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神山委員 あなたの方の帳面を調べると、そういうように片づけられてしま
つておるのだけれども、しかし実際の社会通念では、先に現品を渡してしま
つて、
あとで帳簿を
整理するということは、疑惑を持たれるのはしかたがない。
今度はニツケルの方だが、文字通り通り抜けにな
つておる。これは
あとで
弘済会の人にゆつくり聞きますが、
鍛冶委員長の指摘するように、値段の点と言い、受渡しの点と言い、帳簿の
整理と言い、至るところ不明確な点が一ぱいある。それでお氣の毒でありますが、
中村さんに、不正を調べるために、
証人としておいで願
つておる。私ども遺憾だと思いますが、これは職務上しかたがないと思います。それからまだありますが、これは
弘済会の
関係したことのようでもありますが、あなたの方にもやはり
関係しておるのですが、二十三年二月三日契約して、
弘済会に対して信管鋼一千トンを賣り渡しておるのです。この値段ですが一トン当り二千二百円で拂い
下げされておる。ところがその後に宇部重工にすぐ
弘済会から賣り渡して、宇部重工はこれをまた再圧延として大阪で五千五百円で買手を求めておる。こういうような事実があるわけです。しかし品名はこの場合違
つておる。こういう事実がある。これはほんの一例です。
鉄道の拂い
下げの問題全面に対してあなたを
証人に呼ぶ機会がまた別にあると思うので、きようは
弘済会関係だけを聞くが、こういうことが無数にある。市場で五千五百円で買手があるものを、二千二百円で
弘済会にどうして拂い
下げなければならぬか、こういう点どうしても解くことができない。二千二百円の値段をきめたのは、
課長であ
つたあなただということになれば、ここで一應どういうわけでそう
なつたか聞きたい。