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1949-04-08 第5回国会 衆議院 大蔵委員会 第9号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年四月八日(金曜日) 午後一時二十八分
開議
出席委員
委員長
川野
芳滿
君
理事
小峯 柳多君
理事
塚田十一郎
君
理事
宮幡
靖君
理事
風早八十二君 大上 司君 岡野
清豪
君 北澤 直吉君 小山
長規
君 佐久間 徹君
三宅
則義
君 吉田 省三君
宮腰
喜助
君
河田
賢治
君 河口 陽一君
出席政府委員
大藏政務次官
中野
武雄君
大藏事務官
(
主計局長
)
河野
一之君
大藏事務官
(
主計局法規課
長) 佐藤 一郎君
委員外
の
出席者
專 門 員 黒田 久太君 專 門 員 椎木 文也君 四月七日
委員北村徳太郎
君辭任につき、その補欠として
宮腰喜助
君が議長の指名で
委員
に選任された。 ――
―――――――――――
四月七日
專賣局特別会計等
の
昭和
二十四年度の
予算
の特 例に関する
法律案
(
内閣提出
第二九号) の審査を本
委員会
に付託された。 同月六日 製茶に対する
物品税撤廢
の
陳情書
(第七九号)
税制改革
の関する
陳情書
(第八六号) 宮崎市に
國民金融支社設置
の
陳情書
(第八八号)
國税徴收事務費全額國庫負担
の
陳情書
(第八九号)
ガソリン税創設反対
の
陳情書
(第九一号)
國庫補助金
並びに
國庫支出金支拂
に関する
陳情
書(第一〇 一号) 未
復員者給與法
一部改正の
陳情書
(第一一〇号) 果実に対する
引取税設定反対
の
陳情書
(第 一二五号) 三角港を
開港場
に
指定等
の
陳情書
(第一三五号) を本
委員会
に送付された。 ――
―――――――――――
本日の会議に付した事件
通信事業特別会計法
の一部を改正する本
律案
(
内閣提出
第二六号)
公團等
の
予算
及び
決算
の
暫定措置
に関する
法律
案(
内閣提出
第二七号)
專賣局特別会計等
の
昭和
二十四年度の
予算
の特 例に関する
法律案
(
内閣提出
第二九号) ――
―――――――――――
川野芳滿
1
○
川野委員長
ただいまより開会いたします。 昨七
日本委員会
に付託されました
内閣提出
、
專賣局特別会計等
の
昭和
二十四年度の
予算
の
特例
に関する
法律案
を、日程に追加して
議題
に供し、
政府
より
提案理由
の
説明
を求めます。
中野政務次官
。 —————————————
中野武雄
2
○
中野
政府委員
專賣局特別会計等
の
昭和
二十四年度の
予算
の
特例
に関する
法律案提出
の
理由
を御
説明
申し上げます。 本年六月一日から、
日本專賣公社
及び
日本國有鉄道
が設置せられ、また
逓信省
が郵政省及び
電氣通信省
に分割されることになりました
関係
上、
專賣局特別会計
及び
國有鉄道事業特別会計
についてはこれを廃止し、また
通信事業特別会計
についてはこれを廃止して、これにかわる郵政
事業
特別会計
及び
電氣通信事業特別会計
を、設置することになるのでありますが、これに伴いまして、
昭和
二十四年度の
予算
は、
專賣局
、
國有鉄道
及び
通信事業
の各
特別会計
につきましては、四月、五月の二箇月分の
予算
を作成し、六月以降十箇月分については、
日本專賣公社
、
日本國有鉄道
、郵政
事業
特別会計
及び
電氣通信事業特別会計
の
予算
をそれぞれ作成して、
國会
において御
審議
を願うのが筋合いかと存ずるのでありますが、
予算
の作成、
提出
及び実行の
手続
上の便宜からいたしまして、
專賣局
、
國有鉄道
及び
通信事業
の各
特別会計
の
昭和
二十四年度
予算
と、六月から新設される
日本專賣公社
、
日本國有鉄道
、郵政
事業
特別会計
及び
電氣通信事業特別会計
の
予算
とを、それぞれ一本とした
年間予算
を作成して、
國会
に
提出
することができるようにいたしたいと存じまして、この
法律案
を
提出
いたした次第であります。 なお、以上申し上げました要領によりまして成立いたしました
專賣局
、
國有鉄道事業
及び
通信事業
の各
特別会計
の
昭和
二十四年度の
予算
、並びに
右特別会計
の
昭和
二十三年度
予算
で翌年度に繰越して使用することができるものは、
日本專賣公社
、
日本國有鉄道
、郵政
事業
特別会計
及び
電氣通信事業特別会計設置
の日までに執行されなかつた場合は、それぞれ新設される
日本專賣公社
、
日本國有鉄道
、郵政
事業
特別会計
及び
電氣通信特別会計
の
昭和
二十四年度の
予算
となるものといたしたいと存じまして、これに関する規定も設けた次第であります。 以上が本案の大略の
説明
であります。何とぞ、御
審議
の上、すみやかに御
賛成
あらんことを希望いたします。
川野芳滿
