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1948-12-11 第4回国会 衆議院 不当財産取引調査特別委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十二月七日辻寛一君、高橋英吉君、 明禮輝三郎君、梶川靜雄君、河井榮藏君、荊木一 久君、小松勇次君、石田一松君及び中村元治郎君 が理事に当選した。     ————————————— 昭和二十三年十二月十一日(土曜日)     午後四時十七分開議  出席委員    委員長代理 理事 石田 一松君    理事 辻  寛一君 理事 高橋 英吉君    理事 明禮輝三郎君 理事 荊木 一久君    理事 中村元治郎君       石田 博英君    大上  司君       平澤 長吉君    松野 頼三君       足立 梅市君    佐藤觀次郎君       田中 稔男君    成田 知巳君       前田 種男君    山中日露史君       小野  孝君    橋本 金一君       吉田  安君    野本 品吉君       田中 健吉君    野老  誠君       宇都宮則綱君    寺崎  覺君       徳田 球一君  委員外出席者         証     人         (議員)    加藤 勘十君         証     人         (議員)    加藤シヅエ君 十二月十一日  委員梶川靜雄君、河井榮藏君及び佐竹新市君辞  任につき、その補欠として佐藤觀次郎君、田中  稔男君及び成田知巳君が議長の指名で委員に選  任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  資料要求に関する件  証人出頭要求に関する件  いわゆる纖維疑獄事件に関する問題     —————————————
  2. 石田一松

    石田(一)委員長代理 これより会議を開きます。  本日は委員長病氣で欠席のため、理事諸君の推薦によりまして、私が委員長職務を代行いたします。  まず、資料要求についておはかりいたします。千葉合同盡株式会社に対し、昭和二十一年三月より昭和二十三年三月末日までにおける金額五十万円以上の貸出し、手形割引、支拂い、その他一切の取引に関する報告書提出を求め、また浦賀ドツク飯野産業、三菱重工業、播磨造船所佐世保船舶株式会社、その他二、三箇所に対し、一、艦艇解体に関して、解撤したる艦艇の種別、隻数、トン数、二、解撤許可申請書及び艦艇拂下申請書、三、解撤終了年月日、四、解撤作業費その他解撤に関する一切の費用明細書等、以下十数件にわたる資料要求、また鉄道弘済会に対して、昭和二十年一月より昭和二十三年十一月末日の間における運輸省より拂下げを受けた物件種類員数代金及び物件の引渡しを受けた年月日右拂下げを受けた物件中他に轉賣したものにつき、その轉賣先、物件種類員数代金、三、運輸省との拂下げに関する契約書、四、弘済会の定款もしくは寄附行為、五、弘済会役員名簿並びにその略歴。以上の書類の提出を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
  3. 石田一松

    石田(一)委員長代理 御異議なきものと認めます。それではさよう決定いたします。  次に、昨日の理事会決定に基きまして、いわゆる纖維疑獄事件に関する参考人として、十二月十一日に加藤勘十君、加藤シヅエ君及び石橋湛山君、同十二日に鈴木茂三郎君、林大作君及び鈴木重郎君、また同十三日に和田博雄君及び星島二郎君がそれぞれ出頭するよう手続をとつておきましたが、石橋さんからは風邪で本日出られないとの書面が参つております。以上の件御了承願います。  なお必要があれば委員会決定によりまして正式の証人として証言を求めることも可能と思いますが、いかがとりはからいましようか。——それでは以上の八名の方を正式の証人として喚問いたすことに御異議ありませんか。
  4. 石田一松

    石田(一)委員長代理 御異議なしと認めます。それではさよう決定いたします。石橋さんは明十二日あるいは十三日に出頭を願うことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
  5. 石田一松

    石田(一)委員長代理 それではさよう決定いたします。  お聞きの通り正式の証人として証言を求めることになりましたからさよう御承知を願います。  これからいわゆる纖維疑獄事件について証言を求めるのでありますが、証言を求める前に各証人に一言申し上げます。  昨年十二月二十三日公布になりました、昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、一般の人については、証言証人または証人配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項あるいはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するときに限られ、医師歯科医師、藥剤師、藥種商、産婆、弁護士、弁理士弁護人公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者については、その職務知つた事実であつて黙祕すべきものについて尋問を受けたときに限られております。右以外には何人も宣誓または証言を拒むことができないことになつておるのであります。なお証人が正当の理由なくして宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、且つ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。一應このことを御承知になつていただきたいと思います。では法律の定めるところによりまして証人宣誓を求めます。お手許に差上げてある宣誓書を朗読の上署名捺印願います。御起立を願います。
  6. 加藤シヅエ

    加藤(シ)証人 委員長ちよつと伺います。宣誓いたすべきことにつきまして、質問がございましたときに、万一それが関係筋関係しているようなことがありましたときはどういうことになりますか。
  7. 石田一松

