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1949-03-26 第5回国会 衆議院 地方行政委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年三月二十六日(土曜日)     —————————————     午前十一時一分開議  出席委員    委員長代理理事 生田 和平君    理事 橋本 龍伍君 理事 川西  清君    理事 立花 敏男君       大泉 寛三君    河原伊三郎君       川本 末治君    菅家 喜六君       清水 逸平君    野村專太郎君       龍野喜一郎君    千葉 三郎君       足鹿  覺君    門司  亮君       谷口善太郎君    小平  忠君  出席政府委員         総理廳事務官         (地方財政委員         会事務局長)  荻田  保君  委員外出席者         地方財政委員会         委員      安井誠一郎君         專  門  員 有松  昇君         專  門  員 長橋 茂男君 三月二十四日  委員藤田義光君辞任につき、その補欠として圖  司安正君が議長指名委員に選任された。 同月二十六日  理事井手光治君及び門司亮君の補欠として、橋  本龍伍君及び久保田鶴松君が理事に当選した。     ————————————— 本日の会議に付した事件  理事の互選  地方財政に関する件     —————————————
  2. 生田和平

    生田委員長代理 これより会議開きます。  委員長病氣のために、その指名によりまして委員長の職務を代行いたします。  去る十九日の第一回の本委員会におきまして、理事一名の指名を留保いたしておりますので、ただいま指名いたします。千葉三郎君を理事指名いたします。  次に委員方々にお諮りいたしたいのであります。理事である門司亮君から都合により理事を辞任したいとのお申出がありますが、これを許可するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 生田和平

    生田委員長代理 御異議ないものと認めます。  また去る二十二日、同じく理事でありました井手光治君が委員を辞任いたされました。理事はただいま二名欠員になつておりますので、その補欠の選任を行いたいと存じます。これは委員長において指名するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 生田和平

    生田委員長代理 御異議なしと認めますので、委員長により指名いたします。それでは門司亮君の補欠として久保田鶴松君、井手君の補欠として橋本龍伍君をそれぞれ理事指名いたします。  なおこの際、委員の異動がありますので御報告申し上げます。すなわち去る二十四日に藤田義光君が辞任せられ、その補欠として圖司安正君が委員に選任せられました。     —————————————
  5. 生田和平

    生田委員長代理 それではこれより地方財政に関する件を議題に供します。本件に関しましては、前会において一應説明を聽取いたしたのでありますが、いまだ不十分なる点があります。政府より資料をお出しになりましたので、本日はなお詳細にわたつて政府よりの説明をお願い申し上げます。
  6. 立花敏男

    立花委員 前会の理事会で、今日出席を予定されておつた方々がほとんど一人も出てないのでありますが、御説明を願いたいと思います。
  7. 生田和平

    生田委員長代理 何の問題ですか。
  8. 立花敏男

    立花委員 委員長は前のときに、やはり委員長席にお着きになつておりましたので、委員長を中心として理事会がきめたのですから……。
  9. 生田和平

    生田委員長代理 それは政府委員の問題ですか。
  10. 立花敏男

    立花委員 そうです。
  11. 生田和平

    生田委員長代理 私はそういう先例はあまりないと思うのです、委員長政府委員から説明を聞くということは……。
  12. 立花敏男

    立花委員 政府委員出席できない理由です。
  13. 生田和平

    生田委員長代理 木村國務大臣は御病氣がまだなおりません。それで堀政務次官が御出席になることになつております。ただいま参議院において副議長選挙をせられており、それを終り次第出席するということでございます。なお大藏大臣は本日おさしつかえがあるので出席ができないということでありますから、その代理として政務次官あるいは主計局長等に交渉いたしておりますが、まだはつきりいたしません。ただいま地方財政委員会から政府委員が見えておりますからそれの説明の済むうちにまた何とかなると思います。
  14. 立花敏男

    立花委員 それから自治課長も本日出席の予定のはずであつたのですが、自治課長はどうして出て來ないのですか。
  15. 生田和平

    生田委員長代理 來ることになつておりますが、なお督促いたします。
  16. 立花敏男

    立花委員 それから資料を今日いただいたというのですが、資料はちつともいただいておりません。本日いただいたのは、六法全書があればわかるものばかりです。これは二十二年度までの決算のことしか出ておりませんので、今年に関する資料は何もないわけであります。これでは資料だとは言えないと思うのです。
  17. 生田和平

    生田委員長代理 ただいま配付するそうです。
  18. 立花敏男

    立花委員 前回委員会で現在來ておられる局長説明を聞いて、それでは不十分だから、最高の責任者である木村氏あるいは大藏大臣出席を求めましたので、本日また前会と同じ局長説明を聞くということは、前回会議結論にもとるのではないかと思うのです。前回会議結論に達しました局長説明では不十分だ、われわれが地方行政並びに財政を、ほんとうに、眞劍に審議するためには、やはり責任者責任のある説明をいただかないとやれないということを認めまして、その上で本日の会議を開くことになつたわけですが、現在のように会議が一時間も遅れてからでないと開かれない。あるいは出席を求めた政府委員が出て來ないということでは、政府委員がこの地方行政委員会の権威を無視したというふうに考えられるのです。この点委員長はどういうふうにお考えになりますか。
  19. 生田和平

    生田委員長代理 ごもつともだと思います。但し政府にいろいろ支障があつて、交渉いたしておりますが出ません。これ以上は督促するより方法がないと思います。
  20. 立花敏男

    立花委員 木村氏の場合は病氣だというので、これはやむを得ないかと思いまするが、大藏大臣の場合は、はつきりした理由がないと思います。ただいま委員長からの説明でも納得できるはつきりした理由はなかつたのであります。この点、もう少し追究していただきたいと思うのであります。地方財政の額から申しましても、その重要性から申しましても、決して中央の予算と懸隔がないと思う。はつきりした理由なしにこの委員会出席しないということは、重大な手落ちではないかと思う。出席できないはつきりした理由をお聞かせ願いたいと思う。
  21. 生田和平

