○増田
政府委員 まず第一点に対してお答えします。最初の
事務次官だけで足りる、
政務次官はいらないというようなことを
政府は
考えておつたというあなたのお話ですが、それは非常に語弊があります。われわれは先ほどからくどく申し上げます
通り政務次官の
臨時設置法は來る五月三十一日で終る。それではいけないから國家
行政組織法の
機関と同様に存置させたい、こういう意向のもとに六月一日から設置さるべき
特別職たる
次官をも
つて一般職たる
次官にかえるというのが、今回の
法律の
趣旨であります。それが第一。第二は
政務次官的なるものは従來も
任命がありました。今回もやはりこれを
任命するということなので、われわれは
行政整理の線に背馳したものとは思
つておりません。のみならずあなた方が痛感される
通り、
大臣あるいは
政務次官等はあつちこつちの
委員会や本
会議でひつぱりだこなので、当該
委員会から見ますと、
政務官も
大臣も顔を出さない。サボ
つているんじやないかと見られるのでありますが、決してサボ
つてはいない。議会に始終顔を出しておりますが、あつちこつちから席がかか
つて應じ切れないために、
委員会の
事務能率を非常に阻害しておりますから、できればこういうものはもう少した
つて行政事務なり、あるいは
國会の
事務運営についてはむしろ能率を上げるゆえんであるくらいに
考えております。しかしながら
行政機関簡素化の線にも沿わねばなりませんから、この程度でよろしいと
考えている次第であります。
それから副
大臣の問題ですが、これは党内においてもいろいろ異論がありましたので、私は
高橋君と結果的には意見は一致するんですが、表現においては多少違いがあろうと思いますが、
官吏は下部
機構だ。
政府なりパリアメントが駆使すべき下部
機構だ。その駆使ができないから闘うのだとは思わない。これは平等に
考えているが、ただわれわれは
官僚は下部
機構だと
考えております。しこうして先ほど平川さんが述べられた
通り、われわれもこの政党
内閣は
事務機構たる
官僚を駆使しておると思
つております。これからもまた駆使することは
官僚があるいは不快とするかもしれませんが、しかしまた駆使いたします。そのかわり
事務と
政務との
紛淆を避けなければならぬ。そこで政党
内閣というものは、どうしてもりつぱな
事務機構がいる。りつぱな
事務機構があればデモクラシーというものがりつぱに発達をする。これはデモクラシーの通論です。ほんとうの
事務機構というものは、その政党のもとにおいて、りつぱに具体化して行かなければならぬ。また具体化するように政党
内閣は
官僚に臨まなければならぬ。これを簡單な表現で私は駆使といつたんですが、そういうふうな態度で政党
内閣は
官僚に臨んで行きたいと思
つておりますし、
從來事務機構が、あるいは
官僚がわれわれの言うことを聞いてよく働いているという点については、むしろわれわれは感謝しております。
將來この点については
高橋君と
同意見でありますから、十分
官僚機構はこれを引締めてもらいたいと思
つております。