    石田(一)委員長代理 その際はそのときに應じまして、理事諸君とはからいまして適宜な処置をとります。
  8. 石田一松

    石田(一)委員長代理 それでは加藤勘十君からお尋ねをいたします。  あなたが衆議院の隠退藏物資等に関する特別委員会委員長不当財産取引調査特別委員長及び労働大臣であつたその在任期間を御証言願います。
  9. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 第一の隠退藏物資特別委員会は、昨年の六月二十何日かに設置されまして、爾來この隠退藏物資特別委員会不当財産取引調査特別委員会に組織がえされるまで委員長でありましたし、それから本年一月不当財産取引調査特別委員会が設置されて、三月十日労働大臣に就任するまでその職にありました。労働大臣は本年三月十日から本年の九月七日までその職におりました。
  10. 石田一松

    石田(一)委員長代理 証人梅村清という方を御存じでございますか。
  11. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 知つております。
  12. 石田一松

    石田(一)委員長代理 この梅村清という人といつごろからお知合いになつたのでございますか。
  13. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 昭和五年、月はよく覚えませんが、豊橋において最初会つたことがあります。爾來昨年の一、二月ごろまでは何らの連絡はなかつたのです。昨年一月ごろから再び交友を始めるに至つたのです。
  14. 石田一松

    石田(一)委員長代理 この梅村経歴をもし御承知でございましたら、特に現在梅村のやつている関係事業等について何か御存じのことがありましたら、ひとつ詳細に述べていただきたいと思います。
  15. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 自分の知つておる限りでは、最初は、豊橋における電燈料金値下げ運動が起つた時に、私は豊橋行つたのですが、その時にちよつと会つただけで、その後交際を持つておらなかつたからよくわかりませんが、本年一月か二月かよく記憶しませんが、それより先に、名古屋において、田村名大総長名古屋総合大学の意見を持つて、私どもも文部省にしばしばその問題で行つたことがあるのです。その時に、名古屋総合大学にするために法文系教授が乏しい、愛知大学にはすぐれた法文科教授がおられるから、できればこれらの教授総合大学構成する上においてほしい、こういうような話があつたのです。それから、どういうことからそのことを梅村氏が聞いたかそれは知りませんが、愛知大学というのは今申しまする通り豊橋にあつて、これは前に労農党運動をやり、その後上海に行つてつた小岩井淨君がその学校の設立者であつて、私ども小岩井君はよく知つておる仲ですから、小岩井君に会つた時にもその話がちよつと出たのですが、小岩井君の方としては、私立と官立との間に、はたして総合大学として構成要素になり得るかどうかわからないが、教授だけを持つて行かれることは困る。愛知大学そのものそつくり名古屋総合大学に編入されるようであれば、自分たちとしても決してこれを苦にしない。こういうことがその前に言われておつたのです。そういう関係梅村氏から電話がかかつて愛知大学の問題について一度話したいということで、私ども梅村氏の宿屋——新富町だと思いますが、宿屋に行きまして、そこで名古屋総合大学設立の問題について話をして、一体どういう関係であなたが愛知大学関係があるのかと聞いたところが、自分愛知大学に若干の寄付をして、現在愛知大学理事を勤めておる。今最高裁判所事務総長と言いますか、本間喜一氏もこの愛知大学関係者であるから、一度本間氏にも会つてもらえないか。こういうことでありましたので、愛知大学を市立と官立の間にはたして、総合大学構成になるかどうかということはわからないが、とにかく自分としては名古屋総合大学が設置されることについては賛成であるから、できれば田村総長にもそういう話をしようというようなことであつたのが、本年の一月か二月ごろのことだと思います。もちろん梅村氏がどういう仕事をやつておるかそれはわからない。だがとにかくいろいろの話をしておるうちに纖維仕事をやつておる、纖維の工場をやつておるということだけはわかつてつた。そういう関係梅村氏との間に交友がまた再開されたわけです。
  16. 石田一松

    石田(一)委員長代理 それで昭和五年ごろ、豊橋で初めてお知りになつた梅村君のその当時のいわゆる経済状態は、どんな程度でございましたか。
  17. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは私はよくわからないです。そういう電燈料値下げ爭議運動の過程において、ちよつと知つただけです。自分としては、梅村氏という人の記憶もなかつたわけだ。向うとしては私どもの名を記憶しておりましたが……。
  18. 石田一松

    石田(一)委員長代理 梅村氏の最近関係しておる事業が、たいへん今日では大をなしておる。このいきさつをもし御存じでしたらこの点について……。
  19. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それはわかりません。本人からも別にそういうことも聞かない。ただいつであつたか、東亞産業とか東亞興業とかいう会社ができるということは聞いて、それには私は祝辞を送つておるのです。
  20. 石田一松

    石田(一)委員長代理 その東亞商事東亞産業というものは、事業は何を営む会社かということは御存じなかつたのですか。
  21. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは纖維の商賣です。
  22. 石田一松