    生田委員長代理 ただいま話をしているそうです。しばらくお待ち願います。その間地方財政に関する政府委員説明をなお詳細に求めたいと思います。
  22. 荻田保

    荻田政府委員 せんだつて説明いたしました問題につきまして、本日資料を持つて参りましたので、これにつきましてさらに御説明を申し上げ、なおその後の経過について御報告申し上げたいと思います。  この資料のうち、昭和二十四年度歳入歳出予算推定概算というのがございますが、これをごらん願いたいと思います。この資料の二ページ最後のところに、昭和二十四年度の歳出見込み総額を四千二十五億八百万円、こういう推定を下しておるのでありますが、これに対しまして、現在われわれの探しておりまする財源では、一ページ最後にございます三千八百三十一億九千九百万円、これくらいの歳入より見込めず、なお百九十三億九百万円という歳入欠陷を生じておるのであります。これに対しまして、今回國の予算等につきましての原案があるのでございまするが、それに関連いたしまして、さらにこの歳出を圧縮し、從つて歳入も少くて済むということに現在のところなつておるのでございます。その点で國の予算の関係で最も問題になつておりますのは、配付税の額でございます。この案によりますると、配付税の額は八百五十五億九百万円というものを見込んでおるのでありますが、これはその当時國の方の予算見積つておられました所得税及び法人税收入額に対しまして、法定の率でありまするところの、三三・一四%というものをかけた数字がこの数字になつておるわけでございます。この額をさらに圧縮して五百七十七億という有力なる案が示されておるのであります。このように減つてもなおかつ來年度地方財政がやつて行けるかということにつきまして、その案の根拠といたしましては、まずこの歳出四千億というものを三千五百億円まで圧縮できる、こういう考えに基いておるのであります。歳出を五百億程度圧縮しました理由——大体ここにございますうちで、一番上の給與費の千百十九億一千万円、これにつきましてはあまり違いございません。それから臨時的経費の九百四十四億二百万円、これにもかわりはございません。この臨時的経費はいわゆる公共事業費的な費用でございまして、大体國庫予算において五百億円の公共事業費が計上されるとした場合、地方でこれくらいの額になるということでございます。この点についてはかわりございません。かわりのございまするのは、その他の経費で、合計して千七百二十二億ございます。この数字が相当圧縮されておるのであります。これによりまして、大体三百億近いものを減らすということになつております。それから昭和二十四年度において予想せられる新規経費二百三十九億一千万円という数字、これが全部認められない。合計しまして大体五百億円の節減を加える。その結果歳出を三千五百億円として、歳入を見込みますると、税收入のうちの都道縣独立税及び同附加税市町村独立税還付税それから目的税、こういうものは一應この見込み通りとります。それから税外收入におきましても、大体この通りございます。從いまして、これは後に申し上げますが、公債の二百三十三億二千百万円というものは、一應地方債を発行するということにいたします。そういたしますると、三千五百億円の歳出をまかなうについては、配付税は五百七十七億あれば十分である。こういうような根拠に基いておるのであります。そこで配付税の性格からいたしまして、法定の率は、当然地方財源であるから、これをみだりに減額すべきでないという根本論は一應さしおきまして、單に收支のバランスがこれでなし得るかどうかという問題になるわけでございます。これにはまずわれわれが四千億を必要とすると考えております数字を、三千五百億円に縮めて、それではたして地方財政がやつて行けるかどうかということになります。これは申し上げるまでもないことと思いまするが、ここに歳出としてこういう数字を並べてございまするのは、決してこれがこのまま地方予算そのものではないのであります。その点國の方の、いわゆる予算額というものがきまりますれば、そういうものが一銭一厘も違わず予算になるというものとは違うのであります。地方予算につきまして、このような見積りをつくりますのは、來年度これこれの仕事をするならば大体これだけの金がいるだろう、こういう推測の数字にすぎないのであります。從つてこの数字自体をいくら切り詰めてみましても、仕事そのものにつきまして、やめるとかあるいは削減するというようなことを加えません限りは、いくらこちらでかつて数字をつくりましても、その数字では納まらないということになるわけであります。そこで先ほど申し上げましたように、給與費それから臨時的経費については差はございません。その他の経費を、下の新規経費を入れまして、五百億円程度削りましたが、はたしてこれでやつて行けるのかどうかという問題になるわけでございます、この数字につきましては先般もお話しいたしましたように、われわれとしまして持つておりまする地方財政に対しまする最近の数字は、別册の地方財政便覽にございまする通りに、昭和二十二年度の決算見込みなのであります。この決算見込みから二十四年度の見込み数出しておるわけであります。從いましてそこに倍率を使わなければならぬわけであります。結局その点において見解の相違があるわけであります。われわれといたしましては、物價指数のみであるとか、あるいは経費構成内容というようなことからいたしまして、大体四千億という数字になるような計数を出しておるわけでございます。それをさらに削減してその倍率を縮め、三千五百億という数字が出たのでありまして、この点結局のところ何と申しますか、平たい言葉で申しますれば水かけ面になりまして、何倍いるといい、何倍で十分だというような、結局水かけ論になるわけでございまするが、われわれといたしましては、とうていこのような数字では今までのようなやり方をしておつてはいけないのではないかという懸念を持つておるのでありまして、もしこれをいたしますれば、相当経費について削減を加え、從つて事業等については中止をしなければならぬものが起るのであろう、こう考えているわけであります。從つて問題の配付税を削減したということは、一にここのところに問題があるわけでございまして、もしこのように歳出を五百億円実際問題として縮めることができなければ、地方財政が非常なむりな状態になりまして、標準率で見ております税等は、相当標準率超過課税を行わなければならないし、最近いろいろ新聞等をにぎわしております法定外独立税を相当とらなければならないという問題が起るのであります。さらに税でまかなえませんと、好ましくありませんが、寄付金というような問題にかかつて行くことになるのではないかと思います。なお御参考のために、その地方財政便覽の二十二ページに、二十三年度の道府縣主要税目につきまして、賦課率賦課定額等を書いてございますが、これをごらんになりましても、都道府縣におきまして半数以上のものが、標準率超過課税を行つておるような次第であります。その裏のページ市町村数字出しておりますが、市町村は大体七割程度のものは標準率超過課税を行つておるというような状態であります。こういう状態がさらにひどくなる傾向にあるのではないかということを考えております。  なお地方債の問題につきましては、いろいろ地方債が発行できるかできないかというような問題がありましたが、ここに二百三十億程度を発行することができるようになつたわけであります。この二百三十億という数字は、われわれとしてどういう趣旨でつくつたかと申しますと、從來この裏のページにありまするいわゆる臨時的な経費というようなものは、地方財政としてはすべて地方債をもつて処理するという建前になつてつたわけであります。この点國の方の、大体一般事業については公債を発行しないというのと、大きな違いであると思います。ところが、地方債を発行いたしますことは、いわゆる健全財政の線にも沿いませんし、また地方債発行そのものがあまり多額になりますと、むずかしくなりますので、これを圧縮するということを考えておつたのであります。二十三年度におきましても、相当額を圧縮する。つまりこれだけの臨時経費を支出いたしましても、地方債はその一部分に充てるだけで、他は一般財源に振りかえる、つまり一般財源。税の増徴によつてこれを処理する、そういう考えであつたのでありますが、この二十四年度の二百三十億という数字は、その考えをさらに徹底いたしまして、最小限度公債を切詰めるという考えをもちまして、この二百三十三億を出したのであります。つまり一般財源補強をもつてしても、どうしても処理できないもの、具体的に申しますと、小さな町村等におきます臨時的な経費とか、あるいは災害の場合の経費とか、あるいは税をもつて負担することの好ましくないもの、たとえば水道とか、交通事業等建設事業、こういうのも最小限度を選びまして、公債は二百三十三億でよい。從つてこのかわりとなるものは、一般財源補強によつてカバーしなければならないのだということを最後にもつてつておるわけでありまして、一應二百三十三億でいいという数字出しておつたのでありますが、これは大体承認せられておるようであります。この根拠としましては、いわゆる総合予算均衡というような見地から、この額だけは他の、國の会計におきまして、見合う財源があるのでありますが、ただいま聞いておるところによりますと、このうち大体百八十億は厚生年金とか、簡易保險等を見返り、それから五十億は地方債自体償還額、こういうものを充てて、二百三十三億というような数字が出ておる次第であります。  今までこういう経過になつておりますが、地方財政委員会としましては、とうていこれではやつていけないという考えをもちまして、この五百七十七億になりました配付税の額を、さらにふやしてもらいたいという考えをもつておるのであります。しかしながらこの総合予算均衡ということが、非常に強い意向のように聞いておりますので、もはやそのような方法は不可能ではないか。この場合には、最小限度この公債発行額配付税の方に切りかえる。言いかえますれば、配付税法定の率を確保しまして、そこでふえました額だけは地方債の方を落す。こういうことが最小限度の要求としてできないかという点で、目下各方面と交渉しておるような次第でございます。大体昭和二十四年度の地保予算に対します現在の交渉の概要でございます。
  23. 門司亮

