○
政府委員(
阪田泰二君)
只今今回の
補正予算につきまして
大藏大臣の御
説明がございましたが、尚補足いたしまして多少
内容に亘りまして、簡單ながら御
説明を申上げたいと思います。今回本
國会に
提出されました
補正予算第二号は、実は前回、つい先日第三
國会に
提出いたしました
補正予算第一号と
内容におきましては全く同一のものでございまして、その際一應の御
説明を申上げた次第でありますが、尚改めて一
應御説明を申上げることといたしたいと思います。
予算書につきまして御
説明いたしますよりも、
只今御配付いたしました
補正予算の
概要という印刷物がございますが、これによりまして一つ御覧願いたいと存じます。今回の
補正予算の
一般会計におきまする
追加額は、差引いたしまして五百八十六億八千三百余万円、
歳入歳出とも同額であります。
特別会計におきましては、七百三十六億三千二百余万の
歳入、
歳出におきましては七百二十三億余の
歳出と、こういうことに
なつております。
特別会計の方の
歳出歳入は、やや
金額においては大きく
なつておりますが、これは
食糧管理特別会計の
食糧代金の増えました
関係、或いは
地方配付税の方の
特別会計におきまして、
配付税の
受拂いがありまする
関係その他でありまして、
内容の主たるものは
一般会計と同様の
給與改善の
関係が主なるものと
なつております。それで
総額はそういうことでございますが、先ず
一般会計の
内容について申上げたいと思いますが、この
予算の
概要の第二枚目にありまする
綜合表、表に
なつておりますので、表につきまして逐次御
説明いたしたいと存じますので御覧を願いたいと思います。
先ず
歳出の方でありますが、第一
終戰処理費であります。これはその
綜合表におきましては百二十億と書いてございますが、実際
予算に
追加せられておりまする
金額は
予算書で御覧願いますと、大体百四十五億ということに相成つておるわけであります。これはこの百二十億の外に、下の方の第九番目の
給與改善費の外に、今回の
官廳職員の
給與改善に伴いまして、
終戰処理費で雇用せられておる者にも、
給與を同様改善して行くという
関係で三十億円の
増加が含れております。それを百二十億に加えますと、百五十億円でありますが、
他方財源の方におきまして、
歳出節約額において、
終戰処理費の
関係で、五億の
節約を見ておりますので、差引百四十五億ということが、
終戰処理費の
予算に現われた
追加額に相成るわけであります。今回かような
増加をいたしました事由といたしましてはいろいろあるわけでございますが、要するに
終戰処理費の今日までの使用の
状況、使用の概況、そういうものによりまして、今後
年度末までの
所要額を改めて
見積りのし直しをいたしまして、その結果
年度当初に考えておつたよりも
増加するものもあり、減少するものも出て参つたわけでありますが、差引いたしましたところ、こういう
追加を要するという結論に相成つたわけでありまして、大体におきまして
給與関係が、今申上げました
給與改善の外に、尚
年度当初の
見積りと相当変つて参りましたために、
増加を要する部分がその大半を占めておりまして、
残りは物件の
購入費等におきまして
物價の高騰、その他の点が
予定と多少違つて参りましたために
増加した、そういうような振り分けに
なつております。詳細は別途資料を配付いたしますので、それによ
つて御覧を願いたいと思います。
その次の
生活保護費でありますが、これは
生活保護法に基くものと、
兒童福祉法に基くもの、両者を含んでおりますが、これが
生活扶助費の支給をいたします面におきましては、大体
年度当初に見込みましたところで足りると思われたのでありますが、その他の
医療保護の方の
関係におきまして非常に給付が殖えておりまして、その
関係上
年度末までにこの
程度の
不足を生ずる、こういう見込を立てたわけであります。尚この中にはその他に
只今問題に
なつております
引揚同胞のために、いろいろの
越多用の施設をいたします
経費も、この中に合せて含まれております。
それからその次の
刑務收容費でございますが、これは刑務所における
受刑者の数が、非常に当初
予定しておりましたよりも
増加いたしまして、尚その他に
受刑者の
食糧関係の
経費も單價が
予定以上に上がりましたので、その
関係でそれぞれこれだけ
不足に相成つて参るわけであります。
その次に
價格調整費であります。
價格調整費といたしましては、大体
年度当初に考えておりました
関係と、
生産量が
予想以上に
増加いたしました
関係上殖えて参りました。その他いろいろ新らしい
事情が生じて参りましたので、今後の
状況も考えまして、
年度内にこの
程度の
調整費の
増加をしておく必要があるということで入れましたわけでありますが、
内容につきまして一
