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1949-10-17 第5回国会 衆議院 議院運営委員会 第52号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十月十七日(月曜日)     午後二時二十五分開議  出席委員    委員長 大村 清一君    理事 石田 博英君 理事 山本 猛夫君    理事 土井 直作君 理事 椎熊 三郎君    理事 坪川 信三君       塚原 俊郎君    福永 一臣君       福永 健司君    園田  直君       寺本  齋君    淺沼稻次郎君       松井 政吉君    神山 茂夫君       土橋 一吉君    小林 進一君  出席国務大臣         国 務 大 臣 増田甲子七君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         法務委員長代理 角田 幸吉君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 九月八日  委員風早八十二君辞任につき、その補欠として  神山茂夫君が議長指名委員に選任された。 九月十三日  委員水谷長三郎辞任につき、その補欠として  淺沼稻次郎君が議長指名委員に選任された。 九月二十日  委員林百郎君辞任につき、その補欠として上村  進君が議長指名委員に選任された。 十月十三日  委員上村進辞任につき、その補欠として土橋  一吉君が議長指名委員に選任された。 十月十七日  委員竹山祐太郎辞任につき、その補欠として  小林進一君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  内閣提出予定法律案に関する件  委員派遣承認申請に関する件  赤坂離宮使用に関する件  衆議院予備金支出承認に関する件  事務局人事承認に関する件  昭和二十五年度院予算に関する件  昭和二十四年度院補正(追加)予算に関する  件  昭和二十五年度訴追委員会予算に関する件  議員会館使用並びに通行に関する件     —————————————
  2. 大村清一

    大村委員長 それではこれより会議を開きます。  先日臨時会召集詔書が公布せられまして、来る二十五日第六回国会召集されることになつたのでありますが、臨時会召集に関連して準備すべき事件もありますし、また九月三日以降本委員会を開いておりませんので、ここに御参集を願つた次第であります。種々案件がありますので、順次事務総長からの御説明をまつて御協議を願うことにいたしたいと思います。
  3. 大池眞

    大池事務総長 それでは第一にただいま委員長からお話のありましたように、十月二十五日に第六回臨時国会召集をされております。その通知内閣総理大臣から議長あてに十月十日に参つておりますから、それを御報告申し上げます。   昭和二十四年十月十日     内閣総理大臣 吉田  茂  衆議院議長 幣原喜重郎殿   政府は、税制改正法案その他緊急を要する諸法案審議を求めるため、臨時国会の必要を認め、来る十月二十五日にこれを召集することに決定しましたから、宜敷く御取計い下さい。追て本年七月八日附衆秘発第二四六号並びに八月三日附衆秘発第二五二号をもつて臨時国会召集要求書並びに同補充書送付がありましたが、本日貴院議員足鹿覺君に対し、別紙書簡を届けました。  右御含みまでに申し添えます。  右臨時国会召集要求並びに補充書に一番筆頭に書かれておりました足鹿さんに、官房長官から差上げました文書は、「貴殿外百二十六名の方々より衆議院議長を経由して内閣総理大臣宛臨時国会召集要求書提出がありましたが、内閣においても、かねてから、その必要を認め、鋭意準備中の処、来る十月二十五日に召集することに決定しましたから、左様御了承下さい。」こういう通知足鹿さんの方に差上げるとともに、衆議院議長に、ただいま御報告申し上げました来る十月二十五日に臨時国会召集をすることに決定したという通知を受けましたので、その点をまず第一に御報告申し上げます。
  4. 土井直作

    土井委員 この際官房長官にお伺いをしておきたいと思います。ただいま総理大臣から代表者としての足鹿あて臨時国会召集に対する通知が参つております。これは大体八月二十五日に開会してもらいたいという野党全体の意向であつたのであります。——共産党だけは含んでおりませんが——ところが政府としましては時日を二箇月間ずらしまして、十月二十五日に第六回の臨時国会開会することに相なつたのであります。そこでお聞きしておきたいと思いますことは、開会劈頭予算案が大体提出されるような状態になつておるかどうか、この点をまずお聞きしたいと思います。
  5. 増田甲子七

    増田國務大臣 お答え申し上げます。仰せのごとく十月二十五日に臨時国会召集いたした次第でありまするが、臨時国会重要議題は、私どもはやはり予算案とか、あるいは減税案とか、その他各種の法案もございまするが、重点はそこにあるように考えております。そこで政府といたしましては八月二十五日の召集要求皆さんからございましたけれども、今のように重要な法案あるいは議案の作成準備に時間がかかりまして勢い十月二十五日になつたのであります。新聞等で御承知と思いますが、九月三十日に来年度一般予算の全部と、今年度補正予算全部を閣議決定いたしまして、関係方面折衝のため送付済みである次第であります。関係方面におきましては鋭意御審議をしていただいておると思うのでありまして、その御審議が済み次第即時同会に上程いたしたいと考えておる次第であります。
  6. 土井直作

    土井委員 関係法案がそれぞれ了承にならなければ、実際上において予算全体を組むことにはいかないことになるかもしれませんが、大体お見通しはどうでありましよう。召集日は御承知通り二十五日でありますから、会期の半ばを過ぎて出されるようでは審議に非常な支障を来すのではないかと思いますが、いつごろ提出されるお見込みであるか、伺います。
  7. 増田甲子七

    増田國務大臣 今のところ渉外局の発表でもつて皆さん承知通り、ドツジ公使が再び来訪されます。そうして九原則なり、あるいはドツジ・プランに照してみて今度の補正予算総合均衡予算であるかどうか、健全財政の線を堅持しているかどうかということについてわれわれにアドバイスをしてくださることになつております。十月三十日になるということは、すなわち十月二十五日から計算いたしますと六日後でございまして、十月二十五日にわれわれが予算提出いたしたいということは、その点からみて今やでき得ないような客観情勢になりました。そこでその後にドツジ公使その他がどういうふうにあの予算案の審査をしてくださるかどうかということは、政府としても実は見込みを立てておりますが、およそ少くとも十日はかかるのではないかと考えておる次第でありまして、まず本年度補正予算オーケーが来るのは十月十日過ぎになるのではないか。こう考えております。しかしながら会期等皆さんが自主的に御決定に相なる次第でございますが、会期のぜひ前半中にできれば提出いたしたい。こういうことで極力総理以下非常に心配いたして関係方面折衝中でございます。
  8. 土井直作

    土井委員 今のお話によりますと、大体の見通しは十一月十日くらいという形に考えられるのであります。会期はもとより議会が自主的に決定することだからよいのでありますが、御承知通り通常国会は十二月上旬に召集しなければならぬことになつておるのであります。われわれが聞いておる範囲におきましては、来年の参議院選挙とにらみ合せまして、どうしても十二月四日くらいに通常議会召集をしなければならぬような運びになるのではないか、従つてそういう面から見ますと、予算案提出が遅れれば遅れるだけ審議をする期日が非常に縮められて来るわけであります。これは議会立場からしますれば、はなはだ迷惑千万なことだと思うのであります。われわれ野党側は八月二十五日に臨時国会を開いてくれという要求をしているのに対して、政府は二箇月間ずれて召集しておるのでありますから、その間予算全体についてほとんど確実に了解を得ておる状態ではないか、たまたまドツジ公使が再び来訪するというような関係から、それが最終決定を見ておらないというふうに考えられるわけでありますが、大体今まで政府が考えたものだけは、これはドツジ公使のサゼスチョンがあるかないかということは別として、それが来るまで足踏みしておるのか、いままでの関係はどうなつておるのか、了解を得ておるのかどうか。伺いたいと思います。
  9. 増田甲子七

    増田國務大臣 九月三十日に向うに予算案送付して関係方面も非常に熱心に検討してくれております。今のところその一々について御検討中であるということ以外に言えないわけでありますが、ドツジさんが来ても、しいてまき直すということはないと思います。政府としても事務当局は夏休みを返上して一生懸命勉強しておる。この点は皆さんからおほめをいただきたいと思うくらいですが、それも土井さんのおつしやるように、前に関係方面に出してわれわれが相当折衝しないと了解も早く来ないというので、前に予算を作成して出して、今着々進行中である。こういうことは申し上げることができます。
  10. 土井直作

    土井委員 それと関連しまして、予算ができなければ総理施政演説ができない結果になりますか。それとも劈頭やれるような情勢に置かれておりますか。
  11. 増田甲子七