    門司委員 大体は今の全明を聞いたのでありますが、この地方配付税の前に一應聞いておきたいと思います。これは木村君がおいでになれば、木村君に聞くことですが、この前の委員会でも、足鹿君が聞かれたことでございます。第五種配付税がおそらくなくなるであろうというようなことが、各府縣にあらかじめ通達されておつた從つて府縣はそれを土台にして予算を組んでいると思いますが、地方財政委員会は、どういう根拠から、配付税法の二條ないし三條に定められておりますところの、当然出さなければならない率を出さないかということと、それを裏づけすることのために、同じように配付税法の中に第五種配付税を配付しなければならないことが規定してありながら、これを配付しない。だから、それを見込まないで、予算を組んでおけというような指令を出されたかということであります。これは單に歳入がそれだけ減るから、それだけのものを見込んでおけば、歳入欠陷が当初予算から來るということを避けるために、一應親切のやり方であるかのように聞えますが、すでに地方予算を組む上につきましては——ここに東京都長官もおいでになつておりますので、おわかりと思いますが、この第五種配付税がなかつたならば、おそらく都道府縣追加予算財源見通しがつかないと私は思う。また追加予算として計上さるべきものは、大体第五種配付税に相当するものが、多くこれにあてはめられているというように、われわれは從來考えている。これがまつたくとれないというようなことが、しかも内示がされておつたというようなことは、その意図が那辺にあつたかをまずお伺いしておきたいと思います。
  24. 荻田保

    荻田政府委員 配付税法定率を減らして、税額を減額するという根本問題については、われわれもたびたび申し上げている通り地方財政委員会としましては根本的に反対でございます。ただおつしやいました第五種配付税の計上を、さしあたり当初予算に計上してはいけないという趣旨通牒は、おつしやいました趣旨と少し違うと思います。と申しますのは、配付税の額は、総額において來年は相当殖えることは、われわれはもちろん期待しておつたのであります。出しました当時大体どれだけふえるかということは、まだ國の予算がきまりませんし、未確定であります。從つてこれをやたらに地方が計上いたしまして、法定額だけ分與されないと地方財政は非常に困る立場に立つ。ことに申し遅れましたが、配付税総額そのものはふえましても、各團体におきましては、必ずしも総額のふえたと同じ率によつて増額するものではないのでありまして、あるいは極端の場合には、配付税総額は二倍になつても、各團体に対する配付額はむしろ減少するというような場合も起るかもしれない。そういうことを懸念いたしまして、大体二十三年度の配付額以上を組んではいけないという指示をしたのでありますが、その際に、第五種の配付額はその計算の中に入れないでくれということが言つてあるのであります。これは何も第五種配付額というものを、二十四年度以降廃止するという考えではないのでありまして、第五種配付額は、御承知のように、種々な諸事情を考慮して分與する金でございますから、これも当てにならない。当てにしないと申しますのは、前年都からこれがどれくらいあるかというようなことを推測するのにむずかしい金でございますので、地方團体財政経理が、こういうものを計上することによつて、もしも困難な場面に直面するようなことがあるといけませんので、その額だけは除いて、第一種から第四種までの範囲内で計上しておいてくれという通牒が出ている次第であります。
  25. 門司亮

    門司委員 大体趣旨はわかつておりますが、從つて私の聞かんとすることは、こういう趣旨のことをお出しなつ根拠を、もう少しはつきり聞かしていただきたいのであります。  それからもう一つは、もし現実の問題として、ここまで配付税が減らされてまいりますと、おそらく第五種配付税は、非常に困難だと私は思う。そうすると、大都市あるいは都道府縣では、おそらく追加予算も非常に大きな支障を來たすことが必ずできて來る。また追加予算を組めないじやないかということが一應考えられるのでありますが、その点の見通しは一体どうであるか。さらに政府は一應七百二十億に減額しようとしたが、これは大藏省の方がおいでなつたとき聞いた方がいいと思います。これをさらに五百七十七億に減らされるという法的の根拠を、一体どこに見出しになつているかということであります。政府が一方的にそういうことをきめて参りましても、地方配付税改正あるいはこれに何らかの処置をしなければ、政府の一方的の処置では私はできないと思う。法律改正がまず先に行われなければならないと考えておるが、その点の見通しは一体どうなつておりますか。はつきり申し上げておきますが、もし配付税法の率あるいは配付税の中に、本年を限つてこういう配付税のさだめ方をするということが出て参りましても、私は少くとも反対しなければなりませんが、委員会が反対し、國会が反対した場合に——むろん國会が反対すれば予算が組めませんが、委員会としてはこういうものを私は認めるわけに行かぬと思います。こういう処置の講ぜられない前に、政府は一体こういうものを見積つて、これが地方に流されて、地方ではどういう結果になつたかと申しますと、大体七百二十億の内示された予算面から、さらに五百七十七億に減額されて参りますと、お体の見込み額において相当大きな開きができて來ていると思う。一例を申し上げますならば、神奈川縣配付税は、お示しの趣旨をくんで、大体六億六千万円を組んでおりますが、これはおそらく前年度の徴收額に対する二〇%ぐらいの増額を私は見ておると思う。いわゆる自然増加を見ておると思う。しかもそれは七百二十億を基準として、大体それくらいのものを見込んでおると思う。これがさらに五百七十七億にになつて参りますと、その間の開きというものだけが、当初予算から歳入欠陷になつて現われてくる。これでは地方公共企業体は、当初予算で、もう政府処置が非常に遅れて、政府処置が惡いことのために、歳入欠陷を來すというようなことがあるといたしましたならば、本月一ぱいに各都道府縣といわず、市町村といわず、予算を編成しなければならない各地方公共團体におきましては、予算編成の上に、非常に大きな支障を來すものができはしないかということが考えられるのであります。この点は財政委員会はどういうふうにお考えになつておりますか。
  26. 荻田保

    荻田政府委員 この配付税の額が法定の率をかえることができませんで、これがたとえば五百七十億ということになりますと、おそらく法的措置を必要とするような場合にあると思います。その場合はおそらく予算案と並行いたしまして、法律改正案が出されなければならないと思います。  それから第二の御質問の配付税が減額いたされました場合、現在の地方財政をやつて行くことは非常にむずかしい問題であるということは、まつたく同感でありまして、この点につきまして、そうきまりますればそれしか地方財源がないのでありますから、それに合せて、相当思い切つた事業、あるいは行政整理というような点についての檢討をしなければ、とうてい今までのような調子ではやつて行けないという事態になるだろうと思います。
  27. 千葉三郎

    千葉委員 ただいまの問題に関連しておりますが、七百二十億、あるいは今回五百七十七億ということに政府が削減するという、その削減することにあたつて地方財政委員会も何か御相談にあずかつたのでありましようか。あるいはそのところに、ただいま局長の御説明によりますと、削減されたからやむを得ずこの経當経費その他を三百億削る。そうして昭和二十四年度新規経費をゼロにするというような御説明でありまするが、その根拠は、これを大幅に削られたからこの二項目を削るというのであるか。あるいは五百七十七億——少くともこの程度にしてほしいとか、何かそれに対する根拠があつたのでしようか。そのことを承つておきたいのです。
  28. 荻田保

    荻田政府委員 歳出の方を五百億削りましたことにつきまして、先ほど申し上げましたように、新規経費を大体二百億削りましたのは、新規経費というものは一切いけない。こういうことでございます。それから既定の経費につきまして三百億程度削りましたことは、先ほども申し上げましたように二十二年度から推測いたしましてこの程度倍率でよいというふうなことでありまして、これを檢討いたしましても、具体的にどうという理由はないのでございます。いわんやこの事業をやめるからこれだけ金が少くてよい、こういうような趣旨はさらにないのでありまして、総額においてこの程度減らしてもやつて行けるといいまするか。逆にこの程度減らした額をもつて來年度財政経理をしろという趣旨に受取つておるのであります。
  29. 千葉三郎

    千葉委員 そういうことになりますと、この前の委員会でお話があつたように聞いておりますけれども、自治警察の問題であります。地方においては自治警察の巡査の月給が拂えない所が相当あるようです。また分割拂いをしておる状態でありますが、市町村における自治警察の経費は、新規経費にはいつておるように思いますが、それはいかがでありますか。
  30. 荻田保

