○神山
委員 先ほど私の発言中、これは
委員長と私との間の誤解があ
つたのでありますが、発言が中途で打切りにな
つたままにな
つておりますので、一應私たちの
見解を申し述べたいと思います。先ほどの問題の中心点は、
大橋委員が発言したことに関連して起
つたのであります。またそれに関連して私が議事進行について発言したつもりであ
つたのが打切られたことが、よけい問題をこじらしたのでありますが、問題の根本にあ
つたものは、五日の
委員会においても、すでに私が指摘しましたように、本
委員会が定足数を欠いておるにもかかわらず運行されておるという事実を指摘したのであります。先ほど
委員長に私の名をも
つて申入れた点を、今ここに問題の所在を明らかにするために読み上げてみますと、第一に本
委員会における
大橋委員の発言、これは御
承知のように共産党の多数のごろつきども云々に関する
委員長の態度が公正を欠くという点を申し入れているのであります。これに対して
委員長は、こういう回答をしている。釈明を求め、その
内容を明確にし、なお不穏当なものがあれば適当に処置すると答えてある通りで、不公正だとは認めぬ。これは一應もつとものように聞えますが、必ずしもそうでない。と言いますのは、
大橋委員の発言はこうな
つておる。そして初めから
爭議がどうなろうとも、
日鋼を舞台にして一万近い共産党の多数のごろつきどもを集めて、そうしてここで暴力的な氣勢をあふりつける、これが目的であ
つた。また若干の言葉がありまして、さらに大きな攻撃を
警察なり檢察廳なりに向
つてしかけて行こう、これは憎むべきごろつきどもの当初からの計画であ
つた。避けることはできない。こういうふうなことを
言つています。この点は当然何らかの処置が必要であります。
大橋委員がこういうふうな発言をここでしたということは、重大な問題であると思うのであります。現に今、不規則な発言でありますからあえて問題にする氣はありませんが、高木
委員はころつきどもということをいまだに
言つておる。これは不規則発言した場合に、私たちはあえてこれを一々問題にする氣はありませんけれども、正規の発言で、人もあろうに
大橋君のごときが共産党のごろつきどもというふうに言いますことは、特定の個人を指している場合でも問題になりますが、天下の公党であり、國会の中で——民主自由党に言わせれば少いかもしれないが、三十五名の代議士を持
つておるわが共産党に対して、この共産党の多数のごろつきどもというようなことを一度ならず放言するというがごときは、実に許すべからざる民主主義破壊者の言動であると私は思うのであります。最近一部には、引揚者のごろつきどもというようなことを言う人がありますけれども、これはおのおのの主観に関する問題であ
つて、國会に直接
関係がないから、あえて言いませんが、國会に三十五名の代議士を持ち、本
委員会に二名の同僚
委員がおる私たちを目の前にして、共産党の多数のごろつきども云々と発言をしたことは、許すことはできない。これに対して私及び聽濤
委員が抗議したにもかかわらず、
委員長のと
つた態度は不満足であるということを、私たちは一方的と表現しておるのであります。これは今までの慣例から見ますと、もし共産党員が民自党のごろつきどもと言おうものなら、本
会議であればこれは完全に懲罰ものであります。
委員会におきましても、不規則発言ではなくて、速記録に残
つた場合には、当然
大橋君のごときはまつ先に立
つて嚴重な抗議をされ、陳謝させられないまでも、つつしんで訂正させられるのが慣例であります。その点で
委員長が平然として、いやいやそうでないというようなことを
言つておる。
大橋君も平然としておる。全体の空氣が非常に險惡にな
つて來て、あらためて先ほど
委員長が回答しておりますように、釈明を求めてその
内容を云々というようなことを
言つておるのでありますが、この全体の事情から考えて、必ずしも私たちはこの回答をも
つて満足することはできない。
第二に、本日の
委員会におけるところのこの点に関する私の発言を、
委員長は
証人に対する質問だというふうに考えて、発言をとめたと言われておりますが、私は、この
大橋君の発言そのものが、わが党に対する侮辱であるということを中心にして発言をしておるのであ
つて、議事進行についてということが、よし話の上で明確でなか
つたにしても、議事進行に関する発言であることは、他の
委員諸君も実際上了解したと思うのであります。それを話の途中で
委員長が、まあま
あと言つてまず速記を押え、そしてその次に
理事会
理事会というふうに運ばれた態度が、私たちには納得ができないので、これが
委員長の回答がいかんであろうとも、一方的であるというゆえんなのであります。さらに五日の
委員会において、私は本
委員会における定足数が足りないことを指摘したのであります。これは今までの慣例上、必ずしもこういうふうな問題を出す必要がないではないかというふうな
見解もありますけれども、最近の考査
委員会の運営を見ておりますと、これは
委員長初め、民自党の
委員諸君の
見解がどうであろうと、それにかかわりなく、非常に一方的な運営がされておる。これは取上げている問題そのものもそうでありますけれども、
会議の運営の仕方において非常に遺憾の点がある。その点を私たちは終始指摘しておるのでありますが、この点が問題にされない。いわんや前から私たちが
言つておりますように、
事件の進行の新聞記者諸君に対する発表の仕方、その他を見ましても、非常に今まで公正を欠いていて、共産党だけが紳士協約を守
つているというようなことがあ
つたのでありますが、これは今までは私たちはあえて問題にして來なか