    増田國務大臣 施政演説予算との関係は、土井さんがおつしやる通り相当密接な関係がある。他の方面にももちろん施政演説でございますから関係がございますが、やはり予算と一体の関係に見なければならぬ状態でありまして、本年度補正予算の中には、新聞で御承知通り相当減税を見込んでおります。従つて減税が本年度許されるか許されぬかということの大綱くらいわからぬことには施政演説をいたそうとしてもいたしかねると思います。およそ大綱がこういう方向に向いておるということが判明いたしますれば、施政演説予算全体の了解が来なくとも遅滯なくいたしたいというように政府当局としては考えております。
  12. 土井直作

    土井委員 われわれの懸念する点は、この前の国会のように、総理施政演説が、非常に遅れるために、他の提出法案はそれぞれ審議することができましたけれども、やはり議会の眼目である総理施政方針演説が行われなければ、どういう方向政府が持つて行こうという考え方であるのか、これを捕捉するに非常に困難をしたわけであります。今伺つておりますと、予算案と関連があるから、総理施政演説は早急にあるいは開会劈頭にやるべきであるが、それができないという状態である。そうなりますと、こういうふうに承つておいてよいでしようか。たえば予算案が大体十一月十日以後、こう考えられれば、開会は二十五日でありますが、その予算案大綱がきまらない限りは総理施政演説も来月の十日以後に延びる。こういうふうにわれわれの方で承知しておつてよろしゆうございましようか。
  13. 増田甲子七

    増田國務大臣 ただいま申し上げました通り予算案全体が提出運びに至るまでは施政方針演説がないかというような御質問でございますが、予算案提出がなくても、予算大綱について関係方面了解が得られるというような見通しがつきますれば、遅滞なく施政方針演説をしていただく。こういうつもりでおります。
  14. 土井直作

    土井委員 それからただいま配付されました提出法律案は、大体四十二件か出ておりますが、このうち関係方面了解を得たのは大体八つぐらいですから、これは開会と同時に提出されることになるわけですが、その他の法律案のお見込みはどうですか。予算案提出されない、総理施政方針演説も行われない。そうして法律案はわずかに七つか八つで、それぞれの委員会にこれが付託されることになると、他の委員会はまつたく手をあけて待つておるという状態で、開会されても法律案をそれぞれの委員会が満足な程度審議をすることができないことになるのではないかと思います。議会側としては手をおけて待つておる各委員会が、わずかに二十五日の開会期間中その大半の期日を失うということは、これは能率の上から言つてもはなはだ困るわけであります。こういう点についての考え方について政府として爾余案件をどういう杉で早急に出し得る見込みがあるかどうか、オーケー関係やなんかを明確にしていただいた方がいいのではないかと思います。
  15. 増田甲子七

    増田國務大臣 御承知のように、関係方面事務当局においては非常に熱心に法律案を研究して、各セクシヨンに連絡をとつて、早くオーケーを與えるように努力してくださつております。その点はわれわれ感激にたえない次第でありますが、国会を十日前に控えてすでに八件のオーケーがあるというわけで、われわれとしては必ずこの国会開会劈頭に二十数件ぐらいのオーケーが與えられ、また同時に提出することができる。こういうふうに考えておる次第であります。そこでこれらの法案は、題目等をごらんになればわかりますが、予算にあまり関係のない法案が相当たくさんあります。そこでこれらはそれぞれの委員会において御審議願つたら幸甚であると考えております。
  16. 土井直作

    土井委員 せつかく政府で努力されて、オーケーになる案件が二十四、五あるということは、まことにけつこうでありますが、爾余法律案件もできるだけすみやかに国会提出されるように、さらに御努力願いたいと思います。元来臨時国会会期が短いものでありますから、政府としてはもう少し勉強をしていただきまして、審議支障ないように運ぶようにお願いしたいと思います。  それから、もう一つ伺つておきたいと思うことは、今内閣諮問機関として米価の審議会とか、あるいは税制改革審議委員会とか、北海道開発の委員会とか、こういうものがありますが、政府諮問機関などの委員議員がなる場合には、国会法立場からいけば、当然国会承認を経なければならないことになる。この前のこの委員会においてもちよつと議論になつたのでありますが、わが党はこういうような点から考えまして、議員でない人をこの委員会には送つておりますが、現在議員である人がこの中に入つておるということを承知しておるのであります。こういうようなことが許されておつていいのかどうか。また実際上の問題としてこれを官房長官はどういうふうにお考えになるか。見解をひとつお示し願いたいと思います。
  17. 増田甲子七

    増田國務大臣 仰せのごとく閣議決定に基いて約八つばかりの審議会が設けられております。その審議会委員はすべてこれ国会議員たらざる者がいいのでありまして、国会議員も御出席を願つておりますが、これはオブザーバーとして出ているのであります。こういう状況でございます。委員としての委嘱を受けているのは、国会議員たらざる民間の学識経験者であります。
  18. 土井直作

    土井委員 ただいま議員オブザーバーの形で——オブザーバーというのは、どういう形で、どういう人が出ているかよくわかりませんが、その委員会の名称、それからオブザーバーとして出ておる人の名前を一応書類にして報告を願いたいと思います。なおこの委員会審議は一体どういう形で行われておるか。あるいは運営は、どういうふうに行われておるか。その点書類でもけつこうですが、もし内容的におわかりになれば一応聞かしていただきたいと思います。  なおこれについては予算が相当伴つておるのではないかと思いますが、予算関係のものも一応明らかにしていただくことが必要じやないかと思います。
  19. 増田甲子七

    増田國務大臣 後刻でよいですか。
  20. 土井直作

    土井委員 後刻でけつこうです。
  21. 椎熊三郎

    椎熊委員 政府は前の国会の末期におきまして、臨時国会をどうしても聞かなければならぬような状態にあるが、その際は税制改革失業対策社会保障制度、こういうものを臨時国会審議してもらうつもりだということを、たしか参議院運営委員会か何かで言明せられておる。今用意しておられるのはそういうのがちつとも見えておりませんが、どういうわけですか。
  22. 増田甲子七

    増田國務大臣 減税関係についてはここには書いておりませんが、失業対策関係補正予算に組まれております。それをごらん願いたいと思います。それから社会保障制度についても若干でございますが、本年度分並びに明年度分を、ことに医療関係については相当の予算額を計上しております。
  23. 椎熊三郎

    椎熊委員 水害復旧の方は……
  24. 増田甲子七

    増田國務大臣 水害復旧補正予算では九十億円、明年度は千二十億でございますが、そのうち建設関係のものが約六百五十億円ばかり一応関係方面に出した案ではそうなつております。
  25. 土橋一吉

    土橋委員 ただいま土井委員からいろいろ御質問があつたのですが、詔書は十月十日に出まして、臨時国会は二十五日、ところが最近新聞紙の伝えるところによりますと、ドツジ氏が月末に来朝される。そうして今官房長官お話によりますと、それから十日くらいのうちに議会提出する見込み税制改正に関する法律案、あるいは補正予算が出されるというお見込みのようでありますが、今までの例から考えまして会期は二十五日のようでありますが、そうすると今のお話のように行つて審議期間はきわめて少いのですが、もし見込み違いがありまして十五日とか二十日程度になりますと、審議期間は非常に少くなりまして、次の通常国会会期の問題もありましようし、参議院選挙の問題もありましようし、そういうような見込み違い可能性が多分にあるようなただいまのお話でありますが、その点について、官房長官は十日に詔書が出た当時においては大体様子を知つておられて十月二十五日ときめられたのであるかどうか。そういう点についてもう一回当時の経過について内容を聞いてみたいと思います。
  26. 大村清一

