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1949-04-07 第5回国会 衆議院 議院運営委員会 第15号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十四年四月七日(木曜日) 午後零時零分
開議
出席委員
委員長
大村
清一君
理事
石田
博英君
理事
今村 忠助君
理事
山本 猛夫君
理事
土井
直作君
理事
坪川 信三君 岡西 明貞君 倉石 忠雄君 田中 元君 田渕 光一君 塚原 俊郎君 西村 直己君
福永
一臣君
福永
健司君
園田
直君 松井 政吉君 林 百郎君 山手
滿男
君
出席政府委員
内閣官房長官
増田甲子
七君
委員外
の
出席者
議 長
幣原喜重郎
君 副 議 長 岩本 信行君 議 員 高田 富之君 議 員 河野
金昇
君 議 員 中村
寅太
君 議 員 岡田 春夫君 議 員 小林 進君 事 務 総 長 大池 眞君 ————————————— 本日の
会議
に付した事事件
緊急質問
の
取扱い
に関する件 本
会議
の
開会日
に関する件
予算審議期間
に関する件 —————————————
大村清一
1
○
大村委員長
これより開会いたします。 本日はこちらから特に提供します
議題
がないようでありますから、皆さんの方からひとつ御提議を願いたいと思います。
土井直作
2
○
土井委員
きようの
日程
は
國務大臣
に対する
質疑
で、きようこの問題を論議するという意味ではありませんが、過般
提出
しております
緊急質問
に対するあらかじめの意向をとりまとめておいていただかないと、それぞれ
準備
の
都合
もありますので、いつやるか、この前は
民自党
の
石田
君から、きわめて御丁重なごあいさつがあ
つて延期
をいたしまして、四日、五日の両日にやることにな
つて
いたのですが、
施政方針演説
に対する
質問
中に、
緊急質問
を加えることはどうかと思うのですが、どういたしますか。
石田博英
3
○
石田
(博)
委員
先般御
延期
を願いました
緊急質問
については、その
質問自身
が、
総理
に対して現在まで行われました各種の
質疑
によ
つて
解消されていない、なお
質疑
を要するものなら、これは道義上
考え
なければならぬ。しかし残余の
緊急質問
の
取扱方
については、前
國会
、あるいは
前々
國会
の
緊急質問
と同じような
扱い方
では行きたくないと思う。緊急やむを得ざるものと何人も首肯せられるような
発言
は認めて行かなければなりませんが、何でもかんでも出して來て、これによ
つて國務大臣
を議場に引きつけておいて、他の
委員会審議
に障害を及ぼすようなおそれのあるものは、
整理
しなければならぬと思いますので、
緊急質問
の
取扱い
は、今後は嚴格に、各派の全部の御了承を得るという前提のもとに扱
つて
いただきたいと
考え
ます。
大村清一
4
○
大村委員長
いかがでしよう。四日以來皆さんたいへん本
会議
に御精励に
なつ
たわけでありますが、本日
國務大臣
の
演説
に対する
質疑
がもし終りましたならば、明日は一
日本会議
を休んで、明後日以降本
会議
を開くことにしたら……。それから
緊急質問
の問題は、本日御
審議
を
願つて
も
けつ
こうでありますが、あるいは場合によりましたならば、
明後日本会議
を開くという予想のもとに、また明日でもあらためて御
審議
を願うことにしてはいかがでしよう。
林百郎
5
○林(百)
委員
委員長
の御意見もありますが、やはり
施政方針演説
に対する
質問
が
終つて
から、あらためて
緊急質問
を許したらどうですか。そうしてあす
運営委員会
を開いて、それをきめたらどうでしよう。
石田博英
6
○
石田
(博)
委員
これは一ぺん出されて、党で当人の
発言
を許すということに
なつ
たものをここでやるとむずかしいので、
各党
においても
緊急質問
の
取扱い
を少し嚴重にして
発言
の
整理
を
行つて
、もう少し本
会議
における
発言
に権威を持たせるように
各党
ともや
つて
行つたらどうかと思います。
從つて
これは本日の
議題
にしないで、明日
緊急質問全般
を取扱うことにしてはどうですか。
大村清一
7
○
大村委員長
なおひとつお諮りいたしておきまする今後の本
会議
は
原則
として
火木土
といたします。必要のある場合はもとよりこのほかにも開くこともございますが、このようなことが本院においては従来
原則
とな
つて
おりまして、大体このような
取扱い
をすることに御協議を願いたいと思います。いかがですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
大村清一
8
○
大村委員長
それではそのように大体の
方針
を決定いたしておきます。
園田直
9
○
園田委員
海外同胞引揚促進問題は超党派的問題であり、各
議会ごと
にやつおりますが、なかなか進みません。それで
引揚委員長
とも相談した結果、この際
各党
首がそろ
つて
連合軍最高司令官
、及び
ソ連大使館
に対して引揚促進方の懇請に出かけて
行つて
もらいたい。これを
運営委員会
において取上げて諮
