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1949-03-29 第5回国会 衆議院 人事委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年三月十九日       天野 公義君    木村 公平君       藤枝 泉介君    南  好雄君       逢澤  寛君    松澤 兼人君       土橋 一吉君 が理事に当選した。     ————————————— 昭和二十四年三月二十九日(火曜日)     午前十一時二十一分開議  出席委員    委員長 星島 二郎君    理事 天野 公義君 理事 木村 公平君    理事 南  好雄君 理事 松澤 兼人君    理事 土橋 一吉君       小平 久雄君    關内 正一君       田中 啓一君    田渕 光一君       二階堂 進君    坂口 主税君       福田 繁芳君    保利  茂君       赤松  勇君    成田 知巳君       加藤  充君  委員外出席者         專  門  員 安倍 三郎君 三月十九日  委員大瀬久市辞任につき、その補欠として、  苫米地英俊君が議長指名委員長に選任され  た。 同月二十四日  委員木村左衞門辞任につき、その補欠とし  て福田繁芳君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  國政調査承認要求に関する件     —————————————
  2. 星島二郎

    ○星島委員長 これより人事委員会を開会いたします。  國政調査承認要求に関する件を議題といたします。御承知のこととは存じますが、國会権能の一つたる國政調査は、日本國憲法第六十二條に、「両議院は、各々國政に関する調査を行ひ」、云々と明記されており、國会法第五三條には、「各議院は、議案その他の審査若そくは國政に関する調査のために」云々とありまして、衆議院規則第九十四條には、この國政調査常任委員会権能として、その具体的事項を明記しております。先例によりましても、第一國会以來各常任委員会は、ほとんどその所管に属する事項についてそれぞれ調査を実施して参り、あるいは法律案またはその対策を起草立案し、あるいは付託議案審査に資し、または強く國会の意思を行政当局に浸透せしめる等、それぞれ成果をあげて参つておるのであります。  つきましては、本委員会におきましても、本委員会所管に属する事項について、この國政調査を実施してはいかがかという発議が、有志委員から出ておるのでありますが、実施するといたしますると、衆議院規則第九十四條によりまして、調査する事項調査目的調査方法調査期間等決定いたしました上で、文書をもつて議長にその承認を求めなければなりません。つきましては、ただいまよりそれらの点について御決定を願いたいと思うのでありますが、委員長の手元でまとめまして案がありますから、これについて御所見を承りたいと存じます。  まず調査する事項といたしましては、人事行政実態に関する事項といたしまして、調査範囲廣汎にとり、本委員会所管全般にわたらせております。調査目的は、改正國家公務員法及び新給與法実施後における、一般人事行政実態調査としてしまして、調査方法は、慣例通り関係各方面より意見を聽取し、報告及び記録を要求する等の方法とし、調査期間は、これも慣例によりまして、本会期中ということに相なつております。  以上申し述べました案につきまして御所見を承りたいと思います。他に御意見はありませんか。——別に御意見もないようでありますから、ただいまの案についてお諮りいたします。本案はただいまの案の通り決定の上、議長承認要求をするに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 星島二郎

    ○星島委員長 御異議なしと認めます。よつて本件承認要求をするに決しました。本日の議事はこれにて終りましたが……。
  4. 赤松勇

    赤松委員 先般人事院総裁に対しまして、私より三つの点につきまして資料要求しました。それは地方行政官廳に対する内閣の通牒が、いかなる法律的根拠に基いているのかということが第一点。第二点は、例の号俸切下げの問題について、公聽会の経過について、その議事録を提出してもらいたい。第三点は、いわゆる四十八時間制の問題でございます。この三つ資料はすでに正式文書によりまして人事院要求してありますので、至急これをとりまとめるようにしていただきたい。  なお私ども社会党といたしましては、第四國会においていわゆる給與法律案について、当時吉田内閣といろいろあの問題を中心に論議したのでございますが、その後國会閉会中に、突如として四十八時間制が実施され、さらには号俸切下げが行われ、例のお正月をまん中にして、全國の公務員に非常な生活の不安を與えたことは事実でございます。そこでこれは非常に重要な問題でございますし、社会党としては、この際まず吉田内閣総理大臣池田大藏大臣に、本委員会出席していただきまして、行政整理の問題と関連する四十八時間制の問題に対する人事院の措置について、政府の見解を明らかにしていただきたい。さらには、その他この問題に関連する多数の事項があるのでございますが、要するに政府から二人の責任者説明要求する。さらに人事院総裁及び人事院人事官出席要求いたしまして、まず委員会劈頭、こういう点について政府の意のあるところを承りたい、かように考えまして、正式に本委員会において、吉田内閣総理大臣池田大藏大臣及び淺井人事院総裁出席要求いたします。
  5. 木村公平