    大村委員長 土橋君に申し上げます。会期はまだきまつておりません。これからきまります。
  27. 土橋一吉

    土橋委員 それなら前者の見込みについてお伺いいたします。
  28. 増田甲子七

    増田國務大臣 われわれは、できるだけ憲法第五十三條の精神を守つて議会召集請求権者要望にこたえたいというので一生懸命勉強して、九月三十日に予算を作成して向うに送付したわけであります。そこで十月二十五日には一応予算案減税案提出し得るという見込みを立てたのでありまして、国会召集を官報に告示したのは十月十日と思いますが、その後ごく最近になつてツジさんが来訪されることになつた次第であります。そこでさつき土井さんにお答えした通り関係方面においては大体こまかく予算案を検討していただいておりますから、そう遅れることはないと思います。あとツジさんが見えまして、予算についてよかろう惡かろうという大綱を検討してくださるものと思つております。但しこれは十日以上かかりはせぬかと心配いたしております。それにいたしましても会期皆さんが自主的に決定されるのでありまして、そう予算案減税案提出を遅延させることはいたしたくないということで、総理以下閣僚が一生懸命心配してそれぞれ関係方面折衝中であります。
  29. 土橋一吉

    土橋委員 さらに私は御質問申し上げたいのです。今のお話内容からみましても、開会して開店休業というような状況に入るように考えられるし、またそういうような御説明に承つてよい点があつたと思います。臨時国会召集は言うまでもなく緊急必要な災害復旧とか、あるいは地方配付税に関する税の問題とか、減税に関する問題が基本であろうと思うのであります。ところがそういう基本的な問題が、今のお見込みによると開会から二週間も経過してからであろうと言われる。こういうことになりますると、この臨時国会召集した基本的態度はやはり補正予算の問題と、税制改革に関する諸法案の問題が中心でありますが、そういうものについては特に愼重にしなければならない。会期の問題はあと審議されるといたしましても、これは相当前もつてわれわれ議員にも、また一般国民にも了解できるようにお示しになることが至当であろうと思います。しかるに今の御説明からみても、それがきわめて不十分なうちに補正予算の原案が出るなり、あるいは税制改革に関する諸法案が出るような気がするのでありますが、そうすると今度の臨時国会召集については、政府の非常なお見込み違い召集ではないかということを私どもは重ねて申上げておきたいと思います。
  30. 増田甲子七

    増田國務大臣 開店休業というようなお言葉がございましたが、二十数件の皆さんが勉強すべき法案がどつと出るので、これは仕事としては十分だというだけのものは差上げるつもりですから、どうぞ御勉強願いたいと思います。
  31. 土橋一吉

    土橋委員 今官房長官からいろいろ御説明なつたことは私も了解できる点があるのですが、今ここに掲げられたたとえば郵便物運送委託に関する法案とか、あるいは未復員者給與法の一部改正少年法の一部改正法案とかいうようなものは、少くとも緊急必要な法案では必ずしもないと思います。問題はやはり税制改革に関する諸法案とか、あるいは補正予算に関する問題が中心臨時国会が開かれるのでありますから、そういう点についてはやはり官房長官の今までお話なつ内容だけでは、私は延期になる見込みがあるように考えられます。私は四囲の状況と今までの御説明では非常に物足らない。それに十日があるいは二週間になるかもわからないし、あるいは臨時国会は開いたが、開店休業ということが十分考えられますので、できるならば臨時国会詔書を返上申し上げて、通常会で一緒にやつていただくような方法も考えられます。
  32. 増田甲子七

    増田國務大臣 われわれはどこまでも憲法五十三條を尊重いたしまして、できるだけ早く国会開会いたしたい。それについては国会開会請求権者の方でも審議すべき手持法案があるのだから、遅滞なく開けという御要望を尊重いたしまして開いた次第であります。それから十一月というお話もありましたが、しかしながら私どもは五十三條を尊重することが一番大事である。しかも法案として提出し得る見込みがあるものですから国会開会いたしたい。と言うのは九月三十日以前にすでにわれわれは予算案を作成して閣議決定し、しかも折衝を開始しておるという状況であります。
  33. 土井直作

    土井委員 この場合ちよつと官房長官の方で御回答できればひとつ伺いたいと思います。会期議会決定するのですが、参議院選挙と関連しまして、大体通常国会召集をいつごろにやられるのか、御承知通り通常国会召集は十二月の上旬ということになつておりますから、実際は十日まででよいわけであります。ところが参議院選挙関係なんかと関連して、四日くらいにどうしても召集しなければならないようなふうに新聞などでは書いてありますが、そうなるとわれわれが今度開会劈頭臨時国会会期決定をしなければならぬ場合に、ただいま御報告を受けたような形における予算案などは十五日あるいは十日過ぎというと、会期の半ば過ぎになつて来るのじやないか。これでは審議期間が非常に短かくなる。従つて会期もそれだけ延ばして決定しなければならぬという場合が生ずるのじやないか。かりに上旬ですから、こちらとしては九日までに会期決定するということもあり得るわけであります。一体どれくらいに通常国会召集されるお見通しであるかということを一応参考のために聞かしていただきたい。
  34. 増田甲子七

    増田國務大臣 これは私ども政府として研究もしたり、多少は衆参両院事務当局とも諮つて見たのですが、国会法の規定によると、土井さんのおつしやる通り通常国会は十二月上旬にこれを召集しなければならない。上旬というのは一日から十日までです。国会法その他を見ますと、会期議員任期の終るのにまたがつて開いてはならないということになつておる。議員任期というのは御承知通り参議院議員百二十五名の任期が五月二日に終る。五月三日の午前零時でなくなる。憲法が実施された日に参議院議員の資格が発生して、その時がら任期の計算が開始される。そうすると三年後の五月二日の午後十二時までというように考えられる。ですから五月三日までまたがつて通常国会を開いていいということになる。しかして通常国会会期は百五十日ですから、百五十日を五月二日から逆算いたしますと十二月四日となる次第であります。そこで上旬のうち一日から四日までの間に開くということに憲法から言えばなるのであります。
  35. 土井直作

    土井委員 そうなると、会期は三日まではきめられるというわけですね。
  36. 大村清一

    大村委員長 ほかに官房長官に御質問ございませんか。     —————————————
  37. 大村清一

    大村委員長 なければ次に移ります。
  38. 大池眞

    大池事務総長 その次に議員のパスの無賃乘車令という政令が出ましたからお手元に差上げた次第であります。これは御承知通り従来は議院法でパスをもらいまして、その別に定むる規則というものでパスをもらつておつたわけであります。その別に定むる規則というのは、お手元にあげた附則の第二にあります「議長議長議員国有鉄道無賃乘車規則」というものが大正十四年勅令第五十七号で出ておつたわけであります。こういう規則が全部憲法に基いて廃止されまして、それにかわるものが政令という形で今度出ることになりましたので、九月十五日に従来の規則にかわる政令が出たわけであります。今度の政令と従来の規則とを比べて見ますと、全然同じものであります。ただ一條でちよつと違つておりますのは、「連絡船を含む。」とあります。国会会期中及び公務のために日本国有鉄道の鉄道に乘る場合、これは国会法第三十七條に出ておりますが、そのパスで乘れる範囲が「連絡船を含む」ということになつたのであります。従来は連絡船は関釜の方はたしかよかつたと思いますが、青函連絡船は一応規則の上では支拂いを必要とすることになつておりました。今度の政令の中には青函の連絡船もパスで乗れるということで広くなつておるわけであります。ただこの問題と関連しまして、従来議員さんの方で特にお願いをしてもらいたいということで、私ども常に連絡しておりましたのは、省営のバスの問題であります。省営バスの問題は、この政令では実情の上からどうしても間に合いませんでしたが、省営バスの方は会計も別になつておりますし、いろいろな関係で今後の研究にまかされることになつております。御了承を願いたいと思います。
  39. 椎熊三郎