    石田(一)委員長代理 特にこの場合お尋ねいたしますが、あなたが梅村氏から金銭をもらつたことがありましたならば、そのもらつた年月日、その金額、またいかなる理由でおもらいになつたか、その金の使途等につきまして、明細に御証言を願います。
  23. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 私は梅村君からもらつておりません。ただ事実を明らかにすれば、昨年の選挙当時私が名古屋選挙運動に帰つておるときに、私の留守梅村君から金が届けられ、その金は私の妻が受取つて、どういう性質の金かよくわからない。ただこの金を梅村君の方からは加藤さんや鈴木さんに自由に使つてもらいたい、こういうことであつたので、とりあえず鈴木君の方へ相談した。そうすると鈴木君はそういう金はどういう性質のものかわからないから、一應横浜の社会党員であつた中村という人がおりましてその人がよく知つておるからというので、中村君に相談した上で返事をしたい。こういうことであつたそうです。そこで鈴木君が中村君に聞いてみたところ、何らの條件はついにおらぬ、だから自分受取ることにしたが、しかしこれを鈴木加藤の個人が使つたり、あるいは今選挙の最中で政治目的使つてはならないから、われわれが——私も理事の一人であるし、鈴木君が理事長として実際に主宰しておる社会主義政治経済研究所拡充強化に充てたいから、その方に使いたいと思うが、一度加藤君の了解を得てくれないか、こういう話があつたそうです。そこで私の妻から名古屋におる私の所に電話がかかつて來て、今言うような事情であるがどうしますか。こういうことであつたから、私は鈴木君に対しては全幅の信頼を拂つておるから、鈴木君の言うことならば、何でもよろしい。鈴木君の言う通りにしなさい、こういう返事をしたので、私の妻からその金は、聞けば現金で五十万円、封鎖で五十万円、これを鈴木君の方へそのままそつくり届けた。從つて私は何ら一銭も受取つていない、こういう事情です。
  24. 石田一松

    石田(一)委員長代理 昨年の四月頃、梅村氏から現金で五十万円、封鎖で五十万円というあなたのお留守奥さんのところに届けられた。但しその百万円の金はあなたの全然承知した金でなくて、全部百万円そつくり鈴木茂三郎氏に手渡した、こういうことでありますか。
  25. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 私が手渡したのではない。私はいないのだから、金は見ていない。私の妻が鈴木君にそのまま届けた、こういうことであります。
  26. 石田一松

    石田(一)委員長代理 これは現金自由預金というか、自由支拂いと、封鎖とは、同じ日に同じ時間に同時に届けられたものですか。
  27. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは私はよく知りません、留守だから……。
  28. 石田一松

    石田(一)委員長代理 奥さんからあなたにお電話か何かでお尋ねになつた、問合せがあつたのは、同時に來たとおつしやつたのですか。それとも……。
  29. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そういうこまかいことの話はないのです。ただ電話で、金が届けられたが、鈴木さんに相談したらこれこれであつたから、どうしますか、こういうことであつた一緒に届いたか、別に届いたかということについては聞いていない。
  30. 石田一松

    石田(一)委員長代理 あなたは梅村君から、何か品物をおもらいになつたことはございませんか。
  31. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 品物は一番初め会つたときに、何かネルのような白いものを一反もらつたことがあります。みやげに……。それだけです。
  32. 石田一松

    石田(一)委員長代理 ここでひとつ梅村氏の問題を離れまして、緑屋の社長の八代正昭という方を御存じですか。
  33. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 知つております。
  34. 石田一松

    石田(一)委員長代理 この方はいつごろからお知合いでございますか。
  35. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それはいつごろですか、十分に記憶しておりませんが、社会党青年部を通じて知つたのであります。社会党青年部の人を通じて知つたのです。
  36. 石田一松

    石田(一)委員長代理 どなたか青年部の方でなくて、紹介された方があるのじやないですか。
  37. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 ありません。
  38. 石田一松

    石田(一)委員長代理 これはそれほど重要な問題でないかもしれませんが、何か御記憶違いではございませんか。
  39. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 ないです。それは私の記憶違いでも何でもない。青年部の人が話をしてぼくに会いたいということであつたから、ぼくが会いに行つた。これだけの話であります。だれにも紹介を受けてはいない。
  40. 石田一松

    石田(一)委員長代理 青年部のどなたですか。
  41. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 名前は今ちよつと記憶しておりません。とにかく新聞関係の人だと思います。
  42. 石田一松

    石田(一)委員長代理 社会党新聞関係青年部の人ですか。
  43. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そうです。
  44. 石田一松

    石田(一)委員長代理 いわゆる大新聞の、たとえばその当時の毎日とか、朝日新聞とかの記者ではございませんか。
  45. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 違います。
  46. 石田一松

    石田(一)委員長代理 八代正昭という人の経歴とか、現在の事業関係御存じつたら少し詳しく述べてください。
  47. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 経歴は知りませんが、その青年部の人の話によつて八代君はクリスチヤンとして社会事業に非常に興味を持つている、だから社会党加藤さんなんかに一度会いたい、こういうことを言つてつたということでありましたから、しからばぼくが行つて会おうということで会つて話をして見ると、クリスチヤン的な、人道主義的な考え方を持つてつて、話は思想的にはある程度合わない点があるけれども、そういう点においては合つた点がある。それが最初なんです。もちろんそれは縁屋というデパートの事務所で会つたのです。
  48. 石田一松

    石田(一)委員長代理 それ以上には御存じないわけですね。
  49. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そうです。
  50. 石田一松