    荻田政府委員 給與に関しまする部分は給與費の中にはいつております。その他の経費につきましては、この表の三段目の「昭和二十三年度新規」の中にはいつております。
  31. 門司亮

    門司委員 もう一つお尋ねいたします。起債の二百三十億が認められるということでありますが、この中には教育の問題から見て、新規事業を全部やめるということになりますと、六十二億ですか、全部やめられることになります。從つて二百三十億の中には六・三制に要する教育の問題に対する起債は、認められないことになるのでありますか。
  32. 荻田保

    荻田政府委員 この起債を認めます対象になりますいわゆる臨時的経費につきましては、お配りしました資料の二十四年度歳入歳出予算推定の三枚目、臨時事業費というのがございます。その中に入つておるわけでございます。教育費は総額において三十四億程度計上してございます。この全部が起債というわけではありません。これが起債の対象になるわけであります。そこでこの数字は先ほど申し上げましたように、公共事業費は一應五百億円という案でございまして、その中には六・三制の新築費は入つておりませんので、從つてここにあります教育費の中にも六・三制に対する経費は入つておりません。從つて起債も認めないという方針であります。
  33. 立花敏男

    立花委員 局長にお聞きしたいのですが、一体地方財政委員会はどちらの立場に立つてこういう予算をおつくりになつたかということであります。今まで私たち地方におりますときに聞いたところによりますと、地方財政委員会地方財政の確立を目指されまして、むしろ地方の立場に立つて努力されたということを承つてつたのですが、今度のこの予算のきめ方から見ますと、全然今度は逆の立場に立つておられるということが当然予想されるのです。すなわち地方財政委員会では約四千三百三十七億くらいの歳出を見込まれておつた。それがここに書いてある四千二十億ばかりの予算になり、それがさらに三千五百億の削られる。約八百億近くの削減です。しかもその削減の仕方が今お聞きしますと、その他の経費の三百億、その内容も檢討せずに、頭から三百億円削つておる。あるいは新規事業も、その新規事業の緩急性をお考えにならずに全部削つておる。こういう建前から、当初お考えになつてつたよりは八百億も削つておきながら、しかもその地方に対する影響というものを全然お考えにならずに削られて、歳入の面においてはむしろ法定を破られて五百七十七億を承認しようというような形に出ておられる。こういうことは地方財政委員会がどちらの立場に立つておるかということを、はつきり疑わざるを得ないと思う。今度地方財政委員会と自治課が一緒になりまして、地方自治廳をおつくりになるそうですが、こういう建前から、中央の官僚的な統制をそのまま機構の上にまでも持込んでいくような——それは地方財政委員会の強化となつて現われるのでしようが、地方財政委員会の性格をもちながら、もし今度の予算に現われるような、地方における強化を、地方自治廳の設置によつておはかりになるならば、私たちは絶対反対しなければならないと思うのです。今年度の予算の上に私たちがもつておるそういう疑問に対して、はつきりお答え願いたいと思います。
  34. 荻田保

    荻田政府委員 地方財政委員会自体につきましては、地方財政委員会法の第二條でございますか——にあります通り地方團体側の利益を擁護するが、しかし國家公益の見地において行うということになつておりまして、この点は單に地方財政だけの立場を主張しようとするものでもなければ、國家財政だけの立場を主張するものでもなく、両者の調和というところにわれわれの理想を置いておるわけでございます。從いまして、先ほどから申し上げておりますのは、これがどうきまつても、政府案であるとか、地方財政委員会案であるということではございません。この間からの御要求の通り、今までの経過を話せというお話でございますので、ざつくばらんに財政委員会及び政府等で考えておりますことを申し上げたわけであります。
  35. 立花敏男

    立花委員 今局長のお言葉の中に、國家公益というお言葉があつたのですが、どういう建前に立つて國家公益の立場から八百億削減されたのか。それはそういうことは言えないと思う。局長がさつき言われたように、具体的に檢討せずに数字の上から削つたのですから、國家公益ということは言えない。國家公益の立場に立つならば、國家公益の地方における具体的な調査をなさつてから削られるなら、國家公益ということは言えるでしようが、むしろこういうことをやると、國家公益を害することになると思うのです。その点どういうふうにお考えになりますか。
  36. 荻田保

    荻田政府委員 地方財政を充実しなければならないことも必要でございまするが、そうかと申しまして、経済九原則はひとり國家財政だけでなく、地方財政にも適用されるものであります。総合して判断しなければならぬのでございます。その総合の力から、どうしてもこれより來年度配付税と申しますか、國庫予算を組めないとなれば、地方財政としてもその線に沿つて、ものを考えるよりしかたがないのでございます。
  37. 門司亮

    門司委員 ここに大藏省の方か大藏大臣おいでなつたときの方がよいと思いますが、しかし大藏省の方がおいでになりませんから、さつきの起債の問題に関連してお聞きしておきたいと思います。教育に対する起債が認められないということになつてまいりますと、今六・三制の完備をいたそうとしております地方公共團体は、非常に大きな支障を來すと私は思う。それはおそらくどこの地方公共團体も同じことと私は思いますが、学校の増建築に対しましては、國庫補助とその半分の財源は、大体起債にまつておるのが普通だと私は思います。そうなつてまいりますときに、この起債が全然認められないということは、六・三制に対する補助金が一つも出ないということを、裏づけするかどうかということです。これは二つともまつたくなくなるということになりますと、地方財政の上に、六・三制の実施が不可能だということがはつきり言い得ると思います。これをかりに横浜市を一例にとつてみましても、横浜市のごときは、二十五年度、來年の三月末日には新しい教室を、六・三制の上の三年だけに充てることのためにも、四百八十八教室建てなければ、來年の三月には生徒を入れることはできないのであります。それはどうしても本年度内に行つておかなければできない。しかも現状は二百二十という教室を小学校の方に食い込んでおる。そこでこれを緩和することのためには、どうしても本年度内に、先ほど申し上げました四百八十八教室を建てなければ子供を入れることができない。これが起債も認可されなければ、補助金もなくなるということになると、一体來年度は子供をどこに入れるかということになるのであります。こういう大きな問題が附随して來ると思うのであります。これは大藏省関係でありませんから、はつきりしたことは言えないと思いますが、大体六・三制の教育費のことのために起債ができないことは、補助金が一銭もないということを裏づけするものであるか、どうかということを、念のために伺つておきます。
  38. 荻田保

    荻田政府委員 地方債はこの通りなのでございますので、この地方債を実際に認めます場合の事業の選択も、いわゆる國家的見地からこれを判断しなければならぬはずでございます。一方公共事業費も、そういう意味におきましてその内容がきまると思うのでありまして、公共事業費ですら、六・三制の建築を認めないという方針がとられる以上、その方針についていろいろ批判はあると思いますけれども、一應そういう方針がとられますと、地方債もその方針に沿つてやるよりいたし方ない、こう考えておるのであります。もしそういたしませんと、逆に國の方で公共事業費として補助金も出そうというような仕事が、今度は地方債の関係から消化しないという形になつてまいります。
  39. 千葉三郎

