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1949-03-25 第5回国会 衆議院 逓信委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年三月十九日
加藤隆太郎
君 白井 佐吉君 原 健
三郎
君
降旗
徳弥
君 松井 政吉君
田島
ひで
君 が
理事
に当選した。
—————————————
昭和
二十四年三月二十五日(金曜日) 午後二時三十三分
開議
出席委員
委員長
辻 寛一君
理事
加藤隆太郎
君
理事
田島
ひで
君
理事
飯塚
定輔
君
大和田義榮
君 風間
啓吉
君 高塩
三郎
君
坪内
八郎君
橋本登美三郎
君
松本
善壽
君 大西 禎夫君 土井 直作君 神山 茂夫君 浦口 鉄男君 石野 久男君
出席國務大臣
逓 信 大 臣
小澤佐重喜
君
出席政府委員
電氣通信監逓信
事務官
山下知二郎
君
委員外
の
出席者
逓 信 次 官 鈴木 恭一君 專 門 員
吉田
弘苗
君 專 門 員 稻田 穣君 三月二十四日
委員有田喜一
君辞任につき、その
補欠
として藤
田義光
君が議長の指名で
委員
に選任された。 同月二十五日
理事降旗徳弥
君の
補欠
として
飯塚定輔
君が
理事
に当選した。
—————————————
本日の
会議
に付した事件
理事
の
互選
逓信行政
に関する
説明聽取
—————————————
辻寛一
1
○
辻委員長
これより
会議
を開きます。
理事
の
互選
及び
理事
の
補欠選挙
についてお諮りをいたします。
理事
の
互選
につきましては、前回の
委員会
におきまして、
理事
は七名置くことに
決定
いたしましたが、都合により前会は六名を
決定
、一名を保留いたしてあります。この際保留いたしました
理事
を
互選
いたしたいと思います。 次に
降旗徳弥
君が
理事
を辞任いたされましたので、
理事
が一名欠員にな
つて
おります。それで
理事
の
補欠選挙
を行わなければなりません。いかがいたしましようか。
加藤隆太郎
2
○
加藤
(隆)
委員
理事
は
委員長
において御指名せられんことを望みます。
辻寛一
3
○
辻委員長
加藤
君の動議に御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
辻寛一
4
○
辻委員長
御
異議
なしと認めます。では 藤田
義光
君
飯塚
定輔
君を
理事
に指名いたします。
—————————————
辻寛一
5
○
辻委員長
この際当局より
逓信行政
の近況について御
説明
を願いまして、本
委員会
の参考にいたしたいと思います。
小澤佐重喜
6
○
小澤國務大臣
私は先般第三次
吉田内閣
が
成立
と同時に
逓信大臣
を拝命いたしたのであります。御
承知
のように、私は
逓信行政
については、
ほんとう
に文字
通り
ずぶのしろうとでありまして、就任以来
ほんとう
にアルファベットから一生懸命勉強いたしておりまするが、まだまだその全部を知るというようなわけには参らぬのでありまするから、どうぞこの
意味
で
皆さん
の十分な御
指導
と御鞭撻とを願いたいと存ずるのであります。 さて当面いたしまする
逓信行政
について、おも立つた点を
考え
てみまするならば、まず第一に一
省分立
の問題であります。すでに御
承知
のように、昨年の
マツカーサー元帥
の書簡に基きまして、第四
國会
におきまして、現在の
逓信省
を
郵政省
、
電氣通信省
の二省に分割するいわゆる両
組織法案
が
政府
から
提案
をいたされまして、
國会
はこれを
審議
し、この
法案
がいずれむ
成立
いたし、しかも本年の四日一日からこれが
実施
ということに一應
決定
しておるのであります。しかしながら第三次
吉田内閣
が誕生いたしまして、そうしてまず第一に、
野党時代
から唱えておりました
——
どうしても
日本
の
現状
においては、
行政整理
ということ、
行政
の
簡素化
ということが
緊急事
であるということを常に主張して來ました
吉田内閣
といたしましては、まず第一にこれを取上げて、
諸般
の
行政機構
の
簡素化
、あるいは
行政整理
を断行しなければならぬという
方針
を
決定
いたしたのであります。從いまして、ただいま申し上げました両
法案
は、すでに四月一日に
実施
することにはな
つて
おりまするけれども、これを四月一日までに
行政整理
とあわして同時に実行するということは、事実上不可能であ
つたの
であります。從いましてこの
行政整理
は、大体六月一日を期して、その間に
諸般
の
準備
を急速に進めて、これが実行に移そうということにた
つたの
でありましたが、
ちようど
その間に処しまして、ただいまの二
法案
が四月一日
実施
ということになりますと、二回にも三回にもわた
つて
、同じような動きをしなければならぬとい、ことは、かえ
つて
小便であるという
見地
から、この際四月一日
実施
の
行政機構
に関する問題、ただいまの二
法案
のほかに、
運輸省
におきましては
日本國有鉄道法
の
実施
、
大藏省
におきましては
專賣法案
の
実施
も、いずれも四月一日にな
つて
おりましたが、これらいまだ
実施
しない
行政機構
の
実施
は、この際一
應行政整理
の目途がつきます六月一日に
延期
をいたしまして、同時にこれを敢行することによ
つて
、よりよくその実績をあげ得るものと確信いたしましたので、まず
政府
はただいま申し上げました
法案
を、いずれ
実施期
を変更いたしまして、六月一日までこれを
延期
することに
決定
をいたしたのであります。從いましてただいまの
逓信省所管
の
郵政省設置法案
並びに
電氣通信省設置法案
の二件は、すでに当衆議院に昨日正式に
提案
をいたしましたから、やがて
合同審議
その他の
形式
において、当
委員会
において
委員諸君
の御
審議
を煩わすことと存ずる次第であります。ただ申し上げておきたいことは、この
行政機構
の
簡素化
、
整理
を
実施
するにあたりましては、現在の
逓信省
の
行政機構
に対して、
行政
の
簡素化
、あるいは
行政整理
を
実施
するというのではなくして、
行政整理
をする
目標
といたしましては、すでに
成立
をいたしております現在の
郵政省設置法案
並びに
電氣通信省設置法案
が、
現実
に
実施
されておるものという観点から、この
法律
に対してさらに
行政
の
簡素化
あるいは
行政整理
を敢行しようと
考え
ておりますから、ただいま申し上げました
二つ
の
法案
の一部
改正案
である。今回御
審議
を願うべき
改正案
は、單に四月一日
実施
を、六月一日
実施
に
改正
する案でありまして、すなわち同じ名前のもとに、今度は
行政機構
の各
條項
に当てはまりました
改正案
を、必ず
政府
より提出しようという
考え
でおるのであります。從いまして目下のところでは、この
二つ
の
法案
が
実施
されて、
現実
に
行政官廳
として存在するという前提のもとに、これをどう
簡素化
をはかるか、どう
整理
をするかということについて、險討中であるということを、御了承願いたいと存ずるものであります。 さらに
人員整理
の問題であります。この
人員整理
という問題についても、
各省
各
官廳ごと
に、いろいろな過去の経緯あるいは
事務
の
相違等
がありますので、一律にこれを
決定
するということは、むしろ乱暴ではないかとさえも
考え
られるのでありますが、少くともある
程度
の
目標
を立てて進んで行かなければ、いつまでも
