。
  127. 田島ひで

    ○田島(ひ)委員 私はここでは、ざつくばらんに話合いもできないから、できることなら、厚生福利委員会で、政府当局も腹を割つて、できるだけの範囲においてやつてもらうつもりで申し上げたのでありますから、その意味で、福利小委員会におまわしを願いたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  128. 辻寛一

    辻委員長 それではこの問題は小委員会に移しまして、善処方をはかることにいたします。この旨福利小委員長に通達をいたします。  残余の日程は延期いたしまして、明後十三日午後一時から会議を開くことにして、本日はこれで散会いたします。     午後五時三十分散会