○小林(進)委員 今そういう事実があるという御答弁なんですが、その事実としてあなたはさつき具体的にいろいろ例をあげられたかと思う。いわゆる
報奬物資の問題やら
隠し田の問題やら、あるいは組合の問題やらをいろいろあげられたと思うのでありますが、私は公平な第三者としてお話を聞いて、事実があるとおつしやるけれども、具体的に私はあなたの例を一つも確認できないのです。
まず第一になぜあなたが一体この
隠し田の問題を、こういうふうに四町も
隠し田があるということを問題にされたかというその
理由を私はお聞きしたいと思う。これはぼくはあなたに教えるためにしやべ
つているのではないけれども、
隠し田があるということは全國共通である。政府も認めている。進駐軍も認めている。そのためにきのう私言
つたのであるが、二割ないし三割の各縣全体の
隠し田があるという前提のもとに政府は
割当をしているのです。だからわれわれもまた國家予算の貧乏なもとにおいても、
農業センサスとい
つて、
隠し田をあばくために三十六億という予算を計上してやろうとしている。そういうことからいいましてこの
隠し田それ自体は全國共通のもので、これは進駐軍、
警察が問題にしないのと同じで、決して問題とすべきものではない。ただそのために
隠し田からああ
つた九十石なら九十石の米を、
農業調整委員が自己の権力によ
つて私したという確かな証拠があ
つてこそ、初めて彈劾すべき事実が生れて來る。しかしあなたの御
証言の中に、この九十石——大体一
反歩二石ぐらいの勘定でありますから、田にすれば中田ですが、これくらいの田からあが
つた米を、
農業調整委員の表が私したという確かなる証拠を教えていただきたいと思うのです。