決定
できぬという趣旨から、ことに第二次
吉田内閣
当時において
行政審議会
という会を設けまして、この
審議会
の
答申案
にも大体三割
程度
というような
答申
がありました
点等
を
考え
合せまして、
政府
においては
一般会計
における
各省
は大体三割、
企業廳
、すなわち
現業廳——運輸省
、
逓信省
においては大体二割を
標準
として
人員
の
整理
を行うということに
方針
を
決定
いたしております。しかしながら、ただいま申し上げました
通り
、同じ
現業廳
でも、
運輸省
と
逓信省
を同一に扱うことが困難であるように、
一般会計
における他の
各省
においても、ただちに三割平均ということはかなり困難が伴います。そういうような
事情
から、
原則
ただいまのように
一般会計
における
各省
は三割、
企業廳
は各二割ということを
決定
いたしておりますが、これを具体的に実行するにあた
つて
は、この
目安
のもとに
各省
の
事情
を十分考慮して、二割にならぬ場合も予想されれば、あるいは二割以上になることも
考え
られなければならぬ。同時にある省においては三割が適当である場合もあり、あろ省においては四割、五割、も必要のところもあるということは、
現実
の面として当然そういう結果にな
つて來
るのでありますが、一應
政府
としては大きな
目安
を、
一般会計
における
各省
においては三割、各
企業廳
においては二割というような
方針
をきめながら、ただいま申し上げた線に
沿つて着
々その
準備
を進めつつあるような
現状
であります。
從つて逓信省
としてもある
標準
を立てて、現在その
方向
に向
つて
進んでおるのでありますが、現在の模様においては、
独立採算制
ということも
考え
、また
逓信省
の
企業
それ
自体
の本来の
性質等
を
考え
まして、大体においては一割
程度
以上に減らすということは、あるいは困難ではないかというような見通しがありますので、そのような線に沿うてただいま極力
準備
を進行中であります。 さらに本
年度
の
特別会計
、すなわち
逓信省
の
予算
について、現在お話申し上げることが適当だと思
つて
おる点だけをお話申し上げたいと存じます。まず
昭和
二十四
年度
の
予算
の
編成
にあたりましては、
経済
九
原則
の線もありましたので、各
企業廳
としては必ず
独立採算制
をとること、これを一番強い
目標
に置いて
予算
の
編成
にとりかか
つたの
であります。御
承知
のように
昭和
二十三
年度
の
予算
においては、約七十億から八十億
程度
の
一般会計
からの繰入れによ
つて
、ようやく
収支
の
バランス
を合せ
來つたの
が
逓信特別会計
の
現状
であります。しかし私どもは今日のような
國家
の
現状
においては、できるだけ
企業
はそれ
自体
の力によ
つて収支
を償
つて
行くということが適当であるという
見地
から、
鉄道会計
においても、また
逓信会計
においても、まず
独立採算制
に基く
予算
の
編成
ということに全部の力を入れて
参つたの
であります。
独立採算制
の構想としては、もちろん
歳出
を極力節滅すると同時に、
歳入
の
方向
においては、これをふやし得るような
具体的措置
を講ずるということが、何よりも先決的に
考え
なければならぬという
見地
から、極力その線に沿うて
考え
て
参つたの
であります。さらにこれだけではとうてい
独立採算制
ができませんので、ここに先ほども
ちよ
つとお話申し上げました
通り
、
行政整
りということもやむを得ないというような
意味
で、これまた先ほど一言しましたような
方向
で
行政整理
を敢行いたす、このように
歳入
の
増收
と
歳出
の節減とをはかり、さらに
行政整理
もでき得る限り敢行しても、なお
独立採算制
に達し得る
可能性
は非常になか
つたの
であります。ここに約四十九億の
不足
を生じましたので、やむなく
郵便料金
の
値上げ
によ
つて独立採算制
を立てようと
考え
たわけであります。当初
郵便料金
については大体五割
程度
の
値上げ
、
電信
については三割、
電話
の
度数料
についても三割というような
程度
の
値上げ
をするにあらざれば、ただいま申し上げた
独立採算制
は不可能であるというような
見地
を、わが
逓信省
ばかりではなく、
大藏省あたり
でも
考え
てお
つたの
であります。われわれはこれに対して、現任の
状況
において
大衆
の負担となり、しかも
公共性
を有する
郵便料金
の
値上げ
、あるいは
電信
、
電話
の
値上げ
をするということは、極力避けることが適当であるという
見地
から、さらに
歳入
、
歳出
の前について非常に嚴格の査定を行いました結果、結論においては
郵便料金
のうちの
はがき
は現在
通り
といたしまして、
はがき
以外の
郵便料金
、すなわち
封書
の分を約五割、その他の
小包等
においても五割ないし六割を
値上げ
いたしまして、
不足分
の四十九億を補いまして、
電信
、
電話
については
現状
の
料金
でこれをまかなうという
方針
を立てたのであります。
はがき
をなぜ
値上げ
しなかつたかという点につきましては、これはいろいろの見方むございましようが、われわれはます一
般國民大衆
が
通信機関
を利用するにあた
つて
は、大体
はがき
を利用する部分が
國民諸君
の大半ではないかという
見地
から、
はがき料金
はできるだけこれを
値上げ
しないことが適当だという
見地
に立ちまして、
はがき
の
外合
は
現状維持
にいたしたのであります。さらに
電信
、
電話
の
値上げ
をしないという点は、
將來
もし
電氣通信省
あるいは
郵政省
の
設置
を見るに至りましたたらば、これまた二省においてそれぞれの
独立採算制
を
実施
しなければなりません。
電氣通信省
だけは大体現在の
料金
で
バランス
がとれるのであります。そういうことにな
つて
おりますので、せつかく六月一日から
実施
の際に、再び
郵便料
をさらに
値上げ
しなければ、
残つた郵政省
の
バランス
がとれないというような
状態
では、まことに遺憾であるという
見地
から、
独立換算制
のとれる
電氣通信事業
の方は、できるだけ
現状
の
料金
をも
つて
これをまかないまして、
將來二省
が分立する場合におけるいわゆる
独立採算制
を考慮して、
電信
並びに
電話
の
度数料
の
値上げ
はいたしませんで、現在の
料金
のままで進もうと
考え
たような次第であります。
從つてはがき
以外の
郵便料金
の
値上げ
については、かなりむりもあります。たとえば五割
値上げ
ということを
目標
にしますと、
封書
は七円五十銭になりますので、これは半端であるという
意味
から八円というように大体
考え
ておりますし、また
小包等
においても、
一般鉄道料金
すなわち
旅客運賃
に附随する手荷物、小荷物が六割
値上げ
になるというような大体の
目安
がついておりますので、これも
鉄道
と同じ
標準
を保つ必要がありますから、これを六割に
値上げ
したような
現状
であります。その他
値上げ
の方式については、別途
郵便法
の
改正案
をあらためて本
委員会
に
提案
いたしますから、その際詳細な御
説明
を申し上げようと存じますが、とにかく大体の
標準
をまず
独立採算制
、しかもこの
独立採算制
は、他日
郵政省
と
電氣通信省
が二分して、この
二つ
の
特別会計
ができたことも予想しながらの
独立採算制
というような
意味
におきまして、