應申上げますと、
北海道の
煖房用炭の補給をいたしまする
関係で十二億五千六百万、
炭鉱労務者賃金、これは今回問題に
なつておる分でありません、この前の分であります。
トン当り十円ぐらいのものでありますが、これが約九千万、それから
石炭業の
生産奬励金、及び
坑内夫の
特別措置の
関係の税金の補給をいたしまするこれが二十五億円、
北海道地区の
炭鉱從業者の
特別手当といたしまして一億六千万、その他先程申上げました当初
予定しておりました量よりも、
生産量が
増加した等のために、
増加いたしました額が十億、その他
農業共済保險の
関係の
経費を、米價に割掛けないで、
一般会計で負担いたしますることとなりました
関係上、五億円、その他多少
予定よりも減少いたすものもありまして、差引きまして五十一億程の金が、この中で
只今はつきり見積られる金でありますが、尚その他今後の
状況も考えまして、五十九億円程の
経費を予備的に保留してある、そういう形に相成つております。
それからその次に
船舶運営会の
補助費でありますが、
船舶運営会の
関係におきましては、いろいろ原因があるわけでありますが、大体
運賃の
関係におきまして内航と
外航と、海外の方に参ります場合と、内國の港の間を動く場合があるわけでありますが、
外航関係の
運賃が、余程
予定よりも減少して参りました。それで
採算関係からいいますると、
外航関係の
運賃の方が利益になるのでありまして、内
航関係はむしろ損に
なつておるという
関係であります。その
関係で
運営会の欠損も相当殖えることに相成りました。その他
修繕費、その他の
物件費が、
物價の
値上り等に伴いまして、相当
増加いたしました。なお
職員の
給與、これも
増加いたしまして、その他の
関係を綜合いたしまして、約二十五億の
追加を要するということに相成りましたわけであります。この
運営会は、近く船舶の用船の
関係を切替えまして、
定期用船の刑に直すことに相成つておりますが、その
定期用船を切替える
関係の
経費は、この二十五億の中には見込んでおりません。
その次に六の
國債費でありますが、これは御承知のように
軍事公債の
利拂いを停止するという話がありましたが、これは結局停止いたさないことに相成りましたので、
予算に見込んでいなかつた軍公の
利子を、この際計上する必要が生じたわけであります。その額はこの二十四億の中で、二十二億足らずの
金額でありまして、その
残りは
交付公債の
利子、或いは
政府の
借入れ金の
利子等におきまして、
予定以上に
増加した額のためであります。
その次に
廃兵器処理費でありますが、これは旧
陸海軍の兵器を破碎いたしまして、スクラツプとして処分するに必要な
経費であります。これは一方におきまして
歳入の
雜收入の
増加の側に、これによつて破壞いたしました
スクラップの代金の
收入として、約十億円を見込んでありまして、両建てに
なつて出て参りますものであります。実際の仕事は、
産業復興公團をしてこれに委託して取扱わせるということに
なつております。
その次に雜件でございますが、ここに雜件として揚げました四十五億六千五百万余の中で、六千五百万というものは、これは
厚生保險特別会計の方への繰入金として、
予算の中に計上いたされております。
残りの四十五億は、この
予算には
予備費の綜合として一括計上してございます。この中には、大体各省における各種のいろいろな
経費の必要に対するものが見込まれておるわけでありますが、非常に件数も多数に上りまして、この
予算を至急に編成するという
関係上、一々それを
事項別に、
所管別に
金額を計上いたしておりまする暇がありませんでしたので、特に
関係方面の了解を得まして、四十五億の
予備費ということで、一括計上いたしましたわけであります。
その次の
給與改善費でありますが、
給與改善費につきましては、この裏の方に
内訳が載つてございます。備考の二というところでございますが、先程申上げました
終戰処理費の分も含んでおるわけであります。大体におきまして、
一般会計、
特別会計或いは
地方公共團体の
職員、これらをすべて含めまして、約三百万人の
官公職員に対する
給與改善の
経費がその中に含まておるわけであります。
金額といたしましては、大体
現業廳の
職員、その外の
地方に散在しておるものの
給與の
平均額も割に從來から低いというような所管につきましては、月額千五百円
程度、
中央官廳等でありまして
勤務地手当の率も高く、
從來給與の
水準も比較的高い者が多かつたという所管につきましては、一月一人当り千六百五十円という
程度の計算で計上してございます。先般この
國会に
提出に相成りました新らしい十一月以降の
政府職員の
給與に関する
法律、この
法律に基きまする
給與の
増加所要額をここに
見積つて計上したわけであります。