    木村(公)委員 ただいま社会党赤松君より、政府を代表して吉田内閣総理大臣池田大藏大臣並びに淺井人事院総裁出席要求された発言があつたのでありますが、淺井総裁並びに人事官等より、当面の問題について詳細なる御説明を受けることは、まことに当を得たことであつて、私ども賛成であります。しかる後になおかつ不明の点があれば、内閣総理大臣大藏大臣その他の閣僚諸公を招致されること、これまた異議ございませんが、今の段階において、ただちに総理大臣大藏大臣要求される理論的根拠には賛成しがたいものがありますので、今日の段階においては、まず明日招致する人は、淺井人事院総裁並びに人事官範囲にとどめられんことを希望する次第であります。
  6. 星島二郎

    ○星島委員長 先ほど赤松君の御要求要求資料の件は、目下人事院で作成中で近々こちらに提出する旨御連絡がございましたから御了承願います。
  7. 赤松勇

    赤松委員 ただいま木村君の御意見がございましたが、私はこれに対して反対でございます。と申しますのは、まず行政執行責任者は、すなわち内閣総理大臣であり、また池田大藏大臣であり、いわゆる人事院國家公務員法に規定されておりますように、給與等の問題に関しまして、いわゆる勧告権を持つのみでございまして、ことに行政整理の問題と関連する四十八時間制の問題、これは人事院規則で出されていることは、もとより承知しておりますが、これは先般も郡官房次長から、四十八時間制の問題と、政府の企図する行政整理の問題との間には、重大な、不可分な関係があるという言質も得ているのでございまして、私は人事院総裁と同時に、内閣総理大臣並びに池田大藏大臣出席要求いたしまして、政府の意のあるところ、また人事院総裁の意のあるところをば、いろいろ承りまして、当面の問題につきまして、この委員会の進行をきわめて円滑になつて行くことが妥当ではないかと考えますので、どうぞひとつ、すべて多数で押し切るという考え方でなくて、少数派意見も尊重するといい、多数党のきわめて寛容な態度をとつていただきまして、この際吉田内閣総理大臣並びに池田大藏大臣、及び淺井人事院総裁出席要求したいと思うのであります。幸い本委員会委員長は、民主自由党のきわめて有力な幹部であり、前商工大臣でありまする星島二郎氏の就任を得まして、われわれははなはだ意を強くしているのであります。どうぞひとつ、われわれの意のあるところを了とされまして、委員長におかせられましては、本委員会、また三百万人の公務員が、この問題について非常な関心を持つておるということを、十分御了解くださいまして、ぜひともわれわれの希望をいれていただくように、おとりはからいくださらんことを希望いたします。
  8. 木村公平

    木村(公)委員 赤松君の御議論でありまするが、公務員三百万の諸君に対する幸福の増進という面におきましては、わが党は他党の何党にもひけをとらないということを、まずもつて承知おきを願つておきたいと思います。ただいま四十八時間制の問題が突然出たのでありますが、これは赤松君御承知通り内閣総理大臣を招致しなくても、大藏大臣を招致しなくても、人事院総裁説明をもつていたせば十二分に私は了解できるものと思うのであります。しかしてこの四十八時間制の問題にからんだ派生的の諸問題についても、これまた人事院総裁の大体の説明をもつて、納得なさる、なさらないは格別でありますが、一應了承できる問題であろうと思います。從いまして人事院総裁を招致して、しかる後になおかつ不明なことがありますれば、内閣総理大臣であろうと何人であろうと、本委員会の権限をもつて出席を御要求なさることは、われわれは双手を上げて賛成でありますが、人事院総裁説明を聞くに先立つて、あるいはこれと並行して、ただちに政府の首班をここに招致しなければならぬという理論の裏づけは、まことに私どもには承知しがたいのであります。願わくは赤松君の長年の政治的感覚をもつて、これがどういう影響を與えるかということもお考えになつて、明日の委員会においては、淺井人事院総裁並びに人事官出席要求せられ、そのことに対しましてはわれわれは賛成でありますから、十二分に御説明を聽取の上、なおかつそれで不明の箇所、納得行かざる点がありますれば、あらためてここで委員諸氏に諮られて、爾余の方法をおとりになられんことを私は切望するのであります。
  9. 星島二郎

    ○星島委員長 この問題はそう論議する必要はないと思います。赤松君の御要求人たちは、まだ会期も長いことでありまするし、総理大臣大藏大臣も、予算編成に一刻も足らないというようなわけでありまするから、実際問題としてここに決議いたしましても、あすは出てもらえぬと想像いたしますから、一應人事院総裁に出てもらいまして、そうしてまた赤松君の御要求應ずるように、委員長において努めますから、どうぞとよう御了承を願います。
  10. 赤松勇