行政整理
をし、
收支
の
バランス
を合せ、やむを得ないところの
郵便料金
の
値上げ
を、ただいま申し上げました
通り
敢行しまして、そうして
独立採算制
を完全に事施して行きたいと
考え
ておるような次第であります。 さらに
簡易保險
の問題でありまするが、
簡易保險
につきましても、
明年度
はやはりこの
経済
九
原則
の線に沿いまして、できるだけ
保險契約
を増加して、この
積立金
を
一つ
の
建設資金
として、そうして
一般公債
の発行は見合せるという
見地
に立
つて
おりまするので、
明年度
における
簡易保險
の
契約目標
を大体二十億円
程度
見込んでおります。この二十億円
程度
の見込みをするにつきましては、もちろん
從来
のような
保險料金
、
保險制限
があ
つたの
では困難でありまするし、
経済
上の
実情
から見ましても、やはりある
程度
その
最高金額
、あるいは
最低金額
というものを
引上げ
ることが適当ではないかと
考え
まして、
從来保險契約
の
最高金額
は二万五千円でありましたものを、大体五万円に
値上げ
をする。もちろんこの五万円の
値上げ
につきましては、
大藏省
と
逓信省
の間の
事務的折衝
におきましては、五万円が至当ではないという
大藏省側
の
意見
が出まして、一應四万五千円ということに
決定
いたしてお
つたの
でありまするが、本日の
閣議
におきまして、結局原案の四万五千円を
最高
五万円ということにいたしまして、
閣議
は今日終了いたしたような次第であります。なお
最低
につきましても、
從來
の千円
程度
のものを五千円に
引上げ
る。また
保險
の更新、たとえば千円の
契約
のものを一万円あるいは五万円にするというような場合におきましては、
從来
の
法律
によりますと、一應
小額
の
保險契約
が解約されまするから、解約されますると、
一般解約
の場合と同じく、非常に
不利益
な
金額
の
拂いも
どしで
保險契約者
が満足しなければならぬという
法律
でありましたのを、今後この五万円という大幅の
引上げ
をされる
保険金
に、
小額
の千円、二千円、五千円というようなものを切りかえるのに便ならしめるために、解約した場合においては、後日大きな
契約
と更新する場合に限りまして、
積立金
の全額をその
契約者
に
拂いも
どし、同時にいわゆる
小額保險契約
から大きな
金額
の
契約
に更新する人に
不利益
の伴わないような
改正
の法規を今檢討中であります。
郵便年金
におきましても、大体
從來
の二万五千円を十二万円に
引上げ
まして、そうしてこれが運用を全うしようとするものであります。 さらに
貯金
の問題であります。
終戰後非常
な変化を來しまして、
逓信省実施
の、いわゆる
貯金
なるものが、一時ほとんど
預金者
のないような
状態
でありましたが、昨
年度
から非常な好成績をあげまして、現在では約八百億
程度
の
貯金
に増大されておるということを非常に欣快と思う次第でありまして、來
年度
におきましては、さらに四百億の
貯蓄
を
目標
として、そうして極力この
貯蓄奨励
のためのあらゆる施策を施さんとしておるものであります。 なお以上申し上げましたほかに、当
省関係
といたしまして
今期國会
に
提案
を予定しておりますものは、
法律案
といたしましては、郵政及び
電氣通信
両
事業
に関するそれぞれの
特別会計法案
のほか、
郵便物運送委託法案
、
郵便
切手賣り
さばき所
に関する
法案
、いずれも
事業運営
の
合理化
をはかる上に絶対必要なものでありますから、
皆さん
の御
審議
を得て、すみやかに制定の運びに至りたいと存じておる次第であります。 最後に
事業運営
の
状況一般
につきまして申し上げたいと存じまするが、
終戰後
まる三年半を経過いたしました今日、幸いにも
皆さん
の一方ならぬ御支援と
国民大衆
の涙ぐましい
努力
の結果、
事業運営
の面には
相当
見るべき改善の跡がうかがわれておるのであります。御
承知
のことでもありましようが、
郵便
と
逓信
につきましては、
終戰当時
におきましては、着かぬ
郵便
とか、汽車よりおそい電報とか、いろいろありがたくない酷評を受けてお
つたの
でありましたが、漸次こうした非難が消えうせまして、今日では
郵便
の
安全性
につきましても、
電信
の
迅速性
につきましても、
相当
の
安定性
を期待し得るように
なつ
たことは、まことに慶賀の至りといわなければならぬと思うのであります。しかしながら、なお
サービス
の点について
考え
てみますと、
戰前
の
サービス水準
に比較しますと、必ずしもその
程度
に進んでおると言うことはできないのでありまして、いま一段の
努力
の必要であることは、申すまでもないのであります。
郵便貯金
及び
簡易保險
の
業務
につきましても、それぞれ順調な
発展
をただいま申し上げました
通り
示しておるのでありまするが、ことに
郵便貯金
につきましては、本年一月末の現在高は、先ほど申し上げました
通り
約八百億、正確に申しますれば七百五十億円に達して、本
年度
初頭以後の純増加だけでも二百五十億円で、すでに
國民貯蓄目標額
として
郵便貯金
に予定せられておりました二百四十三億円を、ゆうゆう突破しておるような次第であります。ただ
電話業務復旧
につきましては、今日必ずしも順調な進捗を示しておらないのであります。これは御
承知
のごとく戰爭の痛手を最も多くこうむつたものであり、かつその
復旧
に
相当
の資材を必要とするものだけに、
敗戰後
の今日の
状況
として、ある
程度
やむを得ないところであります。それでも今日全國的に見ますれば、
開通加入者数
は
戰前
の八四%に達し、
終戰直後
の五八%に比べますと、この三年余の間に
相当
の
復旧率
を示しているのでありますが、被害の最もはなはだしかつた
東京
、
大阪
のような大都市では、それだけ
復旧
に対する
要望
も盛んであるにもかかわりませず、
東京
においては今日の
開通加入者
はなお
戰前
の六二%、
大阪
について
考え
てみまするならば、わずかに
戰前
の三二%にすぎない
状況
でありまして、今日の
社会的要望
にはとうてい達しておりませんので、この点につきましては、今後急速に何とかこれが
復旧策
を講じたいと
考え
ておるようか次第であります。從いまして、なおこれにつきましても、今後当
委員会
のいろいろな御
指導
と御
援助
を得なければならぬと存ずるものでありまするが、今後とも
逓信事業
の
発展
のために、皆様の強力な御
援助
をこいねが
つて
やまない次第であります。はたはだ簡單ではありまするが、一
應逓信省
の
現状
を申し上げまして、なお
質疑等
がございますれば、それに應じてお答えをしたいと
考え
ておる次第でございます。
辻寛一
7
○
辻委員長
ただいまの御
説明
につきまして、御質問なり、御
意見
なりがありましたら、どうか
一つ
お述べください。
松本善壽
8
○
松本
(善)
委員
大臣
が言われましたいわゆる
行政整理
の問題でありまするが、大体
本多國務相
が言
つて
おることと同じようなことを言われるのかと、私が耳を傾けて聞いておると、はなはだそこに齟齬があるように
考え
られる。第一に
現業
と
非現業
というものの
あり方
について、もう少し檢討する余地があるのではないかと私は
考え
るものであります。なぜならば、第一線として現在
考え
らるるものは、これは何とい
つて
も独正
採算制
の問題であります。その場合においては、
非現業
というものの
重要性
よりも、
現業
の