    石田(一)委員長代理 八代正昭君から金銭をおもらいになつたことがありますか。
  51. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 金ではありませんが、古いダツトサンを寄附してもらつた
  52. 石田一松

    石田(一)委員長代理 あなた自身がおもらいにならなくても、先ほどの百万円のように、奥さんのところへ届けられたということも御承知ありませんか。
  53. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 緑屋からはありません。ただダツトサンを寄附してもらつて、それを今度電氣自動車に買いかえた。そのときにダツトサンを返して、六万円の金をそのダツトサンの代りとしてもらつて、それを出して電氣自動車を買つた。そういう関係であります。だからそれは時間的に見れば……一度ダツトサンを私の方へもらつて修繕をして相当金使つたのです。ところが故障が多くて乘りにくいから、これでは困るというので、もう一ぺんこれを引取つてくれ、二万円以上修繕料にかかつておるから六万円で買つてもらつて、それで今度電氣自動車を買つたわけです。だから差引きすれば四万円近くの金が時間を無視すれば寄附されておることになる。向うから出ておるのは六万円ですけれども、私の方では二万何千円使つておる。
  54. 石田一松

    石田(一)委員長代理 このダツトサンはもともと八代君から寄附してもらつたダツトサンで、それをあなたが使つていて、二万円修繕費を拂つた。それで今度電氣自動車を買いかえるときに八代氏が——寄附してもらつた当の本人がこれを今度六万円で買うというのはちよつとおかしいと思いますが。
  55. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 何もおかしくないじやないか。何がおかしい。最初物を寄附してもらつて、これを自分乘ろうとして修繕したけれども故障が多くて困るし、そのうちに電氣自動車の申し込んであつたやつが引取れることになつたから、これは故障が多くて費用がかかつてしようがないから、これをもう一ぺんあなたの方へ返す、ついては私の方では電氣自動車を買うのに費用がないから寄附してくれないかと言つて、あらためて寄附してもらつた金が六万円……。
  56. 石田一松

    石田(一)委員長代理 それではダツトサンを買つてもらつたのではなくて、新しい電氣自動車を買うために六万円という金を寄附してもらつたのじやありませんか。
  57. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それでもよろしい。同じことだ。
  58. 石田一松

    石田(一)委員長代理 いや、同じではありません。先ほど私が聞いたのは、金銭をもらつたことはありませんかと言つたら、金銭ではもらつたことはないとおつしやつた
  59. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 だから現物を一ぺん返しておるじやないか、はつきりしたまえ。
  60. 石田一松

    石田(一)委員長代理 決して強く私は尋ねておるわけじやない。
  61. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 強くも弱くもないよ、事実は事実なんだから事実の通り言つておるのだから……。
  62. 石田一松

    石田(一)委員長代理 私は食い違いがあると思つたのお尋ねしましたが、ひとつ加藤さんも興奮しないで……。
  63. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 興奮なんかするかい、じようだん言つてはいけない。
  64. 石田一松

    石田(一)委員長代理 乱暴な言葉を使わないで……。
  65. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 興奮なんかだれがするか、なんで興奮する必要がある。
  66. 石田一松

    石田(一)委員長代理 ひとつ冷靜にお願いします。それではお尋ねしますが、八代さんから品物をもらつたことはございませんか。
  67. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それが一つと、それから開襟シヤツを何枚か一緒にもらつたことがある。
  68. 石田一松

    石田(一)委員長代理 何枚かとおつしやいますと……
  69. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 十何枚ですか、それは社会党青年部に全部わけたのであります。それだけです。
  70. 石田一松

    石田(一)委員長代理 あなたが隠退藏物資等に関する特別委員会委員長、あるいは不当財産取引調査特別委員会委員長在任中に、梅村清という者に関して何か投書が來たことがございませんか。
  71. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 梅村清についてはありません。ただ帝國蚕糸の問題について投書が來たので、これは檢事局にそのまま渡して檢挙されておるはずです。檢事局には一束にして二十何通も投書竹内檢事に渡しておる。
  72. 石田一松

    石田(一)委員長代理 この帝國蚕糸というのは、梅村氏には全然関係のないものですか。
  73. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そうです。纖維関係としてはそれ一つ
  74. 石田一松

    石田(一)委員長代理 あなたが梅村氏と鈴木茂三郎氏との関係について御存じでしたら詳細に……。
  75. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 鈴木君との関係は、鈴木君は豊橋のそばで蒲郡の人であるし、梅村君は豊橋の人であるし、名古屋総合大学をつくるときに、できれば豊橋の校舎はそのままに、われわれの方は名古屋の方に持つて來なければ総合大学にならないという考え方で多少食い違いがあつたけれども、とにかく梅村君が愛知大学理事であるということから、最初から一緒であつた。その後芝居に一回か二回ほど一緒に招待されたことがある。そういう関係ですね。
  76. 石田一松