つて
いただきたいということを、わが党から提議いたします。
石田博英
10
○
石田
(博)
委員
御趣旨まことに
けつ
こうでありまして、わが党におきましても異存はないと思います。たた
各党
首がそろ
つて
行くことになると、
都合
その他の
打合せ
が事務的に必要たと思いますし、一應党議の決定をそれぞれみなければならぬので、本日はお
申出
を
伺つて党
に帰
つて
相談して、実際上の日にちの
打合せ
、
取扱い
もきめて、あす持ち寄ることにしてはどうでしよう。
園田直
11
○
園田委員
よろしゆうございます。 —————————————
大村清一
12
○
大村委員長
官房長官
が見えました。
林百郎
13
○林(百)
委員
実は
増田官房長官
に來ていただいたのは、きよう新聞紙で取上げていることが二つある。その
一つ
は
予算審議
の問題ですが、
官房長官
は
前々
から、自分としては少くとも二週間くらいの
審議期間
をおくようにしたいということを言われていた。ところが実際
提出
は四日で、
池田大藏大臣
の話を
運営委員会
で聞いたときには、どうしても十五日に上げてもら
つて
、本
予算
が十五日に上らない場合の
措置
は全然
考え
ていないというお話であつたが、その後の
予算委員会
の
模様等
から見ると四日に
予算
が
提出
に
なつ
たのであるが、実は五日、六日と
予算審議
がなくて、本日からようやく
審議
に入つた。これは
予算審議
の
日程
からい
つて
も二日ずれたことになり、前から言われた二週間からいうと、なおずれてし
まつ
たが、十五日までに本
予算
が通らない場合に
政府
は適当な
措置
を講ずる
考え
を持
つて
おられるのかどうか、その
準備
をされておるのかどうか、
予算審議権
はもともと
國会
が自主的にこれを決定するのでありますが、
予算委員会
の
審議
の
模様
やその他から
考え
てみて、われわれは十五日で上らないように
考え
ますが、その場合の
処置
を
政府
はどうされるか、まず第一に聞いておきたいと思います。
増田甲子七
14
○
増田政府委員
お答え申し上げます。林君の言われる
通り予算
は四日に
提出
いたしまして、四日から計算いたしますと、十五日までは足かけ十二日です。私
ども
はかねてから、
予算
のごとき
重要議案
は三週間くらいの
審議
を願うことが必要であると
考え
ておることは昔から同じであります。ただ
関係方面
との交渉その他の
関係
で、初めは
法令的措置
以外は認められなかつたのを、ようやく
半月分
の
予算
を
提出
してよいということに
なつ
たので、これ以上第二次
暫定予算
を組むことは不可能であります。そこで
政府
といたしましては、十五日までに御
審議
を願えれば幸甚であるという
考え
をも
つて
おることは、この前
運営委員会
において
皆様
にお願い申し上げたことと同じであります。そこで林君の言われるように、もし
予算審議
が十五日から先にわたるように
なつ
たらどうするかという御
質問
でありますが、
政府
といたしましては
関係方面
との
関係
もございますし、十五日までに御
審議
を願いたいということを申し上げるだけであります。
あと
は
國会
においてよろしくおとりはからいを願います。但し十五日までしか
暫定予算
が組んでありませんから、その次の十六日以後の
予算執行
に非常に
支障
を來すことは
皆様
御承知の
通り
でありまして、この点
支障
がないようにできるだけ早く
審議
を完了するようにお願いする次第であります。
林百郎
15
○林(百)
委員
そこで十五日以上に延びたときには
國会
でよろしく頼むというのですが、
國会
に四日に
提出
されたこと
自体
、すでにあなたの言う二週間の日が欠けておるのでありますが、その後今日に至る二日間
審議期間
が欠けてし
まつ
たということは、
政府自体
に
地方配付税法提出
に
技術的手落ち
があつた。そうした
政府側
の
責任
を
國会
に轉嫁して、十五日以上に
なつ
たときには
國会
によろしく頼むと言われても
國会
は
責任
を負えないので、十五日以上に延びたときにどう
処置
されるつもりか、率直に聞きたいと思う。
國会側
に負うべき
責任
があるなら
考え
なければならぬが、現に五日、六日と
審議
がされなかつた理由にはやはり
地方配付税法
の問題があるのでありまして、
政府側
の
責任
からそうな
つて
おるのでありますから、十五日以上に延びた場合には
政府側
に
責任
があるので、そのことは
國会
の
審議権
に圧力を加え、
審議権
に
支障
を來す結果を生するのでありまして、この点について
政府
の誠意ある答弁を聞きたいと思います。
増田甲子七
16
○
増田政府委員
これは議論になると思いますが、
予算執行
に関する
法律案
は
配付税法
に限らず多々ございます。これを
同時提出
しなければ
違憲
であるとは私
ども
は
考え
ていないのであります。要するに
予算審議
が結了するまでに
法案
を
同時
御
審議願つて
御協賛を願うことになればいいと思います。もちろんできるだけ早く
提出
することは必要でありますが、しかし
同時提出
をしなければ
予算審議
ができないというのは困るのでありまして、今回