あり方
ということについてもう少し檢討いたして、この
行政整理
の面についても、一段の考慮を拂う必要ありと私は考うるものであります。
從つて
今持
つて
おるところの案は、その逆を行
つて
おるのであります。そういうことをやることは、
逓信省
の
將來
のために禍根を残すものであることを忠言せざるを得ない。その点について
大臣
の答弁がほしいと思うのであります。
小澤佐重喜
9
○
小澤國務大臣
松本
君の御
意見
でありますが、今お話の点ではどういうお
考え
であるか
ちよ
つとわかりませんが、要するに
現業
二割、
非現業
三割というような一律の
標準
を立てて、そうしてこの
行政整理
を敢行するということが間違
つて
おるのであ
つて
、むしろ実際に
現業
は
現業
として、また
現業
のうちでも
運輸事業
というものと
逓信事業
というものはおのずからその
性格
が違
つて
おるのであるから、その
性格
を十分檢討した上で、それに当てはまるような
行政整理
の方策を講ずることが至当ではないかというような御
意見
のように承りました。それは私も先ほど申し上げました
通り
、一
應一般会計
の
各省
においては三割、
企業廳
においては各二割という
標準
はきめましたけれども、これは
一つ
の
ほんとう
の基準であ
つて
、
現実
にこれをやる場合においては、先ほども申し上げました
通り
、二割以下の一割の場合もあるだろうし、さらに二割以上の三割の場合もありましようが、要は
現実
に
事業
とその内容とを具体的に檢討した上でこれを
決定
する
方針
だという
意味
のことを申し上げたのでありまして、どこまでも
実情
に即してむだな経費は極力節約する、こういう
方針
で進もうと
考え
ております。
坪内八郎
10
○
坪内委員
ちよ
つと遅れましたので聞き漏らしたのですが、
大臣
にお伺いしたいと思います。けさの
新聞
に例の
電話公債
のことについて何かはつきりしたことが出ておりましたが、あの経過について伺いたいと思います。
公債法
が本月をも
つて
終りになるから、
將來
は千八百円で
電話取付
ができるのだということがはつきり
新聞
に出ておりましたが、あれは
ほんとう
かどうか、
大臣
にお伺いいたします。
小澤佐重喜
11
○
小澤國務大臣
御
承知
のように二十三
年度
におきましては、
電話公債法
という特別な
法律
が出まして、
加入者
はまず三万六千円の
公債
を買わなければ、
原則
として架設はしないという
方針
で
参つたの
であります。ところがこの
特別法
は一年限りの
法律
でありまして、臨時の
法律
でありますので、本年の三月三十一日をも
つて
失効いたすのであります。
從つて
これを明年どにもそのまま準用いたそうというのには、この
施行期日
の
延期
を
國会
の承認を得てやらなければならないのであります。
從つて
われわれといたしましては、やはり同じ線で
昭和
二十四年は進もうという
考え
から、この
法案
をさらに一年間延ばそうという
考え
のもとに
関係方面
とも折衝して
参つたの
であります。ところが
関係方面
におきましては、現在の
日本
のいわゆる
自主経済
、あるいは
経済
九
原則
を
冷嚴
に実行する一環といたしまして、國の債務が一文でもふえるということはいけないのだ、どういう
形式
であろうと、國の
借金
をふやすという形は、この
経済
九
原則
、あるいは
自主経済
、あるいは
自立経済
を願望とする
日本
の
経済
には、望ましくないという
見地
が
相当
強いのであります。
從つて地話公債
も、國の
借金
においてなされる
事業
であるから、これは
原則
として今年限りで失効させることが適当であろう、こういう見解が
関係方面
で濃厚であ
つたの
であります。そういうような
事情
でありましたのでわれわれといたしましては、かりに
電話公債
によ
つて
四十億ないし五十億の
建設資金
が出ますならば、先ほども申し上げましたように、
相当
の
復旧
電話
の加入が増加するのであります。でありますから、なるほど
國民諸君
にはお氣の毒でありますけれども、まず金というよりも、この
電話
の
復旧
ということを念願に入れまして、極力この
法案
の一年間
延期
を
要望
いたしてお
つたの
でありますが、ただいま申し上げたような
事情
によりまして、今の見通しでは、まだ交渉はいたしておりますけれども、この
法案
の一年間
延期
実施
に困難ではないかと思います。こんなような
事情
がありました。さらにこの二十三
年度
に建設をいたした
電話
加入者
と
明年度
の
加入者
との均衡もあります。たとえば二十三
年度
にかけた人は三万六千円の
公債
を買
つて
初めてかけることができたにかかわらず、二十四
年度
に加入を申し込んだ人は、規程の建設費だけの千五百円か、千八百円出せば
電話
がかかるというようなことは、この点からい
つて
も不均衡であるという
見地
から、せめて一万五千円か、あるいは二万円
程度
に建設費を増額いたしまして、そうして設備費としてこれだけの
金額
を出した者に対してのみ、優先的に
電話
を
復旧
するというような
方向
に向うことが、現在の
逓信
資金の関係から見ても適当ではないかというので、その
方向
の交渉もいたしておりますが、なかなかそれも難色があるようであります。
從つて
現在の見通しといたしましては、この交渉がいずれも絶望であるということになりますれば、今
坪内
君のお話のように、やはり
從來
の、つまり二十二
年度
当時の
電話
加入と同じ條件、すなわち千五百円の建設費を出した者に対して
復旧
をや
つて
やるというような形になるのではないかと
考え
ておりますが、最後の結論にはまだ達しておりません。大体そういう
方向
であります。
坪内八郎
12
○
坪内委員
大臣
のお話はほぼ了承いたしましたが、今日の
新聞
では、ほぼこれは
決定
しておる、建設
予算
の点もこれはほぼ見面しがついて
決定
しておるというので、はつきり大きな見出しで
新聞
に出ておるのでありますが、
電話
建設につきましては全國の需要者が大きな関心をも
つて
ながめておるのであ
つて
、ああいう軽率な記事を出してもら
つて
は困る。本省のどこからああいう記事が出たのであるか。
ほんとう
にはつきり
決定
したように
新聞
に出ておりますが、その点につきまして
政府
職員が何か発表したのでありますか。はつきりその辺をお伺いしたいのであります。
小澤佐重喜
13
○
小澤國務大臣
私の
説明
が少し違
つて
おつたかもしれませんが、発表したそうであります。その発表したというのは、
電話公債
が任期として
昭和
二十四
年度
に同じような條件で行われるというふうに、いつまでも不安定の
状況
に置かれるというと、
加入者
が非常に困るという
見地
から、私には話はなかつたけれども、一應電務局長の方で発表したのだそうです。この方はほとんど絶望でありますが、先ほど申し上げた
建設資金
の一万五千円あるいけ二万円とかいう問題はまだきま
つて
おりませんので、この点にまだはつきりいたしておりません。
高塩三郎
14
○高塩
委員
電話
架設の技術の面についてお伺いいたします。ただいまの問題に関連しておりますが、架設の許可権と工事局の方が二本建にな
つて
おりまして、
電話
の架設は許可に
なつ
たが、工事局の方で非常にりくつを言
つて
、なかなか工事にとりかからない。こういう面で非常に
加入者
は困難を感じておりますが、
將來
それを一本にして、たとえば加入の許可も、また工事の許可も
郵便
局長の命令によ