    石田(一)委員長代理 そうすると鈴木茂三郎氏と梅村氏との関係は同郷の関係というような……
  77. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そうでしよう。最初豊橋の人であるし、蒲郡の人であるということが密着せしむる深い理由になつたと思う。最初の発端はどういう理由からか、それは私は知りませんが、鈴木君が談話として発表したものによれば、豊橋電燈爭議というのは有名な爭議で長いこと時間が続いた。そういう関係でありますから爭議中にやはり知合いになつたものです。
  78. 石田一松

    石田(一)委員長代理 先ほどお尋ねしました八代正昭君と鈴木茂三郎氏との関係御存じですか。
  79. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それはよく知りません。
  80. 石田一松

    石田(一)委員長代理 全然御存じありませんか。
  81. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 聞いたことありません。
  82. 石田一松

    石田(一)委員長代理 ほかに委員の方で何かお尋ねになることありますか。
  83. 徳田球一

    徳田委員 今年の春に社会党大会がありましたが、その際梅村君からあなたは金をもらつたことはありませんか。
  84. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 ありません。
  85. 徳田球一

    徳田委員 シヅエさんがもらつたことがありますか。
  86. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 シヅエも單にもらつてはおらないのです。品物を賣つているのです。
  87. 徳田球一

    徳田委員 あなたはシヅエさんが品物を賣つたということを御存じですか。
  88. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そんなことは私には一々相談しない。あとから聞いたのです。
  89. 徳田球一

    徳田委員 承知ではないのですか。金銭関係シヅエさんがすべてやられるのですか。
  90. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そうです。私は直接何も関係ありません。
  91. 徳田球一

    徳田委員 どんな品物を賣つたのですか。
  92. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それはシヅエあとから聞いてくださればいいと思います。指輪、それから今手に入らぬような大きな菊二倍版のちよつとウエブスターの辞書くらいの大きさの版で、題は知らぬけれども、前からうちにあつたドイツ語の本です。それから絵画を数十枚、それだけのことを聞いております。それももちろん最初私に話があつたわけではなくて、芝居一緒に招待されて梅村君と知合いになつた。そういう関係からです。
  93. 徳田球一

    徳田委員 そうすると結局は何もその当時もらつておらぬのですね。
  94. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 何も無形のものはもらつておりません。
  95. 徳田球一

    徳田委員 そうすると品物を賣つたのは幾らですか。
  96. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 私の聞いたのは十万円と十万円と二十万円というふうに聞いております。
  97. 徳田球一

    徳田委員 全部で四十万円ですね。
  98. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そうです。
  99. 徳田球一

    徳田委員 この際御迷惑ではありましようけれども、この春の党大会のときに、あなたと淺沼稻次郎君とが書記長の奪い合いのために非常に大々的な競爭があつたと言われておりますが、そういう事実はありませんか。
  100. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 競爭というて、党内で書記長が立候補してやることは、どこの党だつてあり得ることで、ことさらに角を立てて言うほどのことではない。二人が候補者になつたことは事実なのです。
  101. 徳田球一

    徳田委員 それは事立てて言うことはないですけれども……。  そこでお尋ねしますが、その際三十万円ばかり経費を使つてあなたが同志に大いに饗應したという事実が傳えられておりますが、そういうことはありませんか。
  102. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 ありません。
  103. 徳田球一

    徳田委員 あなたの方は梅村品物を賣つたと言われておりますが、これは何ら因果関係はありませんな。
  104. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 もちろんない。
  105. 徳田球一

    徳田委員 ところでこれは不思議なことに檢事局の調べによりますと、梅村書記長選挙のときにシヅエさんに小切手で三十万円をやつたという供述があるようです、これはあなたは全然御存じないのですか。
  106. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 承知しません。
  107. 徳田球一

    徳田委員 書記長選挙と何ら関連はないという御証言ですな。
  108. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そうです。
  109. 徳田球一

    徳田委員 指輪その他を賣つたというのは何月ごろですか。
  110. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは今よく記憶しません。どうせあとからシヅエが立つているから聞いてください。私がやつたのではなく、あとから話を聞いたのだから、從つて本人あとで來るから本人に聞くのが一番明瞭じやないですか。
  111. 徳田球一

    徳田委員 あなた、そんなにあわてんでいいじやないか。やつぱり夫婦というものは仲のいいものだから……話はつじつまを合せることが必要だから……。
  112. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 つじつまを合わせる必要はないよ。事実は事実のまま言えばいい。
  113. 徳田球一

    徳田委員 事実というものは——つじつまが合わないという点が何もかもの焦点です。焦点が合うということが事実の捜査上必要であるから聞くのです。何月かおわかりになりませんか。
  114. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 知りません。
  115. 徳田球一

    徳田委員 それでは毎日新聞の記者で速水盛信という方を御存じですか。
  116. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 知りません。
  117. 徳田球一

    徳田委員 全然御承知ない。
  118. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 知りません。
  119. 徳田球一

    徳田委員 この速水盛信君があなたを八代正昭さんに紹介したのではないですか。
  120. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そういう人は全然知りません。
  121. 徳田球一

    徳田委員 記憶を思い出すようなことはありませんか。
  122. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 ありません。
  123. 徳田球一

    徳田委員 これは事務局で調べたものだから、根拠があるものと思わなければいかぬ。
  124. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そんな余計なことはいいじやないか。
  125. 石田一松

