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門司委員 採決に入るに先だちまして一言お話申し上げておきたいと思うことは、別段この案に対する反対の
意見ではありませんが、この案がこのまま通過いたしますと、
地方財政委員会の性格が一部変更されることになるのであります。現在の
委員会の制度は、御
承知のように
國会代表が一人、それから
地方公共團体を代表いたしますものが三名という形に
なつておりますので、比較的と申しますか、
地方公共團体の意思がこの
委員会に反映する率が多かつたのであります。ところがこれに
学識経驗者を一人加え、さらに
國会からもう一人を加えて参りますと、その比率は逆轉いたしまして、
地方公共團体の利益を代表する直接の
代表者の
発言が弱く
なつて参るのであります。もちろん
地方財政委員会であることのために選ばれて参ります人は、しごく公平に
地方公共團体のことをお考えになり、協力されることであろうと思いますが、具体的の事実といたしまして、現在の
地方財政委員会とはまつたく反することに相なるかと思うのであります。
從つて地方の
財政の窮状、それからあり方というものが公正にこの
委員会に反映し得るかどうか。
委員会の議が
委員会の目的にはたして合致し得るかどうか。この
委員会は、申し上げるまでもなく
地方財政の今日の
窮迫状態を
民主的方法によつて打開しようとする
一つの機関でありますが、その
公共團体を代表するものの
意見が弱い力になるということについては、私
どもいささか疑念を持たざるを得ないのであります。
從つて参議院で考えられましたものがこのまま承認されるといたしまするならば、この
委員会の運営の
方法について、特に
地方公共團体の
発言を重視するということが
一つ明確になければならないかと考えておるのであります。この点私は
本案に
賛成するにあたりまして、特に強く主張いたしておきたいと考えております。