    千葉委員 從來の慣習といたしまして、地方においては所得税に対する三十三というものをかけて大体予算に組むのが例になつているのでありますが、今度おそらくはあぶないと思つて七百二十億で大体の見込みをつけて、そこで組んでおるのではなかろうかと思う。それが五百七十七億になりますと、そこに穴が明く。その上に過般全國の縣会議会議が東京にありましたときに大藏大臣出席して、今回の地方債の公募は、五百億は自分が十分保証するというように言つたというので、非常に喜んでみな各府縣に帰つてそれを報告して、地方債が五百億程度は大丈夫だというつもりで予算を組んだように聞いております。ところが今回のこの措置によりますと、非常な穴が明くことになつて追加予算はむろんのこと、ほとんど予算が良心的に見て組めないのじやないかと思う。これは政党政派を超越した非常に大きな問題であつて地方の当局がほんとうに仕事に対する熱意を失うのみならず、組むこと自体が非常に困難になつて來るのじやないかと考えるのであります。ちようど東京都知事も見えておられますので、地方財政委員という肩書でなく、東京の実際予算を編成するにあたつて、この程度で組めるか組めないかというようなことを承りたいと思います。
  40. 生田和平

    生田委員長代理 ちよつと速記をやめて……。     〔速記中止〕
  41. 生田和平

    生田委員長代理 速記を始めます。
  42. 立花敏男

    立花委員 さいぜん門司委員からも御発言があつたのですが、國家公益というものに対する扱い方が、非常に観念的に扱つておられる。たとえば六・三制の問題でも、子供を青天井で教育することはできない。あるいは臨時的経費の中に含まれておりますところの、たとえば緊急災害費というようなものは、決してそのままにほうつておくことはできないのです。特に関東の水害あるいは坂神地方の水害、ああいうものはほうつておくことはできないと思うのです。そういうものを一文も出さずに全部お削りになることは、決して國家公益の立場に立つて考えられたと言えないと思うのです。局長の言つておられる國家公益というのは、何か数字の上のわくがきまつてつて、それを破ることができないという、非常に限定された意味の國家公益ということを言つておられるのだと思うのですが、そういう立場からは委員会では審議できないと思うのです。委員会としては、あくまでも具体的な住民あるいは國民の生活の立場に立つたところの、國家公益事業を具体的に論じて行つて、それに必要な費用を、いかに捻出し財政を確立するかということを、議論の焦点としなければいけないのでありまして、局長の言うように、何かここできまつているのだからしかたがないというような考え方では、委員会の審議は進められないと思うのです。あくまでも委員会としては独自の立場に立つて、具体的な國家公益の立場から話を進めないと間違つて來るのじやないか、さか立ちした議論になるのじやないかと思います。局長は先ほども、こういう情勢では、寄付金あるいは地方独立税法定外の徴收によつて賄わなければいかぬと言われたのですが、寄付金というものがいかに惡弊があるかということは、これはもう御承知だろうと思います。学校寄付の問題にしろ、あるいは警察寄付の問題にしろ、その他の寄付金の問題が、いかに惡弊があるか、これはきのうの新聞でも、役所の寄付は一切やらないようにするのだというようなことが新聞記事に出ておりましたが、このこと自体が、今までの地方寄付がいかに弊害があるものであるかということを、はつきり物語つておると思うのです。独立税の問題にいたしましても、今までの地方税のあり方が、大衆課税的のものであり、また今までの地方財政委員会でお考えなつた新税、あるいは税率の増徴というようなものが、ほとんど大部分が大衆的なものであるということを考えますと、いわゆる一定のわくをはめて、それ以上は破られないのだという観念のもとに、大部分の財政的の寄付を、大衆の負担に轉嫁して行こう、しかもそれを知りながら、天下り的な、こういうふうな予算を編成されるというところに、地方財政委員会の根本的な誤りがあるのではないかと思うのです。委員会としてはあくまでも地方の実情に即した予算を組んで、足りないところは足りないのだ、國からもらわなければいけないものは、國からもらわなければいけないのだというふうに、はつきりと態度をきめるべきだと思います。私たちといたしましては、この配付税の問題も、これは徹底的に反対いたしまして、できたら委員会として全会一致で、減額反対の決議でもすべきじやないかというふうに考えておるのですが、こういう点で地方財政委員会の方では、どういうようなお考えをお持ちですか。
  43. 荻田保

    荻田政府委員 先ほどから申し上げております通り、この間からこの問題に関する折衝の経過を御報告申し上げたのでありまして、われわれ委員会としましては、今おつしやいました通り、六・三制等の経費を全部認めないというようなことは適当でない。災害復旧も同じだ。またおつしやいました寄附金等もよろしくない。みだりに法定外独立税をつくつて課税をすることもよろしくない。ただいま御説明がありましたように、五百億くらいの配付税が削られるならばそういうことになる。これが困るからわれわれとしましてはこの打開に努力したい、こういうように考えておるのでありまして、われわれとしてそれでいいというような趣旨において申し上げているのではないのでございます。
  44. 足鹿覺

    足鹿委員 中央ではきわめて簡單に起債の問題、あるいは配付税の問題等は、このような方向でやれというような、通牒一本で一應けりがつくのでありますが、陳方の実際の衝に当つておる者は、たとえば土木事業にいたしましても、先刻門司君からもお話のあつた六・三制の校舎の設立の問題について見ましても、事実手を下し、具体的に進めており、また進めようとしている事業があるのであります。これらの問題についてきわめて簡單に、事務的に中央で御通牒を出されますが、地方に與える影響はきわめて大である。極端に申し上げますならば、今のままの姿で行けば、地方財政は破綻に瀕して、まつたくにつちもさつちも行かなくなる、こういうことを皆が眞劍に心配をいたしておるのであります。で今までの経緯について伺つたのでありますが、この点については地方財政委員会としては、正式に会議をお開きになつて、どういう基本的な態度をもつて臨んでおられるか、地方財政委員会昭和二十四年の地方財政に対するところの正式の会議においては、どういうことが決議をされ、どういう方針により、今後この問題を解決して行くかということを、この際もう少し資料的な取扱いでもよろしいのでございますし、文書等によつてでもけつこうでありますが知りたいと思うのであります。今局長のお話を聞いておりますと、いろいろ重要なことを立て続けにお話になりました。われわれがこういうようなことを、軽率に、他の人たちにいろいろ意見を求めたりする間に間違つてはなりません。そういうような点で私たちも眞劍に檢討を加えたい。從つて今申しますように、地方財政委員会の正式の一つの決定事項、それについての経緯の概況というようなものを、ひとつ文書にしてお渡しが願えるかどうかということをお伺いいたしたいのであります。
  45. 立花敏男

    立花委員 ひとつ本日の地方行政委員会の決議として、現在提出されておりますところの、昭和二十四年歳入歳出予算推定概算書に現われている範囲の、二十四年度の予算に関してありました局長説明、それによつてわかまりしたところの配付税の減額の問題に関しましては、地方財政委員会は納得することはできないという決議をとりたいと思うのでありますが、皆さんにおはかり願いたいと思う。
  46. 河原伊三郎

    ○河原委員 本日の会議におきまして、いまだ正式に本会議も開かれて論議されておらない際におきまして、決議をいたすことは穏当でありません。
  47. 足鹿覺

    足鹿委員 今の立花君の動議は成立したものとしてよしろゆうございますか。
  48. 生田和平

    生田委員長代理 委員会では從來あまり決議をとつておらぬで、あるいは要望事項という意味でやつておりますが、今河原委員からの御意見があり、予算説明も何もないのに決議すべきではないということでありますから……。
  49. 立花敏男

    立花委員 私が申しますのは、そういう議事運営の技術の点を申しておるのではありませんので、それを委員長にお任せしたいと思いますが、とにかく本日の提出された資料並びに説明によりまして、この配付税の問題は、委員会として何らかのはつきりした反対の意思表示をいたしたいと思うわけでありますが、適当におはかりを願いたいと思います。
  50. 生田和平