    石田(一)委員長代理 私語を禁じます。
  126. 徳田球一

    徳田委員 それから帝國理化学工業株式会社という、これは纖維工業の会社でありますが、これを御存じありませんか。
  127. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それはよく知つております。それは纖維じやありませんよ。それみたまえ、そんな程度じや困るじやないか。
  128. 徳田球一

    徳田委員 何ですか。
  129. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 化学藥品の工場です。
  130. 徳田球一

    徳田委員 どこにあるのですか。
  131. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 愛知縣の知多郡大野町です。
  132. 徳田球一

    徳田委員 ここの社長を御存じですか。
  133. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 よく知つております。
  134. 徳田球一

    徳田委員 だれですか。
  135. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 加藤孝三君。今は違いますよ。
  136. 徳田球一

    徳田委員 この方からあなたは援助を受けているような樣子はありませんか。政治的な資金として……。
  137. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 加藤孝三君は、去年の選挙のときに加藤孝三君のうちを選挙事務所にして爾來加藤孝三君が竹田君の祕書官になるまで非常な親密なつき合いをしておつたのです。
  138. 徳田球一

    徳田委員 竹田儀一君ですか。
  139. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そうです。それまで政治的にかれこれ言うことはないが、この間には相当深い友人としての関係があり、あるいはときには金を借りたこともある。
  140. 徳田球一

    徳田委員 借りたのですか、もらつたのですか。
  141. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 借りたりもらつたり、返しているものもあるし、最近もらつたうちからまた借りたものもあるし……。
  142. 徳田球一

    徳田委員 大体どれくらいの額ですか。
  143. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは金額は覚えておりませんが……。
  144. 徳田球一

    徳田委員 百万円くらいですか。
  145. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 いや、そんなにはないです。
  146. 徳田球一

    徳田委員 それではもう一つ聞きたい。有名な産業復興会議というのがあつて、この産業復興会議に、あなたが労働大臣の時代に、かつて産業復興のために資金を政府から出したようなことはありますか。
  147. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それはおそらく徳田君も十分知つているだろうと思うが、前の内閣当時に経済復興会議が、その中の何か生産——というか、それに補助金を出すということがきめられて、その補助金は労働省で扱つたことはその通りです。
  148. 徳田球一

    徳田委員 それは何百万円ですか。四百万円とかいうことを聞いておりますが……。
  149. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 私もはつきり記憶せぬが、四百万円いくらと聞いておつたけれども……。
  150. 徳田球一

    徳田委員 四百万円くらいあるのです。その使途に関してはやはり労働大臣の監督のもとにあるのですか。
  151. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そういう点はやはり労働省が主管だから……。
  152. 徳田球一

    徳田委員 この使途に関して大分労働組合内部でいろいろのスキヤンダルがあるという話でありますが、これを御承知ありませんか。
  153. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それははつきり言いますが、高野君が、そういうスキヤンダルがあるということに対して逆に名誉毀損の告訴をしているはずです。
  154. 徳田球一

    徳田委員 スキヤンダルがあるということは御存じですな。
  155. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 スキヤンダルがあるというデマを飛ばされたことに対して、そのデマを飛ばした人間を名誉毀損で訴えておるということを聞いております。
  156. 徳田球一

    徳田委員 訴えておるのですか。訴えようと言つたというのであつて、訴えておるのじやないのではないですか。
  157. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 私はその辺の事情はよく知らないが、とにかく訴えるとか訴えたとかいうことを聞いておる。
  158. 徳田球一

    徳田委員 それに対しては労働省は監督しておられるのでしよう。
  159. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは労政局で扱つていますから、その点については労政局長を呼んでお聞きになつた方が、前からの経過はよくわかる。
  160. 徳田球一

    徳田委員 どうもありがとうございました。
  161. 田中健吉

    田中(健)委員 加藤さんにちよつとお伺いしますが、梅村さんの仕事に関連いたしまして、商工省の纖維局方面に何か梅村さんのために陳情に行かれたことはありますか。
  162. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 ありません。
  163. 田中健吉

    田中(健)委員 そのほか何か商工省に行かれたことはありますか。
  164. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 ありません。ただ水谷君を紹介してくれと言われたので、官邸に水谷君を紹介したことはあります。それだけです。
  165. 田中健吉

    田中(健)委員 それは梅村さんから水谷さんを御紹介してくれということを頼まれて、あなたが紹介したのですか。
  166. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そうです。
  167. 田中健吉

    田中(健)委員 それは紹介だけであつて、陳情はないのですか。
  168. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 もちろん何も陳情はない。
  169. 田中健吉

    田中(健)委員 それから昔電燈料金の値下げ運動梅村さんを知つてつたということは、先ほどの御証言で大体わかりましたが、その後本年の一、二月ごろ梅村さんと再会したというそのころから、現在まで梅村さんが事件で檢挙されるまで、梅村さんとどのくらいお会いになつてつたのですか。
  170. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それはよくわからぬが、二回ぐらい芝居に招待されたことはある。それは鈴木君夫婦とわれわれ夫婦とが招待されておる。それからほかに一、二回会つているでしよう。
  171. 田中健吉