つて
できるようにするようなお
考え
がありやいなや。
小澤佐重喜
15
○
小澤國務大臣
事務
的にわたるようで私にはわかりませんから、局長から答弁いたします。
鈴木恭一
16
○鈴木
説明
員 お答えいたします。
從來
ややもいたしますと、
業務
の面と工事の面とが一致しないために、利用される方がに非常に御不便をかけておつたような事実は、私どもも
承知
いたしておるのでありまして、その改善につきましてはいろいろ考慮を拂
つて
参つたの
であります。しかしどうも組織の上で、工事系統と
事務
系統がわかれておりまして、これが両者協調してや
つて
おるのでありますが、ときによりますと、全員の連絡が不十分なために、こうしたことも間々散見いたすのでございます。今度機構
改正
を機会に、
業務
の面と技術の面とを渾然一体化いたしまして、一本で処理できるように改良いたしております。これは六月から発足いたします機構の面では、こういう
方針
でや
つて
行きたいと存じます。
飯塚定輔
17
○
飯塚
委員
大臣
に
ちよ
つとお伺いいたします。先ほど
電話
開通で
大阪
に三二%、
東京
は六二%ということを伺いましたが、それは受けつけたものの六二%でしようか、予定数の六二%になるのでしようか、お伺いしたい。
小澤佐重喜
18
○
小澤國務大臣
つまり
戰前
との比率です。
戰前
にあつた
電話
の
復旧
したものが、ただいまの比率です。
飯塚定輔
19
○
飯塚
委員
去年
電話公債
を設けたのは、やはり資材入手や何かの資金に充当せられるためだと思うのですが、今年からやめた場合に、また
復旧
について需要者というか、その方に対してつけられないことになるのではないか、その点はどういうようなことになりますか。
小澤佐重喜
20
○
小澤國務大臣
これは建設勘定の問題になりますが、御
承知
のように建設勘定も、
原則
としては
簡易保險
金の
積立金
を大体百六十二億と予想しております。それと厚生年金
保險
、それから年金の貸金、合計三百三十億が來年に予想されておりますけれども、このわく内以外には建設費には使うことができない。換言すれば、この資金を財源とした
公債
でなければ、発行を認めないというのが
関係方面
の
考え
方であります。
從つて
大体建設勘定の
公債
が許されるというのは、
運輸省
と
逓信省
とを合せて三百億限度なんです。そのほかに地方財政に二百五十億ばかりのものがありますが、これは別途のものとして、
運輸省
と
逓信省
とで建設
公債
として認められる範囲は大体三百億であります。そこへ今度これまたいろいろ御
意見
があつた点でありますが、
逓信省
に対しては百二十億の
公債
の発行を認められております。それから
鉄道
の方では百四十億しか認めていない。
從来
の建設勘定を見ますと、二対一、すなわち
運輸省
が
逓信省
の倍いつでも建設
公債
が計上せられておる。それだけの実績を持
つて
おるのでありますけれども、今年は私の方で百二十億、
鉄道
が百四十億というような比率で、この
電話
復旧
の
公債
を認めてもらいましたおかげで、この百二十億にプラスの損益勘定から来るところの四十五億、それから終戰処理費の方から來る二十五億、これを合せますと大体二百億
程度
の
建設資金
が出て來るのではないかと思います。二百億
程度
の
建設資金
がありますれば、大体昨年と同じような
事業
量はなし得るのではないか。もちろん賃金、物價はかわ
つて
おりますから、
金額
が昨年と同じでは、昨日年だけの
事業
量にはならないのでありますが、昨年より少し上まわ
つて
おりますから、大体昨年と同じような
事業
はなし得るのではないか、大体この
程度
ならば、何とかまかない得るのではないだろうかというので、一應この
方針
で進んでおります。
石野久男
21
○石野
委員
大臣
にお尋ねいたします。お話の
行政整理
の点でございますが、二省分割の建前で行攻
整理
を
考え
て行きたい。それについては
行政整理
の面が十分に整わないので、二省分割の法の
実施
についてもやはり六月一日まで延ばすのだ。こういうお話でした。そこでお尋ねいたしたいのですが、
行政整理
の
考え
方というのは、二省分割の線で、その機構の上に立
つて
行政整理
をするのであるか、それとも
行政整理
を前提として二省分割が
考え
られているのか。こういう
一つ
の錯覚が
ちよ
つと起きて來るのです。それで
逓信行政
の上から行きまして、
行政整理
を行うにあたりまして、これからなされなければならないのは、
逓信
復興の問題だと思う。その復興の問題を、これから当面する
予算
編成
の問題とからみ合せまして、いわゆる
行政整理
という面に重点を置いて、機構改革が
考え
られておるのかという点について、まず尋ねいたしたい。
小澤佐重喜
22
○
小澤國務大臣
石野君にお答えしますが、先ほども申し上げました
通り
、この二省分割、すなわち
逓信事業
復旧
のためには、二省に分割する機構が最もよろしいものだということについては、昨年の
マツカーサー元帥
の書簡に基いて、また
國会
の
審議
を了して現在
二つ
の
法律
があるのであります。
從つて
この二省分割ということは、
行政整理
を前提として
考え
ておるのではなくして、
逓信事業
のよりよき
発展
、よりよき運営ということが企図されて、二省分割がすでに
決定
しておるのであります。けれども少くとも
行政整理
といい、あるいは
人員
の
整理
というようなことと、
二つ
にわけることとは、同じ操作が必要であります。たとえばある人を何局長に持
つて
行くとか、ある人を何課長に持
つて
行くとか、あるいはこれだけはよけいな人であるというようなことは、同じような
考え
方で臨んで行かなければならぬのでありまして、一應四月一日に
二つ
にわけたが、このうちからさらに今度
行政整理
をするということで、同じことを二重にも三重にも煩瑣にしなければならぬという心配から
——
もちろんこの二省分割と
行政整理
とは、全然関係はないのでありますが便宜二簡月だけ延ばして、
行政整理
の時期までこの二省分割を延ばそうということであります。
石野久男
23
○石野
委員
法の
実施
を
延期
するということについて一應お伺いいたします。
事業
廳において二〇%、一般の方で三〇%という比率は、やはり
逓信行政
の上においても大体その
目安
で行われる。この場合に現在の
逓信
労務の面におきまして、特に昨年の
國家
公務員法の
改正
に伴う四十八時間制の
実施
の面等から、非常に過重労働が
逓信
労働の上に來ておるということが各所で
現実
の問題として出ておると思います。こういう問題について
行政整理
を行う当局としましては、どのようにお
考え
にな
つて
おるか、伺いたいと思います。
小澤佐重喜
24
○
小澤國務大臣
今年の一月四日に、あの公務員法に基く
現実
の時間の問題を四十八時間に廣げられたことは、石野君もすでに御
承知
の
通り
であります。要はこの四十八時間制度がいいのか悪いのか、
意見
はどうかという
意味
だろうと思います。今まで公務員は三十六時間
程度
の労働しかしていなかつたものを、一躍四十八時間に
引上げ
るということは、急激な変化を來して、少くともある
程度
の影響があるのではないかというような
見地
から、第二次
吉田内閣
におきましては、勤務時間を延長しても大体四十二時間
程度
にやろうという
考え
を持
つて
お
つたの
でありますが、御
承知
の
通り
四十八時間というものを、四日に、今日中にやれということで、人事院から通知が参りましたので、
政府
