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立花委員 警察の方に
ちよつとお伺いしたいのですが、その前に財政の問題に関連して次長の方にお尋ねいたします。私
たちこの間自治廳ができます場合に、自治労連の代表を入れろということを主張したのでありますが、その根本的な
理由としては、いくら財政の問題が形式的に確立しても、それの監督機関あるいは執行機関が、
地方の官僚化された部分によ
つて選挙されておりますと、決して
地方の財政もその本來の使途を達すことはできないという建前から主張したのでありましたが、事実そのような問題が続々と起
つて参りまして、ただでさえ困難な
地方の財政を、耐えられないまでの困窮に陷れております。
一つの例として私大阪新聞を持
つております。これは大阪で出ております商業新聞でありますが、その十七日の社説に、大阪府会の実情を発表しております。
簡單ですから読んでみます。「府
会議長を含む大阪府議五名が、さり五月十四日公務出張先の淡路洲本市で賭博を開帳したことが、六月の定例府会における正副
議長改選問題にからむいがみ合いから暴露され、遂に檢察当局は
眞相調査の結果、十五日淺野、種田正副
議長など五府議を起訴した。
関係府議の供述によると、洲本
事件ばかりでなく、それ以前にも、有馬温泉や大津雄琴温泉で開かれた議員團総会で、数名の府議が賭博をしていた事実が明らかにされたが、洲本においては醉余とは言え、大廣間の障子三枚に、吉田首相の似顏から浴槽にある女中の裸体落書などを
書きなぐり、一言のあいさつもなく引揚げたということである。事実の全容は裁判の結果に待たねばならぬが、かかる乱行は單に個人の私事私行として見のがしがたいものがある。
第一に公務出張に名をか
つて府民の血税よりなる府費数万円を冗費に使
つていることである。これだけでも府民に対する責任を感じなければならない。淺野
議長の語るところによると、この視察旅行は運営
委員会が、慰労のために残
つている運営費七万四千円をこれに充てたとのことであるが、議員の出張と言えば、これまでもしばしばはでなやり口があ
つて非難されたものであ
つた。窮迫した府の台所を建直すために、二百八十九名もの人員整理の断行を余儀なくせしめられている際に、このような旅行に濫費しては、職員に対する示しがつかないばかりでなく、税負担に苦しむ府民の納税観念にも惡影響を與え、財政の引締めに府民は信頼することができなくなる。第二に、この醜状が暴露されたとき、淺野、種田正副
議長らは賭博
事件は事実無根であると府民に声明したにもかかわらず、起訴されたことは府民を瞞着した結果となるといわなければならない。このような問題を起した議員は、責任を感ずれば、裁判の結果を待たずともよろしく辞職し、府民に対してわびるべきである。罪の軽重を
理由に辞職を回避するようなことがあ
つては、府民は納得することができないであろう。大阪府会は、府民の不信をとりもどすためにも、裁判の終結を機会に、根本的に府会を刷新すると同時に、人件費の節約だけでなく、財政全般にわた
つて合理化をはかるべきことを強く要望するものである。こういう事実がはつきり大阪では現われて來ております。しかもこれはここにも書いてありますように、今回だけではないということをも、あわせて暴露されております。しかもこのことは私
たち民主團体の
調査によりますと、決して大阪だけにはとどま
つていない。こういう問題に関しまして、こういう問題を放置いたしまして、いくら財政の問題あるいは税制の問題を論じましても、これは底が拔けているバケツに水を入れるようなもので、何にもならないと思いますが、こういう点に関して自治廳としてどういうお考えをお持ちにな
つているか、お聞かせ願いたいと思います。