3
○
川野委員長
これより
通信事業特別会計法
の一部を改正する
法律案
、
公團等
の
予算
及び
決算
の
暫定措置
に関する
法律案
、
專賣局特別会計等
の
昭和
二十四年度の
予算
の
特例
に関する
法律案
の各議案を
一括議題
として、ただちに
質疑
に入ります。
三宅則義
4
○
三宅
(則)
委員
私は
委員長
から特に
政府
並びに
專門員
にお願いいたしたいと思います。いろいろ
法律案
が出ますけれども、
法律案
は断片的でありますからして、この
法律案
の全文をわれわれ
大藏委員
に対しまして開会前に一應見せていただいて、この辺がこういうふうに直るのだ、こういう
ぐあいに專門員
の方にや
つて
もらうようにすべきであると思います。いろいろ
法案
がたくさんありましてはなはだ御迷惑と思いますが、
專門員
の方は二人おられますから、ぜひわれわれ
委員
に対しまして、これをこういうふうに直すということを一應見せていただいて、しかる後に
審議
になられんことを、特に
委員長
からお願いしていただきたいと思います。
川野芳滿
5
○
川野委員長
承知いたしました。他に
質疑
はございませんか。——暫時休憩いたします。 午後一時三十四分休憩 ————◇————— 午後一時四十一分
開議
川野芳滿
6
○
川野委員長
これより開会いたします。 ただいま
議題
とな
つて
おります三
法案
についての
質疑
を継続いたします。
河田賢治
7
○
河田委員
先ほど質問
があつたかもしれませんが、私簡單に
通信事業特別会計法
の一部を改正する
法律案
についてお尋ねいたします。今度
郵政勘定
と
電氣通信勘定
と
二つ
にわかれることになるのでありますが、
特別会計
の
予算
を見ますと、これに関連して大体七千四百二十万円ほど、
郵政勘定
の方に
電氣通信勘定
の方から入
つて
いるように思われるのですが、そういうところを見ますと、結局
郵政勘定
の方は現在のところまあ
赤字
にな
つて
、片一方は黒字にな
つて
おる。そういう事実があるかどうかということ。それからこのような
赤字
の
郵政勘定
は今後
値上げ
ということがあると思いますが、これに対する一應の御答弁を願いたいと思います。
河野一之
8
○
河野
(一)
政府委員
逓信事業
は御承知の通り、
從來郵便関係
と
電信電話関係
と
二つ
あ
つたの
でありますが、今回これを
両方
に分離することになりまして、おのおのの
勘定
が独立いたしまして、
特別会計
になるわけでございますが、現在施設は
両方
で共用しておる。たとえて申しますれば
郵便局
の廳舍を、
電信関係
も
郵便関係
もおのおの共用しておるというような
関係
がありまして、一方の
勘定
から一方の
勘定
へ分担するという
意味
で、繰入れという
関係
が出て來るのであります。 それから第二の御
質問
の点でございますが、
從來
の
逓信事業
で申しますと、
赤字
は主として
郵便関係
から出て來てお
つたの
であります。
事業
の性質上そういうことに相なります。これを今回わけますと
電氣通信
の
関係
は自分のところだけでバランスがとれるが、
郵便
の方の
関係
を分離いたしますと、現在のところ四十八億ほどの
赤字
が出る
予定
であります。從いましてただいま
予定
いたしておりますのは、五月一日から
郵便料金
を改正いたしまして、大体四割五分
程度
の
値上げ
をいたすというふうに考えております。これにつきましては近く
法律案
を本
國会
に
提出
いたしまして、御
審議
を仰ぐことにいたしております。はがきは
値上げ
いたしませんで、封書の現在五円のものが大体八円
程度
になる。平均いたしまして四割五分
程度
の
値上げ
、こういう考え方で現在のところ行
つて
おるわけであります。
河田賢治
9
○
河田委員
公團等
の
予算
及び
決算
の
暫定措置
に関する
法律案
に関連してでございますが、この案の中に、昨日配付されました二十四年度の
予算
の
説明
について、各
公團
の
人員数
などが出ておりますが、これは今度
行政整理
をされるときの
人員
でございますか。それとも現在の
人員数
がここに記載されているのでありますか。実は先日
庶民金庫あたり
から現在二割の首切りが來ておる。ところがこれについて
從業員
は非常に不安を持
つて
おる。その他の
公團等
においても同樣でありまして、現在
労働者
が今日のような
不況時代
に、きわめてわずかな手当をもら
つて
馘首されるということは、彼らの
生活
にと
つて
非常に重大な危機なのでありまして、それについて
從業員
は非常に関心を持
つて
おるわけなのであります。同時にまた
金融金庫
の問題についても、
中小工業者
が非常に多いというので、これらの業者もこの問題について非常に心配しておりますから、こういう問題について各
公團
で特別の
措置
を受けるそれぞれの
機関
、これらの
行政整理
についての見通しと、これに対してどの