    生田委員長代理 これは私個人の考え制ありますけれども、この配付税を減額してもよいという意見をもつておられる委員は一人もいないと私は思うのであります。ただそれは政治的の折衝もいろいろあるのでありまして、どうなりますか、これは未來の問題でありますが、われわれの意見としては、やはりこの配付税は減らしてもらいたくないということは、おそらく皆さんの御意見だろうと思われます。ただ決議の形式をどうとるかということは、これは皆さんの御相談でありまして、私の一存では行かぬわけであります。
  51. 千葉三郎

    千葉委員 ただいまのことは非常に重大だと思いますので、何か意思表示をするために申合せ程度におきまして、これを反対するというわけでなく、増額を要望するような意味のことを強くうたつたらどうか、こう思うのでありますが、いかがでしようか。
  52. 橋本龍伍

    橋本(龍)委員 今御発言になりました点について、私どもももちろんそういうことを要望する点においてはやぶさかでないので、從來からもできるだけの努力をいたして來たわけでありまするが、現在非常にデリケートな交渉をしておる最中でもあるようでございまするし、もう少しいろいろな説明を聞きたい点もありまするし、本委員会の決議とか、申合せとかいうことでなくて、ここで強く各委員が要望したということを速記録にとどめておく程度で結構じやないかと思います。
  53. 門司亮

    門司委員 一應ごもつとものようにも聞えますが、しかしわれわれは少くとも地方行政委員会委員として、地方行政並びに地方自治体の発達といいますか、さらに日本の民主化のためには、やはり從來の、國家行政ということよりもむしろ官僚行政であつたものを、民治行政に引直すことが日本の民主化の一番重大な問題だと思う。その日本の民主化のために一番重要な役目をもつておりまする地方公共團体が、完全にその任務が遂行できないというようなことになつて参りますれば、これは國家公益の上から申しましてもきわめて寒心に堪えないのであります。從つて、私は政府の意図が那辺にあるかということが確定せざる以前におきましてはまだしもでございますが、すでに新聞で、当然あるべき八百五十五億というものが七百二十億に内示され、さらに発表によりますると、これが五百七十七億に減額され、そして新規事業を一切認めないというような、べらぼうな案を実際上の問題として今もつて來ているわけであります。これが政治折衝がいかに行われているかということは、私どもうなずけるのでありますが、しかし政治折衝の最も強い効果的な裏づけをするものは、國民の声だと私は思う。その國民の声を反映せしむることは、やはりわれわれ地方行政委員会の意見というものが、國民を代表した者の立場から当然とり上げてしかるべきだと思う。これなくして、だれが一体ほんとうに政治折衝をするかということであります。大臣の政治折衝は國民の意思を体しての政治折衝だと私は考える。その場合に國民の意思表示をすることが、一体どこに不都合があるかということであります。從つて本日いろいろな事情もありましようが、しかしこの問題に対しましては、どうか政党政派を超越いたしまして、そうしてだれがどうというようなことでなくて、地方財政委員会の一つの申合せ、あるいはこの決議等をすることが困難であるといたしますならば、申合せとしてこれを一應文書に直しまして、大げさにすることが惡いというならば、委員長からも、大藏大臣なり、総理大臣にひとつその趣旨を十分傳えてもらいたいということにしていただかなければ、地方行政委員会が一体何のために審議しておるかということがわからない。すでに提案されて、予算が全部きまつてしまいまして、それからここで具体的に申しますると、それをくつがえすということは、非常に私は困難だと思う。今確定化していなければいないほど、早くわれわれはこれを要望することが効果的ではないかと私どもは考えるのでありますから、いろいろな事情がございましようが、この際本委員会はこれを申合せ事項として、單に速記にとどめるというようなことだけでなくして、これをぜひ具体化していただきたい。そうしてわれわれの意図を國民に知らせ、國民もまたその意図において運動を続けて行くということにいたしたいと思いますので、ひとつできれば——できればではありません、ぜひひとつ、この委員会の申合せ事項として、政府に強く要望するように、委員長はおとりはからいを願いたいと思います。
  54. 龍野喜一郎

    ○龍野委員 ただいまの御発言ごもつとものようでもあるのでありますが、先ほどから聞いておりますと、局長は今までの経過をありのままを報告しておるという再三の御説明があつたようでありまして、地方財政委員会委員長、あるいは大藏大臣のこれに対する所見というような点は、まだ承つていないようでありまするから、そういうような最高の責任者の報告あるいはお考えを述べてもらつた後に、そういう問題に触れてもおそくないように思いますが、どうでしようか。     〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  55. 立花敏男

    立花委員 そういう意味で本日最高責任者の御出席を願つたわけなのでありますが、理由はつきりしないままに御出席がないわけです。こういうことで日を経ますと、門司委員が指摘をしたように、きまつてから私たちが非常に大きな壁を破らなければならない立場に追い込められることが、当然予想されると思います。そうしてこれも門司委員がおつしやいましたが、現在こそが私たちの意思表示をはつきりする、最も効果的なときであると考えますので、ぜひひとつやつていただきたい。從つてこれは局長の言葉をかりますれば、國家公益の立場から、本日私たちがいろいろな意思表示をいたしましても、益こそあれ、決して何ら害はないと考えております。
  56. 千葉三郎

    千葉委員 私はただいまの提案に賛成するものであります。どうしてもこの際が一番大切でありまして、大藏大臣は二十八日に予算会議で大体の御説明をなさるようでありますが、だんだんおそくなりますると、政治折衝の効果が少いだろうと思います。この際におきまして國民の代表である委員からも、地方財政の裏づけが必要である、ことにこの少額ではいかんともしかたがないという声を上げた方が、政府当局が向うに行つて、いろいろ交渉をするのに強い背景を背負いますから、効果的であろうと思いますので、むしろその点について、何らか申合せをした方がより政府のためになり、より國民のためになると思いますので、ぜひこの際申合せ程度のものをつくつて、これを発表していただきたいと思います。
  57. 生田和平

    生田委員長代理 暫時休憩します。     午後零時十分休憩      ————◇—————     午後零時二十三分開議
  58. 生田和平

    生田委員長代理 再開したします。
  59. 橋本龍伍

    橋本(龍)委員 この委員会として配付税の増額を要望するということについては、委員長から先ほどお話があつたように、各委員一人も反対の方はないと思いまするし、私どももいままでも続けて來たし、現在も続けておるわけでありまするが、現在政府側においても、党幹部においても、向う側と最後の努力をしておる時期でありまして、私はやはり先ほど委員長からもお話のありました通り、ひとつここでこれは休みまして、政府責任者出席を求めて、そうして一應責任ある説明を聞いてから申合せをするという方が、筋が通つておると思いますので、私はこの動議について、今日ここでただちに申合せをするということを延ばされんことを希望する次第であります。     〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  60. 門司亮

