○
政府委員(
原田富一君) 現在の
煙草の
供給数量は、本
年度五百五十億本、
戰前の最高の
製造能力が一ヶ年八百億間ですから、大体七割
程度というところです。戰争によ
つて災害を受けまして、一番ひどく減つたときは、大体三百五十億本くらいの
能力にな
つてし
まつた。それで私共はできるだけ早く復旧いたしたいと思いまして、いろいろ
計画を立てて、
関係方面とも
連絡を取
つてや
つておるのですが、これはそのときどきの
予算の問題、それから資材の
問題等がありますから、
政府としてちやんとした
計画を、本当に確定した
計画を立てておるわけではまだありませんが、私共
專賣局事務当局として考えておる
計画を申しますと、二十五
年度末には八百億本の
能力にまで持
つて行く案を立てております。現在はそれで進んでおります。そうしまして二十六年は八百億本を作るようにしたい。こういうことで進んでおります。
予算の
関係も先程申しましたようにありますが、できるだけそれでや
つて参りたい。それから
葉煙草の問題、これは
戰前一番作りましたときが、全國で五万
町歩でありますが、実際のところは五万
町歩を
ちよつと欠けまして四万九千
町歩になります。それでそこから收穫いたしました
葉煙葉の量が、約九千万キロを超えております。一億は
ちよつと切りましたが、九千万キロであります。ところでこれは
戰争末期、それから戰争直後は
食糧関係で非常に減りましたのですが、一番少なくな
つたのが
昭和二十一
年度の二万
町歩。それであの当時やはり
一般には相当
煙草は出てお
つたのですが、それは
從來ありました
ストックを
使つてや
つておつた。
煙草は御承知のように二年ぐらい
ストツクしておいて使うのが品質的に一番いいのですが、段々
ストックは使い果しまして、現在は殆んど端境期には
ストツクがない。本年取りました
葉煙草を今
政府が
買上げておりますが、これは一月には使えるようにな
つております。非常に
ストツク関係では苦しいのでありますが、その後段々
増産を來して参りまして、昨
年度は四万
町歩を作り、本
年度は五万
町歩を作りました。そうして本
年度は今
買上げておりますが、一
應本年度の收穫の
予定では八千万キロの
予定でありますが、最近の
買上げの
状況を見ますと、八千万キロを相当突破する見込みでございます。そうしますと、
原料関係で本
年度だけを申しますと、
戰前に近い数字にな
つておるのであります。
製造能力はむしろ超えるくらいできると思います。そうしますと
ストツク関係も余程樂になると思うのです。それで今後の
葉煙草の
生産計画の問題でございますが、大体八百億本なり、九百億本
程度の量が大体の私共の見方として需給のバランスが取れるのじやないかと思いますが、その
程度と申しますれば、大体五万
町歩前後で、肥料も相当できれば尚
増産が考えられますので、いいのでありますが、これは
煙草の
関係だけを申しますと、
増産いたしたいと思うのでありますが、一面
食糧との問題もありますので、
煙草の
耕作の面積を決めるときは、農林省ともよく
連絡を取
つてや
つておるのであります。大体私共の見透しといたしましては、五万
町歩で当分続けて行つたらいいのではないか、こういうふうに考えております。それからもう
一つ、量の点で
増産することも大事でありますが、質を成るべくよくしたい。これはやはり
煙草の適地がそれぞれありますもので、そういう面も考えて進んで参りたい、こういうふうに考えております。