その次は
給與と相並びまして、今回の
予算の主要な項目をなしております
災害復旧費でありまして、
災害復旧費はここに六十億の計上を
見積りました。当初
予算の
公共事業費四百三十五億の中に含まれておりました
災害復旧費は百二十五億円でありまして、福井の
震災等に対しまする
公共事業費としての
支出額は、その中からすでに支出されつつあるわけでありますが、今回はその後の
アイオン颱風の
関係、その
外各地における
災害の
関係についての
公共事業費の
増加を主として、この六十億円の中に含めて計上いたしました次第であります。
最後に裏の方の第十一、
地方配付税配付金でございますが、これは
総額がここに二十四億とございますが、実際は百一億三千三百万円という
金額に相成つております。これは
歳入の方におきまして、
租税の
自然増收を
見積りましたが、この中に
所得税、
法人税、
入場税等につきましては、
地方配付税の
法律によりまして、
一定率所得税等につきましては、二割三分三厘というような率でありますが、そういう率によりまして、当然
地方に対してこれを配付することに
なつております。その定率によりまして、
増收額に対しまして算出した額が百一億三千三百万円という額であります。その百一億の中、先程
給與について申上でましたように、
給與の
内訳といたしまして、
地方公共團体の
職員分の
財源として、七十七億三千三百万円というものをすでに見ております。これで
地方に金が行くことになりますので、それと二十四億とを合せまして、百一億ということになるわけであります。結局
予算の方におきましては、百一億の
地方配付税の
増加ということで計上されておるわけでありまして、その中の七十七億は、
給與改善費ということに充てられる、こういう形に相成るわけであります。合計いたしまして、
歳出総額が、この表では七百三億、こういうことになるわけであります。この
歳出総額七百三億というのは、先程申上げました
一般会計の
歳入歳出の
追加額五百八十六億と符合しないのでありますが、これはこの
追加予算の
総合表が、
特別会計の
給與等を含め、且つ
節約により差引かれる額をも含めた総合した額に
なつておる
関係でありまして、この
総合表の中から
財源の方にございまする九の
給與その他の
歳出の
節約額、それから十の
特別会計の
固有財源、この二つを、この七百三億という
総額から控除いたしますると、
一般会計の
歳入歳出額と同様の
金額と相成るわけであります。
その次に
財源の方について申上げたいと思います。
租税の
自然増收でありますが、
租税の
自然増收の
内訳は、次の次の頁の最初の所からでございます。
源泉課税所得税におきまして百八十四億、
申告課税所得税におきまして百三十九億、
法人税におきまして五十億、
織物消費税二十億、
入場税十億、
馬券税が二億、
臨時利得税一億四千万、
関税及順税一億三千二百万、合せて
自然増收額は四百十億、こういう数字に相成つておるわけであります。
源泉課税の
所得税につきましては、尚
総合表の第二の項目におきまして、四十六億九千七百万という
給與に伴うはね返りによる
所得税の
増加として四十六億九千七百万を見込んでおります。從いましてここに
自然増收として上げました百八十四億というのは、いわば
民間の
給與の
増加に伴う
源泉課税の
所得税の増額でありまして、
官廳職員の
給與の
増加に伴う分は、
総合表の二にある四十六億九千七百円、こういうふうな
内訳に相成るわけであります。
源泉課税の
所得税、
申告課税所得税、この両者は相当の
増加と相成るわけでありますが、大体におきまして
年度当初に
見積りました
基礎額と、これに対してその後の
物價の
状況、生産の
状況、或いは
民間の
賃金の
状況、こういうものを対比いたしまして、当初
予算の
見積りを再檢討いたしました結果、この
程度の
増收額が十分に見込まれるという結論に達したわけであります。その他
法人税、
織物消費税以下の諸税につきましては、大体今日までの
收入の実績及び今後の
見積りにおきまして、この
程度の
收入は確実と見込れるものを計上いたしたわけであります。
その次に
砂糖消費税の
増收でございますが、これは
輸入糖の
関係は、
從來主食の代替に
なつておりまして、
課税はできなか
つたのでありますが、十二月からこれが主食の代替から外されまして、
調味料として配給されることに相成りましたに伴いまして、
輸入糖にも
課税をするということにいたしまして、税率は二千二百円から二千円にやや緩和いたしましたが、非常に
課税額が
増加いたしますので、この
程度の
増收が見積れることとなるわけであります。
その次の四の
雜收入の
増加でありますが、これはあとの方に
内訳がございます。備考の五にございます。非常にいろいろなものがあるわけでありますが、