    門司委員 非常にわかつた話をくどくするようでありますが、政府委員説明を聞くことは必要だと考えりおります。從つて大藏大臣出席を実は要求しておるわけでありますが、いまだに出席もない。それから大体大藏大臣出席を求めましても、それは政府側の一方的の意見を聞くだけでありまして、われわれはさらにその意見を修正する、というと非常に語弊がありまするが、考え方を直していただくということについては、相当に強い意思表示をするということと、さらにまたわれわれの意思がどこにあるかということを、政府当局が答弁と言いまするか、説明をなさる前に、やはりわれわれが意思表示をしておくことの方が非常に好都合だと思います。同時にまた今示されておる、新聞にもすでに発表されておりまするものが、既定の事実でないとは言えないのであります。全然これが架空のものであつて、そうして間違つたものでは私はないと思う。ただその額において、あるいは五百七十七億がどう動くということは多少考えられると思いまするが、配付税法に基く配付税のなされないということも、私はこれは既定の事実だと思います。それからまた新規事業が一切認められない。その中には、ことに六・三制に要するような重要な起債も認められないというようなことも、またこれは私は現実の問題だと考えております。こういうすでに現実であり、既定の事実であるように形づくられておりますものを、いまさら当局の言を聞いて、そうしてきめなければならないというようなことでは、われわれは役目が勤まらぬと思うのであります。問題は時期を失するということが一番大きな失策になる原因でありまして、私は本日ここでこれを一應決定していただきまして、そうしてなお説明を聞きましても、その説明の内容は、おそらくわれわれが期待しているようなものでないと思うのでありまして、決して早くはないと思います。同時にまた大藏当局に対しましても出席を求めてもおいでになりません。これで二回目であります。一体いつまでわれわれは待てばいいかということであります。こういうふうに委員会自体が無視せられておりまするときに、われわれの意思表示が強く行われなければ、なおさらわれわれの委員会というものが当局から無視されてしまう。しかも、國家予算がきまつて、國家予算とにらみ合せたと言いまするが、國家予算がきまつて地方予算というものがその余つたものをもらうような形を今まで示しておりましたから、日本の行政が官治行政になつてつた——殊に私がこの機会に強く申し上げておかなければならないことは、民治行政にするために内務省はなくなりましたが、依然として大藏官僚の手によつて、日本の政治は官僚政治が行われておるということは事実でございまして、この日本の官僚政治を打破するためには、こうした機会に、大藏省にわれわれの意見を強く持ち込み、そうして大藏官僚の民主化をはからなければ、日本の民主化ということはとうてい考えられない。そうした意味においても、この委員会地方財政のために努力することに、一体どこに時期的に不都合があるか。ただいまの御発言の理由が那辺にあるかということを、実は了解に苦しむのであります。從つて委員会におきましても、いろいろな事情があることは知つておりまするが、しかしながら地方財政をお互いが何とかやつて行けるようにしようという氣持は、みな同じだと思いまするので、こういうことでこの委員会が当初から何か対立の空氣にあるかのような状態は、地方財政あるいは地方行政を受け持ちまするわれわれの委員会といたしましても、きわめて不幸な状態に陷るのではないかというように考えられますので、どうか將來当委員会が円満に遂行できるためにも、ひとつ要望程度と言いまするか、私どもは要望ではいかぬと思いまするが、まあ要望程度くらいで皆樣の御賛成を願つて、そうして繰返して申し上げまするが、將來当委員会の円満な遂行のできまするように、ぜひ御努力を願いたいと思いますので、このことをあえて委員長にさらに申し添えておきます。
  61. 立花敏男

    立花委員 政府が折衝中だから見合わせるというのが根本的な御意見だと思いますが、政府が折衝しておりますのも、私たちと同じ線に沿つて折衝しておるのではないかと考えます。やはり政府の折衝を裏づけます基礎になりますのは、何と申しましても國民の意思であり、また國民の意思を代表する國会の意思であり、それの分科としての当委員会の意思表示がはつきりなされてこそ、政府の折衝が十分有力なものとなり得るのだと考えられます。この意味におきまして、やはり本日地方行政委員会はつきりした意思表示をするということが、最も適当であり、また私たちのしなければいけない義務でもあるんじやないかと考えますので、ぜひひとつ満場一致で、申合せでけつこうでございますから、おやりいただきたいと考ます。
  62. 龍野喜一郎

    ○龍野委員 私は先ほど発言したのを固執するわけではありませんが、先ほど橋本委員からお話がありました通りに、今まではただ地方財政委員会の事務局長のお話を承つてつたということだけでありまして、露骨な言葉で申し上げるならば、これに対して政治的の責任を持つ人の説明、あるいはこれに対する質疑をわれわれ一ぺんもしておるわけではないのであります。從いましてただいまの事務的の説明を聞いて、ただちに本委員会として立ち上つて、何らかの意思表示を表明するということも、時期を一刻も爭そうということが必要であると言えば必要であるかもしれませんが、いやしくもわれわれ委員としては、愼重な態度をもつて臨まなければならぬと思うのであります。從いましてどうしてもその前に一應責任者説明を承り、これに対しての質疑を繰返して後に、適当な意思を表明するということでも、私はおそくないものと存ずるのでありますが、橋本君の御意見に私は全然同感であります。
  63. 橋本龍伍

    橋本(龍)委員 私重ねて申し上げますが、地方財政の現状に顧みまして、今事務局長から御説明のありました話に対して、もつともつといろいろ考えたいことが多々ございます。それでただいま門司委員からも御発言がありました通りに、今までに話の筋合いというものは大体新聞等でもにおつておるし、事務局長の話でもわかるではないか。あらためて関係閣僚から意見を聞かぬでもよろしいではないかというような御意見があるやうに思いましたが、私はここでぜひ総司令部の側と交渉に当つておる最高責任者から聞きたい。と申しますのは繰返して申し上げますと、今回の予算編成に関する問題は、昨年の十二月十九日、最高司令官の総理大臣宛書簡に基いておるということであります。この書簡は明瞭に指令と書いてございまして、この経済安定九原則に基いて問題が起つておりますので、私どもはこれに関して私どもの要望を一々決議するとか、あるいはまた申合せをするということであるならば、單に配付税の増額のみならず、地方税の問題に関しましても、あるいはまた税のとり方についても、その他予算の項目についてもすべてあるわけでありますので、私はこれを一々申合せするとか、決議するとかいうようなことは、國会の動きとしてけつこうなようでありますが、私は一度その前に、昨年十二月十九日のこの書簡の内容と、いかなる関係をもつて、こういう予算が組まれなければならないのかということについて、とにかく交渉の衝に当つておる責任閣僚の意見を聞いた上で、私どもは動く方がよいのではないか。こう考えておる次第であります。
  64. 小平忠

    ○小平(忠)委員 民自党の委員諸君がおつしやることも私は一理あるとは思いますが、この委員会責任者出席を求めていろいろお聞きするということは、すでに再三再四お願いしておる。他の委員会を見ましても直接責任ある主務大臣が委員会出席して、逐次情勢を説明されておるわけなのであります。そういう観点から見ますときに、特に全國の都道府縣は非常に重大な関心を持つております。國家の予算と並行いたしまして、先ほど門司委員からもお話がありましたように、從來國の予算がきまつてから地方予算がきまる。こういつた官僚独善主義的の行き方を打破するという面から、本委員会としてはここに取上げて、急速にこの問題に対する善後策を講ずるという観点から申しまして、先ほど決議という問題も出ましたが、一歩その点は讓つて、結局要望という観点から、ここに全員の申合せをして行くということは何らさしつかえないと思います。別にそういうことにこだわる必要はないのではないか。冒頭からこんな問題にこだわつておるというと、今後の本委員会の運営上非常に——何というか、こういうような当然やるべきことについて、いろいろ主観的な問題をやるということは遺憾だと思います。そういう問題を考えてみますときに、民自党の委員諸君も、大いに政府を鞭撻して、そうして眞劍考えておるのだという観点から、ひとつ御協力を願いたいと思います。
  65. 生田和平

    生田委員長代理 ただいま橋本君並びに龍野君から、本申合せあるいは要望のことは、政府責任者の意見をさらに聽取した上にしたいということと、先に御希望のあつた門司並びに立花君から、ただちに申合せ、あるいは要望事項を具体化したいという二つの御意見があります。採決の結果は大体わかつておりますが、当初からこういう問題を採決して、どつちかにきめるということは、はなはだおもしろくないと思います。門司さんなり、橋本さんなり、その他の方は、民自党の御意見もありますから、一應この問題はこの程度で本日は打切つておきまして、さらに政府の意見を聞いて具体化することにした方がよいかと考えますが、いかがですか。
  66. 門司亮