    椎熊委員 特別急行の方はどうですか。
  40. 大池眞

    大池事務総長 特別急行の方は特別急行券をお買いにならなければなりません。従来も特急はそうなつております。それから寢台を使う場合には寢台券、従来もその通りでありまして、それは二條に書いてあります。特別急行券と寢台を使用する場合には所定の料金を拂わなければならないのであります。  それからもう一つこの際御報告を申し上げておきたいと思いますのは、公務員法の規定に基きまして、各省で人事官みたいな、人事を専門に取扱う者を置いて、それが人事院との連絡交渉を常にすることに相なつております。人事院規則がたくさん出ますので、それを人事院と打合せをして一般公務員にそのまま適用に相なるわけでありますから、その連絡をいたしておるわけでありますが、その人事官の会議その他で、その筋の御意向に基きまして各省とも身分上の本属長に直属しておる課なり部なりの人事を取扱うものをつくることに方針が定まつておるわけであります。従つてどもの方の従来の分課規程では、庶務部の中に人事を取扱うものと、文書を取扱うものとがあつて、庶務部長にその人事取扱いのものが属し、かつ事務総長に属す。こういう二段構えになつてつたのであります。それが身分上の本属長に直属しなければいかぬということで、人事に関する仕事をやるものだけは独立をする必要が起つて参りました。従つてその人事を取扱う方のものは、その取扱要綱もほとんど各省とも一定されておりまして、大体任用に関する事項、給與に関する事項、それから公平にそれが行われるようにとりはからう公平課というようなもの、それから福利、厚生に関する事項、それから調査、監察というような調査的な面、それと一切の標準なり統計なりその他の管理をするもの、要するに任用、給與、公平、福利、調査、管理、この六つの仕事をわけて取扱うように相なつておる関係から、従来の庶務部の中におつて人事を取扱つておりましたものを独立させて、人事課と称するものをつくりまして、従来通りの仕事をして事務総長に直属する。こういう形にいたしたわけであります。従つて機構は一つ人事課というものがふえましたけれども、従来庶務課長がこの人事のことをやつておりましたので、山野庶務課長を人事課長という名前にかえまして、そのまま従来の仕事をしてもらう。こういう機構にかえましたからこの際御報告申し上げます。  それから今人事のことでいろいろ御報告申し上げましたから、この際御了承並びに新たに御承認を願いたいと思いますのは、人事の承認並びに追認の件でございます。まず人事の追認方をお願いいたします分を御報告申し上げます。先月の十五日にこの委員会は大体十月十二、三日ごろに開きたいということの委員長の御意向を皆様に御通知を申し上げたわけでありますが、そのすぐあとに、速記課の岡原君、これは二十九年間動続いたして、今速記の方ではトップにおるわけであります。その岡原君と、すぐその下におります岩島正次君、これは二十六年間おりまして、一応現業をしりぞいて校閲その他にまわつてつたのでありますが、このお二人の方からこの際辞職をいたしたいという申出があつたのであります。この両君の辞職の問題は、との委員会承認がまず必要でありまするけれども、そのために特に御参集をお願いいたしますのもどうかと思いまして、各派の理事の方々にも一応御了解を願つて、後日この委員会が開かれましたときに追認を願うということにいたしたのであります。その点は御承知通り、実は九月一ぱいに辞職されますれば、その方の退職金は行政整理の場合に準じてもらえますから、普通にもらいます分よりもよほど多くなるわけであります。従つて九月一ぱいに処理をして退職をする形にいたした方が、御本人のために非常によかろうということで、実はそういうような処分をいたしておるわけであります。従つてそれに対する御追認を願いたいという点が、まず今日の職員についての問題であります。  もう一つは、彈劾裁判所の鬼丸さんの方でお使いになつております木附さん——お手元に履歴もございましようが、この方もこの際辞職を申し出られました。彈劾裁判所は参議院の方で所管をされておるのでございますが、木附さんは参議院の方で承認を得て、衆議院議長の同意を求めて参つておるわけであります。衆議院議長の同意を求められたのは二十六日でありまして、二十八日付で退職さしたいからすぐにお願いしたいということで、向うから参つたのでありますが、これまたやむを得ない事情等がありまして、議長から同意をいたしてあるわけであります。従つてその点も御追認を願いたいと思います。もちろんその後任者はまだとつてございません。  それと前後いたしまして本院の水産委員会に上田正喜という調査員がおつたのでありますが、この方も辞任を申し出て参つたわけであります。やはり退職金等の都合もございますし、御本人がどうしてもいたくないというのでありますから、これまた九月中に辞任の処理をいたしました方が御本人のためになるということで、そういうようにいたしておるわけであります。この四人の追認方を御了承願いたいのであります。
  41. 大村清一

    大村委員長 御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  42. 大村清一

    大村委員長 それでは追認することに決します。     —————————————
  43. 大池眞

    大池事務総長 次に御協議願いたいと思いますのは、労働委員会の調査員が今欠けておりますので、河島幸助さんを新しく入れたいという御要求委員長の方からあつたわけであります。履歴はお手元にございますが、これは人事院その他資格審査の方もパスをいたしておりますから、委員会の御承認があれば、議長の方で任命することに御同意を願いたいと思います。これはこの前もお話がありまして、一日前に出してその次にきめるというお話でありましたから、きよう御承認願えませんでしたならば、次会までに御決定を願いたいと考えます。もしおさしつかえがなければ、本日おきめ願いたいと存じます。次会までお待ちしますか。
  44. 神山茂夫

    神山委員 私たち今まで言つたのは、前もつてこういうものを出してもらつて、十分審査する機会がほしいという意味で言つたのですが、きようの場合、今一応見ましたけれども、この次まで待たなくてもよいと思います。ただ、事務上これからもひとつこういう方針をとつていただきたいと思います。
  45. 大村清一

    大村委員長 本件はこれを承認するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  46. 大村清一

    大村委員長 それでは承認することに決定いたします。
  47. 大池眞

    大池事務総長 人事のことでちようどお話がありましたので、この際御報告申し上げます。御意見等もあるかもしれませんが、実はうちの專門員全般についてのことでございます。專門員の給與につきましては、御承知通り最初は二千円になつておりましたが、何回かベースが上りましたので、だんだん上つて参りますと十五級職まで行き得るわけです。ところで十四級職まではベースを横にスライドさせまして、私どもの方でそのまま認定できるのでありますが、十五級職はどういうものを十五級職に指定するかということは、給與本部長が指定することに相なつておりまして、事務的にはいたしかねておるわけであります。従つてども事務の方としては、できるだけ早く專門員の格付をいたしまして十五級職にしてもらいたいということで、その都度給與本部の方と相談をしておるのでありますが、なかなか十五級職の指定というものは、その筋の御意向等もあつて困難であるのであります。従つて一年近くも十四級職の最高の給料だけのものを暫定給與として差上げておつて、正式に十五級職のどこに当てはめるかということは決定いたしかねておつたのであります。従つで従来の方はそういうことになつておりますが、新規に採用されます専門員は、みな十四級以下にはめ込む以外に方法がなかつたのであります。そこで参議院の方でも問題になりましていろいろお話合いをした結果、これは一番最初におきめを願つた当時は、次官と大臣の間の俸給をもらつて二千円という形に相なつてつたのでありますから、專門員の業務的な面から見て当然そういうところで格付をしてもらいたいということで、参議院の方では運営委員会でもこれが認められました。今次官は十五級職の二号に指定されておりますが、十五級の事務次官の上の三号にやるべきだということに参議院運営委員会では決定をされて、人事院等に申し入れがあつたのであります。従つて両院別々なものがあつてはいかぬので、衆議院も同一の歩調をとつてもらいたいという要求があつたのでありますが、御承知通り專門員についてはその指揮命令権が委員長にございますので、委員長会議をお願いいたしまして、参議院の実情を御報告申し上げ、かつ衆議院の委員長の御意向等をも承つたのであります。大村委員長中心になり、いろいろ御心配を願つて委員長の御意見をお聞きしたところ、参議院のように次官の上の十五級の三号にせよときめて申し入れることはいかがかと思う。現在の專門員を横にすべらして行けばすでに十五級職になつておるのだから、十五級職として指定をして、専門員の職務上の資格をつけたいという申入れを一応いたしたのであります。そこで委員長の申合せは、專門員の格付は十五級職として指定を願いたい。十五級職の中には一号から四号までありますから、給與本部長はこのうち適当と認めるものに指定をし得る余地を残して申し入れてあるのでございます。従つてその点がまだ確定しておりません。できるだけ早めに、でき得れば議会前に決定していただきたいと思つております。この十五級職の問題は私ども事務局の方といたしましては、事務次長がやはり十四級職でもないし、十五級職にするには指定がないということで同様に困難な状態になつておりますから、專門員等とにらみ合せて、事務次長の方も十五級職のしかるべきところへ入れてもらいたいということを一応申し入れておるのが今日までの経過でございます。一応その点を御報告申し上げまして、特に御意見でもございますれば、さらに伺いたいと思います。
  48. 椎熊三郎

    椎熊委員 各省次官と同様にせよというのですか。
  49. 大池眞

    大池事務総長 次官以上にせよ、同様にせよというのでなく、現在のものを直せば、十五級職になるから十五級職として適当に認められたい。次官は二号であります。それが八月から上つておるわけです。こちらの專門員は十四級職の一番上の俸給を暫定俸給として差上げているわけです。そこでこれを決定してもらいたいと思つているわけであります。
  50. 大村清一