は一應それを
実施
いたしました。なるほど四十八時間勤務ということが、われわれ人類の体力からい
つて
、労働の強圧であるかどうかという問題は、非常にむずかしい問題でありますが、とにかく三十六時間から一躍四十八時間ということにつきましては、今までの習性もありますし、からだのなれぐあいもありますので、急激な変化は望ましくはないという考3を持
つて
おりましたけれども、ただいま申し上げました
事情
によ
つて
、四十八時間が現在行われておるのであります。
從つて
われわれといたしましては、この制度をどうするということはできませんので、少くとも從業員諸君の厚生福利というようなもので何とかこれを補いながら、このむりな変革に対應して行きたいと
考え
ております。
石野久男
25
○石野
委員
ただいまの
大臣
のお話で大体わかりますが、そこで
大臣
に
ちよ
つと確認しておきたいと思いますけれども、いわゆる四十八時間制が過重労働だと認めないような形での
行政整理
は、行わないように
考え
ていただけるだろうというふうに私は思うのでございます。いわゆる過重労働であるということをよく見て、
人員整理
というものを
考え
ていただきたい。こういうことの確認をひとつしていただきたいことと、いま
一つ
の問題は、さきに
行政整理
をやるについては、機構の改革というものとは別個なものであるというふうに
大臣
はおつしやられた。しかしながら機構改革の問題は、少くとも
予算
編成
と、特に九
原則
の
実施
と非常に関連性を持
つて
おるというふうに
考え
られます。そういう
意味
合いから、たとえば本省におけるところの、
電氣通信省
関係の先の案でありました十部局二廳案というものが、三局案にまで削減されて來ておるというようなことのために、いわゆる
逓信
業務
の復興再建ということに非常に大きな支障が生ずるのではなかろうかということも、われわれ考慮されるのであります。このようなことが、ただ機構改革の線で
考え
られておるのか、それともいわゆる
人員整理
というものを非常に大きく見ての
考え
方であるのかということについて、一應
大臣
から御
意見
を伺いたいと思います。
小澤佐重喜
26
○
小澤國務大臣
石野君は
ちよ
つと私の言うことを誤解されておられると思いますが、私が
行政整理
と機構改革と関係がないと言う
意味
は、二省分割という
行政機構
改革の問題を言うのであ
つて
、現存する各局の姿をさらに
簡素化
するという問題とは、大いに関連があります。ですから、先ほど言うような
マツカーサー元帥
の書簡によ
つて
現在の
法律
か施行されることと、
行政整理
は何にも関係がないという
意味
であ
つて
、さらに現在ある、たとえば
郵政省
であるとか、
電氣通信省
の現在の
法律
の内容を、さらに
簡素化
するという点は、大いに
行政整理
と関係がありますので、この点をにらみ合せながら、
行政機構
改革と
行政整理
を断行して行きたいと思います。從いまして、ただいまお話のありました
通り
、いずれにしても
行政
の
簡素化
なくして、
行政整理
という
考え
方はないのであります。もしそうであるとすれば、現在の職員はみな遊んでおるということを前提としなければ、
行政整理
はできないのでありまして、今までよけいにしていた仕事を簡單にして、簡素にして、人手がなくてよいような態勢を整えながら、
行政整理
をや
つて
行きたい。
從つて
労働時間の問題であるとか、労働強圧という問題とは、さしあたり関係がないと
考え
ております。
石野久男
27
○石野
委員
ただいま
大臣
の言われました二省分割の問題については、すでに法制化されておりますので、私はその点についてはいろいろ問題もありますけれども、今日
大臣
に対するお尋ねの主点にはな
つて
いない。問題は二省分割の線に沿う機構改革が、いわゆる
逓信
業務
の再建のために
考え
られるということであるのか、それとも二十四
年度
予算
というものを基準とした線から、
行政整理
というものが非常に大きく出て來まして、そういう線から機構改革が行われるのかということを実はお尋ねしたのであります。
小澤佐重喜
28
○
小澤國務大臣
それは端的に申し上げれば、両方の
意味
が含まれております。すなわち
逓信事業
のよりよき復興というものは、機構にも関係があれば、
人員
にも関係があることはもちろんでございますが、ただいまのように、つまりむだな
行政
はできるだけ省いて
簡素化
する、省略するということに再檢討を加えまして、そうして労働時間にもできるだけむりの行かないように、しかも國費の節約ができるような
方向
、すなわちあなたの方から言えば両方面をねらいながら、しかも
逓信事業
の復興には妨げにならないような形に
行政整理
の処置をいしたいと
考え
ております。
松本善壽
29
○
松本
(善)
委員
ただいま
大臣
もるる申されておりますが、
行政整理
というものを観ずる上において、もちろん機構も大切であるが、しかしどういう
標準
によ
つて
やるか、勤惰とかいう面について、もしも案があるなれば、お示し願いたい。これが一点。次に
電氣通信省
というものは、か
つて
これは
考え
られた事項でもあり、今発足するということは非常によろしいことであるけれども、か
つて
の
逓信事業
に、いわゆる
電信
電話
というものが赤字を醸成しつつあつたということは御
承知
の
通り
である。從いまして、いわゆる
郵政省
は赤字であるだろうと予想し、かつまた
電氣通信省
というものは、現在においては黒字であるということを
大臣
は答弁されているので、この点について私もそうであれば非常に結構だと賛同の意を表している者であります。そこで福島縣というところは、すでに
電話
におきましても非常に古い、大正十年來の
電話
機を使用して、そうして大切に使
つて
二十八年間に使い盡しているという、東北でも古いという点においてに第二位である。機械の性質を申しますれば、磁石式直列複式交換機と称するものでありますが、こういうような非常に磨滅したものが、なおかつ東北の奥地というところにはあるのであります。この点についてはしばしば陳情もいたし今日に至
つて
いるのであります。福島といたしましても、これには五十万円という寄附を募集し、あるいけその他今後その助成をなさんとしているものであります。現在建物も、五百万円の建物を建てたままで、そのままその利用に充足することができないというような段階に立ち至
つて
いるのであります。この点について、もしも眞に
電氣通信省
というものが分離しても、赤字でない、黒字であるという前提に立ち得るなれば
——
われわれの福島縣においても、復興関係についてこの助成云々によ
つて
必ずや黒字であろうという理由は私が申し上げまするが、もしも黒字であるという前提に立
つて
許されるならば、この交換機に対するところの助成を一方において顧み、一方においてその交換を早急にせられんことを望んでやまない者であります。この二点について
大臣
の御答弁を願いたいのであります。
小澤佐重喜
30
○
小澤國務大臣
松本
君にお答えします。
行政整理
を断行する際に、どういう
標準
でするかという問題でありますが、これはまた
政府
の
方針
はきま
つて
おりません。しかしながら、思うに
行政整理
の場合におきましては、いわゆる勤惰者ということも
考え
られるでありましようし、
相当
の年齢というようなことも
考え
られるでありましよう。あらゆる処分の
標準
を基盤にいたしまして、
行政整理
をいたしたいと
考え
ております、それから今のいわゆる設備の朽廃あるいは不完全の問題でありますが、これは現在の