    門司委員 私はもし委員長がそういうおとりはからいでありますならば、それでもよいかとも思います。しかし少くとも地方行政委員会が、委員会の行うべき一つの処置として、またなさなければならない一つの仕事として、その時期を失したというようなそしりを、もしも受けるような事態ができますならば、あげてその責任は今日反対をなさつておられます方に負つていただきたい。われわれはできてもできなくても、やるべきものはやるのだということで、実際の仕事をして行かなければ、とうてい今日の状態ではなし得ることができないと思います。そういう意思を私どもはかたく持つておりますので、なすべきことが適当な時期になし得なかつたという、將來のそしりを受けますその責任は、もしそういう委員長のようなお話でありますならば、われわれは負いたくないということをこれにつけ加えておきます。
  67. 小平忠

    ○小平(忠)委員 ただいまの委員長の御発言によりますと、本日のところはこれでということでありますが、問題はしからば大臣に一体いつこの委員会出席を願つて説明を願えるかという問題です。昨日運営委員会でも強くこの点を言つておる。結局本日あるいは明日ということを要望しておりますが、なかなか出られない。そういう関係で一日、二日、三日、四日と延ばしておくということは、私は現段階では承知できないと思います。その点について委員長が今日なら今日、明日なら明日という、はつきりした確信がありますれば別ですが、その点を伺いたいと思います。
  68. 生田和平

    生田委員長代理 委員長の方では当局の出席をしばしば要望しておるのでありますが、どうも今日も参らぬのであります。なお次の委員会いはぜひ出席してもらうように交渉するもりでございます。
  69. 千葉三郎

    千葉委員 ただいまの委員長のお考えは一應ごもつとものようでありますが、事は急を要する問題でありますので、しかも橋本委員のおつしやる政府責任者、これが大藏大臣を指すのであるか、あるいは木村國務大臣を指すのであるか存じませんが、これは從來の例からいうとなかなか出ない。それがために重要な問題が延び延びになりまして、効果がないということになつたら、まことに悲しむべき次第であります。そこでこれを委員長のお言葉通りどうしても多数でされぬということであるならば、この状態を十分御説明して、委員会の空氣はこういう空氣だ。一人残らず配付税の増額を要望しておるのだ。この点を強く各方面にも御説明願いたいと思うのであります。その点を特にお忘れなくお願いしたいと思います。
  70. 立花敏男

    立花委員 そういたしますと、責任者が出て來て説明いたしまして、本日の説明と同じ趣旨であるという場合には、申合せをなさるおつもりでありますかどうか。念のためにお聞きいたしたいと思います。
  71. 生田和平

    生田委員長代理 それは委員さんの皆さんの御意見が御申合せをすることになれば、もちろんそういうことになると思います。
  72. 立花敏男

    立花委員 延期を提案され、あるいは責任者の答弁釈明を要求された方の御意見です。
  73. 橋本龍伍

    橋本(龍)委員 それはそのときにいろいろ説明を聞き、皆さん方の御意見も承つて考えたいと思います。
  74. 門司亮

    門司委員 そうなつて参りますと、なお一つ念を押して皆さんの御意見を伺つておきたいと思いますることは、この次の本委員会の定例日は今月の三十日であります。そうするとその間に非常に日にちがありまして、おそらくすでに國家予算はつきりきまつてしまつたような事態に私は立ち至るのではないかと思う。実際問題がきまつてしまつて、のつびきならないような状態に追い込んでしまつてから、主務大臣がここに出ていただいて今までの経過だけをお聞きして、さようでございますかといつて引下るくらいなら、最初からきようこういう議論をしなくてもよかつたと思います。できるならば本委員会処置といたしましては、月曜日に委員会を開いていただく、そうして必ず國務大臣の出席をお願いするということに申合せができるならば、私ははなはだ不満足ではありますけれども、数で押し切られるというような感情を残さないで行くというならば、その辺でひとつ御考慮を願いたいと思います。
  75. 野村專太郎

    ○野村委員 この問題は党派を超越して、お互いに異議のないことと思うのでありますが、しかし当委員会の円満なる運営の上から見ましても、今門司さんも、この結果いかんによつては民自党がその責任を負うべきだ、こういうようなことをお話になりました。われわれ委員といたしましても、政治的に責任を負うべきことに対してはやぶさかではないのでありますが、しかし問題が今日置かれているわが國の情勢から、それから経済九原則の峻嚴なる事実に対して、愼重に一つの見解に立つて、しかも國務大臣が、要求してもなおかつ出席し得ないことは、この問題をお互いが考えているような線に沿つて努力する過程にあつて出席でき得ない、こういうふうに考えておりまするので、そういう見方から幾分か皆樣と考え方が違つたのではないかと思うのです。しかし結論においては議員の職責としては議論の余地がない。私個人といたしますれば正式に提案をして、かみしもを着て決議をするということでなく、お互いが考えていることを率直に意見をまとめて要望するということですから、私個人としてけつこうだと思うのです。こういうことにおいて今千葉さんからお話になつたように、委員長においてしかるべく全員が考えている情勢をお話して、これに沿つて善処されるように、次の会においてはただいまお話のように、責任ある政府出席を求めて、この問題に対して善処しなければならぬと考えております。今後この委員会に課せられた重要な問題で、しかもこういつたような形で行くということは、とうてい委員の職責を全うし得ないものがある。こういう点において委員長にも善処されんことを要望いたしまして、この程度でこの問題は打切られたいと思います。
  76. 立花敏男

    立花委員 形式の問題で非常に意見の相違があるようですが、本質において配付税の減額に反対であり、配付税法定通りの額を配付せよということに対して、本日御出席の方が全員御賛成であるかどうか知りたいと思います。
  77. 生田和平

    生田委員長代理 配付税の問題ですが、これは個人々々別々の考えもありましようし、一概には言えないと思います。採決しないとわからないと思います。
  78. 河原伊三郎

    ○河原委員 先刻門司さんから御要望のありましたように、月曜日に開いていだいて、そのときに政府責任者出席せられるよう、委員長から御努力を願うことにしていただきたいと思います。     〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  79. 生田和平

    生田委員長代理 できれば月曜日に開くことにいたします。なお皆樣の御意向の大体の結論はわかつておりますから、政府の方へ私からよく傳えます。また月曜日には、ぜひ責任者出席を求めるように努力いたします。
  80. 門司亮

    門司委員 この機会にもう少し突つ込んで聞いておきたいと思います。安井さんも一つよくお聞きを願つておきたいと思いますことは、あるいはこれも大藏大臣が來なければわからぬとおつしやるかもしれませんが、現在示されておりますのと、ただいま承りました範囲の状態から観測をいたしますと、地方の自治体ではおそらく非常に財政に行き詰まつて政府考えております行政整理を、無理押しに行政整理という名前で押しつけなくても、財政上の見地から相当行政整理をしなければならないであろうということは、事実上言えると思いますから、これは政府の行政整理と予算案と関係があるとは私は言われないとは思いますが、一体そういうことをお考えの上で、こういう案を政府当局が考えているのかどうか、いやおうなしに行政整理をやらせるんだということを考えられているかどうか。この点をひとつお答え願いたいと思います。
  81. 荻田保

    荻田政府委員 地方團体の職員に対しましても、政府職員に対すると同樣の行政整理を行うという方針のもとに、來年度地方予算の関係を指示しております。
  82. 生田和平

    生田委員長代理 本日はこの程度で閉会いたします。なお次会は公報をもつて申し上げますが、今書記の話では月曜日に部屋があくそうでありますから、大体月曜日に本委員会を開くことにいたします。  なおこの際ちよつと申し上げます。來る二十九日午後二時、六大都市選挙管理委員國会に参り、地方政府委員の各位に選挙の情勢を報告いたしたい旨、松崎選挙管理委員会連合会長から申入れがありましたので、このことをお傳え申し上げます。     午後零時四十九分散会