    大村委員長 御報告申し上げます。常任委員長会議でだんだん検討されまして、参議院の方で單独に十五級職の三号となつておるが、衆議院としては独自の見解で十分研究したらよいということになりまして、従来の沿革もありますが、次官より必ずしも上というようなぐあいには考えないでもよい。ことに事務次官は各省一人しかありませんが、專門員は各委員会に二人、三人おるのでございますから、その間に多少の段階があつた方がむしろ運営上よかろうということで、次官と同じように十五級職ということにはきめるが、それを一号ないし四号ということにしますれば、人によつては次官よりも上になります。次官は二号でありますから、若い人は一号、老練の人は四号というようなぐあいに幅を持たせた方が人事の構成がよかろうという御意向で、一応常任委員長が申合せをいたしまして政府にもこれを申し入れをし、なおまた参議院の方でもこういう問題をきめられる場合には、今後はひとつ衆議院の方に前もつて御相談を願つて両者一致の上で進みたい。抜けがけをしないようにという申合せをいたしまして処置いたしておるわけであります。
  51. 土井直作

    土井委員 いわゆる両院共通する人事の問題については、やはり衆参両方とも歩調をそろえてやらなければ、一方的にどんどんやるものだけやつて行くということはまずい。そういうことに関連して、議員会館ども衆参両方同等に取扱つてもらうように、事務的にも総長の方でやつてもらわなければならぬ。参議院の方はべらぼうによいので、衆議院の方では大分不平がありますからお願いいたします。
  52. 大池眞

    大池事務総長 それはすぐこの次にあります。
  53. 土橋一吉

    土橋委員 十五級職の件に関してはわれわれも賛成です。
  54. 大村清一

    大村委員長 一人の場合はよいのです。二人、三人ならば多少甲、乙があつた方がかえつてよかろうと思います。
  55. 大池眞

    大池事務総長 かりに十五級職になりましても、今度職階法が出て来ますので、現在いる者が十五級職に指定されれば何でもかでもそこへ行つてしまうというと、やはり試験等がありまして、一応臨時にそのポストにおりましてもできないわけであります。従つて現在おられる方々が全部十五級職では少し歩がよ過ぎるではないかという考え方も給與本部にあるわけであります。そこで制度上の專門職というものは十五級職でしかるべきである。その十五級職になる場合に、委員長さえ推薦すれば、この承認だけでだれでもなれるということでは弊害等も起るので、十五級職になればなつたで、今の專門員全員が十五級職にいけるか、いけないかということは疑問であります。従つてその十五級職になる場合には、現在の專門員からそこへ行き得るものは審査を受けまして十五級の專門員になる。そうなり得ないものは経過的に他の処置をとらなければいかぬという問題が起つて来るわけであります。それはそれといたしまして、国会法上の專門員というものは、少くとも十五級職であるべきだという形で要求いたしておるわけであります。  それから今土井さんからちよつとお話のありました会館の使用並びに通行の件を御相談願いたいと思います。会館の使用については、この前運営委員会の中にあります福利委員会等でおきめ願つた程度で一応各党に割当をいたしましてお入り願つておりますが、会館の各室の使用については、あのときにおきめを願つた原則でやつておるわけであります。それ以外に会議室等があいておりますので、会議室を使いたいという申出があるわけであります。現実にその後においてもございましたけれども、まだどういう用途に、どういう方法で使用させるかということは決定いたしておりませんから、私どもの方としてはいかんとも方途がなくて、そのままお断りしておつたのでありますが、会議室の使用等の件についても、今すぐこうやつたらいかがでございますかという具体案は私どもつておりません。ただあそこに部屋を持つておられます議員さんが中心になつて議員さんだけであの会議室を使いたいという点はもちろん問題はございませんが、議院の各党の代表者に陳情したいというような者があつた場合に、こちらの面会室以外に、あちらの会議室にそういう陳情者が入れることの善惡、あるいは人数をどういうぐあいにするというような使用のこまかいこともきまつておりませんし、また議員だけでなしに、議員が外部の者を呼んで、それと協議あるいは談合等ができるかというような点もきまつておらない。その他いろいろお使いになる向き向きがあろうかと思いますが、この点については、参議院の方は中に住まつておられる議員さんから代表的な者が選ばれて、自治委員会というようなものをこしらえておりまして、その自治委員会に申し出して、そこで決定しているように聞いております。本院ではまだそういうようなことはきまつておりませんので、場合によりましては、各党の代表者で自主的に何か基準をつくられるか、あるいはそういうもので決定をして行くようにされるか、そういう点についても、今の土井さんのお話もありますので、各党でひとつお打合せなり、あるいはお話合いを願つて、次会にでも基準をつくつておきめを願いたいと考えております。その点をひとつお考え願いたいと思います。  もうひとつついでに通行の件ですが、この前福利委員会並びにこの委員会の御了承を得まして準則等を決定したのでありますが、通行の件につきまして国会記者クラブが幹事会を開きまして、その幹事会の決議その他によつて強硬に申入れがあつたわけであります。その申入れの件を御報告申し上げまして、さらに御考慮を願いたいと思います。この前のお話合いでは、衆議院発行の記章を持つておる者でも、だれでも、本人に面会したい場合にはすべて一応受付に申出て、本人の承諾があれば各自のお部屋まで通すなら通す。待合室に待たしておく場合には待つていただいて、そこへ来てお話を願うということにきまつておるわけです。本院の発行しておる記章を持つておる者と、持つていない一般の者との区別は、申出をする場合においては少しもかわりがありません。記章のない方には所定の通行証をこしらえてありまして、それを渡す。それを持つておる者だけが中に入れる。記章を持つておる者は本人の意向に基いてそのまま本人の御指定のところへ御案内をして行かれるというわけで、通行証を一々発行するかしないかというのが、記章のある者とない者との区別であつたわけです。記者クラブの幹事会からの申入れは、国会の本館の方は廊下でも、議員の控室でもどこでも記章だけで自由自在に行かれる。議員会館といえども私物にあらずして、国家経費でつくつた公的な役所の建物であるのに、あすこへ行くのに一々受付を通さなければ行かれないということになれば、取材の面で非常に支障を来して困難である。それだからこちらの議事堂と同様に、記章だけで自由に通行のできるように運営委員会、並びに福利委員会皆さんに申入れをしたいから、その点を十分考慮してとりはからいを願いたいという申入れであつたのであります。この前のお話合いの結果はおのおのかぎをもらつて事務室として——もつとむ最近では二人お入りになつておりますが、一人一室の原則で、自分の秘書とプライベートに使うべき事務室であるから、自由に廊下を通行してどこへでもノツクして入つて行くという建前をとられては困るというお話で、ああいう規定にいたしたのでありますが、それでは非常に困る。特に最近のように電話が一室おきにある場合に、隣の部屋に電話をかけて、隣の人に会いたいといつてもなかなか連絡も困難であろうから、自由に歩けるようにしてもらいたい。こういう御要求があるわけです。従つてこの点は前会におきめ願つたのと相反しておりますので、一応福利委員会の方でも御研究願つて、今度の議会までに御決定願いたい。それから食堂の方も、ほとんど大部分議員さんが入つておりますから、あの中の方々で御相談しておきめ願つて処理いたしたいと考えております。
  56. 椎熊三郎

    椎熊委員 実際に入つておる人々の意向も尊重して、次の委員会において決定してもらいたい。なるべく自由の方がよいと思うが、あまり自由でも困る。
  57. 土井直作

    土井委員 自由にしておいて居留守をつかうわけにもいかぬし、重要な仕事をしておる場合もあるから、あげて委員会で研究してもらうようにしたい。
  58. 神山茂夫

    神山委員 椎熊君の言うのもわかるけれども、原則はきめておかなければならぬのだから、記者諸君の申入れもあると思うが、一ぺんここでやつておかなければ困るのじやないか。
  59. 土井直作