病院療養所收入におきまして、十五億二千九百万、これは
國立病院、
國立療養所、或いは大学の附属の病院、これらにおきまする
收入が、最近非常に
増加いたしておりまして、それらの
状況を見てこの
増收を見積つたわけであります。
その次の
電力超過加算料金十五億、これは本
年度当初の
予算に
見積りました分は、前
年度中即ち二十三年の三月までに会社において徴收した
超過料金に対して、これを
政府に納める分、これしか当初
予算には
見積つてなか
つたのでありますが、その後毎月の
超過加算料金の
收入の
状況を見まして、本
年度内にこれだけの
收入は確実にあると、かように見込んだわけであります。例の電産の爭議等に関連いたしまして、この
超過加算料金を増額するというような話も一部でありましたが、そういうような率を
増加するというような要素はこの中に入り込んでおりません。現在の
状況のままで、この
程度の
收入は
年度内確実と見たわけであります。
特殊物件收入、これはやはり
年度当初から今日までの
收入の
状況を見まして、この
程度は確実と見て見積つたわけであります。
次に
廃兵器処理收入、これは
廃兵器を処理して出た
スクラップ代の
処理代金であります。
次に
アルコール專賣益金、これは
アルコール專賣の
特別会計におきまして、前
年度の
利益率が
予想以上に三億ばかり
増加いたしました。尚本
年度の
收支の
見積りを再檢討いたしますと、本
年度分としても約三億
程度の
予想以上の
増收があるというようなところから合せて六億円というものをここに見込んだ次第であります。
その次に
特殊藥品拂下代、これはD・D・Tの拂下代でありますが、この
程度のものが
予算額以上に増額して参る次第であります。
雜收入の減少する分といたしましては、この当籤金は証票賣得金、これはいわゆる宝籤でありますが、宝籤を
政府で行うことになりましたが、その実施の時期が
予定よりも二ヶ月程遅延いたしましたので、これだけの
收入の減を來たしたわけであります。
不正保有物資
特別会計益金の減、これも
年度当初におきまして考えておつたように、仕事が進まないでまだ成績が上つておりませんので、
年度当初に見込まれました益金は減少するように
なつたわけであります。價格差益納付金を減におきましても、
年度初めの見込と変つて参りまして、七億
程度の減少を見込むわけであります。いろいろ綜合いたしまして
雜收入関係におきまして、差引四十一億の
増收が大体見込まれることに
なつたわけであります。
次に輸出滯貨処分でありますが、これは例の綿布その他でありまして、輸出不適格と
なつた場合、輸出が非常に困難であるというために、滯貨に
なつておりまする物を國内向けに放出して、價格の差額を價格差益金として
政府に
收入しよう、こういうものでありまして、大体絹織物において千百九十万ヤール、綿布におきまして九百十六万ヤール、その外人件費等を見込みまして、
年度内に約十一億
程度の
收入が確実なりとして十一億ぐらいの
收入が見込まれるわけですが、大体確実なところといたしまして、十億ということにいたしたわけであります。
その次に六の味の素の放出
関係でありますが、これも同樣に輸出が非常に
事情が惡くなりまして、味の素が輸出ができないで滯貨に
なつておりますものがありますので、これを國内向けに放出して、特別價格との價格差益を
政府に納めようとするものでございまして、大体量で行きますと百三十トン
程度、國内向けの放出價格は食糧配給公團の配給價格としましては一グラム当り八円五十二銭、消費者の價格としましては九円
程度を考えております。これでここにありますような七億六千万
程度の
收入と相成るわけであります。
その次に
地方貸付けの償還金であります。これは
政府の昨年の暮から今年の正月にかけて支出いたしました、いわゆる二、八ヶ月の
政府職員に対する
給與でありますが、これは
地方関係におきましては、その
財源がありませんために、國庫からその一部を
地方に貸付けたわけであります。その額が大体五十一億七千万程に
なつておりましたわけですが、その中約十八億というものは、今
年度において償還して貰うということになりまして、当初
予算に計上してありました。尚三十三億程未償還額が残る計算に
なつておりましたわけでありますが、先程申上げましたように、
租税の
自然増收の
関係で
地方に百億を超える
配付税配付金が今回出ることになりましたので、この際この残つておりまする三十三億の分も、國庫に返還して貰うというような考え方で、ここにこれを計上いたしましたわけであります。三十三億五千万と、この三十五億との差は
利子に相当するわけであります。
その次に八の前
年度の剰余金でありますが、これは
年度当初二十五億
程度の金を、前
年度剰余金として