つた。しかし最近の一連のこういうふうな事実を見ておりますと、私たちとしては
委員会の運営をあくまで國会法及び衆議院規則に基いて運営してもらわなければ困るということを痛感するわけであります。ことに五日の日に私が強調しました点は、これはすでに
委員長に
文書をも
つて申入れてありますところの議院運営
委員会の申合せ
事項であり、
委員会を五時には打切るというこの申合せを何回私たちが警告しても取上げない。これは單に國会の運営をつかさどる運営
委員会の申合せであるというにとどまら、ず、これは國会職員の保健上の問題を含んだ重要な
連合軍側のサゼツスシヨンに基いているものであるからこそ、ますます尊重されなければならぬと私たちは思うにかかわらず、逆に、口さへ開けば
連合軍のさしずがどうであ
つたかということを問題にしておるこの
委員会において、
連合軍のさしずを無視して國会職員の健康及び保健上の問題を無視して、六時、八時、九時、ひどいときは十一時二十分までや
つたということが少くない。從
つて私は、
委員会をあくまで國会運営の原則及び申合せの真精神に基いてやるべきだという点から指摘したのであります。ただこの場合に、すでに私の定足数に関する発言があり、速記録にの
つておりますし、もしも私たちが嚴重にこの問題を出そうとするならば、五日の
委員会が実際に成立つかどうか、ことに
証人の
証言が実際上の権威を持つかどうかについては、大きな問題があるのであります。それと同時に、私たちが考えておることは、こういう重大な問題を発言しておるのであるから、当然
委員長側から何らかの意思表示があ
つて、円満にその後の運営がはかられるに違いないと、実は期待してお
つた。ところが
大橋君から二、三この点に対する話があ
つた以外には、全然この点について
委員長から申入れがない。(簡單にやれ」と呼び、その他発言する者あり)うるさいなあ。言うだけのことは言わしたらよいじやないか。それで、定足数を欠くという点は、私が
注意しておるにもかかわらず、本日の場合にも、初めの
証人の
宣誓をする場合にも、第二回目の午後の
証人の
宣誓をする場合にも、定足数がなか
つたということをちやんと知
つておるのであります。また私の質問に対して、
委員長は、定足数があ
つた、ことに当日はいずれも定足数があ
つた、一時的の不在を一々問題にするわけには行かぬという意味の回答をしておるのでありますが、これはまことに奇怪至極である。私たちが議院の運営を正式な規則に基いてやらなければならぬことを正式に申入れた、場合には、こういうふうな回答をするのでなくて、まず第一にあなた方としては、この問題について打合せをするばかりでなくて、当然この
委員会そのものを実際上の定足数によ
つて成立たせるようにすべきであると思う。ところが、こういうふうな点を何ら考慮することなしに、きようの
委員会が運営されて、しかもなお今にな
つてもまだ、そんなことは問題にならぬというふうなことを
委員長は私に答えておるのであります。これはま
つたく、一方的な
見解であるのであ
つて、まことにけしからぬ。そこでま
あとにかく、こういうふうな
文書のやりとりがありましたが、こういうふうな事実は、
委員会の運営が一方的に行われて來たことの單なる一例である。決してこれだけが問題なのではなくて、これは最近における民自党を中心にした、あたかも民自党の私物化したようなこの
委員会の一つの現われだという点が大事なのであります。從
つてこういう不公正な
委員会の運営については賛成することができないということを、私たちは
委員長に嚴重に申入れた次第であります。ところが、ここで私が奇怪にたえないのは、われわれ共産党側と円満に話合
つて議事の運営をしようという努力をされる以前において、今や
つておられる。民自党の諸君は十五人おそろいになりました。われわれを入れて十七名であります。從
つて定足数は二名超えておるのでありますが、とにかくわれわれとの間の
話合いをしようということではなくて、一方的に自党の人員を動員してきて、そうしてただちに——手続上の問題は別としまして、
自分たちだけで
委員の差しかえをして、十五人の頭数をそろえて、そうして押し切ろうという
意図がはつきりしている。しかもわれわれ共産党に対してこの回答が出される以前において、新聞記者諸君の間に、六時三十分から
委員会を開く、少数派にかま
つてはおられない、多数派の威力を見せてやれというようなことを言われておる。これは新聞記者諸君の單なるうわさではなくて、この考査
委員会は今十五人頭数をそろえて……(発言する者多く聽取不能)從
つてわれわれは考査
委員会を真に円満に運営するならば……、(「
理事会でやれ」と呼びその他発言する者あり)今菅家君が
理事会のことを盛んに
言つておるので、一言
理事会のことを申し上げますが、
理事会に行
つてこの
文書申入れをして、そうして正式の回答を求めて、その上で
理事会を開くことこそがほんとうの
理事会のやり方である。一方的にこういうことをやるというそのやり方の中に、民主自由党の一方的な考査
委員会の……(「何を言うか默
つておれ」「うるさい」と呼びその他発言する者多し)まさに今の
委員の発言のごとく、われわれがこういう民自党の痛いところを指摘すればすぐ
彈圧する、脅迫する。こういうふうなやり方、先には石田君の胸を突き飛ばした篠田君がいる。また先日は僕に対して三人もかか
つて突き飛ばしている。こういうふうなやり方こそ、最近の本考査
委員会が民自党一党の私物にな
つてしま
つた。日本の民主的な運動を
彈圧する
機関にな
つていることの証拠である。從
つて私たちはこの
委員会のこういう一方的な運営に対しては満腔の怒りをも
つて攻撃せざるを得ない。