○細井政府
委員 ただいまの御意見の通り、タイヤの補修の重要なことは申すまでもないことでございまして、新品の補充すべきタイヤも極力増産をはかつておりますけれども、これは一面輸出タイヤ
並びに新車に向けるタイヤ等の関係もございまして、一定の限度がございますので、現在保有しておりますタイヤをできるだけ修理をやるということは、非常に大事なことでありまして、私どももこの線に沿いまして、経済安定本部とも打合せまして、修理用資材のわくの確保に努力しておる次第でございます。ただそのやり万といたしまして、ただいまお話の通り、いわゆる更新タイヤと言つて、練生地から一貫してやつております業者のグループが約四十社くらいありますが、もう一つはそうではなく、練生地は別に配給いたしまして、タイヤの再生だけをやつておる業者がございます。そのうち一定の規模を持つております者以上のグループを
指定工場といたしまして、現在までやつて來ておる。その他の
一般修理工場に対しましては、これも全然オミットする意味ではなくて、若干の資材を配給いたしまして、地方的な要望にも應じておつたという状況で、この再生タイヤのグループは、
指定工場におきましては、二百余り、その他の
指定されていない
一般修理業者は千あまりあるのであります。この
指定制度は終戰直後におきまして、自動車の補充タイヤの方が非常に重要であるにかかわらず、この修理工場の業態というものが非常にこんとんとしておりまして、数も非常に多うございますし、末端まで実態を把握することが非常に困難な実情でありましたので、一方におきまして、修理の急速な需要に應ずるという必要から、一定の規模以上のものを拾い上げまして、これを
指定工場として、その急場の間に合せるということにいたしました。その当時の状況といたしましては、一應時宜に適した措置ではなかつたかというように考えております。ところが、それは今お話の通り、昭和二十二年の春でございまして、その後今日まで約二年になりますが、その状況を続けて來たのでありますが、
一般修理業者もだんだんと判明し、またその業態も固まつて來ておるのでありまして、一定の規模によつて線を引いて、それ以上のものを特別扱いにすることがいいかどうか、
一般修理業者の業態も、少し檢討してみないといけないのではないかという段階に、ただいま到達したのではないかというふうに、判断しておるのであります。私どもといたしましては、できるだけ修理用の資材のわくを確保いたしまして、わずかばかりの資材で、できるだけ多くのタイヤを補修できるようにしたいという念願でございますが、今申しました
指定工場の制度を、このままやつて行つたらいいかどうかという点につきまして、一應
一般業者の業態をにらんで、ひとつこの際檢討してみたらどうかという段階でありまして、ただいまただちに
指定工場を廃止するがいいかどうか、また
指定工場以外の業者は非能率という意味で全部認めないのがいいかどうかということは、大きな問題でありまして、從來とも
指定以外の工場に対しましても、わずかではございますが、資材を配給しておつた関係もございまして、これらのものもできるだけ組合組織、その他の適当な指導によりまして、いい修理工場になるように育てるのが、やはりいいのじやないかというようなことも考えられますので、
運輸省ともこれから打合せまして、できるだけ実情に沿うて、円滑に需要に應ずるような体制をとりたいと考えております。なおまた從來からのやり方は、修理工場のメーカーの業態に重きを置き過ぎたようなきらいもありますので、需要者の状況にもつとマッチするような方法を、何らかの形でとるのがいいじやないかというようなことも、考えられなければならないと考えますから、この点も
運輸省の方と十分打合せまして、どちらの省でどういうことをやるということでなく、一体となつて、一番円滑に行く、正しい方法を見つけたいと考えておる次第であります。