○
河野(一)
政府委員 市町村吏員及び自治体
警察の職員の退職手当の問題でありますが、これは從來からそういうふうにな
つておるのでありますが、こうい
つた地方団体職員の退職手当は、当該団体において支弁する、負担するという
建前にな
つておるのであります。ただ自治体
警察の問題につきましては、途中から國の方から
地方に引継がれた
関係がありまして、退職手当についてお互いがどう分担するかというような点において問題があ
つたのではないかと思います現在。府縣と國との
関係におきましては、最後の俸給と
支拂つたものが全部を負担する、恩給につきましてもそういうふうな
建前にな
つているのであります。ことに自治体
警察は、人員が非常に多か
つた関係もありますので、当然問題はあるかと思うのでありますが、ただその大部分は市町村と府縣との
関係のものであろうと存ずるのであります。從
つて府縣と市町村の間において、退職金の分担の割合その他をきめるべきものでありまして、この点は
地方財政委員会、あるいは樋貝さんの方でどういうふうにお考えにな
つておりますか存じませんが、
建前としてはそういうふうにな
つております。
それから過般の総
選挙の経費でございます。これは先ほど一億八千万円とかいうようなお話があ
つたのでありますが、この点につきましては、私の方で目下いろいろ
調査をいたしております。これは配付の方法その他に多少考えるべき点があるのではないかというふうに私らは思うのでありますが、
選挙管理
委員会の方から配付せられました予算に対して、非常に実績がまちまちにな
つておるのであります。配付の額で大体間に合
つたところもありますし、あるいは多少あまされたとい
つたようなところもありますので、六割も不足を生ずるとい
つたことは、どういうふうに実際の
事務を執行せられましたのか、経費の内容等につきまして、多少檢討を要する点があるのではないかというふうな氣がいたすのであります。正当に支出せられた経費でありますれば、過般内閣からも聲明がありました
通り、そのつもりで私
どもも考えております。ただ、ただいまのところ、更正予算を出す機会もございませんので、近い機会において善処するようにいたしたいと考えております。この点過般私が当
委員会において申し上げた
通りでございます。
それから
地方に対する負担金、あるいは分担金の問題で、予備金を設けたらというようなお話であ
つたのでありますが、ことしの予算は御
承知のような
事情で、予備費というものを一切計上いたさない。このこと自体いいか惡いかは、いろいろ
議論のあるところであろうと存じますが、外國におきましても、非常に
收支を切り詰めてやる場合には、予備費をおかなか
つた例もあるようでございます。現在の日本の
状態といたしましては、いろいろ御
議論はあろうかと思いますが、予備費をおかなか
つたということは事実でございます。それで將來のことでありますが、この分担金、負担金の問題につきましても、先ほどの総
選挙の
費用と相関連したような問題がございまして、これは政令その他で負担の準備その他を定められるのであります。
幾らかか
つてもということでなしに、國といたしましては、統一性というような観点から、
一定の規格、
一定の
標準のもとに負担せられるということを前提として補助をし、負担をいたしておるというような
関係もありますので、こういう点もあわせて考える必要があるのではないか。これにつきましては、現在としては予備費がないのでありますが、それは支出すべきものでありますならば、ただちに予備費というわけにも参らぬこともあるかと思いますが、適当の機会において善処すべき
筋合いのものと考えております。
最後に市町村吏員の恩給の問題でございます。これは御
趣旨非常にごもつともな点もございますが、國費、
地方費の負担区分の点その他から考えまして、將來は市町村なり、あるいは
地方において負担すべき
筋合いのものである。なだ財源の点につきましては、別途の問題で考えるべき
筋合いのものと思いますが、
建前としてはそういうことになるべき
筋合いのものであろうと思います。ただ恩給問題自身が、今回御
承知のような公務員
制度の改正によりまして、官吏と雇用人との区別がなくな
つて参
つております。官吏の方は恩給がございますが、雇用人以下につきましては、共済
制度によ
つて同樣なことをや
つておるのでございまして、その間において、公務員自身についても、この
制度自体に、根本的檢討を要する段階に來ておるのでございます。そうい
つたような点もございまして、市町村吏員あるいは府縣吏員についても同樣だと思いますが、恩給
制度について、根本的に再檢討をいたす必要があるのではないか。その段階において、どういうふうにこの問題を考えて行きますか、過去に起
つた事実の問題と、今後の方法とをあわせて早急に研究し立案すべき
筋合いのものと考えておる次第でございます。御滿足の答弁に相なるかどうか存じませんが、ただいま私の考えておることはさような点でございます。