程度
の
措置
をされておるかということをお聞きしたい。
河野一之
10
○
河野
(一)
政府委員
公團
は今まで十五
公團
ございまして、そのうち三月三十一日限り廃止せられましたものが
三公團
ございまして、これは
原材料貿易公團
、それから
食糧貿易公團
、これは
貿易特別会計
の方の
関係
にな
つて
おります。それから
石油配給公團
、この三つが廃止せられまして、現在十二
公團
に相な
つて
おるのでございます。
公團
につきましては國の
事務
を代行しておるのでありますし、國の
職員
と同じような方針でも
つて
行政整理
と申しますか、
人員
の
整理
をいたす
予定
でありまして、大体今のところ考えられておりますものは、現在の
公團職員
は十二万八千人だと思いますが、そのうち二万一千人
程度
のものが考えられております。これは主として、先ほど申しました
公團整理
の
関係
に基くものでありまして、今後あるいは
酒類配給公團
を廃止いたしますとか、あるいは
食料品配給公團
を
主食公團
に入れるとか、そういう
関係
で
整理
される分も相当あると思われますが、それはまだ
確定案
ではございませんので、現在
提出
されております
予算
としては、一應現在のままの姿で行
つて
おりますが、しかしこれは今後の問題でございます。それから
公團
以外の
運営会等
でございますが、これも大体國にならいまして、二割ないし三割
程度
の
整理
をいたしておるわけであります。ことに
復興金庫等
におきましては、相当
整理
の
段階
に入
つて
参ることになるのでありまして、相当な
人員
は
整理
してもさしつかえないのではないかと考えております。また
庶民金庫
でありますが、
庶民金庫
は現在の
庶民金庫
のほかに
恩給金庫
を合体いたしまして、新しく
國民金融公社
となるわけでございます。そういう
機関
が
整理
せられます
関係
上、この
金庫
においては私の記憶では、大体
從來
の
人員
に対して三割
程度
の
人員
を
整理
するという考えで、現在別途
予算
を
提出
しております。
川野芳滿
11
○
川野委員長
ほかに
質疑
はございませんか——ほかに
質疑
がないようでありますので、以上三案に対する
質疑
を打切り、これより以上三案を一括して
議題
といたしまして、
討論採決
に入ります。
討論
は通告順によ
つて
これを許します。
河田賢治
君。
河田賢治
12
○
河田委員
通信事業特別会計法
については、わが共産党はこれの
独立採算制
ということに
反対
する
見地
から、また
將來外資導入
、こういう氣運のある点から
反対
して來たのでありますが、この
事務手続
上においては大して問題ではないと思いますが、そういう根本的の立場から、また現在今日の
通信
あるいは
電氣事業
、こういうものが大衆の
負担
においてこれが行われ、そうして結局非常に
一般勤労者
の
生活費
を膨脹させ、しかも賃金はくぎづけにする、あるいは
行政整理
によ
つて
馘首される。こういう
意味
から私
たち
はこの
法案
に対して
反対
いたします。 また
公團等
の
予算決算
の
暫定措置
に関する
法案
につきましても、この前
財政法
において
反対
をしたと同樣に、今度の
法律案
がほとんど
権限
が
大藏大臣
に集中されておるという点、また現在のこれらの
公團等
がすべて官僚的の
統制機関
であるということ、こういう点からわれわれは前から
反対
してお
つたの
でありますが、さらに今度この
法案
によりまして、
大藏大臣
の
権限
が非常に集中されて、これによ
つて
ますます
官僚組織
が強固になる。こういう
見地
からこの
暫定措置
に対しても
反対
を表明するのであります。 同樣に
專賣局
の
特別会計
の
措置
についても、これがわれわれはこの
專賣公社法
の前提としてこういうことがなされ、また
独立採算制
のもとに
從來
員に対する非常な苛酷な
労働
並びに
労働
の強化、こういうことをもたらし、また一面
外資導入等
によ
つて
、ますます
日本
の
專賣局
の自立さえも今日危くされるという
段階
にあります
関係
から、私
たち
はこの
法案
に対して
反対
の意を表示するものであります。
川野芳滿
13
○
川野委員長
宮幡靖
君。
宮幡靖
14
○
宮幡委員
ただいま
議題
とな
つて
おります三
法案
に対しまして、
民主自由党
を代表いたしまして、
原案賛成
の意を表明いたします。
川野芳滿
15
○
川野委員長
討論
はこれにて終局いたしました。 これより
採決
に入ります。右各案は
原案
の通り可決するに
賛成
の諸君の
起立
を願います。 〔
賛成者起立
〕
川野芳滿
16
○
川野委員長
起立
多数。よ
つて
三案はいずれも
原案
の通り可決いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時五十五分散会