    赤松委員 私は政府責任者の方の御出席要求いたしますることは、これは予算編成その他で御多忙であるということは十分承知しております。しかしながらこれは星島さんも御存じでございましようが、今各官廳においては、行政整理がいち早く発表されて六十万人首切る、九十万人首切る、なかなか威勢のいい宣傳——宣傳でありますれば幸いでございますが、ほんとうにどうもやるらしい、そういうことから官吏諸君がほとんど仕事が手につかない。これはあなたも各官廳をおまわりになればよくわかります。まつたく今國政は澁滞しておる。きわめて重大な問題である。前の國会におきまして岩本國務大臣が、まことに突如としてあの本会議の席上で、威勢よく六十万人の大量首切りを発表いたしまして、われわれは翌日人事委員会におきましてこれをいろいろ質問いたしましたが、政府は何らの用意がない。行政整理に関する具体的な用意というものは政府に全然ない。今日に至りましてもなおかつ政府から、それに対する、たとえば配置轉換具体化、あるいは失業対策、あるいはまたその行政整理の前提になりまする行じ機構改革、あるいは官僚的な統制経済の撤廃、こういう問題につきまして、政府から明確なる方針というものが示されていない。ここに全國三百万の公務員の非常な不安動揺があるのでございます。もとより予算編成も重要でございましようけれども、三百万人の公務員は、その家族を合せまするならば、一千万人に達する厖大な人間でございまして、これが今そういう生活の問題と関連して、仕事が手につかないというようなことになりまするならば、まことに私は國家のために重大な問題であると考えますので、はなはだ予算編成で御多忙でございましようが、この際ぜひひとつ吉田内閣総理大臣及び池田大藏大臣の御出席をいただきまして、政府はこのように行政整理をしようとしておるのだ。決して頭から首切り淺右衞門のように、ばつたばつたと首を切るのではなくして、このように配置轉換を考え、またこのような失業対策を考えておるのだ、こういうような——もし今木村君がおつしやつたように、三百万人の公務員の味方であるというような見地からお話を願えまするならば、これは吉田内閣にとりましても、民主自由党にとりましても、まことに仕合せなことであると思いまするし、國家のためにも慶賀にたえないのでございまして、社会党党議といたしましては、ぜひとも人事委員会劈頭に、総理大臣並びに大藏大臣の御出席要求いたしまして、そうして今申しましたような点を明確にしていただきたい。こういうふうに党議決定しておりまするので、はなはだどうも執拗に各員にお願いするようでございまするが、もう一度この問題を考え直して、そうしてほんの三十分でも二十分でも、できれば十分でもけつこうでございまするから、あの勇壯、きわめてたのもしい姿を本委員会に現わしていただきまして、全國三百万人の公務員に対しまして、その意のあるところを御発表願えれば幸いだと存ずるので、重ねて委員長にこれを要求いたします。
  11. 星島二郎

    ○星島委員長 赤松君の御熱心なる御要求は了承いたしますが、まだ行政機構改革等具体案決定しておらぬようです。新聞にはいろいろ傳えますけれども、いずれ議会の承認なくては、何ごともできないのですから、十分論議するひまがあろうと思いますから、どうぞひとつ、できる範囲でこの委員会はスムースに行きたいと思いますので、明日のところは、淺井人事院総裁には必ず來てもらうように要求いたします。なお必ず総理大臣にも、大藏大臣その他の大臣にも、この大問題を解決するのには、常に人事委員会に來ていただいて十分討議をいたしたい。かように思います。決してあなたの御要求をしりぞけるものではありませんから、どうぞ御了承願いたいと思います。
  12. 赤松勇

    赤松委員 私の方は党議できまつておりまするので、私個人でこれを変更するということははなはだどうかと思いまするが、今の委員長からお話がありましたので、それでは淺井人事院総裁に御出席を願いまして、引続き吉田総理大臣の御出席をお願いするということに了承しておきたいと思います。なお池田大藏大臣、これは地方行政の方の委員会に出ておられまするし、ぜひとも大藏大臣だけは、ほんのわずかでもけつこうでございますから、出席していただくよう、おとりはからいはお願いできぬものでございますか。
  13. 星島二郎

    ○星島委員長 できるだけ御期待に副うように努めましよう。  そうして本日はこの程度において散会いたしまして、明日は参議院の決議及びそれが衆議院に回付される時間を見はからいまして、個々にお知らせいたしますから、公報には午後一時といたしておきますが、その多少のゆとりを見まして開会いたしたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。     午前十一時四十三分散会