歳入に見込んであつたわけでありますが、その後決算確定いたしました結果、尚五億程余分に使える金が出て來て参りましたので、これを今回
追加見込といたしたわけであります。
九の
歳出節約額であります。この
歳出節約額は、備考の六に
内訳がございます。一番大きなものは
給與予算の不用額であります。この
給與予算につきましては、丁度この本
予算を組みましたときは、
給與水準の
関係、二千九百二十九
ベースとか、三千七百九十一円
ベースとかの実際の細かい体系等が、まだ確定しておりませんでしたので、一應の見込みで多少余裕を持つて計上いたしました。その後実際に新
給與実施本部におきまして、切替を実施いたしました
関係を調査し、尚各省における欠員等に基く不用額等も檢討いたしまして、これだけの不用額が出るものと算定いたしたわけであります。その次の宝くじ奬金、これは先程
收入の減があると申上げましたが、
收入の減と、一方におきまして、事務費もそれだけ減少いたしまして、これだけの
節約になるわけであります。失業保險金の
関係は、失業保險の給付が
予想よりも非常に少いために、失業保險
特別会計に、
一般会計から繰入れる金が、これだけ
節約される見込と相成つておるのでありまして、大藏省予金部の繰入が四億三千三百万程減少になりますが、これは例の
軍事公債を預金部でも相当沢山持つておりまして、その
利子が今度
收入があることになりましたので、預金部の採算がややよくなりまして、
一般会計に
俟つておつた金をこれだけ減らしてもよいということに相成つたわけであります。
終戰処理費は先程も申上げましたように、五億の
節約ということでありますが、これは要するに百五十億から五億差引きまして、百四十五億ということで、今回の
追加予算に載つておるわけであります。賠償施設処理費の
関係は、賠償
関係の機械等を解体して、荷作りして送り出す
経費でありますが、これも
予想程は仕事が進んでおりません。
年度当初見込んでおりました額の半分程しか仕事が動かないという見込みでありますので、十五億の
節約をいたしたわけでございます。その他を合せて百九億という
節約をここでいたしたわけであります。九の次の十の
特別会計の
固有財源でありますが、これはやや技術的なことになりますが、
歳出面におきまして、
給與改善費は
一般会計特別会計の両方を通じまして、必要な額を全部計算して載せて置いたわけでありますが、その中で、
特別会計におきましては、
特別会計自体の
予備費の繰替、或いはその外
特別会計自体の
歳入を以てこれを支弁して、
一般会計の負担にならない分があります。その分をここで除算いたしたわけであります。その結果全体として、合計額が七百三億、そういうふうに合うというような形になるわけであります。
この表につきまして一
應御説明いたしますことは、この
程度でありますが、尚
歳入面におきましては、煙草の專売の
関係がございます。これは当初見込んでおりました
関係に較べますると、御承知のように、ピースの賣行が非常に惡いために、或る
程度減收が起るのではないかと思われたわけでありますが、その
関係上、今回配給煙草を若干値上げいたしますことによりまして、これによつて三十億の
増收を見込みまして、差引いたしまして專賣
特別会計の益金の
関係におきましては、増減なしということによりまして、この
総合表には別段計上いたさなかつたわけであります。
一般会計の
補正予算につきましては、大体この
程度のものでございますが、尚
特別会計について極く簡單に申上げて置きたいと思います。
特別会計につきましては、各会計それぞれ
追加予算を計上したしてございますが、その事項としての
内容の主たるものは、
特別会計所属の
職員の
給與改善であります。その外の事項といたしましては、
地方配付税の配付金とか、或いは國債整理基金でありまするとか、そういうような
一般会計における
受拂い、そういう
関係で技術的に当然勘定がかかつて参りますものの外は極めて僅かでありまして、先程ちよつと申上げました食糧管理の
特別会計におきまして、食糧の買入代金、賣拂代金、こういうものが價格の値上りによつて両方共膨れて参りました。それからもう一つは、厚生年金保險
特別会計、健康保險とか、厚生年金保險とかの
特別会計でありますが、この
関係におきまして、給付の状態が非常によろしい、尚保險の標準となります標準的な
給與額も相当上つて参りましたというような
関係上、保險料の
收入も
増加いたしましたが、給付費の支出も
増加いたしましたので、その
関係上必要な
増加を
歳入歳出に
見積つてございます。
特別会計といたしまして、主な事項はその
程度でありまして、
一般会計と同樣の方針による
給與の
増加額が計上せられておる。そういうように御承知願いたいと思います。以上甚だ簡單でありましたが、一應今回の
補正予算につきまして御
説明申上げたのであります。