    土井委員 福利委員会できめたがよい。
  60. 神山茂夫

    神山委員 いずれにせよ福利委員会で案をきめてもらつて、その案を運営委員会できめたらよいじやないか、
  61. 大池眞

    大池事務総長 問題のある点をお話つて、記者の方との関係もありますから、すぐこの場できめることは困難と思います。  もう一点は、これは東京都の共同募金の問題でありますが、これは前回も前々回も実は東京都の方から委員が参りまして議長等にお話がありまして、この共同募金の趣旨にかんがみ、両院の議員等で特にこれをお出し願えば、ほかへの宣伝価値と言いますか、いろいろよいからということで、前回までは——たしか二回あつたと思いますが、議員一人百円ずつ醵金をいたしておつたのであります。そこで今回も実は十三日に向うの委員の村上秀子さんが参りまして、議長に申入れがあつたのであります。その帰りに私たちの方にも寄りまして、従来通りこの共同募金について議員さんの御協力を願いたいという申出がありました。たまたま当時委員会がございませんので、すぐというわけにもいかぬから、次回の委員会に御報告申し上げて、御意向を承つた上処理しようということでお帰り願つたのですが、今回も前回通り一人百円ずつお願いしたいという申出があつたのであります。これをどういうふうに処理いたしますか。御意見を承りたいと思います。
  62. 椎熊三郎

    椎熊委員 前回通りやろうじやないか。
  63. 神山茂夫

    神山委員 各家庭でも出しておるし、二重にも三重にもなつているから……
  64. 椎熊三郎

    椎熊委員 二重にも三重にもなつた方がよいのだよ。
  65. 神山茂夫

    神山委員 百円くらいのことだからとやかく言いたくはないが……
  66. 大池眞

    大池事務総長 前例ですと、俸給日に議員さんの歳費から一人百円ずつお差引き願つて羽か何か差上げております。
  67. 石田博英

    ○石田(博)委員 それでよいじやないか。
  68. 大池眞

    大池事務総長 議員がやらぬということも、参議院関係もありますから……
  69. 土井直作

    土井委員 議員だから特別にやるということはおかしいので、従来の例があるから惰性でやろうというだけだ。
  70. 石田博英

    ○石田(博)委員 一般の共同募金運動を奬励し、支持し、賛成するという意思表示にもなるしね。
  71. 大村清一

    大村委員長 この辺で処理することにお願いいたします。
  72. 石田博英

    ○石田(博)委員 東京都のことで思い出したのだが、国民体育大会を東京都でやることについて衆議院から委員を出しておる。ところがその委員諸君に対して何ら連絡がない。委員の連中が東京都の方に連絡しておるのかどうか。それともほつたらかしにして連絡しないのか。どうなんです。
  73. 大池眞

    大池事務総長 それは、都の方に聞きましよう。
  74. 石田博英

    ○石田(博)委員 東京都選出の議員を出してくれという要求をしておいて、もう日程もきまり、すぐだそうだが、それを今まで一回も相談もなければ何もしないというのはおかしい。
  75. 神山茂夫

    神山委員 これは権威にも関するから、石田君の意見に満腔の賛意を表する。
  76. 石田博英

    ○石田(博)委員 君が賛成をすると気味が惡いね。君だけは反対してくれよ。
  77. 大池眞

    大池事務総長 今の点は向うから交渉されて出ておるわけでありますから、東京都の方に事務的にどうなつておるか聞き合せまして、次会に御報告申し上げます。  議員さんにまたお金を頂戴する御報告を申し上げますので申しわけありませんが、実は若松虎雄代議士、これは、九月の二十四日におなくなりになりました。それから齋藤前内閣委員長が十月七日におなくなりになつたのであります。この逝去議員に対して、この前土井さんなんかの御主張によりまして、大瀬久市さんがなくなつたときは、普通の退職金があつても、議員としてやはり一人百円ずつやろうじやないかということで、拠出することの申合せが四月十二日の運営委員会でできておりますが、今回もひとつそれにならいまして、逝去議員一名について百円ずつお出し願うことにおとりはからいを願つたらどうかと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  78. 椎熊三郎

    椎熊委員 齋藤さんなんかの退職金はどのくらいになりますか。
  79. 大池眞

    大池事務総長 法律の方はきまつておりません。ただ歳費の一年分しか弔慰金がもらえないのです。     —————————————
  80. 大村清一

    大村委員長 それではこの際法案委員会委員派遣承認申請の件を議長から諮問されております。これを議題にいたしたいと思います。まず事務総長から申請の内容について御説明を願い、なお当委員会に角田理事が御出席になつておりますから、特に派遣を必要とする理由について御説明を願いたいと思います。
  81. 大池眞

    大池事務総長 角田委員がおられますからごく簡單に申し上げます。  議長委員派遣の承認要求が参つております分は、日立市におきます人権蹂躙問題及び検察権の行使に関する調査をいたしたいから、日立市の方へ五日間高木松吉君と猪俣浩三君の二名を派遣したい。この御承認を願いたいという御要求でありまして、大体の予定は二十日の夜立ちたい。こういう御予定を承つております。つきましては角田さんから詳しく御説明を聞きまして御審議を願いたいと思います。
  82. 角田幸吉

    ○角田法務委員長代理 本年の八月三十一日に社会党の県会議員で大部市郎という人が、右翼団体の煙山清二郎ほか五名に何か凶器をもつてやられてずいぶんひどい被害を受けた。ところがだんだん調べてみますと、ここに右翼の団体がある。ばく徒らしいのです。この日は約二十人くらい来て、実際に凶器を持つて来た者が六人おつた。こういうのですが、この検挙にあたつて日立警察署がきわめて検挙にスローモーシヨンであつた。わかつておりながら手をつけなかつたといううわさも飛んでおります。警察とこの右翼団体の間に何らかの深い関係がありはしないかというようなことも疑われております。なお六人が実際に凶器を持つて暴行しておりますが、起訴された者が四人であるということもどうもおかしい。こういう件で、実際伝えられておるような右翼団体があるのかどうか、それからそれらが日立市民にどんなことをやつたり、影響を與えておるか、それから警察署と関係者の間に何らかの関係がないか、それから大体六人であつたということが伝えられておるのに、検察庁で四人しか起訴してないということについて疑いが相当ある。こういうことで、この人権蹂躙問題と検察庁の態度に対して、不当な起訴であるかどうかということについて国政調査の必要があるために以上の請求をいたした次第であります。
  83. 神山茂夫

    神山委員 日立の問題はこれは小さい問題のようであるが、非常に根の深い問題だと思うのです。私たちは調査すること自体には賛成である。ただここで問題になるのは派遣委員の顔ぶれですが、猪俣君の方は問題はないが、高木君の方は考えなければならぬ点があると思う。ここではつきり言つておきますが、高木君個人について問題があるということでない。     〔「選挙区は違うのだよ。」と呼ぶ者あり〕
  84. 神山茂夫

    神山委員 選挙区が違う、それならよいが、最近の委員派遣の実情を見ておりますと、自分の選挙区と派遣委員がダブつておる。そういうことが多いので、こういう点を注意したかつた。
  85. 角田幸吉

    ○角田法務委員長代理 この点は委員会でも愼重にやつております。
  86. 大村清一

    大村委員長 ただいまの委員派遣の件は承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 大村清一

    大村委員長 それではさように決しました。     —————————————
  88. 大村清一

    大村委員長 この際お諮りいたしますが、なお国会法改正法律案その他御協議を申し上げる件が数件残つております。大分時間も移りましたから、もう一度運営委員会を開いたらどうかと思いますが、御都合いかがでしようか。     〔「その方がよい」と呼ぶ者あり〕
  89. 大村清一

    大村委員長 それではあとで御協議申し上げまして、さらに運営委員会を開くことにしまして、二件ばかり本日簡單な問題でおきめ願いたいことがありますから、それをひとつ御協議願います。
  90. 大池眞