    田中(健)委員 それはどこでお会いになつたのですか。
  172. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 もちろんそれは梅村君の築地の家で……。
  173. 田中健吉

    田中(健)委員 何か飲食を伴う席でお会いになりましたか。
  174. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それはどこか芝居の帰りに、芝の家の名前は忘れたが、一遍ある。
  175. 田中健吉

    田中(健)委員 商工省の役人とあなたと梅村さんと鼎坐という形でお会いになつたことはありませんか。
  176. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 そんなことはありません。
  177. 石田一松

    石田(一)委員長代理 ちよつと田中君発言中でございますが、ただいま議長から本会議が開会された場合、非常に出席議員数が少いので、不当財産取引調査特別委員会も一時休憩をして、本会議場に出席してくれるようにという要請がございましたので、簡單にお願いします。
  178. 田中健吉

    田中(健)委員 先ほどの御証言では、自動車とかあるいは物品を、梅村あるいは八代さんから贈られているようですが、これは單なる友交関係で贈られたのか、その他何か梅村さんの事業に特段のお力添えをするということで……、
  179. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは君の常識によつて判断してもらいたい。いやしくも長い間われわれ無産階級解放のために鬪つて來た者が、何を苦しんでそんなばかなことをやるか。友人とならばたれとでも附合うでしよう。お互いにもしみじんでもそういうものについて條件がつけられるというならば、断固私はだれよりも先に断ります。
  180. 田中健吉

    田中(健)委員 しかし長い間の御友人でもあり、知合いでもあれば、やはり友だちの事業が難関に陷つている場合には助けてやろう、援助してやろう、こういうことはあり得るのではないかと思います。
  181. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは人はあり得るかもしれませんが、私はわれわれの仕事、すなわち運動のことについては、もし依頼があるならば話をする。しかしそういう仕事についてぼくは全然無能力である。無能力の者が話したところで意義をなさぬ。從つてそのことについては何も触れない。
  182. 田中健吉

    田中(健)委員 私はあなたが事業について無能力だとは思われません。戰爭中あなたは相当の事業をおやりになつており、相当事業家としても加藤さんは……。
  183. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 田中君、僕の方から聞きますが、しからば一体私が戰爭中何をやつていたか、かまわぬから、皆さんの前で言つてくれたまえ。
  184. 田中健吉

    田中(健)委員 それは何か油の会社を……。
  185. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それが大きな事業というのか。
  186. 田中健吉

    田中(健)委員 それは大きな事業というよりも、とにかく事業をやつておられた……。
  187. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 われわれはあの人民戰線事件のために監獄に入つて、監獄から出て來て、一文の收入がなくてどうして食つて行くか。われわれは友人が八名集まつて、四万円の金を集めて、その四万円の金で廃油の再製をやつた。しかも工場というものは僕と安平君とほかの一人と三人ですよ。しかもその事業たるや、自分の無能力を暴露するようであるけれども、結局戰爭が済んでやめたときに、われわれは出した五千円の金も帰つて來てはいない。それが眞相ですよ。さいわいにそういうことを明らかにする機会を君が與えれくれたことに、僕はむしろ感謝する。
  188. 田中健吉

    田中(健)委員 そうすると加藤さんは、自分事業家としては何も成功もしておらないし、結局事業というものは自分は知らないのだ、こういうことですか。
  189. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 君の言うことはよくわからぬ。
  190. 田中健吉

    田中(健)委員 それで先ほどの御証言ちよつと聞き漏らした点は、自動車、それからシヤツ、こういうものをおもらいになつた年月日はいつごろでしよう。
  191. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは一昨年、これはとにかく夏の開襟シヤツだから、一昨年の夏です。自動車は、電氣自動車が今はつきり記憶ないですね。シヤツは夏のシヤツだから、一昨年の夏だということははつきりわかつている。
  192. 田中健吉

    田中(健)委員 それでは数量の点は、自動車の方ははつきりしましたが……。
  193. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 シヤツは十四、五枚だと思います。
  194. 田中健吉

    田中(健)委員 その数量と年月日を……。
  195. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 記憶はない。
  196. 田中健吉

    田中(健)委員 ないとすれば、あとで……。
  197. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 あとでも記憶がない。何も控えがないから……、聞きたければ、八代君の方に聞くより以外にない。八代君が覚えておればわかるだろう。シヤツは一昨年の夏、自動車はそれより後である。だからはつきり記憶がない。
  198. 田中健吉

    田中(健)委員 自動車はナンバーをとらなければならぬものだから……。
  199. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは見ればわかるけれども、そんなことは、自動車を寄附されたからといつて、少しも何もないのだから……。
  200. 田中健吉

    田中(健)委員 それは聞かれる方はそうでしようが、聞く方の考え方も、その点はあなたも委員長をしておられたのですから、御了解していただけると思うのです。そこでその年月日がもし御記憶をたどつてはつきりできるならば、あとで書面でもけつこうですから……。
  201. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 よろしゆうございます。
  202. 田中健吉