予算執行
に関する
法律案
を
同時提出
しなかつたことは遺憾でありますが、決して
違憲
であるとは
考え
ておりません。そこで本日から
予算審議
にかか
つて
おりますが、私
ども
は
審議権
を不当に拘束したことはないと思います。どうか
予算審議
をできるだけ早く願うことをひたすら懇請する次第であります。
林百郎
17
○林(百)
委員
地方配付税法
の
提出
の仕方に対する
違憲性
は議論してもしようがないが、あなたの方から出ておられる
予算委員長
も、また
民自党
の
予算委員
も、少くとも
地方配付税法
は
同時
審議
しなければならぬと
言つて
おる。この点
國会
と
政府
と見解を異にしておる。もし
政府
が
國会
の
審議権
を尊重し、
國会
の
自主性
を尊重されるならば、万一十五日以上に
審議
が延びた場合の
措置
を
眞劍
に
考え
ることが、
國会
の
審議権
を尊重するゆえんであると思う。かりに十五日以降に
予算
が上る場合のことを
考え
ておかなければならぬと思いますが、もう少し誠意ある態度を示されたらどうかと
考え
ます。
増田甲子七
18
○
増田政府委員
林君にお答え申し上げます。一生懸命三週間も懇請して十五日分の
暫定予算
を認めてもらつたのも、
國会
の
審議権
を尊重するからであります。できるだけ早く
審議
を完了することをひたすら懇請申し上げます。
林百郎
19
○林(百)
委員
結局
政府
としては、
予算
が十五日以上に延びた場合の
措置
は、今は
考え
ていないと解釈していいかどうかという点と、もう
一つ國会
としては十五日以後に
予算
が
上つて
、その際
政府
の
支拂い
に
支障
を來たしても、この
責任
は
國会側
にないと解釈するのでありますが、この点について
官房長官
の説明をもう一度聞いて、この問題は打切りたいと思います。
増田甲子七
20
○
増田政府委員
場合によ
つて
その後の
措置
を
考え
ておるかどうかというお尋ねでありますが、その場合はまだ想定していないのであります。
從つて
そのときの
責任
を想定していろいろ議論せられても、私は答弁する限りでないと思います。
林百郎
21
○林(百)
委員
この問題はいくら
言つて
も切りがありませんからこれで打切ります。 もう一
つきよう
の新聞に出ているが、
前々
から
政府
が本
國会
に
提出
するということを表明されておる
重要法案
、労働三法、
行政整理
の
定員法
、
各省設置法
、
独禁法緩和
に関する
法案
、こういうものが、
会期
が
あと
わずか十四、五日しかない今日に
至つて
も、まだ
提出
されていないのでありますが、
政府
は一体いつ
提出
するつもりであるか。またこういう重要な
法案
が今後
提出
されても、本
國会
としては
十分審議
の
責任
を果されないと思いますが、これについて
政府
は
國会
に対して
会期
の延長なり、適当な
処置
を懇請される意思があるか、あるいはこういう
法案
を今
國会
に
提出
しないのか、この点
國会
の運営上一應聞いておきたいと思います。
増田甲子七
22
○
増田政府委員
今列挙された
法案
はいずれも
重要法案
であることはお説の
通り
であります。
政府
といたしましては、今あなたの申されたような
法案
は
提出
いたしたいと思
つて
おります。そこで
労働関係
二
法案
及び
行政整理関係
の
定員法
、
各省設置法
は今非常に急がしておりますが、
提出
はやや延びるようで、私も非常に憂慮しております。その他の
法案
は大体十日前後に
提出
いたしたい。その
あと
のものは、この次に開くであろうと
総理
も言明されておる
臨時國会
に譲りたいと思
つて
おります。
林百郎
23
○林(百)
委員
官房長官
の言われるたとえば
労働法案
など十日前後では
会期
も迫
つて
おるから、こういう
重要法案
は一週間やそこらで
審議
できるはずがないので、これに対して
政府側
として
会期延長
を
國会
に申入れをする
考え
があるか、これで十分と
考え
ておるか、その点どうも
政府側
は
國会
の
審議権
を尊重されるとは認められないのですがね。
増田甲子七
24
○
増田政府委員
私はどこまでも
國会
の
審議権
を十分尊重する建前で臨んでおります。そこで
法案
のことは今申し上げた順序で運んでおりますが、
法案
の進め方は
法制局
その他についてみても一般的に割合早いということであります。もしかりに遅れた
法案
がありまして、
國会
の
審議権
その他から勘案いたしまして
審議期間
の非常に少いものについては、そのときの
情勢
で判断して、
会期延長
のことを申し入れるかどうかをきめたいと思
つて
おりますが、今のところまだそのことについては決定しておりません。
林百郎
25
○林(百)
委員
これで打切りたいと思いますが、現在のところ
國会
にあらためて
会期
の問題に関して申し入れられる
考え
はないが、そのときの
情勢
に應じてはあらためて
國会
に
会期延長
を懇請するかもしれないということですね。
増田甲子七
26
○
増田政府委員
そうです。
大村清一
27
○
大村委員長
本日はこれにて散会いたします。 正午散会