電氣通信事業
は全部ほとんどそうであります。たとえば
東京
の中央
電話
局の自動交換機なども大体二十年前の機会です。でありますから、よく
東京
の
電話
はほとんど通じないとか、いろいろなことがございますけれども、機械の年齢が大体二十年くらいで、新規の機械と入れかえずにおきますから、自然故障も多いというような問題がありまして、これは全國的にあらゆる機械設備が消耗し、磨滅し、あるいは老朽にな
つて
いるから、そういう結果になると思いますが、このままでは
電信
事業
の
復旧
とか改善とかいうようなことは、
ほんとう
に作文に終
つて
しまいます。では、どうしてこれを改善するかということになれば結論は金の問題であります。金の問題でありまして、先ほど建設
公債
の問題も詳細に申し上げましたが、焦眉の
復旧
をする際の
金額
さえもようやく認められたような
現状
でありますので、この問題は要は、そうした建設費を
公債
に求めるときの
日本
経済
に及ぼす影響と、
電話
機械の設備の朽廃度を直すことが先かという比較の問題にな
つて來
ると思いますが、われわれといたしましては、ここに五箇年改善計画とか、復興計画とかいうようなものを立てまして、今お示しのような老巧であり、あるいは不完全な設備を漸次改善して、昔以上の
電氣通信
そのものにしたいと
考え
ております。
松本善壽
31
○
松本
(善)
委員
人員整理
の問題でありますが、先ほど申されたのでは、はなはだ抽象的でありまして、
現実
の面において
行政整理
をなさんとする場合においては、どういう方法でも
つて
、どういうことをやるかということの、あらかじめ檢訂なくして
行政整理
をやるということは、これは実に恐るべき言動だと思います。ただ抽象的な
意味
において論断されて、
將來
の
逓信事業
をあやまるような禍根があつたことを思い起すときにおいて、
現実
に大切な人間を、あるいは水準がないために、
標準
がないために、葬り去られる感なきを得ないのであります。この点についてどうか
大臣
においても、
各省
ではやらなくとも、少くともこの
逓信
という業態においては、一定の
標準
によ
つて
、こういう者は首を切るにはあまりあるものであるとか、またこういう者は
逓信事業
のために大切な者であるという水準と
標準
を示さなくて、何で償劍に
行政整理
がなし得るかと私はあえて申すのであります。この点について
大臣
においてもともとと考慮せられて、も
つて
万全を期せられんことを切に望んでやまないものであります。ことに首切りというものが、納得の行く姿において堂々とやられんことを望んでやまないのであります。この点について
大臣
の御答弁をお願いいたしたいのであります。
小澤佐重喜
32
○
小澤國務大臣
松本
君に抽象的だと言うけれども、具体的に話せということになると、何級官のだれをどうするかということが具体的であ
つて
、今
標準
を示せということは、結局抽象論だと思うのであります。
從つて
私は、まず第一に怠惰者とか、あるいは老朽者とかいうような、いろいろ三つか四つの
標準
を設けてやるということを言
つたの
でありまして、君の
意見
はおそらく私の
意見
と同じだと思います。具体的に示せというようなことであるが、具体的にということになると、六月一日にならなければ、具体的になりません。
坪内八郎
33
○
坪内委員
簡單に
ちよ
つとお尋ねいたしたいと思います。
大臣
でなくても当事者の方でけつこうです。
行政整理
にも関連しますが、地方に逓倍講習所というものがありまして、これが今度の機構改革で廃止されるということで、いろいろと地方では深刻な問題を惹起いたしております。これは六・三制の問題と関連し、あるいは文部省がやらなくてはならぬようなことを、
逓信省
が
予算
をも
つて
や
つて
おつたというような点もあ
つて
、おもに文教関係に関連のあるものに、文部省に一貫してやらせるというような趣旨かどうか知りませんが、
逓信
講習所というものが廃止されたあとの
人員
はどこに行くか、それからそのあとの建物なんかはどういうようにするのか、この点について私は
電話
で係局長にお尋ねしたのでありますけれども、その後の情勢が
相当
変化いたしましたので、この点についてどういうような
方針
で進まれるのか、
ちよ
つとお尋ねいたしておきたいのであります。
山下知二郎
34
○山下(知)
政府
委員
お答えいたします。昨年
逓信
職員訓練法が出まして、それに基きまして
逓信
從業員を訓練するように相な
つたの
であります。從いまして
電氣通信
に関します訓練におきましても、在來の訓練所のうちから、
電氣通信
として最も必要な地域だけには、みな訓練所を置きまして、そのまま新たな
方針
によ
つて
訓練を続けております。なおまた今後とむも続けて行く
考え
でおります。ただ
從來
三十三校ばかりございましたけれども、それを全部
電氣通信
で使うことも、
人員
收容上過大でありますので、その一部は郵政の方の訓練所として、郵政の方でもこれを使います。なお両者とも使えない地域のものが数箇所ございます。これは他の
逓信事業
に活用する、あるいは地方機構の場合の
事務
所にする、あるいは宿舎にするということを
考え
まして、今その案を着々立てつつあるわけであります。そういう所におりました
從來
の学校職員と申しますものは、これは新たに発足しますところの新機構の中で、できるだけその人の希望に應じ、かつ能力に應じた方面に吸收する
考え
でおります。学校をそういう
事情
で閉鎖しましたために、その学校をやめるから、その人が
行政整理
の全体的の対象になるということには、
考え
ておらぬわけであります。
坪内八郎
35
○
坪内委員
大体了承いたしました。こまかいことをお尋ねいたしまして恐縮でございますが、私の郷里の長崎におきましては、やはり全國的に一番古い
逓信
講習所でありながら、これが廃止にな
つて
おります。そこに勤めておる教官、職員というものは
行政整理
の対象になるのではないかというので、非常に心配をいたしております。こういう点につきましては、早くそういう
方針
を十分知らしてや
つて
、安心さしてやりたいと、かように思
つて
おりますので、そういう方面に通牒でも出していただいて、安心さしてもらうようにしていだだかなければと、非常に憂慮しておるわけであります。またそういう廃止に
なつ
た所の教官、職員は、
行政整理
の対象外になるのか、ならないのかもわからないで、右往左往しておるような
実情
でありますから、この点を十分慎重に御研究の上、善処せられんことを
要望
いたしておきます。
田島ひで
36
○
田島
(ひ)
委員
大臣
にお尋ねいたします。
行政整理
の問題と、それにつきまして機構の
簡素化
という問題であります。具体的な問題で私にお尋ねしたいと思います。実は愛知縣の依佐美におきまして、送信局でありますが、それが改廃になりました。この問題につきましては、私は
大臣
に直接お会いして申し上げてありますが、御
承知
のようにあすこの通信所は、通信関係でもただ一箇所黒字にな
つて
おります。一年に一億円黒字でございます。あれを改廃いたしまして、機構の
簡素化
、いろいろの点から
大阪
方面に持
つて
くようにな
つて
おります。大体あすこではアジア、ヨーロツパ関係の無線を引受けておつたと思いますが、今後
日本
の貿易関係から行きますと、ますますあすこを
発展
させて行くことが、
日本
の
経済
の再建には最も重要だと私は思います。あすこを改廃いたしまして、
大阪
の方に持
つて
参りますことは、これは