    大池事務総長 赤坂離宮の舞踏の間と言いますか、あれを使いたいという希望が多いわけでありまして、できるだけ私どもの手元でお断りできるような性質のものはお断りいたしておるのでありますが、今回要求して参つたのは第三回全国リクレーション大会準備会をあそこでやりたいということであります。事務局長は宇佐美毅という人で、これが運営委員長あてに申し込んで来ております。それは第三回の全国リクレーション大会を東京都と日本リクレーション協会の共同主催で開催することになつておるそうでありまして、そのために適当な場所がないから国会図書館を使わしてくれ、こういうことであります。これは第一日目は理事会や評議員会を開いて、評議員会では二十三、四年度の事業報告並びに承認等のことをやる。それから各地のブロック別の活動状況だとか、いろいろ報告することがございます。その開会式は三時から五時まで開きたいという希望のようでありまして、祝辞は東京都知事、文部大臣、厚生大臣、労働大臣、東京都議会議長、メツセージはマッカーサー元帥、衆参両院議長から頂戴したいという予定になつておるようであります。第一日目はきわめて形式的な議事等をやることにお使いになるようでありますが、第二日目はこれまたいろいろなものがありまして、子供の音楽の演奏だとか、子供のリクレーションの議会みたいなものを代表者を集めてやる。二百七十六名くらいの議員がレクレーションをどうやつて進行させるかというような討論会のようなことをやる予定になつておる。三日目は会議並びに質疑応答をやつて公開公演をやる。それから最後に全国藝能大会をやるというような予定になつておるわけであります。四日目がダンス・コンクールその他余興的なものもあるわけであります。私どもといたしましては、あすこの部屋は大体政府の方と、国会と法務庁、この三者が使う場合に予備の部屋として二つほどございます。その一室になつておりまして、民間団体で使い出しますと、どこで締りをつけるか私ども非常に困るわけであります。
  91. 石田博英

    ○石田(博)委員 前例通り反対。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  92. 土橋一吉

    土橋委員 ただいまの提案は共産党として反対しなければならぬ。将来のこともありますのでぜひ反対したいと思います。
  93. 大村清一

    大村委員長 この問題はそれで終ることにして御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  94. 大村清一

    大村委員長 それではそのようにいたします。     —————————————
  95. 大池眞

    大池事務総長 予算の点でございますが、第一点は国会の予備金を支出することの御承認を願いたい。これはただいま申し上げました若松議員並びに齋藤議員、このお二人の遺族に一年分の弔慰金を差上げなければなりません。これは先例通り予備金からの支出を御承認願いたいと思うわけであります。
  96. 大村清一

    大村委員長 本件に御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  97. 大村清一

    大村委員長 それでは原案の通り決します。     —————————————
  98. 大池眞

    大池事務総長 それから第二点は衆議院の二十五年度予算並びに今年度補正予算要求をいたさなければなりません。ただいま増田官房長官からもお話がありました通り、逐次決定になろうと思いますので、至急に私どもの方の予算提出いたしたいというのでお願いをいたしますのと、それから衆議院の方で所管をいたしております訴追委員会の経費、これも要求いたしたい。この点につきましては角田さんもおられますので、御質問があればお願いいたすことといたします。  ごく概括的にお話を申し上げます。お手元に差上げました衆議院の昭和二十五年度国会所管の要求書でありますが、これは御承知通り、来年度予算の全般的のものがなければ、補正予算要求する場合にも困難を生ずることになつておりまして、それとのにらみ合せで補正の予算が確定されるという形でありますから、二十四年度の補正追加予算要求書に関連をいたしまして、二十五年度予算も早急に要求書を出さなければならぬのであります。  そこで大体の予算の方針は、前年度、つまり本年度予算以上の特別な追加要求、新規要求は全面的に認められないというのが建前でありまして、その建前を堅持しつつやむを得ざるものだけの増を要求いたしまして事務折衝を進めて、大体八、九分通り予定をされたものを今お手元に配つてあるわけであります。その中であとから申し上げます二点だけが確定いたしておりませんが、大体は見当がついておるわけであります。  第一項の議員歳費、これはかわりはございません。歳費が上つておりませんために四百六十四人分の議員歳費の合計として一億六千百万円余、これが載つておるわけであります。  第二の職員俸給は、議員会館その他で増員をされております。表面的の新規増として昨年度五十一名分ばかり認められまして、それ以外にさらに新規のものを加えまして、職員の全人員が千二百九十名分になつております関係から、千二百九十名分の一人平均單価というものがきまつておりまして、大体衆議院の実積から考えまして、一人の平均單価七万八千七百二十円というものを千二百九十倍いたしたものが載つておるわけであります。従つてその内訳はこの人数に応じた單価の平均給をかけたものが載つておりまして、この方も特別に手の加えようがないのであります。  三の職員手当、この中の勤務地手当、扶養手当、超過勤務手当、特殊勤務手当、これは法的にはきまつておるから関係ございませんが、超過勤務手当、この点は御承知通り従来開会中は五十時間と三十時間という二つの実積を認められておつたのであります。けれども閉会中の分については、何としても昨年度までは各省とにらみ合せ、三時間だけしか認めてもらつておりません。ですから考査委員会その他についても非常に御不便を願い、事務職員にも非常な御迷惑をかけておつたのでありますが、その後の実績を調べて、その実績に応じたものを事務的折衝で一応認めてもらう。それが大体閉会中を七箇月とみまして、三時間の五倍の十五時間だけ事務的折衝で認めてもらいましたので、それが載つておるわけであります。これによつて今後閉会中に多少のゆとり——これで十分でなければさらにまたお願いすることにいたしまして、本年の現実の実績を具体的数字をあげまして折衝いたした結果認められた数字が載つておるわけであります。  その次の四項の諸手当及び給與金、これを御説明申し上げます。議員通信手当はかわりありません。議員秘書手当は今七千円でありますが、ベースの階梯を直せば九千円になるということで、一応九千円をここで認めてもらつたことにして出してあるわけであります。そこでここに二千円の増額をして四百六十六名分が載つております。それから非常勤職員の方は大したかわりはありませんが、その次の委員手当、これは御承知通り閉会中委員が来て審査いたします場合は、現在一日三百円ということになつておりますが、これは滯在雑費等とにらみ合せる必要がありますので、後に申し上げますが、滯在雑費を五百円に上げております関係上、閉会中の審査手当は税金を取られますから、税金を差引いて滯在雑費五百円ということになるように、一日七百五十円というものを予定いたしまして委員手当としてここに載せておるわけであります。従つて二百五十円くらい差引かれるとみまして七百五十円ということにしてあります。それから衞視被服手当等はかわりありませんが特にふえました分としてはそういうものが載つております。  それから六の旅費のところでありますが、その一番しまいに書いてあります滯在雑費、これは日額五百円にいたしまして通常国会百五十日分を載せてあるわけであります。これは大蔵大臣その他に福利委員長その他が交渉の結果、滯在雑費五百円並びに秘書手当の九千円というものを一応御了承願つております関係でここに載せてあるわけであります。それ以外の予算といたしましては国政調査旅費であります。これは今まで頂戴した国政調査の分は現実に費用も非常に少く、将来の費用に足らないとも聞いておりますが、もうすでに足らない面がございますので、委員旅費、証人の旅費、公述人旅費というようなものは相当に認めてもらつておるわけであります。そこで特に委員旅費等は前年度は百八十万円でしたが、これも相当に高額に増額を願つております。証人旅費も相当に認めてもらつております。そのかわりに職員旅費の方で随行旅費が現実には相当出ておりますけれども、諸調査旅費、これが前年度三百八十七万円でおりましたのを七百八十五万円まで認めておられますので、議員随行旅費の方をちよつと落しまして、百九十二万円前年盛つてつたのを百七十五万円、ちよつとそこで二十万円減つておりますが、その次の諾調査旅費で融通がとれるようにいたしてあります。そのあとの消耗品費その他は大してかわりはございません。交際費等は前年以上にお使いにならぬことにしてそのままになつております。  営繕費の中で問題になりますのは衆議院議員会館の新営費、これは参議院が千万円あつて、こつちが千万円ないという関係から、一度燒けた関係がございます関係上、残りの百五十日分というものが六千四百万円だけ入つておるわけであります。これが実は私どもの方では入れてありますが、関係方面の方で非常にむずかしい、つまり新営費議員会館が足らないのですから、残りの分をここに要求してありますが、これが本年度は新営工事は相たらぬというような非常に強い御意向があるやに聞いておりますので、この点はまだ確定いたしておりませんが、事務的折衝では一応認めてもらつておるわけでおります。それと会館に必要な総合電話及び交換所の新設費というものもこの中に四千五百万円載つけてあります。それを合せまして総計の六千四百万円に四千五百万円、この交換所並びに総合電話は、これをつけませんと、でき上つております分の会館の運用にも困りますので、これは大体ある程度目鼻がつきつつありますが、これさえも非常に文句を言つておる。新営費の議員会館の六千四百万円の残りの分は十中の八九までよいと申し上げる時期にはなつておりませんが、一応時期でもありますので、事務折衝をいたした分だけでも早く出したいと考えております。  そこで、今まで申し上げました分で非常に疑問に相なつておりますのは、今の新営の議員会館の分と、議員の滯在諸雑費の五百円に上る点と、秘書の九千円に上る点、それから委員手当の閉会中七百五十円に上る分、この三点はまだ確定というところまでに至つておりません。大蔵省と私どもの方では了承できましたが、一に関係方面の意向にかかつておる。その他の点では大体問題はなかろうと思います。従いまして、本年度補正予算は、これは御承知通り、この前の会期延長の分並びに閉会中の剩費の方からとりかえてありまする分を全部載つけました分と、それに今度の臨時議会に必要な応召旅費等を加えただけの補正予算でありまして、職員の超過勤務手当も五月の会期延長の実績と第六国会の五十時間分というものの合計がここに載つておりますから、これは問題はない。それから議員秘書手当、これは二十四年度の補正は大体既定予算でとりかえた分と、それから臨時国会に必要な分だけを載つたものだけしかくれませんが、超過勤務手当の九百六十八万四千円というものは五月の会期延長にすでに出してあります合計と、本年度の第六回国会の十一月からの五十時間をかけたものの合計がここに載つておるわけであります。それからこの議員秘書手当が、今、七千円ありますものを十一月から九千円にしてもらいたいということで、その増額の二千円を載つけたものにすぎませんが、この議員秘書手当と六、旅費のうちの滯在雑費、これが十一月から五百円差上げたいということでありましたが、その総計の金額、その二つが実は関係方面では困難だ、これだけは少くとも二十五年度分について考慮の余地があるようです。今年度の補正を増加することはとうてい困難らしいということを聞いておりますが、これは一応、衆参両院の福利委員長から関係方面に御足労を願うほかにないと思います。特に秘書の九千円というものは当然スライドすればそこにいくのではないかと思つておりますが、望み薄だということを二日ばかり前に聞きました。こちらで政治的に御足労願いたいと思うわけであります。それから応召旅費、これは問題ございません。それから委員旅費。証人旅費、公述人旅費、これは閉会中の実績の不足をあげたものですから、これは問題ありません。議員随行旅費、調査旅費もその通りであります。そこで一番しまいに、衆議院議員会館、新営費の四千五百二十万円、これが事務的には一応了承されておりますが、ドッチさんが来た場合にどうなりますか、そこまでは明言できないことになつております、一応事務的には認められております。  そこで、一応この中に載つておりますものに考査特別委員会、これは決議によつて月平均百万円以内ということに、なつておりますが、現実には百万円で、まかなうことが非常に困難な事情になつておりますので、十一月から月百五十万円ということにして載つかつております。委員の派遣等も、この百万円の範囲内から処分をいたさなければならぬ建前で困難を感じておるやに聞いておりますので、百五十万円ということに、事務的に折衝はついております。それから選挙法の特別委員会、これは月二十万円ということに決議がなつておりまして、それも十一月分載つかつております。これは決議ができておりますから問題はありません。今までの不足分だけを頂戴するわけです。  ただ、これだけの総金額一億二千九百万円の補正でありますが、この補正の全額をとります場合には、事実上の追加でありますので、現在こちらに予備金があるわけです、そういう予備金を残したまま追加という要求ができませんから、予備金をここにさしはさんでこういうものは、皆、入れて——その残りをとるということで——一億二千九百万円だけかかることはわかつても、その中の予備金の残額と、本年度の既定予算の節約額というものを合せまして、約一千万円程度のものだけは、この中から出るわけでおります。現実には、どこからどういうふうに出るということは、具体的に数字にございませんから、今すぐ出て参りませんが、最終にはそういうことになります。一番問題になつておりますのは、ここで補正予算でどうしてももらわなければならぬが困難であるのが、秘書の九千円に上る二千円分、それと滯在雑費の五百円の分、これは一応了承されたので、補正で落ちた場合は、来年の本予算でもらえるかと言えば、それはドツジさんが来てからでなければわかりません。あとは事務的の点で、これという特殊の点はないように聞いております。
  99. 土井直作