    田中(健)委員 それから先ほど奧さんの五十万円の件の報告があつたのですが、これはあなたの考えでは、單なる献金か、あるいは社会主義政治経済研究所の研究に使うためか、あるいは政治献金か、この点の見解はどうですか。
  203. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 私の想像では、恐らく梅村君が私や鈴木君に使つてもらいたいという性質だと思います。
  204. 石田一松

    石田(一)委員長代理 田中君、議長の許可がなければ本会議開会中に委員会は開けないことになつております。議長はただちに委員会を休憩して本会議に出席するようにという……。
  205. 田中健吉

    田中(健)委員 それから本日の新聞を見ましたら、その新聞には加藤さんが社会党の役員会の席上で、重大な発言をしたということが報ぜられておる。それは吉田首相名義で百万円の礼状が梅村さんのもとに行つておるということである。これは私も新聞で見ただけで、詳しくは存じておりませんが、もしでき得るならば吉田首相名義で百万円の礼状が出ておる、この問題についてこの際加藤さんからお話を承ることができれば結構だと思います。
  206. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それには私は全然関與していない。妻のシヅエがやつております。ただ私が社会党の役員会で、きのう妻のシヅエが公開状を法務廳総裁に出すについて了解を求めてくれということであつたから、その点だけの了解を求めるために、役員に報告して了解を求めたにすぎない。だから詳細についてはシヅエからお聞きください。
  207. 田中健吉

    田中(健)委員 もう一つシヅエさんは今日問題になつてここで調査いたしておる金について、條件のない淨財である。こういうふうに言つておられるのですが、この点は加藤さんはいかがですか。
  208. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 どの金ですか。
  209. 田中健吉

    田中(健)委員 梅村さんからの金……。
  210. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 だから今言う通り、私の聞いたところによればそう言つておかしいけれども、今までも、若いときの振袖とか裾模樣とか、そういうものをいろいろな方面に賣つておる。実際を言えばたけのこ生活をやつておる。だれでも相手がより高く買つてくれるのを望むのですから、そういうことをあとから聞かされておりますけれども、内容について詳しいことは本人を、証人として呼んでおいでになるのだから、本人からお聞きになつたら間違いないと思います。
  211. 田中健吉

    田中(健)委員 もう一つ、これは特に加藤さんのためにお伺いするのですが、原侑氏がキヤラコ事件で逮捕されるという要求があつたときに議院運営委員会にたしか出たと思うのです。そのときに一つの謄冩版刷りのものを撤いておつた。その中に小川平之助氏との関係であなたの名前が出ておつたのです。その点をお話ください。
  212. 加藤勘十

    加藤(勘)証人 それは原君を名誉毀損の告訴がしてあります。なるほど原君というのには、黒田君と私と鈴木君と三人で古屋貞男君という人も立ち会つて会つたことがあります。けれども、それだけの話だ。これも二回か三回か知りませんが、築地の小さい上海帰りの小料理屋で会つた。それもやはり引揚げ同胞の何やらで、それだけの話なんで、それ以上の何ものでもない。從つて謄冩版が出たということを聞いておりますけれども、私としては原侑君を不本意ながら名誉毀損で告訴してある。私はあの新聞記事が出たその翌日ただちに名誉毀損の起訴をやつております。
  213. 徳田球一

    徳田委員 隅田川のかもめという家を御存じですか。
  214. 石田一松

    石田(一)委員長代理 徳田君、ちよつと御注意いたしますが、この委員会委員長が勝手に本会議開会中に議長の許可を得ないで続けることはできません。議長の命令であれば、この委員会はただちに休憩あるいは散会して本会議に出席するという規定になつております。そこでこれはまことに高圧的でございますが、暫時休憩をすることにいたします。     午後五時十四分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後七時四十分開議
  215. 石田一松

    石田(一)委員長代理 休憩前に引続き、会議を開きます。  本日本会議の都会で委員会を継続することは困難と思いますので、この程度で散会いたしたいと思いますが、なお証人加藤勘十君及び加藤シヅエ君については、明日引続き証言を求めることに御異議ありませんか。
  216. 石田一松

    石田(一)委員長代理 それではさよう決します。
  217. 田中健吉

    田中(健)委員 動議を提出いたします。先ほど來加藤シヅエ氏が証人に出て來られれば、吉田氏の百万円の政治資金問題について、僕は質問をして明らかにいたしたいと思つておりました。ところが本会議の都合で加藤シヅエ氏の証言を得られなかつたのであります。然るに本会議行つてつたところ、本日の吉田氏の答弁を聞き及びますと、政治資金である疑いきわめて濃厚なるものがあるので、明日吉田氏を喚問してこの件について調査いたしたいと思います。よつてこの件については理事会に一任しますが、理事会はでき得る限り早く開いて、明日午前十時に開いてこの点を調査いたしたいと思います。
  218. 石田一松

    石田(一)委員長代理 田中君にちよつと申し上げますが、そういう点になりますと、嚴格に言えばまた出席委員も少いことでございますので、私は希望として聞いておきまして、あすの理事会にこれを諮ることにいたします。  では本日はこれにて散会いたします。     午後七時四十二分散会