日本
の
経済
にと
つて
も、
將來
の
日本
の貿易にと
つて
も、非條に重大な問題だと思うのであります。ところが、
大臣
からは、あの問題につきまして、あとから御返答をいただくように聞いておりますが、私ども
ちようど
時間の都合でお会いすることができませんで、理由を聞いておりませんが、
行政整理
に結びつきまして、機構の
簡素化
いうこことでありますけれども、おのようなことは、
日本
の
経済
を破壊し、さらに
逓信
の復興を阻害するような結果をもたらすのであります。そういう立場に立ちますところの改廃に対して、
大臣
はいかようにお
考え
にな
つて
おられますか、お答え願いたいと思います。
小澤佐重喜
37
○
小澤國務大臣
今
田島
委員
のお話のように、先般土橋議員と
田島
議員が見えられまして、依佐美の移轉問題についていろいろ御
意見
を承りました。その御
意見
の筋に從いまして、その当時私は何にも知りませんので、いろいろ
事務
当局その他実地に人を派しまして、調査いたしました。その結果、これは私の就任前にすでに
決定
しておる問題でありまして、しかも今私がここでお話しました今度の
行政整理
とは何らの関係はないのであります。それで、ただ伊佐美
電信
局というものをあのままに置くということが、一般
逓信行政
の上から見て非常に不
経済
であるという
見地
と、送信その他の関係で、この際河内に併合することが適当だという趣旨から、この問題が
決定
されて、前任者が
決定
して実行された問題であります。しかしながらその当時
田島
委員
もこもごも仰せられたように、少くとも從業員諸君には、あの移轉によ
つて
犠牲がないように考慮すべきが至当だという御
意見
は、きわめて適切な御
意見
でありましたので、その後わざわざ本省の人を派しまして、具体的に、こういう方法に基いて移轉をやりたいと思うが、というようにねんごろに懇談をいたしまして、再三四從業員諸君が從業員大会を開いて、最後に穏便にこの問題が移轉するようにきまつたわけであります。なお途中で浦島君を介して御返事を上げたわけでありまして、
田島
委員
にもその旨傳えて参りましたと、私の方に報告して
参つたの
であります。おそらく私が返事するという約束は、私自身はしなかつたと思のですが、私が忙しいので、浦島君を介して私の代理として行
つて
もら
つて
、そのときの
事情
をあなたに話したわけであります。
從つて
経済
上非常に
不利益
な
行政整理
というようなことはいたしません。いたしませんが、あれを移した結果、
逓信行政
の
経済
上、あなたは非常に不
経済
だと言い、またれわわれの方では移した方が
経済
と
考え
まして、その点については
意見
の相違があるかもしれませんが、抽象的に、今
田島
委員
の仰せのように、むりな移轉をすることによ
つて
、不
経済
なことを起すようなことは断じてしないということをお誓い申し上げておきます。
神山茂夫
38
○神山
委員
大臣
がなかなか懇切丁寧な答弁をされたので、今の問題には別に触れる
考え
はありません。それから今日は打合会ということを聞いておりますからやかましいことは私は申しませんが、さつき
松本
君ですか、具体的のことを聞いたら
大臣
から
相当
手きびしい反撃を受けて、それで帰
つて
しまつたというわけではないでしようが、具体的なことというのは、一人一人の人間の名前までも出すことかというように直られたならば、たいがい氣の弱い議員は、質問する氣がなくなるのであります。私はそういう具体的なことを氣にしないで、ただ二、三お尋ねしておきたい点があるのであります。それは
逓信大臣
は、今度の会期中に世間でいろいろ傳えられておるたとえば電波
法案
や、あるいは放送
委員会
法案
というようなものについて、提出する気持であるのか、どうなのか、あるいはそういう
準備
ができておるのか、どうであるか、この点だけひとつお尋ねしておきたい。
小澤佐重喜
39
○
小澤國務大臣
二つ
の
法案
の問題でありましたが、放送
法案
は一時出そうと思
つて
いろいろ檢討して見ました。ところがいわゆる監督機関が五人の
委員会
制度にな
つて
お
つて
、これがすべての機能を持
つて
お
つて
、一方この
委員会
できめたものを、さらに電波廳が技術的に審査して、その審査の可否をまたこの
委員会
に報告して、またこの
委員会
が許可をして、その後に今度は電波廳が工事の実績を調査するというような、きわめて煩雑なことにな
つて
おりまするし、また機構全般から見ましても、そうした監督官廳が
二つ
も三つもあるということは、一般國民にむだな手数を與えるものではないかというように
考え
、また五人の放送
委員会
の制度が、内閣総理
大臣
の直属になるということが現在草案中にあるのでありますが、こういうような機構でも
つて
、はたして放送の民主化ということができるかどうかという点について、非常な疑問がございまするので、大体今のところはもう少し研究して、またアメリカその他外國の制度等を研究して出そうという
考え
で、今ただちに出すということには
決定
いたしておりません。 それから電波
法案
の問題も、
日本
に初めての
法案
でありまするし、これをただちにすることによ
つて
、非常なる利益があるということは
考え
られませんし、またやらぬからとい
つて
、非常な弊害があるというようなことも
ちよ
つと見受けられないと思いますので、もう少し研究をさせてもら
つて
、確信ある
法案
にいたしまして出すことが適当じやないか、今のところは研究する。そう
考え
ております。
神山茂夫
40
○神山
委員
今のことに関連して一言
委員会
、特に
委員長
、また
大臣
及び
政府
側の
委員
の諸君にもお願いするのですが、他の
委員会
でも
法案
の提出があまり急で、実際に
審議
する時間がないというふうなことのために、不必要な摩擦やいろいろな対立を生んでおる事実がありますので、ほかのところはいざ知らず、
逓信
委員会
だけはそういうふうなことをしないで、あくまで
相当
審議
期間を置いて、いろいろな
法案
を出される場合には、ぜひ十分私たちが勉強して皆樣方と率直な
意見
を交換する機会があるように、ひとつお含み願いたい。それからまた議事の運営について、あとから來ながらこういうことを言うと、前も
つて
くぎを差すようにな
つて
非常に残念ですが、ほかの
委員会
でそういう例があつたから一言お願いしておきたいのですが、あまり民自党が多数だというので、発言の順序を民自党にばかりよこせ
——
加藤
君がそこにお
つて
、まとめ役だからないとは思いますが、そういうふうなことでなく、お互いにあくまで問題を、國民全般の利益のために十分考慮して行くという立場から、私たちにも十分自由に発言する機会を與えるように、しかも
意見
の違う点は違う点で仕方がない、
意見
の一致する点についてはまた氣持よく一致するというような氣持で、
委員会
の運営をしていただきたい。また
政府
側の
委員諸君
もそういう心構えでひとつ
委員会
を運営していただきたい。これをお願いしておきます。
辻寛一
41
○
辻委員長
御説ごもつともであります。私もそのようにとりはから
つて
おるつもりでしあります。御発言の順は、公平に万遍なく発言の機会を得ていただくように心がけております。
神山茂夫
42
○神山
委員
大臣
にもよくその点を頼んでください。
辻寛一
43
○
辻委員長
ほかに御
意見
はございませんか。
——
御
意見
がなければ、本日はこれにて散会いたします。次会は公報をも
つて
お知らせいたします。 午後三時四十五分散会