    土井委員 これは大体きよう承つておいて、この次の委員会でなおわれわれの方で検討してはどうか。
  100. 石田博英

    ○石田(博)委員 今の秘書の手当の件は、福利委員長行つてもらつて……
  101. 神山茂夫

    神山委員 提案に反対するわけではないが、秘書諸君にとつては痛切な問題だよ。だから福利委員長が行く場合には、できれば各党の代表者行つて相当強力にやる必要があるのでないか。
  102. 大池眞

    大池事務総長 それはけつこうなことでして、この前は各派から一人ずつということでしたが、現実にはいらつしやらなかつたのですが、ぜひそう願いたいと思います。ここにお手元に差上げてあります訴追委員会のものは、これは二十五年度予算として出してありますので、一応これも具体的に特に御説明するほどのものもありません。
  103. 淺沼稻次郎

    ○淺沼委員 これは議員会館のことですが、同じ部屋を二人で使うことがあるのですが、入口に二つの名前を掲げることは必要はないが、中のいすを二つにしてもらいたい。それから電話がついてないが、電話の機械を持つて来れば入れてもらえるのか、機械がないからできないというならば、どつからかあるものを持つて来たら引いてもらえるか、機械だけが足らないのか、線が足らないのか。
  104. 大池眞

    大池事務総長 それは電話交換が直通電話式ですから、電話機を持つて来てもだめだそうです。それでここに電話交換所を早くつくつてもらいたいのであります。
  105. 大村清一

    大村委員長 予算の件は次会にまた御相談することにいたしましよう。
  106. 石田博英

    ○石田(博)委員 予算に関連はないのですが、齋藤隆夫先生と若松虎雄君の逝去につきましてはいろいろ御配慮をいただいてまことにありがたいのですが、先例によりましていずれ国会開会になりますと、両氏の追悼演説が本院で行われると思いますが、その際一言お願い申し上げて各党で御相談願いたいと思いますことは、齋藤隆夫先生は御存じのごとく尾崎咢堂さんを除いては、本院の最も長い勤続者でありますと同時に、御経歴その他において非常に日本において独特の歩みをされた方です。従つてこの際追悼はそういう意味におきまして、齋藤さんの死を弔うにふさわしい方にお願いを申し上げたい。こういう希望を私どもの方で考えております。従来の同一選挙区という前例にとらわれないようにお考えをいただきたいと思います。
  107. 椎熊三郎

    椎熊委員 それはたいへん簡單なようで、めんどうな問題だと思う。同一選挙区の反対党の者がやるというのが前例である。この際これを破るということになると、同一選挙区の反対党におる人が、いかにも齋藤さんの弔辞を述ぶるにふさわしき人でないという極印をつけられたようになつて、本人の不名誉になる。この人では不適当で野党の最もりつぱな人を出せということは、議員同士の中で非常な相違があるように見えて、非常に本人にもお気の毒のような結果を来すことになるので、今ただちにこの問題には返答はいたしかねます。これは留保していただきたいと思う。
  108. 石田博英

    ○石田(博)委員 私どもがお願い申し上げておりますのは、そういう意味は毛頭ないので、しかしてまただれでもかれでもにそういう取扱いをしてくれというのではなく、あくまで前例は尊重するが、きわめて特殊の人だからという意味で私の方で希望を申し上げております。
  109. 椎熊三郎

    椎熊委員 戰時中でしたか、前例を破つて同じ党派からやつたこともあるが、この次までに考えさしてもらおう。
  110. 大村清一

    大村委員長 この次に言及することにして次会はいつやりますか。
  111. 石田博英

    ○石田(博)委員 例の大分長い間懸案になつておる議員退職金法案、あれは今度の国会にはまとめておかなければならぬと思うが、みな党へお持ち帰りになつて御研究願いたい。そうして今度の国会までに態度を決定していただきたい。
  112. 大池眞

    大池事務総長 国会法並びに衆議院規則案、それから今の退職金法、これらは出すまでにその筋とのオーケー関係もあります。
  113. 大村清一

    大村委員長 それでは次会は十九日午後二時に開会いたします。本日はこれで散会いたします。     午後四時二十六分散会